JP3643608B2 - 電磁接触器 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、積層鉄心を用いた電磁接触器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
積層鉄心を用いる電磁接触器の一例を図18に示す。同図に示す電磁接触器は電磁石部と接点部とに大別され、これらがケースAに内蔵されている。電磁石部は、積層鉄心としての固定鉄心Bと、可動鉄心Cと、コイルDとからなる。固定鉄心Bの外周部にはコイルDが組み込まれ、該コイルD及び固定鉄心Bと対向する上方位置には、電路を開閉する可動接点Eを有する可動鉄心Cが上下方向に移動可能に支持されている。そして、コイルDに電圧を印加し、該コイルDに励磁電流が流れると、固定鉄心Bが励磁され、その励磁力により固定鉄心Bに対し可動鉄心Cが戻しばねHのばね力に抗し吸引移動され、可動鉄心Cと共に可動接点Eが下降することにより、可動接点Eが固定接点Fと接触して閉路する。この状態にあるとき、コイルDへの通電を遮断し、固定鉄心Bを消磁すると、可動鉄心Cが戻しばねHのばね力によって元の位置に上昇することにより、可動接点Eが固定接点Fから開離する。 このような固定鉄心BにはギャップGが形成され、このギャップGはコイルDへの電圧を遮断したとき、固定鉄心Bに対する可動鉄心Cの開路のしやすさと励磁電流の変化によるコイルDへの温度上昇に影響を与える。なお図18において、符号5はピンである。
【0003】
次に、積層鉄心としての前記固定鉄心Bについて述べると、図19に示すように、ケイ素鋼板等からなる積層板2を複数枚板厚方向に積層して二組のブロック体3a,3bが形成され、このブロック体3aと3bとが両側から当板4で挟み付けられ、かつピン5で結合されることにより、ブロック体3a,3b間にギャップGを有する固定鉄心Bを構成している。なお、この種の従来技術に関連するものとして、実開昭59−79944号公報等が上げられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、積層鉄心である固定鉄心Bに形成されたギャップGが、上述の如く、固定鉄心Bの励磁力が遮断されることによって起こる残留磁気の発生を効果的に弱め、可動鉄心Cに対する吸着解除を安定的かつ的確に行うためには、そのギャップ精度を高精度にしなければならない。しかしながら、従来技術では、積層板2及び当板4が平板であるので、これらをピン5で結合しても、ブロック体3aと3bとを構成する積層板2の何れかがこれと隣接する積層板に対しずれてしまい、そのため、ギャップGにおいて積層板2が突出したり引っ込んだりしてしまうので、ギャップG精度が低下しやすい問題がある。また、実開昭59−79944号公報のものは、各々の積層板に半抜き穴部を設け、積層板を重ねたとき、積層板の半抜き穴部とこれに重なる積層板の半抜き穴部とが互いに嵌合することによって積層板がばらばらになるのを防止しているが、このようなものは、一つのブロック体を構成する積層板そのものについて考慮しているに過ぎず、各ブロック体と当板とを組み付けたとき、これらブロック体と当板との関係でギャップをどのようにすれば、高精度にできるかについて配慮されていない問題がある。
【0005】
本発明の目的は、上記従来技術の問題点に鑑み、二組のブロック体と当板とを組み付けたときでも、高精度のギャップを得ることができる電磁接触器の積層鉄心を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明においては、各々が同一形状からなり、所定位置に半抜き穴を設けた積層板を複数枚板厚方向に重ねて形成した二組のブロック体と、該ブロック体の外側に配置される当板と、互いに対向する前記二組のブロック体及び前記当板を結合するピンとを有し、前記ブロック体と前記当板と前記ピンとで積層鉄心を構成し、前記当板は、底部が中央壁となるようにコ字形に形成して、該中央壁の底部両側を切欠いて係止部とし、前記各ブロック体の互いに対向する端部で該ブロック体の底部を切り除いて切欠段差を設け、前記各ブロック体を前記当板に両側から挿入し、前記ピンで結合した積層鉄心を用いたことを特徴とする。
