JP3633497B2 - 周波数誤差推定を行う受信機および周波数誤差の推定方法 - Google Patents

周波数誤差推定を行う受信機および周波数誤差の推定方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、衛星通信や移動体通信等で用いられる受信機に関するものであり、特に、受信機の局部発振器の周波数と受信信号の搬送波周波数との間に生じる周波数誤差を推定する受信機及び周波数誤差の推定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図10は、例えば「Performance of a Simple Delay−Multiply−Average Technique for Frequency Estimation」、S.N.Crozier他、Canadian Conference on Electrical and Computer Engineering, paper WM10.3, Sept. 13−16, 1992に示されている従来の周波数誤差推定回路の構成図である。図10において、1は受信信号、2は受信信号1をシンボルレートで標本化する標本化部、101は標本化された受信信号3を逓倍処理して変調成分を除去する逓倍器、102は逓倍器101の出力を順次遅延検波処理する遅延検波器、103は遅延検波器102の出力を平均化し雑音成分を抑圧する平均化フィルタ、104は平均化フィルタ103の出力に基づいて受信信号の位相成分を算出する座標変換器、105は前記受信信号の位相成分から周波数誤差値を算出する除算器である。
【0003】
次に、前記従来の周波数誤差推定回路の動作を説明する。まず受信信号1は、M相PSK(Phase Shift Keying)変調方式によって変調処理されており、下記式1によって規定される。
r(t) = A(t)exp[j{θ(t)+Δωt}] ・・・式1
但し、r(t)は受信信号1、A(t)は振幅成分、θ(t)は変調位相成分である。また、受信信号の位相成分には、周波数誤差Δωtが含まれている。なお、説明の簡単のため受信信号1には雑音成分が付加されていないものとする。
【0004】
次に標本化部2は、上記受信信号1をシンボルレートで順次標本化する。標本化後の受信信号3は下記式2で表される。
r(nT) = A(nT)exp[j{θ(nT)+ΔωnT}] ・・・式2
但し、r(nT)は標本化後の受信信号3であり、Tはシンボル周期、nは自然数を表す。ここで変調位相成分θ(nT)は、M相PSK変調方式に従い、
θ(nT) = 2πk/M ・・・式3
(k=0,1,・・・,M−1)
となり、0〜2πの範囲で等間隔に全M通りの値をとる。
【0005】
次に逓倍器101は、受信信号3の変調位相成分を除去するために所定の変調多値数Mで逓倍処理する。逓倍後の信号r(nT)は下記式4で表される。
(nT) = A(nT)exp[jM{θ(nT)+ΔωnT}] ・・・式4
ここで、M逓倍された変調位相成分Mθ(nT)は、上記式3より2πの整数倍となることが明らかでり、当該成分は無視できる。即ち、逓倍後の信号r(nT)は下記式5で表される。
(nT) = A(nT)exp(jMΔωnT) ・・・式5
【0006】
次に遅延検波器102は、M逓倍された信号r(nT)を、予め定められたシンボル周期数分にわたり遅延検波処理する。当該遅延検波処理におけるシンボル周期数をDとすると、遅延検波後の復調信号d(nT)は、
Figure 0003633497
但し、r (nT−DT)はr(nT−DT)の共役複素値を表す。
ここで、前記標本化部2におけるサンプリングタイミングとしてナイキスト点が選択されていると仮定すると、受信信号の振幅成分A(nT)が常時一定となるため、復調信号d(nT)は下記式6で表される。
(nT) = exp(jMDΔωT) ・・・式6
【0007】
次に平均化フィルタ103は、遅延検波後の復調信号d(nT)を所定時間にわたり平均化することにより受信信号に付加された雑音成分を抑圧する。なお、ここでは受信信号には雑音成分が付加されないものと想定しているため、当該平均化フィルタ103からは復調信号d(nT)がそのまま出力される。
【0008】
次に座標変換器104は、位相平面上において直交座標系で表現されている復調信号d(nT)を極座標表現に座標変換し、復調信号d(nT)の位相成分MDΔωTを算出する。最後に除算器105は、復調信号の位相成分MDΔωTをMDで除算し、当該受信信号の1シンボル周期T間の周波数誤差ΔωTを出力する。ここで、周波数誤差の推定範囲Δf(=Δω/2π)は下記式7で表される。
|Δf|<f/2MD ・・・式7
但し、fは受信信号のシンボルレート
従って、例えばQPSK変調方式(変調多値数M=4)において、遅延検波処理のシンボル周期数D=1とした場合、シンボルレートfの1/8までの周波数誤差の推定が可能である。このように推定された周波数誤差は、例えばVCO(Voltage Controlled Oscillator)等のような受信機の局所発振器の制御に用いられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の周波数誤差推定回路では、周波数誤差の推定範囲Δfを広くするために、遅延検波器103におけるシンボル周期数Dをできるだけ小さくする必要がある。しかしながら、シンボルレートが低い移動体通信において周波数設定精度が低い局所発振器を用いる場合や、移動体衛星通信のように受信信号が大きなドップラーシフトを受けるような場合には、受信信号に対する局所発振器の周波数誤差は、上記式7で規定される周波数誤差推定回路の推定範囲Δfよりも大きくなることがあり、周波数誤差を正確に推定できないといった問題があった。
【0010】
これに対し、従来の周波数誤差推定回路で大きな周波数誤差を推定するために、逓倍器101による受信信号の逓倍処理を省き、周波数誤差の推定範囲ΔfをM倍に広げる方法がとられるが、この方法では、周波数誤差の推定処理を行うために、通常のデータとは別に、周波数誤差推定用の既知パターンを送信する必要があるため、データ伝送効率が大幅に低下するといった問題があった。
【0011】
また通常データの受信中には周波数誤差を推定することができないため、例えば、通信中に受信機が移動して周波数誤差が変動した場合には、正しく周波数誤差を補正することができず通信品質が劣化するといった問題があった。
【0012】
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、受信信号と受信機の局所発振器との間に大きな周波数誤差が生じる場合であっても、データ転送効率を低下させることなく、周波数誤差を正確に推定することが可能な受信機および周波数誤差推定方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記の課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる受信機にあっては、所定の方式で変調された受信信号を順次標本化する標本化手段と、各々異なる大きさの周波数補正値が予め設定され、該周波数補正値に従って前記標本化信号の周波数を各々補正し、周波数補正後の標本化信号を各々別個に復調して、該受信信号の判定値と信頼度情報とを出力し、前記判定値から受信信号に挿入された既知の同期語を各々検出する、複数の復調処理手段と、前記複数の復調処理手段各々から出力された複数の信頼度情報と同期語検出結果とに基づいて、複数の判定値から一の最終判定値を選択する判定値選択手段と、該最終判定値に対応した復調処理手段の周波数補正値に基づいて、当該受信信号の周波数誤差を推定する周波数誤差検出手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】
