JP3645343B2 - 半導体レーザ素子 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、通信、レーザプリンタ、レーザ医療、レーザ加工等で好適に用いられ、高効率で高出力の動作が可能な半導体レーザ素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体レーザ素子の高出力化を目的として、活性層の両側に禁制帯幅が大きく厚みの薄いキャリアブロック層を設けることによって、キャリアブロック層の外側に形成されるクラッド層の禁制帯幅の自由度を大きくした半導体レーザ素子が提案されている。このような構造において、キャリアブロック層は注入キャリアを活性層内へ効率的に閉じ込める機能を有するとともに、キャリアブロック層が薄く形成されているため、活性層で発生した光がキャリアブロック層を通過して外側のクラッド層へ容易に漏れ出すことができる。そのため半導体レーザ素子の出射端面においてレーザ光の局所集中によって起こる瞬時光学損傷を防止し、端面破壊レベルを高くすることが可能になり、高出力動作を実現できる。
【0003】
図8(a)はこうした半導体レーザ素子の一例を示す断面図であり、図8(b)は各層に対応した禁制帯幅の分布図、図8(c)はキャリアブロック層と活性層が充分に導く導波モードへの影響が無視できる場合の実効屈折率の分布図である。図8に示す構造は、周知の分離閉じ込めヘテロ構造(SCH、Separate Confinement Heterostructure)に対して、完全分離閉じ込め構造(Perfect SCH)と称する(国際公開WO93/16513)。
【0004】
図8(a)においてn−GaAsから成る半導体基板(不図示)の上に、順次、第2n型クラッド層(n−AlGaAs)1、第1n型クラッド層(n−AlGaAs)2、n型キャリアブロック層(n−AlGaAs)3、活性層(GaAs/AlGaAsの多重量子井戸層)4、p型キャリアブロック層(p−AlGaAs)5、第1p型クラッド層(p−AlGaAs)6、第2p型クラッド層(p−AlGaAs)7が形成される。
【0005】
図8(b)に示すように、各キャリアブロック層3、5の禁制帯幅は、活性層4および各クラッド層1、2、6、7の何れよりも大きくなるように形成されているため、注入されたキャリアが効率良く活性層4に閉じ込められる。そのためレーザ発振に寄与するキャリア数が増加して、発振効率が向上する。
【0006】
またキャリアブロック層および活性層が十分に薄く、導波モードへの影響が無視できるとき、実効的な屈折率分布は図8(c)に示すように、第1n型クラッド層2から第1p型クラッド層6までの各層が高屈折率部で、第2n型クラッド層1および第2p型クラッド層7が低屈折率部となるスラブ導波路構造が形成されているため、活性層4で発生した光は高屈折率部内に広がって伝搬する。そのため導波モードのピーク強度が減少して出射端面での光学損傷が発生し難くなり、高出力化が可能となる。
【0007】
この他に正孔バリア層を設けたMQW(多重量子井戸)−DCH(Decoupled Confinement Heterostructure)構造のInGaAsP/InP半導体レーザ素子が報告されている。(IEEE journal of quantum electronics,vol.29,No.6,JUNE.1993、p1596~1600)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
半導体レーザ素子において高効率化および高出力化を図る場合、注入キャリアを活性層へ効率的に閉じ込めるとともに、フリーキャリア吸収による内部損失の低減が重要である。
【0009】
完全分離閉じ込め構造の半導体レーザ素子では、注入キャリアは活性層に近接し、禁制帯幅が各層の中で最も大きいキャリアブロック層によって活性層に閉じ込められる。このキャリアブロック層は、クラッド層への光の洩れ出しを容易にするため、0.01〜0.05μm程度に極めて薄く形成する必要がある。禁制帯幅が大きく極めて薄く形成されるキャリアブロック層のドーピング濃度が不十分な場合、キャリアブロック層全体の空乏化が起こり活性層へのキャリア閉じ込めが不十分となる。したがって高いドーピング効率と低い拡散性を有するドーピング元素(ドーパント)によって、キャリアブロック層のドーピング濃度を高く形成する必要がある。ところが従来p型ドーパントとして一般的に用いられる亜鉛は、バルク内で非常に拡散し易い元素であるため、製造プロセス中における亜鉛の拡散長がキャリアブロック層の厚みよりも桁違いに大きくなり、結果的に活性層をノンドープに保ちかつ隣接する極薄のキャリアブロック層には高いドーピング濃度を形成することができなかった。また亜鉛が活性層まで拡散することにより、発光スペクトルのブロードニングが発生する問題もあった。