【0008】
【作用】
本発明では、上述の如く、積層板及び当板に半抜き穴部を夫々設けていると、ブロック体を形成したときに、各積層板が互いにずれるのを防止することができるばかりでなく、ブロック体と当板とを積層したとき、ブロック体の外側に位置する積層板の半抜き穴部と当板の半抜き穴部とが嵌合することにより、両者の相対的位置がずれるのも防止でき、従って、ブロック体間のギャップを高精度保ったままで組み付けることができる。また、積層板と当板とが同材料からなっており、さらにまた当板の長手方向の長さが、双方の積層板の長さとその積層板間のギャップ長さとを加えた長さと同一寸法をなし、しかも当板の中央部の幅寸法が双方の積層板の対向する端部と同一幅寸法をなしているので、当板を打ち抜く金型に基づいて積層板を形成することができる。
【0009】
本発明方法では、予め、素材の所定位置にピンの結合穴を設ける作業と半抜き穴部を設ける作業と素材から当板を打ち抜く作業とからなる第一工程と、該第一工程後、素材の所定位置にピンの結合穴を設ける作業と半抜き穴部を設ける作業と素材から当板と同一形状のものを打ち抜く作業と該当板と同一形状のものからギャップに対応する位置を切断除去する作業とからなる第二工程と、該第二工程を積層板の所定枚数分繰り返し行うと共に、当板と同一形状のものを打ち抜く度に、当板に対し該当板と同一形状のものを順次積層させる第三工程と、該第三工程後、第一工程を再び繰り返し、該第一工程によって打ち抜かれた当板を所定枚数分の積層板上に積層させる第四工程と、 積層された当板,所定枚数分の積層板,当板を外方から圧縮して互いに仮止めする第五工程と、第五工程後、仮止めされた当板,所定枚数分の積層板,当板をピンで結合する第六工程とを有しているので、第一工程〜第五工程を順次行えば、積層板相互の位置ずれがないばかりでなく、積層板と当板との間での位置ずれもなくなり、積層鉄心の製作が極めて容易となる。しかも、第三工程ではギャップに対応する位置を切断除去する作業を有しているので、第四工程により所定枚数の積層板のギャップに相当する寸法分を除去するので、ギャップが必然的に形成されることとなり、そのため、従来技術に比較すると、ギャップの寸法を各積層板毎に確認することが不要になり、ギャップ寸法を容易かつ確実に確保できる。
【0010】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図1乃至図17により説明する。図1乃至図3は本発明による電磁接触器の積層鉄心の第一の実施例を示している。実施例の積層鉄心は、図1に示すように、二組のブロック体3a,3bと、そのブロック体を構成する積層板2と同材料で形成された当板4,4と、これらを結合するピン5とを有して構成されている。即ち、二組のブロック体3a,3bは、図2(a)に示すように特定形状に形成された積層板2を、所定の複数枚数板厚方向に重ねることによって図3に示す如く形成され、その形成されたものを、ギャップGとしての間隙7を隔てて対向するよう配置することによって構成される。ギャップGは、積層鉄心としての固定鉄心を有する電磁接触器の仕様によって若干異なるが、おおよそ0.05〜0.10mmである。図2(b)に示す当板4,4は積層板2と同様の材料(例えばケイ素鋼板)のものからなっている。しかもこの当板4,4は、図2(a),に示すようにギャップGとしての間隙7を隔てて対向する積層板2と同様の板体をなしている。