JP3632533B2 - 車両の自動走行制御方法および自動走行制御装置 - Google Patents

車両の自動走行制御方法および自動走行制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の自動走行制御方法および自動走行制御装置に係り、特に、車両が所定地点に目標時刻に到達するように車両の走行を制御するうえで好適な自動走行制御方法および自動走行制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば特開昭61−285168号に開示される如く、単線軌道区間と複線軌道区間とが交互に設けられた道路を走行する自動運転車両の運行を制御する車両運行制御方法が知られている。この車両運行制御方法において、各車両は、単線軌道区間から複線軌道区間へ進入した場合、道路上のすべての自動運転車両が所定の複線軌道区間に到達するまでその複線軌道区間で待機する。そして、道路上のすべての車両が所定の複線軌道区間に到達した場合に、複線軌道区間から単線軌道区間へ向けて同時発車される。
【0003】
このため、上記従来のシステムによれば、複線部において、互いに対向する車両同士をすれ違い走行させることができる。従って、上記従来のシステムによれば、互いに対向する車両同士を円滑に走行させることが可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、自動運転車両を所定位置に目標時刻までに到達させる手法としては、上記従来のシステムと同様に、その所定位置まで車両を所定速度で走行させ、到達後に目標時刻が到来するまで車両を待機させることが考えられる。しかしながら、かかる手法では、車両の停止・発進が繰り返されることとなり、車両をスムーズに走行させることができず、乗客の乗り心地が悪化してしまう。
【0005】
そこで、自動運転車両を所定位置に目標時刻までに到達させる手法としては、車両が所定位置に目標時刻どおりに到達するように所定位置までの速度パターンを変更することが考えられる。この場合、所定位置で車両の停止・発進が繰り返されることが回避され、車両をスムーズに走行させることが可能となる。従って、かかる手法によれば、乗客の乗り心地の悪化を防止しつつ、車両を所定位置に目標時刻までに到達させることが可能となる。
【0006】
一般に、車両が走行する道路には、直線道路だけでなく、カーブやトンネル、下り坂、上り坂、バンク等の様々な走行環境が存在するため、車両における安全な速度は、道路上において一定ではなく異なるものとなる。従って、所定位置までの速度パターンを変更する際には、走行環境を考慮する必要がある。しかしながら、車両を所定位置に目標時刻どおりに到達させる際に走行環境を考慮して速度変更を行うものはなく、車両が所定位置に目標時刻どおりに到達する過程で走行環境に従った走行制御が行われていないという問題があった。
【0007】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、走行環境に対応した上限速度パターンに基づいて車両の速度パターンを生成することで、車両を、所定位置に目標時刻に到達させる過程で走行環境に従って走行させることが可能な車両の自動走行制御方法および自動走行制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、請求項1に記載する如く、所定地点に目標時刻に到達するように走行が制御される車両の自動走行制御方法であって、
車両が、予め走行環境に応じて設定されている上限速度パターンを記憶しており、
前記目標時刻が、車両が前記所定地点に前記上限速度パターンに従って最短時間で到達する際の時刻に比して遅い場合に、前記所定地点までの車両の速度パターンを、車両が前記所定地点に前記目標時刻どおりに到達するように前記上限速度パターンの速度を小さくして生成する速度パターン生成ステップと、
前記速度パターン生成ステップにより生成された速度パターンに従って、車両の走行を制御する走行制御ステップと、
を備えることを特徴とする車両の自動走行制御方法により達成される。
【0009】
上記の目的は、請求項7に記載する如く、所定地点に目標時刻に到達するように走行が制御される車両の自動走行制御装置であって、
車両が、予め走行環境に応じて設定されている上限速度パターンを記憶しており、
前記目標時刻が、車両が前記所定地点に走行環境に応じて設定されている上限速度パターンに従って最短時間で到達する際の時刻に比して遅い場合に、前記所定地点までの車両の速度パターンを、車両が前記所定地点に前記目標時刻どおりに到達するように前記上限速度パターンの速度を小さくして生成する速度パターン生成手段と、
前記速度パターン生成手段により生成された速度パターンに従って、車両の走行を制御する走行制御手段と、
を備えることを特徴とする車両の自動走行制御装置により達成される。
【0010】
請求項1および7記載の発明において、車両には、予め走行環境に応じて設定されている上限速度パターンが記憶されている。車両が所定地点に到達すべき目標時刻が、車両が所定地点に上記の上限速度パターンに従って最短時間で到達する際の時刻に比して遅い場合、所定地点までの車両の速度パターンは、その目標時刻どおりに到達するように上限速度パターンの速度を小さくすることにより生成される。そして、車両は、生成された速度パターンに従って走行制御される。従って、本発明によれば、車両を所定地点に目標時刻に到達させる過程で、車両を走行環境に従って走行させることが可能となる。
