JP3661647B2 - 車両用直流モータのブラシ摩耗検知装置 - Google Patents

車両用直流モータのブラシ摩耗検知装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3661647B2
JP3661647B2 JP2002001259A JP2002001259A JP3661647B2 JP 3661647 B2 JP3661647 B2 JP 3661647B2 JP 2002001259 A JP2002001259 A JP 2002001259A JP 2002001259 A JP2002001259 A JP 2002001259A JP 3661647 B2 JP3661647 B2 JP 3661647B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
brush
motor
wear
clutch
detecting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002001259A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003204695A (ja
Inventor
茂之 清田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2002001259A priority Critical patent/JP3661647B2/ja
Priority to DE60214505T priority patent/DE60214505T2/de
Priority to EP02258999A priority patent/EP1326083B1/en
Priority to US10/330,169 priority patent/US6838803B2/en
Publication of JP2003204695A publication Critical patent/JP2003204695A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3661647B2 publication Critical patent/JP3661647B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60LPROPULSION OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; SUPPLYING ELECTRIC POWER FOR AUXILIARY EQUIPMENT OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; ELECTRODYNAMIC BRAKE SYSTEMS FOR VEHICLES IN GENERAL; MAGNETIC SUSPENSION OR LEVITATION FOR VEHICLES; MONITORING OPERATING VARIABLES OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; ELECTRIC SAFETY DEVICES FOR ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES
    • B60L3/00Electric devices on electrically-propelled vehicles for safety purposes; Monitoring operating variables, e.g. speed, deceleration or energy consumption
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R31/00Arrangements for testing electric properties; Arrangements for locating electric faults; Arrangements for electrical testing characterised by what is being tested not provided for elsewhere
    • G01R31/34Testing dynamo-electric machines
    • G01R31/343Testing dynamo-electric machines in operation
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60LPROPULSION OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; SUPPLYING ELECTRIC POWER FOR AUXILIARY EQUIPMENT OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; ELECTRODYNAMIC BRAKE SYSTEMS FOR VEHICLES IN GENERAL; MAGNETIC SUSPENSION OR LEVITATION FOR VEHICLES; MONITORING OPERATING VARIABLES OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; ELECTRIC SAFETY DEVICES FOR ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES
    • B60L2260/00Operating Modes
    • B60L2260/40Control modes
    • B60L2260/50Control modes by future state prediction
    • B60L2260/56Temperature prediction, e.g. for pre-cooling
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S903/00Hybrid electric vehicles, HEVS
    • Y10S903/902Prime movers comprising electrical and internal combustion motors
    • Y10S903/903Prime movers comprising electrical and internal combustion motors having energy storing means, e.g. battery, capacitor
    • Y10S903/904Component specially adapted for hev
    • Y10S903/915Specific drive or transmission adapted for hev
    • Y10S903/916Specific drive or transmission adapted for hev with plurality of drive axles