即ち、当板の長手方向の長さが、双方の積層板の長さとその積層板間のギャップ長さとを加えた長さと同一寸法をなし、しかも当板の中央部の幅寸法が双方の積層板の対向する端部と同一幅寸法をなしている。ピン5は、対向するブロック体3a,3bの厚み方向の両側に当板4,4が配置されたとき、その当板4に形成された結合穴6とブロック体3a,3bに形成された結合穴6とに挿通し、かしめられることにより、各当板4と各ブロック体3a,3bとを結合すると共に、ブロック体3aと3bとの間に所定寸法のギャップGを形成する。そのため、当板4と各ブロック体3a,3bを構成する積層板2との互いに対応する位置には図2(a),(b)に示すように、ピン5が挿通するための結合穴6が夫々設けられ、これら当板4の結合穴6と積層板2の結合穴6との位置関係は、各積層板2において対向する端から結合穴6までの距離をL1とし、当板4における結合穴6のピッチをLとすれば、L=2L1+Gの値とする。
【0011】
さらに、実施例では、積層板2の各々の所定位置に半抜き穴部8a,8bが形成されている。該半抜き穴部8a,8bは積層板2のその部分がプレス加工によって一方の面側に若干押し出されたものであり、各積層板2を板厚方向に重ね押圧したとき、一方の半抜き穴部8aとこれに重なる他方の半抜き穴部8bとが嵌合することにより、各ブロック体3a,3bにおける積層板2を互いに積層した状態で保持するようにしている。またさらに積層板2のみならず、当板4にも半抜き穴部8a,8bが同様に形成され、該半抜き穴部8a,8bと、各ブロック体3a,3bの両側に位置する積層板2の半抜き穴部8a,8bとが嵌合することにより、ブロック体3a,3bと当板4,4とを互いに積層した状態で保持するようにしている。
【0012】
実施例の積層鉄心は、上記の如き構成よりなるので、これを組み付けるには、積層板2を互いに板厚方向に重ねて押圧し、一方の積層板2の半抜き穴部8a,8bに他方の積層板2の半抜き穴部8a,8bを嵌合させ、これを繰り返すことによって二組のブロック体3a,3bを形成する。そして、一方の当板4に対し二組のブロック体3a,3bを互いにギャップGを隔てて対向するように配置したままで重ねて押圧し、当板4の半抜き穴部8a,8bと、ブロック体3a,3bの片側に位置する積層板2の半抜き穴部8a,8bとが嵌合することによって各ブロック体3a,3bと当板4とを積層した状態で保持し、その後、他方の当板4を各ブロック体3a,3bの反対側の積層板2に同様にして重ねることにより、積層鉄心を仮止めする。このような組立は、一方の当板4に対し、積層板2を順次重ねることによって各ブロック体3a,3bを形成し、その後、各ブロック体3a,3bの反対側の積層板2に他方の当板4を重ねることによって積層鉄心を仮止めしてもよいのは云うまでもない。最後に、当板4及び各ブロック体3a,3bに結合穴6よりピンを通し、該ピン6をかしめることによって積層鉄心を形成する。
【0013】
このように、積層板2及び当板4に半抜き穴部8a,8bを夫々設けていると、ブロック体3a,3bを形成したときに、各積層板2が互いにずれるのを防止することができるばかりでなく、ブロック体3a,3bと当板4とを積層したとき、ブロック体の外側に位置する積層板2の半抜き穴部8a,8bと当板4の半抜き穴部8a,8bとが嵌合することにより、両者の相対的位置がずれるのも防止でき、従って、各ブロック体3a,3bの接極面11の平坦度を精度良く得る
ことができると共に、ギャップGを高精度に保ったままで組み付けできる。また、積層板2と当板4とが同材料からなっており、さらに当板4の長さがギャップGを隔てて互いに対向する双方の積層板2,2間の長さと同一寸法をなし、しかも該当板4の両端部がギャップGを隔てて対向する積層板2の外側端部と同一形状をなすと共に、その中央部が双方の積層板2の対向部分と同一幅寸法をなしているので、当板4を打ち抜く金型に基づいて積層板2を形成することができる。
即ち、積層板2は、予め素材から当板4と同様の形状で打ち抜いた後、その打ち抜いたものをギャップGに相当する寸法で切断除去することにより形成することができる。そのため、積層板2の金型及び当板4の金型を夫々専用に製作することが不要になり、一種類の金型に基づき双方2,4を形成できるので、それだけ製作が容易となる。
【0014】
図4及び図5は前記第一の実施例の変形例を示している。この場合、積層板2の形状及び当板4の形状は第一の実施例と同様であり、またピン5も同様であるので、ここではその説明を省略する。本実施例では、図4に示すように、一枚の当板4に対し任意枚数の積層板2を積層して組み付けることにより分割鉄心部B1を形成し、他方の当板4に対しても同様に積層板2を組み付けることにより分割鉄心部B2を形成し、それら分割鉄心部B1とB2とを図5に示す如く組み付け、ピン5で結合しかしめることにより、積層鉄心を形成したものである。この実施例は、基本的には前記第一の実施例と同様の作用効果を得ることができる。
また上述の如く、一枚の当板4に積層して組み付ける積層板2の枚数としては、全体の半分の枚数にし、分割鉄心部B1とB2とを全く同様のものにすれば、同じものを二組組み付けるだけで済み、それだけ分割鉄心部の製作時の作業性が良い。
【0015】
次に、上記積層鉄心の製造方法の一実施例を図12乃至図17により説明する。図12に示す如く、ローラ状に巻回された素材20の先端部がプレス機械21に供給されると、プレス機械21はまず、図13に示す如き打ち抜き金型22により、素材20に対し当板4となるべき所定位置に、図13に示す如く、結合穴6を打ち抜く(A作業と云う)と共に、半抜き穴部8a・8b,を夫々打ち抜き(B作業と云う)、該穴6,8a・8bが打ち抜かれた素材20が、さらに図示しない当板及び積層板兼用金型に送り込まれると、該金型により当板4と同形状の大きさに打ち抜く(C作業と云う)。このようにして一枚目が打ち抜かれると、この一枚目を当板4とし、今度は積層板2を形成するため、プレス機械21は素材20に対しA作業,B作業,C作業を順次行い、その後、その当板4と同形状のものから図しない切断金型により、図15に示すように、ギャップGに相当する位置を打ち抜くことによって二枚一組となる積層板2を形成し(D作業と云う)、以下、A作業〜D作業を所定枚数となる24組の数分だけ繰り返すことにより、所定枚数の積層板2を形成する。この場合、打ち抜き加工でもギャップGのような微妙な寸法を的確にだせるが、ギャップGの寸法精度を向上させるため、レーザビーム等によってギャップG部分を除去するようにしてもよい。そして、所定枚数の積層板2を形成した後、二枚目の当板4を形成するため、素材20に対しA作業〜C作業を行うことにより当板4を形成する。従って、プレス機械21は、図12〜図14に示すように、1回目はA作業〜C作業を行って一枚目の当板4を形成し、2回目〜25回目まではA作業〜D作業を繰り返すことによって積層板22を所定枚数形成し、26回目にA作業〜C作業を行って二枚目の当板4を形成するものであり、これを的確に行えるよう制御部23によりシーケンス制御されている。
【0016】
上述の如く、1回目のA作業〜C作業により一枚目の当板4が形成された後、該当板4の上において、積層板2を形成するためのA作業〜D作業が順次行われると、一枚目の当板4に対し図15に示す如く積層板2の部材が打ち抜かれる度に順次積層され、その後、一番上の積層板2の上にA作業〜C作業によって打ち抜かれた二枚目の当板4が積層される。このように、当板4と所定枚数の積層板2と当板4とからなる一組が積層されると、これを図16に示す矢印の如く外方から板厚方向に圧縮し、半抜き穴部8a,8bによる嵌合を確実に行わせることによって仮止めを的確に行い、互いに位置ずれが起こるのを防ぐ。