【0011】
尚、本発明において、「走行環境」とは、カーブ、トンネル、下り坂、上り坂、バンク等の道路の環境、あるいは、道路上での車両の混雑具合い等の、車両を道路上で安全に走行させるうえで車両に影響を与える環境をいう。
上記の目的は、請求項2に記載する如く、請求項1記載の車両の自動走行制御方法において、
前記速度パターン生成ステップは、前記上限速度パターンにおける最高車速区間から順に車速を小さくする最高車速抑制ステップを有することを特徴とする車両の自動走行制御方法により達成される。
【0012】
上記の目的は、請求項8に記載する如く、請求項7記載の車両の自動走行制御装置において、
前記速度パターン生成手段は、前記上限速度パターンにおける最高車速区間から順に車速を小さくする最高車速抑制手段を有することを特徴とする車両の自動走行制御装置により達成される。
【0013】
請求項2および8記載の発明において、速度パターン生成ステップまたは速度パターン生成手段は、上限速度パターンにおける最高車速区間から順に車速を小さくする最高車速抑制ステップまたは最高車速抑制手段を有している。この場合、生成される速度パターンにおいて速度変動が小さく抑制されることで、乗客の乗り心地や燃費の向上が図られる。従って、本発明によれば、車両を所定位置に目標時刻に到達させる過程で乗客の乗り心地や燃費の向上を図ることが可能となる。
【0014】
上記の目的は、請求項3に記載する如く、請求項1記載の車両の自動走行制御方法において、
前記速度パターン生成ステップは、前記上限速度パターンの全区間における車速を一定率で小さくする車速定率抑制ステップを有することを特徴とする車両の自動走行制御方法により達成される。
【0015】
上記の目的は、請求項9に記載する如く、請求項7記載の車両の自動走行制御装置において、
前記速度パターン生成手段は、前記上限速度パターンの全区間における車速を一定率で小さくする車速定率抑制手段を有することを特徴とする車両の自動走行制御装置により達成される。
【0016】
請求項3および9記載の発明において、速度パターン生成ステップまたは速度パターン生成手段は、上限速度パターンの全区間における車速を一定率で小さくする車速定率抑制ステップまたは車速定率抑制手段を有している。このため、本発明によれば、所定位置までの全区間において安全性の向上が図られる。従って、本発明によれば、車両を所定位置に目標時刻に到達させる過程で車両の安全性の向上を図ることが可能となる。
【0017】
上記の目的は、請求項4に記載する如く、請求項1記載の車両の自動走行制御方法において、
前記速度パターン生成ステップは、前記上限速度パターンの全区間における車速を一定率で小さくする車速定率抑制ステップと、
前記上限速度パターンにおける最高車速区間から順に車速を小さくする最高車速抑制ステップと、
を有することを特徴とする車両の自動走行制御方法により達成される。
【0018】
上記の目的は、請求項10に記載する如く、請求項7記載の車両の自動走行制御装置において、
前記速度パターン生成手段は、前記上限速度パターンの全区間における車速を一定率で小さくする車速定率抑制手段と、
前記上限速度パターンにおける最高車速区間から順に車速を小さくする最高車速抑制手段と、
を有することを特徴とする車両の自動走行制御装置により達成される。
【0019】
請求項4および10記載の発明において、速度パターン生成ステップまたは速度パターン生成手段は、上限速度パターンの全区間における車速を一定率で小さくする車速定率抑制ステップまたは車速定率抑制手段を有していると共に、上限速度パターンにおける最高車速区間から順に車速を小さくする最高車速抑制ステップまたは最高車速抑制手段を有している。このため、本発明によれば、速度パターンの生成手法を選択的に切り換えたり、あるいは、複合的に用いることが可能となる。従って、本発明によれば、車両が所定位置に目標時刻に到達するように速度パターンを生成する際に、速度パターンの生成を走行状況に対応させて行うことが可能となる。
【0020】
上記の目的は、請求項5に記載する如く、請求項4記載の車両の自動走行制御方法において、
前記車速定率抑制ステップの作動状態と前記最高車速抑制ステップの作動状態とを所定の条件に従って切り換える切換ステップを備えることを特徴とする車両の自動走行制御方法により達成される。
【0021】
上記の目的は、請求項11に記載する如く、請求項10記載の車両の自動走行制御装置において、
前記車速定率抑制手段の作動状態と前記最高車速抑制手段の作動状態とを所定の条件に従って切り換える切換手段を備えることを特徴とする車両の自動走行制御装置により達成される。
【0022】
請求項5および11記載の発明において、車速定率抑制ステップまたは手段の作動状態と前記最高車速抑制ステップまたは手段の作動状態とは、所定の条件に従って切換ステップまたは切換手段により切り換わる。このように、本発明によれば、速度パターンの生成手法を選択的に切り換えることが可能となる。