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Sustainable Development (AREA)
  • Sustainable Energy (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)
  • Arrangement Of Transmissions (AREA)
  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)
  • Control Of Direct Current Motors (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気自動車やハイブリッド駆動車両のような電動機(以下、モータと記す)を用いて駆動される車両における直流モータのブラシ摩耗を検知する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、前後輪の一方を内燃機関の駆動力によって駆動し、他方の駆動輪をクラッチを介してモータの駆動力によって駆動する車両の四輪駆動システム(4WDシステム)が開発されている(例えば特開平7−231508号公報に記載)。このような四輪駆動システムにおいては、内燃機関のみの駆動力で走行する場合(2輪駆動)は、クラッチを切断すると共にモータを停止させ、内燃機関とモータとの両方の駆動力によって走行する場合(4輪駆動)は、モータを駆動すると共にクラッチを接続することによって4輪駆動で走行する。このように2輪駆動と4輪駆動を選択することができる。
【0003】
このような四輪駆動システムにおいて、後述する図3に示すような直流ブラシモータを用いた場合、直流ブラシモータのブラシは常にコミュニテータ外周面に抑圧されており、図示しない電力線より供給される電力をブラシを介して確実にコミュニテータヘ供給できるようになっているため、ブラシがコミュニテータとの摩擦によって摩耗し、このブラシの摩耗に伴ってモータの出力が低下してしまう。したがって、このブラシは定期的に点検し、摩耗状態に応じて交換する必要がある。しかし、ブラシはモータ内部に備えられており、外部から目視で点検することができないため、ブラシの摩耗を点検するためにモータを分解する必要があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようにモータを分解するのは時間と手間を要する。そのため、例えば特開平5−304746号公報に記載されているように、ブラシ自体に変位の検知接点を設け、ブラシが摩耗したことを接点の閉状態で検知する摩耗検知装置が開発されている。しかし、上記のような従来の摩耗検知装置は、モータのブラシ近傍の狭い部分に特別な接点を設ける必要があるため、構造が複雑になる共にコストアップの要因となるという問題があった。
【0005】
本発明は、上記のごとき従来技術の問題を解決するためになされたものであり、モータ自体にブラシ摩耗検知用の特別な装置を設けることなく、ブラシの摩耗を検知することの出来る車両用直流モータのブラシ摩耗検知装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明においては特許請求の範囲に記載するように構成している。すなわち、請求項1に記載の発明においては、車両に備えられた直流モータと、前記直流モータの駆動力によって駆動される車輪と、前記直流モータと前記車輪との間に備えられ、前記直流モータから前記車輪に伝達される駆動力を接続または切断可能な、内部にオイルが充填された湿式クラッチと、前記直流モータの回転速度を検出する回転速度検出手段と、前記直流モータの非駆動時であって、かつ前記クラッチの切断時に前記回転速度検出手段によって検出された前記直流モータの回転速度に基づいて前記直流モータのブラシの摩耗を検知する摩耗検知手段と、を備えるように構成している。
クラッチ(例えば湿式多板クラッチ)はオイルの粘性によって多少の駆動力を伝達する。そのためクラッチの切断時(直流モータの非駆動時)には車輪側からの逆駆動力が直流モータ側に多少伝達される。ブラシが正常な状態では、ブラシのフリクションによって直流モータは回転が阻止されているが、ブラシが摩耗すると、ブラシのフリクションが急激に低下し、上記の逆駆動力によって直流モータが回転させられる。したがってクラッチ切断時における直流モータの回転速度を検出することにより、ブラシの摩耗を検出することが出来る。
【0007】
また、請求項2においては、前記摩耗検知手段は、前記直流モータの非駆動時であって、かつ前記クラッチの切断時に前記回転速度検出手段によって検出された直流モータの回転速度が、所定の回転速度以上となった場合に、ブラシが摩耗したと判断するように構成している。
【0008】
また、請求項3においては、前記クラッチの温度を検出する温度検出手段を備え、前記摩耗検知手段は、前記温度検出手段によって検出されたクラッチの温度が所定温度以上である場合に、ブラシが摩耗したか否かの判断を行うように構成している。
クラッチの温度が低いとオイルの粘性が高くなり、ブラシが正常な場合でも直流モータが回転するようになる。そのため、このような場合にはブラシが摩耗したか否かの判断を行わないようにしている。
【0009】
また、請求項4においては、車両が停車状態(または内燃機関の始動後)から走行を開始した後の走行距離を検出する走行距離検出手段を備え、前記摩耗検知手段は、前記走行距離検出手段によって検出された走行距離が所定距離以上となった場合に、ブラシが摩耗したか否かの判断を行うように構成している。