しかる後、図17に示すように、二枚目(上側)の当板4側からピン5を挿通してかしめ、二枚目の当板4と所定枚数の積層板2と一枚目の当板4とを結合することにより、積層鉄心を形成する。従って、実施例の製造方法では、A作業〜C作業からなる第一工程と、該第一工程後、A作業〜D作業からなる第二工程と、該第二工程を積層板2の所定枚数分繰り返し行うと共に、当板4と同一形状のものを打ち抜く度に、当板4に対し該当板と同一形状のものを順次積層させる第三工程と、該第三工程後、第一工程を再び繰り返し、該第一工程によって打ち抜かれた当板4を所定枚数分の積層板上に積層させる第四工程と、積層された一枚目の当板4,所定枚数分の積層板2,二枚目の当板4を外方から圧縮して互いに仮止めする第五工程と、第五工程後、仮止めされた一枚目の当板4,所定枚数分の積層板2,二枚目の当板4をピン5で結合する第六工程とを有している。
【0017】
この実施例によれば、積層板2と当板4とが同材料からなっていて、さらに当板4の長さが、ギャップGを隔てて互いに対向する双方の積層板2,2間の長さと同一寸法をなし、しかも該当板4の両端部がギャップGを隔てて対向する積層板2の外側端部と同一形状をなすと共に、その中央部が双方の積層板2の対向部分と同一幅寸法をなしていると、一枚目の当板4に対し、所定枚数の積層板2と二枚目の当板4とを順次積層し、その後、それらを外方から圧縮すれば、半抜き穴部8a,8bによって互いにずれることがないので、積層鉄心の製作が容易となる。しかも、一枚目の当板4に対し、所定枚数の積層板を打ち抜いて積層しかつ積層する度にギャップGに相当する寸法分を除去するので、所定枚数の積層板が形成された時点ではギャップGが必然的に形成されることとなり、そのため、従来技術に比較すると、ギャップGの寸法を各積層板2毎に確認することが不要になり、ギャップ寸法を容易かつ確実に確保できる。
【0018】
図6乃至図8は積層鉄心の第二の実施例を示している。この実施例は、積層板2を複数枚数積層してなる二組のブロック体3a,3bと、これと同材料で形成された一個の当板40と、結合用のピン5とを有し、ギャップGを隔てて対向する二組のブロック体3a,3bを当板40に組み付けたとき、該当板40によってブロック3aと3bとのギャップGを正確に確保し得るようにしたものである。即ち、当板40としては底部が中央壁となるようなコ字形に形成され、その中央壁である底部両側を切欠くことによって底部中央壁41を残した係止部41a,41bを有している。一方、各ブロック体3a,3bの互いに対向する端部にはその底部を切り除いて形成された切欠段差9が設けられ、従って、各ブロック体を形成する積層板2の各々に切欠段差9が設けられている。そして、コ字形の当板40内に、ブロック体3aと3bとを両側から挿入したとき、係止部41a,41bに各ブロック体の切欠段差9が突き当たり、双方のブロック体3a,3bを係止することにより、双方のブロック体の突き合わせ面10間にギャップGを保つようにしている。そのため、底部中央壁41の寸法H=2L2+Gに設定されている。なお、積層板2の各々には前述した実施例と同様に結合穴6と半抜き穴部8a,8bとが設けられ、積層板2を重ねることによって各ブロック体3a,3bを形成したとき、図8に示すように、各ブロック体3a,3bの対向する端部の突き合わせ面10の平坦度を得ると共に、接極面11の平坦度も得るようにしており、またコ字形の当板40の対向する二つの壁には結合穴6が設けられている。
【0019】
この実施例は、コ字形の当板40内に、二組のブロック体3a,3bを両側から挿入し、これらブロック体の切欠段差9が係止部41a,41bに係止された状態とし、これにピン5で結合することにより、ブロック体3a,3bがギャップGを隔てた状態でコ字形の当板40と組み付けられるので、ギャップGを正確に確保することができる。このような当板40は対向する壁42が底部中央壁41で連結された形状であるので、電磁接触器の電源投入時(コイルCへの電圧印加時)、ギャップGに作用するモーメントが図8に示す矢印方向に発生するが、そのモーメントに対し強度的に有効である。従って、積層鉄心としての強度を高めることができる。