上記の目的は、請求項6に記載する如く、請求項4記載の車両の自動走行制御方法において、
前記速度パターン生成ステップは、前記車速定率抑制ステップによる速度パターンと前記最高車速抑制ステップによる速度パターンとを所定の条件に従って組み合わせることにより、前記所定地点までの車両の速度パターンを生成することを特徴とする車両の自動走行制御方法により達成される。
【0023】
また、上記の目的は、請求項12に記載する如く、請求項10記載の車両の自動走行制御装置において、
前記速度パターン生成手段は、前記車速定率抑制手段による速度パターンと前記最高車速抑制手段による速度パターンとを所定の条件に従って組み合わせることにより、前記所定地点までの車両の速度パターンを生成することを特徴とする車両の自動走行制御装置により達成される。
【0024】
請求項6および12記載の発明において、速度パターン生成ステップまたは手段は、車速定率抑制ステップまたは手段による速度パターンと前記最高車速抑制ステップまたは手段による速度パターンとを所定の条件に従って組み合わせることにより、前記所定地点までの車両の速度パターンを生成する。従って、本発明によれば、速度パターンの生成手法を複合させることが可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1実施例である自動交通システムを実現するインフラ施設を模式的に表した図を示す。本実施例において、インフラ施設は、所定距離空けて設けられた第1駅10および第2駅12を備えている。第1駅10と第2駅12との間の道路14には、磁気ネイル16が所定間隔を空けて複数敷設されている。道路14は、後述の自動運転車両が磁気ネイル16に沿って走行することにより第1駅10または第2駅12で乗り込んだ乗客を第2駅12または第1駅10に輸送するためのレーンである。
【0026】
道路14には、1台の自動運転車両のみが通行可能な単線部18と、2台の自動運転車両が互いに対向してすれ違うことが可能な複線部20とが交互に設けられている。複線部20は、第1駅10側から第2駅12側に向けて走行する自動運転車両が通過する下り車線部(図1において上側の車線)20aと、第2駅12側から第1駅10側に向けて走行する自動運転車両が通過する上り車線部(図1において下側の車線)20bと、を備えている。下り車線部20a及び上り車線部20bは、共にその一区間の全長が自動運転車両の全長に比して長くなるように設計されている。
【0027】
図2は、本実施例の自動交通システムにおいて用いられるインフラ施設のシステム構成図を示す。図2に示す如く、複線部20の下り車線部20a及び上り車線部20bには、それぞれ、路車間通信機22,24が埋設されている。路車間通信機22,24は、第1駅10と第2駅12との間のすべての複線部20に配設されている。インフラ施設は、管制センタ26を備えている。すべての路車間通信機22,24は、通信線28を介して管制センタ26の管制用コンピュータに接続されている。路車間通信機22,24は、管制センタ26と個々の自動運転車両との間で路車間通信を行うための送受信機である。
【0028】
また、複線部20の下り車線部20a及び上り車線部20bの入口近傍および出口近傍には、それぞれ、進入通過検知コイル30,32、および、進出通過検知コイル34,36が埋設されている。進入通過検知コイル30,32、および、進出通過検知コイル34,36は、通信線38を介して管制センタ26に接続されており、それぞれ、自己の上を自動運転車両が通過した場合に所定の通過信号を管制センタ26の管制用コンピュータに向けて出力する。管制センタ26は、進入通過検知コイル30,32、および、進出通過検知コイル34,36の出力信号に基づいて各自動運転車両の道路14上の位置を検出し、車両同士が衝突しないように路車間通信機22,24を介して自動運転車両に対して指示を行う。
【0029】
管制センタ26には、降雨量を検知するためのセンサ40、積雪量を検知するためのセンサ42、および、風速を検知するためのセンサ44が配設されている。管制センタ26の管制コンピュータは、こららの各センサ40〜44の出力信号に基づいて降雨量、積雪量、および風速を検出し、それらの情報を路車間通信機22,24を介して各自動運転車両に通信する。
【0030】
図3は、本実施例の自動交通システムにおいて用いられる自動運転車両のシステム構成図を示す。図3に示す如く、自動運転車両は、電子制御ユニット(以下、ECUと称す)50を備えている。ECU50には、現在時刻を表すためのクロック、および、第1駅10と第2駅12との間の地図情報が内蔵されている。ECU50は、クロック信号に基づいて現在時刻を検出する。
【0031】
ECU50には、各複線部20に埋設された路車間通信機22,24と通信を行うための路車間通信機52、および、道路14に埋設された磁気ネイル16の発する磁界を検知するための磁気センサ54が接続されている。ECU50は、磁気センサ54が磁気ネイル16の磁界を検知した場合に、自動運転車両が該磁気ネイル16を通過したと判断する。
【0032】
