JP3647656B2 - 光機能素子及び光通信装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光機能素子及び光通信装置に関する。さらに具体的には、本発明は、2次以上の回折格子を有する導波機構を基本とし、この導波機構から放射される放射モードを高い効率で増幅させる共振器構造を有する光増幅器、光変調器、レーザ発振器などの光機能素子及びこれらを利用した光通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光波を導波する導波路を備えた光機能素子としては、例えば、半導体レーザを挙げることができる。通常の半導体レーザは、一つの導波路構造で共振器を形成する。また、半導体光増幅器(SOA:Semiconductor Optical Amplifier)も同様に一つの導波路構造を備える。つまり、従来の光機能素子においては、「共振器は1つ」という概念が前提であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この概念は常識的であるので、従来の光機能素子の構成については、図面を参照した説明は省略する。これらの従来の概念および具体的な構造に大きな問題点があるわけではない。しいて従来技術の欠点をあげれば、共振器構造が一つであるため、拡張性と柔軟性に欠けることであった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような従来の概念を大きく飛躍させるものである。つまり、一つの共振器構造もしくは導波路構造に沿って別の共振器構造を別方向に形成するという概念である。特に、ホログラムを備えた導波路から放射される放射モード(radiation mode)の共振器構造を構成するという概念をベースとしている。ここでは、「ホログラム」を、「空間的に制御された放射モードを発生しうる複素屈折率もしくは複素反射率(虚数部は損失/利得を表す)の微細構造」と定義する。以下に詳述する具体例において採用する「2次以上の回折格子」は、「ホログラム」の一形態に過ぎない。何故ならば、回折格子は最も単純化された屈折率の主に実数部の一様な周期構造を基本とした構造だからである。このように理解が容易であるので、以下では、回折格子を用いた具体例を挙げつつ説明を進める。
【0005】
一方、後に詳述するように、回折格子の周期が導波路方向で微妙に変化させる場合や位相シフト(shift)を設けることも、本発明の重要な実施態様である。これらの変形例を一括すると、「ホログラム」は上記に定義した如くとなる。
【0006】
次に、本発明の新規な共振器構造をもう少し詳しく述べる。従来は、導波路をつくってしまえば導波路の共振器構造は一方向というのが常識であった。この導波路が2次以上の回折格子を持つ場合は、放射モードが導波路全体から所定の方向に拡がりの狭いビームとして放射される。この特性の揃った放射モードに着目し、新たな放射モード共振器と呼べるものを構成し、かつ、もとの導波路共振器に絡めたところに、本発明の著しい新規性がある。
【0007】
すなわち、本発明は、従来技術の欠点の改良というよりは、全く新規な機能を開拓するものである。
【0008】
具体的には、本発明の光機能素子は、光波を導波し利得若しくは損失を有する導波機構であって、前記導波される光波と結合して放射モード光を発生できるホログラムを有する第1の導波機構と、前記第1の導波機構から放出される前記放射モード光を増幅して放出する増幅機構と、前記増幅機構から放出される前記放射モード光を前記第1の導波機構に向けて反射する第1の反射機構と、を備え、前記第1の導波機構から発生させた前記放射モード光を前記増幅機構により増幅し前記第1の反射機構により反射させて前記第1の導波機構に戻すことにより前記第1の導波機構を導波される前記光波を増幅させて前記第1の導波機構の端面から取り出し可能としたことを特徴とする。
【0009】
ここで、前記増幅機構は、前記導波される光波の導波モードが単一横モードとなるように前記第1の導波機構から離れて設けられたことを特徴とする。すなわち、導波機構における単一横モードを維持することにより放射モードが安定し、且つ導波機構の端面から光を取り出す際の結合も確保することができる。
【0010】
また、増幅機構は、放射モード光に対して利得作用のみでなく、損失作用を与えるようにしても良い。
【0011】
また、本発明の光機能素子は、前記第1の反射機構により反射された前記放射モード光の位相を制御する位相制御機構をさらに備えたことを特徴とする。このような位相制御機構により、反射機構からの反射光を高い効率で回折格子を介して第1の導波機構に結合させることができる。
【0012】
ここで、位相制御機構も、前記導波される光波の導波モードが単一横モードとなるように前記第1の導波機構から離れて設けることにより、導波機構における単一横モードを維持して放射モードが安定し、且つ導波機構の端面から光を取り出す際の結合も確保することができる。
【0013】
また、前記導波機構、前記増幅機構、前記第1の反射機構、及び前記位相制御機構のうちの少なくとも2つ以上の機構が、共通の構造により実現されるようにしても良い。例えば、導波機構の一部としてゲインを有する活性層を設けることにより、導波機構と増幅機構の作用を兼ねることが可能となる。
【0014】
また、前記第1の導波機構と略平行に設けられ、第2のホログラムを有し、前記第2のホログラムを介して前記第1の導波機構と光結合された第2の導波機構をさらに備えたことを特徴とする。
【0015】
ここで、本発明の望ましい実施の形態として、前記ホログラムは、2次以上の回折格子であることを特徴とする。
【0016】
また、前記回折格子が、ブレーズ角を有するようにしても良い。すなわち、回折格子の断面形状を非対称とすれば、光波の方向に選択性を生じさせ、光アイソレータや方向性結合器を形成することができる。
【0017】
また、前記回折格子に位相の不連続すなわち位相シフトを設けることにより、導波構造における導波モードと放射モードの分布を調節することができる。
い。
【0018】
また、増幅機構の増幅率や導波機構の屈折率や反射機構の反射率または屈折率を変調することにより、導波機構に対して垂直に形成された共振器の共振条件を最適化することができる。
【0019】
また、回折格子の周期を前記導波機構の導波方向に沿って変化させることにより、複数の波長の光を共振させ増幅することが可能となる。そして、波長多重通信用の発光素子や合波器あるいは分波器などの機能を実現することができる。
【0020】
同様の作用効果は、増幅機構の増幅率や、導波機構の屈折率、反射機構の反射率などを導波方向に沿って変化させることによっても実現することができる。
【0021】
また、同様の作用効果は、相対位相を調節する前記位相制御機構が、前記導波の方向に沿って複数存在し、それぞれ独立に変調できるようにしても実現することができる。
【0022】
あるいは、前記増幅機構が、前記導波の方向に沿って複数存在し、それぞれ独立に変調できるようにしても良い。
【0023】
または、前記導波機構の屈折率を変調させる機構を、前記導波の方向に沿って複数設け、それぞれ独立に変調することによっても実現することができる。
【0024】
または、前記第1の反射機構の反射率を変調させる機構を、前記導波の方向に沿って複数設け、それぞれ独立に変調することによっても実現することができる。
