JP3644885B2 - 光ファイバクランプ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は光ファイバを挟着保持する光ファイバクランプに関するものであり、特に、光ファイバ融着接続装置におけるクランプとして好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
基本的に光ファイバ融着接続装置におけるクランプは、接続対象である光ファイバの端部をセット可能なV溝が形成された位置決め台と、前記V溝にセットされた光ファイバの端部をその上から加圧して押え付ける押え体から構成されている。この種のクランプを備えた光ファイバ融着接続装置では、対向して配置された一組のクランプによって接続対象である2本の光ファイバを夫々挟着保持し、双方又は一方のクランプ(位置決め台)を移動させて、互いのクランプに挟着保持されている光ファイバ同士の軸調心を行ったり、先端面同士を突き合せたりすることができるようにしてある。
【0003】
しかし、パンダファイバやボータイファイバといった偏波面保存光ファイバは、コアに異方向性歪みを生じさせるための応力付与部を備えているため、これら光ファイバ同士を融着接続する場合は、互いの応力付与部を位置合わせする必要がある。そこで、偏波面保存光ファイバに対応した光ファイバ融着接続装置のクランプは、前記軸調心や先端面の突き合せに加えて、応力付与部の位置合わせも行うことができる必要がある。
【0004】
前記応力付与部の位置合わせ機能を備えたクランプの一例として従来図6(a)(b)や図7(a)(b)に示すものがあった。これらの図に示すクランプは光ファイバAの端部BがセットされるV溝が形成された位置決め台Dと、V溝にセットされた前記端部Bをその上から押え付ける押え体Eと、光ファイバAのうち、前記V溝にセットされていない部分を把持する把持部Fを備えている。この種のクランプによって融着接続される2本の偏波面保存光ファイバ同士の応力付与部を位置合わせするには次の二つの方法がある。一つは、図6(a)(b)に示すように、偏波面保存光ファイバAの端部Bのうち、被覆が除去されて口出しされた芯線端部Gを位置決め台DのV溝にセットし、これを押え体EによってV溝との間に挟着保持する。次に、挟着保持されている偏波面保存光ファイバAのうち、前記V溝にセットされていない部分を把持部Fによって把持する。その後、把持部Fを図中の矢印方向へ回転させて当該偏波面保存光ファイバAをその軸回りに回転させて、同光ファイバAの応力付与部の位置を図示されていない接続相手の偏波面保存光ファイバの応力付与部に合わせる方法である。他の一つは、図7(a)(b)に示すように、偏波面保存光ファイバAの端部Bのうち、口出しされた芯線端部Gより軸方向手前の被覆端部Hを位置決め台DのV溝にセットし、その他は前記方法と同様にして互いの応力付与部を位置合わせする方法である。
【0005】
偏波面保存光ファイバの応力付与部の位置合わせ機能を備えたクランプの他例として従来図8に示すものがあった。このクランプは図8に示すように、前記図6や図7に示す位置決め台D及び押え体Eを図8の矢印方向へ回動可能としたものである。図8に示すクランプは、位置決め台DのV溝と押え体Eの間に偏波面保存光ファイバAの被覆端部Hを挟着保持し、その状態で位置決め台D及び押え体Eを矢印方向へ回転させることによって、当該偏波面保存光ファイバAを回転させて、同ファイバAの応力付与部の位置を接続相手の偏波面保存光ファイバの応力付与部に合わせる。
【0006】
偏波面保存光ファイバの応力付与部の位置合わせ機能を備えたクランプのさらに他例として従来図9に示すものがあった。このクランプは、接続対象である偏波面保存光ファイバAの端部Bのうち、口出しされた芯線端部Gより軸方向手前の被覆端部HがセットされるV溝が形成された位置決め台Dと、前記V溝にセットされた被覆端部Hをその上から押え付けて挟着保持する回転ローラーJを備えている。図9に示すクランプは、被覆端部Hを挟着保持している回転ローラーJを図中の矢印方向へ回転させることによって、当該偏波面保存光ファイバAを回転ローラーJの回転方向と反対方向へ回転させて、同ファイバの応力付与部の位置を接続相手の偏波面保存光ファイバの応力付与部に合わせる。