【0010】
また、半導体レーザ素子の効率はフリーキャリア吸収による内部損失に大きく依存する。このフリーキャリア吸収は光が伝搬する各層のドーピング濃度で決定され、ドーピング濃度が高いほど内部損失が大きくなる。そのため光が伝搬する各層のドーピング濃度は必要最小限に低く形成する必要がある。
【0011】
本発明の目的は活性層へのキャリア閉じ込めを確実にすること、次にこれに加えて内部損失をより低く抑えることによって高効率で高出力な半導体レーザ素子を提供することである。
【0012】
さらに高出力化の障害となる出射端面での光学損傷を抑えて、高出力化を一層容易にする半導体レーザ素子を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、活性層の両側にn型およびp型クラッド層を設け、
前記活性層に近接して前記活性層および前記両クラッド層の禁制帯幅以上の禁制帯幅を有するn型およびp型キャリアブロック層を設け、
n型およびp型キャリアブロック層は、0.01〜0.03μmの厚みを有し、
n型およびp型クラッド層は、それぞれ活性層に近い順に第1クラッド層と第2クラッド層とを含み、
πを円周率、第1クラッド層の屈折率をN1、第2クラッド層の屈折率をN2、第2クラッド層間の実効厚みをd1、半導体レーザの発振波長をλとし、規格化周波数Vを
V=(π・d1/λ)・(N1 2 −N2 2 0.5
と定義したとき
2π≧V>π/3
とし、
n型およびp型キャリアブロック層のドーピング量は、キャリアブロック層に隣接する各々の第1クラッド層よりも高濃度とする変調ドーピングが施され、
p型キャリアブロック層のドーパントを、炭素またはマグネシウムとすることを特徴とする半導体レーザ素子である。
また本発明は、n型キャリアブロック層、およびp型キャリアブロック層のドーピング量は1×1018cm-3以上に、
キャリアブロック層へ隣接するクラッド層のドーピング量は3×1017cm-3以下になるよう変調ドーピングを施したことを特徴とする。
ここで第1クラッド層の屈折率が一定の場合は屈折率N1はその一定値をとるが、第1クラッド層の中で屈折率が分布を持つ場合はその最大値を意味する。また実効厚みd1は、前記両第2クラッド層間の任意の位置(x)における屈折率をNw(x)とし、第2n型クラッド層の活性層に近い界面の位置をx1および第2p型クラッド層の活性層に近い界面の位置をx2とすると、次の式で求められる。
【0014】
【数1】
Figure 0003645343
【0015】
また本発明は、キャリアブロック層およびクラッド層は、III−V族化合物半導体で形成されていることを特徴とする。
また本発明は、キャリアブロック層およびクラッド層は、AlGaAs系化合物半導体で形成されていることを特徴とする。
【0016】
【作用】
本発明に従えば、p型キャリアブロック層に対し、高いドーピング効率と低い拡散性を有する炭素またはマグネシウムをドーパントとして用いることによって、製造プロセスにおいてドーパントを高濃度に添加することが可能となる。キャリアブロック層を、クラッド層への光の漏れ出しを容易にするために、極めて薄く、0.01〜0.03μmとし、しかも製造プロセス中に発生するドーパントの拡散を事実上無視できる程度に抑えることができる。すなわち炭素やマグネシウムはバルク内で拡散しにくい元素であるため、製造プロセス中における各元素の拡散長はキャリアブロック層の厚みよりも事実上無視できるほど小さくなる。その結果、ノンドープの活性層に隣接したキャリアブロック層が極薄であっても高いドーピング濃度を形成することができる。
炭素またはマグネシウムをドーピングすることによって、活性層に隣接したキャリアブロック層を導波モードに影響しない程度まで薄く形成することが初めて可能となる。
【0017】