一方、本発明の光機能素子は、前記導波機構に光信号が伝搬している伝送線路を有するものと位置づけることができる。具体的には、チューナアンプを挙げることができる。
【0025】
つまり、このような光機能素子の導波機構に伝搬する前記光信号は、独立に変調された複数の波長の光信号を含むことを特徴とする。
【0026】
さらに、本発明においては、前記光信号を前記放射モード光に変換して出力することもできる。
【0027】
さらに、前記放射モード出力を前記導波機構に入力された信号強度に対して
増幅することもできる。
【0028】
また、前記放射モード出力を複数の出力ポートに分けて出力することもできる。
【0029】
また、前記複数の波長の光信号を、波長によって選択的にチューニングして放射モード出力として外部に取り出すこともできる。
【0030】
以上説明した本発明の光機能素子は、前記導波機構においてレーザ発振動作するものとして構成することができる。
【0031】
この場合には、前記導波機構の少なくとも一方の端部に第2の反射機構を設けることにより、レーザ発振特性を向上させることができる。
【0032】
また、このようなレーザ出力を前記導波機構の少なくとも一方の端部から取り出すようにしても良い。
【0033】
または、レーザ出力を前記放射モード光として前記第1の反射機構により形成される共振器から取り出すようにしても良い。
【0034】
さらに、前記第1の反射機構により形成される共振器がレーザ発振動作するように構成しても良い。
【0035】
また、外部からの光の入力または外部への光の出力を、前記第1の導波機構の少なくとも一方の端面からの導波モードと前記第1の導波機構からの放射モードのいずれか一方、または前記導波モードと前記放射モードの両方による行うことを特徴とする。
【0036】
また、前記外部からの光の入力部または前記外部への光の出力部に、他の光学素子に光学的に結合させるための集光機能が設けられてなることを特徴とする。また、前記導波機構と前記増幅機構の少なくともいずれかが、光励起により利得を発生する媒質を含むことを特徴とする。
【0037】
具体的には、前記光励起により利得を発生する前記媒質は、エルビウム(Er)、Pr(プラセオジム)、及びその他の稀土類元素の少なくともいずれかを含有した媒質であることを特徴とする。
【0038】
また、前記導波機構と前記増幅機構との間に電流供給用または電界印加用の透光性電極が設けられたことを特徴とする。
【0039】
また、電界を印加することにより、前記導波機構の屈折率の実数部または虚数部を変化させることができるようにしたことを特徴とする。
【0040】
一方、前記第1の反射機構により形成される共振器を、前記導波機構に沿って複数設けることにより、導波機構でのポンピングを導波方向に沿って変化させることができる。これにより、発振波長のチューニングができる。また、導波方向の光強度が平坦になり、空間ホールバーニングなどの不均一に依存する発振不安定性を補償することができる。
【0041】
また、このような複数の共振器をそれぞれ独立に制御変調するようにしても良い。
【0042】
また、前記複数の共振器のレーザ光の発振波長がそれぞれ異なるようにしても良い。
【0043】
または、前記複数の共振器のレーザ光の発振波長を、前記第1の反射機構の反射特性、前記位相制御機構、または前記増幅機構の波長特性あるいはその制御機構によって、異なる波長となるように制御しても良い。
【0044】
また、前記第1の反射機構により形成される共振器からのレーザ光の出力を前記第1の導波機構の少なくとも一方の端部から取り出すようにしても良い。
【0045】
または、前記第1の反射機構により形成される共振器からのレーザ光の出力を前記放射モード光としてその共振器の少なくとも一方の前記反射鏡から取り出すようにしても良い。
【0046】
一方、以上説明した光機能素子において、出力光に対する受光機構をさらに設けても良い。
【0047】
また、前記増幅機構、前記位相制御機構または前記反射機構の少なくともいずれかが、前記導波機構とは独立な導波機構を構成しているようにしても良い。具体例としては、活性DBR構造を挙げることができる。
【0048】
さらに、このような独立な導波機構は、前記第1の導波機構に対して垂直に形成することもできる。
【0049】
または、このような独立な導波機構は、前記第1の導波機構に対して平行に形成され、且つ、回折格子を有し、前記第1の導波構造と回折格子を介して光結合されているようにしても良い。
【0050】
以上説明した光機能素子は、前記機構のうちの少なくとも2以上がモノリシックに集積されているものとして形成することができる。
【0051】
さらに、このようなモノリシックな集積の状態は、基板面に対して垂直方向に積層されている状態とすることができる。
【0052】
さらに、前記基板面に対して垂直方向に積層されている複数の機構の中で、pn接合を有する部分を横方向接合ストライプ(TJS)構造としても良い。
【0053】
さらに、前記複数の横方向接合ストライプ構造の間に、絶縁もしくは半絶縁層を挿入しても良い。
【0054】
一方、本発明の光通信装置は、前述したいずれかの光機能素子を備えたことを特徴とする。
【0055】
【発明の実施の形態】
放射モード光を発生できるホログラム例えば2次以上の回折格子を有する導波路では、導波光の一部は放射モード光として導波方向に対して垂直に放射される。本発明においては、この放射モード光を別の増幅機構で増幅し、さらに反射機構を用いて再び導波路に戻す。放射モード光は導波路の両側に放射されるので両方に反射機構を設けるのが望ましい。本発明は、このユニークな共振器構成を基本とした多くの応用発明を包含する。その一つは増幅器である。本発明は、さらに、光変調器、レーザ発振器、結合器それらを用いた光通信装置を包含する。
【0056】
以下に本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0057】
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる光機能素子を表す概念図である。同図に基づいて、本発明の光機能素子の基本原理を説明する。まず、本発明による光機能素子は、光を導波する導波機構を有する。図示した具体例においては、導波機構として光導波路1が設けらている。光導波路1上には、2次の回折格子2が形成されている。この導波路1は、光ファイバでも一般の誘電体導波路でも半導体導波路でも良い。例えば、InGaAsP/InP導波路を用いることができる。これは、屈折率の高いInGaAsP4元混晶を導波路のコアとし、それを屈折率の低いInPをクラッドで上下から挟んだ積層構造(slab waveguide:スラブ型導波路)である。これは一次元断面であるが、さらに横の方向からもInPで埋め込まれた2次元の埋め込み型導波路(buried waveguide)としても良い。
【0058】
2次の回折格子2を有する導波路1において導波される光の一部は、図1に示したように、導波路方向に対してほぼ垂直に上下両方向に放射される。これは、いわゆる放射モード光である。
【0059】