次の発明にかかる受信機にあっては、標本化手段は、受信信号を各シンボル毎に複数のサンプリングタイミングでオーバーサンプリングして標本化信号を順次出力し、さらに、前記標本化信号をサンプリングタイミングに従って順次分配し、複数の分配信号を出力する分配手段を備え、該複数の分配信号は、それぞれに、周波数補正値の大きさが各々異なる複数の復調処理手段によって復調処理されることを特徴とする。
【0015】
次の発明にかかる受信機にあっては、所定の方式で変調された受信信号を順次標本化する標本化手段と、該標本化信号を一定時間に亘って順次保持する記憶手段と、所定の周波数補正値により前記記憶手段に記憶された標本化信号の周波数を順次補正し、周波数補正後の標本化信号を復調して、該標本化信号の判定値と信頼度情報とを出力し、前記判定値から受信信号に挿入された既知の同期語を検出する復調処理手段と、前記復調処理手段の周波数補正値を切替えながら、前記復調処理手段に前記記憶部の標本化信号を複数回繰り返して復調処理させる復調制御手段と、複数の周波数補正値各々に関する判定値、信頼度情報及び同期語検出結果をそれぞれ記憶する判定値記憶手段と、該判定値記憶手段に記憶された複数の信頼度情報と同期語検出結果とに基づいて、複数の判定値から一の最終判定値を選択する判定値選択手段と、該最終判定値に対応する周波数補正値に基づいて、当該受信信号の周波数誤差を推定する周波数誤差検出手段とを備えたことを特徴とする。
【0016】
次の発明にかかる受信機にあっては、復調処理手段は、既知の同期語パターンを複数の異なる位相シフト量でそれぞれに位相シフトさせた複数の既知パターンに基づいて判定値に対する同期語検出処理を行うとともに、同期語検出された既知パターンの位相シフト量を特定し、周波数誤差検出手段は、判定値選択手段によって選択された最終判定値に対応する周波数補正値を前記特定された位相シフト量で補正して、当該受信信号の周波数誤差を推定する構成とされたことを特徴とする。
【0017】
次の発明にかかる受信機にあっては、最終判定値に対応する同期語検出結果に基づいて、当該受信機が同期状態にあるか否かを判別する同期検出手段を備え、復調処理手段は、前記同期状態判別結果に応じて周波数補正値を切替える構成とされたことを特徴とする。
【0018】
次の発明にかかる周波数誤差推定方法にあっては、所定の方式で変調された受信信号を順次標本化する標本化工程と、各々異なる大きさの周波数補正値が予め設定され、該周波数補正値に従って前記標本化信号の周波数を各々補正し、周波数補正後の標本化信号を各々別個に復調して、該受信信号の判定値と信頼度情報とを出力し、前記判定値から受信信号に挿入された既知の同期語を各々検出する、複数の復調処理工程と、前記複数の復調処理工程各々によって出力された複数の信頼度情報と同期語検出結果とに基づいて、複数の判定値から一の最終判定値を選択する判定値選択工程と、該最終判定値に対応した復調処理工程の周波数補正値に基づいて、当該受信信号の周波数誤差を推定する周波数誤差検出工程とを備えたことを特徴とする。
【0019】
次の発明にかかる周波数誤差推定方法にあっては、標本化工程は、受信信号を各シンボル毎に複数のサンプリングタイミングでオーバーサンプリングして標本化信号を順次出力し、さらに、前記標本化信号をサンプリングタイミングに従って順次分配し、複数の分配信号を出力する分配工程を備え、該複数の分配信号は、それぞれに、周波数補正値の大きさが各々異なる複数の復調処理工程によって復調処理されることを特徴とする。
【0020】
次の発明にかかる周波数誤差推定方法にあっては、所定の方式で変調された受信信号を順次標本化する標本化工程と、該標本化信号を一定時間に亘って順次保持する記憶工程と、所定の周波数補正値により前記記憶工程で記憶された標本化信号の周波数を補正し、周波数補正後の標本化信号を復調して、該標本化信号の判定値と信頼度情報とを出力し、前記判定値から受信信号に挿入された既知の同期語を検出する復調処理工程と、前記周波数補正値を切替えながら、前記前記復調処理工程を複数回繰り返して実行させる復調制御工程と、複数の周波数補正値各々に関する判定値、信頼度情報及び同期語検出結果をそれぞれ記憶する判定値記憶工程と、該判定値記憶工程に記憶された複数の信頼度情報と同期語検出結果とに基づいて、複数の判定値から一の最終判定値を選択する判定値選択工程と、該最終判定値に対応する周波数補正値に基づいて、当該受信信号の周波数誤差を推定する周波数誤差検出工程とを備えたことを特徴とする。
【0021】
次の発明にかかる周波数誤差推定方法にあっては、復調処理工程は、既知の同期語パターンを複数の異なる位相シフト量でそれぞれに位相シフトさせた複数の既知パターンに基づいて判定値に対する同期語検出処理を行うとともに、同期語検出された既知パターンの位相シフト量を特定し、周波数誤差検出工程は、判定値選択工程によって選択された最終判定値に対応する周波数補正値を前記特定された位相シフト量で補正して、当該受信信号の周波数誤差を推定することを特徴とする。
【0022】
次の発明にかかる周波数誤差推定方法にあっては、最終判定値に対応する同期語検出結果に基づいて、当該受信機が同期状態にあるか否かを判別する同期検出工程を備え、復調処理工程は、前記同期状態判別結果に応じて周波数補正値を切替えることを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、本実施の形態1に係る受信機の構成図である。図1において、1は受信信号、2は受信信号1をシンボルレートで順次標本化する標本化部、3は標本化信号、20は前記標本化信号を各々別個に復調する復調処理部であり、当該復調処理部20は複数設けられている。
【0024】
また、各復調処理部20において、4は予め設定された周波数補正値に従って前記標本化信号3を周波数補正処理する周波数補正部、5は周波数補正後の標本化信号、6は前記周波数補正後の標本化信号5を復調し、受信信号の復調結果である硬判定値8及びその信頼度情報7を出力する信頼度情報付復調部、9は受信信号に挿入された既知の同期語(SW)を前記硬判定値8から検出し同期語検出結果10を出力する位相シフト付SW検出部である。なお本実施の形態1では、実際には全N個(#1〜#N)の復調処理手段を備え、各復調処理手段からそれぞれに信頼度情報7、硬判定値8及び同期語検出結果10が出力されるが、図1では簡単のため2個の復調処理手段20(#1、#N)のみが示されている。
【0025】
また、11は各復調処理部20から出力された信頼度情報7及び同期語検出結果10に基づいて、全N個の硬判定値8からひとつの最終判定値12を選択し、これに対応する同期語検出結果13を出力するとともに、当該受信機の局所発信器の受信信号に対する推定周波数誤差14を検出する判定値選択および周波数誤差検出部である。
【0026】
以下で、上記の通り構成される本実施の形態1の受信機の動作について説明する。なお、受信信号1は所定データ長のフレーム構造を有し、各フレーム毎に既知の同期語が挿入されており、受信機において各フレームの同期語検出を行うことにより、送受信機間の同期を確立することができるものとする。また説明を簡単にするため、本実施の形態1において、受信信号1は差動符号化QPSK方式によって変調されているものとする。
【0027】
まず標本化部2は、差動符号化QPSK方式によって変調されている受信信号1をシンボルレートTで標本化し、上述した式2によって表される標本化信号3を、全N個の復調処理部20各々に対して出力する。ここで、当該標本化信号3には、推定対象となる周波数誤差成分ΔωTが含まれている。前記標本化信号3から周波数誤差成分ΔωTを除去するためには、標本化信号3に位相回転成分exp(−jΔωnT)を乗算すればよい。しかし、該周波数誤差成分ΔωTの大きさは未知であるため、適切な位相回転成分を予め決定することはできない。
【0028】
そこで、本実施の形態1では、全N個の復調処理部20の周波数補正部4に、それぞれ異なる周波数補正値Δφ(i=1、2、...、N)を予め設定し、当該周波数補正値Δφに従ってそれぞれ別個に前記標本化信号3の周波数補正処理を行う。
【0029】
ここで、当該受信機で予め推定すべき周波数誤差の最大値をΔωmaxとすると、推定される周波数誤差ΔωTの許容範囲は下記式8で与えられる。