【0007】
尚、光ファイバ同士を融着接続する方法として、前記図6に示すように、光ファイバの端部のうち、被覆が除去された部分(芯線端部)をクランプして軸調心や突き合せ等の作業を行う方法と、図7〜図9に示すように、被覆が除去されていない部分(被覆端部)をクランプしてこれらの作業を行う方法の2種類がある。このうち前者は被覆が除去された芯被端部をクランプするため、同芯線端部に傷が付いて接続強度が低下する虞があるが、後者にはそのような欠点がない。そこで、後者は使用されるクランプの構造に拘らず高強度融着接続と呼ばれており、需要が高まっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来のクランプ機構のうち、図6又は図7に示すクランプには次のような課題があった。
(1)光ファイバの芯線端部又は被覆端部をV溝と押え体の間にクランプした状態で同光ファイバに回転力を付与するため、V溝及び押え体の表面と、光ファイバの芯線端部又は被覆端部の表面との間に生じる摩擦抵抗によって当該芯線端部又は被覆端部がスムーズに回転しない。この結果、光ファイバの芯線端部又は被覆端部の回転量が把持部の回転量に追従せず、光ファイバのうち、クランプされている芯線端部又は被覆端部とそれ以外の部分との間に捩じれが発生し、応力付与部の位置合わせが困難になる。特に、被覆端部は、被覆が除去されて裸ファイバとなっている芯線端部に比べて摩擦抵抗が大きいため、前記高強度融着接続を実現するために被覆端部をクランプすると、前記課題がより深刻となる。
(2)加えて、光ファイバの被覆が高分子材のような柔軟素材である場合には、クランプすることによってその被覆が潰されて、断面形状が円形から略三角形に変形し、さらに回転しにくくなる。この課題は前記図9に示すクランプにも共通する課題である。
【0009】
前記従来のクランプ機構のうち、図8に示すクランプには次のような課題があった。
(1)光ファイバの中心と位置決め台及び押え体の回転中心とが一致していないと、位置決め台等を回転させたときに、光ファイバの中心がずれてしまう。従って、光ファイバの被覆径(外径)が異なる度に、位置決め台及び押え体を調整し、その回転中心を当該光ファイバの中心に合わせ込む必要がある。
【0010】
前記した従来のクランプが有する課題を解決するためにクランプ力、即ち、押え体又は回転ローラーが光ファイバの端部に付与する加圧を弱くすることが考えられる。しかし、クランプ力を弱めると、融着時における押し込みによって光ファイバがその軸方向へ移動して軸ずれを生じたり、軸調心のために位置決め台を移動させたときに光ファイバがV溝内で動いて同V溝から外れたり、不安定な状態となったりする、といった別の問題が発生する。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、前記諸問題を解決するクランプを提供することにある。具体的には、光ファイバをその軸回りに回転させるときにはクランプ力を弱めてスムーズな回転を確保し、それ以外のときにはクランプ力を強くして光ファイバの位置ずれや軸ずれを防止することができるクランプを提供することにある。
【0012】
本件出願の第1の光ファイバクランプは、光ファイバの端部をセット可能なV溝が形成された位置決め台と、V溝にセットされた光ファイバの被覆端部を同V溝側に加圧して挟着保持する押え体と、押え体の加圧を調整する駆動部とを備え、V溝及び押え体の表面と被覆端部との摩擦抵抗又は/及び被覆の変形を考慮し、制御部によって駆動部の稼動量を制御し、押え体によって挟着保持されている光ファイバの種類に応じてその軸回りに回転させるときの回転時加圧とそれ以外のときの非回転時加圧に調整できるものである。