本発明においては、この放射モード光を増幅機構3に通すような構成とする。この増幅機構3は、光を増幅する作用を有する。増幅機構3は、EDFA(Erbium Doped Fiber Amplifier)、SOA(Semiconductor Optical Amplifier)でも良いし、光ポンプされたゲイン媒質でも何でも良い。例えば、通電したInGaAsP/InP積層構造のpn接合とすることができる。
【0060】
但し、この増幅機構3は、導波路1の導波モードの導波を直接妨げないように十分距離をおいて配置することが望ましい。これは、あくまで導波モードから放射モードに変換された光波に対して、共振器構造を形成するという本発明の主旨に則っている。
【0061】
増幅機構3の先には、さらに高反射率を有する反射機構4が配置されている。この反射機構4は、放射モード光を高い反射率で反射する作用を有し、例えば、誘電体多層膜による構成することができる。反射機構4で反射された放射モード光は、再び増幅機構3において増幅され、回折格子2を介して導波路1に戻る。このような増幅/反射/増幅のサイクルの繰り返しにより、ユニークな共振器構造が実現される。より具体的な光機能素子の構成例については、後に詳述する。
【0062】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
図2は、本発明の第2の実施の形態にかかる光機能素子を表す概念図である。すなわち、同図の素子においては、上述した共振器構造を導波路1の上下両方に設けることにより、より強い共振器機構が実現されている。すなわち、導波路1の上方向と下方向に放射される放射モード光のそれぞれは、増幅/反射/増幅のサイクルを繰り返す。
【0063】
放射モードの特長は、回折格子の存在している領域全体にわたって非常に鋭いビームで出力されうることである。したがって、放射モード光は、点光源と見なされる導波路端面の出力とは異なり、導波路に沿って光学的な種々の機能を構成できる柔軟性を有している。例えば、別の光学素子との結合のための入出力用集光機能がある。具体的には、レンズ機能、別のホログラム、光アイソレータ等が挙げられる。
【0064】
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
図3は、本発明の第3の実施の形態にかかる光機能素子を表す概念図である。同図についても、前述した各実施形態と同様の部分は、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。本実施形態は、前述した第2実施形態の構成に対して、位相制御機構5を付加したものである。位相制御機構5は、光の位相を制御する作用を有し、反射機構4からの反射光が効率よく回折格子2を介して導波路1に結合できるように反射光の位相を調整するものである。これにより、反射光の導波路1に対する結合効率を向上させ、より高い効率で共振させることができる。
【0065】
位相制御機構5の具体例としては、pn接合を有するInGaAsP/InPのスラブ(slab)型導波構造を挙げることができる。このような導波路のpn接合に通電するか、あるいは逆バイアスで電界を印加すると、屈折率が変化し、光の位相を制御することができる。また、位相制御機構5は、増幅機構3と反射機構4との間に設けても良く、または導波路1と増幅機構3との間に設けても良い。増幅機構3は、通電によってキャリア密度が変化して屈折率が変わり得る。位相制御機構5によってそれを打ち消すというような応用も考えられる。
【0066】
以上、第1〜第3の実施の形態として、本発明の光機能素子の基本的な構成について説明した。
次に、本発明における共振器構造の理論的背景について説明する。
まず、2次以上の回折格子を有する導波路が分布帰還によって発振している状況を想定する。本発明者が提案した解析方法において、回折格子内での放射モードの振幅は近似的に次式で表される。
【0067】
【数1】
Figure 0003647656
ここで、回折格子は導波路の座標のx=0からx=gまで存在すると仮定する。(1)式のa(x)は回折格子領域の下端(x=0)から下向きに放射される放射モードの振幅を表し、(2)式のb(x)は回折格子領域の上端(x=g)から上向きに放射される放射モードのxにおける振幅を表す。T(x)は回折格子のフーリエ(Fourier)係数と導波モードのフィールド(field:界)で決まる関数である。
【0068】
定数Ca、Cbは境界条件で決まる定数である。導波路の上下に放出された放射モードがそれぞれ反射機構により反射されるという境界条件で、この定数を求める。導波路の上の反射率をrg、導波路の下の振幅反射率をr0とする。なお、これらの反射率は位相も含んでいる。放射モードが回折格子から放射されたあと反射機構までの層構造の影響もこの反射率に含め、回折格子領域境界に反射機構があると仮定して求める。すなわち、an(g)=rgn(g)、bn(0)=r0n(0)とする。
【0069】
すると、定数Ca、Cbは、それぞれ次式により表すことができる。
【0070】
【数2】
Figure 0003647656
但し、次式を定義した。
【0071】
【数3】
Figure 0003647656
ここで、重要なのは式(3)の分母である。すなわち、
【0072】
【数4】
Figure 0003647656
なる関係が成立すれば、式(3)の分母がゼロとなり、定数Ca、Cbは無限大となる。つまり、式(1)、(2)から分かるように、「放射モード共振器」として発振する。つまり、反射率が大きく、ゲインがあり、位相条件が満たされれば発振することが分かる。
【0073】
また、導波路側からみると、従来は損失となっていた放射モードが、本発明においては増幅されて戻ってくるので利得になる。ゆえに、DFBレーザの解析に用いられる結合波方程式における放射モード損が利得項に置き換わる。放射モード共振器が発振条件に至らなくても、DFBレーザとしても低しきい値での発振が可能になる。
【0074】
本願の請求項において、放射モードに対する増幅機構、反射機構、位相制御機構の3つの要素が請求されていることは、この説明から理解しやすい。
【0075】
以上説明した第1〜第3実施形態の構成は、本発明の基本である。しかし、本発明においては、前述した増幅機構、反射機構、位相制御機構などの要素が互いに独立に存在している必要はない。例えば、次に説明する第4実施形態の如く、2つ以上の機構が1つの構成要素の中に共通して含まれていても良い。
【0076】
図4は、本発明の第4の実施の形態にかかる光機能素子の構成を例示する概念図である。同図についても、前述した各実施形態と同様の部分は、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。同図の光機能素子においては、ゲインを有する媒質3がない。その代わりに、導波路1の近傍にゲインを有する活性層6が設けられている。また、反射機構4’もゲインを有する。すなわち、これらの活性層6や反射機構4’が増幅機構として作用する。
【0077】
反射機構がゲインを有する例としては、面方向に積層された半導体の多層膜によるDBR(分布ブラッグ反射:Distributed Bragg Reflector)鏡にpn接合を形成して電流注入によりゲインを持たせることもできるし、導波路1に対して垂直に別の導波路を設け、その中にDBR鏡を設けても良い。
【0078】
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。