車両が走行するとクラッチの温度が上昇し、オイルの粘性が低下するので、所定以上の距離を走行した場合には、クラッチの温度を検出しなくても、ブラシ摩耗検知を正常に行うことが出来る。
【0010】
また、請求項5においては、摩耗検知手段がブラシの摩耗と判断した場合に、それを車両の乗員に報知する報知手段を備えている。
【0011】
【発明の効果】
請求項1、請求項2においては、直流モータを分解してブラシを点検したり、直流モータ自体に特別なブラシ摩耗検知手段を設けたりすること無く、ブラシの摩耗を正確に検知することができる、という効果が得られる。
【0012】
請求項3においては、クラッチが低温の場合にはブラシの摩耗判断を行わないようにして、誤検知を防止することができる。
【0013】
請求項4においては、車両が所定距離以上走行してクラッチが暖まった場合にブラシの摩耗判断を行うので、クラッチの温度検出手段を設けること無く、ブラシの摩耗判断を行い、誤検知を防止することができる。
【0014】
請求項5においては、前記摩耗検知手段がブラシの摩耗と判断した場合に、それを車両の乗員に報知する報知手段を備えているため、車両の乗員はブラシの摩耗量が所定量以上となったことを容易に認識できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明の一実施の形態を示すブロック図であり、4WDシステムに本発明を適用した例を示す。
図1において、1は前車輪(1Lは左前輪、1Rは右前輪)、2は内燃機関、3は後輪(3Lは左後輪、3Rは右後輪)、4は直流ブラシモータ、5は直流ブラシモータ4の回転速度を検出するモータ回転センサ、6はアクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセル開度センサ、7は発電機、8は全体の制御を行う4WDコントローラ(マイクロコンピュータ等で構成)、9はワーニングランプ、10は駆動用電流の接続/切断を行うジャンクションボックス、11は減速機、12はクラッチ、13はディファレンシャルギヤ、14は車輪の回転速度を検出する車輪速センサ(14FLは左前輪、14FRは右前輪、14RLは左後輪、14RRは右後輪の車輪速センサ)である。なお、ワーニングランプは、例えば運転席のメータ内に設置され、4WDコントローラ8で駆動される(作用についての詳細は後述)。また、モータ回転センサ5は減速機11に設けてあるが、直流ブラシモータ4に直接設けても良い。
【0016】
内燃機関2は前輪1および発電機7を駆動する。また、直流ブラシモータ4の駆動力は、減速機11、クラッチ12、ディファレンシャルギヤ13を介して後輪14RL、14RRの車軸に与えられる。クラッチ12は減速機11とディファレンシャルギヤ13間を接続/切断するものであり、クラッチ12がOFFになると駆動力は伝達されない。
【0017】
図2は、図1に示した4WDシステムにおいて、モータ駆動制御係の構成を示す第1の実施例のブロック図である。図2において、4WDコントローラ8は、目標トルク制御部21、発電制御部22、リレー制御部23、クラッチ制御部24、モータ制御部25、ブラシ摩耗検知部26からなる。
以下、図2の動作を説明する。目標トルク制御部21は車輪速センサ14やアクセル開度センサ6などから入力した車両の状態に基づいて後輪3L、3Rを駆動するトルクを演算し、それに応じて、発電制御部22が発電機7へ発電制御、リレー制御部23がジャンクションボックス10内のリレーのON制御、クラッチ制御部24がクラッチ12のON制御、モータ制御部25が直流ブラシモータ4の界磁電流制御を、それぞれ行う。なお、目標トルク制御部21が演算した後輪3L、3Rの駆動トルクがゼロ(2WD状態)の場合は、ジャンクションボックス10内のリレーはOFF、クラッチ12はOFF、直流ブラシモータ4の界磁電流はゼロの状態に制御される。
【0018】
また、ブラシ摩耗検知部26は、モータ回転センサ5で検出した直流ブラシモータ4の回転速度を入力し、クラッチ切断時(モータの非駆動時)における回転速度に基づいてブラシの摩耗を検出し、摩耗時にはワーニングランプ9を点灯して車両の乗員にブラシの摩耗を報知する。
【0019】
クラッチ12(例えば湿式多板クラッチ)は、オイルの粘性によって多少の駆動力を伝達する。したがって直流ブラシモータ4の非駆動時には車輪側からの逆駆動力が直流ブラシモータ4側に多少伝達される。この際、ブラシが正常な状態では、ブラシのフリクションによって直流ブラシモータ4は回転が阻止されているが、ブラシが摩耗すると、ブラシのフリクションが急激に低下し、上記の逆駆動力によって直流ブラシモータ4が回転させられる。したがって、クラッチ切断時における直流ブラシモータ4の回転速度を検出することにより、ブラシの摩耗を検出することが出来る。
【0020】
以下、上記の作用について詳細に説明する。
図3は直流ブラシモータの一例の断面概略図である。直流ブラシモータは、界磁コイル31による界磁磁界と、ゴラシ32とコミュニテータ33により整流されアマーチャコイル34を流れるモータ電流との電磁力により、アマーチャコイル34に回転トルクが生じ、出力軸35に伝わるものである。この出力軸35は図1の減速機11に接続されている。その他、36はブラシ32を保持するブラシホルダである。
【0021】