ECU50には、自動運転車両の前方に存在する障害物を検知するためのレーザレーダセンサ56、および、自動運転車両のタイヤの空気圧を検出するためのタイヤ空気圧センサ58が接続されている。ECU50は、レーザレーダセンサ56により障害物が検知されると、その後自動運転車両を停止すべく所定の処理を実行する。また、タイヤ空気圧センサ58の出力信号に基づいて自動運転車両のタイヤ空気圧を検出する。
【0033】
ECU50には、車速センサ60が接続されている。車速センサ60は、自動運転車両の車輪が所定の回転角回転する毎にパルス信号をECU50に向けて出力する。ECU50は、車速センサ60の出力信号に基づいて自動運転車両の車速を検出する。自動運転車両の走行する距離は、車輪の外径等の変化により変動する。ECU50は、自動運転車両が2つの磁気ネイル16の間を通過する間の車速センサ60から発せられたパルス信号の数に基づいて、そのパルス信号の発生間隔と車両の走行距離との関係を補正し、車両の走行距離を検出する。
【0034】
ECU50には、2つのダイアルスイッチ62,64が接続されている。ダイアルスイッチ62,64は、自動運転車両の運行開始前に運行管理者が操作できるように配置されており、後述する如く速度パターンを生成する際の自動運転車両における乗客の乗り心地の優先度合いに応じた信号、および、燃費の優先度合いに応じた信号をECU50に向けて出力する。ECU50は、ダイアルスイッチ62,64の出力信号に基づいて、速度パターンを生成する際の乗り心地の優先度合いおよび燃費の優先度合いを検出する。
【0035】
ECU50には、また、スロットルアクチュエータ70およびブレーキアクチュエータ72が接続されている。スロットルアクチュエータ70は、自動運転車両の駆動源として用いられる装置である。スロットルアクチュエータ70は、ECU50から駆動信号が供給されることにより、かかる駆動信号の指示値に応じた駆動トルクを発生する。また、ブレーキアクチュエータ72は、自動運転車両に制動力を発生させる装置である。ブレーキアクチュエータ72は、ECU50からブレーキ信号が供給されることにより、かかるブレーキ信号の指示値に応じた制動力を発生する。
【0036】
ECU50には、更に、操舵アクチュエータ74が接続されている。操舵アクチュエータ74は、自動運転車両の操舵角を制御するための装置である。操舵アクチュエータ74は、ECU50から操舵信号が供給されることにより、かかる操舵信号の指示値に応じた操舵角に自動運転車両を転舵する。ECU50は、走行距離に基づいて自動運転車両の現時点における道路14上の走行位置を検出し、その走行位置に基づいてスロットルアクチュエータ70、ブレーキアクチュエータ72、および操舵アクチュエータ74を適当に制御する。
【0037】
次に、本実施例の自動交通システムの動作について説明する。
本実施例において、管制センタ26は、上述の如く、第1駅10と第2駅12との間の道路14上における各自動運転車両の位置を検出する。そして、自動運転車両が複線部20を通過する毎に、次の複線部20に到達すべき目標時刻、および、センサ40〜44により検出された気象情報を、路車間通信機22,24を介して該自動運転車両に供給する。尚、管制センタ26は、車両が次の複線部20に上限車速に従って最短時間で到達する際の到達時刻に比して遅い時刻を目標時刻として自動運転車両に供給する。
【0038】
本実施例において、管制センタ26は、互いに対向する自動運転車両同士が、複線部20で停止することなくスムーズにすれ違い走行するように、両者の自動運転車両に同一の目標時刻を供給する。この場合、自動運転車両が目標時刻に複線部20に到達することで、互いに対向する自動運転車両同士を複線部20で待機させることなくスムーズにすれ違い走行させることができる。
【0039】
自動運転車両は、複線部20と複線部20との間ごとに、該区間で許容される制限最高車速の速度パターン(以下、上限速度パターンと称す)を予めマップとして記憶している。自動運転車両は、目標時刻が供給された場合に、その目標時刻どおりに次の複線部20に到達するように、次の複線部20までの速度パターンを生成する。本実施例において、生成される速度パターンは、上限速度パターンを後述の如く生成することにより実現される。この場合、車両は、所定地点に目標時刻どおりに到達する過程で、カーブや上り坂等の走行環境に対応して設定されている上限速度パターンに従って走行することができる。
【0040】
図4は、自動運転車両に記憶されているある複線部20と複線部20との間における上限速度パターンを示す。尚、図4において、横軸は、一の複線部20から次の複線部20までの距離Xを表している。図4に示す如く、この複線部20間においては、制限最高車速が4段階に設定されている。以下、この複線部20における制限最高車速の4つの区間を、距離Xの小さい順に第1区間、第2区間、第3区間、第4区間と、また、4つの区間の制限最高車速を、距離Xの小さい順にVMAX1,VMAX2,VMAX3,VMAX4と、それぞれ称す。また、制限最高車速VMAX1,VMAX2,VMAX3,VMAX4を総称する場合は単にVMAX と称す。
【0041】
ところで、上限速度パターンを変更する場合には、様々な変更手法が考えられる。具体的には、▲1▼制限最高車速の大きい区間から順に車速を小さくする手法や、▲2▼全区間において一定率で車速を小さくする手法が考えられる。
