JP3653781B2 - 反応性樹脂の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、電子線或いは紫外線等の活性エネルギー線の照射により、又は常温或いは加熱によって硬化可能な反応性樹脂の製造方法、及び該製造方法により得られる反応性樹脂からなる組成物に関するものであり、本発明により製造される反応性樹脂及びこれを含有する活性エネルギー線硬化型組成物は、塗料、印刷インキ、接着剤、充填剤、成形材料及びレジスト等として、各種産業分野において有用なものである。
尚、本明細書においては、アクリレート及び/又はメタクリレートを(メタ)アクリレートと、アクリル酸及び/又はメタクリル酸を(メタ)アクリル酸と表す。
【0002】
【従来の技術】
近年、各種産業等で使用する有機溶剤、洗浄剤等が大気中に放出されることによる地球規模での大気汚染が進み、生物への影響が懸念されている。このため、各種塗料、インキ、接着剤等の用途に使用する組成物において、ハイソリッド化、脱溶剤化の検討が行われている。
活性エネルギー線硬化型組成物は、これらの問題を解決するものとして、塗料、インキ、接着剤等の各種の用途に使用されてきている。この活性エネルギー線硬化型組成物を構成する単量体、オリゴマー又は樹脂としては、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート等がよく使用されている。しかしながら、近年、組成物が適用される基材が多種多様化するに伴い、組成物と基材との密着力、接着力が不足することが多くなってきている。これは、特にポリエステルアクリレートからなる組成物おいて顕著であり、エポキシアクリレートからなる組成物においても十分であるとはいえない。この原因は、熱乾燥、熱硬化により徐々にひずみを緩和しながら硬化していく溶剤乾燥型樹脂を使用する組成物や熱硬化型樹脂を使用する組成物と比較して、活性エネルギー線硬化型組成物では、硬化に要する時間が短いため、硬化時の体積収縮により生じる応力ひずみを硬化膜中にためやすいことにある。これに対して、ウレタンアクリレートからなる組成物は、比較的密着性に優れているものの、耐薬品性や耐候性が十分でなかったり、又親油性の(メタ)アクリレートと配合する場合には、相溶性に問題があった。
活性エネルギー線硬化型組成物と基材との密着力、接着力を向上させる方法としては、硬化時の体積収縮率を低下させるために、アクリルポリマー、ポリエステル、石油樹脂等の非反応性物を組成物中に混合溶解して使用する方法があるが、この場合には組成物の粘度が上昇したり、組成物の硬化物の耐薬品性の低下をもたらすこともしばしばある。この粘度上昇の問題解決のために、組成物に有機溶剤又は反応性希釈剤の低分子量(メタ)アクリレートの配合する方法もあるが、有機溶剤の配合は、上記の大気汚染等の環境問題があり、他方低分子量(メタ)アクリレートの配合は、この配合量が多くなってくると組成物が皮膚刺激性を示すようになるという問題を有する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、硬化物の物性が優秀な、例えば、種々の基材との密着力、耐薬品性及び耐候性に優れた硬化膜を形成する工業的に有利な反応性樹脂の製造方法について鋭意検討を行ったのである。
【0004】
【問題点を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、特定の方法による反応性樹脂の製造方法及び該樹脂からなる組成物が有効であることを見いだした。
即ち、本発明の第1発明は、1個以上の水酸基を有する(メタ)アクリレートの1種以上の10重量%以上と、該(メタ)アクリレート以外で1個のエチレン性不飽和基を有する単量体の1種類以上の90重量%以下との共重合体で、150〜350℃の共重合温度において高温連続重合して得られたものであり、且つ数平均分子量が1,000〜10,000である共重合体中の水酸基に対して、1個以上のエチレン性不飽和基と1個のカルボキシル基を有する単量体をエステル化反応させることを特徴とするエチレン性不飽和基を有する反応性樹脂の製造方法であり、第2発明は、第1発明の製造方法による反応性樹脂を含有する活性エネルギー線硬化型組成物である。
以下、本発明を詳細に説明する。
【0005】
本願発明の製造方法においては、反応性樹脂の骨格となる共重合体として、1個以上の水酸基を有する(メタ)アクリレート〔以下水酸基含有(メタ)アクリレートという〕の1種以上と、該(メタ)アクリレート以外で1個のエチレン性不飽和基を有する単量体(以下エチレン性不飽和単量体という)の1種類以上との共重合体を使用する。
【0006】