また、活性層領域をノンドープにして、それに隣接するn型、p型各キャリアブロック層13、15のドーピング濃度を高濃度に形成することによって、キャリアブロック層13、15全体の空乏化が抑制され、充分なポテンシャル障壁の高さを維持できるため、注入キャリアを活性層14内に効率良く閉じ込めることができる。従来はp型ドーパントとして亜鉛を用いるのが一般的であったが、亜鉛はバルク内で非常に拡散し易い元素であるため、製造プロセス中における亜鉛の拡散長がキャリアブロック層の厚みよりも桁違いに大きくなり、結果的に極薄のキャリアブロック層には高いドーピング濃度を形成することができなかった。また活性層まで拡散した亜鉛により発光スペクトルのブロードニングが生じる問題もあった。
【0018】
キャリアブロック層を前述のように0.01〜0.03μm程度に極めて薄く形成しても、ドーパントとして拡散性の低い炭素またはマグネシウムを用いることによって、前述のようなステップドーピングを容易に実現できる。したがって、キャリアブロックの効果が十分発揮されるため、発光再結合に寄与しない無効電流が格段に減少し、発振閾値の温度依存性(特性温度)が向上してレーザ発振効率が向上する。
【0019】
ちなみに、GaAs内での各元素の拡散定数は、ある条件下で炭素Cが1×10-15cm2/sec(900℃)(文献1)、マグネシウムMgが1.4×10-13cm2/sec(900℃)(文献2)、亜鉛Znが3.2×10-8cm2/sec(900℃)(文献2)という報告例がある。(文献1:Journal Vacuum Science Technology A. Vol8,No3,May/Jun 1990 p2980、文献2:JournalAppl. Phys.59(4),15(1986)1156)。このように亜鉛に比べて炭素は7桁、マグネシウムは5桁のオーダで拡散性が低い。したがって炭素がより好ましい。なお拡散長は、拡散定数の平方根に比例する。
【0020】
図2は、AlGaAs中における各種p型ドーパントのアクセプター準位を示すグラフである。このグラフは横軸をAl組成xの変化で示している。亜鉛はAl組成が多くなるほどアクセプター準位が深くなる傾向があるのに対して、炭素やマグネシウムは、Al組成xが変化しても全体として亜鉛より浅いアクセプター準位を形成する元素であるため、p型キャリアブロック層15の電子に対するポテンシャル障壁を高くすることができ、キャリア閉じ込め作用が大きくなる。
【0021】
また、n型およびp型キャリアブロック層のドーピングは、キャリアブロック層に隣接するn型およびp型クラッド層のうち、少なくとも一方のドーピングよりも高濃度になるような変調ドーピングを施すことによって、キャリアブロック層による活性層へのキャリア閉じ込めが確実に行われ、しかも光が伝搬するクラッド層のフリーキャリア濃度が低減化できるため内部損失を低く抑えることができる。その際、n型およびp型キャリアブロック層は1×1018cm-3以上に、キャリアブロック層に隣接するn型およびp型クラッド層は3×1017cm-3以下の変調ドーピングであれば、キャリアブロック層によるキャリア閉じ込め機能を十分に発揮しながらクラッド層の低濃度化によって光学的な内部損失を低く抑えることができる。なお、各キャリアブロック層への過度なドーピングはフリーキャリア吸収の増大や結晶性の劣化を招くので、ドーピング量の上限は、1×1019cm-3が好ましい。また、各クラッド層のドーピング量の下限は、電気抵抗をあまり大きくしないため1×1016cm-3が好ましい。
【0023】
したがってn型およびp型クラッド層を活性層に近い順に第1クラッド層と第2クラッド層という複数層のクラッド層で構成し、さらに第2クラッド層にはさまれる活性層、キャリアブロック層、第1クラッド層からなる光導波路の規格化周波数Vをπ/3より大きく形成することによって導波モードを理想とするガウス型に近づけることが可能となる。また活性層領域での導波モードのピーク強度が減少し、半導体レーザ素子の出射端面での光学損傷レベルをより高くすることが可能になる。またマルチモード化しないためには、規格化周波数Vは2π以下であることが好ましい。
【0024】
また、キャリアブロック層およびクラッド層はIII−V族化合物半導体で形成されていることによって、炭素またはマグネシウムの拡散性がより低く保たれるため、キャリアブロック層のドーピング濃度を高く形成できる。
【0025】