図5は、上記▲1▼の手法を用いて速度パターンを生成する手順を表した図を示す。また、図6は、上記▲2▼の手法を用いて速度パターンを生成する手順を表した図を示す。尚、図5および図6において、実際に実現させるべき速度パターンを演算する過程で用いられる速度パターンを破線で、実際に実現させるべき速度パターンを実線で、それぞれ示している。尚、本実施例において、自動運転車両は、複線部20で停止状態から走行を開始し、次の複線部20で停止する。
【0042】
上記▲1▼の手法においては、まず、上限速度パターンに基づいて、図5(A)に実線で示す如く、車両が次の複線部20に上限車速に従って最短時間で到達する際の速度パターンを生成し、この生成された速度パターンで自動運転車両が走行した場合の走行時間TMIN を演算する。現在時刻から目標時刻までの時間が上記の走行時間TMIN に比して長い場合は、上限速度パターンの中で最高車速となっている第3区間の車速VMAX3を、図5(B)に示す如く、2番目に大きい車速となっている第2区間の車速VMAX2まで小さくし、この際の自動運転車両の次の複線部20までの走行時間Tを演算する。
【0043】
そして、目標時刻までの時間が上記の走行時間Tに比して長い場合は、第2および第3区間の車速を、図5(C)に示す如く、上限速度パターンで3番目に大きい車速となっている第4区間の車速VMAX4まで小さくし、この際の自動運転車両の次の複線部20までの走行時間Tを演算する。目標時刻までの時間が走行時間Tに比して短い場合は、第2および第3区間の車速を、図5(D)に示す如く、車速VMAX2とVMAX4との中間値(VMAX2+VMAX4)/2まで大きくし、この際の自動運転車両の次の複線部20までの走行時間Tを演算する。
【0044】
目標時刻までの時間が走行時間Tに比して長い場合は、第2および第3区間の車速を、中間値(VMAX2+VMAX4)/2と車速VMAX4との中間値(VMAX2+3VMAX4)/2まで小さくし、一方、目標時刻までの時間が走行時間Tに比して短い場合は、第2および第3区間の車速を、中間値(VMAX2+VMAX4)/2と車速VMAX2の中間値(3VMAX2+VMAX4)/2まで大きくする。このような処理は、目標時刻までの時間と、速度パターンの修正によって得られた走行時間Tとの差が十分に小さくなるまで繰り返し実行される。そして、目標時刻までの時間と走行時間Tとがほぼ一致した場合、その時点における速度パターンを自動運転車両の次の複線部20までの速度パターンとして記憶する。
【0045】
一方、上記▲2▼の手法においては、まず、上記▲1▼の手法と同様に、上限速度パターンに基づいて、図6(A)に実線で示す如く、車両が次の複線部20に最短時間で到達する際の速度パターンを生成し、走行時間TMIN を演算する。目標時刻までの時間が走行時間TMIN に比して長い場合は、全区間の車速を図6(B)に示す如く上限速度パターンの半分まで小さくし(V=VMAX /2)、この際の自動運転車両の次の複線部20までの走行時間T11を演算する。
【0046】
そして、目標時刻までの時間が走行時間T11に比して長い場合は、全区間の車速を図6(C)に示す如く更に半分まで小さくし(V=VMAX /4)、この際の自動運転車両の次の複線部20までの走行時間T12を演算する。目標時刻までの時間が走行時間T12に比して短い場合は、全区間の車速を図6(D)に示す如くV=3・VMAX /8とし、この際の自動運転車両の次の複線部20までの走行時間T13を演算する。
【0047】
目標時刻までの時間が走行時間T13に比して長い場合は、全区間の車速をVMAX /4と3・VMAX /8との中間値5・VMAX /16まで小さくし、一方、目標時刻までの時間が走行時間T13に比して短い場合は、3・VMAX /8とVMAX /2との中間値7・VMAX /16まで大きくする。このような処理は、目標時刻までの時間と、速度パターンの修正によって得られた走行時間Tとの差が十分に小さくなるまで繰り返し実行される。そして、目標時刻までの時間と走行時間Tとがほぼ一致した場合、その時点における速度パターンを自動運転車両の次の複線部20までの速度パターンとして記憶する。
【0048】
上記▲1▼の手法によれば、速度パターンの全区間の中で制限最高車速の大きい区間から順に車速が小さくされることで、全区間を通して車速の変動が小さく抑制される。この場合、車両の加減速が頻繁に行われるのが回避されることで、乗客の乗り心地の向上が図れると共に、車両の燃費の向上が図られる。一方、上記▲2▼の手法によれば、速度パターンの全区間における車速が一定率で小さくされることで、全区間において制限最高車速に比して小さな車速で自動運転車両が走行できる。この場合、自動運転車両の安全性の向上が図られる。
【0049】
このように、車両における安全な速度が道路上で異なる状態で、車両が所定位置に目標時刻どおりに到達するように所定位置までの速度パターンが生成される構成においては、車両の速度変動が小さくなるように上限速度パターンを変更することにより乗客の乗り心地や燃費の向上を図ることができ、また、所定位置までの全区間において一定の割合で車速を小さくすることにより降雨等が激しい状況下において安全性の向上を図ることができる。従って、車両の速度パターンの生成は、車両が走行する現実の走行状況に合わせて行うことが重要である。