直流ブラシモータのフリクションは、主にブラシ32とコミュニテータ33の摩擦力、および出力軸35を固定するベアリングの摩擦力などがあるが、ブラシ32とコミュニテータ33の摩擦力が大きな割合を占めている。
【0022】
図4は、直流ブラシモータのブラシ周りの構造の一例を出力軸方向から見た概略図であり、(a)はブラシが正常な場合、(b)はブラシが摩耗限界に達した状態を示す。ブラシ32はブラシホルダ36によって支えられ、ブラシバネ37によってコミュニテータ33に圧接されている。ブラシ32にはブラシリード線38がついていて、ブラシリード線38により電流がブラシ32→コミュニテータ33→アーマチャコイル34ヘ供給される。
【0023】
図4(a)に示すように、ブラシ32が正常な状態では、ブラシバネ37およびブラシリード線38が正常位置にあり、ブラシ32はブラシバネ37によってコミュニテータ33へ押し付けられている。そしてブラシ32が摩耗して短くなるとブラシバネ37が伸びていくが、図4(b)に示すように、摩耗限界に達すると、ブラシホルダ36にブラシリード線38あるいはブラシバネ37が当たり(図4ではブラシリード線38が当たった場合を示している)、ブラシ32をコミュニテータ33に押し付ける接圧(接触圧力)が急激に減少する。
【0024】
摩耗限界に達する前の状態では、ブラシバネ37が伸びていくことによるブラシ32をコミュニテータ33に押し付ける接圧が許容範囲内になるように設計するが、摩耗限界に達すると、この接圧が急激に減少し、ブラシ32とコミュニテータ33の接触抵抗が急激に大きくなり、直流ブラシモータの出力(効率)が減少する。したがって、ブラシ32が摩耗限界に達した状態では、4WD時の性能が低下してしまう。
【0025】
図5は、直流ブラシモータのフリクションとブラシ摩耗量の関係を示す図である。摩耗限界に達する前は、ブラシバネが伸びていくことでブラシをコミュニテータに押し付ける接圧が少しずつ減少してフリクションも減っていくが、摩耗限界に達するとこの接圧が急激に減少し、フリクションも急激に減少する。これは、モータのフリクションがブラシとコミュニテータの摩擦力に大きく占められているためである。
【0026】
前述したとおり、4WDコントローラ8が演算した後輪の駆動トルクがゼロ(2WD状態)の時は、直流ブラシモータ4への通電は停止され、クラッチ12はOFFの切断状態になっている。ここでクラッチ12は例えば電磁式湿式多板クラッチを用いている。湿式多板クラッチは、切断状態であってもオイルの粘性力で若干の伝達トルクが生じてしまう。2WD状態で走行すると、車輪が回転するため、切断されたクラッチ12を介して若干の伝達トルクが非通電中の直流ブラシモータ4に伝わるが、ブラシが正常な場合は、上記の若干の伝達トルクは直流ブラシモータ4のフリクションより小さいので直流ブラシモータ4は回転しない。
【0027】
図6は、直流ブラシモータ4の回転数(rpm)および車輪速を時間軸で表した図である。図6の「モータ回転数(正常時)」に示すように、ブラシが正常な場合は、車輪速が上昇しても、直流ブラシモータ4の回転数はゼロのままである。しかし、ブラシが摩耗限界に達し、図5に示したようにモータのフリクションが急激に小さくなると、その値が切断されたクラッチ12が伝える若干の伝達トルクよりも小さくなってしまい、その結果、モータが回転してしまう。この状態を表したものが、図6の「モータ回転数(摩耗限界時)」である。この状態では、車輪速が上昇すると、直流ブラシモータの回転数も上がってしまう。
【0028】
本発明では、上記の現象を利用して、2WD状態時に直流ブラシモータ4の回転数を検出し、モータ回転数が所定値(図6のモータブラシ摩耗限界検知レベル)以上になったら、モータのブラシが摩耗限界状態にあると判断するように構成している。この判断を4WDコントローラ8のブラシ摩耗検知部26が行ない、ワーニングランプ9を点灯して乗員に報知する。それにより乗員は修理工場等で直流ブラシモータ4もしくはブラシを交換することができる。
【0029】
図7は、4WDコントローラ8のブラシ摩耗検知部26が行う摩耗検知処理を示すフローチャートである。ブラシ摩耗検知部26は目標トルク制御部21と連携している。
図7において、ステップS1では、目標トルクが0か否か、すなわち2WD状態か否かを判断する。この目標トルクが0か否かの判断は、数秒から10数秒間連続して目標トルクが0か否かを判断する。これは目標トルクが或る値から0になった直後、すなわち、4WD状態から2WD状態になった直後では、直流ブラシモータ4がまだ惰性で回転しているため、直流ブラシモータが停止するまでの時間を考慮して判断時間を長くしている。
ステップS1でYESの場合は、ステップS2で、直流ブラシモータ4の回転数が所定値Nmth以上か否かを判断する。この所定値Nmthは図6のモータブラシ摩耗限界検知レベルに相当する。
ステップS2で、YESの場合は、ブラシが摩耗限界状態と判断し、ステップS3でワーニングランプを点灯させる。
【0030】
また、ここでは、ブラシが摩耗限界状態と判断したときワーニングランプ点灯としているが、乗員へ報知する手段としては、ワーニングランプ点滅やブザーなどの警報でも構わないし、或いは、4WD走行をさせないように目標トルクを常に0とすることを目標トルク制御部21に指令するように構成してもよい。
なお、目標トルク制御部21やブラシ摩耗検知部26の制御周期はたとえば10msで行う。
【0031】