また、キャリアブロック層およびクラッド層がAlGaAs系化合物半導体で形成することが好ましく、その場合、図2に示すように、炭素およびマグネシウムが形成するアクセプタ準位が浅くなるため、キャリアブロック層のポテンシャル障壁を高くできる。しかも高いドーピング効率と低い拡散性によってキャリアブロック層のドーピング濃度を高く形成できる。
【0026】
比較例1)
図1(a)は比較例1の構成を示す断面図である。
【0027】
この半導体レーザ素子において、半導体基板(n−GaAs)20の上に順次、第2n型クラッド層(n−Al0.48Ga0.52As、ドナー濃度:1×1018cm-3、厚み:0.7μm)11、第1n型クラッド層(n−Al0.31Ga0.69As、ドナー濃度:1×1018cm-3、厚み:0.4μm)12、n型キャリアブロック層(n−Al0.60Ga0.40As、ドナー濃度:1×1018cm-3、厚み:0.014μm)13、活性層(DQW:二重量子井戸、GaAs/Al0.31Ga0.69As、ドーピング無し)14、p型キャリアブロック層(p−Al0.50Ga0.50As、アクセプター濃度:1×1018cm-3、厚み:0.021μm)15、第1p型クラッド層(p−Al0.31Ga0.69As、アクセプター濃度:1×1018cm-3、厚み:0.4μm)16、第2p型クラッド層(p−Al0.48Ga0.52As、アクセプター濃度:1×1018cm-3、厚み:0.7μm)17、電流狭窄層(n−GaAs、ドナー濃度:1×1018cm-3、厚み:0.3μm)18、p型コンタクト層(p−GaAs、アクセプター濃度:3×1017cm-3〜1×1019cm-3、厚み:2μm)19が、MOCVD(有機金属気相成長法)で形成されている。ここでドナーはSeをドープ,アクセプターはp型コンタクト層以外はCをドープし、p型コンタクト層はZnをドープしたものである。
【0028】
p型コンタクト層19の上面および半導体基板20の下面には、オーミック電極21、22がそれぞれ形成される。
【0029】
図1(b)は第2n型クラッド層11から第2p型クラッド層17までの各層のドーピング濃度の分布図である。
【0030】
注目すべき点は、p型キャリアブロック層15のドーパントとして炭素を用いている点である。
【0031】
比較例はアクセプターがすべて亜鉛をドープしたものであり、その他の点は比較例1と同じ構成である。
【0032】
図3および図4は、MOCVDで作製した完全分離閉じ込め構造の半導体レーザ素子の活性層近傍における各種元素の濃度分布グラフである。図3は、比較例1に相当し、p型ドーパントとして炭素(C)を用いている。図4は、比較例に相当し、p型ドーパントとして亜鉛(Zn)を用いている。また、どちらもn型ドーパントにはセレン(Se)を用いている。なお、図3と図4に用いたサンプルは濃度分布測定用に作成したサンプルで図3は比較例1のサンプルとp型キャリアブロック層がAl0.60Ga0.40As、第1クラッド層がAl0.30Ga0.70Asである点が異なり、図4のサンプルは比較例のサンプルと、p型キャリアブロック層がAl0.60Ga0.40As、第1クラッド層がAl0.30Ga0.70Asである点が異なっている。
【0033】
これらのグラフは、SIMS(Secondary Ion Mass Spectrometry)による測定結果を横軸に層厚方向の深さ、縦軸に元素濃度に対応する信号強度をとって示したものである。ここで、深さD1はp型キャリアブロック層の位置に対応し、深さD2はn型キャリアブロック層の位置に対応している。
【0034】
まず、図3のAl組成xに関して、深さD1より浅い領域である第1p型クラッド層でx=0.3、深さD1であるp型キャリアブロック層でx=0.6、深さD1とD2の間の活性層でx<0.3、深さD2であるn型キャリアブロック層でx=0.6、深さD2より深い領域である第1n型クラッド層でx=0.3となるようにそれぞれ形成されている。また、Al組成xは禁制帯幅の大きさに対応しており、活性層で禁制帯幅は極小になり、両側のキャリアブロック層で極大になっている。なお、活性層は二重量子井戸であるため複数の凹凸が現れるべきであるが、SIMSの分解能によって鈍っている。
【0035】
図3の炭素の元素濃度dcに関して、深さD1より浅い領域でdc=1×1018cm-3、深さD2より深い領域で炭素濃度が殆ど無いようにそれぞれ形成されている。
【0036】
図3のセレンの元素濃度dsに関して、深さD2より浅い領域でセレン濃度が殆ど無いように、深さD1より深い領域でds=1×1018cm-3となるようにそれぞれ形成されている。
