JP3653776B2 - 洗濯機およびバランス体 - Google Patents

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  • Accessory Of Washing/Drying Machine, Commercial Washing/Drying Machine, Other Washing/Drying Machine (AREA)
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、内槽の不つりあいに起因する振動振幅を低減する液体を封入したバランス体を備えた洗濯機に係わり、特に、その不つりあい共振における共振点を通過するまでの液体による悪影響の低減および液体に起因する振動現象の安定化を図る洗濯機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の洗濯機においては、その内槽内の洗濯物による不つりあいに起因する振動振幅を低減するために、内槽の上部開口に、中空環状体とその内部を区画する隔壁とこの隔壁により画成された室内に封入した液体とからなっるバランス体を設けたものがある。
【0003】
この種の洗濯機における前述したバランス体は、洗濯物の偏荷重に対してバランスをとる働きを果たすものであるが、洗濯機の起動時に前述したバランス体内の液体が偏荷重とは反対側方向に急激に移動して、液体同志のぶつかり合いが生じ、これによる大きな振動が洗濯機の外枠に伝達される。
【0004】
この現象を低減するために、特公昭56−42314号公報に記載されているように、前述した隔壁に液体の急激な移動を阻止するための流通路を設けることが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来技術におけるバランス体は、その内部の液体が回転時の遠心力によって、その回転中心に対して同心の自由表面を形成する現象、すなわち内槽に不つりあいがある場合、バランス体内の液体はバランス体を構成する中空環状体の回転中心を中心とする円を形成しようとするので、液体はその半径方向の厚みが不つりあいがある方向で薄くなる。この結果、液体によって不つりあいを少なくしようとする作用が生じる。この作用を利用しているものである。
【0006】
一般に、回転体の振動応答は、定格回転数以下において、危険速度と呼ばれる回転数Ncまでは振動の振幅は回転数の増大に応じて増大し、回転数Ncで最大になり、回転数Nc以上では一定の振幅に近づく傾向を示す。
【0007】
ところで、前述した洗濯機におけるバランス体においては、確かに危険速度Nc以上の回転数では、中空環状体内の液体は中空環状体の回転中心を挟んで不つりあいと反対側に位置する、すなわち回転時の遠心力によって生じる液体の円筒状の自由表面の中心が中空環状体の回転中心から不つりあい方向に移動して、振幅を小さくする方向に修正が行なわれるが、しかし危険速度Nc以下では、中空環状体の回転中心が洗濯機の回転中心に対して不つりあい側に位置し、液体の円筒状の厚い部分が不つりあい側に形成されることになり、却って不つりあいを助長させ、振幅を大きくしている。
【0008】
このように、危険速度Ncを通過するに際して振動の振幅が大きくなることは、振動、騒音発生のみならず、機器の信頼性を低下させるので、洗濯機にとって好ましいことではなく、また、危険速度すら通過できなくなってしまう。このように、従来においては、危険速度Nc以上の運転範囲での不つりあいを修正することはできても、回転数全範囲での不つりあいを低減することは難しいという問題点があった。
【0009】
そこで、本発明の目的は、危険速度(共振点)を越えるまでバランス体内の内蔵液体の移動を抑制し、バランス体による不つりあいの増大を抑制することにより、洗濯機における共振振幅の低減を図ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の洗濯機は、底部中央に撹拌翼を有する内槽と、前記内槽を内包する外槽と、前記外槽を吊り棒を介して支持する外枠と、前記内槽の上端開口部に取り付けた中空環状体と前記中空環状体内を周方向に複数の室に区画する隔壁と前記室内に封入された液体と前記隔壁に設けられ前記室間での前記液体の移動を可能にする通路とを有するバランス体と、を備えた洗濯機において、前記通路は、前記内槽が静止中の前記液体の自由表面Sbに対して鉛直方向上方でかつ前記内槽の回転が危険速度を越えるときの前記液体の自由表面Saに対して回転中心側に定められる領域X1で、前記自由表面Saに接するように設けられる第一の通路と、前記自由表面Sbに対して鉛直方向上方でかつ定格回転中の前記液体の自由表面Scに対して回転中心側に定められる領域X2で、前記自由表面Sbに接するように設けられる第二の通路とを備えたものである。