【0050】
降雨量および降雪量が多いほど、風速が大きいほど、濃霧等に起因してレーザレーダセンサ56の性能が低下するほど、システム故障の度合いが大きいほど、また、タイヤの空気圧が低下するほど、自動運転車両の安全性は低下する。従って、かかる状態が実現された場合には、上記▲2▼の手法を用いて上限速度パターンを変更することにより速度パターンを生成し、安全性の向上を図ることが適切である。一方、上記の状態が実現されない場合や自動運転車両の運行管理者が積極的に乗客の乗り心地や燃費の向上を図りたい場合には、上記▲1▼の手法を用いて上限速度パターンを変更することにより速度パターンを生成し、乗客の乗り心地や燃費の向上を図ることが適切である。
【0051】
本実施例のシステムは、車両を所定位置に目標時刻どおりに到達させる過程で乗客の乗り心地や燃費の向上を図る場合には上記▲1▼の手法を用い、一方、自動運転車両の安全性の向上を図る場合には上記▲2▼の手法を用いて上限速度パターンを変更することにより、複線部20から次の複線部20までの速度パターンを生成する点に特徴を有している。
【0052】
図7(A)は、本実施例において用いられる乗客の乗り心地や燃費についての評価テーブルを示す。また、図7(B)は、本実施例において用いられる安全性についての評価テーブルを示す。尚、図7(A)および(B)において、検出結果A,Bは、ダイアルスイッチ62,64の出力信号に基づいて検出された乗り心地の優先度合いおよび燃費の優先度合い、管制センタ26から路車間通信機22,24を介して送信された降雨量、降雪量、および風速の度合い、レーザレーダセンサ56の性能低下度合い、および、タイヤ空気圧の低下度合いをそれぞれ5段階で表した数値を示す。また、図7(A)および(B)において、重み定数a,bは各項目それぞれに予め設定された重み度合いを、それぞれ示している。
【0053】
本実施例のシステムにおいては、上記▲1▼の手法および▲2▼の手法の何れを用いるかを、図7(A)に示す評価テーブルと図7(B)に示す評価テーブルとの比較結果に基づいて決定する。具体的には、次式(1)および(2)の算出により得られた合計点SとSとの大小により決定する。
【0054】
【数1】
Figure 0003632533
【0055】
【数2】
Figure 0003632533
【0056】
本実施例においては、合計点SがSよりも大きい場合、乗客の乗り心地や車両の燃費を向上させるべく、上記▲1▼の手法を用いて速度パターンが生成される。また、合計点SがS以下である場合には、車両の安全性を向上させるべく、上記▲2▼の手法を用いて速度パターンが生成される。このため、本実施例によれば、自動運転車両が次の複線部20に目標時刻どおりに到達するように速度パターンが生成される際に、その速度パターンの生成を、安全性を優先すべき場合は安全性が向上するように、また、乗り心地や燃費を優先すべき場合は乗り心地や燃費が向上するように行うことが可能となる。すなわち、速度パターンの生成は、実際の走行状況に対応させて行われる。
【0057】
図8は、複線部20間の速度パターンを生成する手法を決定すべく、本実施例において自動運転車両に搭載されるECU50が実行する制御ルーチンの一例のフローチャートを示す。図8に示すルーチンは、所定時間毎に繰り返し起動される定時割り込みルーチンである。図8に示すルーチンが起動されると、まずステップ100の処理が実行される。
【0058】
ステップ100では、次の複線部20に到達すべき目標時刻、降雨量、積雪量、および風速についての情報が、管制センタ26から路車間通信機22,24を介して路車間通信機52に受信されたか否かが判別される、本ステップ100の処理は、上記の条件が成立するまで繰り返し実行される。その結果、上記の条件が成立すると判別された場合は、次にステップ102の処理が実行される。
【0059】
ステップ102では、ダイアルスイッチ62,64、タイヤ空気圧センサ58、レーザレーダセンサ56の性能判定装置、および、システム故障判定装置の出力信号に基づいて、乗り心地および燃費の優先度合い、タイヤ空気圧の低下度合い、レーザレーダセンサ56の性能低下度合い、および、システム故障の度合いが検出される。
【0060】
ステップ104では、上記(1)式および(2)式により、上記ステップ102で検出された各種の度合いに基づいて、合計点S,Sが算出される。
ステップ106では、合計点SがSに比して大きいか否かが判別される。その結果、S>Sが成立すると判別された場合は、次にステップ108の処理が実行される。一方、S>Sが成立しないと判別された場合は、次にステップ110の処理が実行される。
【0061】
ステップ108では、上記▲1▼の手法を用いて次の複線部20までの速度パターンを生成する処理が実行される。
ステップ110では、上記▲2▼の手法を用いて次の複線部20までの速度パターンを生成する処理が実行される。
ステップ112では、上記ステップ108または110で生成された速度パターンに従って自動運転車両を走行させる処理が実行される。具体的には、自動運転車両が生成された速度パターンに従って走行するように、スロットルアクチュエータ70およびブレーキアクチュエータ72に対して信号を供給する処理が実行される。本ステップ112の処理が終了すると、今回のルーチンが終了される。