【0020】
図9乃至図11は積層鉄心の第三の実施例を示している。この場合は、図9に示すように、積層板2を複数枚数積層してなる二組のブロック体3a,3bと、これと同材料で形成された二個の当板44と、結合用のピン5とを有して構成されている。
【0021】
この実施例において、二個の当板44の各々は、側部が中央壁となるようなコ字形に形成され、その底部両側を切欠くことによって底壁中央部45を残した係止部44aを有すると共に、その上部両側を切欠くことによって上壁中央部46を残した係止部44bを有している。一方、各ブロック体3a,3bの互いに対向する端部にはその底部を切り除いて形成された切欠段差9aが設けられると共に、その上部を切り除いて形成された切欠段差9bが設けられ、従って、各ブロックを形成する積層板2の各々の上下位置に切欠段差9a,9bが設けられている。そして、対向する二個の当板44間に、ブロック体3aと3bとを両側から挿入したとき、一方のブロック体3aの切欠段差9a,9bが二個の当板44における一方の係止部44a,44bに突き当たり、また他方のブロック体3bの切欠段差9a,9bが二個の当板における他方の係止部44a,44bに突き当たり、双方のブロック体3a,3bを係止することにより、ブロック体3a,3b間の突き合わせ面10間にギャップGを保つようにしている。この実施例によれば、コ字形をなす二個の当板44を用い、これらが各ブロック体3a,3bを挟持するので、即ち、各当板44の底壁中央部45,上壁中央部46の両端に夫々ある係止部44a,44bに各ブロック体の切欠段差9a,9bが係止され、また底壁中央部45が各ブロック体の底部の接極面11の部分を支持すると共に、上壁中央部46が各ブロック体の上部の接極面11の部分を支持するので、双方のブロック体3a,3bと当板44とをピン5で結合したときに、ブロック体3a,3bが図11に示す方向に動くのを確実に防止することができる。そのため、ブロック体の突き合わせ面10がずれるおそれがなく、ギャップGを安定的に保つことができるばかでなく、組み付け時の作業性がいっそう良好となる。しかも、第二の実施例と同様に電磁接触器の電源投入時、ギャップGに作用するモーメントが図8に示す矢印方向に発生しても、そのモーメントに対し強度的に有効であり、従って、強度的にも有利である。
【0022】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、各々が同一形状からなり、所定位置に半抜き穴を設けた積層板を複数枚板厚方向に重ねて形成した二組のブロック体と、該ブロック体の外側に配置される当板と、互いに対向する前記二組のブロック体及び前記当板を結合するピンとを有し、前記当板は、底部が中央壁となるようにコ字形に形成して、該中央壁の底部両側を切欠いて係止部とし、前記各ブロック体の互いに対向する端部で該ブロック体の底部を切り除いて切欠段差を設け、前記各ブロック体を前記当板に両側から挿入し、前記ピンで結合しているため、ブロック体間のギャップを高精度保ったままで組み付けることができ、高精度のギャップを容易に得ることができる効果がある。
また当板の長手方向の長さが、双方の積層板の長さとその積層板間のギャップ長さとを加えた長さと同一寸法をなし、しかも当板の中央部の幅寸法が双方の積層板の対向する端部と同一幅寸法をなし、当板を打ち抜く金型に基づいて積層板を形成することが可能となるので、積層鉄心の製作が容易となる効果がある。
【0023】
