JP3660637B2 - 緑茶飲料の製造法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はカテキンを高濃度に含有し殺菌処理を施した緑茶飲料の製造法であって、加熱殺菌後のオリ生成が低減された緑茶飲料の製造法及びこの製造法により得られる緑茶飲料に関する。
【0002】
【従来の技術】
お茶に含まれるカテキン類は、コレステロール上昇抑制作用(特許第1620943号)やαアミラーゼ活性阻害作用(特開平3−133928)等を有することが知られている。お茶を飲むことにより、このようなカテキン類の生理効果を得るためには、成人で一日あたり4〜5杯のお茶を飲むことが必要(食品工業、35(14)、26−30 1992)である。そこで、より簡便にカテキン類を大量に摂取できる、カテキン高濃度含有飲料の開発が望まれていた。
【0003】
有効成分であるカテキン類を高濃度に配合するには二つの方法が考えられる。ひとつは、粉砕した茶葉を添加する方法(特開平10−234301号)である。しかしながら、粉砕物を高濃度配合した場合、飲料としては、飲用時、有効成分である粉砕した茶葉が底に沈んでいたり、上面に浮遊していたりすることとなる。特に、ペットボトル等の透明容器を使用した場合、このような沈殿等の存在する状態は外観上商品価値を大きく損なうことになる。また、生理的効果を訴求する飲料においては沈殿物が生成していてもよいが、飲用の際、全体を振ったり撹拌する等の、粉砕した茶葉を均一に分散する操作が必要になる。
【0004】
もうひとつの方法は、濃厚な茶抽出液や市販のカテキン製剤を添加して溶解状態でカテキン類を増量する方法である。しかし、濃厚な茶抽出液や精製を行っていないカテキン製剤を用いる場合、加熱殺菌後の“オリ”生成が顕著となり、外観上好ましくない問題が発生する。
【0005】
緑茶飲料の加熱殺菌後のオリ生成を改善する方法として、例えば、特開2001-204386においては透明容器入り緑茶飲料の濁りや沈殿を防止するために、リゾレシチンを配合するという方法が開示されている。また、特開平4-311348号においては透明容器に詰めるのに良好な緑茶飲料の製造方法として、緑茶を約40〜100℃の温水で約1〜10分抽出し、この抽出液のpHを4〜5の酸性域に調整し、次いでこれを約20℃以下に急冷して各種高分子化合物を取り込みつつ濁りやオリの形成を促進させ、その後、遠心分離によってオリを除去し、最後にケイソウ土濾過をする方法が開示されている。しかしながら前者の方法においてはリゾレシチンを添加しなければならず、また後者の方法においては本来pH6以上の飲料を酸性域に調整するという操作が必要となるだけでなく、生理効果を有するまたカテキン類も除去されてしまう。
【0006】
また特開平9-220053号には抽出段階で茶葉に対して10〜40重量%のポリビニルポリピロリドンを添加し、混濁や沈殿の原因となるカテキン類の濃度を減少させる方法が開示されている。また予めカリウムイオンを結合させた陽イオン交換樹脂で抽出液を処理する茶の製造方法などが開示されている。しかしながらこれらの方法においては、生理効果上の有効成分であるカテキン類までも除去されてしまい、カテキン高濃度含有飲料は得られない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、カテキンを高濃度に含有する殺菌処理を施した緑茶飲料の製造法において、加熱殺菌後のオリ生成を低減する緑茶飲料の製造法及びこの製造法により得られる緑茶飲料を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明者は、緑茶飲料の製造工程について検討した結果、緑茶葉から抽出を行い、この抽出液に対して緑茶抽出液の濃縮物を添加後、45℃以上の高い温度で混合させ、これによって得られた混合抽出液を18℃以下の温度で濾過することにより、高濃度にカテキン類を含有し、加熱殺菌後のオリ生成が抑制された緑茶飲料が得られることを見出した。