|ΔωT|<Δωmax ・・・式8
かかる範囲の周波数誤差ΔωTを全N個の周波数補正部4で均等に網羅するために、各周波数補正部4の周波数補正値Δφを下記式9で規定する。
【数1】
Figure 0003633497
【0030】
各周波数補正部4は、それぞれに、上記周波数補正値Δφによって規定される位相回転成分exp(−jΔφn)を標本化信号3に乗算し、周波数補正後の標本化信号5を信頼度情報付復調部6に対して出力する。
【0031】
次に各信頼度情報付復調部6は周波数補正後の標本化信号5を復調処理する。本実施の形態1では、伝搬路において受信信号1に付加される遅延波の遅延時間がシンボル周期Tと比較して十分に小さく、当該遅延波の影響は無視できるものと仮定し、復調方式として遅延検波方式を採用した場合について説明する。
【0032】
図2は、遅延検波方式による信頼度情報付復調部6の構成図である。図2において、21は周波数補正後の標本化信号5を1シンボル周期T分遅延させる遅延部、22は前記標本化信号5と遅延部21の出力信号の共役複素数とを複素乗算する乗算器、23は複素乗算結果と理想的な変調信号点との間の2乗誤差値を累積加算し、信頼度情報7を出力するメトリック累積加算部、24は前記複素乗算結果から硬判定値8を作成する硬判定部である。
【0033】
次に、上記の通り構成される信頼度情報付復調部6の動作について説明する。まず乗算器22は、前記周波数補正後の標本化信号5と遅延部21の出力の共役複素数とを複素乗算し、遅延検波結果を出力する。次に硬判定部24は、複素平面上におけるQPSK方式の4つの変調信号点のうち、前記遅延検波結果に最も近接する変調信号点を選択して硬判定値8として出力する。
【0034】
一方、メトリック累積加算部23は、前記硬判定値8として選択された変調信号点と前記遅延検波結果と間の2乗ユークリッド距離を、メトリックとして算出する。次にメトリック累積加算部23は、該メトリックを所定シンボル数分に亘って順次累積加算し、メトリック累積値を前記該硬判定値8がどの程度信頼できるのか(正しいのか)を示す信頼度情報7として出力する。
【0035】
上記復調処理の結果、全N個の復調処理部20それぞれから、硬判定値8及び信頼度情報7が出力される。ここで、復調対象の標本化信号3は、各復調処理部20毎にそれぞれ別個の周波数補正値Δφで周波数補正されているので、各復調処理部20の信頼度情報7はそれぞれ異なる値をとる。即ち、推定対象となる周波数誤差ΔωTに最も近い周波数補正値Δφが設定された復調処理部の信頼度情報7は信頼度最高(メトリック累積値最小)となり、周波数誤差ΔωTと周波数補正値Δφとの差が大きい復調処理部の信頼度情報7は信頼度が低下(メトリック累積値増大)する。
【0036】
一方、検出対象となる周波数誤差の範囲が大きく、
Δωmax≧π/4
となるような場合には、周波数誤差ΔωTと周波数補正値Δφとの差が大きいにも関わらず信頼度情報7が高信頼度となる場合がある。
例えば、周波数補正部の周波数補正値Δφと周波数誤差ΔωTの間において、
Δφ = ΔωT−π/2 ・・・式10
なる関係が成立する場合には、周波数補正後の標本化信号5(=r(nT))は下記式11で表される。
(nT) = A(nT)exp[j{θ(nT)+(ΔωnT−Δφn)}]
= A(nT)exp[j{θ(nT)+nπ/2}] ・・・式11
式11に示す通り、周波数補正後の標本化信号5には、変調位相成分θ(nT)の他に、位相回転成分nπ/2が残存する。このような場合に、硬判定部24で硬判定処理すると、前記位相回転成分nπ/2の影響により、本来の受信データと異なる誤った変調信号点が硬判定値8として選択され、正確な硬判定値8は得られない。以下では、周波数誤差の標本化信号5に残存する位相回転成分nπ/2を、「誤判定位相成分」と呼ぶ
【0037】
しかし、QPSK方式では、各変調信号点が複素平面上において等位相間隔π/2で配置されるので、上記式11の様に、誤判定位相成分が残存している場合は、復調後の信号は本来判定されるべき変調信号点以外の誤った変調信号点と近接しメトリックが小さくなる。このような場合には、実際には正確な硬判定値8が得られていないにも拘らず、対応する信頼度情報7が高い信頼度となってしまうため、当該信頼度情報7のみを拠所として、周波数誤差ΔωTに最も近接する周波数補正値Δφを特定することはできない。
【0038】
そこで本実施の形態1では、位相シフト付きSW検出部9が、受信信号1に予め挿入されている既知の同期語(SWパターン)を前記硬判定値8から検出し、当該検出結果を基に上記誤判定位相成分の大きさを特定する。
【0039】
図3は位相シフト付SW検出部9の構成図である。図3において、30は既知のSWパターン31を発生するSWパターン発生部、32、33は前記SWパターン31をそれぞれπ/2、−π/2だけシフトする位相シフト部、34はπ/2位相シフトしたSWパターン、35は−π/2位相シフトしたSWパターン、36a、36b、36cは硬判定値8と前記各SWパターンとの相関値37a、37b、37cを各々算出する相関器、38は該相関値37a、37b、37cから何れの位相シフト量のSWパターンにより同期語検出されたか判定するSW判定部である。
【0040】
以下で、当該位相シフト付SW検出器9の動作について説明する。まずSWパターン発生部30は、前記同期語をQPSK変調方式で変調したSWパターン31を生成する。次に位相シフト部32、33は、当該SWパターン31をそれぞれに位相シフト処理し、π/2位相シフトしたSWパターン34と−π/2位相シフトしたSWパターン35とを出力する。
【0041】
次に相関器36aは、硬判定値8と位相シフトされていないSWパターン31との相関値37aを順次算出する。その結果、前記標本化信号5に誤判定位相成分が残存しておらず、正確な判定値8が得られた場合には、硬判定値8中の同期語に相当するデータ部分において当該相関値37aが大きくなる。一方、前記標本化信号5に誤判定位相成分が残存している場合には、硬判定値8中の同期語に相当するデータ部分でも相関値37aが大きくならない。
【0042】
一方相関器36bは、判定値8とπ/2位相シフトしたSWパターン34との相関値37bを順次算出する。その結果、前記標本化信号5にπ/2の誤判定位相成分が残存している場合には、当該相関値37bが大きくなるが、誤判定位相成分がπ/2以外である場合には当該相関値37bは大きくならない。
同様に相関器36cは、判定値8と−π/2位相シフトしたSWパターン35との相関値37cを順次算出する。その結果、前記標本化信号5に−π/2の誤判定位相成分が残存している場合には、当該相関値37cが大きくなるが、誤判定位相成分が−π/2以外である場合には当該相関値37cは大きくならない。
【0043】
SW判定部38には、同期語検出判定のために各相関値の閾値が予め保存されており、前記各相関値37a〜37cを当該閾値と比較し、相関値が該閾値よりも大きい場合に同期語検出と判定する。
【0044】
その結果、位相シフトされていないSWパターン31に関する相関値37aで同期語検出判定された場合には、前記硬判定値8に誤判定位相成分が残存しておらず、当該硬判定値8に関する信頼度情報7の信頼度が正確であると判断し、同期語検出結果10として「同期語正常検出:誤判定位相成分0」を示す情報を出力する。
一方、π/2位相シフトしたSWパターン34に関する相関値37bで同期語検出判定がされた場合には、前記硬判定値8に誤判定位相成分π/2が残存しており信頼度情報7が正確ではないと判断し、同期語検出結果10として「同期語検出補正値不当:誤判定位相成分π/2」を示す情報を出力する。
また、−π/2位相シフトしたSWパターンに関する相関値37cで同期語検出判定がされた場合には、前記硬判定値8に誤判定位相成分−π/2が残存しており信頼度情報7が正確ではないと判断し、同期語検出結果10として「同期語検出補正値不当:誤判定位相成分−π/2」を示す情報を出力する。
さらに、何れの相関値37a〜37cについても同期語検出と判定されない状態では、同期語検出結果10として「同期語不検出」を示す情報を出力する。