【0013】
本件出願の第2の光ファイバクランプは、押え体は駆動部によって駆動され、駆動部は制御部によって稼動量が制御され、制御部は押え体による光ファイバの被覆端部への加圧が予め設定されている所定の加圧となるように駆動部を制御可能なものである。
【0014】
本件出願の第3の光ファイバクランプは、押え体による光ファイバの被覆端部への加圧として、光ファイバをその軸回りに回転させるときの回転時加圧と、これ以外のときの非回転時加圧が設定されており、制御部は光ファイバをその軸回りに回転させるときには回転時加圧が実現され、これ以外の時には非回転時加圧が実現されるように、押え体による加圧が切替られるように駆動部を制御可能なものである。
【0015】
本件出願の第4の光ファイバクランプは、制御部は予め入力されているソフトウエアプログラムに従って駆動部を制御するものである。
【0016】
本件出願の第5の光ファイバクランプは、制御部により駆動部を電流によって制御し、リニアアクチュエーターにより稼動量が制御され、押え体によって挟着保持されている光ファイバをその軸回りに回転させるときの回転時加圧とそれ以外のときの非回転時加圧に調整できるものである。
【0017】
本件出願の第6の光ファイバクランプは、光ファイバのうち、位置決め台のV溝にセットされていない部分を把持して、当該光ファイバをその軸回りに回転させる把持部を備えるものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
以下、本発明の光ファイバクランプの第1の実施形態を説明する。本実施形態に示すクランプは、光ファイバの端部をセット可能なV溝が形成された位置決め台と、位置決め台の上方にこれと対向して配置された押え体と、押え体を駆動する駆動部と、駆動部を制御する制御部と、光ファイバを把持して同ファイバをその軸回りに回転させる把持部を備えている。
【0019】
図1(a)に示すように前記位置決め台4は、その上面に光ファイバ1の端部2をセット可能なV溝3が形成されたブロックであり、従来からこの種のクランプに用いられているものと同様である。図1(b)に示すように、この位置決め台4のV溝3には光ファイバ1の端部2のうち、被覆が除去されて口出された芯線端部10より軸方向手前側の被覆端部12がセットされ、芯線端部10は位置決め台4の先端面14より外側に突出する。尚、本実施形態では、図1(c)に示すように、光ファイバ1の端部2のうち、芯線端部10を〜20mm、被覆端部12を10〜60mmとした。
【0020】
図1(a)に示すように前記押え体5は、位置決め台4の上方にこれと対向するように配置され、位置決め台4のV溝3にセットされた光ファイバ1の被覆端部12を加圧して同V溝3との間に挟着保持可能な板材であり、従来からこの種のクランプに用いられているものと同様である。
【0021】
図1(a)に示すように前記駆動部6は、押え体5が取り付けられたアーム16と、アーム16を図中の矢印a−b方向へ回動させるリニアアクチュエータ18から構成されている。具体的には、アーム16は略L形であり、一端(固定端20)を図示されていないピンによって台座22に固定して、図中の矢印a−b方向へ回動可能としてあり、他端(自由端24)の下部に配置したリニアアクチュエータ18のスピンドル26を上方へ押し上げると、前記ピンを回転軸として矢印b方向へ回動し、スピンドルを下方へ引き下げると矢印a方向へ回動するようにしてある。即ち、リニアアクチュエータ18によってアーム16を矢印a方向へ回動させると、同アーム16に取り付けられている前記押え体5が位置決め台4に接近して、同位置決め台4のV溝3にセットされている光ファイバ1の被覆端部12を同V溝3側に加圧してクランプし(挟着し)、アーム16を矢印b方向へ回動させると、押え体5が位置決め台4から離れて前記クランプ(挟着)を解除する。さらに、アーム16の回動量を変えることによって、押え体5が光ファイバ1の被覆端部12に付与する加圧(クランプ力)が微調整される。