次に、図8は、本発明の第2の実施例を示すブロック図であり、前記図2に示したブロック図に、クラッチ温度センサ15を付加したものである。この実施例は、クラッチの温度が所定値以下の場合にはブラシの摩耗検知を行わないように構成したものである。
【0032】
図9は、湿式多板クラッチの切断時の伝達トルクを示す図である。
図示のように、低温になるとオイルの粘性が高くなるため、湿式多板クラッチの切断時の伝達トルクは大きくなる。オイルの特性にもよるが、一般的に−25℃を下回るような極低温時になると急激にオイル粘性が高まり、クラッチ切断時の伝達トルクが急激に大きくなる。このような極低温時に、前記第1の実施例に示したブラシ摩耗限界検知の判断を行うと、ブラシが摩耗限界に達しない正常な状態であっても、クラッチ切断時の伝達トルクが大きいため、2WD走行時に直流ブラシモータが回転してしまい、ブラシが摩耗限界に達したと誤検知してしまうおそれがある。そのため、本実施例では、クラッチの温度を検知し、その温度が所定値以下(例えば−25℃以下)の場合には、ブラシの摩耗検知を行わないように構成している。
【0033】
次に、第3の実施例について説明する。
この実施例は、クラッチ温度センサを設けて実際のクラッチの温度を検出する代わりに、停車時(または内燃機関始動後)からの走行距離が所定値以上になった場合にはクラッチ温度が上昇したものとしてブラシの摩耗検知を行うようにしたものである。
【0034】
図10は、車両の走行距離とクラッチ切断時の伝達トルクとの関係を示す図である。図示のように、湿式多板クラッチが極低温(例えば−30℃)に冷やされていた場合でも、車両が所定の距離を走行すると、クラッチ周りのオイルが撹拌されて温度が上がり、切断時の伝達トルクが減少する。クラッチの設計やオイルの特性にもよるが、この切断時の伝達トルクが低下する走行距離は、例えば数百メートル程度である。したがって、停車時(または内燃機関始動後)から上記の所定の走行距離を走行していない状態では、ブラシ摩耗限界か否かの判断を行なわないようにする。
【0035】
図11は、第3の実施例の演算処理内容を示すフローチャートである。
このフローは、前記図7のフローに、ステップS4を追加したものである。ステップS4では、車両の停車時(または内燃機関始動後)から、所定距離Sth(図10示した距離、極低温時でもクラッチオイルの温度が例えば−25℃以上に上昇すると予想される距離で、例えば数百m程度)を走行したが否かを判断し、上記所定距離以上走行した場合にステップS2、ステップS3の判断を行うように構成している。
この構成の場合には、クラッチ温度を検出するセンサを設ける必要がない。
【0036】
この実施例では、上記の所定距離を走行していない状態では、ブラシ摩耗限界か否かの判断ができなくなる。しかし、その判断をする4WDコントローラ8が、前回の走行時の判断結果を記憶するように構成しておけば、もし前回走行時にブラシ摩耗限界と判断していれば所定の走行距離に達する前でもワーニングランプ点灯等で乗員への報知を行うことが出来る。
【0037】
なお、これまでの説明では、4WDコントローラ8が、車輪速センサ14やアクセルペダル6などの車両の状態から後輪を駆動するトルクを演算し、それに応じて、発電機7への発電制御、ジャンクションボックス10内のリレーのON制御、クラッチ12のON制御、直流ブラシモータ4の界磁電流制御を行うような4WDシステムを例として説明してきたが、直流ブラシモータ4がクラッチ12を介して車輪を駆動し、かつ、直流ブラシモータ4の回転数を検出する手段を有していれば、他の4WDシステムであっても構わない。例えば、バッテリを電源としてチョッパー回路などで直流ブラシモータを駆動するシステムであっても、直流ブラシモータがクラッチを介して車輪を駆動していれば、本発明の効果を同様に得ることができる。
【0038】
また、クラッチとしては、例示した電磁式湿式多板クラッチに限らず、クラッチ切断時にも多少の駆動力(ブラシが摩耗した状態の直流モータを回転させるに足る程度)を伝達する形式のものであれば、同様に適用することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示すブロック図。
【図2】図1に示した4WDシステムにおいて、モータ駆動制御係の構成を示す第1の実施例のブロック図。
【図3】直流ブラシモータの一例の断面概略図。
【図4】直流ブラシモータのブラシ周りの構造の一例を出力軸方向から見た概略図であり、(a)はブラシが正常な場合、(b)はブラシが摩耗限界に達した状態を示す。
【図5】直流ブラシモータのフリクションとブラシ摩耗量の関係を示す図。
【図6】直流ブラシモータ4の回転数(rpm)および車輪速を時間軸で表した図。
【図7】4WDコントローラ8のブラシ摩耗検知部26が行う摩耗検知処理を示すフローチャート。
【図8】本発明の第2の実施例を示すブロック図。
【図9】湿式多板クラッチの切断時の伝達トルクを示す図。
【図10】車両の走行距離とクラッチ切断時の伝達トルクとの関係を示す図。
【図11】第3の実施例の演算処理内容を示すフローチャート。
【符号の説明】
1…前車輪(1Lは左前輪、1Rは右前輪) 2…内燃機関
3…後輪(3Lは左後輪、3Rは右後輪) 4…直流ブラシモータ
5…モータ回転センサ 6…アクセル開度センサ
7…発電機 8…4WDコントローラ
9…ワーニングランプ 10…ジャンクションボックス
11…減速機 12…クラッチ
13…ディファレンシャルギヤ
14…車輪速センサ(14FLは左前輪、14FRは右前輪、14RLは左後輪、14RRは右後輪)
15…クラッチ温度センサ