【0045】
以上、位相シフト付SW検出器9による同期語検出処理の結果、全N個の復調処理部20それぞれから、同期語検出結果10が出力される。
【0046】
次に、判定値選択および周波数誤差検出部11は、全N個の復調処理部20それぞれから、前記信頼度情報7、硬判定値8及び同期語検出結果10を入力し、最終判定値の選択処理と周波数誤差の推定処理とを行う。
【0047】
図4は、判定値選択及び周波数誤差検出部11の構成図である。図4において、41は信頼度情報7に基づいて最も信頼度の高い最尤判定値42を選択する判定値選択部、45は前記最尤判定値42を位相シフトして最終判定値12を出力する判定値位相シフト部、46は各変調処理部20の周波数補正値及び同期語検出結果10に基づいて、周波数誤差を推定する周波数誤差推定部である。
【0048】
以下で、判定値選択及び周波数誤差検出部11の動作について説明する。まず、判定値選択部41は、全N個の同期語検出結果10から「同期語正常検出」又は「同期語検出補正値不当」であるものを全て抽出する。次に当該抽出された同期語検出結果10それぞれに対応する信頼度情報7の中から、最も信頼度の高い信頼度情報7を最尤信頼度として特定するとともに、当該最尤信頼度に対応した判定値8を最尤判定値42として出力する。
【0049】
次に判定値選択部41は、前記最尤信頼度に対応する同期語検出結果10を特定し、当該同期語検出結果10に含まれる誤判定位相成分を、前記最尤判定値42に関する誤判定位相成分44として特定する。例えば、前記最尤信頼度に対応する同期語検出結果が「同期語正常検出:誤判定位相成分0」である場合には、当該最尤判定値42の誤判定位相成分44は0であると特定する。また、前記最尤信頼度に対応する同期語検出結果が「同期語検出補正値不当:誤判定位相成分π/2」である場合には、最尤判定値42の誤判定位相成分44はπ/2であると特定する。
【0050】
次に判定値位相シフト部45は、前記最尤判定値42から誤判定位相成分44を補償するために位相シフト処理を処理を行う。例えば、誤判定位相成分44はπ/2である場合には、最尤判定値42に位相回転成分exp(−jπ/2)を乗算し、誤判定位相成分44は−π/2である場合には、最尤判定値42に位相回転成分exp(jπ/2)を乗算することにより、誤判定位相成分44を除去する。一方、誤判定位相成分44が0である場合には、最尤判定値42に対する位相シフト処理を行わない。その結果、誤判定位相成分44が除去された判定値を最終判定値12として出力する。
【0051】
これに対し、入力された全N個の同期語検出結果10が全て「同期語不検出」であった場合には、判定値選択部41は、全ての信頼度情報7を対象として最尤信頼度を特定し、該最尤信頼度に対応する硬判定値8を最尤判定値42として出力する。この場合には、判定値位相シフト部45は、最尤判定値42に対する位相シフト処理を行わず、該最尤判定値42をそのまま最終判定値12として出力する。
【0052】
次に判定値選択部41は、前記最尤信頼度に対応する同期語検出結果10を、当該最終判定値に関する同期語検出結果13として出力する。
【0053】
一方、周波数誤差検出部46には、各復調処理部20の周波数補正部4それぞれに設定された周波数補正値Δφ(i=1、2、...、N)が予め記憶されている。判定値選択部41によって最尤信頼度が特定されると、周波数誤差検出46は当該最尤信頼度に対応した復調処理部20の周波数補正値Δφを特定する。次に、当該周波数補正値Δφと前記誤判定値位相成分44とに基づいて、当該受信機の局所発信器と受信信号1との間の推定周波数誤差14を推定して出力する。推定周波数誤差14は、下記式12によって得られる。
Δωe = (Δφ+θs)/T ・・・式12
但し、Δωe推定周波数誤差14、θsは前記判定値位相シフト部45における位相シフト量、Tはシンボル周期である。
【0054】
以上のように、本実施の形態1によれば、複数の復調処理部20を備え、各復調処理部20でそれぞれ異なる周波数補正値Δφで標本化信号3を周波数補正した後、それぞれ別個に復調処理を行い、その結果得られた複数の硬判定値8の中で最も信頼度の高い最終判定値12を特定し、当該最終判定値12に対応した周波数補正値Δφに基づいて、当該受信信号1の推定周波数誤差14を検出する。従って、各復調処理部20の周波数補正値Δφを、予め設定された推定対象となる周波数誤差の最大値Δωmaxに基づいて決定することにより、推定周波数誤差14を当該周波数誤差の推定範囲内で正確に検出することができる。
【0055】
また、同期語を位相シフト処理したSWパターンを変調方式に応じて複数個生成し、当該複数のSWパターンそれぞれによる同期語検出結果を考慮して推定周波数誤差14の補正を行うことにより、周波数誤差の推定精度を向上させることができる。
【0056】
さらに、伝送データの同期確立のために受信信号1に挿入されている既知の同期語のみを用いて推定周波数誤差14を検出するので、伝送データに周波数誤差推定用の特定パターンを挿入する必要がなく、データ伝送効率を低下させずに周波数誤差の補正が可能であり、移動体通信システム等の様に通信中に周波数誤差が変動する場合であっても正確に周波数誤差を推定することが可能である。
【0057】
なお、本実施の形態1では、変調方式として差動符号化QPSK方式が採用されている場合について説明したが、変調方式はこれに限定されるものではなく、この他の変調方式であっても同様の効果を得ることが可能である。
【0058】
また、本実施の形態1において、受信信号1に付加された遅延波の遅延時間がシンボル周期Tと比較して十分に小さく遅延波の影響を無視できるものと仮定し、信頼度情報付復調部6の復調方式として遅延検波方式が採用された場合について説明したが、これはこのような構成に限定されるものではない。例えば、遅延波の遅延時間がシンボル周期Tとの対比において無視できない大きさである場合には、信頼度情報付復調部6として適応等化器を採用するような構成であってもよい。
【0059】
図5は、適応等化器を採用した場合の信頼度情報付復調部6の構成図である。図5において、47は前記周波数補正後の標本化信号5を入力し、マルチパス伝搬路環境下における波形歪の補償を行い、硬判定値8とメトリック48とを出力するブラインド等化器、23はメトリック48を累積加算し信頼度情報7を出力するメトリック累積加算部である。図5において、ブラインド等化器47は、前記標本化信号5を等化・復調処理し、硬判定値18とメトリック48を出力する。この際、ブラインド等化器47は、トレーニング系列を利用して伝送路の推定を行う一般的な等化器とは異なり、通常の伝送データから伝送路推定処理と等化・復調処理とを同時に行うことが可能である。このようなブラインド等化器47の詳細な構成及び動作については、例えば、「Adaptive maximum−likelihood sequence estimation by means of combined equalization and decoding in fading environments」、久保他、IEEE JSAC, pp. 102−109, 1995に開示されている。また、ブラインド等化器47は、ビタビアルゴリズムによって得られる最小のパスメトリックをメトリック48として出力し、メトリック累積加算部23は、該メトリック48を累積加算し信頼度情報7として出力する。
【0060】
さらに、本実施の形態1では、各復調処理部20の周波数補正値Δφは、推定対象となる周波数誤差の最大値Δωmaxに基づき上記式9に従って算出されたが、各周波数補正値Δφの算出方法は式9に示される方法に限定されるものではなく、例えば、受信機に搭載されたVCOに関する温度−周波数誤差特性が予め明らかであり、受信信号1に対する周波数誤差が大まかに予測可能な場合には、当該予測される周波数誤差の近傍において複数の周波数補正値Δφを密に配置し、周波数誤差の推定精度を高めるような構成であってもよい。
【0061】
実施の形態2.