【0022】
図2に示すように、前記駆動部6は制御部7によって制御されている。具体的には、制御部7は前記リニアアクチュエータ18の駆動電流を制御することによって前記アーム16を図1(a)の矢印a−b方向へ必要量だけ回動させて、押え体5にV溝3内の光ファイバ1の被覆端部12を挟着保持・解除させたり、同被覆端部12がその軸回りに回転可能となるように押え体5による加圧を調整したりしている。さらに具体的には、前記リニアアクチュエータ18のスピンドル26の下部には同スピンドル26の移動量(ストローク)を測定可能な位置センサ30(図1a)が設けられ、押え体5とアーム16との間には圧力センサ32(図1a)が設けられ、これらセンサ30、32の測定結果(スピンドル26の位置情報、押え体5の加圧情報)が電圧変化として制御部7に入力されるようにしてある。制御部7は入力された圧力センサ32の測定結果を予めデータテーブルとして保持している光ファイバ毎の最適加圧と比較し、実際の加圧と最適加圧との差が可及的に小さくなるように(望ましくは0となるように)、リニアアクチュエータ18のスピンドル26の移動方向及び移動量を制御する。
【0023】
ここで、前記最適加圧には把持部8(図1b)が当該光ファイバ1をその軸回りに回転させるときの最適加圧(回転時加圧)と、それ以外のときの最適加圧(非回転時加圧)が光ファイバ1の種類毎に設定されている。制御部7は融着接続の工程中、把持部8が光ファイバ1をその軸回りに回転させる工程が実行されているときには前記回転時加圧が実現されるように駆動部6(リニアアクチュエータ18)を制御し、これ以外の工程が実行されている最中には前記非回転時加圧が実現されるように駆動部6(リニアアクチュエータ18)を制御する。即ち、把持部8が光ファイバ1をその軸回りに回転させる工程が実行されているときと、それ以外の工程(例えば、軸調心、突き合せ、融着等)が実行されているときで、光ファイバ1の被覆端部12に対する加圧を切替える。尚、回転時加圧と非回転時加圧とでは、回転時加圧の方が加圧力が弱いことは勿論である。
【0024】
最適加圧はV溝3、押え体5、光ファイバ1の組合せで決まる。厳密には、V溝3の材質及び表面(光ファイバ1の被覆端部12との接触面)の粗さ、押え体5の材質及び表面(光ファイバ1の被覆端部12との接触面)の粗さ、光ファイバ1の構造及び被覆材の材質及び表面(V溝3及び押え体5の表面との接触面)の粗さで決まる。現実には、V溝3や押え体5の材質及び表面の粗さは一定なので、光ファイバ1の種類毎に回転時加圧と非回転時加圧が設定されたデータテーブルを用意しておく。ちなみに、V溝3(位置決め台4の材質)及び押え体5の材質がジルコニアで、表面の粗さが1μmである場合、回転時加圧は1gf以下、非回転時加圧は30gf以上である。
【0025】
図1(a)に示すように、前記アーム16の固定端20の近傍と台座22に夫々永久磁石34を取り付け、アーム16を非回転時加圧が得られるまで図中の矢印a方向へ回動させると、永久磁石34同士が引っ付き、アーム16がその位置に固定されるようにしてある。これによって、非回転時加圧を確実に維持することができる。
【0026】
前記把持部8は図1(b)に示すように、光ファイバ1の被覆端部12のうち、位置決め台4のV溝3にセットされていない部分(位置決め台4の後端面36より外側に突出した部分)をその外側から把持可能な挟着アーム40と、モーター42と、モーター42の回転力を前記挟着アームに伝達するギヤ44、46とから構成されている。この把持部8は前記制御部7(図2)からの指令に基づいてモーター42が作動すると、その回転力がギヤ44、46を介して挟着アーム40に伝達されて、同アーム40が図1(b)の矢印方向へ回転し(自転し)、これに伴って把持されている光ファイバ1が同方向へ回転するようにしたものである。尚、図1(d)に示すように、前記挟着アーム40は、光ファイバ1を下方から保持する把持受部41と、把持受部41に回動可能に取り付けられ、同把持受部41に保持されている光ファイバ1を同把持受部41との間に挟着可能な把持蓋部43から構成されている。