【0079】
図5は、本発明の第5の実施の形態にかかる光機能素子を表す概念図である。同図についても、前述した各実施形態と同様の部分は、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。同図の例では、2次以上の回折格子2は、位相シフト20、すなわち位相の不連続を有する。位相シフト20は、導波路に平行な方向の放射モードの強度分布の制御に有効である。すなわち、導波路から放射モードが発生する場合、導波路は、進行方向の逆な2つの波を許容する。放射モードの軸方向すなわち導波路方向の強度分布は、この2つの導波モードによって発生するそれぞれの放射モードの干渉によって強めあったり弱めあったりすることに大きく影響される。この干渉の状態は、位相シフトによって変化する。したがって、適当な位相シフトを設けることは、大きなメリットがある。また、位相シフトは導波モードそのものの軸方向の強度にも影響を与えるため本発明の重要な構成要素となりうる。
【0080】
すなわち、位相シフトがないと、導波路の中央部で放射モード強度が小さい縦モードが発振する。これに対して、例えば、導波路の両端面の反射を低く抑え、導波路中央にλ/4相当の位相シフトを設け、この導波路をDFB(distributed feedback:分布帰還)発振させると、位相シフト位置において導波モードと放射モードの強度が大きい縦モードが発振する。
【0081】
つまり、利得を受けて帰還される放射モードの軸方向の強度分布と導波モードの強度が一致する。位相シフト位置で空間的に強く同期するため、光帰還、すなわち共振器の効率が極めて大きくなるという効果が得られる。
【0082】
なお、このような位相シフトの代わりに、導波路の実効屈折率を変化させる構造を採用しても同様の効果を得ることができる。つまり、回折格子の周期が一様でも、導波構造の幅、厚さ、或いは屈折率を変化させた実効位相シフト領域(図示せず)を設けることにより代替できる。また、位相シフトは、導波路内波長λの整数倍から1/8倍以上3/8倍以下の範囲内の位相のずれ量を有することが望ましい。前述した1/4は、この範囲の中心値に相当する。
【0083】
次に、本発明の第6の実施の形態について説明する。
図6は、本発明の第6の実施の形態にかかる光機能素子を表す概念図である。同図についても、前述した各実施形態と同様の部分は、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。本実施形態においては、回折格子2の断面形状が非対称となる、いわゆるブレーズ角(blaze angle)をもつ。ブレーズのない対称な断面形状の回折格子では、所定の方向に進む導波モードによって発生する放射モードは上下2方向にほぼ同様に放射されることが多い。しかし、ブレーズがあると上下に放射される放射モードに選択性を持たせることができる。例えば、図6において、導波路を左から右へ通る光波は、図面の上方に放射される割合が大きく、逆向きの場合は下方に放射される割合が大きい。
【0084】
このようなブレーズ角を導入することにより、次のようなメリットが得られる。つまり、導波路に対して常に一方向に信号光が伝搬している場合に、ブレーズの角度によって導波路の上下のいずれかの側に放射される放射モードを大きくすることができる。そして、その大きい側の反射率を大きくしたり、増幅機構のゲインを大きくすることにより片側の機構を増強すると、効率よく機能を強化できる。また、逆方向に伝搬する信号に対して増幅効果が小さくなるようにすれば、光アイソレータ(isolator)や方向性結合器の機能を持たせることができる。
【0085】
次に、本発明の第7の実施の形態について説明する。
本実施形態の光機能素子は、図1〜図6に例示した構成を用いて説明することができる。すなわち、本実施形態においては、導波機構、増幅機構、反射機構をそれぞれ独立に変調制御する。これらは、第3実施形態において前述した位相制御機構とあわせて、光信号を扱う光機能デバイスにおける基本的な要請である。例えば、増幅機構を変調制御することで前述した式(5)の条件が満足され、導波路に対して垂直な共振器の発振を電流注入で制御できるようになる。他の機構すなわち導波機構や反射機構のパラメータも同様に変調制御することができる。
【0086】
次に、本発明の第8の実施の形態について説明する。
図7は、本実施形態に係る光機能素子を表す概念図である。同図についても、前述した各実施形態と同様の部分は、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。本実施形態においては、放射モードを利用した別の共振構造を導波路に沿って形成する。導波路に沿って形成するということは、長い導波路の全長を利用できることを意味する。したがって、導波路に沿って共振器構造を変化のあるものとすることが可能である。また、導波路に沿って多数の共振器構造を形成することも可能である。
【0087】
図7に表した例においては、導波路構造1の回折格子2の周期が導波路に沿って変化している。この例では、回折格子の周期はΛ1、Λ2、及びΛ3の3種類である。そして、それぞれの周期の回折格子に対応して、反射機構4、位相変調機構5、増幅機構3が設けられている。
【0088】
この光機能素子の動作について説明すると以下の如くである。すわわち、導波路1を励起しておき、自然放出光を発生させる。その中の回折格子周期Λ1、Λ2、及びΛ3に対応して垂直に放射される波長成分の放射モードが、それぞれの放射モード共振器において増幅される。増幅の程度は、ゲインや反射率や、位相等を独立に制御することにより、特定の波長を自由に増幅できる。反射機構そのものも、DBRなどの構成を採用することにより、波長の選択性を強化できる。また、ゲインスペクトラムのピークをその特定波長に合わせることも可能である。増幅が強ければ発振させることもできる。このような増幅光をそれぞれの共振器から取り出すことも可能である。また、導波路1に戻してその端面から取り出すこともできる。また、それぞれの共振器で特定の波長を変調した信号として取り出すこともできる。
【0089】
このような構成は、合波器や分波器の機能も兼ね備えているため、光回路を省スペースにレイアウトできる。したがって、モノリシック(monolithic)な集積に向く。図7の例では、導波路機構及びもその他の機構をInPなどの基板上にモノリシックに集積することができる。しかし、その他にも、例えば導波路をファイバとし、回折格子をファイバグレーティングとしても良い。
【0090】
また、回折格子の周期を変化させる代わりに、導波路1の実効屈折率を局所的に変化させることによって波長選択機能を持たせることもできる。その他、回折格子の周期を段階的に変化させるのではなく、連続的に変化させる応用例も考えられる。
【0091】
次に、本発明の第9の実施の形態について説明する。
【0092】
図8は、本発明の第9の実施の形態にかかる光機能素子を表す概念図である。同図についても、前述した各実施形態と同様の部分は、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。その構成は、前述した第8実施形態と類似している。主な相違点は、応用の仕方である。つまり、本実施形態においては、導波路1を、信号、とりわけ波長の異なる複数の信号が伝搬している伝送線路と位置づけている。第8実施形態と同様の構成により、その信号をチューニング(tuning)して別々に増幅して取り出す機能を実現することができる。すなわち、本実施形態は、チューナアンプに相当する。
