JP3636860B2 - ラフィングジブ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、ラフィングジブに関し、さらに詳しくは、ラフィングジブに用いられるジブセクションの連結機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、高揚程あるいは遠隔位置での荷揚げあるいは荷下ろし作業を行うために、クレーンのブーム先端に連結されるラフィングジブを用いる場合がある。
ラフィングジブは、例えば、トラッククレーンに装備されているブームの先端にベースジブを取り付け、そのベースジブに対して作業条件に応じて複数の分割ジブおよびその分割ジブの先端にフックブロックを懸垂させるためのシーブを装着されたトップジブをそれぞれ連結して構成されている。
分割ジブは、複数連結されることでベースジブとトップジブとの間に中間ジブセクションを構成するようになっており、このような中間ジブセクションでの連結段数に比較して軽量化が図れるラチスジブが多用され、ラチスジブ同士の長手方向端部が連結されるようになっている。
連結のための構成としては、ラチスジブの長手方向端部の一方に互いに対向するラグ状部を形成し、このラグ状部に対し、長手方向の他方に形成されている片部を挿入し、ラグ状部および片部にそれぞれ形成されている挿通孔にピンを挿通するようにした構成がある(例えば、特開平7ー69585号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ラフィングジブを組み立てる場合には、組み立てに要する地上スペースを少なくすることが可能な立組方式と称される組み立て方式が本出願人により提案されている(例えば、本出願の先願に係る特許第2524141号)。
この組み立て方式は、伸縮ブームを伸長させながら分割ジブを順次ブーム先端から吊り下げた状態で連結する方式である。
しかし、分割ジブを吊り下げながら各分割ジブ同士を連結する場合には次のような問題があった。
つまり、分割ジブを構成するラチスジブは、長手方向端部までの長さが長く、連結作業を行う作業者が地上に立った場合に手が届く長さにはない。例えば、最も短いジブの組合わせとしては、7mのベースジブに4mのトップジブを連結した組合わせがあるが、この場合でも、両ジブの連結位置には作業者の手が届かない。
そこで、連結作業は分割ジブ内に作業者が入り込んで連結位置までジブ内を登ることが必要となる。このように連結位置まで登って作業するのは、所謂、高所作業となり、しかも、単にピンの挿通のみでなくピンの抜け止め作業を必要とする場合もあることから危険かつ困難な作業となる。
【0004】
本発明の目的は、上記従来のラフィングジブにおける問題、特に、分割ジブの連結作業における問題に鑑み、高所での作業が不要となるばかりでなく、簡単に連結操作が行えるようにすることで危険かつ困難な作業を要することなくジブの連結が可能となる構成を備えたラフィングジブを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、請求項1記載の発明は、伸縮ブームを伸長させながら連結してベースジブセクションと中間ジブセクションあるいはトップジブセクションにおける背面側および腹面側がそれぞれ順次吊り下げられた状態で連結されて組み立てられるラフィングジブにおいて、上記中間ジブセクションをなす分割ジブの長手方向一方の端部に位置し、上記背面側および腹面側にそれぞれ設けられている一対のラグ片で構成されたエンド部と、上記中間ジブセクションをなす分割ジブの長手方向他方の端部に位置し、上記長手方向一方の端部に位置するエンド部に嵌合可能な片部で構成された受け部と、上記エンド部に配置され、通常、上記ラグ片間を貫通する習性を付与されている係合手段とを備え、上記係合手段は、上記中間ジブセクションあるいはトップジブセクションの連結位置とは別に設けられている油圧源からの給油制御によって作動する油圧シリンダを備え、上記背面側および覆面側と上記油圧源との間の油路選択が可能な継手を介して接続され、上記受け部が上記エンド部に嵌合された後に、上記背面側および腹面側に順次油路が選択されて給油制御がなされることにより上記エンド部のラグ片間を貫通する動作が行われて上記エンド部と上記受け部とを一体的に連結することを特徴としている。
【0007】
