JP3650999B2 - 経路誘導装置、経路誘導方法、及び、経路誘導用プログラム - Google Patents

経路誘導装置、経路誘導方法、及び、経路誘導用プログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、経路誘導装置、経路誘導方法、及び、経路誘導用プログラムに係り、特に、車両を目的地まで経路誘導する経路誘導装置、経路誘導方法、及び、経路誘導用プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、目的地を設定すると、現在地からその目的地までの最適な経路を設定し、この設定された最適な経路に沿って案内することにより経路誘導する車両用の経路誘導装置(ナビゲーション装置)が広く用いられている。
また、通信技術の進歩により、外部の情報センタがインターネット経由で車両側に地図情報や関連情報を配信することも可能となっている(例えば、特開平11−1001653号公報参照)。そのため、車両搭載の経路誘導装置では、最新の地図情報及び関連情報を用いて経路誘導することも可能となっている。
【0003】
一方、従来から、車両の運転席前方に取り付けられたカメラ(アイカメラ)を用いて、運転者の視線方向を検出し、この検出された視線方向を用いてエアコンのスイッチ類を操作したり(特開平6−261863号公報)、運転者の視認行動に応じて前照灯の照射方向やメータディスプレイの明るさを調整したり(特開平9−76815号公報)、運転者の視線方向によりドライバの運転操作に対する集中度合いを推定する(特開2000−211543号公報)ことが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の経路誘導装置において、T字路や十字路の交差点を右折又は左折するような場合は、ディスプレイ装置に表示される地図及び経路案内(経路誘導)により、進むべき経路を容易に判断できる。
しかしながら、複雑な交差点等の場合、具体的には、五差路、短い距離の間に多くの交差点がある場合、道路形状が複雑な場合等、従来の経路案内(経路誘導)では、運転者がその交差点においてどの分岐路に走行するか迷い本来の進むべき分岐路を判断できない場合がある。
このような状況において、複雑な交差点等であっても、運転者が迷うことなく自己の進むべき分岐路を確実に判断できる経路誘導装置(ナビゲーション装置)が要望されている。
【0005】
本発明者らは、このような要望を満たすような経路誘導装置を開発するために、上述した運転者の視認行動(視認方向及び視認物)を検出する技術を経路誘導装置に適用することを試みた。
このように、本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、不案内な場所での複雑な交差点等であっても、運転者が迷うことなく確実に走行することができる経路誘導装置、経路誘導方法及び経路誘導用プログラムを提供することを目的としている。
また、本発明は、視認誘導の精度が高まるように補正しているので、効果的に視認誘導することが可能となると共に安全性の向上を図ることができる経路誘導装置、経路誘導方法及び経路誘導用プログラムを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明の第1の発明は、車両を目的地まで経路誘導する経路誘導装置であって、目的地を設定する目的地設定手段と、目的地までの経路を設定しこの経路を案内して目的地まで経路誘導する経路案内手段と、この経路案内手段の経路案内に対する運転者の視認行動が正しいか否かを判定し、正しい場合には肯定すると共に正しくない場合には運転者を視認誘導して経路誘導する視認誘導手段と、所定の条件で視認誘導手段による視認誘導を実行する制御内容を視認誘導の精度が高まるように補正する補正手段と、を有することを特徴としている。
【0007】
本発明の第2の発明は、車両を目的地まで経路誘導する経路誘導方法であって、目的地を設定する目的地設定工程と、目的地までの経路を設定しこの経路を案内して目的地まで経路誘導する経路案内工程と、この経路案内工程における経路案内に対する運転者の視認行動が正しいか否かを判定し、正しい場合には肯定すると共に正しくない場合には運転者を視認誘導して経路誘導する視認誘導工程と、所定の条件で視認誘導工程における視認誘導を実行する制御内容を視認誘導の精度が高まるように補正する補正工程と、を有することを特徴としている。
【0008】
本発明の第3の発明は、車両を目的地まで経路誘導する経路誘導用プログラムであって、目的地を設定し、目的地までの経路を設定しこの経路を案内して目的地まで経路誘導し、この経路案内に対する運転者の視認行動が正しいか否かを判定し、正しい場合には肯定すると共に正しくない場合には運転者を視認誘導して経路誘導し、所定の条件で視認誘導を実行する制御内容を視認誘導の精度が高まるように補正するようにコンピュータを制御する経路誘導用プログラムである。
【0009】
このように構成された本発明の第1の発明、第2の発明、及び、第3の発明によれば、設定された目的地への経路誘導に対する運転者の視認行動が正しいか否かを判定し、正しい場合には、その運転者の視認行動を肯定するようにしているので、運転者に安心感を与え心理的な不安を取り除くことになり、運転者は、何ら迷うことなく、複雑な交差点等を走行することができる。また、運転者の視認行動が正しくない場合には、運転者を視認誘導して経路誘導するので、より効果的な経路誘導を行うことができる。さらに、本発明では、所定の条件で視認誘導を実行する制御内容を視認誘導の精度が高まるように補正しているため、効果的に視認誘導することが可能となると共に安全性の向上を図ることができる。
【0010】
上述した本発明の第1、第2及び第3の発明において、好ましくは、補正手段(工程)は、所定の条件で、視認誘導手段(工程)による視認誘導の制御タイミングを早めるように補正する。
このように構成された本発明では、視認誘導の制御タイミングが補正されて早まるため、その分、視認誘導のための時間が長くなり、より精度良く視認誘導が実行される。また、精度良く視認誘導が行われるため、安全性も向上する。
【0011】
上述した本発明の第1、第2及び第3の発明において、好ましくは、補正手段(工程)は、所定の条件で、視認誘導のための対象物を変更する。
このように構成した本発明では、視認誘導のための対象物が運転者がより認識し易いものに変更されるため、より精度良く視認誘導が実行される。また、精度良く視認誘導が行われるため、安全性も向上する。
【0012】
上述した本発明の第1、第2及び第3の発明において、好ましくは、視認誘導手段による視認誘導から運転者の視認行動までの反応時間が長いほど、視認誘導の制御タイミングを早めるように補正する。また、運転者が視認し難い天候状態であるほど、視認誘導の制御タイミングを早めるように補正する。また、夜間の場合には昼間の場合よりも、視認誘導の制御タイミングを早めるように補正する。
このように、本発明では、運転者が視認誘導された視認誘導対象物を認識し難い状況の場合には、視認誘導の制御タイミングが補正された早められるので、その分、視認誘導のための時間が長くなるので、視認誘導対象物の認識が容易となり、効果的に視認誘導が行われると共に、安全性が向上する。
【0013】
上述した本発明の第1、第2及び第3の発明において、好ましくは、運転者の不案内地区では認識地区よりも、運転者の視認精度が高まるように補正する。
このように構成された本発明では、運転者の不案内な地区では、視認精度が高まるように補正されるので、不案内な地区であっても、確実に、走行することができ、また、安全性が低下することもない。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の経路誘導装置の一実施形態を示す基本構成図である。
図1において、符号1は、車両用の経路誘導装置(ナビゲーション装置)を示している。車両の外部には、情報センタ2が設けられており、この情報センタ2は、ホストコンピュータ4と、地図情報等を格納する地図情報等データベース6と、各種のコンテンツを格納する各種コンテンツデータベース8とから構成されている。
経路誘導装置1は、各地域毎に設置された通信局10を経由して、インターネット12に接続可能であり、情報センタ2から、車両側に地図情報を含む種々の情報を入手できるようになっている。
【0015】
なお、後述するように、車両は、経路誘導のための地図情報(DVD−ROM22)を備えているため、情報センタ2から地図情報を入手しない場合でも、経路誘導(後述する視認誘導を含む)を行なうことができる。なお、情報センタ2から地図情報を入手した場合には、最新の地図情報を入手できるので、より正確な経路誘導が可能となる。
【0016】
経路誘導装置1は、入力されたデータや運転者(ドライバ)の操作に基づき、車両を目的地まで経路案内(経路誘導)する経路案内手段として動作するCPU14と、情報センタ2から地図情報等の各種の情報をインターネット12及び通信局10を経由して受信し且つ情報を車両側から情報センタ2に送信するための送受信装置16を備えている。この送受信装置16は、具体的には自動車電話や携帯電話である。
経路誘導装置1は、更に、受信した地図情報等を記憶するHDD記憶装置18と、地図情報や後述する視認誘導を表示するディスプレイ20と、情報センタ2からの地図情報とは別に車両側で独自で準備した地図情報を格納するDVD−ROM22と、ドライバが目的地の設定や情報センタ2に地図情報等をリクエストするための操作スイッチ24と、情報センタから情報が受信できないときその旨を警告する警報装置26を備えている。さらに、この操作スイッチ24は、後述する視認誘導に必要な初期値を設定登録する際にも使用されるようになっている(図13参照)。
【0017】
経路誘導装置1は、車両の現在位置を検出するGPS受信機28、車速センサ30及びジャイロセンサ32を備えている。ここで、GPS受信機28は、衛星から電波を受信して現在位置を検出し、車速センサ30は移動距離を求めるために車両の速度を検出し、ジャイロセンサ32は車両の移動方向を検出し、これらの各センサ28,30,32の検出値から、車両の現在位置を正確に検出できるようになっている。
また、経路誘導装置1は、渋滞情報等を情報センタ2又は他の交通情報センタ(図示せず)から入手するためのVICS受信機34を備えている。
【0018】
経路誘導装置1は、更に、CCDカメラ36、視認行動検出装置(アイカメラ)38、視認誘導装置40、誘導光照射スイッチ42、及び、視認行動実行スイッチ44を備えており、これらの機器は後述する運転者を視認誘導するために使用される。
図2及び図3に示すように、CCDカメラ36は、車両の前方及び周囲の景色を撮影するためのものであり、上下方向及び左右方向が調整可能となっている。このCCDカメラ36は、画像認識機能を備え、撮影した景色から、車両の前方を走行する他の車両(後述する「視認誘導対象物」に該当する)、交通量(渋滞の有無及び渋滞の程度を含む)、歩行者の有無及び量、夜間か否か、雨天か否か等を、認識できるようになっている。
【0019】
アイカメラ38は、車両の運転席前方に設けられており、運転者の視線方向及び注視対象(視認対象物)を検出する視認行動検出装置である。ここで、この視認行動検出装置(アイカメラ)として、EOG法、光電素子式EOG(P−EOG)法、角膜反射法、第1・第4プルキンエ像検出法、コンタクトレンズ法、サーチコイル法、赤外線眼底カメラ法等の種々の技術が適用可能である。さらに、誘導光照射スイッチ42及び視認行動実行スイッチ44は、運転者が操作し易いように、ステアリングホイール45に取り付けられている。
【0020】
視認誘導装置40は、アイカメラ38により検出された運転者の視認行動(視線方向及び/又は注視対象)が経路誘導に対して正しいか否かを判定し、正しい場合には、肯定し、正しくない場合には、運転者を経路誘導すべき分岐路まで視認誘導するための装置である。また、図3に示すように、運転席近傍のAピラーには、スピーカ46が設けられており、このスピーカ46により、経路案内及び視認誘導に関し、運転者に音声によるガイダンスが行なえるようになっている。また、運転者を視認誘導するために、誘導光47がフロントガラス48上に射され、この誘導光47が示す前方方向に視認誘導させたい対象物(後述する視認誘導対象物)が存在するようになっている。
さらに、フロントガラス48上には、OHD装置により、補助表示20aとして、ディスプレイ20と同じ画面が表示されるようになっている。
【0021】
次に、視認誘導装置40を詳細に説明する。視認誘導装置40は、経路誘導に対する運転者の視認行動が正しいか否かを判定する判定機能と、運転者の視認行動が正しい場合には肯定する肯定機能と、視認行動が正しくない場合には運転者を視認誘導する視認誘導機能を有している。
具体的には、視認誘導装置40は、運転者が経路誘導すべき分岐路を視認している場合には、運転者が正確に進むべき分岐路を視認しているのであるから、このような場合には、運転者に、例えば「正解です」と音声ガイダンスを行なう。次に、運転者が、経路誘導すべき分岐点を視認していない場合には、運転者がその時点で視認している対象物を基準にして経路誘導すべき分岐路に運転者の視認を誘導する。
【0022】
また、別の方法として、運転者が、経路誘導すべき分岐路を視認していない場合には、先ず、視認誘導を行なうのに都合のよい視認誘導対象物を運転者に順番に視認させ、最終的に、運転者の視認を経路誘導すべき分岐路に誘導するようにしても良い。
さらに、別の方法として、運転者が経路誘導すべき分岐路を視認していない場合には、その経路誘導すべき分岐路の方向に運転者の視認を誘導するようにしても良い。
【0023】
次に、図4により、視認誘導に都合の良い視認誘導対象物を説明する。先ず、運転者が認識している地域にあるT字路又は十字路の交差点の場合には、後述する視認誘導は行わないので、視認誘導対象物は不要となる。次に、運転者が不案内な地域にあるT字路又は十字路の交差点のように、誘導すべき分岐路が比較的認識し易い場合には、車両の走行方向前方に位置する、1)信号機、2)建物(コンビニ/ガソリンスタンド/時計台や銅像等の目立つ建物等)、3)前方車両(バスやトラック等の大型で目立つ車両)、4)標識・看板(道路標識や目立つ看板等)、5)上述した誘導光、の優先順序で、視認誘導対象物として、選択(検索)する。運転者にとって、信号機が最も認識し易いためであり、次に、建物、前方車両、標識・看板が認識し易く、このような視認誘導対象物がない場合には、誘導光を、視認対象物として選択する。
【0024】
次に、夜間や天候不良のように視界が悪いときのT字路又は十字路の交差点の場合には、1)信号機、2)誘導光の優先順序で、視認誘導対象物として、選択(検索)する。
次に、運転者が認識している地域の複雑な交差点等の場合、具体的には、五差路、短い距離の間に多くの交差点がある場合、道路形状が複雑な場合等の場合には、1)建物、2)標識・看板、3)誘導光の優先順序で、視認誘導対象物として、選択(検索)する。
【0025】
次に、運転者が不案内な地域にある複雑な交差点等の場合には、1)建物、2)前方車両、3)標識・看板、4)誘導光の優先順序で、視認誘導対象物を選択する。複雑な交差点等では、信号機を視認誘導対象物としたのでは、運転者にどれが進むべき分岐路であるか迷いが生じるため、一番認識し易い建物を先ず視認誘導対象物として、次に、前方車両、標識・看板、誘導光の順番で視認誘導対象物として選択する。
さらに、夜間や天候不良のように視界が悪いときの複雑な交差点等の場合には、1)誘導光を視認対象物として選択する。
【0026】
次に、図5により、本実施形態の経路誘導装置1が、目的地への経路誘導において、運転者を視認誘導する一例を説明する。図5は、短い距離の間に多くの交差点がある場合の例を示したもので、ディスプレイ20上に表示される地図表示に、運転者の視線方向及び視認誘導対象物並びに音声ガイダンス内容を重畳して示した図である。図5の道路56は、経路案内されている道路であり、他の道路に比べて太く表示され(強調表示され)、運転者が認識し易いようになっている。
図5に示すように、自車Aは、経路案内された道路56に沿って走行中であり、このとき、運転者の視線B1は、走行道路56に向いており、さらに、目的地への経路案内では、この先の交差点50において右折する分岐路52が設定されている。この交差点50の手前には、2つの交差点があり、運転者は、この経路誘導された分岐路52が分かり難い状況となっている。このような状況のとき、運転者に対する交差点50における分岐路52(右折道路)への視認誘導は、以下のように行なう。
【0027】
先ず、自車A1の位置において、運転者は、B1で示ように、右横方向を視認している。これでは、経路案内に沿った道路56を視認していないため、自車A2の位置において、ガソリンスタンド64を視認誘導対象物にして、「左にガソリンスタンドがあります」と音声ガイダンスし、同時に、ディスプレイ20上の地図においてそのガソリンスタンド64のマークを拡大表示する。この視認誘導により、運転者は、B2に示すように、この音声ガイダンス及びガソリンスタンド64の拡大表示に従い、その左方向に位置するガソリンスタンド64を認識(視認)する。このとき、「はいそれです」との音声ガイダンスにより肯定する。ここで、運転者を視認誘導するために、視認誘導対象物であるガソリンスタンド64を拡大表示するようにしているが、これに限らず、目立つ色への変更や、点滅表示等の他の強調表示としてもよい。
【0028】
次に、そのガソリンスタンド64を通過した後の自車A3の位置において、消防署66を視認誘導対象物として、「その先右手に消防署があります」と音声ガイダンスし、同時に、その消防署66のマークを拡大表示する。運転者は、B3で示すように、この音声ガイダンス及び消防署の拡大表示に従い、その先右手方向の消防署66を認識(視認)する。このとき、「はいその消防署です」と音声により肯定し、さらに、「その左わきの道路を進んで下さい」と音声ガイダンスを行なう。
次に、分岐路50の手前の自車A4の位置で、運転者は、経路誘導すべき分岐路52を視認しているので、「はいその道で正解です」と音声ガイダンスにより肯定する。
このようにして、運転者は、交差点50において進むべき分岐路52を迷うことなく確実に走行することができる。
【0029】
ここで、図5に示すように、運転者を視認誘導する際には、ディスプレイの画面に視認誘導のための種々の情報(地図情報、視認範囲、案内経路、視認対象物等)が示されているが、運転者がディスプレイの画面を見たとき、運転者の視線の方向がディスプレイ画面の方向となるため、運転者に視認誘導のための画面表示内容を正確に認識させる必要があるため、ディスプレイの画面を所定時間(数秒間)保持するようにしている。
また、このように視認誘導しているときのディスプレイの画面を所定時間保持する場合、運転者が、一度、ディスプレイの画面から目を離し、再び、ディスプレイの画面を見た場合には、運転者が見ていた以前のディスプレイの表示に戻して保持するようにしている。
このように、ディスプレイ画面の表示を所定時間保持することにより、運転者をより正確に視認誘導することができ、運転者は、進むべき道路を迷うこと無く識別できるようになる。
【0030】
次に、本実施形態の経路誘導装置では、走行状態(車速、交通量、歩行者の有無等)、及び、車両位置から経路誘導すべき分岐路までの距離により、視認誘導の内容を変化させている。図6は、走行状態、及び、車両位置から経路誘導すべき分岐路までの距離により、視認誘導の内容を変更する本実施形態の一例を示す図である。以下、図6により詳細に説明する。
【0031】
先ず、走行状態から、視認誘導レベルをレベル0からレベル5までを設定する。視認誘導レベル0は、停車中、低速、交通量小のような状況であり、視認誘導を十分に行なうことができる状況である。視認誘導レベル1は、渋滞路を低速で走行しているような状況であり、視認誘導が少し行ない難い状況(軽度)である。視認誘導レベル2は、交通量が中で中速で走行しているような状況であり、視認誘導が行ない難い状況(中度)である。視認誘導レベル3は、交通量過密状態で中速以上で走行しているような状況であり、視認誘導がさらに行ない難い状況(高度)である。視認誘導レベル4は、交通量過密状態で歩行者等のいる状況であり、視認誘導が非常に行ない難い状況(危険)である。視認誘導レベル5は、視認誘導スイッチ(図示せず)がOFFで運転者が視認誘導を希望しない場合であり、このレベル5のときは、視認誘導は中止される。
本実施形態では、視認誘導レベル0から5として規定された走行状況(車速や車両周辺の交通状況)に応じて、視認誘導の内容を変更するようにしている。
【0032】
次に、本実施形態では、車両位置から経路誘導すべき分岐路(交差点)までの距離を、例えば、700m、300m、100m、50m、50m未満に区分し、各区分に応じて、経路誘導(視認誘導を含む)の内容を変えている。
本実施形態では、これらの視認誘導レベル及び車両位置から経路誘導すべき分岐路までの距離により、図6に示すように、領域(1)〜領域(36)に区分し、各区分において、経路誘導(視認誘導を含む)の内容を変更するようにしている。
【0033】
以下、図6を参照し、本実施形態の一例による経路誘導(視認誘導)の内容を具体的に説明する。車両位置から経路誘導すべき交差点(分岐路)までの距離が100m以上あり且つ視認誘導レベル0〜4までの場合(領域1〜15)には、例えば、「700m先○○交差点を斜め右方向です」という音声ガイダンスにより経路案内する。車両位置から経路誘導すべき交差点(分岐路)が遠い距離の場合には、交差点までの距離、交差点の名称、交差点での方向をガイダンスする。
【0034】
また、これらの領域1〜15では、上述した経路案内のみでも良いし、視認誘導するようにしても良い。視認誘導する場合には、運転者が視認している方向が経路誘導すべき交差点(分岐路)の方向である場合には、「その方向が正解です」という音声ガイダンスを行なって肯定し、経路誘導すべき交差点(分岐路)を視認していない場合には、「斜め右方向を見て下さい」という音声ガイダンスにより、その交差点(分岐路)の方向に運転者の視認を誘導する。
【0035】
次に、車両位置から交差点(分岐路)までの距離が100〜50mとなった場合(後述するように、夜間や雨天等の場合には、100〜70mの場合)、運転者がその経路誘導すべき分岐路を視認できないとき(走行道路がカーブしているような場合)は、通常の経路案内を行なう。具体的には、視認誘導レベル0〜2の領域16〜18では、誘導すべき交差点への方向を誘導する。さらに、視認誘導レベル3及び4の領域19及び20では、「50m先○○交差点を斜め右方向です」という音声ガイダンスを行なうと共に必要に応じて車線移行指示を行なう。
【0036】
また、この領域16〜20では、上述した経路案内のみでも良いし、視認誘導するようにしても良い。視認誘導する場合には、運転者が視認している方向が経路誘導すべき分岐路の方向である場合には、「その方向が正解です」という音声ガイダンスを行なって肯定し、経路誘導すべき分岐路を視認していない場合には、「斜め右方向を見て下さい」という音声ガイダンスにより、その分岐路の方向に運転者の視認を誘導する。
【0037】
また、領域21〜25として示すように、運転者がその分岐路を視認できるときは、視認誘導を行なう。視認誘導レベル0では、領域21において、運転者がその経路誘導すべき分岐路を視認している場合には、「それが正解です」と音声ガイダンスし、視認していない場合には、例えば、「前方右方向です」と音声ガイダンスし、運転者がその経路誘導すべき分岐路を視認していたら、「それが正解です」と音声ガイダンスする。
【0038】
視認誘導レベル1〜4も、ほぼ同様な視認誘導を行なう。ただし、視認誘導レベル1(領域22)では、標識、看板、建物、前方走行車両を上述した優先順位により視認誘導対象物として、視認誘導を行なう。視認誘導レベル2(領域23)では、看板、建物、前方走行車両を上述した優先順位により視認誘導対象物として、視認誘導を行なう。視認誘導レベル3(領域24)では、建物、前方走行車両を上述した優先順位により視認誘導対象物として、視認誘導を行なう。視認誘導レベル4(領域24)では、進むべき道路の方向を用いて視認誘導を行なう。
【0039】
ここで、領域21〜25の領域において、視認誘導対象物を視認誘導レベルに応じて変更しているが、これは、視認誘導レベル0では、視認誘導を行なっても問題がないが、視認誘導レベルが1から4に移行するほど、運転者は本来のドライブに集中しなければならない状況であるため、大きくて視認し易いものを視認誘導対象物とするのが好ましいからである。このようにして、視認誘導による運転者の視認誘導対象物への注視を和らげるようにしている。この結果、運転者が本来の運転に集中しなければならないような状況のとき視認誘導により運転者の注意力が低下することを防止できる。
【0040】
次に、車両位置から誘導すべき分岐路(交差点)までの距離が50m未満(後述するように、夜間や雨天等の場合には、70m未満)となった場合、運転者がその分岐路を視認できないとき(走行道路がカーブしているような場合)は、方向と目印(交差点)を使って視認誘導を行なう。具体的には、視認誘導レベル0〜4の領域26〜30で、方向を使って視認誘導しながら事前告知と交差点を認識できる位置で交差点を視認誘導する。例えば、「まもなく右手に交差点が見えます。ここが交差点です。右折して下さい」という音声ガイダンスを行なう。このとき、運転者が経路誘導すべき分岐路を視認している場合には、「それが正解です」という音声ガイダンスを行ない肯定する。
【0041】
また、領域31〜33では、運転者がその分岐路を視認できるので、本来の視認誘導を行なう。運転者がその経路誘導すべき分岐路を視認している場合には、「それが正解です」と音声ガイダンスし、視認していない場合には、運転者が視認しているものを視認誘導対象物としてそれを基準にして運転者の視認をその分岐路に誘導する。また、上述したように、運転者に特定の視認誘導対象物を視認させて、それを基準にしてその分岐路に運転者の視認を誘導するようにしてもよい。視認誘導レベル3及び4の領域34及び35では、運転者は本来の運転に集中しなければならない状況であるため、視認誘導中止案内を出し、その後、視認誘導を中止する。
【0042】
視認誘導レベル5の場合には、視認誘導スイッチ(図示せず)をOFFとした場合であり、このときは、視認誘導を中止し、通常のガイド音声案内が実行される。
また、視認誘導する際に、運転者の見ている範囲が所定値以上、例えば、上述した範囲θ外のときは、視認誘導は禁止する。視認誘導が不要な場合であるか、又は、適切な視認誘導ができない状況であるためである。
さらに、夜間又は雨天のときのように、視界が相対的に良くない状況では、運転者に対し、視認誘導を早めに行なうことが好ましいため、視認誘導タイミングを上述した図6に示されたものよりも早める必要がある。例えば、図6において、領域16〜25の基準となっている「50m」という距離を「70m」に変更するのが好ましい。また、領域26〜35の基準となっている「50m未満」という距離の基準を「70m未満」に変更するのが好ましい。
【0043】
次に、図7により、本実施形態の経路誘導装置による動作(経路誘導方法)を説明する。図7において、Sは、各ステップを示す。
先ず、S1において、視認誘導スイッチ(図示せず)がONか否かを判定する。ONであれば、S2に進み、視認誘導禁止フラグFがPであるか否かを判定する。ここで、F=Pは、視認誘導禁止を意味している。視認誘導が禁止でない場合には、S3に進み、目的地設定済みであるか否かを判定する。目的地設定済みであれば、S4に進み、車両位置から経路誘導すべき分岐路までの距離を演算し、さらに、走行状態(車速等)を判定する。次に、S5に進み、車両位置から経路誘導すべき分岐路(交差点)まで100m以内か否かを判定する。100m以内でなければ、分岐路まで相当な距離があるため、S6に進み、通常の経路誘導(経路案内)を行なう。このとき、視認誘導は行なわない。
【0044】
なお、S5及びS6においては、これらの内容に代えて、車両位置から分岐路までの距離が、700m、300m、100m以上の場合、上述したように、図6の領域1〜15において視認誘導するようにしても良い。
次に、S7に進み、車両位置から経路誘導すべき分岐路までの距離に応じた視認誘導を実行する(図6参照)。
【0045】
次に、視認誘導禁止フラグP(図7のS2参照)を設定するための視認誘導禁止フローを図8により説明する。この視認誘導禁止フローは、運転の安全性の観点から視認誘導を行うことが好ましくない場合(視認誘導を禁止する条件)を示したものである。
先ず、S11において、道路幅が所定値以下であるか否かを判定する。道路幅が所定値以下の場合には、運転者は、運転に集中すべき状況であり、このような場合に視認誘導することは安全性を低下させることになるため、S12に進み、視認誘導をOFF、即ち、禁止する。なお、本実施形態の経路誘導装置においては、経路案内による経路誘導と、視認誘導(+経路案内)による経路誘導の2種類のものが、運転者が選択できる、又は、自動切替できるようになっている。さらに、経路誘導と、視認誘導では、それぞれに対応した音声及び表示のパターンが設定されている。このため、S12においても、経路誘導用の音声及び表示パターン(音声・表示ノーマルモード)を設定する。
次に、S13に進み、視認誘導を中止した旨の警報を運転者に発する。この警報は、表示又は音声ガイドにより行う。さらに、S14において、視認誘導禁止フラグFをF=Pと設定する。
【0046】
次に、S11でNOの場合には、S15に進み、前方車両との車間距離が所定の短い距離であるか否かを判定する。車間距離が短い場合には、S16に進み、渋滞か否かを判定する。車間距離が小さくて渋滞でない場合は、比較的高速で車両が走行していると考えられるので、このような場合は、運転者は運転に集中する必要があり視認誘導は不要であるため、S12に進み、視認誘導を禁止する。次に、S17に進み、所定以上の旋回か否かを判定する。具体的には、車速が所定値以上で舵角が所定値以上の場合を所定以上の旋回であると判断する。この場合も、運転者は運転に集中する必要があり視認誘導は不要であるため、S12に進み、視認誘導を禁止する。
【0047】
次に、S18に進み、経路誘導すべき交差点までの距離が所定値以下か否かを判定する。交差点が近づくと、視認誘導よりも、経路誘導(例えば、「次の交差点を右折してください」等の音声ガイダンス。)の方が有効であるため、また、視認誘導により運転者が視線を頻繁に移動させるのは安全上好ましくないため、S12に進み、視認誘導を禁止する。
次に、S19に進み、目標物までの距離が所定値以下か否かを判定し、距離が近い場合には、同様に、S12に進み、視認誘導を禁止する。
さらに、S20に進み、経路誘導すべき交差点が単純交差点(T字路や十字路等)か否かを判定する。なお、例えば、十字路であっても、その十字路の比較的短い距離内に他の交差点が存在する場合は、運転者はその十字路を認識し難いので、この十字路は単純交差点には該当しない。単純交差点の場合には、視認誘導よりも、経路誘導(例えば、「次の交差点を右折してください」等の音声ガイダンス。)の方が有効であるため、S12に進み、視認誘導を禁止する。
【0048】
次に、道路幅が所定値以下でなく、車間距離が大きい場合、渋滞の場合、所定以上の旋回でない場合(即ち、直進か、大きな旋回の場合)、交差点又は目標物までの距離が所定値以上の場合、及び、単純交差点でない場合には、S21に進み、視認誘導制御(経路案内制御併合)をON、即ち、実行する。このとき、視認誘導用の音声及び表示パターン(音声・表示視認誘導モード)を設定する。次に、S22に進み、視認誘導禁止フラグFにおいて、F=Pをキャンセルする。
【0049】
この図8に示したように、本実施形態によれば、所定の条件が成立した場合には、視認誘導を禁止するようにしているので、視認誘導により運転者の目線(視線)が移動することなく、本来の運転に集中できるので、安全性が向上し、さらに、運転者は、経路案内により経路誘導がなされるので、複雑な交差点等であっても、迷うことなく、確実に、走行することができる。
【0050】
次に、図9及び図10により、本実施形態による、視認誘導の制御内容及び視認誘導のタイミングについて説明する。
図9は、視認誘導(経路案内併用)の制御内容を示すフロチャートである。図9に示すように、先ず、S31において、経路誘導が必要な交差点までの距離を推定する。次に、S32において、交通量を推定する。この交通量の推定は、上述したように、CCDカメラ36により推定してもよいし、情報センタ2から交通量の情報を入手するようにしても良い。次に、S33に進み、交差点までの距離、交通量、走行状態に基づき、視認誘導方法をMAPから決定する。具体的には、このMAPは、図6に示すものであり、領域(1)〜(36)が何れかが選択されるようになっている。
【0051】
次に、S34に進み、視認誘導対象物(視認物)の検索が必要か否かを判定する。視認誘導対象物の検索が必要な場合には、S35に進み、視認誘導対象物(視認物)の検索条件をMAPから求め、その視認誘導対象物(視認物)を検索する。具体的には、このMAPは、図4に示すものであり、種々の状況により、設定された優先順位により、適切な視認誘導対象物が選定される。
また、視認誘導対象物(視認物)の検索が不要な場合、即ち、視認方向を誘導するような場合には、S36に進み、視認誘導のための視認方向を設定する。
【0052】
次に、S37に進み、視認誘導の誘導タイミングを設定する。この誘導タイミングの内容は、後述するように、図10の誘導タイミングのサブルーチンに具体的説明されている。
次に、S38に進み、視認誘導の誘導タイミングか否かを判定し、誘導タイミングであれば、S39に進み、視認誘導を実行する。
次に、S40に進み、視認誘導が実行された際、運転者が視認誘導対象物を視認したか否か、又は、視認方向を視認したか否かを判定する。視認誘導対象物又は視認方向を視認していない場合には、S41に進み、視認誘導再実行案内を決定し、その再視認誘導を実行する。具体的には、視認誘導対象物を変更したり、視認誘導の際の音声ガイダンスの内容を変更したり、視認方向を変更したりして、その変更した視認誘導を実行する。
【0053】
次に、図10により、視認誘導の誘導タイミングを説明する。S42において天候不良か否か、S43において夜間か否か、S44において運転者の視認誘導に対する反応が低下しているか否か、S45において運転者の不案内領域であるか否か、S46において道幅が所定値より小さいか否か、をそれぞれ判定する。次に、天候が不良でない(良好である)、夜間でない(昼間である)、反応が低下していない(反応が良好である)、不案内な地域でない(認識地域である)、道幅が小でない(道幅が大である)ような状況では、S47に進み、視認誘導の誘導タイミイングを基準となるノーマルモードに設定する。このような状況の場合には、運転者の反応も良好で視界も良く認識地域であるため、運転者が視認誘導対象物を認識し易く、通常の誘導タイミングで十分である。
一方、天候が不良、夜間である、反応が低下している、不案内な地域である、又は、道幅が小であるような場合には、運転者が視認誘導対象物を視認し難い状況となっているため、S48に進み、誘導タイミングをノーマルモードに比べて早めるような補正を行う。
【0054】
この結果、本実施形態によれば、運転者が不案内な地域であっても、また、視界が悪くまた運転者の反応が低下しているような場合であっても、視認誘導の誘導タイミングを通常よりも早めるように補正しているので、視認誘導のための時間が長くなり、その分、より精度良く視認誘導が実行される。
また、本実施形態では、天候が不良、夜間である、反応が低下している、不案内な地域である、又は、道幅が小であるような場合には、誘導タイミング以外にも、視認誘導対象物をより運転者が認識し易い対象物に変更することにより、同様な効果を発揮することができる。
このように、本実施形態によれば、不案内な地域であっても、視界が悪くても、さらに、反応が低下しているような場合でも、複雑な交差点を迷うことなく走行が可能となり、さらに、視認誘導をより精度良く行うことができるので、安全性の低下も防止できる。
【0055】
次に、図11及び図12により、視認誘導に対する運転者の視認誘導対象物又は視認方向の視認を確認するためのフローを説明する。図11は、視認行動実行スイッチ44(図1、図3参照)を備えたタイプの場合を示し、図12は、そのようなスイッチ44を備えていないタイプの場合を示している。
先ず、図11の場合を説明する。最初に、S51において、視認誘導が実行されたか否かを判定する。実行された場合には、S52に進み、視認行動実行スイッチがONか否かを判定する。視認行動実行スイッチ44がONの場合には、運転者が視認誘導された視認誘導対象物又は視認方向を視認していることを自らが意思表示している。この場合には、S53に進み、運転者が視認している対象物又は視認方向をアイカメラ38(図1参照)で確認する。即ち、運転者が視認行動し視認動作を完了したことを確認する。次に、S54において、運転者が視認した視認物が視認誘導対象物である(正解)か否か判定し、正解の場合には、S55において、「それが正解です」等の音声ガイダンスを行い、運転者の視認行動を肯定する。
【0056】
次に、S52においてNOの場合、即ち、視認誘導を実行したにも係らず運転者が視認行動実行スイッチをONしない場合、S56に進み、所定時間経過したか否かを判定し、所定時間経過した場合には、S57に進む。S54においてNOの場合も同様にS57に進む。
S57では、視認誘導再実行内容の決定し、再誘導を実行する。具体的には、例えば、図6に示す経路誘導のように、経路誘導すべき交差点までの距離に応じた視認誘導とする。このとき、交差点までの距離が短い場合には、視認誘導を禁止し、経路案内のみにより経路誘導するようにしてもよい。
【0057】
この図11に示した実施形態においては、視認行動実行スイッチが設けられ、運転者が視認誘導に対して視認行動を取るときは、このスイッチがONされるため、運転者の視認動作の完了を容易に確認することができる。そのため、運転者が視認誘導に対して視認動作を行わないときには、再度の視認誘導を行うことができる。また、この再度の視認誘導は、最初の視認誘導とは、交差点までの距離が所定時間経過した分だけ短くなっているので、そのときの交差点までの距離に応じた視認誘導を行うことができる。
【0058】
次に、図12により、視認行動実行スイッチを備えていない場合を説明する。最初に、S61において、視認誘導が実行されたか否かを判定する。実行された場合には、S62に進み、視認誘導に対する運転者の視認行動があったか否かを判定する。この場合、アイカメラ38が運転者の視認方向の変化を検出した場合に視認行動があったと判定する。視認行動があった場合には、S63に進む。
S63では、運転者が視認対象物(又は視認方向)を視認していること(視認完了)を確認するための視認確認時間T1を設定する。この視認確認時間T1は、交差点近傍、車間距離が小、歩行者が多い、又は、天候不良ほど、短い時間に設定する。このような場合ほど、運転者が視認対象物(又は視認方向)を視認する時間が短くなるため、それに対応させて、視認確認時間T1も短くしたのである。
【0059】
次に、S64に進み、視認物を推定する。即ち、運転者がT1時間以上視認した視認物を抽出する。次に、S65において、運転者が視認した視認物が視認誘導対象物である(正解)か否か判定し、正解の場合には、S66において、「それが正解です」等の音声ガイダンスを行い、運転者の視認行動を肯定する。
次に、S65においてNOである場合、即ち、運転者の視認物(視認方向)が視認誘導対象物(視認方向)と異なる場合には、S67に進む。
S67では、視認誘導再実行内容の決定し、再誘導を実行する。具体的には、例えば、図6に示す経路誘導のように、経路誘導すべき交差点までの距離に応じた視認誘導とする。このとき、運転者が視認行動を行うとき実行すべき音声やアクションを設定するようにしても良い。これにより、視認行動実行スイッチを備えたのと同様な判定が可能となる。また、交差点までの距離が短い場合には、視認誘導を禁止し、経路案内のみにより経路誘導するようにしてもよい。
【0060】
次に、S62においてNOの場合、即ち、視認誘導を実行したにも係らず運転者が視認行動を取らない場合には、S68に進み、待ち時間T2を設定する。この待ち時間T2は、再度の視認誘導を開始するまでの時間であり、交差点近傍、車間距離が小、歩行者が多い、又は、天候不良ほど、長い時間に設定する。交差点近傍等の場合には、視認誘導の必要性が少なく、また、視認誘導が煩わしく、本来の運転に集中しなければならないような状況であるため、次に行う視認誘導までの時間を長く設定しているのである。
次に、S69に進み、T2時間が経過したか否かを判定し、経過していれば、S70に進み、S67と同様な処理、即ち、視認誘導再実行内容の決定し、再誘導を実行する。
【0061】
この図12に示した実施形態においては、視認行動実行スイッチが設けられていないような場合でも、視認確認時間T1を設定して、運転者がこの時間T1以上視認した場合に、視認動作が完了したことを確認するようしているので、運転者の視認動作の完了を容易に確認することができる。そのため、運転者が視認誘導に対して視認動作を行わないときには、再度の視認誘導を行うことができる。また、視認誘導に対して運転者が視認行動を取らないような場合でも、待ち時間T2を設定し、この待ち時間T2経過後に、再度の視認誘導を行うようにしているので、効果的な再度の視認誘導を行うことができる。
【0062】
次に、図13により、経路誘導装置のイニシャル設定について説明する。経路誘導装置により視認誘導するためには、運転者の嗜好や特性に応じて、必要な初期値を予め入力しておく必要がある。図13は、その初期値(イニシャル値)設定のための画面である。
先ず、運転者の視力、導体視力等の視認能力のレベルを入力する必要がある。事前に判明している場合には、その視力、導体視力等の視認能力のレベルを入力する。不明な場合には、経路誘導装置自体を利用して視力等の検査を行い、視力及び導体視力等の視認能力のレベルを検証する。また、視認能力には、視力や導体視力以外に、色識別能力、昼夜別の視力がある。また、これらの視認能力も入力すると共にこれらを検証できるようになっている。この結果、視認能力レベルが検証される。これにより、例えば、視力が比較的悪い場合には、視認誘導のタイミングを標準のものより早める。また、特定の色の認識ができない場合には、視認誘導対象物を検索する場合、そのような色の対象物は削除する。さらに、夜間の視力が悪い場合には、認識し易い視認誘導対象物を検索する。
【0063】
次に、運転者のアイポジションを登録する。このアイポジションは、運転席の位置、フロントミラー位置、アイカメラ等から設定可能となっている。
次に、各ユーザ(運転者)毎に、自己の嗜好に応じた設定が可能となっている。先ず、視認誘導を行うか否かを選択できるようになっている。即ち、視認誘導(+経路案内)方式が、経路案内方式かを選択できる。
次に、視認誘導対象物の優先順位を設定する。この優先順位は、基準として、図4に示されたものが設定されている。自己の嗜好により、この視認誘導対象物の優先順位を任意に変更できるようになっている。また、視認誘導対象物として好ましくないものがあれば、対象外として設定できるようにもなっている。
【0064】
視認誘導の誘導タイミングも「早め」、「標準」、「遅め」の3段階に調整できるようになっている。
視認誘導を再度行う場合の回数も設定できるようになっている。また、再度の視認誘導を行わないことも選択可能である。さらに、再度の視認誘導の内容も同じか異なるものに変更できるようになっている。
さらに、視認動作確認精度も設定可能となっている。運転者の視認動作をアイカメラで検出する以外に、運転者が視認行動を行うとき実行すべきアクションを併用し、それにより、確実に、視認動作確認ができるようになっている。このアクション併用には、「指差し呼称併用」、「うなずき呼称併用」、「音声併用」、「視認のみ」(本来の視認動作確認のみでアクションの併用なし)があり、選択できるようになっている。
また、視認動作確認精度として、「精度重視」、「どちらかというと精度優先」、「どちらかというと速度優先(運転者の視認動作の完了の確認を短時間で行う)」の何れかを選択できるようになっている。また、「精度優先」のときには、運転者の認識地域は除外できるようになっている。「速度優先」のときには、運転者の不案内の都市(地域)は除外できるようになっている。
【0065】
この図13に示された実施形態においては、視認誘導の内容や精度を運転者の嗜好や特性に合わせることができるので、効果的な視認誘導が可能となり、精度や快適性も向上し、しいては、安全性が向上する。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の経路誘導装置、経路誘導方法及び経路誘導用プログラムによれば、不案内な場所での複雑な交差点等であっても、運転者が迷うことなく確実に走行することができる。また、視認誘導の精度が高まるように補正しているので、効果的に視認誘導することが可能となると共に安全性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の経路誘導装置の実施形態を示す基本構成図である。
【図2】本発明の経路誘導装置を搭載した車両を示す概略斜視図である。
【図3】本発明の経路誘導装置を搭載した車両の運転席周辺を後方から見た図である。
【図4】本発明の経路誘導装置の実施形態が選択する視認誘導対象物の優先順位を示す図面である。
【図5】本発明の経路誘導装置の実施形態による運転者の視認誘導の一例を示す図である。
【図6】本発明の経路誘導装置の実施形態による運転者の視認誘導における視認誘導レベル、車両位置から誘導すべき分岐路(交差点)までの距離、及び、視認誘導の内容を示した図である。
【図7】本発明の経路誘導装置の実施形態による動作(経路誘導方法)を示すフローチャートである。
【図8】本発明の経路誘導装置の実施形態による視認誘導禁止する場合を示すフローチャートである。
【図9】本発明の経路誘導装置の実施形態による視認誘導の制御内容を示すフローチャートである。
【図10】本発明の経路誘導装置の実施形態による視認誘導のタイミングを示すフローチャートである。
【図11】本発明の経路誘導装置の実施形態による視認誘導に対する運転者の視認誘導対象物又は視認方向の視認を確認するためのフロー(視認行動実行スイッチ有)を示すフローチャートである。
【図12】本発明の経路誘導装置の実施形態による視認誘導に対する運転者の視認誘導対象物又は視認方向の視認を確認するためのフロー(視認行動実行スイッチ無)を示すフローチャートである。
【図13】本発明の経路誘導装置の実施形態によるイニシャル設定を行う場合の画面である。
【符号の説明】
1 経路経路誘導装置
2 情報センタ
12 インターネット
14 CPU
20 ディスプレイ
20a 補助表示
22 DVD−ROM
24 操作スイッチ
28 GPS受信機
30 車速センサ
32 ジャイロセンサ
36 CCDカメラ(画像認識装置)
38 視認行動検出装置(アイカメラ)
40 視認誘導装置
42 誘導光照射スイッチ
44 視認行動実行スイッチ
46 スピーカ
47 誘導光
48 フロントガラス
50 交差点
52 分岐路

Claims (9)

  1. 車両を目的地まで経路誘導する経路誘導装置であって、
    目的地を設定する目的地設定手段と、
    目的地までの経路を設定しこの経路を案内して目的地まで経路誘導する経路案内手段と、
    この経路案内手段の経路案内に対する運転者の視認行動が正しいか否かを判定し、正しい場合には肯定すると共に正しくない場合には運転者を視認誘導して経路誘導する視認誘導手段と、
    所定の条件で視認誘導手段による視認誘導を実行する制御内容を視認誘導の精度が高まるように補正する補正手段と、
    を有することを特徴とする経路誘導装置。
  2. 上記補正手段は、所定の条件で、上記視認誘導手段による視認誘導の制御タイミングを早めるように補正する請求項1記載の経路誘導装置。
  3. 上記補正手段は、所定の条件で、上記視認誘導のための対象物を変更する請求項1記載の経路誘導装置。
  4. 上記補正手段は、上記視認誘導手段による視認誘導から運転者の視認行動までの反応時間が長いほど、上記視認誘導手段による視認誘導の制御タイミングを早めるように補正する請求項2記載の経路誘導装置。
  5. 上記補正手段は、運転者が視認し難い天候状態であるほど、上記視認誘導手段による視認誘導の制御タイミングを早めるように補正する請求項2記載の経路誘導装置。
  6. 上記補正手段は、夜間の場合には昼間の場合よりも、上記視認誘導手段による視認誘導の制御タイミングを早めるように補正する請求項2記載の経路誘導装置。
  7. 上記補正手段は、運転者の不案内地区では認識地区よりも、運転者の視認精度が高まるように補正する請求項2記載の経路誘導装置。
  8. 車両を目的地まで経路誘導する経路誘導方法であって、
    目的地を設定する目的地設定工程と、
    目的地までの経路を設定しこの経路を案内して目的地まで経路誘導する経路案内工程と、
    この経路案内工程における経路案内に対する運転者の視認行動が正しいか否かを判定し、正しい場合には肯定すると共に正しくない場合には運転者を視認誘導して経路誘導する視認誘導工程と、
    所定の条件で視認誘導工程における視認誘導を実行する制御内容を視認誘導の精度が高まるように補正する補正工程と、
    を有することを特徴とする経路誘導方法。
  9. 車両を目的地まで経路誘導する経路誘導用プログラムであって、目的地を設定し、目的地までの経路を設定しこの経路を案内して目的地まで経路誘導し、この経路案内に対する運転者の視認行動が正しいか否かを判定し、正しい場合には肯定すると共に正しくない場合には運転者を視認誘導して経路誘導し、所定の条件で視認誘導を実行する制御内容を視認誘導の精度が高まるように補正するようにコンピュータを制御する経路誘導用プログラム。
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