【0093】
同時に、本実施形態の伝送系は、リングネットワークでもある。つまり、導波路の左端から入力された信号は、右端からも出力され、また別のターミナル(terminal)でも検出される。この場合には、放射モードの共振器構造の増幅機能は中継器の役目も果たし信号の減衰を防ぐ。
【0094】
本実施形態の素子の動作は、前述した第8実施形態の考え方を基本としている。つまり、周期の異なる回折格子からそれぞれ垂直放射される放射モードを波長選択性のある共振器で増幅し、その出力を検出する。図8では、各共振器を出力ポート(port)と見なし、波長の異なる信号を各ポート毎に図面の下向きに出力して、図示しない検出器で受ける。
【0095】
回折格子の周期により決定される波長の間隔(図8の例では、Λ1とΛ2とΛ3との波長間隔)が広い場合は、それぞれの波長に対応する周期の回折格子部分以外では、導波路に対して垂直からずれた方向に放射される。したがって、共振器の配置のみで、チューニングされる。また、導波路の屈折率を変調することでもチューニングされる。
【0096】
波長間隔が狭い場合は、位相制御機構5による変調や、DBR反射機構の屈折率を変化させてチューニングすることができる。
【0097】
次に、本発明の第10の実施の形態ついて説明する。
【0098】
図9は、本実施形態の光機能素子を表す概念図である。同図についても、前述した各実施形態と同様の部分は、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。本実施形態は、レーザ発振する機能を備えた光機能素子を中心とする。本発明の著しい特徴として、通常の導波路型レーザの導波路共振器の他に、放射モードの共振器を備える点を挙げることができる。したがって、どちらを主要な共振器とし、どちらを補助的な共振器とするかというバリエーション(variation)が発生する。もちろん、両方とも発振させるという組み合わせもある。また、出力をどこから取り出すかというバリエーション(variation)もある。
【0099】
図9においては、導波路機構1は回折格子のみでも光フィードバックを起こすことができるが、さらにフィードバックを強めるための反射構造30を両端面に備えた場合を例示した。
【0100】
従来のレーザのように導波路機構を主要共振器とした場合は、放射モードの共振器は主要共振器に対する光ポンピング機構と解釈することもできる。このポンピング機構は導波路1に沿って密に構成することも可能なため、非常に効率の良い励起が可能となる。導波路のみに電流を注入する従来の半導体レーザでは、狭い導波路への電流密度が高くなり、活性層6の劣化や局所的な熱の発生が問題となる。これに対して、本発明によれば、電流の注入は補助共振器の方に分散されるため、熱の影響を小さくし、信頼性も向上させることができる。主要共振器に対して電流励起と光励起の両方をバランスさせることができることも本発明による新しいメリットの一つである。
【0101】
光出力は、従来のように端面から取り出す場合(出力100)と、放射モード共振器から増幅された放射モードとして導波路に沿う形で取り出す場合(出力200)の両方を実施できる。どちらか都合の良い出力形態を選択できる。
【0102】
また、主要共振器を放射モード共振器とした場合は、導波路機構1を光ポンピング機構と考えることができる。上述の例と同様に、光出力を端面から取り出す場合(出力100)と、放射モード共振器から導波路に沿う形で取り出す場合(出力200)の両方を実施できる。もちろん、どちらか都合の良い出力形態を選択できる。
【0103】
また、本実施形態も、発明に共通に付加される機構としての受光機構40を有する。この場合は、受光機構40によって出力光をモニタ(monitor)し、図示しない外部回路を用いてレーザの出力を制御することができる。例えば、レーザの出力を一定に維持するためのAPC(Automatic power control)をかけることができる。
光ポンピングされる導波路機構1には、材料として電流励起できない媒質、特に光励起でのみ利得を持つ媒質を配することができる。たとえば、Er(エルビウム)やPr(プラセオジム)をドープした石英系の導波路である。これらはいわゆるファイバアンプと同様のものである。導波路1に沿った放射モードの共振器はこの導波路アンプに対して強力な光励起効果をもつ。励起だけが目的であれば、放射モードに対する反射率はほぼ100%とし、出力200を無視することもできる。
【0104】
この光励起と電流励起の使い分けはその逆で放射モード共振器側の方でも良い。ただし、一般的には長い導波路に沿って励起する上記の例の方が効率が良い。また、導波路機構1を電流を流せないパッシブ(passive)な材料で構成することも製作上に大きなメリットをもたらす。つまり、pn接合をもつ半導体で適当な屈折率差をもつ導波路をつくりにくい場合である。このとき、導波路を半導体ではない材料で形成しても良い。これは、例えば、石英(SiO2)クラッドとSiNのコアをもつような構成である。
【0105】
図10は、石英クラッドを採用した素子の断面構造を例示する概念図である。すなわち、同図(a)は、その導波路の中心軸に沿った断面図であり、同図(b)は、導波路に対して垂直に切断した断面図である。
【0106】
その構成を製造工程に沿って説明すれば、以下の如くである。まず、半導体基板50上にDBR反射鏡4’とpn接合で利得をもつ活性層3を成長する。面倒な結晶成長はこれのみで良く成長回数を低減できる。電極はITO(indium tin oxide:酸化インジウム・錫)などの透明電極55とする。この上に石英(SiO2)クラッド1bとSiNのコア1aよりなる導波路構造1を形成する。SINの導波路コア1aには2次の回折格子2を形成する。この導波路構造1の上にさらにSiO2とSi(シリコン)からなる誘電体高反射多層膜4’を形成する。基板50の裏面には、電極70が形成されている。また、透明電極55には、ワイア60がボンディングされている。透明電極55を介して注入された電流は、図10(b)に矢印で示したように、電流ブロック領域53により導波路構造1の下部の活性層3に流入する。
【0107】
本変形例によれば、通電領域と導波路領域を全く異なる材料系で分離できるので製作が容易である。例えば、導波路領域は、上述したようなSiO2クラッド/SiNコアの組み合わせの他にも、回折格子が形成された光ファイバとしても良く、または、ITOなどの透明電極に回折格子を形成し、SiO2などの材料からなるクラッドを積層しても良い。
【0108】
このように、導波路領域を通電領域とは異なる材料系により構成すれば、導波路部分の製作に失敗しても高価な半導体成長ウェーハに損傷を与えないように、導波路部を形成する工程をやり直すことができる。また、半導体より小さい屈折率で導波路をつくれるため、そのサイズも2倍程度大きくできるために加工がしやすいという利点も有する。
【0109】