Claims (5)

  1. 車両に備えられた直流モータと、
    前記直流モータの駆動力によって駆動される車輪と、
    前記直流モータと前記車輪との間に備えられ、前記直流モータから前記車輪に伝達される駆動力を接続または切断可能な、内部にオイルが充填された湿式クラッチと、
    前記直流モータの回転速度を検出する回転速度検出手段と、
    前記直流モータの非駆動時であって、かつ前記クラッチの切断時に前記回転速度検出手段によって検出された前記直流モータの回転速度に基づいて前記直流モータのブラシの摩耗を検知する摩耗検知手段と、
    を備えたことを特徴とする車両用直流モータのブラシ摩耗検知装置。
  2. 前記摩耗検知手段は、前記直流モータの非駆動時であって、かつ前記クラッチの切断時に前記回転速度検出手段によって検出された直流モータの回転速度が、所定の回転速度以上となった場合に、ブラシが摩耗したと判断することを特徴とする請求項1に記載の車両用直流モータのブラシ摩耗検知装置。
  3. 前記クラッチの温度を検出する温度検出手段を備え、
    前記摩耗検知手段は、前記温度検出手段によって検出されたクラッチの温度が所定温度以上である場合に、ブラシが摩耗したか否かの判断を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用直流モータのブラシ摩耗検知装置。
  4. 車両が停車状態から走行を開始した後の走行距離を検出する走行距離検出手段を備え、
    前記摩耗検知手段は、前記走行距離検出手段によって検出された走行距離が所定距離以上となった場合に、ブラシが摩耗したか否かの判断を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用直流モータのブラシ摩耗検知装置。
  5. 前記摩耗検知手段がブラシの摩耗と判断した場合に、それを車両の乗員に報知する報知手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の車両用直流モータのブラシ摩耗検知装置。
JP2002001259A 2002-01-08 2002-01-08 車両用直流モータのブラシ摩耗検知装置 Expired - Fee Related JP3661647B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002001259A JP3661647B2 (ja) 2002-01-08 2002-01-08 車両用直流モータのブラシ摩耗検知装置
DE60214505T DE60214505T2 (de) 2002-01-08 2002-12-27 System zur Erkennung der Bürstenabnutzung des Gleichstrommotors
EP02258999A EP1326083B1 (en) 2002-01-08 2002-12-27 System for detecting abrasion of brush of direct current motor
US10/330,169 US6838803B2 (en) 2002-01-08 2002-12-30 System for detecting abrasion of brush of direct current motor