上記実施の形態1では、各復調処理部において、予め設定された推定対象となる周波数誤差の最大値Δωmaxによって定められる周波数補正値Δφを固定的に用いたが、本実施の形態2では、受信機が同期確立状態にあるか否か判定し、当該判定結果に基づいて各復調処理部の周波数補正値Δφを切替える。
なお本実施の形態2は、上記実施の形態1とは、同期確立状態の検出を行い当該検出結果に基づき各復調処理部の周波数補正値Δφを切替える点のみが異なるものであり、その他の構成は全く同一であるので、以下では同期確立状態の検出処理及び各周波数補正値Δφの切替え処理についてのみ説明し、同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0062】
図6は、本実施の形態2の受信機の構成図である。図6において、50は同期語検出結果13及び周波数誤差検出値14を入力し、当該受信機の同期状態を検出して周波数補正値51(=Δφ)を出力する同期検出部である。
【0063】
始めに、受信機が受信信号1の復調処理を行っておらず非同期状態にある場合には、各復調処理部20の周波数補正部4には、推定対象となる周波数誤差の最大値Δωmaxに基づき上記式9に従って予め定められた周波数補正値Δφが各々設定されている。当該受信機が復調処理を開始すると、各復調処理部20は標本化信号3をそれぞれ周波数補正値Δφで周波数補正した後に復調処理し、判定値選択および周波数誤差検出部11は最終判定値12、同期語検出結果13及び推定周波数誤差14を出力する。以下では、非同期状態において推定対象とする周波数誤差の最大値Δωmaxを「非同期時最大周波数誤差」と呼ぶ。
【0064】
ここで、判定値選択および周波数誤差検出部11によって算出される推定周波数誤差14は、実際の周波数誤差ΔωTと復調処理部20の周波数補正値Δφとの間の差が小さいほど、高精度で推定される。一般に、周波数誤差ΔωTと周波数補正値Δφと差の期待値は、各周波数補正値Δφ相互間の周波数間隔に依存するものであり、当該周波数間隔は、例えば上述した式9に従い、非同期時最大周波数誤差Δωmaxによって決定される。即ち、非同期時最大周波数誤差Δωmaxを小さくすることにより、推定周波数誤差14の推定精度を高めることができる。
【0065】
その一方、受信機が非同期状態にある場合には、受信信号1に対する局所発振器の周波数誤差ΔωTが予測できないため、広範囲の周波数誤差を推定対象とする必要があり、非同期時最大周波数誤差Δωmaxに小さな値を設定することができない。
【0066】
そこで本実施の形態2では、上記非同期時最大周波数誤差Δωmaxと別個に、同期状態おける周波数誤差の最大値Δωconnを同期検出部50に予め記憶しておき、当該受信機が同期確立状態にある場合には、推定対象となる周波数誤差の最大値をΔωconnに切替えて周波数誤差の推定を行う。以下では同期状態における周波数誤差の最大値Δωconnを「同期時最大周波数誤差」と呼ぶ。ここで、同期確立状態における推定周波数誤差14の推定精度を高めるために、同期時最大周波数誤差Δωconnは、上記非同期時最大周波数誤差Δωmaxよりも小さな値が設定される。
【0067】
受信機が復調処理を開始すると、同期検出部50は判定値選択および周波数誤差検出部11から同期語検出結果13及び推定周波数誤差14を入力し、同期語が連続して検出されたフレーム数をカウントする。一方、同期検出部50には、当該受信機の同期確立を検出するため連続同期語検出フレーム数jと、非同期状態検出のための連続同期語不検出フレーム数kとが予め保存されている。
【0068】
同期検出フレームの連続カウント数が、上記連続同期語検出フレーム数jよりも大きくなった場合には、当該受信機が同期確立したと判定し、上記同期時最大周波数誤差Δωconn及び推定周波数誤差14に基づいて、下記式13に従い各復調処理部20の周波数補正値Δφconn _ を算出する。
【数2】
Figure 0003633497
但し、Δωeは推定周波数誤差14、iは復調処理部を特定する番号(i=1、2、...、N)である。
次に、算出された周波数補正値51(=Δφconn _ )は、各復調処理部20の周波数補正部4に設定される。これ以降、当該受信機が同期確立状態を維持している間は、各復調処理部20は更新後の周波数補正値51従って周波数補正及び復調処理を行い、判定値選択及び周波数誤差検出部11は最終判定値12及び推定周波数誤差14を出力する。該推定周波数誤差14は、例えばVCO(Voltage Controlled Oscillator)等のような受信機の局所発振器の制御に使用される。
【0069】
次に通信断等によって受信機が同期語を検出できなくなった場合には、同期検出部50は、同期語検出結果13に基づいて同期語が連続して不検出だったフレーム数をカウントする。その結果、同期語不検出フレームの連続カウント数が、上記連続同期語不検出フレーム数kよりも大きくなった場合には、当該受信機が非同期状態に遷移したものと判定し、上述した式9に従って周波数補正値Δφを算出し各復調処理部20に設定する。
【0070】
以上のように、本実施の形態2によれば、受信機の同期/非同期状態を判別し、非同期状態では非同期時最大周波数誤差Δωmaxに基づいて広い範囲の周波数誤差推定を行う一方、同期確立時には、同期時最大周波数誤差Δωconnに基づいて周波数誤差を高精度で推定することが可能である。
【0071】
なお、本実施の形態2において、推定周波数誤差14(=Δωe)に基づくVCO(Voltage Controlled Oscillator)の制御の結果、上記同期検出部50の同期語検出カウント数が連続同期語検出フレーム数jよりも大きく、かつ前記推定周波数誤差14が上記同期時最大周波数誤差Δωconnと比較して無視できる程度まで十分に小さくなった場合には、当該受信機の局所発振器の調整は不要であると判定し、当該VCOの制御を停止するような構成であってもよい。このような場合には、上記式13で示された各復調処理部20の周波数補正値Δφconn _ の算出処理において、当該推定周波数誤差14(=Δωe)をゼロとする。
【0072】
実施の形態3.
上記実施の形態2では、複数の復調処理部を備え、各周波数補正部においてそれぞれ相異なる補正値Δφで標本化信号の周波数補正処理を行い各信頼度情報付復調部で並行して復調処理を行ったが、本実施の形態3では、一つの復調処理部を備え、標本化信号を一旦記憶した後に、周波数補正値Δφを順次切替えながら周波数補正処理及び復調処理を複数回繰り返して実行する。
なお本実施の形態3は、上記実施の形態2とは、一つの復調処理部を備え、周波数補正値Δφを切替えながら周波数補正処理及び復調処理を複数回繰り返して行う点のみが異なるものであり、その他の構成は全く同一であるので、以下では復調処理部の周波数補正処理及び復調処理についてのみ説明し、その他の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0073】
図7は本実施の形態3の受信機の構成図である。図7において、60は標本化部2から出力された標本化信号3を一旦記憶する記憶部、62は復調処理部20から出力された信頼度情報7、硬判定値8及び同期語検出結果10を記憶ずる判定値記憶部、63は同期語検出部50から出力される同期状態判定結果、64は同期語検出タイミング信号、68は周波数補正部4に設定される周波数補正値51の切替え制御を行う周波数補正値制御部である。
【0074】
以下で、上記の通り構成される本実施の形態3の受信機の動作について説明する。まず同期検出部50は、判定値選択および周波数誤差検出部11から出力された同期語検出13に基づいて同期語検出タイミング信号64を生成する。ここで同期検出部50は、受信機が非同期状態にある場合には、受信信号の1フレーム時間Tを1周期として独自のタイミングで同期検出タイミング信号を生成する。
【0075】
次に記憶部60は、前記同期語検出タイミング信号64に従い、1フレーム分の標本化信号3を一単位として順次記憶していく。
【0076】
次に復調処理部20は、記憶部60から1フレーム分の標本化信号を読み出して、周波数補正値Δφを順次切替えながら、周波数補正処理及び復調処理を予め設定された復調処理回数Nだけ繰り返し行う。以下で、復調処理部20及び周波数補正値制御部68によって繰り返し実行される復調処理について説明する。
【0077】
まず周波数補正値制御部68には、前記非同期時最大周波数誤差Δωmax及び同期時最大周波数誤差Δωconnが予め保存されており、同期検出部50から入力された同期状態判定結果63を基に当該受信機の同期状態を把握し、当該受信機が非同期状態にある場合には、非同期時最大周波数誤差Δωmaxに基づき前述の式9に従って全N個の周波数補正値Δφを生成する。一方、当該受信機が同期状態にある場合には、同期時最大周波数誤差Δωconn及び推定周波数誤差14に基づき前述の式13に従って全N個の周波数補正値Δφconn _ を生成する。当該算出された全N個の周波数補正値Δφ(又はΔφconn _ )のうち、一つの当該周波数補正値51が周波数補正部4に設定される。
【0078】
次に、同期語検出タイミング信号64が入力されると、周波数補正部4は前記記憶部60に記憶された1フレーム分の標本化信号を読み出し、当該標本化信号を周波数補正値51により周波数補正処理する。次に信頼度情報付復調部6及び位相シフト付きSW検出部9は、周波数補正された標本化信号5より、信頼度情報7、硬判定値8及び同期語検出結果10を生成する。一つの周波数補正値51に関して生成された信頼度情報7、硬判定値8及び同期語検出結果10は、判定値記憶部62に一旦記憶される。
【0079】
周波数補正値制御部68は、予め作成されている全N個の周波数補正値Δφ(又はΔφconn _ )を順次切替え、復調処理部20は、記憶部60に記憶された1フレーム分の標本化信号に関する周波数補正処理及び復調処理を、全N回繰り返して実行する。その結果、判定値記憶部62には、全N個の周波数補正値51各々に対応する信頼度情報7、硬判定値8及び同期語検出結果10が順次保存される。ここで復調処理部20は、1フレーム分の標本化信号に関する全N回の復調処理が1フレーム時間Tよりも短い時間で完了するために、十分高速な処理速度で動作するものとする。
【0080】
次に判定値選択及び周波数誤差検出部11は、前記判定値記憶手段に記憶された、全N個の周波数補正値Δφ(又はΔφconn _ )各々に対応する、1フレーム分の信頼度情報7、硬判定値8及び同期語検出結果10に基づいて、最終判定値12、該最終判定値に対応する同期語検出結果13及び推定周波数誤差14を出力する。
【0081】
なお本実施の形態3において、記憶部60は、標本化信号3を1フレーム単位で順次記憶する書込み処理と、当該標本化信号3を1フレーム時間Tの間に全N回繰り返す読出し処理とを、並行して行う必要がある。このような処理は、一般にデュアルポートRAMと呼ばれる書込み処理と読出し処理とを並行して実行可能な記憶素子を記憶部60として適用することによって実現される。
【0082】
以上のように、本実施の形態3によれば、1フレーム分の標本化信号を記憶部60に一旦記憶した後に、周波数補正値を順次切替えながら複数回繰り返して復調処理し、その結果得られた複数の信頼度情報7と同期語検出結果10に基づいて、複数の硬判定値8から一の最終判定値12を特定するとともに、当該受信信号の推定周波数誤差14を検出する。したがって、受信信号に対する当該周波数誤差を、予め定められた周波数誤差の推定範囲内で周波数誤差を正確に推定することができる。また、受信信号に挿入されている既知の同期語のみを用いて、推定周波数誤差14を検出するので、伝送データに特定の周波数誤差推定用パターンを挿入する必要がなく、データ伝送効率を低下させずに周波数誤差の補正が可能である。
【0083】
さらに本実施の形態3によれば、周波数補正処理及び復調処理を、複数の周波数補正値Δφを順次切替えながら、一つの復調処理部20により複数回繰り返し実行するような構成としたことにより、推定周波数誤差14の検出に要する回路規模を大幅に削減することができる。
【0084】
実施の形態4.