【0062】
上記の処理によれば、乗り心地や燃費を優先すべき場合には上記▲1▼の手法を用いて生成された速度パターンに従って、一方、車両の安全性を優先すべき場合には上記▲2▼の手法を用いて生成された速度パターンに従って、自動運転車両を次の複線部20まで走行させることができる。このように、本実施例においては、自動運転車両を次の複線部20に目標時刻どおりに到達させる際の速度パターンの生成手法が、実際に生じている走行状況に応じて選択的に切り替わる。この場合、自動運転車両は、実際の走行状況に対応しつつ道路14上を走行し、次の複線部20に目標時刻どおりに到達することができる。
【0063】
本実施例において、次の複線部20までの速度パターンは、乗り心地や燃費を優先すべき場合には上記▲1▼の手法を用いて生成され、車両の安全性を優先すべき場合には上記▲2▼の手法を用いて生成される。このため、本実施例によれば、自動運転車両を次の複線部20に目標時刻どおりに到達させる過程で、乗客の乗り心地や燃費の向上を図ることができ、あるいは、車両の安全性の向上を図ることができる。
【0064】
また、本実施例において、次の複線部20までの速度パターンが上記▲1▼の手法を用いて生成される場合には、制限最高車速の大きい区間から順に車速を小さくするため、制限最高車速の小さい区間における車速が小さくなるのが回避される。このため、本実施例によれば、速度パターンが上記▲1▼の手法を用いて生成される場合には、自動運転車両が車速の極小さい状態で走行するのが回避され、乗客に不快感を与えるのを防止することができる。
【0065】
ところで、上記の実施例においては、S>Sが成立するか否かに応じて上記▲1▼の手法と▲2▼の手法とを選択的に切り換えることとしているが、図7(B)に示した項目のいずれかの検出結果がしきい値以上となった場合に上記▲2▼の手法を用い、それ以外の場合は上記▲1▼の手法を用いて速度パターンを生成することとしてもよい。
【0066】
次に、上記図1乃至3および図8と共に図9を参照して、本発明の第2実施例について説明する。
上記第1実施例では、次の複線部20までの速度パターンの生成を、上記▲1▼および▲2▼の手法のいずれかを選択的に用いて行うこととしている。これに対して、本実施例においては、上記▲1▼の手法と▲2▼の手法とを複合させることにより、次の複線部20までの速度パターンを生成することとしている。
【0067】
本実施例のシステムは、上記図1乃至3の構成において、ECU50が上記図8に示すルーチンに代えて図9に示すルーチンを実行することにより実現される。
図9は、複線部20間の速度パターンを生成する手法を決定すべく、本実施例において自動運転車両のECU50が実行する制御ルーチンの一例のフローチャートを示す。図9に示すルーチンは、所定時間毎に繰り返し起動される定時割り込みルーチンである。尚、図9において、上記図8に示すステップと同一の処理を実行するステップについては、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0068】
すなわち、図9に示すルーチンにおいては、ステップ104の処理が終了した後、次にステップ120の処理が実行される。
ステップ120では、管制センタ26から供給された目標時刻と、自動運転車両が次の複線部20に上限速度パターンに従って最短時間で到達する際の到達時刻との時間差(以下、調整時間τと称す)が算出される。
【0069】
ステップ122では、上限速度パターンから、上記▲2▼の手法を用いて、τ・S/(S+S)時間分だけ次の複線部20までの走行時間Tが長くなるように速度パターンを生成する処理が実行される。
ステップ124では、上記ステップ122で生成された速度パターンから、上記▲1▼の手法を用いて、τ・S/(S+S)時間分だけ更に走行時間Tが長くなるように速度パターンを生成する処理が実行される。本ステップ124の処理が実行されると、自動運転車両において実現すべき複線部20から次の複線部20までの速度パターンが生成される。本ステップ124の処理が終了すると、次にステップ112の処理が実行された後、今回のルーチンが終了される。
【0070】
上記の処理によれば、上記▲1▼の手法と▲2▼の手法とを複合させて生成された速度パターンに従って、自動運転車両を次の複線部20まで走行させることができる。このように、本実施例においては、自動運転車両を次の複線部20に目標時刻どおりに到達させる際の速度パターンの生成手法を複合させることができる。この場合、自動運転車両は、実際の走行状況に応じた速度で道路14上を走行し、次の複線部20に目標時刻どおりに到達することができる。
【0071】
本実施例において、次の複線部20までの速度パターンは、上記▲1▼の手法と▲2▼の手法とを複合させて生成される。このため、本実施例によれば、自動運転車両を次の複線部20に目標時刻どおりに到達させる過程で、乗客の乗り心地や燃費の向上と共に車両の安全性の向上も図ることができる。
ところで、上記の実施例においては、上記▲2▼の手法を用いて速度パターンを生成した後に上記▲1▼の手法を用いてその速度パターンを修正することで、最終的な速度パターンを生成することとしているが、上記▲1▼の手法の後に上記▲2▼の手法を用いて速度パターンを修正することで、最終的な速度パターンを生成することとしてもよい。