請求項記載の発明は、請求項記載のラフィングジブにおいて、上記係合手段は、油圧シリンダの作動時に上記エンド部および受け部に対して上記エンド部のラグ片間を貫通する方向で挿脱可能な係合ピンと、上記エンド部の上記ラグ片間を貫通させる習性を上記ピンに対して常時付与する弾性体とを備え、上記弾性体の習性に抗して上記ピンを上記エンド部のラグ片間から離脱させることにより、上記受け部を上記エンド部に嵌合させる状態に設定することを特徴としている。
【0008】
請求項記載の発明は、請求項記載のラフィングジブにおいて、上記係合手段および継手は連結対象とされる分割ジブ毎に設けられており、上記係合手段に備えられている油圧シリンダへの送油用配管は、上記分割ジブにおける上記油圧シリンダの配置位置とは反対側の端部に向け延長され連結位置とは別に設けられている油圧源に接続可能な構成とされていることを特徴としている。
【0009】
請求項記載の発明は、請求項1記載のラフィングジブにおいて、上記係合手段は、上記中間ジブセクションあるいはトップジブセクションの連結位置とは別な位置にて押引作動される牽索部材と、上記牽索部材に連結可能であって、上記エンド部のラグ片間で挿脱可能なピンとを備え、上記エンド部に上記受け部が嵌合されるとき、上記牽索部材の押引動作に応じて上記エンド部のラグ片間で上記ピンを挿脱させることを特徴としている。
【0010】
【作用】
前述した各特徴を有する本発明では、中間ジブセクションあるいはトップジブセクションでの連結作業が係合手段を用いることにより連結位置とは別の位置からの遠隔駆動によって行える。特に、中間ジブセクションあるいはトップジブセクションに設けられているエンド部に対し、受け部が嵌合したのに応じて係合手段がエンド部のラグ片間を貫通するように作動させられるので、作業者がその連結位置に立合う必要がない。
【0011】
また、本発明では、エンド部と受け部との連結状態を連結位置とは別の位置に設けられている油圧源からのオイルの供給制御による遠隔操作によって設定することができる。特に、ラグ片間を貫通する習性が付与されているピンとこのピンの挿脱動作を油圧源からのオイルの供給制御によって行えるので、エンド部と受け部とを容易に連結状態に設定することができると共に、連結した後にはピンの習性によってピン自らが抜け止めされるので、堅固な連結状態を維持することができる。しかも、発明では、係合手段およびこの係合手段に備えられている油圧シリンダが分割ジブ毎に設けられ、それら分割ジブにそれぞれ油圧シリンダへの送油用配管が油圧源に対して接続可能に設けられているので、連結される分割ジブの段数に関係なく、油圧シリンダへの送油用配管を準備することなく送油用配管と油圧源とを接続するだけで最終段位の分割ジブとその分割ジブよりも前に連結されている分割ジブとを連結することができる。
【0012】
更に、本発明では、連結位置とは別な位置にて押引作動される牽索部材によりエンド部のラグ片間でピンを挿脱させることにより、エンド部と受け部との連結を遠隔作業することができるので、簡単な構成によって作業者が連結位置に立合う必要をなくすことができる。
【0013】
【実施例】
以下、図示実施例により発明の詳細を説明する。図1は、本発明によるラフィングジブの全体構成の要部を、立組方式により組み立てられて立て起こしされる前の状態で示す図であり、同図においてラフィングジブ1は、台車2と、台車2上に水平旋回自在に搭載されている旋回台3と、旋回台3上で鉛直面内で起伏可能に装備されているブーム4と、ブーム4の先端に装備されているラフィングジブ取り付け基台9を基端として連続して連結されているベースジブセクション5、中間ジブセクション6およびトップジブセクション7と、これら各ジブセクション5、6、7を任意の起伏角度で支持する支持装置8とを基本構成として備えている。上記した各ジブセクションは、単位長さの分割ジブが用いられ、そのうち、ベースジブセクション5をなす分割ジブは、ブーム4の先端に装備されているラフィングジブ取り付け基台9に対してピン結合されて揺動自在に支持されており、中間ジブセクション6をなす分割ジブは、作業内容に応じた段数が用意されてその端部同士がピン結合され、さらにトップジブセクション7は、中間ジブセクション6の先端に位置する分割ジブに対してピン結合されている。
【0014】
支持装置8は、ラフィングジブ取り付け基台9に対して延長方向一端が枢支されて揺動可能な前後2本の棒状支柱部材(以下、ジブセクションの前側に位置する棒状支柱部材を第1マスト8aとし、後側に位置する棒状支柱部材を第2マスト8bとする)と、第1マスト8aの先端とベースジブセクション5の先端とに掛け渡されて延長方向端部がそれぞれ固定されている控えロープ10とを備えている。