【0011】
前記通路と前記バランス体とは、前記通路の長さをι、断面積を S0 とし、前記室の高さをt、前記バランス体の周方向分割数をnとした場合、(ιt/ S0 )>(16n/π)なる関係を有しているとよい。
【0012】
また、上記の目的を達成するために、本発明の洗濯機は、底部中央に撹拌翼を有する内槽と、前記内槽を内包する外槽と、前記外槽を吊り棒を介して支持する外枠と、前記内槽の上端開口部に取り付けた中空環状体と前記中空環状体内を周方向に複数の室に区画する隔壁と前記室内に封入された液体と前記隔壁に設けられ前記室間での前記液体の移動を可能にする通路とを有するバランス体と、を備えた洗濯機において、前記通路は、前記内槽が静止中の前記液体の自由表面Sbに対して鉛直方向上方でかつ前記内槽の回転が危険速度を越えるときの前記液体の自由表面Saに対して回転中心側に定められる領域X1で、定格回転中の前記液体の自由表面Scに対して回転中心と反対側に設けられる第一の通路と、前記自由表面Sbに対して鉛直方向上方でかつ前記自由表面Scに対して回転中心側に定められる領域X2で、前記自由表面Sbに接するように設けられる第二の通路とを備えたものである。
【0021】
【作用】
洗濯機の内槽の回転速度が上昇すると、バランス体における中空環状体内の液体の表面は、遠心力によって回転放物面を形成する。すなわち、液体の表面は、中空環状体の内周側から外周側に向かって上昇するように傾斜している。
【0022】
第二の通路は、回転開始後に回転放物面が形成されると、液体に接しなくなるように設けられており、従って、回転開始後は、液体の第二の通路による隣接する中空環状体内の室への移動が無くなる。
【0023】
さらに回転速度が上昇して危険速度を越えると、回転放物面を形成し中空環状体の外周側上部に存する液体は、第一の通路を通して隣接する中空環状体内の室に順次流入し、内槽の不つりあい側とは反対側に移動する。これにより、液体の円筒状の厚い部分が不つりあい側に形成されることが抑えられる。その結果、回転数全範囲での振動振幅を低減することができる。
【0024】
このとき、回転速度が上昇して危険速度を越えた後、第一の通路が液体に完全に没入する場合は、第二の通路の位置又は形状を、中空環状体内の気体が室間を移動できるように設けると良い。
【0025】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。
【0026】
図1は本発明の洗濯機の一実施例を示すもので、洗濯機はバランス体1と撹はん翼2を有する内槽3と、この内槽を内包する外槽4およびこの外槽4を吊り棒5を介して支持している外枠6とから構成されている。
【0027】
洗濯時には撹はん翼2が、脱水時には内槽3が、モータ7によりプーリ・ベルト系を介しクラッチ8を経て回転駆動される。モータ7およびクラッチ8はセンタベース9にボルトで固定され、また、センタベース9は外槽4の底面にネジで固定されている。内槽3は、フランジ10を介してクラッチ8の軸に支持されている。
【0028】
この図1においては、本発明の主要素であるバランス体1と洗濯機の基本構成要素のみについて記載し、その他の要素例えばパネルスイッチ等は省略し図示していない。
【0029】
図2及び図3は本発明を構成するバランス体1の一実施例の平面図及び正面図を示すもので、これらの図において、バランスリング容器11は溶着面12で上半部と下半部を溶着接合し、ある割合で液体13と気体14が封入され、複数の周方向の隔壁15で複数の容室に分割された構造となっている。図2においては6つの容室に分割しているが、この数に限られる訳ではない。
【0030】
封入される液体13は、密度の高い物理特性を有する液体が有効で、飽和食塩水などが良く利用されている。気体14は空気であることが多い。前記隔壁15は液体および気体を通過させる第1の通路16a及び第2の通路16bをその通路の一面が溶着面12に一致するように備えた構成となっている。
【0031】
図4は本発明を構成するバランス体1の一実施例を一部断面で示す斜視図である。ただし、この図4には内蔵流体は図示していない。第2の通路16bは、複数に分割された容器11内の内蔵液体13の偏りを静止中に修正する目的と回転中の気体14の移動を可能にする目的で、静止中の内蔵液体13表面に接し回転中は液体に接しない位置、ここではバランスリング容器11の回転中心側で静止液体13の表面に第2の通路16bの下面が接し、第2の通路16bの上面がバランスリング容器11の溶着面12に接する位置に設けられている。
【0032】
第1の通路16aは、分割された容室間での液体13移動を危険速度通過後初めて可能とする目的で、静止中は内蔵液体13に接しないで回転中は危険速度通過直後の自由表面(内蔵液体に働く遠心力で決まる)に接する位置、ここでは静止中の液体13表面より上で危険速度通過直後の液体13の自由表面に接する位置で、第1の通路16aの下面がバランスリング容器11の溶着面12に接する位置に設けられている。
【0033】
次に、上述した本発明の一実施例の動作を図5乃至図11を用いて説明する。図5は、バランス体内の周方向隔壁の枚数と自励振動発生回転数の関係を示す概略図で、数値解析による一例であり、隔壁枚数の増加とともに自励振動発生回転数が高速側に移ることが判る。中空回転体となるバランスリング容器11の内部を周方向に複数個に分割する周方向の隔壁15を設けて、自励振動発生回転数を定格回転数より上に設定することで、回転体の定格回転数範囲内での安定化を達成している。
【0034】
図6乃至図11は本発明を構成するバランス体1の隔壁15に設けられた通路16a、16bと液体の自由表面との位置関係を示し、図6は静止状態での内蔵液体表面21bと第2の通路16bの関係を示し、この通路16bを通して内蔵液体13が隔壁15で隔てられた容室間を移動し、各容室の液体量が一様となっている状態を現している。
【0035】
このように複数に分割された容器11内の内蔵液体13の偏りを静止中に修正する目的の通路の鉛直方向位置は、好ましくは通路の下面が静止中の内蔵液体13の表面すなわち水平面に接する位置がよい。更に実用的には通路16bの下面が静止中の液体13の表面にわずかに没する程度がよい。その理由は、通路16b下面と液体13表面が一致している場合、内蔵液体13に働く表面張力により、容室間の液体の移動が損なわれる恐れがあるためである。
【0036】
また、この通路16bの径方向位置は、回転中には液体13を通過させない目的のため、できるだけ回転中心側に設ける方がよい。実用的には、回転中心側の側壁から離れていても、回転中にこの通路16bを通って液体13の移動が発生しない位置であればよい。この通路16bは、回転中にもバランス体1内の他方の流体である気体14の移動を容易とし、一方の流体である液体13の移動に伴う容室内の容積変化による圧力の変動をなくす効果もある。
【0037】
この結果、容室内の気体14の圧力差に起因するばねの相乗作用もなくなり、スロッシングなどの液体振動現象の低減につながる。また、容室内の気体14の圧力を下げておけば、気体14に起因するばね作用の低減が可能となり、スロッシングなどの液体振動現象の低減につながる。
【0038】
図7は回転中の危険速度以前の内蔵液体自由表面21と通路16a,16bの位置関係を示す。
【0039】
図8は回転中の危険速度通過直後の内蔵液体自由表面21aと通路16a,16bの位置関係を示し、この第1の通路16aを通して内蔵液体13が隔壁15で隔てられた容室間を移動し、不つりあいをキャンセルしている状態を表している。このように、分割された容器内での液体移動を危険速度通過後、初めて可能とする目的の第1の通路16aの鉛直方向位置は、通路の下面が静止中の内蔵液体13の表面21b,すなわち水平面より上になる位置で、好ましくは危険速度回転数での液体13に働く遠心力で決定される、内蔵液体13の自由表面に接する位置である方がよい。
【0040】
更に実用的には危険速度をわずかに越えた回転数での内蔵液体13の自由表面に接する位置が、最悪の場合、危険速度を越え定格回転数までの回転数での内蔵液体13の自由表面に接する位置でもよい。その理由は、不つりあいによる内蔵液体13の移動は危険速度を越えてから始まり、また減衰によりある時間遅れが発生すること、最終的には定格回転数でバランサとしての機能を果たせばよいからである。
【0041】
図9は定格回転数での内蔵液体13の自由表面21と通路16a,16bの位置関係を示し、危険速度回転数以降の回転数では第1の通路16aが液体中に没しても本来の目的を損なうものではない。
【0042】
また、第1の通路16aの径方向位置に関しても同様で、好ましくは危険速度回転数での、液体に働く遠心力を大きな要因として決定される、内蔵液体13の自由表面21aに接する位置である方がよい。更に実用的には危険速度をわずかに越えた回転数での内蔵液体13の自由表面に接する位置が、最悪の場合、危険速度を越え定格回転数までの回転数での内蔵液体13の自由表面に接する位置でもよい。
【0043】
その理由は、不つりあいによる内蔵液体13の移動は危険速度を越えてから始まり、また減衰によりある時間遅れが発生すること最終的には定格回転数でバランサとしての機能を果たせばよいからである。
【0044】
図10は、第1の通路16aの位置関係の他の例を示しており、いずれもバランスリング容器11の形状と内蔵液体13の物理特性および内蔵液体量並びに系の危険速度回転数で決定される内蔵液体13の自由表面21aに接する位置に通路16aが設けられている例を示している。
【0045】
尚、上記の説明には2個の通路16a,16bを用いて説明しているが、図11に示すように、通路の一端が上記通路の一方(第1の通路16a)に、また他端が上記通路の他方(第2の通路16b)に相当する形状からなる1個の通路16でも上記作用の目的は達成される。
【0046】
図12は、図4で示した2個の通路の目的を1個の通路で達成する実施例を示し、隔壁15部に1個の通路16を有するバランスリング容器11を一部断面で示す斜視図である。ただし、内蔵流体13は図示していない。
【0047】
通路16の一端は、複数に分割された容器内の内蔵流体13の偏りを静止中に修正する目的と回転中の気体14の移動を可能にする目的で、静止中の内蔵液体13の表面に接し回転中は液体13に接しない位置、ここではバランスリング容器11の回転中心側で静止液体の表面に流体通路16下面が接し、通路16上面がバランスリング容器11の溶着面12に接する位置に設けられている。
【0048】
他端は、分割された容室間での液体移動を危険速度通過後初めて可能とする目的で、静止中は内蔵液体13に接しないで回転中は危険速度通過直後の自由表面(内蔵液体に働く遠心力で決まる)に接する位置、ここでは静止中の液体表面より上で危険速度通過直後の液体13の自由表面に接する位置に設けられている。
【0049】
また、上述したバランスリング容器11の製作における型抜きの容易性は、隔壁15に設けた通路16の下面あるいは上面が溶着面に一致し、通路断面形状が溶着面方向に対して末すぼまりとならない形状とすることで達成される。
【0050】
図13乃至図17は、バランスリング容器11の上半部と下半部の溶着面位置と隔壁15における通路16a,16b,16の位置および液体13の自由表面位置との関係を示し、容器11の溶着面位置12と隔壁15における通路位置16a,16b,16の関係の種々のパターンを示している。
【0051】
図13及び図14は、静止中の液面21b位置とバランスリング容器11の溶着面12が一致している場合を示し、図13は2個の通路16a,16bを、図14は1個の通路16で構成されている場合である。
【0052】
図15から図17は静止中の液面21b位置より鉛直方向で上にバランスリング容器11の溶着面12が存在する場合を示し、図15および図17は2個の通路16a,16bを、図16は1個の通路16で構成される場合である。言いかえると、図13及び図14は通路16a,16b,16の下面と溶着面12が、図15は一方の通路16aの下面と他方の通路16bの上面が溶着面12と、図16及び図17は通路16,16a,16bの上面が溶着面12と一致する場合を示している。
【0053】
このように、容器11の溶着面12に通路の一面を一致させ、通路断面形状が溶着面12方向に対して末すぼまりとならない形状とすることで、型抜きが容易なバランスリング製作が可能となる。
【0054】
尚、図18乃至図21に図13乃至図17に関連したバランス体1のその他の例を示す。図18は図13及び図14と、図19は図15と、図20は図16と、図21は図17と、それぞれ同様なバランス体の断面について示しており、通路16,16a,16bの位置について種々のパターンを示している。
【0055】
また、上述したような通路で結ばれた容室間のスロッシングとの共振現象をさけるため、通路形状の変更により液体振動現象の振動数を構造系の振動数から離し、避共振化を図る。その通路形状の変更は、一方は流路面積の縮小であり、また、他方は流路長の増大で、ともに振動数の低下を目的とした変更により、避共振化が達成される。
【0056】
図22は、通路で結ばれた容室間のスロッシング現象を模式的に示す図で、この場合発生する振動数は、次式で示される。
【0057】
ω=√(A/B) (数1)
A=(1+S1/S2)α (数2)
B=(1+S1/S2)h+ι(S1/S0) (数3)
ここで、ωは振動数、αは遠心力加速度、hは遷移速度での無偏心時液体厚さ、ιは流路長、S0は流路断面積、S1=S2は容室断面積である。αやS1およびS2は主に洗濯機の構造から決定される値であり、従って、この振動数ωを低下させるためには、流路面積S0の縮小あるいは流路長ιの増大が有効であることが判る。
【0058】
簡単のため、バランスリング半径をr、バランスリング高さをt、バランスリング周方向等分割数をn、容室断面積S1=2πrt/n、構造系固有振動数をω1,回転数をω2とした場合、一般的な避共振には
ω<ω1
となる。
【0059】
しかし、上述の共振現象には、構造系の固有振動数=スロッシング振動数による発生以外に、回転数ω2=構造系の固有振動数ω1+スロッシング振動数ωによる発生がある。対象とする構造系固有振動数は、振動モードの関係で回転によるジャイロ効果の影響を受け、回転数に応じて変化し、ほぼ回転数に比例して変化する特徴を有する。また、スロッシング振動数も回転数に応じた遠心力にて変化し、容室の組み合わせによっても断面積が変化しその振動数の変化となる。これらを考慮した場合、経験値から
3ω<ω1 (数4)
が望ましく、
A=2r(ω2)2,B=2h+ι(S1/S0),ω2=ω1+ω (数5)
を(数1)に代入すると
ω2=2r(ω1+ω)2/(2h+ι(S1/S0)) (数6)
これに、ω1のかわりに3ωを代入して
ω2>2r(3ω+ω)2/(2h+ι(S1/S0)) (数7)
これを変形して、h/r<<1として
ι(S1/S0)/2r>16 (数8)
これにS1を代入すると
ιπt/nS0>16 (数9)
また、変形して、
tι/S0>16n/π (数10)
この式から、好ましくはιは大きいこと、S0は小さいことが良いことが判る。例えば、(数10)よりバランスリング周方向分割数からtι/S0を求めると、n=6の時は30.5より大きく、n=12の時は61.1より大きくすれば良いことが判る。
【0060】
図23に、横軸に回転数を縦軸に振動振幅をとり、外槽振動振幅と回転数の関係を示し、本発明の効果について明確にする。図中の破線は従来方式のバランス体を使用した場合を、実線は本発明のバランス体を使用した場合を、比較のため併せて表示している。回転数が500r/min以下での破線と実線の差異は本発明の流体通路の位置による効果を示し、振動振幅の低下が明らかとなっている。また、回転数1000r/min付近での破線と実線の差異は本発明の流体通路長さ及び通路断面積による効果を示し、安定な振動現象となり共振現象などの発生がないことを示している。
【0061】
図24は図4で示した分割された容室間での液体移動を危険速度通過後初めて可能とする目的の第1の通路16aの通路長17を、隔壁15の厚さ18より十分に大きい長さとした実施例を示す斜視図である。ただし、内蔵流体13は図示していない。
【0062】
図25は図24で示したバランスリング容器11の上半部を下から斜めにみて上下反転して表示した図である。
【0063】
図26に、図24の第1の通路16aに関するその他の例を、図25と同様に示す。
【0064】
図26(a)は、図25で示す通路16aの一面をバランスリング容器11の外周側面19で代用した例である。
【0065】
図26(b)は、図25で示す通路16aの長さだけ隔壁15の厚みを増した例である。
【0066】
図26(c)は、図26(b)で示す隔壁15の厚みがバランスリング容器11の径方向とともに変化する例である。
【0067】
図26(d)及び図26(e)は、図26(a)に示す例に於いてバランスリング容器11の外周側面19が径方向に変化する例で、図26(d)は外側に図26(e)は内側に変化した例である。
【0068】
図26(f)は、図26(a)に示す通路部を薄板構造で形成した例である。
【0069】
図26(g)は、図26(a)に示す通路部を通路を折り曲げることで構成した例である。
【0070】
図27は、通路16aを別部品で構成した例で、通路16aの一面とバランスリング容器11の溶着面12とを一致させる必要がなくなる。図28には、通路16aを別部品で構成したその他の例を示す。図28(a)は通路16aの一面をバランスリング容器11の外周側面19で代用した例であり、図27と同様な斜視図で表示してある。図28(b)は、通路16aを一直線からコの字形状に変更した実施例を示しており、図4と同様な斜視図で表示してある。ただし、内蔵流体13は図示していない。隔壁15との固定方法としては、接着あるいは溝嵌合等がある。
【0071】
図27、図28を除く上記の実施例では、簡単のため通路16aの断面形状を四角で示しているが、この形状に限定されるわけではなく、必要流路長と必要流路断面積を有すれば、本来の目的を損なうものではない。通路断面形状としては円形や三角形などを含めた種々の形状が考えられるが、バランスリング容器の溶着面に対し、末すぼまりとならない形状が製作上都合が良く、結果として円形およびこれと多角形の組み合わせとなるが、実用的には四角形程度までである。
【0072】
次に、通路16aの周方向の形状の一例について、通路側のバランスリング容器11の溶着面12を真上から見たものを、図29及び図30に示す。図29は隔壁15に直角のストレート形状の通路であり、図30は外周側面19に沿う幅が一定である通路形状をしている。種々の変形例を示す。
【0073】
また、図31には、図29と同様なストレート形状の通路について、種々の変形例を示す。図31(a)は回転方向にテーパ形状、図31(b)は回転方向に逆テーパ形状、図31(c)は隔壁15に対し回転方向にある角度を有し上流側が回転中心側であるストレート形状、図31(d)は中央絞り形状、図31(e)は両端絞り形状、図31(f)は隔壁15に対し回転方向にある角度を有し下流側が回転中心側であるストレート形状、図31(g)は回転中心側に凸形状、図31(h)は回転中心側に凹形状の例を示す。
【0074】
また、図32には、図30と同様な外周側面19に沿う形状を有する通路について、種々の変形例を示す。図32(a)は一方が円弧、他方が直線で形成される形状、図32(b)は回転方向に末広がり形状、図32(c)は回転方向に末すぼまり形状、図32(d)は中央絞り形状、図32(e)は両端絞り形状の例を示す。
【0075】
上述した通路16aの周方向形状は、水平断面形状であるが、鉛直断面形状においても同様な特徴を有する形状が考えられ、実際にはこれらの組み合わせ形状が採用される。
【0076】
また、上記の実施例では隔壁15の形態をバランスリング容器11に対し直角としているが、図33および図34に示すように、回転方向に対しある角度を有しても本来の目的は達成される。
【0077】
また、上記の実施例では一重のバランスリング容器11構成としているが、図35に示すように、径方向の隔壁20を設けて、多重のリング構成としても何ら本来の目的を損なうものではない。
【0078】
上述した本発明の実施例によれば、共振を越えるまでバランス体内の内蔵液体13が移動しないため、内蔵液体13の移動による不つりあいの増大がなくなり、共振振幅が低減される。また、共振振幅が小さくなり、流体バランサの適用範囲が広がる。その結果、回転体と静止側の隙間を小さく設定可能となり、機器の小型化につながる。さらに、自励振動の発生回転数が高回転数側に移動可能となる。その結果、機器の定格回転数の高速化につながる。また、振動の安定化が図られるため、振動・騒音の低減と機器の信頼性向上につながる。
【0079】
【発明の効果】
本発明によれば、共振を越えるまでバランス体内の内蔵液体が移動しないため、内蔵液体の移動による不つりあいの増大がなくなり、共振振幅が低減される。その結果、振動・騒音の低減と機器の信頼性向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の洗濯機の縦断正面図である。
【図2】本発明を構成するバランス体の一例を示す平面図である。
【図3】図2に示す本発明を構成するバランス体の一例を一部断面にて示す正面図である。
【図4】図2に示す本発明を構成するバランス体の一例を一部断面にて示す斜視図である。
【図5】本発明の作用説明の隔壁枚数と自励振動発生回転数の関係を示す特性図である。
【図6】本発明を構成するバランス体の一例の通路位置と静止中の内蔵液体面との状態を示す断面図である。
【図7】本発明を構成するバランス体の一例の通路位置と回転初期の内蔵液体面との状態を示す断面図である。
【図8】本発明を構成するバランス体の一例の通路位置と回転中期の内蔵液体面との状態を示す断面図である。
【図9】本発明を構成するバランス体の一例の通路位置と定格回転期の内蔵液体面との状態を示す断面図である。
【図10】本発明を構成するバランス体の他の例を各断面図で示す図である。
【図11】本発明を構成するバランス体の他の例を示す断面図である。
【図12】図11に示す本発明を構成するバランス体の他の例を一部断面にて示す斜視図である。
【図13】本発明を構成するバランス体のさらに他の例を示す断面図である。