【0009】
すなわち、本発明は緑茶飲料の製造法において、緑茶を抽出し、茶殻を除去した後で緑茶抽出液と、固形分中に非重合体カテキン類を15〜60重量%含有する、煎茶、番茶、玉露、てん茶及び釜入り茶から選ばれる緑茶抽出液の濃縮物を45℃〜95℃で混合し、得られた溶液を−5℃〜18℃の温度まで冷却し、濾過することを特徴とする非重合カテキン類を0.05重量%以上含有する緑茶飲料の製造法、及び当該方法により得られた緑茶飲料を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明に使用する茶葉としては、Camellia属、例えばC.sinensis、C.assamica及び、やぶきた種、又はそれらの雑種から得られる茶葉から製茶された、煎茶、番茶、玉露、てん茶、釜入り茶等が挙げられる。
【0011】
本発明の緑茶葉からの緑茶抽出液の抽出工程は、従来法によればよい。
【0012】
抽出に用いる水の量は、緑茶葉に対して5〜40重量倍、特に5〜25重量倍が好ましい。抽出時間は抽出方法及び抽出の際のスケールに依存するが1〜120分程度が好ましく、より好ましくは1〜100分、更に好ましくは1〜80分である。使用する水は水道水、蒸留水、イオン交換水などどれでも良いが、味の面からイオン交換水が好ましい。また抽出温度は0℃〜95℃、好ましくは20℃〜80℃、更に好ましくは40〜80℃が良い。
【0013】
抽出方法は、撹拌抽出など従来の方法により行うことができる。また、カラム中に茶葉を充填し、これに温水を通過させる方法が、複数回の抽出を行う場合には効率が良い。また抽出時の水に、あらかじめアスコルビン酸ナトリウムなどの有機酸又は有機酸塩類を添加してもよい。また煮沸脱気や窒素ガス等の不活性ガスを通気して溶存酸素を除去するような非酸化的雰囲気下で抽出する方法を用いてもよい。
【0014】
本発明の緑茶葉からの抽出液と緑茶抽出液の濃縮物の混合条件は45℃〜95℃であるが、50℃〜95℃がより好ましく、特に好ましくは60℃〜95℃である。45℃未満での混合では、緑茶抽出液と緑茶抽出液の濃縮物の相互作用がうまく進行せず、濾過前のオリの生成が十分でなく、よって加熱殺菌後の容器詰飲料中に再びオリが発生してしまう。
【0015】
本発明で使用する緑茶抽出液の濃縮物は固体でも液体でもかまわない。当該緑茶抽出液の濃縮物は、その固形分中に非重合カテキン類を15〜60重量%含有するのが好ましく、より好ましくは15〜50重量%、特に好ましくは15〜40重量%含有するのが良い。固形分中の非重合カテキン類が15重量%未満では飲料中の非重合体カテキン類濃度を高める為に多量の緑茶抽出液の濃縮物を配合する必要が生じ、風味の面で好ましくない。一方、60重量%を超える非重合カテキン類量ではオリ生成が少なく好ましくない。このような緑茶抽出液の濃縮物としては、市販品、例えばポリフェノンHG(東京フードテクノ(株))、テアフラン30A(伊藤園(株))、サンフラボンTLG(太陽化学(株))、ポリフェノンG(東京フードテクノ(株))を用いることができる。
【0016】
緑茶抽出液中の非重合体カテキン類(A)と緑茶抽出液の濃縮物中の非重合体カテキン類(B)の重量比は(A)/(B)=20/1〜1/20であるのが良い。20/1より大きいとオリ生成がうまく進行せず好ましくない。また1/20未満では緑茶抽出液の濃縮物が大半を占め、飲料の風味上好ましくない。
【0017】