【0027】
(実施形態2)
本発明のクランプ機構では前記回転時加圧及び非回転時加圧を得るために必要なスピンドル26(図1a)の移動量を予め設定しておくことによって前記圧力センサ30(図1a)を省略することもできる。
【0028】
光ファイバ融着接続装置には、本発明の光ファイバクランプを対向するように二つ設け、夫々のクランプによって接続対象である2本の光ファイバを別々に挟着保持可能とする。また、図3に示すように、接続対象である夫々の光ファイバ1について、同ファイバ1を挟んで光源50及び顕微鏡付きTVカメラ52からなる観察系を二組配置し、夫々の光源50から出射されて光ファイバ1を透過した光の像を夫々のTVカメラ52で撮影し、撮影された透過光画像に基づいて光ファイバ1の軸調心や応力付与部54の位置合わせを行う。具体的には、偏波面保存光ファイバ1は応力付与部54の影響でファイバ側面からの光の入射角度毎に透過光の輝度分布が異なる。代表例として、応力付与部54が観察系の光軸に対して垂直方向に並んでいる場合の輝度分布を図4(a)に、水平方向に並んでいる場合の輝度分布を同図(b)に示す。従って、接続対象である2本の偏波面保存光ファイバ1の透過光画像が図5(a)に示すように相似であれば互いの光ファイバ1の光軸及び応力付与部が一致していると判断でき、同図(b)に示すように相似でなければ互いの光ファイバ1の光軸及び応力付与部が不一致であると判断できる。尚、互いの光ファイバ1の光軸が不一致であるときには、位置決め台4(図1a)を前後左右に移動させてこれらを一致させる。また、応力付与部54が不一致であるときには、回転時加圧が実現されるように押え体5による加圧を緩めてから、把持部8によって当該光ファイバ1をその軸回りに回転させて応力付与部を位置合わせする。
【0029】
【発明の効果】
本件出願の発明は、次のような効果を有する。
(1)押え体によって挟着保持されている光ファイバの被覆端部がその軸回りに回転可能となるように同押え体による加圧を調整可能としたので、必要時には光ファイバを挟着保持したままその挟着力を弱めてスムーズな回転を確保することができ、且つ、それ以外のときには光ファイバが位置ずれしないようにしっかりと挟着保持することもできる。従って、光ファイバ融着接続装置のクランプとして利用すれば、偏波面保存光ファイバをその軸回りに回転させて、当該ファイバの応力付与部の位置を接続相手の偏波面保存光ファイバのそれにスムーズ且つ確実に合わせることができ、且つ、融着時や軸調心時に当該光ファイバが位置ずれすることもない。
(2)駆動部による押え体の加圧調整が、押え体によって被覆端部が挟着保持されている光ファイバを、光ファイバの軸回りに回転させるときの回転時加圧とそれ以外のときの非回転時加圧に調整可能であるため、光ファイバを軸回りにスムースに回転させることができ、光ファイバのクランプされている芯線端部又は被覆端部とそれ以外の部分との間に捩じれが発生せず、応力付与部の位置合わせが容易になる。また、接続する光ファイバ同士の軸の調心、突合せ、融着等の時は、光ファイバを確実に加圧することができるため、融着時の押し込みによって光ファイバがその軸方向へ移動して軸ずれを生じたり、軸調心のために位置決め台を移動させたときに光ファイバがV溝内で動いて同V溝から外れたり、不安定になったりすることがない。
(3)光ファイバの種類毎に、同光ファイバをその軸回りに回転させるときのための回転時加圧と、それ以外のときのための非回転時加圧を設定しておけば、光ファイバの種類が変化する度に設定を変更することなく前記(1)の効果を得ることができる。
(4)前記効果によって、光ファイバの高強度融着接続を容易且つ確実に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は本発明の光ファイバクランプの概略を示す正面図、(b)は同側面図、(c)は光ファイバの端部の一例を示す説明図、(d)は挟着アームの構造を示す説明図。