上記実施の形態2において、標本化部2は受信信号1をシンボルレートで標本化し、複数の復調処理部20は、同一の標本化信号3をそれぞれ別個の周波数補正値Δφで周波数補正し復調処理したが、本実施の形態4において、標本化部2は、受信信号をシンボル周期Tよりサンプリング周期Tでオーバサンプリングし、各サンプリングタイミングそれぞれに関する標本化信号を、それぞれに複数の復調処理部で周波数補正及び復調処理し、推定周波数誤差14を検出する。なお本実施の形態4は、上記実施の形態2とは受信信号をオーバサンプリングし、各サンプリングタイミングそれぞれに関する標本化信号をそれぞれに複数の復調処理部で周波数補正及び復調処理する点のみが異なるものであり、その他の構成は全く同一であるので、以下では、受信信号のオーバサンプリング処理、標本化信号の分配処理及び各標本化信号の復調処理についてのみ説明し、同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
【0085】
図8は、本実施の形態4の受信機の構成図である。図8において、70は標本化部2によってオーバサンプル数Mで標本化された標本化信号3を分配し全M個の分配信号71を出力する分配器、72は周波数補正値Δφが各々異なるN個の復調処理部20によって一の分配信号71を復調処理する分配信号処理部、73は各復調処理部20から出力された信頼度情報7、硬判定値8及び同期語検出結果10からなる復調処理データである。本実施の形態4の受信機では、分配器70から出力された分配信号71各々に対応して全M個の分配信号処理部72を備えるものとし、受信機全体としてM×N個の復調処理部20を備える。なお図8では簡単のため、一つの分配信号処理部72(サンプリングタイミングt)のみ内部構成を示したが、M個の分配信号処理部72は全て同一の構成を有するものとする。また各復調処理部20の構成は、前述の図6に示す構成と同一であるものとする。
【0086】
以下で上記の通り構成される本実施の形態4の受信機の動作について説明する。まず標本化部2は、受信信号1をオーバサンプル数Mで標本化し標本化信号3を出力する。ここで標本化部2によるオーバサンプリング処理を説明図9に従って説明する。図9は、オーバサンプル数M=4とした場合の受信信号1のオーバサンプリング処理について示している。受信信号1はシンボル周期Tで変調処理されているが、標本化部4は1シンボル周期Tあたりt〜tの4つのサンプリングポイントで受信信号を標本化する。
【0087】
次に分配器70は、M倍オーバサンプリングされた標本化信号3を、各サンプリングポイント毎に順次分配し全M個の分配信号71を生成する。図9の例では、4倍オーバサンプリングされた標本化信号が分配処理され、各サンプリングポイントt〜tそれぞれに関する4つの分配信号が生成されている。ここで、各分配信号71は受信信号1をシンボルレートで標本化された信号と等価となる。
【0088】
各分配信号処理部72のN個の復調処理部20には、同期検出部50によって各々相異なる周波数補正値51(=Δφ)が設定されている。該同期検出部50は、受信機の同期確立状態に応じて、各復調処理部の周波数補正値51を切替える。
【0089】
次に各分配信号処理部72は、対応する分配信号71をN個の復調処理部20にそれぞれ入力する。各復調処理部20では、上記周波数補正値51に従い周波数誤差を補正した後、復調処理を行い、信頼度情報7、硬判定値8及び同期語検出結果10からなる復調処理データ73を出力する。この結果、一つの分配信号処理部72からはN個の復調処理データ73が出力される。
【0090】
次に判定値選択および周波数誤差検出部11は、各分配信号処理部72から出力された全M×N個の復調処理データ73に基づいて、上述の実施の形態1に示す方法により、最終判定値12の選択と、推定誤差14の検出を行う。
【0091】
以上のように、本実施の形態4では、受信信号1をオーバサンプリングして複数の分配信号71を生成し、当該分配信号をそれぞれ別個に周波数補正及び復調処理して周波数誤差を推定する。従って、周波数誤差検出の対象となる復調処理データ73の総数を増やすことによって、周波数誤差の推定精度を高めることが可能である。
【0092】
なお、本実施の形態4では、各分配信号処理部72はそれぞれN個の復調処理部20を備え、分配信号71を並行して周波数補正及び復調処理する構成としたが、これはこのような構成に限定されるものではなく、例えば上記実施の形態3のように、一つの復調処理部20と分配信号を記憶する記憶部を備え、当該記憶部に記憶された分配信号を、周波数補正値Δφを切替切替えながら複数回繰り返して周波数補正及び復調処理を行うような構成であってもよい。
【0093】
また判定値選択および周波数誤差検出部11は、全M×N個の復調処理データ73に基づいて最終判定値12及び推定周波数誤差14を算出したが、例えば、「状態毎伝送路推定による適応形最尤系列推定を用いたブラインド復調方式」、久保他、信学技報、RCS99−185、pp.37−44、2000に開示されている方法を適用し、推定周波数誤差14の他に受信信号1のシンボルタイミングを推定するような構成であってもよい。
【0094】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、複数の復調処理手段を備え、当該復調処理手段それぞれにおいて異なる周波数補正値で標本化信号を周波数補正した後、それぞれ別個に復調処理を行い、その結果得られた複数の判定値の中で、最も信頼度の高い最終判定値に対応する復調処理手段の周波数補正値に基づいて、受信信号の周波数誤差を推定する。従って、各復調処理部の周波数補正値によって規定される所定の周波数誤差推定範囲内で、周波数誤差を正確に推定することができるといった効果を奏する。
さらに、受信信号に挿入されている既知の同期語のみを用いて周波数誤差の推定を行うので、伝送データに周波数誤差推定用の特定パターンを挿入する必要がなく、データ伝送効率を低下させずに周波数誤差の補正が可能であり、移動体通信システム等の様に通信中に周波数誤差が変動する場合であっても正確に周波数誤差を推定することができるといった効果を奏する。
【0095】
また、次の発明によれば、受信信号をオーバサンプリングして複数の分配信号を生成し、当該分配信号を、それぞれ別個に複数の復調処理手段により周波数補正及び復調処理して周波数誤差を推定する。従って、周波数誤差検出の対象となるデータ総数を増やすことによって、周波数誤差の推定精度を高めることが可能であるといった効果を奏する。
【0096】
また、次の発明によれば、複数の相異なる周波数補正値それぞれに関する周波数補正処理及び復調処理を、周波数補正値を順次切替えながら複数回繰り返し実行するような構成としたことにより、周波数誤差の推定に要する回路規模を大幅に削減することができるといった効果を奏する。
【0097】
また、次の発明によれば、既知の同期語パターンを複数の異なる位相シフト量でそれぞれに位相シフトさせた複数の既知パターンに基づいて判定値に対する同期語検出処理を行うとともに、同期語検出された既知パターンの位相シフト量に基づいて推定周波数誤差の補正を行う構成としたことにより、周波数誤差の推定精度を向上させることができるといった効果を奏する。
【0098】
また、次の発明によれば、当該受信機の同期/非同期状態を判別する同期検出手段を備え、復調処理手段の周波数補正部は同期状態判別結果に基づいて周波数補正値を切替える構成としたことにより、受信機の同期状態に応じて周波数誤差の推定精度を切替えることができるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の受信機の構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1の遅延検波方式による信頼度情報付復調部の構成図である。
【図3】本発明の実施の形態1の位相シフト付SW検出部の構成図である。
【図4】本発明の実施の形態1の判定値選択及び周波数誤差検出部の構成図である。
【図5】本発明の実施の形態1の適用等化器を採用した信頼度情報付復調部の構成図である。