水酸基含有(メタ)アクリレートとしては、種々のものが使用でき、例えばヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート及びヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート及びグリセリンモノ(メタ)アクリレート等の多価アルコールのモノ又はポリ(メタ)アクリレート、並びにシクロヘキセンオキシドと(メタ)アクリル酸との付加物等のエポキシドと(メタ)アクリル酸との付加物が挙げられる。
【0007】
エチレン性不飽和単量体は、前記水酸基含有(メタ)アクリレート以外のものであれば種々のものが使用でき、例えば、スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル及び(メタ)アクリレート等が挙げられる。(メタ)アクリレートの具体的としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート及びイソボロニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0008】
本発明で使用する共重合体は、水酸基含有(メタ)アクリレートとエチレン性不飽和単量体の合計量に対して、10重量%以上の水酸基含有(メタ)アクリレートが共重合されたものである必要があり、好ましくは20〜90重量%である。水酸基含有(メタ)アクリレートの共重合割合が、これより少ないと、後記の共重合体と1個以上のエチレン性不飽和基と1個のカルボキシル基を有する単量体との反応で導入される、反応性樹脂中のエチレン性不飽和基の割合が不十分になり、得られる反応性樹脂が、硬化性、耐薬品性、耐磨耗性等に劣るものとなる。
【0009】
共重合体の数平均分子量は、1,000〜10,000である必要があり、好ましくは1,000〜5,000である。数平均分子量が10,000を超えるものは、後記する1個以上のエチレン性不飽和基と1個のカルボキシル基を有する単量体とのエステル化反応における反応性が劣り、その結果反応性樹脂へのエチレン性不飽和基の導入割合が低下してしまったり、或いはエステル化反応後の後理処理において、生成物と塩基性水溶液又は水との分離が困難になることがある。又、分子量が1,000より小さいものは、得られる反応性樹脂が、基材との接着力、密着性が劣るものとなってしまう。
又、本発明においては、該共重合体の重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)の対する割合である多分散度(Mw/Mn)が、2.5以下のものを使用することが好ましい。この範囲にあるものは、後記するエステル化反応性に優れ、又得られる反応性樹脂が低粘度のものとなる。
尚、本発明において、数平均分子量及び重量平均分子量とは、溶媒としてテトラヒドロフランを使用し、GPCにより測定した分子量をポリスチレン換算した値である。
【0011】
本発明で使用する共重合体、水酸基含有(メタ)アクリレートとエチレン性不飽和単量体とを、150〜350℃で連続重合して得られたものである。この高温連続重合法によれば、熱重合開始剤を用いる必要がないか、又は熱重合開始剤を用いる場合でも少量の使用で目的の分子量の共重合体が得られるため、熱や光によりラジカル種を発生するような不純物をほとんど含有しない純度の高い共重合体が得られるため、後で述べる共重合体と1個以上のエチレン性不飽和基と1個のカルボキシル基を有する単量体とのエステル化反応を安定に行うことができ、最終的に得られる反応性樹脂、さらには反応性樹脂を使用する組成物の保存安定性及び塗膜の耐候性が優れたものとなる。又、従来の溶液重合により得られるものより多分散度の低い共重合体を得ることができる。
【0012】
高温連続重合法としては、特開昭57−502171号、同59−6207号及び同60−215007号等に開示された公知の方法に従えばよい。例えば、加圧可能な反応器を溶媒で満たし、加圧下で所定温度に設定した後、水酸基含有(メタ)アクリレートとエチレン性不飽和単量体、及び必要に応じて重合溶媒とからなる単量体混合物を一定の供給速度で反応器へ供給し、単量体混合物の供給量に見合う量の反応液を抜き出す方法が挙げられる。
反応溶媒を使用する場合、反応開始時に反応器に仕込む溶媒と単量体混合物に混合する反応溶媒は同一であっても異なっていてもよい。溶媒又は重合溶媒としては、特に限定されないが、生成した共重合体を溶解できるものであれば良い。例えば、トルエン及びキシレン等の芳香族炭化水素、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、メチルプロピレングリコールアセテート、カルビトールアセテート及びエチルカルビトールアセテート等の酢酸エステル、並びにアセトン及びメチルエチルケトン等のケトン類等が挙げられる。これら以外にも、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等のアルコールを使用することができる。重合溶媒としてアルコールを使用した場合には、共重合体製造後に反応液中にそのまま残した状態で次のエステル化反応に使用すれば、反応性樹脂と反応性希釈剤としての活性エネルギー性単量体を同時に製造することもできる。重合溶媒の配合割合としては、単量体混合物100重量部に対して200重量部以下であることが好ましい。
又、単量体混合物には、必要に応じて、熱重合開始剤を混合することもできる。熱重合開始剤は、特に限定されないが、一般的なアゾニトリル系の開始剤が取扱いが容易なため好ましい。アゾニトリル系の開始剤としては、例えば、 2,2' −アゾビスイソブチロニトリル、 2,2' −アゾビス( 2- メチルブチロニトリル)及び 2,2' −アゾビス( 2,4- ジメチルバレロニトリル)等が挙げられる。熱重合開始剤を単量体混合物に配合する場合の配合量としては、単量体混合物100重量部に対して0.001〜5重量部であることが好ましい。
反応温度は、150〜350℃であることが好ましい。150℃に満たない場合には、得られる共重合体の分子量が大きくなりすぎたり、反応速度が遅くなってしまうことがあり、他方350℃を超える場合には、分解反応が発生して反応液に着色が見られたり、後で述べるエステル化反応が不安定になったり、得られる反応性樹脂が不安定になることがある。
圧力は、反応温度と使用する単量体混合物及び溶媒の沸点に依存するもので、反応に影響を及ぼさないが、前記反応温度を維持できる圧力であればよい。
単量体混合物の滞留時間は、2〜60分であることが好ましい。滞留時間が2分に満たない場合は、未反応単量体が多くなってしまい、共重合体の収率が低下することがあり、他方滞留時間が60分を超える場合は、生産性が悪くなってしまうことがある。
【0013】
本発明では、上記の共重合体中の水酸基に対して、1個以上のエチレン性不飽和基と1個のカルボキシル基を有する単量体〔以下カルボキシル基含有不飽和単量体という〕をエステル化反応させる。
【0014】
カルボキシル基含有不飽和単量体の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、桂皮酸、アクリル酸又はメタクリル酸のマイケル付加による2量体以上のオリゴマー、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート及びコハク酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中でも、(メタ)アクリル酸が、得られる反応性樹脂中のエチレン性不飽和基含有割合が高くなり、得られる反応性樹脂が反応性に優れるものとなるため好ましい。
【0015】
共重合体中の水酸基に対する、カルボキシル基含有不飽和単量体の反応割合は、共重合体中の全水酸基1モルに対して、1モル前後が最も好ましく、0.5〜2.0モルであることができる。この割合が0.5モルに満たない場合には、エステル化の反応速度が遅くなる他、カルボキシル基含有不飽和単量体の2重結合に対する反応性樹脂中の水酸基のミカエル付加等の副反応が起こり、反応液の粘度が上昇したり、後処理における中和分離が困難になったり、得られる反応性樹脂中のエチレン性不飽和基の割合が低くなり、該樹脂の反応性が乏しくなってしまう場合がある。他方2.0モルを超える場合には、未反応のカルボキシル基含有不飽和単量体量が増えるばかりで経済的ではないことに加えて、反応後の後処理が煩雑になる場合がある。
【0016】
上記共重合体とカルボキシル基含有不飽和単量体とのエステル化反応は、従来より知られた方法に従えばよい。例えば、共重合体とカルボキシル基含有不飽和単量体とを、触媒の存在下加熱攪拌する方法が挙げられる。この場合、反応は脱水反応であるため、反応系内より水を留去して反応を行うことが好ましく、このためにベンゼン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル及び/又はメチルイソブチルケトン等の水と完全には混合しない溶媒を用いて、共沸により反応で生成する水を反応系外に留去しながら反応を行うことが好ましい。この場合の溶媒の使用量は、得られる反応性樹脂の固形分濃度が20〜80重量%となる量が好ましい。触媒としては、硫酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の酸性触媒を用いる。好ましい触媒量は、反応液に対して0.1〜5重量%である。反応温度は、使用する溶剤の沸点等によって適宜決定すれば良いが、一般的には60〜140℃で行うことが好ましい。又、この反応では、反応を安定に行うために、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル等の重合禁止剤を添加したり、分子状酸素を吹き込むことが好ましい。重合禁止剤を使用する場合は、反応液に対して10wtppm〜2重量%で使用することが好ましい。反応終了後は、反応液より使用した酸性触媒を除去するために、反応液と水酸化ナトリウム水溶液等の塩基性水溶液を混合することが好ましい。反応液は、塩基性水溶液の混合の後に、水相を分離し、油相中の溶剤を減圧で留去することにより、所望の反応性樹脂を得ることができる。
【0017】
本発明の第1発明により得られる反応性樹脂は、電子線或いは紫外線等の活性エネルギー線の照射により、又は常温或いは加熱によって硬化可能なものであり、反応性樹脂は、そのままで又は種々の成分と配合し組成物の形態で、塗料、印刷インキ、接着剤、充填剤、成形材料及びレジスト等の種々の用途に使用できる。
反応性樹脂を硬化させるための、活性エネルギー線の照射方法及び加熱方法は、ラジカル重合性化合物の硬化方法として知られている、一般的な方法を採用すればよい。
【0018】
本発明の第発明は、第1発明で得られる反応性樹脂を含有する活性エネルギー線硬化型組成物である。この場合、粘度の調整等の必要に応じて、反応性希釈剤である活性エネルギー線硬化型単量体を配合することができる。活性エネルギー線硬化型単量体としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;エチレングリコールのモノ又はジ(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコールのモノ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールのモノ又はジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールのモノ又はジ(メタ)アクリレート等の、グリコールのモノ又はジ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート又はペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等のポリオール又はそのアルキレンオキサイドの(メタ)アクリル酸エステル化物等が挙げられる。活性エネルギー線硬化型単量体は、反応性樹脂100重量部当たり1〜150重量部の割合で配合することが好ましい。
【0019】
又組成物には、必要に応じて硫酸バリウム、酸化珪素、タルク、クレー及び炭酸カルシウム等の充填剤、フタロシアニン・ブルー、フタロシアニン・グリーン、酸化チタン及びカーボンブラック等の着色用顔料、密着性付与剤及びレベリング剤等の各種添加剤、並びにハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、フェノチアジンン及びN−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩等の重合禁止剤を配合することもできる。これらを配合する場合の配合割合としては、反応性樹脂100重量部に対して、100重量部以下であることが好ましい。重合禁止剤を配合する場合の配合割合としては、組成物中に10wtppm〜2重量%であることが好ましい。
【0020】
活性エネルギー線として、紫外線照射による硬化を行う場合には、組成物に光重合開始剤を配合する。電子線による硬化を行う場合には、光重合開始剤を配合する必要はない。光重合開始剤としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル及びベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾインとそのアルキルエーテル、アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、1−ヒドロキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン及び2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン等のアセトフェノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−ターシャリ−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン及び2−アミルアントラキノン等のアントラキノン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン及び2,4−ジイソピルチオキサントン等のチオキサントン、アセトフェノンジメチルケタール及びベンジルジメチルケタール等のケタール、ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、並びにキサントン類等が挙げられる。上記光開始剤は、単独又は安息香酸系、アミン系等の光重合開始促進剤と組み合わせて用いることもできる。光重合開始剤は、組成物中に0.1〜10重量%配合することが好ましい。
【0021】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を示し、本発明をより具体的に説明する。尚、以下において、部及び%は重量基準である。
実施例1
電熱式ヒータを備えた容量300mlの加圧式攪拌槽型反応器を、ジエチレングリコールモノエチルエーテルで満たし、温度を250℃にして、圧力調節器により圧力をゲージ圧で25〜27kg/cm2 に保った。
次いで、反応器の圧力を一定に保ちながら、水酸基含有(メタ)アクリレートとして2−ヒドロキシエチルメタクリレート16部及び2−ヒドロキシエチルアクリレート20部、エチレン性不飽和単量体として2−エチルヘキシルアクリレート54部及びスチレン10部とからなる単量体混合物A−1を、一定の供給速度(23g/分、滞留時間:14分)で原料タンクから反応器に連続供給を開始し、単量体混合物A−1供給量に相当する反応物を出口から連続的に抜き出した。反応開始直後に、一旦反応温度が低下した後、重合熱による温度上昇が認められたが、ヒータを制御することにより、反応温度を270〜271℃を保持した。
温度が安定した単量体混合物A−1供給開始から1時間後を、次のエステル化反応の原料としての反応液の抜き出し開始点とした。これから2時間50分反応を継続した結果、3905gの単量体混合液A−1を供給し、3894gの反応液を回収した。
反応液を薄膜蒸発器に導入して、未反応モノマー等の揮発成分を分離し、3301gの濃縮液(共重合体B−1)を得た。ガスクロマトグラフより、濃縮液中には未反応モノマーは存在していなかった。溶媒としてテトラヒドロフランを使用し、液体クロマトグラフより求めた分子量をポリスチレン換算した共重合体B−1の数平均分子量(以下Mnと略する)は2010、重量平均分子量(以下Mwと略する)は3700であり、多分散度は1.8であった。又、濃縮液の水酸基濃度は2.80meq/gであった。
攪拌器、冷却管及び水分離器(ディーンスタークトラップ)を備えたフラスコに、共重合体B−1を500g(水酸基1.4モル)、アクリル酸101g(1.4モル)、トルエン600g、p−トルエンスルホン酸12g及びハイドロキノン0.3gを仕込み、加熱攪拌してトルエン還流し、水の生成が見られなくなるまで反応を続けたところ、8時間で水分離器に22g(1.2モル)の水が除去された。
冷却後、反応液に200gの10%NaOH水溶液を注ぎ、30分間攪拌した。その後、分液ロートへ反応液を移し、水層を分離して触媒及び未反応のアクリル酸を反応液から除いた。油相をフラスコに移し、溶剤を減圧で留去することにより、反応性樹脂C−1を550g得た。得られた反応性樹脂C−1を、100℃で6時間加熱し、加熱安定性について評価したところ、樹脂に何ら変化は見られず、加熱安定性に優れるものであった。
【0022】
実施例2
実施例1と同様の反応器にジエチレングリコールモノエチルエーテルを満たし、実施例1と同様の条件を設定した。
次いで、水酸基含有(メタ)アクリレートとして2−ヒドロキシエチルメタクリレート40部、エチレン性不飽和単量体として2−エチルヘキシルアクリレート40部及びスチレン20部とからなる単量体混合物A−2を使用し、供給速度を24〜25g/分(滞留時間:13〜14分)とした以外は実施例1と同様にして、反応を開始した。反応開始直後に、一旦反応温度が低下した後、重合熱による温度上昇が認められが、ヒータを制御することにより、反応温度を265〜266℃に保持した。
温度が安定した単量体混合物A−2供給開始から1時間後を、次のエステル化反応原料としての反応液の抜き出し開始点とした。これから47分反応を継続した結果、1160gの単量体混合物A−2を供給し、1014gの反応液を回収した。
反応液を薄膜蒸発器に導入して、未反応モノマー等の揮発成分を分離し、867gの濃縮液(共重合体B−2)を得た。ガスクロマトグラフより、濃縮液中に未反応モノマーは存在していなかった。実施例1と同様の方法で液体クロマトグラフから求めた共重合体B−2のMnは1280、Mwは2810であり、多分散度は2.2であった。又共重合体B−2の水酸基濃度は2.72meq/gであった。
共重合体B−2を500g(1.36モル)、アクリル酸98g(1.36モル)、トルエン600g、p−トルエンスルホン酸11.5g及びハイドロキノン0.3gを使用した以外は実施例1と同様にして反応を行ったところ、7時間で水分離器に22.5g(1.25モル)の水が除去された。
冷却後、反応液に150gの10%NaOH水溶液を注ぎ、30分間攪拌した。その後、実施例1と同様に後処理したところ、反応性樹脂C−2を550g得た。反応性樹脂C−2について、実施例1と同様に加熱安定性試験を行ったところ、樹脂に何ら変化は見られなられず、加熱安定性に優れるものであった。
【0023】
実施例3
実施例1と同様の反応器に、ジエチレングリコールモノエチルエーテルを満たし、温度を220℃にし、圧力調節器により圧力をゲージ圧で25〜27kg/cm2 に保った。
次いで、水酸基含有(メタ)アクリレートとして2−ヒドロキシエチルメタクリレート10部、2−ヒドロキシエチルアクリレート20部、エチレン性不飽和単量体として2−エチルヘキシルアクリレート70部、並びに重合開始剤としてジ−t−ブチルパーオキシド1部とからなる単量体混合物A−3を使用し、供給速度を23〜24g/分(滞留時間:13〜14分)とした以外は実施例1と同様にして、反応を開始した。反応開始直後に、一旦反応温度が低下した後、重合熱による温度上昇が認められが、ヒータを制御することにより、反応温度を243〜244℃に保持した。
温度が安定した単量体混合物A−3供給開始から1時間後を、次のエステル化反応原料としての反応液の抜き出し開始点とした。これから1時間20分反応を継続した結果、1875gの単量体混合物A−3を供給し、1834gの反応液を回収した。
反応液を薄膜蒸発器に導入して、未反応モノマー等の揮発成分を分離し、1787gの濃縮液(共重合体B−3)を得た。実施例1と同様の方法でガスクロマトグラフより、濃縮液中に未反応モノマーは存在していなかった。液体クロマトグラフから求めた共重合体B−3のMnは2220、Mwは4700であり、多分散度は2.1であった。又、共重合体B−3の水酸基濃度は2.63meq/gであった。
共重合体B−3を500g(水酸基1.36モル)、アクリル酸98g(1.36モル)、トルエン600g、p−トルエンスルホン酸11.5g及びハイドロキノン0.3gを使用した以外は実施例1と同様にして反応を行ったところ、8時間で水分離器に22.5g(1.25モル)の水が除去された。
冷却後、反応液に150gの10%NaOH水溶液を注ぎ、30分間攪拌した。その後、実施例1と同様に後処理したところ、反応性樹脂C−3を550g得た。反応性樹脂C−3について、実施例1と同様に加熱安定性試験を行ったところ、樹脂に何ら変化は見られなられず、加熱安定性に優れるものであった。
【0024】
実施例4
実施例1と同様の反応器に、ジエチレングリコールモノエチルエーテルを満たし、温度を250℃にし、圧力調節器により圧力をゲージ圧で25〜27kg/cm2 に保った。
次いで、水酸基含有(メタ)アクリレートとして2−ヒドロキシエチルメタクリレート50部、エチレン性不飽和単量体としてメチルメタクリレート30部及びスチレン20部、並びに溶媒としてトリプロピレングリコール(以下TPGと略する)100部とからなる単量体混合物A−4を使用し、供給速度を26〜27g/分(滞留時間:12〜13分)とした以外は実施例1と同様にして、反応を開始した。反応開始直後に、一旦反応温度が低下した後、重合熱による温度上昇が認められが、ヒータを制御することにより、反応温度を269〜270℃に保持した。
温度が安定した単量体混合物A−4供給開始から1時間後を、次のエステル化反応原料としての反応液の抜き出し開始点とした。これから2時間反応を継続した結果、3167gの単量体混合物A−4を供給し、3008gの反応液を回収した。
反応液を薄膜蒸発器に導入して、未反応モノマー、溶媒等の揮発成分を分離し、940gの濃縮液を得た。ガスクロマトグラフより、濃縮液中の未反応モノマーの濃度は2−ヒドロキシエチルメタクリレートが2.3%、メチルメタクリレート及びスチレンは0%であった。実施例1と同様の方法で液体クロマトグラフから求めた共重合体(共重合体B−4)の含有率は45%で、TPGの含有率は50%であった。実施例1と同様の方法で液体クロマトグラフから求めた共重合体B−4のMnは1090、Mwは1430であり、多分散度は1.3であった。又、濃縮液の水酸基濃度は6.92meq/gであり、共重合体B−4の水酸基濃度は3.80meq/gであった。
濃縮液B−3を500g(水酸基3.46モル)、アクリル酸249g(3.46モル)、トルエン700g、p−トルエンスルホン酸13.2g及びハイドロキノン0.3gを使用した以外は実施例1と同様にして反応を行ったところ、7時間で水分離器に52.9g(2.94モル)の水が除去された。尚、本反応において、濃縮液B−3中に含有するTPGは、アクリル酸と反応してトリプロピレングリコールジアクリレート(以下TPGDAと略する)を生成する。
冷却後、反応液に250gの10%NaOH水溶液を注ぎ、30分間攪拌した。その後、実施例1と同様に後処理したところ、反応性樹脂C−4を273g、TPGDA358g及びその他の化合物19gからなる組成物650g得た。反応性樹脂C−4について、実施例1と同様に加熱安定性試験を行ったところ、樹脂に何ら変化は見られなられず、加熱安定性に優れるものであった。
【0025】
比較例1
水酸基含有(メタ)アクリレートとしてヒドロキシエチルメタクリレート10部及びヒドロキシエチルアクリレート20部、エチレン性不飽和単量体として2−エチルヘキシルアクリレート70部を混合したものを単量体混合物A−5とした。
還流冷却器、温度計、滴下ロート、窒素置換用ガラス管及び撹拌機を取り付けた4つ口フラスコに、単量体混合物A−5を15部、メチルイソブチルケトン(以下MIBKとする)を100部及び2,2'−アゾビスイソブチロニトリルを1部仕込み、窒素を吹き込みながら90℃において重合反応を開始した。この後、単量体混合物A−5の85部、25部のMIBK及び2,2'−アゾビスイソブチロニトリル6部からなる溶液31部を6時間にわたり連続滴下して重合反応を行った。
得られた反応液を減圧で溶剤を留去して共重合体B−5を得た。実施例1と同様の方法で求めた共重合体B−5のMnは8800、Mwは19000であり、多分散度は2.2であった。水酸基濃度は2.60meq/gであった。
共重合体B−5を500g(水酸基1.30モル)、アクリル酸94g(1.30モル)、トルエン550g、p−トルエンスルホン酸11.5g及びハイドロキノン0.3gを使用した以外は実施例1と同様にして反応を行ったところ、11時間で水分離器に18.7g(1.04モル)の水が除去された。
冷却後、反応液に250gの10%NaOH水溶液を注ぎ、30分間攪拌した。その後、実施例1と同様に後処理したところ、反応性樹脂C−5を530.0g得た。反応性樹脂C−5について、実施例1と同様に加熱安定性試験を行ったところ、樹脂に若干の粘度上昇が見られた程度であった。
【0026】
比較例
水酸基含有(メタ)アクリレートとしてヒドロキシエチルメタクリレート10部及びヒドロキシエチルアクリレート20部、エチレン性不飽和単量体として2−エチルヘキシルアクリレート70部混合したものを単量体混合物A−6とした。
比較例1と同様のフラスコに、単量体混合物A−6を15部、MIBKを100部及び2,2'−アゾビスイソブチロニトリルを1部仕込み、窒素を吹き込みながら85℃において重合反応を開始した。この後、単量体混合物A−6の85部、25部のMIBK及び2,2'−アゾビスイソブチロニトリル2部からなる溶液28部を4時間にわたり連続滴下して重合反応を行った。
得られた反応液を減圧で溶剤を留去して、共重合体B−6を得た。実施例1と同様の方法で求めた共重合体B−6のMnは27200、Mwは71000であり、多分散度は3.5であった。又、共重合体B−6の水酸基濃度は2.58meq/gであった。
共重合体B−6を500g(水酸基1.29モル)、アクリル酸93g(1.29モル)、トルエン550g、p−トルエンスルホン酸11.5g及びハイドロキノン0.3gを使用した以外は実施例1と同様にして反応を行ったが、14時間でも水分離器に15.9g(0.88モル)の水しか除去されなかった。この反応は遅く、反応率68%までしか進まなかった。
冷却後、反応液に120gの10%NaOH水溶液を注ぎ、30分間攪拌した。その後、実施例1と同様に後処理したが、有機層と水層が分離しなかったため、反応性樹脂を分離することができなかった。
【0027】
比較例
実施例1と同様の反応器に、ジエチレングリコールモノエチルエーテルを満たし、温度を250℃にし、圧力調節器により圧力をゲージ圧で25〜27kg/cm2に保った。
次いで、水酸基含有(メタ)アクリレートとして2−ヒドロキシエチルメタクリレート5部、エチレン性不飽和単量体として2−エチルヘキシルアクリレート50部、スチレン20部及びメチルメタクリレート25部とからなる単量体混合物A−7を使用し、供給速度を24〜25g/分(滞留時間:13〜14分)とした以外は実施例1と同様にして、反応を開始した。反応開始直後に、一旦反応温度が低下した後、重合熱による温度上昇が認められが、ヒータを制御することにより、反応温度を265〜266℃に保持した。
温度が安定した単量体混合物A−7供給開始から1時間後を、次のエステル化反応原料としての反応液の抜き出し開始点とした。これから50分を継続した結果、1230gの単量体混合物A−7を供給し、1224gの反応液を回収した。
反応液を薄膜蒸発器に導入して、未反応モノマー等の揮発成分を分離し、967gの濃縮液(共重合体B−7)を得た。ガスクロマトグラフより、濃縮液中に未反応モノマーは存在していなかった。実施例1と同様の方法で液体クロマトグラフから求めた共重合体B−7のMnは1380、Mwは2940であり、多分散度は2.1であった。又、共重合体B−7の水酸基濃度は0.38meq/gであった。
共重合体B−7を500g(水酸基0.19モル)、アクリル酸20g(0.28モル)、トルエン500g、p−トルエンスルホン酸11.5g及びハイドロキノン0.3gを使用した以外は実施例1と同様にして反応を行ったところ、7時間で水分離器に3.2g(0.18モル)の水が除去された。
冷却後、反応液に100gの10%NaOH水溶液を注ぎ、30分間攪拌した。その後、実施例1と同様に後処理したところ、反応性樹脂C−7を505g得た。反応性樹脂C−7について、実施例1と同様に加熱安定性試験を行ったところ、樹脂に何ら変化は見られなられず、加熱安定性に優れるものであった。
【0028】
○参考例1
実施例1で得られた反応性樹脂C−1の60部、トリプロピレングリコールジアクリレート〔東亞合成(株)製アロニックスM−220〕40部及び光重合開始剤のイルガキュアー184〔チバガイギー(株)製〕2部を攪拌混合し、活性エネルギー線硬化型組成物を製造した。
得られた組成物及び硬化膜について、以下の評価を行った。それらの結果を表2に示す。
【0029】
●評価
・硬化性試験
得られた組成物を、ボンデライト鋼板PB−144〔日本テストパネル(株)製〕に膜厚10ミクロンで塗布した。これを80W/cm、集光型高圧水銀灯1灯を用いて、ランプ高10cmで紫外線を照射し、硬化に要した照射量を測定した。
尚、表1及び表2における◎、○、△及び×は以下の意味を示す。
◎:500mJ/cm2未満で完全に硬化
○:500以上1000mJ/cm2未満で硬化
△:1000mJ/cm2以上で硬化
×:1000mJ/cm2以上でも硬化しない
【0030】
・硬度
得られた硬化膜について、JISの「手かき法K5400」に従い評価した。
【0031】
・ラビング試験
アセトンを染み込ませた綿棒を使用して、得られた硬化膜をこすり、硬化膜の状態を観察した。
尚、表1及び表2における◎、○、△及び×は以下の意味を示す。
◎:100回を超えても硬化膜に変化無し
○:50回を超え100回以下で硬化膜が白化
△:20〜50回で硬化膜が白化
×:20回未満で硬化膜が白化
【0032】
・耐候性試験
得られた塗膜を、スガ試験機製カーボンアークフェードメーター使用して、83℃、1000時間試験した。試験後の硬化膜の色差を、ΔEにより評価した。
尚、表1及び表2における◎、○、△及び×は以下の意味を示す。
◎:<1,○:1〜2,△:2〜3,×:>3
【0033】
・密着性試験
上記硬化性試験において、ボンデライト鋼板の代わりに、白色塩ビ291A〔日本テストパネル(株)製〕又はナラ板単板使用した以外は同様にして、組成物の硬化を行った。
得られた硬化膜について、JISの「碁盤目試験K5400」に従い評価した。
尚、表1及び表2における◎、○、△及び×は以下の意味を示す。
◎:碁盤目100全てが残る
○:碁盤目100に対して、90〜99残る
△:碁盤目100に対して、50〜90が残る
×:碁盤目100に対して、50未満がが残る
【0034】
○参考例2〜
表1に示す組成物を使用した以外は、参考例1と同様に活性エネルギー線硬化型組成物を製造した。
得られた組成物及び硬化膜について、参考例1と同様に評価を行った。それらの結果を表1に示す。
【0035】
【表1】
Figure 0003653781
【0036】
1)TPGDA:トリプロピレングリコールジアクリレート〔アロニックスM−220;東亞合成(株)製〕
※尚参考例4におけるTPGDAは、トリプロピレングリコールとアクリル酸のエステル化反応により生成したもの
2)TMPTA:トリメチロールプロパントリアクリレート〔アロニックスM−309;東亞合成(株)製〕
3)光開始剤:イルガキュア184〔チバガイギー(株)製〕
【0037】
○比較参考例1〜10
表2に示す組成物を使用した以外は、参考例1と同様に活性エネルギー線硬化型組成物を製造した。
得られた組成物及び硬化膜について、参考例1と同様に評価を行った。それらの結果を表2に示す。
【0038】
【表2】
Figure 0003653781
【0039】
1)TPGDA:トリプロピレングリコールジアクリレート〔アロニックスM−220;東亞合成(株)製〕
2)TMPTA:トリメチロールプロパントリアクリレート〔アロニックスM−309;東亞合成(株)製〕
3)光開始剤:イルガキュア184〔チバガイギー(株)製〕
【0040】
【発明の効果】
本発明の反応性樹脂の製造方法によれば、問題なく反応性樹脂を製造することができ、又本発明の製造方法により得られる反応性樹脂、又は該樹脂からなる組成物は、硬化性、密着性、耐薬品性及び耐候性に優れているため、塗料、印刷インキ、接着剤、充填剤、成形材料及びレジスト等の種々の用途に使用でき、その工業的価値はきわめて大きい。

Claims (2)

  1. 1個以上の水酸基を有する(メタ)アクリレートの1種以上の10重量%以上と、該(メタ)アクリレート以外で1個のエチレン性不飽和基を有する単量体の1種類以上の90重量%以下との共重合体で、150〜350℃の共重合温度において高温連続重合して得られたものであり、且つ数平均分子量が1,000〜10,000である共重合体中の水酸基に対して、1個以上のエチレン性不飽和基と1個のカルボキシル基を有する単量体をエステル化反応させることを特徴とするエチレン性不飽和基を有する反応性樹脂の製造方法。
  2. 請求項1記載の製造方法による反応性樹脂を含有する活性エネルギー線硬化型組成物。
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