第1マスト8aと第2マスト8bとの先端間には屈曲可能なテンションロッド11が配置されて各先端同士が結合され、さらに第1マスト8aの先端とトップジブセクション7の先端との間にはワイヤとロッドとを組合わせたテンションロッド12が配置されて先端同士が連結され、また、第2マスト8bの先端には旋回台3に装備されているウィンチから繰り出されたテンションロープ付きのテンションロッド13が結合されている。
【0015】
ベースジブセクション5に連結される中間ジブセクション6およびこの中間ジブセクション6に連結されるトップジブセクション7をなす分割ジブは、図2に示す構成を備えている。
図2において、分割ジブ(便宜上、符号50とする)は、4隅にてジブセクションの長手方向に沿って延長された枠パイプ51と、枠パイプ51の延長方向前後端部で各枠パイプ51を支持するように上下左右に張り渡されている支持パイプ52と、各枠パイプ51間にてラチス構造をなす補強パイプ53とで構成されている。
枠パイプ51の延長方向端部の一方には、各枠パイプ51に固定されている座板54を介して一対のラグ片を備えたエンド部55が設けられ、また、枠パイプ51の延長方向端部の他方には、上記と同様な座板54を介してエンド部55内に嵌合可能な片部からなる受け部56が設けられている。
エンド部55は、ラグ片を貫通する挿通孔55Aが形成され、その挿通孔55Aには、後述する係合手段9が係脱可能に対向して設けられている。また、受け部56においても、上記挿通孔55Aに対応して後述する係合手段9が係脱可能な挿通孔が形成されている。
【0016】
係合手段9は、エンド部55に固定されている油圧シリンダ9Aの駆動制御によってエンド部55との係脱制御が行われるようになっており、そのための構成は図3に示されている。
図3において、係合手段9は、油圧シリンダ9A内で往復動可能なピストン9Bと、軸方向一端にピストン9Bが一体化されるとともにエンド部55の挿通孔55Aに対して係脱可能な係合ピン9Cを軸方向他端に備えたプランジャ9Dと、油圧シリンダ9Aと係合ピン9Cとの間に配置されて、係合ピン9Cを常に油圧シリンダ9Aから突出させる習性を付与するコイルスプリング9Eとを備えている。本実施例では、プランジャ9Dの往動ストロークとして、係合ピン9Cがエンド部55のラグ片間を貫通して挿通孔55Aから突出し、その外表面が外部に露呈するストロークとされている。
油圧シリンダ9Aには、ピストン9Bをはさんでピストン9Bを往復動させるための油路9F、9Gが連通させてあり、この油路9F、9Gのうち、油路9Fはピストン9Bの往動油路とされ、油路9Gはピストン9Bの復動油路とされている。
また、係合ピン9Cは容易に識別できる色の着色が施されている。
【0017】
上記油路9F、9Gに対しては、分割ジブ50内に配置されている配管によってオイルの供給が行われるようになっている。
図2において、上記した配管の構成を説明すると次の通りである。
油圧シリンダ9Aに対する配管は、分割ジブ50の背面側(図2において分割ジブ50の上面側に相当)と腹面側(図2において分割ジブ50の下面側に相当)とにそれぞれ配置されている油圧シリンダ9Aを独立して作動させるための送油経路が選択できるようになっているとともに、背面側および腹面側では、左右に配置されている油圧シリンダ9Aにおいてピストン9Bの往動油路(油路9Fに相当)同士、および復動油路(油路9Gに相当)同士がそれぞれ並列されて左右の油圧シリンダ9A内でピストン9Bが同じ向きの動作を行えるようにされている。
このため、分割ジブ50内には、図2に示すように、油路9Fおよび油路9Gへの送油を行うための一対の基幹油路14、15が枠パイプ51の一つに沿って延長されており、その端部の一方、つまり、油圧シリンダ9A側に位置する端部がジョイント部材16に接続可能とされ、端部の他方には接続部材17が取り付けられている。
【0018】
ジョイント部材16は、分割ジブ50の背面側および腹面側に位置する油圧シリンダ9Aへの送油経路をそれぞれ備え、いずれかの送油経路が選択されて基幹油路14、15と接続される接続部(図示されず)が設けられている。ジョイント部材16に対する基幹油路14、15の接続は、その詳細を示さないが、基幹油路14、15の端部の一方およびジョイント部材16に設けられているカップラ同士を係合させることで行われ、カップラ同士は互いに係脱可能な構造を備え、離脱した際には内部のシール構造によってオイルが漏れないようになっている。このような構造は、基幹油路14、15の端部の他方に取り付けられている接続部材17にも適用されており、その接続部材17がカップラの一方を構成している。