【図6】本発明の実施の形態2の受信機の構成図である。
【図7】本発明の実施の形態3の受信機の構成図である。
【図8】本発明の実施の形態4の受信機の構成図である。
【図9】本発明の実施の形態4のオーバサンプリング処理の説明図である。
【図10】従来の周波数誤差推定回路の構成図の構成図である。
【符号の説明】
1 受信信号
2 標本化部
3 標本化信号
4 周波数補正部
5 周波数補正後の標本化信号
6 信頼度情報付復調部
7 信頼度情報
8 硬判定値
9 位相シフト付SW検出部
10 同期検出結果
11 判定値選択及び周波数誤差検出部
12 最終判定値
13 最終判定値に対応する同期語検出結果
14 推定周波数誤差
20 復調処理部
21 遅延部
22 乗算器
23 メトリック累積加算部
24 硬判定部
30 SWパターン発生部
31、34、35 SWパターン
32、33 位相シフト部
36a、36b、36c 相関器
37a、37b、37c 相関値
38 SW判定部
41 判定値選択部
42 最尤判定値
44 誤判定位相成分
45 判定値位相シフト部
46 周波数誤差検出部
47 ブラインド等化器
48 メトリック
50 同期検出部
51 周波数補正値
60 記憶部
62 判定値記憶部
63 同期状態判定結果
64 同期語検出タイミング信号
68 周波数補正値制御部
70 分配器
71 分配信号
72 分配信号処理部
73 復調処理データ
101 逓倍器
102 遅延検波器
103 平均化フィルタ
104 座標変換器
105 除算器

Claims (10)

  1. 所定の方式で変調された受信信号を順次標本化する標本化手段と、
    各々異なる大きさの周波数補正値が予め設定され、該周波数補正値に従って前記標本化信号の周波数を各々補正し、
    周波数補正後の標本化信号を各々別個に復調して、該受信信号の判定値と信頼度情報とを出力し、
    前記判定値から受信信号に挿入された既知の同期語を各々検出する、複数の復調処理手段と、
    前記複数の復調処理手段各々から出力された複数の信頼度情報と同期語検出結果とに基づいて、複数の判定値から一の最終判定値を選択する判定値選択手段と、
    該最終判定値に対応した復調処理手段の周波数補正値に基づいて、当該受信信号の周波数誤差を推定する周波数誤差検出手段とを備えたことを特徴とする受信機。
  2. 標本化手段は、受信信号を各シンボル毎に複数のサンプリングタイミングでオーバーサンプリングして標本化信号を順次出力し、
    さらに、前記標本化信号をサンプリングタイミングに従って順次分配し、複数の分配信号を出力する分配手段を備え、
    該複数の分配信号は、それぞれに、周波数補正値の大きさが各々異なる複数の復調処理手段によって復調処理されることを特徴とする、請求項1に記載の受信機。
  3. 所定の方式で変調された受信信号を順次標本化する標本化手段と、
    該標本化信号を一定時間に亘って順次保持する記憶手段と、
    所定の周波数補正値により前記記憶手段に記憶された標本化信号の周波数を順次補正し、
    周波数補正後の標本化信号を復調して、該標本化信号の判定値と信頼度情報とを出力し、
    前記判定値から受信信号に挿入された既知の同期語を検出する復調処理手段と、
    前記復調処理手段の周波数補正値を切替えながら、前記復調処理手段に前記記憶部の標本化信号を複数回繰り返して復調処理させる復調制御手段と、
    複数の周波数補正値各々に関する判定値、信頼度情報及び同期語検出結果をそれぞれ記憶する判定値記憶手段と、
    該判定値記憶手段に記憶された複数の信頼度情報と同期語検出結果とに基づいて、複数の判定値から一の最終判定値を選択する判定値選択手段と、
    該最終判定値に対応する周波数補正値に基づいて、当該受信信号の周波数誤差を推定する周波数誤差検出手段とを備えたことを特徴とする受信機。
  4. 復調処理手段は、既知の同期語パターンを複数の異なる位相シフト量でそれぞれに位相シフトさせた複数の既知パターンに基づいて判定値に対する同期語検出処理を行うとともに、同期語検出された既知パターンの位相シフト量を特定し、
    周波数誤差検出手段は、判定値選択手段によって選択された最終判定値に対応する周波数補正値を前記特定された位相シフト量で補正して、当該受信信号の周波数誤差を推定する構成とされたことを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の受信機。
  5. 最終判定値に対応する同期語検出結果に基づいて、当該受信機が同期状態にあるか否かを判別する同期検出手段を備え、
    復調処理手段は、前記同期状態判別結果に応じて周波数補正値を切替える構成とされたことを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載の受信機。
  6. 所定の方式で変調された受信信号を順次標本化する標本化工程と、
    各々異なる大きさの周波数補正値が予め設定され、該周波数補正値に従って前記標本化信号の周波数を各々補正し、
    周波数補正後の標本化信号を各々別個に復調して、該受信信号の判定値と信頼度情報とを出力し、
    前記判定値から受信信号に挿入された既知の同期語を各々検出する、複数の復調処理工程と、
    前記複数の復調処理工程各々によって出力された複数の信頼度情報と同期語検出結果とに基づいて、複数の判定値から一の最終判定値を選択する判定値選択工程と、
    該最終判定値に対応した復調処理工程の周波数補正値に基づいて、当該受信信号の周波数誤差を推定する周波数誤差検出工程とを備えたことを特徴とする周波数誤差推定方法。
  7. 標本化工程は、受信信号を各シンボル毎に複数のサンプリングタイミングでオーバーサンプリングして標本化信号を順次出力し、
    さらに、前記標本化信号をサンプリングタイミングに従って順次分配し、複数の分配信号を出力する分配工程を備え、
    該複数の分配信号は、それぞれに、周波数補正値の大きさが各々異なる複数の復調処理工程によって復調処理されることを特徴とする、請求項6に記載の周波数誤差推定方法。
  8. 所定の方式で変調された受信信号を順次標本化する標本化工程と、
    該標本化信号を一定時間に亘って順次保持する記憶工程と、
    所定の周波数補正値により前記記憶工程で記憶された標本化信号の周波数を補正し、
    周波数補正後の標本化信号を復調して、該標本化信号の判定値と信頼度情報とを出力し、
    前記判定値から受信信号に挿入された既知の同期語を検出する復調処理工程と、
    前記周波数補正値を切替えながら、前記前記復調処理工程を複数回繰り返して実行させる復調制御工程と、
    複数の周波数補正値各々に関する判定値、信頼度情報及び同期語検出結果をそれぞれ記憶する判定値記憶工程と、
    該判定値記憶工程に記憶された複数の信頼度情報と同期語検出結果とに基づいて、複数の判定値から一の最終判定値を選択する判定値選択工程と、
    該最終判定値に対応する周波数補正値に基づいて、当該受信信号の周波数誤差を推定する周波数誤差検出工程とを備えたことを特徴とする周波数誤差推定方法。
  9. 復調処理工程は、既知の同期語パターンを複数の異なる位相シフト量でそれぞれに位相シフトさせた複数の既知パターンに基づいて判定値に対する同期語検出処理を行うとともに、同期語検出された既知パターンの位相シフト量を特定し、
    周波数誤差検出工程は、判定値選択工程によって選択された最終判定値に対応する周波数補正値を前記特定された位相シフト量で補正して、当該受信信号の周波数誤差を推定することを特徴とする、請求項6ないし8のいずれかに記載の周波数誤差推定方法。
  10. 最終判定値に対応する同期語検出結果に基づいて、当該受信機が同期状態にあるか否かを判別する同期検出工程を備え、
    復調処理工程は、前記同期状態判別結果に応じて周波数補正値を切替えることを特徴とする、請求項6ないし9のいずれかに記載の周波数誤差推定方法。
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