JP3653481B2 - インターフォルダ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、箱詰型ティッシュペーパー等の製造にあたり、複数並設された折板からなる折板群によって複数の連続シートを折り畳みながら積み重ねるために使用されるインターフォルダに関する。
【0002】
【従来の技術】
特にこの種の折板タイプのインターフォルダでは、折板のエッジと連続シートとが擦れ合うため紙粉が発生し易く、これが折板に堆積し易い。そして稀に、この折板に堆積した紙粉が塊となって落下し製品に混入してしまうことがあった。
【0003】
このため従来は、折板に向けてエアーを噴射する噴射ノズルを複数固設し、折板に堆積する紙粉を吹き飛ばし、除去するようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の固定型エアー噴射手段は設置数および設置場所に限度があるため、折板表面に噴射エアーの当りの弱い部位や死角ができてしまい、紙粉を完全に除去することができなかった。
【0005】
そこで本発明の主たる課題は、折板に堆積する紙粉を満遍なく除去できる設備を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
複数並設された折板からなる折板群によって、複数の連続シートを折り畳みながら積み重ねるように構成された、インターフォルダにおいて、
前記折板の近傍を移動しながら少なくとも前記折板へ向けてエアーを噴射する、可動型エアー噴射手段を設けた、
ことを特徴とするインターフォルダ。
【0007】
(作用効果)
このように折板の近傍を移動しながら折板へ向けてエアーを噴射すると、噴射エアーを折板表面に満遍なく当てることができるため、折板に堆積する紙粉を満遍なく除去できるようになる。
【0008】
<請求項2記載の発明>
前記可動型エアー噴射手段とともに、前記折板に向けて所定の方向からエアーを噴射する固定型エアー噴射手段を設けた、請求項1記載のインターフォルダ。
【0009】
(作用効果)
このように固定型エアー噴射手段と可動型エアー噴射手段とを組み合わせて設けると、常時固定型エアー噴射手段による紙粉除去を行いながら、それでもなお残留する紙粉を可動型エアー噴射手段による満遍のないエアー吹き付けによって除去することができる。よって、折板に堆積する紙粉を略完全に除去できるようになる。
【0010】
<請求項3記載の発明>
前記可動型エアー噴射手段は、前記折板の並設方向に沿って固定されたガイドレールと、このガイドレールにより案内されつつ往復走行するベースユニットと、このベースユニットを往復走行させる駆動装置と、前記ベースユニットに取り付けられたファンと、このファンの送風口に接続されるとともに、前記折板群の近傍を上下方向に沿って通る流通部を有する送風パイプと、この送風パイプの流通部における少なくとも前記折板と対応する高さ範囲に上下方向に沿って形成された送風スリットと、からなるものとされた請求項1または2記載のインターフォルダ。
【0011】
(作用効果)
特にこのような上下方向に沿うスリットから折板に向けてエアーを吹き付けるようにすると、折板表面に満遍なくエアーを吹き付けることができる利点がある。
【0012】
<請求項4記載の発明>
前記可動型エアー噴射手段が、前記折板の並設方向に沿って往復動しながら、隣接する複数の折板にわたる範囲でエアー噴射を行うように構成された、請求項1〜3のいずれか1項に記載のインターフォルダ。
【0013】
(作用効果)
特に固定型エアー噴射手段と可動型エアー噴射手段とを組み合わせて用いる場合等、折板における紙粉の堆積が少ない場合には、このように一つの可動型エアー噴射手段により複数の(好ましくは全ての)折板に対するエアー噴射を順次行うように構成することで、設備コスト・ランニングコストを最小限に抑えることができるようになる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について詳説する。
(インターフォルダの例)
図1は、本発明が対象とする折板タイプのインターフォルダ1を示している。図中には、インターフォルダ1の原反ロール支持部2にセットされた原反ロールRが示されている。この原反ロールRは、必要数が図示平面と直交する方向に横並びでセットされるものであり、本例の場合予め図示しないプライマシンによって製品ティッシュペーパーの幅にスリットされ、製品ティッシュペーパーの複数倍幅、例えば2倍幅で巻き取られた原反ロールRがセットされる。
【0015】
原反ロールRから繰り出された連続シート(以下、単にシートという)3A,3Bは、ガイドローラG1,G1等のガイド手段を介して折畳機構部20へ送り込まれる。
【0016】
折畳機構部20においては、図2にも示すように、折板P,P…が必要数並設され折板群21が形成されており、各折板P,P…に対して一対のシート3A,3Bをそれぞれ案内するガイドローラG2,G2やガイド丸棒部材G3,G3がそれぞれ適所に配設され、また折板P,P…の下側には折り畳まれ積み重ねられた積層物30を受けて搬送するコンベア22が配設されている。
【0017】
この種の折板P,P…を用いた折り畳み機構は例えば米国特許4,052,048号特許明細書等によって公知のものであり、一般には折板タイプと呼ばれており、図3に示すように、各シート3A,3B…をZ字状に折り畳みながら、かつ隣接するシート3A,3B…の側端部相互を掛け合わせながら積み重ねるものである。
【0018】
この折り畳み機構の折板との関係を図示したものが図4〜図7である。簡単に説明すると、図4〜図7に示すように、先ず各折板Pに対して一対のシート3A,3Bが案内され、この際これらシート3A,3Bはガイド丸棒部材G3によって側端部相互が重なるように位置をずらされながら案内される。ここに、この折板に案内された時点で側端部が下側に重なっているシートを第1のシート3Aとし、上側に重なっているシートを第2のシート3Bとすると、これらシート3A,3Bは、図3及び図5に示すように第1のシート3Aにおける第2のシートと重なっていない側端部e1が、折板の側板P1によって第2のシート3Bの上側に折り返されるとともに、図3および図6に示すように第2のシート3Bにおける第1のシート3Aと重なっていない側端部e2が、折板PのスリットP2から折板上に引き込まれるようにして下側に折り返され、この際、図3及び図7に示すように、上流の折板Pにおいて折り畳まれ積み重ねられたシート3Aの最上層の折り返し端部e3が、折板PのスリットP2から第2のシート3Bの折り返し部分間に案内される。かくして、各シート3A,3B…はZ字状に折り畳まれるとともに隣接するシート3A,3Bの側端部相互が掛け合わされ、製品使用時において、最上位のティッシュを引き取ると次のティッシュが引き出されるようになる。
【0019】
このようにしてインターフォルダ1で製造した折り畳み積層物30は、後段設備において長手方向に所定の間隔をおいて裁断され、箱詰め、包装等の処理を経てティッシュペーパー製品となる。
【0020】
(本発明について)
本発明はこのようなインターフォルダにおいて、折板の近傍を移動しながら少なくとも折板へ向けてエアーを噴射する可動型エアー噴射手段を設けたものである。
【0021】
具体的には、図1に示すように原反ロール支持部2と折畳機構部20との間のスペースの上部から折畳機構部20側にかけて、可動型エアー噴射手段10を吊り下げ状態で設けることを推奨する。すなわち、折板Pの並設方向に沿ってガイドレール11を固定し、このガイドレール11に沿って往復走行するベースユニット12を設ける。ベースユニット12は、図8に示すようにファン12Fと、レール11上を走行する駆動ローラ12Rとを備えており、駆動ローラ12Rの駆動力が図示しないギヤ等の動力伝達手段によりファン12Fに伝達され、ファン12Fが駆動されるようになっている。そしてこれらの駆動源として、図9に示すように、ガイドレール11の一端側に駆動モータ14を設け、他方側にリターンプーリー15を設け、これら駆動モータ14とリターンプーリー15とに無端駆動ベルト16を巻きかけ、この無端駆動ベルト16をベースユニット12の駆動ローラ12Rにも巻きかけている。かかる構成によって、駆動モータ14を正回転または逆回転させると、その回転力が無端駆動ベルト16を介して駆動ローラ12Rに伝わり、ベースユニット12を折板Pの並設方向に沿って往復動させることができ、また同時に駆動ローラ12Rの回転力によってファン12Fを駆動させることができる。
【0022】
ベースユニット12のファン12Fの送風口には送風パイプ13が接続される。送風パイプ13はこのベースユニット12によって吊り支持される。送風パイプ13の他端は、折板群の近傍を上下方向に沿って通る流通部13Pを有するように形成されており、この流通部13Pの折板P側面における上下方向略全体(少なくとも折板と対応する高さ範囲)に上下方向に沿う送風スリット13Sが形成されている。
【0023】
かくして、図2に送風パイプ13の移動状態を示すように、可動型エアー噴射手段10を折板の並設方向に沿って往復動させながら、送風スリット13Sから折板Pおよびその近傍に向けてエアーを噴射させて、折板Pに満遍なくエアーを吹き付け、折板に堆積する紙粉を満遍なく除去できるようになる。吹き飛ばされた紙粉は、インターフォルダ1の近傍に設置した図示しない紙粉集塵装置により回収される。
【0024】
他方、本発明においては可動型エアー噴射手段10とともに、図4に示すように各折板に対して所定の方向からエアーを噴射する固定型エアー噴射手段(図2中のノズル40がこれに相当する)をそれぞれ設けるのが望ましい。この固定型エアー噴射手段40は、紙粉が堆積しやすい部位や、可動型エアー噴射手段10によってはカバーできない部位(例えば図4に示す折板Pの支持部材23の周囲や隅角部位)に向けて設けるのが望ましい。この場合、折板P毎に一つまたは複数の固定型エアー噴射手段40を設けることができる。このように固定型エアー噴射手段40と可動型エアー噴射手段10とを組み合わせて設けると、常時固定型エアー噴射手段40による紙粉除去を行いながら、それでもなお残留する紙粉を可動型エアー噴射手段10による満遍のないエアー吹き付けによって除去することができる。
【0025】
また特に固定型エアー噴射手段40と可動型エアー噴射手段10とを組み合わせて用いる場合等、折板Pにおける紙粉の堆積が少ない場合には、図2に示すように一つの可動型エアー噴射手段10により一群21の全ての折板P,P…に対するエアー噴射を順次行うように構成することで、設備コスト・ランニングコストを最小限に抑えることができるようになる。しかしもちろん、本発明においては、折板群21を複数の範囲に分けて、各範囲に対応させて複数の可動型エアー噴射手段10をそれぞれ設けたり、各折板P,P…に対応させて複数の可動型エアー噴射手段10をそれぞれ設けたりすることもできる(図示せず)。
【0026】
(その他)
いうまでもないが、本発明は折板を用いるものであれば図示例のインターフォルダに限られず適用できる。例えば、製品ティッシュと同幅の原反ロールをセットするタイプのものや、製品ティッシュ幅の2倍以上の幅を有し、これを折畳に先立ってインターフォルダに設けたスリッタにより製品ティッシュ幅の連続シートに分割するタイプ等、公知のインターフォルダに対して本発明を適用することができる。
【0027】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明によれば折板に堆積する紙粉を満遍なく除去できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインターフォルダの側面図である。
【図2】折畳機構部の正面図である。
【図3】折り畳み方を示す縦断面図である。
【図4】折板部分の要部拡大斜視図である。
【図5】折り畳み方を示す要部拡大斜視図である。
【図6】折り畳み方を示す要部拡大斜視図である。
【図7】折り畳み方を示す要部拡大斜視図である。
【図8】可動型エアー噴射手段部分の側面図である。
【図9】可動型エアー噴射手段の可動機構を示す要部斜視図である。
【符号の説明】
1…インターフォルダ、2…原反ロール支持部、R…原反ロール、3A,3B…連続シート、10…可動型エアー噴射手段、20…折畳機構部、40…固定型エアー噴射手段。
Claims (4)
- 複数並設された折板からなる折板群によって、複数の連続シートを折り畳みながら積み重ねるように構成されたインターフォルダにおいて、
前記折板の近傍を移動しながら少なくとも前記折板へ向けてエアーを噴射する、可動型エアー噴射手段を設けた、
ことを特徴とするインターフォルダ。 - 前記可動型エアー噴射手段とともに、前記折板に向けて所定の方向からエアーを噴射する固定型エアー噴射手段を設けた、請求項1記載のインターフォルダ。
- 前記可動型エアー噴射手段は、前記折板の並設方向に沿って固定されたガイドレールと、このガイドレールにより案内されつつ往復走行するベースユニットと、このベースユニットを往復走行させる駆動装置と、前記ベースユニットに取り付けられたファンと、このファンの送風口に接続されるとともに、前記折板群の近傍を上下方向に沿って通る流通部を有する送風パイプと、この送風パイプの流通部における少なくとも前記折板と対応する高さ範囲に上下方向に沿って形成された送風スリットと、からなるものとされた請求項1または2記載のインターフォルダ。
- 前記可動型エアー噴射手段が、前記折板の並設方向に沿って往復動しながら、隣接する複数の折板にわたる範囲でエアー噴射を行うように構成された、請求項1〜3のいずれか1項に記載のインターフォルダ。
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