接続部材17は、ラフィングジブ1の組み立て時に分割ジブ50同士の連結位置とは別に、地上で準備される給油装置18(図4参照)から延長される送油パイプ19に連通できるようになっている。
【0019】
給油装置18は、係合手段9の駆動源をなすものであり、図4に示すように、台車18Aに搭載されたオイルタンク18Bおよびオイルタンク18B内のオイルを圧送するためのオイルポンプ18Cを備え、オイルポンプ18Cの送油部には上記した接続部材17と接続可能な送油パイプ19が連通させてある。
【0020】
本実施例は以上のような構成であるから、図4および図5においてその作用を説明すると次の通りである。
図4は、ラフィングジブ1を立組方式によって組み立てる作業の途中を示す図であり、同図においてラフィングジブ1は、伸縮ブーム4の先端に有するラフィングジブ取り付け基台9を介してベースジブセクション5および中間ジブセクション6が順次連結される。
中間ジブセクション6を組み立てる際には、図4に示すように、先ず分割ジブ50の背面側のみが連結された状態とされ、次いで、図5に示すように、伸縮ブーム4の伸長操作(図5中、矢印Sで示す動作)および起仰操作(図5中、矢印Rで示す動作)が行われて分割ジブ50が持上げられると分割ジブ50の腹面側が連結される。このため、分割ジブ50では、新たに連結される分割ジブ50を対象として、分割ジブ50に装備されている基幹油路14、15がその端部の他方に有する接続部材17を介して給油装置18に接続される。
【0021】
一方、接続部材17を有する基幹油路14、15は、まず、油圧シリンダ9Aのうちで、分割ジブ50の背面側に位置する油圧シリンダ9Aを対象としてジョイント部材16の送油経路が選択されて接続される。
この状態において、地切り前の分割ジブ50の背面側に位置するエンド部55と伸縮ブーム4により吊り下げられている分割ジブ50の受け部56とが嵌合させられると、油圧シリンダ9Aの往動油路である油路9F(図3参照)に圧油が供給される。なお、圧油の供給前、つまり、エンド部55と受け部56とが嵌合するまでの間は、油圧シリンダ9Aの油路9G(復動油路)に対して圧油が供給されて係合ピン9Cがエンド部55における受け部56の嵌合代から離脱させられていること勿論である。
油路9Fに圧油が供給されると、油圧シリンダ9A内のピストン9Bが押し動かされることによりプランジャ9Dが突出し、エンド部55および受け部56の挿通孔に係合ピン9Cが挿通される。係合ピン9Cは、コイルスプリング9Eの付勢によりエンド部55の挿通孔55Aから突出した状態を維持されると共に識別可能な着色が施されているので、分割ジブ同士の連結を堅固に維持することができるとともにエンド部55の挿通孔55Aから突出するとオペレータにより認識され、正常に係合したかどうかを容易に確認することができる。
【0022】
分割ジブ50の背面側が連結されると、ジョイント部材16における送油経路が分割ジブ50の腹面側の油圧シリンダ9Aを対象とする経路に切り換えられる。この場合には、背面側の連結が終了した時点で分割ジブ50が地切りされる前にジョイント部材16に接続されている基幹油路14、15を差し替えればよい。分割ジブ50の背面側の連結が終了した後、伸縮ブーム4の伸長操作および起仰操作によって分割ジブ50が吊り下げられると、先に連結が終わっている分割ジブ50の腹面側の受け部56に対してこれから連結される分割ジブ50が吊り上げられる際に揺動することにより腹面側のエンド部55が嵌合するので、この時点で送油を開始する。これにより、上述した背面側での連結時と同じように油圧シリンダ9Aからプランジャ9Dが突出し、エンド部55の挿通孔55Aに挿通され、その状態が正常に行われているかどうかが係合ピン9Cの突出具合による着色確認によって判断される。
なお、複数段の分割ジブ50を地上組み立てした後、その分割ジブ群を纏めて吊り下げるような場合には、必要に応じて基幹油路14、15をジョイント部材16から外し、地上組み立てされる分割ジブ同士の基幹油路14、15を接続部材17を介して繋ぐことで連結作業の対象となる分割ジブ50の油圧シリンダ9Aへの圧油の供給を行うようにすることも可能である。
【0023】
一方、端部同士での背面側および腹面側が互いに連結されている状態の分割ジブ50を分解する場合には、ジョイント部材16に対する基幹油路14、15の送油経路を切り換えることにより実行される。つまり、油圧シリンダ9Aでの復動油路に相当する油路9Gに圧油を供給できる送油経路とされることにより、油圧シリンダ9Aのプランジャ9Dがコイルスプリング9の付勢に抗して油圧シリンダ9A内に引き込まれ、係合ピン9Cがエンド部55の挿通孔55Aから抜き出され、受け部56とエンド部55との嵌合状態が解除される。
【0024】
以上のような実施例によれば、カップラのシール構造により油もれを防止することができるので、係合手段9のプランジャ9Dが作動油により保持され、係合ピン9Cの抜けを防止することができる。また、係合手段9のプランジャ9Dがコイルスプリング9Eにより、常に油圧シリンダ9Aから突出する習性を付与されているので、予期せぬ油もれが起きても係合ピン9Cの抜けが確実に防止できる。
さらに、係合ピン9Cの抜け防止に関しては、摩擦力を発生させてその力を利用するようにしてもよく、例えば、係合ピン9Cの円周上に溝を設け、エンド部55ではコイルスプリングにより付勢されたボールが上記溝内に入り込むように構成して係合ピン9Cの溝と上記ボールとの係合関係により係合ピン9Cの抜け止めを行うようにすることも可能である。
また、背面側、腹面側の係合手段9の係合が終了した時点で、基幹油路14、15の接続部材17同士を別のホースに接続するようにして、油圧シリンダ9Aでの誤作動を防止するようにしてもよい。つまり、接続部材17同士を接続しない場合には、油圧シリンダ9Aの往動油路である油路9Fに通じる油路の一部に洩れが生じたり、さらに油圧シリンダ9Aの油が熱膨張すると、プランジャ9Dが抜け側に動かされて係合ピン9Cの係合が解除されてしまう虞がある。そこで、接続部材27同士を接続しておくことにより、油の洩れや熱膨張の影響を受けないようにできるので、上記のような不具合の発生が未然に防止できる。
【0025】
次に本発明の他の実施例について説明する。この実施例は、係合手段として、分割ジブの連結位置とは別な位置で押引作動される牽索部材を用いて係合手段の係脱動作を行わせることを特徴としている。つまり、この場合には、図3に示した係合手段9における油圧シリンダ9Aに代えてコイルスプリング9Eによりエンド部55の挿通孔55Aに挿通可能な習性を付与されているプッシュロッド(図示されず)が用いられ、このプッシュロッドには、図2に示した基幹油路に代えて押引可能な牽索部材が連結されている。牽索部材は可撓性を有するワイヤが用いられ、エンド部55のラグ片間に受け部56の嵌合代を設定する際には引動されることでプッシュロッドをエンド部材55の挿通孔55Aから離脱させ、エンド部55に受け部56を嵌合させた時点ではコイルスプリング9Eの付勢によりプッシュロッドをエンド部55のラグ片間に貫通させて先端を突出させる。このような構成によれば、油圧装置を用いないので、構造を簡単化することができる。
【0026】
【発明の効果】
発明によれば、中間ジブセクションあるいはトップジブセクションでの連結作業が係合手段を用いることにより連結位置とは別の位置からの遠隔駆動によって行える。特に、中間ジブセクションあるいはトップジブセクションに設けられているエンド部に対し、受け部が嵌合したのに応じて係合手段がエンド部のラグ片間を貫通するように作動させられるので、作業者がその連結位置に立合う必要がない。これにより、ジブセクションの連結作業に対して、高所での作業が不要となるばかりでなく、簡単に連結操作を行うことができ、作業性の良好なジブの連結を可能にする
【0027】
また、本発明によれば、エンド部と受け部との連結状態を連結位置とは別の位置に設けられている油圧源からのオイルの供給制御による遠隔操作によって設定することができる。特に、ラグ片間を貫通する習性が付与されているピンとこのピンの挿脱動作を油圧源からのオイルの供給制御によって行えるので、エンド部と受け部とを容易に連結状態に設定することができると共に、連結した後にはピンの習性によってピン自らが抜け止めされるので、堅固な連結状態を維持することができる。しかも、発明によれば、係合手段およびこの係合手段に備えられている油圧シリンダが分割ジブ毎に設けられ、それら分割ジブにそれぞれ油圧シリンダへの送油用配管が油圧源に対して接続可能に設けられているので、連結される分割ジブの段数に関係なく、油圧シリンダへの送油用配管を準備する必要がなく、送油用配管と油圧源とを接続するだけで最終段位の分割ジブとその分割ジブよりも前に連結されている分割ジブとを連結することができる。