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002001259A JP3661647B2 (ja) 2002-01-08 2002-01-08 車両用直流モータのブラシ摩耗検知装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003204695A JP2003204695A (ja) 2003-07-18
JP3661647B2 true JP3661647B2 (ja) 2005-06-15

Family

ID=19190595

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002001259A Expired - Fee Related JP3661647B2 (ja) 2002-01-08 2002-01-08 車両用直流モータのブラシ摩耗検知装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US6838803B2 (ja)
EP (1) EP1326083B1 (ja)
JP (1) JP3661647B2 (ja)
DE (1) DE60214505T2 (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4376589B2 (ja) 2003-10-29 2009-12-02 日産自動車株式会社 四輪駆動車両
JP4493324B2 (ja) * 2003-12-03 2010-06-30 三菱電機株式会社 車両用発電機のブラシ摩耗検出装置
JP2005323434A (ja) * 2004-05-07 2005-11-17 Moric Co Ltd 電動車両
JP4151617B2 (ja) 2004-06-24 2008-09-17 日産自動車株式会社 車両用駆動制御装置
US7936105B2 (en) * 2009-03-30 2011-05-03 Denso International America, Inc. Audible brush wear indicator for rotating electric machines
KR101155713B1 (ko) * 2010-05-18 2012-06-12 현대위아 주식회사 전자식 2속 트랜스퍼 케이스
CN103364598B (zh) * 2013-07-30 2015-07-22 合肥凯邦电机有限公司 电机耐压检测辅助工装
US11052743B2 (en) * 2015-09-16 2021-07-06 Ford Global Technologies, Llc Oil maintenance strategy for electrified vehicles
CN106080206B (zh) * 2016-06-29 2018-06-22 南京越博动力***股份有限公司 一种电动汽车控制***及方法
CN110261774B (zh) * 2019-07-25 2020-07-24 中国科学院兰州化学物理研究所 一种摩擦发电机测试***
CN112730873B (zh) * 2021-01-29 2023-01-24 东莞市赛仑特实业有限公司 一种电机转速检测器及其检测方法
KR20220128560A (ko) * 2021-03-12 2022-09-21 현대자동차주식회사 차량 제어 장치 및 그것의 동작 방법, 차량
CN117148021B (zh) * 2023-10-30 2024-01-02 华能新能源股份有限公司山西分公司 一种风电滑环电刷测试装置