また、発振波長を決める回折格子2と導波路部1の屈折率の温度変化が半導体材料よりも小さいので、温度に対して波長の安定したレーザが実現できる。これは光通信のうちWDM(wavelength division multiplexing:波長多重)用光源に適する。また、導波路部1が石英系ファイバと類似であるので、ファイバとの結合が容易になる。
【0110】
前述のように、利得領域では半導体を導波路上に加工する必要がない。活性層ストライプの外側に光のモードの滲みだし領域を設ける必要がないため、半導体部の製作が格段に楽になる。
【0111】
一方、導波路をパッシブな半導体材料により形成しても大きな効果が得られる。導波路がパッシブであれば、導波路自体がキャリア密度の影響を受けない。そのため、キャリア密度の空間的不均一により屈折率の不均一が発生して横モードや縦モードが不安定となる「ホールバーニング」という現象が防げる。ゆえに、高出力になってもモードが安定で、電流−光出力特性に「キンク(kink)」と呼ばれる折れ曲がりが発生しない。
【0112】
さらに、導波路1を逆バイアスで動作させる方式がある。
図11は、導波路を逆バイアスで動作される素子の断面構造を例示する概念図である。同図に関しては、前述した各具体例と同一の部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0113】
この素子においては、導波路構造1と利得領域3との間の層をn型InPのグラウンド(ground)とし、その上下がp層になるようにする。ここで、導波路1a(コア)を、電界で屈折率の実数部が変化するような結晶組成の材料により形成すると、電界によって発振波長を調整することができる。つまり、同調範囲の広い波長可変型レーザ(tunable laser)を実現することができる。
【0114】
または、導波路1a(コア)を電界で屈折率の虚数部が変化するような結晶組成の材料により形成すると、電界によって損失が変化する。これは電界吸収型外部変調器と同じ作用である。この電界による変化を出力光の変調に利用できる。この場合には、電流による直接変調と異なり、光学的損失の電界による変調である。順方向の注入キャリア密度を変調させる場合と比べると、本具体例の場合には高速で緩和振動の影響の少ないきれいな出力波形が得られる。これは、出力波形を観察した時に、いわゆる「アイが開く状態」が得られることに対応し、ビット・エラー・レートが極めて低い高速光伝送が可能となる。
さらに、レーザと変調器とを集積することもできる。
【0115】
図12は、レーザと光変調器とを集積した光機能素子の断面構造を例示する概念図である。レーザに注入する電流を変化させるいわゆる直接変調方式では、屈折率の変化によりチャープ(chirp)も起こってしまう。これに対して、本具体例においては、電界吸収型の変調器であるEAMを分離させて集積することにより、さらに高速で安定した光伝送が可能となる。
【0116】
すなわち、導波路1のコア部1aが電界で屈折率の虚数部が変化するような結晶組成とする。例えば、InGaAsPを用いる。すると電界の印加によって光の損失が変化する。これは電界吸収型外部変調器と同じ作用である。この電界による変化を光変調に利用できる。
【0117】
レーザとして作用する本発明の主要構造部分の他に、回折格子つき導波路の延長部分(この部分においては回折格子を除去してレーザ機能をなくする)を電界吸収型外部変調器(EAM:Electro-Absorption Modulator)として利用する。この場合、活性(gain)領域から導波路まで一回の結晶成長で形成可能である。本発明の導波路は活性領域やDBRから離れており、導波モードの伝搬に影響を与えないようにできるため、このように一回で成長できる。EAM部では、活性領域には電流を注入せず、励起させない。活性領域を励起させないと吸収率が高くなるが、本発明においては、別に導波路1を設けてあるので、光はこの導波路1を介して伝搬し変調することができる。
【0118】
回折格子のある活性領域の導波路部分は、吸収をあまり増加させない範囲で波長可変(tunable)型のレーザとすることもできる。
【0119】
EAMは、電流によるレーザの直接変調と異なり、光学的損失の電界による変調である。順方向の注入キャリア密度の変調に比べると、高速で緩和振動の影響の少ないきれいな出力波形が得られるというメリットを有する。
次に、本発明の第11の実施の形態について説明する。
図13は、本実施形態にかかる光機能素子を表す概念図である。同図についても、前述した各実施形態と同様の部分は、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。本実施形態においては、長い導波路1に沿って複数の放射モード共振器を配置し、それぞれ独立に制御変調する。この構成により、導波路1を主要発振器とした場合に、そのポンピングを導波路軸方向で変化させることができる。これにより発振波長のチューニングもできる。また、導波路軸方向の光強度が平坦になり、空間ホールバーニング等の不均一性に依存する発振不安定性を補償することができる。
【0120】
また、複数の放射モード共振器を主要発振器とした場合、それぞれを独立に変調することもできる。さらに、それぞれの発振波長を異なるように制御して、導波路1へ出力する波長多重通信(WDM:wavelength division multiplexing)用の光源にも応用できる。
【0121】
前述した第9実施形態のチューナアンプは光信号を分波して受信する光機能素子であったが、本実施形態においては、このように放射モード共振器を波長多重レーザ発振器として、合波して導波路に送信する光機能素子とすることができる。本実施形態の送信器と第9実施形態の受信器とは構成が類似するので、生産性の点もで優れる。
【0122】
次に、本発明の第12の実施形態について説明する。
【0123】
図14は、本実施形態にかかる光機能素子を表す概念図である。同図についても、前述した各実施形態と同様の部分は、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。本実施形態は、放射モード共振器の変形例であり、この放射モード共振器自体にも導波機能を持たせるものである。すなわち、図14の光機能素子は、放射モードを増幅するための共振器を、導波路型の活性DBR構造7により実現した構成例である。ここで、「活性DBR」とは、ゲインを有する波長選択性のある分布反射鏡のことである。本実施形態においては、増幅機構、反射機構、及び位相制御機構をまとめて活性DBR導波路7に集約している。
【0124】
これは、通常のDFBレーザと部分的に類似した構成を有する。すなわち、導波路に回折格子を有し、活性層があって、電流を供給することにより利得が得られれば増幅機能がある。逆バイアスの電界により屈折率を変化させれば、位相制御機能が得られる。勿論、回折格子によって入力に対して反射して戻す反射機能も有することは言うまでもない。
【0125】
また、放射モードを受け入れるテーパ領域8を介して放射モードをDBR導波路7に導くように形成する。DBR導波路7の方向は放射モードの方向を考慮して、導波路1に対して垂直とした。
【0126】
次に、本発明の第13の実施の形態について説明する。
【0127】
図15は、本実施形態にかかる光機能素子を表す概念図である。同図についても、前述した各実施形態と同様の部分は、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。本実施形態は、前述した第12実施形態と関連する。すなわち、放射モードを増幅する共振器のうちの上側を、もとの導波路1と平行な導波路1’として構成する。導波路1’には活性領域6’が形成されておりゲインすなわち増幅作用を有する。反射膜30’は端面に形成されている。放射モードの導波路1’への結合は、導波路1に形成された2次の回折格子2と同様の回折格子2’とにより行う。本実施形態は、別の見方をすると、導波路1の構造体が複数であり、回折格子同士により結合しているとも言える。従って、本実施形態の変形例として、導波路1’の上側にさらに図示しない垂直方向の共振器が設けられていても良い。
【0128】
次に、本発明の第14の実施の形態について説明する。
【0129】
図16は、本実施形態にかかる光機能素子を表す一部切断斜視図である。同図についても、前述した各実施形態と同様の部分は、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。本実施形態の光機能素子の構成を、その製造工程に沿って説明すると以下の如くである。
【0130】
まず、同一のn型InP基板501上に、同じn型InPの緩衝層(図示せず)を成長させた後、InGaAsPで構成される活性層兼導波層(1+6)を成長する。これをパターニングして、その側面に2次の回折格子2を形成する。このとき残りの部分としてゲイン領域3も形成する。
【0131】
この上に、p型InPクラッド層502、p型InGaAsPコンタクト層503を成長する。次に、活性導波路(1+6)とゲイン領域3とを独立に励起するため、絶縁(isolation)のためのプロトン照射領域504を形成する。さらに、p側電極505、506を形成し、基板の裏面側にはn側電極507を形成する。最後に、高反射膜4をゲイン領域3の外側の劈開面に堆積させる。
【0132】
このように、InP基板上にモノリシック(monolithic)に本発明の構成を集積できる。この例は基板の面に対して水平な方向に各機能を集積した例である。また、図示した例は、単純な基本素子であるが、アレイ(array)のように複数の素子を集積することも可能である。
【0133】
次に、本発明の第15の実施の形態について説明する。
【0134】
図17は、本実施形態にかかる光機能素子を表す概略斜視図である。同図についても、前述した各実施形態と同様の部分は、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。図17に表した例は、GaAlAs/GaAs系材料を用いた場合にの実施例であり、その構成を製造工程に沿って説明すると以下の如くである。
【0135】
まず、半絶縁性GaAs基板601上に、下側の高反射多層膜4を成長する。この多層膜4は、例えば、AlAs層とGaAs層との多層構造とすることができる。また、このようにして成長させた多層膜4について、後に、AlAs層を選択酸化法でAlの酸化物に変えて、さらに反射率を大きくすることもできる。この上に、ゲインを有するGaAsの増幅層3を成長し、さらに、n型のAlAs層602、GaAlAs(Al組成比:0.3)クラッド層603を成長する。活性層6を続いて成長した後、GaAlAs(Al組成比:0.15)の導波路層1を成長する。いったん成長炉から取り出した後、2次の回折格子2を形成する。次に、再び結晶成長工程でGaAlAsクラッド層603を成長する。さらに、連続して、GaAsコンタクト層604を成長する。
【0136】
pn接合は、Zn(亜鉛)を拡散した拡散領域610により形成される。これは、いわゆる横方向接合ストライプ(TJS:Transverse junction stripe)構造である。積層されて集積された増幅機構3の層構造と活性層6の層構造に対し、pn接合を同時に形成できる。このTJS構造では、光が接合付近に閉込められて導波するという特徴がある。さらに、上側に高反射膜5として誘電体多層膜を形成する。
【0137】
このようにして、基板面に対して垂直な方向に各機構を積層した集積素子ができる。加えて、横方向から水蒸気による選択酸化法でAlAs層602の一部をAl酸化膜650に変えて、活性層6とゲイン層3との絶縁と電流狭窄の効果を持たせることができる。
【0138】
さらに、p側電極505、n側電極(導波路用)507、及びn側電極(増幅層用)508を形成して光機能素子が完成する。
【0139】
本実施形態の光機能素子は、面型の垂直集積デバイスと言える。第14実施形態と同様に複数の素子を有するアレイにも応用できる。
【0140】
次に、本発明の第16の実施の形態について説明する。
図18は、実施形態にかかる光通信装置を表す概念図である。すなわち、同図の光通信装置は、本発明による光機能素子700を応用したものである。光機能素子700の周辺には、LD(laser diode)の駆動回路、PD(photo diode)からの光電流を計測する回路、APC回路、信号発生器等の電子回路部900が接続されている。光機能素子において発生した光信号は、光ファイバ800を通って伝送される。もちろんファイバを使わない空間伝送により伝送しても良い。
【0141】
本発明によれば、種々の機能が集積化されるため、送受信装置を非常に小型化できる。また、送受信装置の製造の際にアセンブリが簡単になるので、コストを大幅に低減できる。さらに、光ファイバとの接続が容易になる。また、温度の変化の少ない導波路を、温度の変化の大きい利得領域から分離できるため、波長の安定性を維持できる。
【0142】
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。
【0143】
例えば、上述した具体例においては、InGaAsP/InP系やGaAlAs/GaAs系について説明したが、本発明は、これら以外にも、種々の材料系を用いて同様に適用することができる。このような材料系としては、例えば、InGaAlP系、BInGaAlN系などの種々のIII−V族化合物半導体、ZnSe系、ZnS系などのII−IV族化合物半導体、SiCなどのIV族半導体などの材料を挙げることができる。
【0144】
また、本発明において用いる導波機構、増幅機構、反射機構、位相制御機構などの具体的な構成についても、当業者が適宜選択した構成を同様に用いて上述した具体例と同様の効果を得ることができる。
【0145】
さらに、これらの機構の数や具体的な配置関係についても、当業者が適宜決定してし同様の効果を得ることができる。
【0146】
すなわち、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲において種々に応用あるいは拡張が可能である。
【0147】
【発明の効果】
本発明によれば、新しい概念の放射モード共振器構造を種々の導波路構造に沿って適用することで、さまざまな機能の新規な光デバイスを実現できる。
【0148】
以上の説明においては、具体例の数が多く、その効果は各具体例の中でも個別に説明したので、ここでは、一般的な効果に関して言及する。
【0149】