【0028】
更には、本発明によれば、連結位置とは別な位置にて押引作動される牽索部材によりエンド部のラグ片間でピンを挿脱させることにより、エンド部と受け部との連結を遠隔作業することができるので、簡単な構成によって作業者が連結位置に立合う必要をなくすことができる。これにより高所作業や危険な作業を低減することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるラフィングジブの全体構成の要部を説明するための模式図である。
【図2】図1に示したラフィングジブに用いられる分割ジブの構成を説明するための斜視図である。
【図3】図2に示した分割ジブに用いられる係合手段の構成を説明するための断面図である。
【図4】図1に示したラフィングジブの組み立て途中の状態を説明するための模式図である。
【図5】図4に示したラフィングジブの組み立て状態を、時間的に経過した状態とし手示す模式図である。
【符号の説明】
1 ラフィングジブ
2 台車
3 旋回台
4 伸縮ブーム
5 ベースジブセクション
6 中間ジブセクション
7 トップジブセクション
9 係合手段
9A 油圧シリンダ
9B ピストン
9C 係合ピン
9D プランジャ
9E 弾性体であるコイルスプリング
14、15 基幹油路
16 継手をなすジョイント部
17 接続部材
18 油圧源をなす給油装置
50 分割ジブ
55 エンド部
56 受け部

Claims (4)

  1. 伸縮ブームを伸長させながら連結してベースジブセクションと中間ジブセクションあるいはトップジブセクションにおける背面側および腹面側がそれぞれ順次吊り下げられた状態で連結されて組み立てられるラフィングジブにおいて、
    上記中間ジブセクションをなす分割ジブの長手方向一方の端部に位置し、上記背面側および腹面側にそれぞれ設けられている一対のラグ片で構成されたエンド部と、
    上記中間ジブセクションをなす分割ジブの長手方向他方の端部に位置し、上記長手方向一方の端部に位置するエンド部に嵌合可能な片部で構成された受け部と、
    上記エンド部に配置され、通常、上記ラグ片間を貫通する習性を付与されている係合手段とを備え、
    上記係合手段は、上記中間ジブセクションあるいはトップジブセクションの連結位置とは別に設けられている油圧源からの給油制御によって作動する油圧シリンダを備え、上記背面側および覆面側と上記油圧源との間の油路選択が可能な継手を介して接続され、上記受け部が上記エンド部に嵌合された後に、上記背面側および腹面側に順次油路が選択されて給油制御がなされることにより上記エンド部のラグ片間を貫通する動作が行われて上記エンド部と上記受け部とを一体的に連結することを特徴とするラフィングジブ。
  2. 請求項記載のラフィングジブにおいて、
    上記係合手段は、油圧シリンダの作動時に上記エンド部および受け部に対して上記エンド部のラグ片間を貫通する方向で挿脱可能な係合ピンと、上記エンド部の上記ラグ片間を貫通させる習性を上記ピンに対して常時付与する弾性体とを備え、上記弾性体の習性に抗して上記ピンを上記エンド部のラグ片間から離脱させることにより、上記受け部を上記エンド部に嵌合させる状態に設定することを特徴とするラフィングジブ。
  3. 請求項記載のラフィングジブにおいて、上記係合手段および継手は連結対象とされる分割ジブ毎に設けられており、上記係合手段に備えられている油圧シリンダへの送油用配管は、上記分割ジブにおける上記油圧シリンダの配置位置とは反対側の端部に向け延長され連結位置とは別に設けられている油圧源に接続可能な構成とされていることを特徴とするラフィングジブ。
  4. 請求項1記載のラフィングジブにおいて、上記係合手段は、上記中間ジブセクションあるいはトップジブセクションの連結位置とは別な位置にて押引作動される牽索部材と、上記牽索部材に連結可能であって、上記エンド部のラグ片間で挿脱可能なピンとを備え、上記エンド部に上記受け部が嵌合されるとき、上記牽索部材の押引動作に応じて上記エンド部のラグ片間で上記ピンを挿脱させることを特徴とするラフィングジブ。
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