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS576301A (en) * 1980-06-13 1982-01-13 Shinko Electric Co Ltd Detector for wear of brush
US4488078A (en) * 1982-08-18 1984-12-11 General Electric Company Brush wear detector
DE3509299A1 (de) * 1985-03-15 1986-09-25 Heidelberger Druckmaschinen Ag, 6900 Heidelberg Einrichtung zur zustandserkennung von kohlebuersten bei antrieben, insbesondere bei antrieben an druckmaschinen
JPS62155745A (ja) * 1985-11-21 1987-07-10 Mitsubishi Electric Corp サ−ボモ−タのブラシ摩耗管理装置
US4743787A (en) * 1986-11-13 1988-05-10 General Electric Company Brush wear indicator having variable light energy conductor path
US4918348A (en) * 1988-12-14 1990-04-17 Prestolite Electric Incorporated Brush wear indicator
US5283489A (en) * 1991-07-04 1994-02-01 Mitsuba Electric Manufacturing Co. Ltd. Structure for terminal section of motor
JPH05304746A (ja) 1992-04-27 1993-11-16 Mitsubishi Heavy Ind Ltd Dcモータのブラシ摩耗警報装置
JPH0614501A (ja) 1992-06-23 1994-01-21 Nippondenso Co Ltd 回転電機の保護装置
JPH07231508A (ja) 1994-02-18 1995-08-29 Honda Motor Co Ltd 四輪駆動装置
JPH08308186A (ja) 1995-04-27 1996-11-22 Toshiba Corp 刷子監視装置
JPH09142328A (ja) 1995-11-22 1997-06-03 Honda Motor Co Ltd 電動パワーステアリング装置
JPH09289757A (ja) * 1996-04-22 1997-11-04 Nippon Steel Corp 直流機の整流子異常の検知方法及びその検知装置
JPH1094287A (ja) 1996-09-17 1998-04-10 Sanyo Electric Co Ltd 電流モータのブラシ寿命警告装置及び同装置を用いた空気調和機
JPH11103561A (ja) * 1997-09-29 1999-04-13 Komatsu Forklift Co Ltd 摩耗量点検センサ付モータのブラシ
JP4882189B2 (ja) * 2001-09-10 2012-02-22 株式会社Gsユアサ ブラシ付きモーター

Also Published As

Publication number Publication date
US6838803B2 (en) 2005-01-04
EP1326083A1 (en) 2003-07-09
DE60214505D1 (de) 2006-10-19
DE60214505T2 (de) 2007-05-16
US20030126915A1 (en) 2003-07-10
JP2003204695A (ja) 2003-07-18
EP1326083B1 (en) 2006-09-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3661647B2 (ja) 車両用直流モータのブラシ摩耗検知装置
KR100698992B1 (ko) 차량용 구동 제어 장치 및 방법
US6931310B2 (en) Vehicle electric motor diagnosing apparatus
US9605740B2 (en) Control of an electronic locking differential
JP6915634B2 (ja) 車両の冷却システム
US8109853B2 (en) Control of a locking differential
US8156843B2 (en) Voltage control of a locking differential
JP3573146B2 (ja) 車両の駆動制御装置
WO2018173936A1 (ja) 異常診断装置
CN103404023A (zh) 电动汽车
JP5531730B2 (ja) 車両の制御装置
JP2013104532A (ja) インホイールモータ車両駆動装置
JP4029862B2 (ja) 車両の動力伝達制御装置
JP2005349917A (ja) 四輪駆動車の従駆動輪駆動ユニット制御装置
JP7483800B2 (ja) 切断差動装置用の位置ベースの潤滑油制御方法
JP3941796B2 (ja) モーター四輪駆動車のフリクション制御装置
JPH1182089A (ja) 車両用パワートレーン保護装置
JPS6317700Y2 (ja)
JPH11157355A (ja) 回転伝達装置を装着した4wd車両の制御方法
JP3534077B2 (ja) 車両の駆動制御装置
JP5789970B2 (ja) 駆動力配分装置
JP2005312147A (ja) 電動モータ駆動装置
JP2012121403A5 (ja)
JPH11157356A (ja) 4輪駆動システム
JPH04317826A (ja) 動力伝達装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040330

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040420

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050301

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050314

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090401

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees