JP3649572B2 - Pcb分解方法とpcb分解装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、PCB(Polychloro biphenyl)を含む有機油脂を分解して無毒化する方法及び装置に関し、さらに詳しくは、PCBを水、酸化剤、炭酸ナトリウムと混合して高温、加圧下で分解反応をさせるPCB分解方法とPCB分解装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
PCB分解法については、従来よりいくつかの方法が発表されており、その実用化研究が電力会社や各種メーカ等において進められている。しかし、未だ完成された技術として、実際のPCB分解処理に適用されているものは少ない。
図10は、従来のPCB分解装置の構成を示す。このPCB分解装置では、PCB抽出容器1にトランスなどを切断した処理対象物を入れている。そして、蒸留塔2から有機溶媒を移送ポンプ4でPCB抽出容器1内に送り、有機溶媒でPCBを抽出する。PCB抽出容器1で抽出されたPCBと有機溶媒は、移送ポンプ3で蒸留塔2に送られ、有機溶媒を蒸留してPCBを分離し、移送ポンプ4でPCB抽出容器1に循環する。
蒸留塔2で抽出されたPCBは、これに水10、過酸化水素水11、Na2 CO3 水12を混合した後、加圧ポンプ13で250ata まで加圧され、冷却器161を通って反応器16で発生する熱と熱交換する。
【0003】
PCBを含む混合水は、反応器16を冷却したあと300℃に加熱され、起動用加熱器15を通って反応器16に入る。反応器16では、PCBの分解に必要な滞留時間を経て反応する。この反応は発熱反応であり、温度を380℃に維持するため、上記した冷却器161で反応器16を冷却する。
反応器16から出た反応液は、冷却器17で100℃以下に冷却され、析出したNa2 CO3 を再溶融する。この反応液は、減圧弁18で大気圧まで減圧して気水分離器21内で、CO2 ならびに水蒸気20と処理水22に分離される。
反応器16では、下記に示す反応式で発熱反応が生じる。
反応は加熱によって析出した固体のNa2 CO3 とPCBが、反応式(1)に示すように反応し、ビフェニル、CO2 、NaClとなる。ビフェニルは、さらに、反応式(2)に示すように過酸化水素水と反応してCO2 とH2 Oになる。
【0004】
【化1】
Figure 0003649572
反応器16では、配管をコイル状に形成してその長さを長くしている。これによって、反応器16でのPCBの滞留時間が長くなり、PCBが十分に反応して、これをppbオーダまで低減できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような配管型の反応器では、Na2 CO3 が析出した固体とPCBの攪拌が十分でなく反応速度が遅い。また、加熱によってNa2 CO3 が析出するが、加熱器によって配管が加熱されることから、配管内部の壁面近傍でNa2 CO3 の析出が起こる。そのため、加熱された配管の壁面にNa2 CO3 が付着し、この結果、熱伝達率が低減しPCBの分解に支障を来す。さらに、反応後の処理水は、ほとんどが水のため処理水量が多く、そのため補給水量が多いという問題がある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたもので、Na2 CO3 とPCBとの攪拌が十分にでき、PCBの分解を効率良くできるPCB分解方法とPCB分解装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、水と混合したPCBを、所定圧力まで加圧、加熱した後、容器状の一次反応器内に導入し、該一次反応器では、PCB分解用のNa2 CO3 水を導入するとともに、酸化剤をノズルにより吹き込み、析出したNa2 CO3 と、PCBを上記ノズルの吹き込みによって攪拌し、PCBを塩素を含まないビフェニルとNaClに分解し、更に、ビフェニルを上記酸化剤と反応させて炭酸ガスと水に分解し、二次反応器では、曲げた配管内に未反応PCBを含む流体を流し、該二次反応器内における流体の滞在時間を長くすることにより、PCBとNa2 CO3 の反応できる時間を長くし、PCBの分解を促進する方法を用いている。
【0007】
また、上記目的を達成するため本発明は、PCB含有物から有機溶媒によってPCBを抽出するPCB抽出容器と、該PCB抽出容器から導入された抽出液を蒸留して、有機溶媒とPCBを分離する蒸留塔と、該蒸留塔から分離されたPCBを流体とともに容器内に受け入れ、PCBを分解するための炭酸ナトリウム水の導入ノズル、及び酸化剤の導入ノズルを設けた一次反応器と、管路を曲げて流体の移動距離を長くし、上記一次反応器から導入した流体に含まれる未反応PCBを上記管路内で、さらに分解する二次反応器と、該二次反応器から導入した流体に含まれる二酸化炭素を、容器内を減圧して流体から分離する気水分離器とを備えている。
【0008】
PCBは水と混合され、所定圧力まで加圧、予熱されたあと、一次反応器に導入される。一次反応器は、従来では配管であったものを冷却器を備えた容器にし、この容器に加熱したPCBと水を導入し、ノズルから空気、酸素などの酸化剤とNa2 CO3 水を吹き込み、反応器内で混合反応させる。
容器内で析出したNa2 CO3 とPCBの攪拌は、酸化剤と容器内から取り出した循環水をノズルから噴出することによって行う。
PCBの分解は、反応温度が高くなって析出した炭酸ナトリウム粒子の表面で、PCBの塩素分子が反応し、PCBは実質的に塩素が無いビフェニルとNaClに分解される。さらに、ビフェニルは、酸化剤と反応して炭酸ガスと水に分解される。炭酸ナトリウムとPCBの反応は固液反応が主体なので、反応装置を循環水で流動させる構成とすることで、反応速度を上げることができる。
一次反応器から出た溶液は、液体サイクロンで析出した粒径が大きなNa2 CO3 を除いた後、長い配管から成る2次反応器を通して反応させる。
この配管から構成される二次反応器は、PCBをppbレベルまで分解する。反応後の処理水は膜分離装置で濃縮して、分離した水はPCBに混合する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態によるPCB分解方法とPCB分解装置について、図1を参照しながら説明する。
PCB分解装置は、PCB含有物から有機溶媒によってPCBを抜き出すためのPCB抽出容器1を上流側に配設してある。PCB抽出容器1の後流側には、移送ポンプ3を介在して蒸留塔2が接続され、蒸留塔2はPCBと有機溶媒を蒸留してPCBを分離し、蒸留した有機溶媒を移送ポンプ4によって、PCB抽出容器1に供給できる。
蒸留塔2の後流側には、PCBと水を熱交換器14に圧送するための加圧ポンプ13、熱交換器14及び冷却器161が配設されている。冷却器161は、一次反応器160内を冷却するため、PCB混合水が流れる管路を容器内に導入したものであり、管路を流れる流体が一次反応器160の熱を吸収する。冷却器161は、起動用加熱器15に管路により接続され、起動用加熱器15の後流側には、一次反応器160が配設されている。
【0010】
一次反応器160には、容器内にNa2 CO3 水12を供給するノズルと、空気、酸素などの酸化剤111を供給するノズル162が配設されている。過酸化水素水11を供給する管路と、一次反応器160との間には、循環ポンプ163が配設されている。循環ポンプ163は、一次反応器160内の流体を酸化剤111と混合し、再度一次反応器160内に戻す。一次反応器160の後流側は、液体サイクロン164が配設され、液体サイクロン164は、析出した粒径の大きいNa2 CO3 を分離し、後流側から流れないようにする。
【0011】
液体サイクロン164の後流側は、配管を曲げて流体の滞留時間を長くする二次反応器165が配設されている。二次反応器165の更に後流側は、上述した熱交換器14、冷却器17及び減圧弁18を介在して、気水分離器21が接続されている。熱交換器14は、上記した蒸留塔2と冷却器161間の管路の流体と、二次反応器165と冷却器17間の管路における流体の熱を交換する。気水分離器21は、減圧弁18によって大気圧まで減圧した水溶液をその容器に供給し、水溶液からガスを分離することができ、その処理水22は加圧ポンプ23によって、後流側の膜分離装置31に供給する。膜分離装置31は、処理水22を浄化水と濃縮液32とに分離する装置であり、浄化水は循環水33として上記した加圧ポンプ13の上流側に供給され、濃縮液32は外部に排出される構造になっている。
【0012】
次に、PCB分解装置の作用について説明する。
PCB抽出容器1に、トランスなどを切断した処理対象物を入れ、有機溶媒を蒸留塔2から移送ポンプ4で送り、PCB抽出容器1内でPCBを抽出する。PCB抽出容器1で抽出されたPCBと有機溶媒は、移送ポンプ3で蒸留塔2に送られ、有機溶媒を蒸留してPCBと分離する。蒸留された有機溶媒は、移送ポンプ4でPCB抽出容器1に循環し、再度抽出液として使用する。抽出されたPCBは循環水33、補給水34と混合され加圧ポンプ13で220ata まで加圧し、熱交換器14で二次反応器165から排出された流体と熱交換し、冷却器161で一次反応器160を冷却した後、起動用加熱器15を通って、約300℃に加熱され一次反応器160内に入る。
【0013】
一次反応器160では、Na2 CO3 水溶液12と酸化剤111を混合した循環水を一次反応器160内に導入し、一次反応器160内を攪拌するためにノズル162から酸化剤111と循環水を噴出させる。反応は発熱反応のため温度が380℃以上に達するが、一次反応器160での発熱は冷却器161で冷却され、反応に必要な温度の約380〜400℃に保たれる。
液体サイクロン164は、流体からNa2 CO3 の粒子の大きなものを分離した後、二次反応器165でppbオーダまでPCBを反応させるために必要なNa2 CO3 の微粒子を供給する。
二次反応器165から排出された流体は、冷却器17で100℃以下に冷却され、析出したNa2 CO3 はここで再溶融する。この流体を減圧弁18で大気圧まで減圧し、気水分離器21でCO2 ならびに水蒸気20と処理水22に分離する。処理水22は、加圧ポンプ23で2〜10ata に加圧して膜分離装置31へ供給され、内部に設けた交換膜で濃縮された濃縮液32と循環水33に分離し、循環水33は蒸留塔2の後流側に戻され、PCBと混合される。
【0014】
以上のように、本実施の形態によれば、一次反応器を従来の図10に示すような単なる配管から、図1に示すような容器に変更することで、Na2 CO3 の析出が一次反応器内の液中で生じ、加熱された配管に付着することが無い。かくして、従来のように、加熱された配管の壁面にNa2 CO3 が付着することが軽減される。また、一次反応器160に設けたノズル162で循環水と酸化剤を吹きださせ、一次反応器160内を撹拌することで、析出したNa2 CO3 とPCBの接触が促進され、反応速度が上がる。数%濃度のPCBを処理する場合に、一次反応器160ではppmオーダまで反応させ、二次反応器165ではppbオーダまで反応させることができる。
液体サイクロン164は、Na2 CO3 の粒子径の大きなものを分離し、二次反応器165を閉塞させることがない。
膜分離装置で循環水を浄化することにより、分離された浄化水は再循環するので、補給水34の補給水量を低減でき、経済的である。
【0015】
次に、本発明の第2の実施の形態のPCB分解装置の構成について、図面を参照しながら説明する。
図2に示すように、PCB分解装置の上流側には、PCB貯蔵タンク51、炭酸ナトリウム水タンク52、水タンク53及び溶剤タンク54が並列に設置され、PCB貯蔵タンク51には、PCBが混合したトランスオイルなどが貯蔵されている。各々のタンク51〜54には、移送用のポンプ55〜58が接続され、その後流でそれらの管路が合流し、該管路がPCB処理液の移送ポンプ59に接続されている。ポンプ59は、後流側の一次反応器62、二次反応器64等によるPCB分解反応にかかる高圧部の圧力保持が行えるように、高圧ポンプとしての機能を備えたものを使用している。
【0016】
ポンプ59は、起動用加熱器60に接続され、加熱器60には電源装置61が配設されている。電源装置61は、出力の調整を容易にするため、本実施の形態では電気ヒータ加熱方式を採用している。
加熱器60は、処理液供給配管83を介して、一次反応器62と接続されている。一次反応器62は、PCB分解反応時における高温、高圧状態に対応できる容器で形成され、容器保護のために安全弁71を取付け、それに配設された放出管92は、下流側の放出タンク68に接続している。一次反応器62には、慣用手段の酸化剤供給部に接続された配管72と駆動ガス配管73が接続され、酸化剤供給配管72は駆動ガス配管73にも連通している。駆動ガスは、純酸素、空気、酸素リッチ空気(空気中の酸素濃度を高めたガス)が使用できる。
【0017】
一次反応器62の排出口にはサイクロン63が設置され、一次反応器62から排出された粒子径の大きな炭酸ナトリウムを分離し、循環ライン80を介して一次反応器62に戻している。
サイクロン63の後流側には、二次反応器64が設置されている。二次反応器64は、PCBと炭酸ナトリウムの化学反応を促進するため、それらの滞留時間を確保できる配管構造とするため、その所用管長を確保している。
2次反応器64の後流側には、冷却器65及び圧力調節(減圧弁)弁67を介して放出タンク68が設置されている。
【0018】
放出タンク68は、ガスと液体を分離できる構造になっており、容器の上部に溜まるガスは、後流側に設置した吸着槽69を経て排気塔70から排出される。底部に溜まる処理済みの液体は、後流側に設置された排液濃縮器74に排出される。排液濃縮器74は、公知の電熱加熱または蒸気加熱方式による加熱源75により処理済み水を加熱蒸発し、濃縮水と蒸発水に分離することができる。排液濃縮器74の後流側は、2系統に分かれ濃縮水を貯蔵する処理液タンク76と蒸発水を導入する冷却器77が設置されている。冷却器77には、冷却水66が供給されている。冷却器77の下流側には、回収水タンク78が接続され、戻り水管79により水タンク53に接続されている。
【0019】
次に、本発明の第2の実施の形態によるPCB分解装置の作用について説明する。
PCB貯蔵タンク51、炭酸ナトリウム水タンク52及び水タンク53等に貯蔵された各溶液は、それぞれの移送ポンプ55〜58によって所定流量に調整された後、移送ポンプ59により起動用加熱器60に供給される。
起動用加熱器60では、一次反応器62におけるPCB分解反応(発熱反応)により、必要な熱量が自給できるようになるまでの間、処理液の予熱を行なうとともに、PCB分解装置の運転中に、反応の変化に伴う系の熱量過不足を調整する。
【0020】
処理液は、配管83を通り一次反応器62の下部に取付られた処理液噴射ノズル(公知の噴射ノズル)により、一次反応器62に供給される。また、一次反応器62は、その下部に取付けた酸化剤噴射ノズルより、酸化剤が供給される。酸化剤は、空気若しくは酸素が用いられ、供給設備は公知のものを用いている。
高温、高圧状態に保持された一次反応器62内では、処理液に溶解されていた炭酸ナトリウムが、温度による溶解度の差異よって析出し、PCBと反応して最終的にはNaCl、炭酸ガス、水に分解され無害化される。この際、一次反応器62内では、処理液並びに酸化剤がノズルにより噴射されることにより、容器内での処理液及び酸化剤の攪拌流動化が促進され、PCBの分解が効率よく行われる。
【0021】
一次反応器62に配設された安全弁71は、一次反応器62の予期せぬ異常圧力上昇に対応するものであり、安全弁の作動時PCBを含む溶液、ガス等を放出タンク68に排出し、それらが大気中に放出されるのを防止する。すなわち、安全弁71は、一次反応器62の設計圧力に内圧が達すると自動的に作動する。安全弁71の型式は、本実施の形態ではバネ式安全弁を使用し、このばね力を設定圧力に見合うように選定する。
一次反応器62の排出口にはサイクロン63を設置し、一次反応器62より出てくる粒子径の大きな炭酸ナトリウムを分離し、循環ライン80より一次反応器62の下部へ戻す。この際、駆動ガス配管73は配管72に供給されている酸化剤の一部を分岐して一次反応器62内に供給する。この駆動ガス配管73からのガスは、循環ライン80内の下向き処理液の流れを促進し、PCB分解反応の効率を高める。すなわち、循環ライン80の下向きの流速が高まることにより、サイクロン63内の処理液旋回力が高まり、一次反応器62で析出した炭酸ナトリウムの粗大粒子が効率よく分離され、一次反応器62内の下部より回収される。
【0022】
一次反応器62に過剰な酸化剤等が溜まったかどうかの検出は、図3に示すように、一次反応器62に設置した液面計81と温度計82により検出する。液面計81は高圧運転に対応するための差圧検出器81a〜81dを設置し、温度計82は熱電対等を使用している。ガス層ではPCB分解反応が起こらないため、液層より温度が下がるので、どの程度酸化剤が溜まっているか否かが分かる。
一次反応器62における未反応PCB並びに析出した炭酸ナトリウムは、二次反応器64へ導かれる。二次反応器64は、一次反応器62における未反応PCB、並びにサイクロン63で分離されなかった炭酸ナトリウムの微細粒子を反応させる。冷却器65は、二次反応器64まで高温に保たれていた処理液の温度を低下させることにより、二次反応器64でPCB分解に使用されなかった過剰炭酸ナトリウム粒子を、処理液に再溶解させている。
【0023】
放出タンク68に入ってくる圧力調節弁67で大気圧まで減圧したガスはPCBの分解によって発生したCO2 ならびに過剰酸化剤であり、そのまま吸着槽69へ流出する。安全弁71からの放出流体は、ガス成分(主として過剰酸化剤)ならびに処理液からなりそのまま吸着槽69へ、処理液は一部蒸発して吸着槽へ、残りの処理液は放出タンク68内に溜まる。
圧力調節弁84は、通常の運転条件において過剰な酸化剤等が一次反応器62の頂き部に溜まったと判断される場合に操作する。すなわち、圧力調節弁84は、反応に寄与しない酸化剤(酸素並びに空気使用の場合の窒素ガス)が、一次反応器62の上部に滞留し、該反応器内の処理液、酸化剤の混合流動を阻害し、PCB分解に支障が生じるような場合、これらのガスを放出タンク68へ逃がす。したがって、抜取る酸化剤に若干の処理液が同伴されることもあるが基本的にはガス抜きとなる。
【0024】
上記した安全弁71は、反応器内圧の異常上昇を解放するもので、ガスのみでなく処理液も放出され、放出流体のコントロールはできない。
なお、圧力調節弁84で減圧する前の処理液は、運転条件にもよるが、圧力250〜300ata 、温度250℃程度以下の高温高圧水中に、ガスとして過剰な酸化剤、反応生成物としての炭酸ガス、反応生成物としてのNaCl並びに未反応の炭酸ナトリウムが溶解した状態にある。これらの気液混合流体を大気圧まで減圧するとガス成分はそのまま分離される。
【0025】
このようにして放出タンク68は、PCB分解処理が済んだ処理液、圧力調節弁84より放出される酸化剤、安全弁71からの放出流体を導入し、ガス及び水蒸気成分とNaClを溶解した処理済水に分離する。水分は減圧前の状態から一部の水分が蒸発して水蒸気となって分離し、ガス成分と共に吸着槽69へ流す。残りの水分には、炭酸ナトリウム、NaClが溶解した状態で存在し、放出タンクの底部に溜まるためこの部分より排液濃縮器74へと流す。
このように放出タンク68内の気液の分離は、基本的には重力分離であり、ガス及び蒸気成分はタンク上部に設置した管より吸着槽69へ流す。また、放出タンク68は、入ってくる気液量に対して充分な容積をもったものであれば、特段の分離機構は必要としないが、吸着槽69へ流れるガス及び蒸気流に水分が同伴して吸着槽69へ水分が持ち込まれるのを防止するため、図4に示すように放出タンク68の出口配管部85に邪魔板86やデミスタ(水分除去器)87を設置している。
【0026】
吸着槽69には活性炭層が配設され、未分解のPCBを吸着させる。分離されたガス、水蒸気成分は、吸着槽69を介して排気塔70より放出される。
吸着槽69は、PCB分解装置において何らのトラブルによりPCBが分解されず、ガス、蒸気気流に同伴して大気中に排出されるのを予防する。つまり、大気中に排出するガス、蒸気の全量を吸着剤を通して、万一その中にPCBが存在する場合はこれに吸着させる。吸着剤の種類としては、活性炭の他にゼオライト、石炭チャーなどがある。
放出タンク68内のNaClを溶解した処理済み水は排液濃縮器74へ導かれる。排液濃縮器74は、加熱源75で処理済み水を加熱蒸発させ、NaClを濃縮した排水が、処理液タンク76に排出され貯蔵保管される。排液濃縮器74で蒸発した水蒸気は、冷却器77で再度冷却し、凝縮水として回収水タンク78に貯蔵される。この水は必要に応じ、戻り水管79を介して水タンク53へ戻される。
【0027】
以上説明したように、本発明のPCB分解の原理は水と混合したPCBを、所定圧力まで加圧、加熱した後に容器状の一次反応器内に導入し、これにPCB分解用の炭酸ナトリウム水並びに空気若しくは酸素といった酸化剤を吹き込み、所定の高温、高圧条件下で析出した炭酸ナトリウムとPCBを反応させる。
これによって、PCBは塩素のないビフェニルとNaClに分解し、さらにビフェニルを上記の酸化剤と反応させ炭酸ガスと水に分解している。
【0028】
次に、本発明の第3の実施の形態のPCB分解装置の構成について、図5を参照しながら説明する。
図に示すように、本実施の形態では上記第2の実施の形態に対して、起動用加熱器60の下流側の処理液供給配管83を一次反応器62の上部に配置ている。これにより、一次反応器62の上部ノズルより下向きにPCB処理液を噴射させ、一次反応器62の下部より上向きに噴射される酸化剤との接触をよくし、PCBの分解反応の促進をはかっている。
【0029】
次に、本発明の第4の実施の形態のPCB分解装置の構成について、図6を参照しながら説明する。
本実施の形態では、上記第3の実施の形態に対して、PCB分解装置より大気中に排出されるガス蒸気系に気泡塔90を設置し、排ガス系の機能をより高めたものである。すなわち、放出タンク68の後流に気泡塔90を設け、管路により吸着槽69と回収水タンク78に接続されている。気泡塔90は冷却水91で冷却された保有水をもっており、ここに導入されたガス、蒸気のうち水蒸気は凝縮して回収水タンク78に戻り活用される。そして、水分が除去されたガス成分のみ吸着槽69に導かれるため、活性炭の機能保持に効果がある。
【0030】
次に、本発明の第5の実施の形態のPCB分解装置について説明する。
上記第1〜第4の実施の形態で説明したPCB分解装置では、供給液中のPCB濃度や処理量が大きくなると、一次反応器出口でPCBが残留するという欠点があった。一次反応器出口にPCBが残留すると二次反応器の負荷が増え、場合によっては、二次反応器出口にPCBが残留する可能性があった。
【0031】
その原因を調査したところ、以下の二つの理由が明らかになった。
(1)PCBを無害化する反応が、次式のようにヒドロキシルイオン(OH- )を消費する反応であること。
129 Cl3 +3OH- →C129 (OH)3 +3Cl-
129 (OH)3 +17.5O2 →12CO2 +6H2 O(析出Na2 CO3 は触媒作用)
(2)溶解する炭酸ナトリウムは、次式のようなヒドロキシルイオンを生成すること。
Na2 CO3 +H2 O→2Na+ +HCO3 - +OH-
炭酸ナトリウムの溶解度は高温になると低下することが知られているが、一旦析出した炭酸ナトリウム再溶解速度は、上記(1)の反応よりも格段に遅く、PCB無害化反応に消費されるヒドロキシルイオンを、補いきれないことが判明した。
【0032】
上記知見をもとに本第5の実施の形態では、以下の手段を用いた。
(a)一次反応器に供給する炭酸ナトリウムを含む溶液中に、水酸化ナトリウム等の水酸化アルカリ化合物を添加する。
(b)二次反応器に供給する炭酸ナトリウムを含む溶液中に、水酸化ナトリウム等の水酸化アルカリ化合物を添加する。
(c)各反応器に供給する水酸化アルカリ化合物は、各反応器よりサンプリングした液のpHが10を越えるように添加する。
【0033】
次に、上記(a)〜(b)の手段を用いた本実施の形態の構成について、図面を参照しながら説明する。
図7に示すPCB分解装置は、図2に示す第2の実施の形態のPCB分解装置の一次反応器62及び二次反応器64に、水酸化ナトリウムの供給手段と水酸化ナトリウムの供給量の制御手段を設けている。
すなわち、PCB分解装置は、水酸化ナトリウムの水溶液タンク50を設け、該水溶液タンク50は、配管105により一次反応器62の上流側に配設した起動用加熱器60に接続され、また配管106により二次反応器64に接続されている。
一方の配管105には、水酸化ナトリウム水溶液の供給量を調整する制御装置45が設けられている。制御装置45はpH測定器42を設け、pH検出液のサンプル用の配管107をバルブ41を介してサイクロン63に接続している。
他方の配管106には、水酸化ナトリウム水溶液の供給量を調整する制御装置25が設けられている。制御装置25はpH測定器44を設け、pHのサンプル用の液体103bを回収するためのバルブ43を介し、二次反応器64の下流側に接続している。
【0034】
次に、第5の実施の形態の作用について説明する。
図7に示すPCB分解装置は、PCB処理タンク51からPCB等の塩素基を含有する有機化合物、その他のタンク52〜54から、炭酸ナトリウムで飽和あるいは過飽和された水溶液、水および溶剤を排出し、移送ポンプ59で加圧して、一次反応器62に下部より供給する。一次反応器62の下部には、これ以外に酸素、あるいは酸素を発生することの可能な過酸化水素水等の酸化剤が、供給配管72を介して供給される。
一次反応器62は、有機化合物および溶剤と酸素の一部が反応することにより熱が発生するが、温度を360〜390℃に保持する。反応器の圧力6は圧力調整弁67で220〜250kg/cm2 に制御する。当該温度および圧力のもとで、反応器内部は加圧水であり、PCB無害化反応が進行する。
【0035】
反応後の液体は水、二酸化炭素、食塩、未反応の酸素、および溶解した未反応の炭酸ナトリウムで構成され、サイクロン63へ送られる。液体中の懸濁粒子の炭酸ナトリウムは、90〜98wt%程度サイクロン63で回収され、一次反応器62へ戻される。サイクロン63を出た液体102aは、二次反応器64に送られるが、一部の液体102bはバルブ41を介してサンプリングされ、pH測定器42でpHが測定される。
測定値はpH測定器42で電気信号95に変えられ、水酸化ナトリウム水溶液供給用の制御装置45に送られる。制御装置45は電気信号95を受け、pHが10よりも小さい場合には、水酸化ナトリウム水溶液の供給速度が大きくなるように制御する。
【0036】
二次反応器64は、一次反応器62をすり抜けたPCBを完全に反応させるために設置されている。したがって、PCBを十分に反応させるため、二次反応器64においてもpHの値が10を越えるようにする。そのためpH測定器44は、二次反応器64からバルブ43を介して一部サンプリングした液103bのpHをpH測定器44で測定し、電気信号97に変換し、制御装置25に送る。二次反応器64で完全にPCBを除去した液は、第1〜第4の実施の形態と同様に処理される。
【0037】
上記実施例では、高温において析出した炭酸ナトリウムの再溶解速度が遅いため、PCB等の含塩素有機化合物の処理濃度が大きいと、反応物のヒドロキシルイオン(OH- )が不足し、PCB等の含塩素有機化合物が残留する可能性があった。
本発明では、360〜390℃の高温においてもPCBの溶解度が大きく、次式の溶解反応に示すように、容易にヒドロキシルイオンを供給できる。そして、水酸化ナトリウム等の水酸化アルカリ化合物を反応器に供給することにより、PCB無害化反応で消費されるヒドロキシルイオンが補われる。
NaOH→Na+ +OH-
また、水酸化ナトリウム等の水酸化アルカリ化合物の供給により、同時に反応器62,64内の反応を最適にするpH10を越える値に、維持することが可能となった。これにより、反応器62,64の出口に残留するPCB等の含塩素有機化合物はなくなった。
【0038】
図8は、温度に対する炭酸ナトリウムと水酸化ナトリウムの溶解度を示す。図に示すように、高温になるにつれて炭酸ナトリウムの溶解度は小さくなる。このため、炭酸ナトリウム単独ではpHが小さくなる(反応物のヒドロキシルイオン濃度が小さくなる)が、本実施の形態のように水酸化ナトリウムを添加し、その添加量を調整することでpHを大きくする(反応物のヒドロキシルイオン濃度を大きくする)ことが可能となる。
図9は、ガスクロマトグラフによるPCB残留濃度の分析(昭46環境庁告示59号付表5に掲げる方法)により得られたPCB無害化反応速度と、pHの関係を示す。図9よりPCB無害化反応速度は、pHが10を越えると大きくなることがわかる。
【0039】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、勿論、本発明はこれに限定されることなく本発明の技術的思想に基いて種々の変形が可能である。
例えば、上記第1の実施の形態では、加圧ポンプ13の圧力を220ata としたが、好ましい圧力は、200〜300ata であり、また、一次反応器160での処理温度を380℃としたが、好ましい温度は350〜400℃である。
【0040】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明は、Na2 CO3 を一次反応器内に注入するため、これが一次反応器内で加熱された水と混合して温度が上がり、Na2 CO3 の結晶を析出し、従来のように、配管の伝熱面(内壁)に結晶が析出することがない。また、ノズルから噴出する循環水と酸化剤のため、一次反応器内の流体が攪拌され、析出したNa2 CO3 の結晶とPCBが混合され、固液接触が促進される。よって、一次反応器では、PCB濃度がppmオーダに低減できる。
二次反応器では、更にPCBを含んだ流体の滞留時間を長くして、PCBをppbオーダに低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるPCB分解装置の系統図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態によるPCB分解装置の系統図である。
【図3】図2の一次反応器の拡大図である。
【図4】図2の放出タンクの拡大図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態によるPCB分解装置の系統図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態によるPCB分解装置の系統図である。
【図7】本発明の第5の実施の形態によるPCB分解装置の系統図である。
【図8】本発明の第5の実施の形態に係わる炭酸ナトリウムと水酸化ナトリウムの溶解度におよぼす影響を示す線図である。
【図9】本発明の第5の実施の形態に係わるPCB無害化反応速度とpHの関係を示す線図である。
【図10】従来例によるPCB分解装置の系統図である。
【符号の説明】
1 PCB抽出容器
2 蒸留塔
3 移送ポンプ
4 移送ポンプ
11 過酸化水素水
12 Na2 CO3
13 加圧ポンプ
14 熱交換器
15 起動用加熱器
17 冷却器
18 減圧弁
20 CO2 ならびに水蒸気
21 気水分離器
22 処理水
23 加圧ポンプ
24 水酸化ナトリウム水溶液供給用のポンプ
25 水酸化ナトリウム水溶液供給用の制御装置
26 水酸化ナトリウム水溶液の移送ポンプ
31 膜分離装置
32 濃縮液
33 循環水
34 補給水
41,43 バルブ
42,44 pH測定器
45 水酸化ナトリウム水溶液供給用の制御装置
50 水酸化ナトリウムの水溶液タンク
51 PCB処理タンク
52 炭酸ナトリウム水タンク
53 水タンク
54 溶剤タンク
55 PCB移送ポンプ
56 炭酸ナトリウム移送ポンプ
57 水ポンプ
59 PCB処理液移送ポンプ
60 起動用加熱器
61 加熱器用電源装置
62 一次反応器
63 サイクロン
64 二次反応器
65 冷却器
66 冷却水
67 圧力調節弁
68 放出タンク
69 吸着槽
70 排気塔
71 安全弁
72 酸化剤供給配管
73 駆動ガス配管
74 排液濃縮器
75 排液濃縮器加熱源
76 処理液タンク
77 冷却器
78 回収水タンク
79 戻り水管
80 循環ライン
81 液面計
81a〜81d 差圧検出器
82 温度計
83 処理液供給管
84 圧力調節弁
85 出口配管部
86 邪魔板
87 デミスタ(水分除去器)
90 気泡塔
91 冷却水
95,97 電気信号
102a,102b,103,103a,103b 液体
105〜107 配管
111 酸化剤
151 加熱器電源
160 一次反応器
161 冷却器
162 ノズル
163 循環ポンプ
164 液体サイクロン
165 二次反応器

Claims (16)

  1. 水と混合したPCBを、所定圧力まで加圧、加熱した後、容器状の一次反応器内に導入し、該一次反応器に、PCB分解用のNa2 CO3 水を導入するとともに、酸化剤をノズルにより吹き込み、析出したNa2 CO3 と、PCBを混合し、PCBを塩素の含まないビフェニルとNaClに分解し、更に、ビフェニルを上記酸化剤と反応させて炭酸ガスと水に分解し、二次反応器では、配管内に未反応PCBを含む流体を流し、該二次反応器内における流体の滞在時間を長くすることにより、PCBとNa2 CO3 の反応時間を長くして、PCBの分解を促進することを特徴とするPCB分解方法。
  2. 上記一次反応器より流出した未反応PCBと析出した炭酸ナトリウムとを分離し、分離した炭酸ナトリウムを一次反応器に戻すことを特徴とする請求項1に記載のPCB分解方法。
  3. 上記流出した未反応PCBと析出した炭酸ナトリウムとの分離をサイクロン式分離器により行い、該サイクロン分離器と上記一次反応器への酸化剤供給路とを連通し、酸化剤の流れによってサイクロン式分離器での分離及び分離した炭酸ナトリウムの一次反応器への戻りを促進することを特徴とする請求項2に記載のPCB分解方法。
  4. 上記一次反応器内の圧力を検出し、該圧力が設定した圧力以上になった場合、一次反応器内の流体を外部に流出させて一次反応器内の圧力を下げることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のPCB分解方法。
  5. 上記二次反応器より流出した処理液、一次反応器内の圧力低下のために一次反応器から流出させた流体又は酸化剤を気体と液体に分離し、分離した気体からPCBを吸着して気体を放出することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のPCB分解方法。
  6. 上記分離した液体をさらに水蒸気と濃縮液とに分離し、分離した水蒸気を冷却により水として再利用することを特徴とする請求項5に記載のPCB分解方法。
  7. 上記一次反応器及び二次反応器内のいずれか又は両者のpHを測定し、測定したpH値に対応して水酸化ナトリウムを反応器内に供給することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のPCB分解方法。
  8. PCB含有物から有機溶媒によってPCBを抽出するPCB抽出容器と、該PCB抽出容器から導入された抽出液を蒸留して、有機溶媒とPCBを分離する蒸留塔と、該蒸留塔から分離されたPCBを流体とともに容器内に受け入れ、PCBを分解するための炭酸ナトリウム水の導入ノズル、及び酸化剤の導入ノズルを設けた一次反応器と、管路を曲げて流体の移動距離を長くし、上記一次反応器から導入した流体に含まれる未反応PCBを上記管路内で、さらに分解する二次反応器と、該二次反応器から導入した流体に含まれる二酸化炭素を流体から分離する気水分離器とを備えたことを特徴とするPCB分解装置。
  9. 上記一次反応器より流出した未反応PCBと析出した炭酸ナトリウムとを分離する手段を設け、分離した炭酸ナトリウムを一次反応器に戻すことを特徴とする請求項8に記載のPCB分解装置。
  10. 上記未反応PCBと析出した炭酸ナトリウムとを分離する手段がサイクロン式分離器であって、該サイクロン式分離器と上記一次反応器への酸化剤供給路を連通して、酸化剤の流れによってサイクロン式分離器での分離及び分離した炭酸ナトリウムの一次反応器への戻りを促進することを特徴とする請求項9に記載のPCB分解装置。
  11. 上記一次反応器の圧力を検出する手段を設け、該圧力が一定圧力以上になった場合、一次反応器内の流体を外部に流出させて一次反応器内の圧力を下げることを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載のPCB分解装置。
  12. 上記二次反応器より流出した処理液、一次反応器内の圧力低下のために一次反応器から流出させた流体又は酸化剤を気体と液体に分離する手段と、分離した気体からPCBを吸着する手段を設け、気体からPCBを吸着して気体を放出することを特徴とする請求項8乃至11のいずれかに記載のPCB分解装置。
  13. 上記分離した液体をさらに水蒸気と濃縮液とに分離する手段を設け、分離した水蒸気を冷却器で冷却し、水として再利用することを特徴とする請求項12に記載のPCB分解装置。
  14. 上記気水分離器の後流側に接続され、該気水分離器から導入した処理水を、浄化水と濃縮水とに分離する膜分離装置を設け、該浄化水を上記蒸留塔の後流側に供給し、PCBの循環水としたことを特徴とする請求項8に記載のPCB分解装置。
  15. 上記蒸留塔と一次反応器との間の流体と、上記二次反応器と気水分離器との間の流体の熱を交換する熱交換器を設けたことを特徴とする請求項8に記載のPCB分解装置。
  16. 上記一次反応器及び二次反応器のいずれか又は両者のpHを測定するpH検出手段と、該pH検出手段を設けた反応器に水酸化ナトリウムを供給する水酸化ナトリウム供給手段と、pH検出手段により検出したpH値に対応して水酸化ナトリウム供給量を制御する制御手段とを設けたことを特徴とする請求項8乃至15のいずれかに記載のPCB分解装置。
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