本発明の請求項2によれば、A作業〜C作業からなる第一工程と、該第一工程後、A作業〜D作業からなる第二工程と、該第二工程を積層板2の所定枚数分繰り返し行うと共に、当板4と同一形状のものを打ち抜く度に、当板4に対し該当板と同一形状のものを順次積層させる第三工程と、該第三工程後、第一工程を再び繰り返し、該第一工程によって打ち抜かれた当板4を所定枚数分の積層板上に積層させる第四工程と、積層された一枚目の当板4,所定枚数分の積層板2,二枚目の当板4を外方から圧縮して互いに仮止めする第五工程と、第五工程後、仮止めされた一枚目の当板4,所定枚数分の積層板2,二枚目の当板4をピン5で結合する第六工程とを有しているので、第一工程〜第五工程を順次行えば、積層板相互の位置ずれがないばかりでなく、積層板と当板との間での位置ずれもなくなり、積層鉄心の製作が極めて容易となり、しかも、第三工程ではギャップに対応する位置を切断除去する作業を有し、第四工程により所定枚数の積層板のギャップGに相当する寸法分を除去するので、ギャップが必然的に形成されることとなる結果、ギャップ寸法を容易かつ確実に確保できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電磁接触器の積層鉄心の第一の実施例を示す斜視図。
【図2】積層鉄心を構成する積層板の説明図(a)及び当板の説明図(b)。
【図3】当板と各ブロック体とピンとの組み付け関係を示す分解説明図。
【図4】本発明による電磁接触器の積層鉄心の第一の実施例の変形例を示す斜視図。
【図5】図4の積層鉄心を組み付けるときの説明用分解斜視図。
【図6】本発明による電磁接触器の積層鉄心の第二の実施例を示す斜視図。
【図7】当板と各ブロック体とピンとの組み付け関係を示す分解説明図。
【図8】当板による効果を示す説明図。
【図9】本発明による電磁接触器の積層鉄心の第三の実施例を示す斜視図。
【図10】当板と各ブロック体とピンとの組み付け関係を示す説明図。
【図11】当板による効果を示す説明図。
【図12】本発明による積層鉄心の製造方法の一実施例を示すプレス機械と作業工程との説明図。
【図13】素材ローラに打ち抜かれた結合穴と半抜き穴とを示す説明図。
【図14】素材ローラから形成される一枚目の当板と積層板と二枚目の当板との形成順を示す説明図。
【図15】一枚目の当板と積層板との積層状態を示す説明図。
【図16】一枚目の当板と積層板と二枚目の当板との圧縮状態を示す説明図。
【図17】ピンによる当板と積層板との結合を示す説明図。
【図18】一般の電磁接触器を示す縦断面図。
【図19】従来技術の積層鉄心の一例を示す分解斜視図。
【符号の説明】
B...固定鉄心としての積層鉄心、2...積層板、3a,3b...ブロック体、4,40,44...当板、41a,41b,44a,44b...係止部、9,9a,9b...切欠段差、5...ピン、6...結合穴、G...ギャップ、7...ギャップとしての隙間、A作業...結合穴6を打ち抜くこと、B作業...半抜き穴部8a・8bを打ち抜くこと、C作業...当板4と同形状の大きさに打ち抜くこと、D作業...ギャップGに相当する寸法で切断除去すること。

Claims (1)

  1. 各々が同一形状からなり、所定位置に半抜き穴を設けた積層板を複数枚板厚方向に重ねて形成した二組のブロック体と、
    該ブロック体の外側に配置される当板と、
    互いに対向する前記二組のブロック体及び前記当板を結合するピンとを有し、
    前記ブロック体と前記当板と前記ピンとで積層鉄心を構成し、
    前記当板は、底部が中央壁となるようにコ字形に形成して、該中央壁の底部両側を切欠いて係止部とし、
    前記各ブロック体の互いに対向する端部で該ブロック体の底部を切り除いて切欠段差を設け、
    前記各ブロック体を前記当板に両側から挿入し、前記ピンで結合した積層鉄心を用いたことを特徴とする電磁接触器。
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