【0037】
次に、図4のAl組成xおよびセレン濃度dsに関して、図3と同様なグラフが得られ、両者はほぼ一致している。
【0038】
しかし、図4の亜鉛の元素濃度dzに関して、深さD1より浅い領域でdz=1×1018cm-3となるが、深さD1に向かって深くなるにつれて徐々に減少し、深さD1では濃度ピークが半減している。このように亜鉛は拡散性が高く、キャリアブロック層が薄い場合には亜鉛が他の層へ拡散してしまうため、ドーピング濃度を高く形成することが難しいことが判る。さらに活性層が亜鉛に汚染されていることも判る。
【0039】
これに対し、炭素は拡散性の低い元素であるため、キャリアブロック層15が極めて薄い場合であっても、充分高いドーピング濃度を形成することができ、層全体の空乏化を防止できる。また、マグネシウムについても炭素と同様なグラフが得られる。
【0040】
なお、比較例1と比較例とを比較するため、素子の特性温度、内部損失を測定した結果を下記(表1)に示す。両者とも層構成、Al組成x、ドーピング濃度が同じで、比較例はp型キャリアブロック層15のドーパントとして亜鉛を用いている点だけが比較例1と異なる。なお、その他の条件として、半導体レーザ素子のキャビティ長700μm、電流注入ストライプ幅50μm、光学コーティング無しについても同じである。その結果、発振閾値の温度依存性を示す特性温度は120Kから140Kに改善されることが確認された。これはドーパントを亜鉛にくらべて拡散がはるかに小さい炭素にすることにより、キャリアブロック層を意図した濃度に維持することができ、そのために亜鉛の場合に比べてキャリアを活性層に確実に閉じ込めることができたためと考えられる。
【0041】
【表1】
Figure 0003645343
【0042】
(実施例
図5(a)は本発明の実施例の構成を示す断面図である。
【0043】
この半導体レーザ素子において、半導体基板(n−GaAs)20の上に順次、第2n型クラッド層(n−Al0.48Ga0.52As、ドナー濃度:3×1017cm-3、厚み:0.7μm)11、第1n型クラッド層(n−Al0.31Ga0.69As、ドナー濃度:3×1017cm-3、厚み:0.4μm)12、n型キャリアブロック層(n−Al0.60Ga0.40As、ドナー濃度:1×1018cm-3、厚み:0.014μm)13、活性層(DQW:二重量子井戸、GaAs/Al0.31Ga0.69As、ドーピング無し)14、p型キャリアブロック層(p−Al0.50Ga0.50As、アクセプター濃度:1×1018cm-3、厚み:0.021μm)15、第1p型クラッド層(p−Al0.31Ga0.69As、アクセプター濃度:3×1017cm-3、厚み:0.4μm)16、第2p型クラッド層(p−Al0.48Ga0.52As、アクセプター濃度:3×1017cm-3、厚み:0.7μm)17、電流狭窄層(n−GaAs、ドナー濃度:1×1018cm-3、厚み:0.3μm)18、p型コンタクト層(p−GaAs、アクセプター濃度:3×1017cm-3〜1×1019cm-3、厚み:2μm)19が、MOCVDで形成されている。ここでドナーはSeをドープ,アクセプターはp型コンタクト層以外はCをドープし、p型コンタクト層はZnをドープしたものである。
【0044】
p型コンタクト層19の上面および半導体基板20の下面には、オーミック電極21、22がそれぞれ形成される。
【0045】
図5(b)は第2n型クラッド層11から第2p型クラッド層17までの各層のドーピング濃度の分布図である。注目すべき点は、図5(b)に示すように、n型キャリアブロック層13のドナー濃度およびp型キャリアブロック層15のアクセプター濃度を1×1018cm-3またはそれ以上の高濃度に形成し、第2n型クラッド層11および第1n型クラッド層12のドナー濃度ならびに第1p型クラッド層16および第2p型クラッド層17のアクセプター濃度を3×1017cm-3またはそれ以下の低濃度に形成して、いわゆる変調ドーピングを施している点である。
【0046】
各キャリアブロック層13、15のドーピング濃度を高濃度に形成することによって、キャリアブロック層13、15全体の空乏化が抑制され、充分なポテンシャル障壁の高さを維持できるため、注入キャリアを活性層14内に効率良く閉じ込めることができる。また、光が漏れだしている領域、すなわち各クラッド層11、12、16、17のドーピング濃度を低濃度に形成することによって、光のフリーキャリア吸収が減少して、レーザ発振効率が向上する。
【0047】
実施例の素子についても同様に、キャビティ長700μm、電流注入ストライプ幅50μm、光学コーティング無しという条件で、特性温度、内部損失を測定した結果を上記(表1)に示す。比較例1と比べて、特性温度は変化しないが、内部損失が1/5になり大幅に改善されていることが判る。
【0048】
比較例はアクセプターがすべて亜鉛をドープしたものであり、その他の点は実施例と同じ構成である。
【0049】
図6は、実施例に相当するサンプルの活性層近傍における各種元素の濃度分布グラフであり、p型ドーパントとして炭素(C)を用いている。図7は、比較例に相当するサンプルのものであり、p型ドーパントとして亜鉛(Zn)を用いている。また、どちらもn型ドーパントにはセレン(Se)を用いている。なお、図6と図7に用いたサンプルは濃度分布測定用に作成したサンプルで図6は実施例のサンプルとp型キャリアブロック層がAl0.60Ga0.40As、第1クラッド層がAl0.30Ga0.70Asである点が異なり、図7のサンプルは比較例のサンプルとp型キャリアブロック層がAl0.60Ga0.40As、第1クラッド層がAl0.30Ga0.70Asである点が異なっている。
【0050】
これらのグラフは、図3および図4と同様に、SIMSによる測定結果を横軸に層厚方向の深さ、縦軸に元素濃度に対応する信号強度をとって示している。深さD1はp型キャリアブロック層の位置に対応し、深さD2はn型キャリアブロック層の位置に対応している。
【0051】
まず、図6のAl組成xに関して、深さD1より浅い領域である第1p型クラッド層でx=0.3、深さD1であるp型キャリアブロック層でx=0.6、深さD1とD2の間の活性層でx<0.3、深さD2であるn型キャリアブロック層でx=0.6、深さD2より深い領域である第1n型クラッド層でx=0.3となるようにそれぞれ形成されている。
【0052】
図6の炭素の元素濃度dcに関して、深さD1より浅い領域でdc=3×1017cm-3、深さD2でdc=1×1018cm-3、深さD2より深い領域で炭素濃度が殆ど無いようにそれぞれ形成されている。
【0053】
図6のセレンの元素濃度dsに関して、深さD2より浅い領域でセレン濃度が殆ど無いように、深さD2でds=1×1018cm-3、深さD2より深い領域でds=3×1017cm-3となるようにそれぞれ形成されている。
【0054】
次に、図7のAl組成xおよびセレン濃度dsに関して、図6と同様なグラフが得られ、両者はほぼ一致している。
【0055】
しかし、図7の亜鉛の元素濃度dzに関して、深さD1より浅い領域でdz=3×1017cm-3となるが、深さD1近傍から深くなるにつれて徐々に減少し、深さD1では濃度ピークが現れていない。このように亜鉛は拡散性が高く、キャリアブロック層が薄い場合には亜鉛が他の層へ拡散してしまうため、ドーピング濃度を高く形成することが難しいことが判る。
【0056】
これに対し、炭素は拡散性の低い元素であるため、キャリアブロック層15が極めて薄い場合であっても、ほぼ理想的な変調ドーピングを実現することができる。また、マグネシウムについても炭素と同様なグラフが得られる。
【0057】
実施例および比較例の各素子についても同様に、キャビティ長700μm、電流注入ストライプ幅50μm、光学コーティング無しという条件で、特性温度、内部損失および測定した結果を上記(表1)に示す。比較例のサンプル構成は実施例のサンプル構成で、アクセプターとして亜鉛をドープした点だけが異なる。実施例は、比較例と比べて、特性温度が90Kから140Kに大幅に改善されていることが判る。
【0058】
比較例1と実施例の規格化周波数Vはπである。規格化周波数がπ/3より小さくても本発明の目的は達せられるが、規格化周波数がπ/3以上であれば、出射端面での光学損傷が抑制されて高出力化が一層容易になるので、π/3以上がより好ましい。
【0059】
なお、実施例は第1クラッド層と第2クラッド層ともに低濃度にしているが、活性層に近い第1クラッド層だけを低濃度にしてもよい。
【0060】
以上の説明において、半導体レーザ素子の材料としてAlGaAs系半導体を用いる例を示したが、炭素やマグネシウムがp型ドーパントとして機能する材料であれば本発明を適用することができる。
【0061】