【図2】 本発明の光ファイバクランプの制御系を示す説明図。
【図3】 本発明の光ファイバクランプを利用した光ファイバ融着接続装置における観察系の一例を示す説明図。
【図4】 図3に示す観察系による観察結果(輝度分布)の一例を示す図であって、(a)は観察対象が偏波面保存光ファイバであって、その応力付与部が観察系の光軸に対して垂直方向に並んでいる場合の図、(b)は同応力付与部が水平方向に並んでいる場合の図。
【図5】 図3に示す観察系による観察結果(輝度分布)の一例を示す図であって、(a)は観察対象が接続される2本の偏波面保存光ファイバであって、互いの光軸及び応力付与部が一致している場合の図、(b)は同光軸及び応力付与部が不一致の場合の図。
【図6】 従来のクランプの一例を示す図であって、(a)は被覆が除去された光ファイバの先端部をクランプした状態の側面図、(b)は同正面図。
【図7】 (a)は図6に示すクランプによって、光ファイバの被覆部をクランプした状態を示す側面図、(b)は同正面図。
【図8】 従来のクランプの他の例を示す図。
【図9】 従来のクランプのさらに他の例を示す図。
【図10】 制御部による駆動部の制御手順の一例を示すフロー図。
【符号の説明】
1 光ファイバ
2 端部
3 V溝
4 位置決め台
5 押え体
6 駆動部
7 制御部
8 把持部
Claims (6)
- 光ファイバ(1)の端部(2)をセット可能なV溝(3)が形成された位置決め台(4)と、V溝(3)にセットされた光ファイバ(1)の被覆端部(12)を同V溝(3)側に加圧して挟着保持する押え体(5)と、押え体(5)の加圧を調整する駆動部(6)とを備え、V溝(3)及び押え体(5)の表面と被覆端部(12)との摩擦抵抗又は/及び被覆の変形を考慮し、制御部(7)によって駆動部(6)の稼動量を制御し、押え体(5)によって挟着保持されている光ファイバ(1)の種類に応じてその軸回りに回転させるときの回転時加圧とそれ以外のときの非回転時加圧に調整できること特徴とする光ファイバクランプ。
- 押え体(5)は駆動部(6)によって駆動され、駆動部(6)は制御部(7)によって稼動量が制御され、制御部(7)は押え体(5)による光ファイバ(1)の被覆端部(12)への加圧が予め設定されている所定の加圧となるように駆動部(6)を制御可能であることを特徴する請求項1記載の光ファイバクランプ。
- 押え体(5)による光ファイバ(1)の被覆端部(12)への加圧として、光ファイバ(1)をその軸回りに回転させるときの回転時加圧と、これ以外のときの非回転時加圧が設定されており、制御部(7)は光ファイバ(1)をその軸回りに回転させるときには回転時加圧が実現され、これ以外の時には非回転時加圧が実現されるように、押え体(5)による加圧が切替られるように駆動部(6)を制御可能であることを特徴とする請求項2記載の光ファイバクランプ。
- 制御部(7)は予め入力されているソフトウエアプログラムに従って駆動部(6)を制御することを特徴とする請求項2又は請求項3記載の光ファイバクランプ。
- 制御部(7)により駆動部(6)を電流によって制御し、リニアアクチュエーター(18)により稼動量が制御され、押え体(5)によって挟着保持されている光ファイバ(1)をその軸回りに回転させるときの回転時加圧とそれ以外のときの非回転時加圧に調整できること特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の光ファイバクランプ。
- 光ファイバ(1)のうち、位置決め台(4)のV溝(3)にセットされていない部分を把持して、当該光ファイバ(1)をその軸回りに回転させる把持部(8)を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の光ファイバクランプ。
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