【図14】本発明を構成するバランス体の他の例を示す断面図である。
【図15】本発明を構成するバランス体のさらに他の例を示す断面図である。
【図16】本発明を構成するバランス体のさらに他の例を示す断面図である。
【図17】本発明を構成するバランス体のさらに他の例を示す断面図である。
【図18】図13及び図14の各バランス体に関する他の例を各断面図で示す図である。
【図19】図15のバランス体に関する他の例を各断面図で示す図である。
【図20】図16のバランス体に関する他の例を各断面図で示す図である。
【図21】図17のバランス体に関する他の例を各断面図で示す図である。
【図22】本発明におけるスロッシングを説明する説明図である。
【図23】内槽の回転数と外槽の振動振幅の関係を本発明と従来例とについて示す図である。
【図24】本発明を構成するバランス体の他の例を一部断面にて示す斜視図である。
【図25】本発明を構成するバランス体の通路の一例を一部断面にて示す斜視図である。
【図26】図25のバランス体の通路に関する他の例を一部断面にて示す各斜視図を示す図である。
【図27】本発明を構成するバランス体の通路の他の例を一部断面にて示す斜視図である。
【図28】図27のバランス体の通路に関する他の例を一部断面にて示す各斜視図を示す図である。
【図29】本発明を構成するバランス体の通路の形状の一例を示す横断面図である。
【図30】本発明を構成するバランス体の通路の形状の他の例を示す横断面図である。
【図31】図29のバランス体の通路の形状に関する他の例を各横断面図にて示す図である。
【図32】図30のバランス体の通路の形状に関する他の例を各横断面図にて示す図である。
【図33】本発明を構成するバランス体の通路の形状の他の例を示す横断面図である。
【図34】本発明を構成するバランス体の通路の形状のさらに他の例を示す横断面図である。
【図35】本発明を構成するバランス体の通路の形状の他の例を一部断面にて示す斜視図である。
【符号の説明】
1…バランス体、2…撹はん翼、3…内槽、4…外槽、5…吊り棒、6…外枠、7…モータ、8…クラッチ、9…センタベース、10…フランジ、11…バランスリング容器、12…溶着面、13…内蔵液体、14…内蔵気体、15…周方向の隔壁、16a,16b,16…通路、17…通路長、18…隔壁厚さ、19…外周側面、20…径方向の隔壁。

Claims (3)

  1. 底部中央に撹拌翼を有する内槽と、前記内槽を内包する外槽と、前記外槽を吊り棒を介して支持する外枠と、前記内槽の上端開口部に取り付けた中空環状体と前記中空環状体内を周方向に複数の室に区画する隔壁と前記室内に封入された液体と前記隔壁に設けられ前記室間での前記液体の移動を可能にする通路とを有するバランス体と、を備えた洗濯機において、
    前記通路は、前記内槽が静止中の前記液体の自由表面Sbに対して鉛直方向上方でかつ前記内槽の回転が危険速度を越えるときの前記液体の自由表面Saに対して回転中心側に定められる領域X1で、前記自由表面Saに接するように設けられる第一の通路と、前記自由表面Sbに対して鉛直方向上方でかつ定格回転中の前記液体の自由表面Scに対して回転中心側に定められる領域X2で、前記自由表面Sbに接するように設けられる第二の通路とを備えたことを特徴とする洗濯機。
  2. 前記通路と前記バランス体とは、前記通路の長さをι、断面積をS0とし、前記室の高さをt、前記バランス体の周方向分割数をnとした場合、(ιt/S0)>(16n/π)なる関係を有していることを特徴とする請求項1に記載の洗濯機。
  3. 底部中央に撹拌翼を有する内槽と、前記内槽を内包する外槽と、前記外槽を吊り棒を介して支持する外枠と、前記内槽の上端開口部に取り付けた中空環状体と前記中空環状体内を周方向に複数の室に区画する隔壁と前記室内に封入された液体と前記隔壁に設けられ前記室間での前記液体の移動を可能にする通路とを有するバランス体と、を備えた洗濯機において、
    前記通路は、前記内槽が静止中の前記液体の自由表面Sbに対して鉛直方向上方でかつ前記内槽の回転が危険速度を越えるときの前記液体の自由表面Saに対して回転中心側に定められる領域X1で、定格回転中の前記液体の自由表面Scに対して回転中心と反対側に設けられる第一の通路と、前記自由表面Sbに対して鉛直方向上方でかつ前記自由表面Scに対して回転中心側に定められる領域X2で、前記自由表面Sbに接するように設けられる第二の通路とを備えたことを特徴とする洗濯機。
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