【発明の効果】
以上詳説したように本発明によれば、p型キャリアブロック層のドーパントとして炭素またはマグネシウムを用いることによって、キャリアブロック層を、クラッド層への光の漏れ出しを容易にするために、薄く、0.01〜0.03μmとし、しかも充分なドーピング濃度を実現できる。そのためキャリアブロック層による活性層へのキャリア閉じ込めが確実に行われる。これは特性温度の向上に寄与する。また量子井戸層にドーパントが拡散することがないため、発光スペクトルのブロードニングを防ぐことができる。
【0062】
また、光が伝搬するクラッド層のフリーキャリア濃度を低減化できるため、内部損失を低く抑えることができる。
【0063】
さらに出射端面での光学損傷を抑制でき、より高出力化できる。
【0064】
こうして完全分離閉じ込め構造の半導体レーザ素子において、高効率化および高出力化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(a)は比較の構成を示す断面図であり、図1(b)は第1n型クラッド層から第2p型クラッド層までの各層のドーピング濃度の分布図である。
【図2】 AlGaAs中における各種p型ドーパントのアクセプター準位を示すグラフである。
【図3】 p型ドーパントとして炭素を用いた比較例1に相当するサンプルの活性層近傍における各種元素の濃度分布グラフである。
【図4】 p型ドーパントとして亜鉛を用いた比較例に相当するサンプルの活性層近傍における各種元素の濃度分布グラフである。
【図5】 図5(a)は本発明の実施例の構成を示す断面図であり、図5(b)は第1n型クラッド層から第2p型クラッド層までの各層のドーピング濃度の分布図である。
【図6】 p型ドーパントとして炭素を用いた実施例に相当するサンプルの活性層近傍における各種元素の濃度分布グラフである。
【図7】 p型ドーパントとして亜鉛を用いた比較例に相当するサンプルの活性層近傍における各種元素の濃度分布グラフである。
【図8】 図8(a)は従来の半導体レーザ素子の一例を示す断面図であり、図8(b)は各層に対応した禁制帯幅の分布図、図8(c)は実効屈折率の分布図である。
【符号の説明】
11 第2n型クラッド層
12 第1n型クラッド層
13 n型キャリアブロック層
14 活性層
15 p型キャリアブロック層
16 第1p型クラッド層
17 第2p型クラッド層
18 電流狭窄層
19 p型コンタクト層
20 半導体基板
21、22 オーミック電極

Claims (4)

  1. 活性層の両側にn型およびp型クラッド層を設け、
    前記活性層に近接して前記活性層および前記両クラッド層の禁制帯幅以上の禁制帯幅を有するn型およびp型キャリアブロック層を設け、
    n型およびp型キャリアブロック層は、0.01〜0.03μmの厚みを有し、
    n型およびp型クラッド層は、それぞれ活性層に近い順に第1クラッド層と第2クラッド層とを含み、
    πを円周率、第1クラッド層の屈折率をN1、第2クラッド層の屈折率をN2、第2クラッド層間の実効厚みをd1、半導体レーザの発振波長をλとし、規格化周波数Vを
    V=(π・d1/λ)・(N1 2 −N2 2 0.5
    と定義したとき
    2π≧V>π/3
    とし、
    n型およびp型キャリアブロック層のドーピング量は、キャリアブロック層に隣接する各々の第1クラッド層よりも高濃度とする変調ドーピングが施され、
    p型キャリアブロック層のドーパントを、炭素またはマグネシウムとすることを特徴とする半導体レーザ素子。
  2. n型キャリアブロック層、およびp型キャリアブロック層のドーピング量は1×1018cm-3以上に、
    キャリアブロック層へ隣接するクラッド層のドーピング量は3×1017cm-3以下になるよう変調ドーピングを施したことを特徴とする請求項1記載の半導体レーザ素子。
  3. キャリアブロック層およびクラッド層は、III−V族化合物半導体で形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の半導体レーザ素子。
  4. キャリアブロック層およびクラッド層は、AlGaAs系化合物半導体で形成されていることを特徴とする請求項1〜のうちの1つに記載の半導体レーザ素子。
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