得られた混合液は−5℃〜18℃の温度で濾過されるが、当該濾過温度は、0℃〜15℃がより好ましく、0℃〜10℃が更に好ましい。濾過時の温度が18℃以上では濾過前のオリの生成が十分でなく、また−5℃未満については凍結の防止が困難であり、またエネルギー消費が大きくなる。また濾過方法に特に限定はなく通常の方法、例えばネル布、セルロース製デプスフィルター(CUNO(株))を用いて行われる。
【0018】
濾液は次に殺菌処理される。殺菌処理は加熱殺菌であればよく、容器等に充填した後に行ってもよいし、充填前に行ってもよい。より具体的には、例えば、金属缶のように容器に充填後、加熱殺菌できる場合にあっては食品衛生法に定められた殺菌条件で行なわれる。PETボトル、紙容器のようにレトルト殺菌できないものについては、あらかじめ上記と同等の殺菌条件、例えばプレート式熱交換器等で高温短時間殺菌後、一定の温度迄冷却して容器に充填する等の方法が採用される。更に、酸性下で加熱殺菌後、無菌下でpHを中性に戻すことや、中性下で加熱殺菌後、無菌下でpHを酸性に戻すなどの操作も可能である。
【0019】
本発明により、0.05重量%以上の多量の非重合体カテキン類を含有しながらも、オリの生成が少ない緑茶飲料の製造が可能となる。ここで非重合体カテキン類とは、カテキン、ガロカテキン、カテキンガレート、ガロカテキンガレート等の非エピ体カテキン類及びエピカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレート等のエピ体カテキン類をあわせての総称である。本発明の緑茶飲料は非重合体であって水に溶解状態にあるカテキン類を0.05〜0.5重量%、好ましくは0.092〜0.5重量%、より好ましくは0.1〜0.4重量%、更に好ましくは0.1〜0.3重量%、特に好ましくは0.14〜0.3重量%含有する。この範囲にあると多量の非重合体カテキン類を摂取し易く、本発明の製造法にて製造することで強烈な苦味・渋味、強い収斂性が緩和される。また、これらの非重合体カテキン類の45〜65重量%、更に45〜60重量%、特に45〜55重量%がカテキンの没食子酸エステルであるのが、苦味防止及び生理効果の点で好ましい。ここで当該カテキンの没食子酸エステル含有率(ガレート体率)とはカテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレートの総量を上記の8種のカテキン類の総量で除した値である。
【0020】
本発明の緑茶飲料には、更に酸化防止剤、香料、各種エステル類、有機酸類、有機酸塩類、無機酸類、無機酸塩類、無機塩類、色素類、乳化剤、保存料、調味料、甘味料、苦味調整剤、酸味料、pH調整剤、品質安定剤等の添加剤を単独、あるいは併用して配合しても良い。
【0021】
例えば甘味料としては、砂糖、ぶどう糖、果糖、異性化液糖、グリチルリチン、ステビア、アスパラテーム、スクラロース、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖が挙げられる。苦味調整剤としては、シクロデキストリンに代表される環状デキストリンが挙げられる。環状デキストリンとしては、α−、β−、γ−シクロデキストリン及び、分岐のα−、β−、γ−シクロデキストリンが使用できる。環状デキストリンは、本発明の緑茶飲料中に0.05〜0.3重量%、特に0.05〜0.2重量%含有するのが好ましい。酸味料としては、天然成分から抽出した果汁類のほか、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、乳酸、フマル酸、リン酸が挙げられる。無機酸類、無機酸塩類としてはリン酸、リン酸二ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム等が、有機酸類、有機酸塩類としてはクエン酸、コハク酸、イタコン酸、リンゴ酸、クエン酸ナトリウム等が挙げられる。
【0022】
また本発明緑飲料には、抗酸化剤としてのアスコルビン酸又はその塩を抽出工程で又は抽出後に添加することができる。緑茶飲料中におけるアスコルビン酸又はその塩の濃度は、抗酸化効果及び味の点から0.01〜0.2重量%が好ましく、より好ましくは0.02〜0.15重量%、更に好ましくは0.03〜0.1重量%である。
【0023】
本発明の緑茶飲料は容器詰飲料とするのが好ましく、容器詰飲料に使用される容器としては、一般の飲料と同様にポリエチレンテレフタレートを主成分とする成形容器(いわゆるPETボトル)、金属缶、金属箔やプラスチックフィルムと複合された紙容器、瓶などが挙げられる。ここでいう容器詰飲料とは希釈せずに飲用できるものをいう。
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、加熱殺菌後の容器詰飲料におけるオリの発生が抑制され外観が改善した高濃度のカテキン類を含有し飲み易い緑茶飲料が効率良く得られる。これらの効果の発現メカニズムについては明らかではないが、以下のように考えられる。本飲料は緑茶葉の抽出液と緑茶抽出液の濃縮物を室温で混合しても、混合液中でのオリの生成は少ない。それに対して、高温状態での両者の混合の方がむしろオリの生成が多いことから、緑茶葉の抽出液と緑茶抽出液の濃縮物との間でなんらかの相互作用が進行していると考えられる。したがって、高温下での処理によってオリ生成速度を高めてやり、その後、冷却、濾過をすることで、加熱殺菌という高温下においても既にオリ前駆体は除去されていることから、オリの生成が抑制されたものと考えられる。
【0025】
【実施例】
非重合体カテキン類の測定
フィルター(0.8μm)で濾過した飲料を、島津製作所製、高速液体クロマトグラフ(形式SCL−10AVP)を用い、オクタデシル基導入液体クロマトグラフ用パックドカラム L−カラムTM ODS(4.6mmΦ×250mm:財団法人 化学物質評価研究機構製)を装着し、カラム温度35℃でグラジエント法により行った。移動相A液は酢酸を0.1mol/L含有の蒸留水溶液、B液は酢酸を0.1mol/L含有のアセトニトリル溶液とし、試料注入量は20μL、UV検出器波長は280nmの条件で行った。
【0026】
実施例1
国内産の煎茶葉100gを60℃の熱水3000gに投入し、攪拌下、5分間抽出を行った。その後、濾過にて茶殻を除去した。次にここで得られた緑茶抽出液に緑茶抽出液の濃縮物であるポリフェノンHG(東京フードテクノ(株))40gを投入、溶解、混合せしめて、緑茶抽出液の濃縮物混合緑茶抽出液を得た。(以後、濃縮物混合溶液と略す)次にオリを濾過するために液温5℃まで冷却し、ネル布で濾過後再度ゼータプラス10Cろ紙(CUNO(株))にて濾過を行った。実施例でいう濾過前オリ生成量はネル布濾過前の状態である。飲料の配合は、表1に従い、濾過後の濃縮物混合溶液に、イオン交換水、アスコルビン酸ナトリウム、サイクロデキストリン等を常温下で加えた。これを缶に充填し、134℃にて30秒間殺菌を行い実施例1の飲料を得た。飲料中の非重合体カテキン類濃度は0.176重量%であった。
【0027】
実施例2
表1に従い、濾過時の温度のみを10℃にした場合以外は実施例1と同様の方法にて飲料を得た。
【0028】
実施例3
表1に従い、混合時の温度のみを80℃にした場合以外は実施例1と同様の方法にて飲料を得た。
実施例4
表1に従い、濾過時の温度のみを15℃にした場合以外は実施例1と同様の方法にて飲料を得た。
【0029】
比較例1
国内産の煎茶葉100gを60℃の熱水3000gに投入し、攪拌下、5分間抽出を行った。その後、濾過にて茶殻を除去した。次にオリを濾過するために液温5℃まで冷却し、ネル布で濾過後再度ゼータプラス10Cろ紙(CUNO(株))にて濾過を行った。飲料の配合は、表1に従い、濾過後の濃縮物混合溶液に、イオン交換水、アスコルビン酸ナトリウム、サイクロデキストリン等を常温下で加えた。これを缶に充填し、134℃にて30秒間殺菌を行い比較例1の飲料を得た。飲料中の非重量体カテキン類濃度は0.055重量%であった。
【0030】
比較例2
60℃の熱水3000gに緑茶抽出液の濃縮物ポリフェノンHG(東京フードテクノ(株))40gを投入、溶解した。次にオリを濾過するために液温5℃まで冷却し、ネル布で濾過後再度ゼータプラス10Cろ紙(CUNO(株))にて濾過を行った。飲料の配合は、表1に従い、濾過後の緑茶抽出液の濃縮物の水溶液に、イオン交換水、アスコルビン酸ナトリウム、サイクロデキストリン等を常温下で加えた。これを缶に充填し、134℃にて30秒間殺菌を行い比較例1の飲料を得た。飲料中の非重量体カテキン類濃度は0.120重量%であった。
【0031】
比較例3
表1に従い、混合時の温度のみを40℃にした以外は実施例1と同様の方法にて飲料を得た。
【0032】
比較例4
表1に従い、濾過時の温度のみを20℃にした以外は実施例1と同様の方法にて飲料を得た。
【0033】
比較例5
国内産の煎茶葉100gを60℃の熱水3000gに投入し、攪拌下、5分間抽出を行った。その後、濾過にて茶殻を除去した。次にオリを濾過するために液温5℃まで冷却し、ネル布で濾過後再度ゼータプラス10Cろ紙(CUNO(株))にて濾過を行った。飲料の配合は、表1に従い、濾過後の濃縮物混合溶液に、イオン交換水、アスコルビン酸ナトリウム、サイクロデキストリン等を常温下で加えた。これを缶に充填し、134℃にて30秒間殺菌を行い比較例5の飲料を得た。飲料中の非重量体カテキン類濃度は0.024重量%であった。
【0034】
外観の評価
実施例1〜4と比較例1〜5によって製造された飲料について、冷却後濾過前でのオリの生成状態と濾過して加熱殺菌後におけるオリの生成状態について専門パネラー3名にて本発明の飲料(実施例1、2、3、4)及び比較の飲料(比較例1、2、3、4、5)の評価を行った。結果を表1に示す。
【0035】
【表1】
Figure 0003660637
【0036】
比較例1、5は通常の緑茶抽出液のみから製造したものである。比較例2は緑茶抽出液の濃縮物のみから製造したものである。また比較例3,4はそれぞれ混合温度条件とオリ濾過時の温度が高い条件である。濾過前オリ生成量はいずれの場合においてもやや生じる程度であった。しかしながら殺菌後オリ生成量は緑茶抽出液の濃縮物を加えた系の生成量が著しく、商品価値を損うものであった。一方、通常の緑茶抽出液のみの飲料においてはやや生じるが外観を損うほどでもなかった。また緑茶抽出液の濃縮物のみからなる飲料についてもやや生じるが外観を損うほどでもなかったが、本飲料には緑茶風味がなく風味上適当ではない。
【0037】
一方、実施例1〜4は混合温度と濾過温度を適切に設定したところ、濾過前オリ生成量が多く得られ、その結果殺菌後オリ生成量は極めて少なくなった。

Claims (3)

  1. 緑茶飲料の製造法において、緑茶を抽出し、茶殻を除去した後で緑茶抽出液と、固形分中に非重合体カテキン類を15〜60重量%含有する、煎茶、番茶、玉露、てん茶及び釜入り茶から選ばれる緑茶抽出液の濃縮物を45℃〜95℃で混合し、得られた溶液を−5℃〜18℃の温度まで冷却し、濾過することを特徴とする非重合体カテキン類を0.05重量%以上含有する殺菌処理を施した緑茶飲料の製造法。
  2. 緑茶抽出液中の非重合体カテキン類(A)と緑茶抽出液の濃縮物中の非重合体カテキン類(B)の重量比が(A)/(B)=20/1〜1/20である請求項1記載の緑茶飲料の製造法。
  3. 請求項1又は2記載の製造法で製造された緑茶飲料。
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