本発明によれば、増幅機構や反射機構などの要素を導波路に沿った形で配列するので、導波路に対して効率的な相互作用が可能である。その一例としては、効率的な光励起を挙げることができる。また、導波路に沿って設けることにより効率的な配置が可能であり、大きな面積を必要としない。このことはまた、モノリシックな集積化にも向いている。また、回折格子自体に波長選択性や回折格子結合器の作用があるので、分波器や合波器の機能が実現され、波長多重用光デバイスとして用いた場合に、コンパクトで低コストの光機能素子が実現できる。
【0150】
また、上述したような低価格で高性能の光機能素子を用いれば、高性能の光通信装置を安価に提供することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかる光機能素子を表す概念図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態にかかる光機能素子を表す概念図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態にかかる光機能素子を表す概念図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態にかかる光機能素子の構成を例示する概念図である。
【図5】本発明の第5の実施の形態にかかる光機能素子を表す概念図である。
【図6】本発明の第6の実施の形態にかかる光機能素子を表す概念図である。
【図7】本発明の第7の実施の形態に係る光機能素子を表す概念図である。
【図8】本発明の第9の実施の形態にかかる光機能素子を表す概念図である。
【図9】本発明の第10の実施の形態にかかる光機能素子を表す概念図である。
【図10】石英クラッドを採用した素子の断面構造を例示する概念図である。
【図11】導波路を逆バイアスで動作される素子の断面構造を例示する概念図である。
【図12】レーザと光変調器とを集積した素子の断面構造を表す概念図である。
【図13】本発明の第11の実施の形態にかかる光機能素子を表す概念図である。
【図14】本発明の第12の実施の形態にかかる光機能素子を表す概念図である。
【図15】本発明の第13の実施の形態にかかる光機能素子を表す概念図である。
【図16】本発明の第14の実施の形態にかかる光機能素子を表す一部切断斜視図である。
【図17】本発明の第15の実施の形態にかかる光機能素子を表す概略斜視図である。
【図18】本発明の実施の形態にかかる光通信装置を表す概念図である。
【符号の説明】
1,1’導波機構
2,2’2次以の回折格子
3 増幅機構
4 反射機構
5 位相制御(変調)機構
6,6’活性層(導波路機構のゲイン部分)
7 導波路型活性DBR
8 導波路型活性DBRの放射モード入力テーパ部
11 位相シフト
20 高反射構造
21 端面高反射構造
30、30’ 導波路端面の反射鏡
40 受光機構
50 基板
53 電流ブロック領域
55 透明電極
60 ワイア
70 電極
100 垂直出力
200 導波路端出力
501 n型InP
502 p型InP
503 InGaAsPコンタクト層
504 プロトン照射領域
505 p側電極(導波路)
506 p側電極(増幅領域)
507 n側電極
508 n側電極(導波路)
601 SI(半絶縁性)GaAs
602 GaAlAsクラッド層
603 AlAs
604 GaAsコンタクト層
610 Zn拡散領域
650 AlAs603の選択酸化膜
700 本発明の光機能素子
800 光ファイバ
900 外部回路

Claims (14)

  1. 光波を導波し利得若しくは損失を有する導波機構であって、前記導波される光波と結合して放射モード光を発生できるホログラムを有する第1の導波機構と、
    前記第1の導波機構から放出される前記放射モード光を増幅して放出する増幅機構と、
    前記増幅機構から放出される前記放射モード光を前記第1の導波機構に向けて反射する第1の反射機構と、
    を備え、
    前記第1の導波機構から発生させた前記放射モード光を前記増幅機構により増幅し前記第1の反射機構により反射させて前記第1の導波機構に戻すことにより前記第1の導波機構を導波される前記光波を増幅させて前記第1の導波機構の端面から取り出し可能としたことを特徴とする光機能素子。
  2. 前記増幅機構は、前記導波される光波の導波モードが単一横モードとなるように前記第1の導波機構から離れて設けられたことを特徴とする請求項1記載の光機能素子。
  3. 前記第1の反射機構により反射された前記放射モード光の位相を制御する位相制御機構をさらに備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の光機能素子。
  4. 前記第1の導波機構と略平行に設けられ、第2のホログラムを有し、前記第2のホログラムを介して前記第1の導波機構と光結合された第2の導波機構をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の光機能素子。
  5. 前記ホログラムは、2次以上の回折格子であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の光機能素子。
  6. 前記増幅機構と前記第1の反射機構の少なくともいずれかは、前記第1の導波機構の前記導波の方向に沿って複数設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の光機能素子。
  7. 前記第1の導波機構の少なくとも一方の端部に設けられた第2の反射機構をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の光機能素子。
  8. 外部からの光の入力または外部への光の出力を、前記第1の導波機構の少なくとも一方の端面からの導波モードと前記第1の導波機構からの放射モードのいずれか一方、または前記導波モードと前記放射モードの両方による行うことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の光機能素子。
  9. 前記導波機構と前記増幅機構の少なくともいずれかは、光励起により利得を発生する媒質を含むことを特徴とする1〜8のいずれか1つに記載の光機能素子。
  10. 前記導波機構と前記増幅機構との間に電流供給用または電界印加用の透光性電極が設けられたことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つに記載の光機能素子。
  11. 電界を印加することにより、前記導波機構の屈折率の実数部または虚数部を変化させることができるようにしたことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つに記載の光機能素子。
  12. 前記放射モード光に対する受光機構をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1つに記載の光機能素子。
  13. 前記第1の導波機構は、前記ホログラムが設けられていない変調部を有し、
    前記変調部に電界を印加することによってその屈折率の実数部または虚数部を変化させ、前記変調部を伝搬する光を変調できるものとして構成されたことを特徴とする請求項1〜12のいずれか1つに記載の光機能素子。
  14. 請求項1〜13のいずれか1つに記載の光機能素子を備えたことを特徴とする光通信装置。
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