【0072】
尚、上記第1および第2実施例においては、自動運転車両が到達した複線部20の次の複線部20が特許請求の範囲に記載された「所定地点」に相当していると共に、ECU50が、上記ステップ108または110の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載された「速度パターン生成ステップ」および「速度パターン生成手段」が、上記ステップ112の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載された「走行制御ステップ」および「走行制御手段」が、それぞれ実現されている。
【0073】
また、上記第1および第2実施例においては、ECU50が、上記▲1▼の手法を用いて速度パターンを生成することにより特許請求の範囲に記載された「最高車速抑制ステップ」および「最高車速抑制手段」が、上記▲2▼の手法を用いて速度パターンを生成することにより特許請求の範囲に記載された「車速定率抑制ステップ」および「車速定率抑制手段」が、上記ステップ106に示す条件に従って速度パターンの生成手法を上記▲1▼の手法と▲2▼の手法とで切り換えることにより特許請求の範囲に記載された「切換ステップ」および「切換手段」が、それぞれ実現されている。
【0074】
ところで、上記第1および第2実施例においては、上記▲1▼の手法および▲2▼の手法のみを用いて速度パターンを生成することとしているが、自動運転車両がカーブ等でバンク走行するなど、必要最低限の車速以上で走行する必要がある場合には、その最低車速以上の速度が維持されるように速度パターンを生成することが適切である。
【0075】
【発明の効果】
上述の如く、請求項1および7記載の発明によれば、車両を所定地点に目標時刻に到達させる過程で、車両を走行環境に従って走行させることができる。
請求項2および8記載の発明によれば、車両を所定位置に目標時刻に到達させる過程で乗客の乗り心地や燃費の向上を図ることができる。
【0076】
請求項3および9記載の発明によれば、車両を所定位置に目標時刻に到達させる過程で車両の安全性の向上を図ることができる。
請求項4および10記載の発明によれば、車両が所定位置に目標時刻に到達するように速度パターンを生成する際に、速度パターンの生成を走行状況に対応させて行うことができる。
【0077】
請求項5および11記載の発明によれば、車両が所定位置に目標時刻に到達するように速度パターンを生成する際の生成手法を選択的に切り換えることができる。
また、請求項6および12記載の発明によれば、車両が所定位置に目標時刻に到達するように速度パターンを生成する際の生成手法を複合させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のシステムを実現するインフラ施設を模式的に表した図である。
【図2】本実施例のシステムにおいて用いられるインフラ施設のシステム構成図である。
【図3】本実施例のシステムにおいて用いられる自動運転車両のシステム構成図である。
【図4】自動運転車両に記憶されているある複線部と複線部との間における上限速度パターンである。
【図5】上限速度パターンにおける最高速度区間から順に速度を小さくする手法により速度パターンを生成する手順を表した図である。
【図6】上限速度パターンにおける全区間において一定率で速度を小さくする手法により速度パターンを生成する手順を表した図である。
【図7】図7(A)は、本実施例において用いられる乗客の乗り心地や燃費の評価テーブルを示す図である。図7(B)は、本実施例において用いられる安全性の評価テーブルを示す図である。
【図8】本実施例において、速度パターンを生成する手法を決定すべく実行される制御ルーチンの一例のフローチャートである。
【図9】本発明の第2実施例において、速度パターンを生成する手法を決定すべく実行される制御ルーチンの一例のフローチャートである。
【符号の説明】
14 道路
20 複線部
22,24,52 路車間通信機
26 管制センタ
40〜44 各種センサ
50 電子制御ユニット(ECU)
56 レーザレーダセンサ
58 タイヤ空気圧センサ
62,64 ダイアルスイッチ
70 スロットルアクチュエータ
72 ブレーキアクチュエータ

Claims (12)

  1. 所定地点に目標時刻に到達するように走行が制御される車両の自動走行制御方法であって、
    車両が、予め走行環境に応じて設定されている上限速度パターンを記憶しており、
    前記目標時刻が、車両が前記所定地点に前記上限速度パターンに従って最短時間で到達する際の時刻に比して遅い場合に、前記所定地点までの車両の速度パターンを、車両が前記所定地点に前記目標時刻どおりに到達するように前記上限速度パターンの速度を小さくして生成する速度パターン生成ステップと、
    前記速度パターン生成ステップにより生成された速度パターンに従って、車両の走行を制御する走行制御ステップと、
    を備えることを特徴とする車両の自動走行制御方法。
  2. 請求項1記載の車両の自動走行制御方法において、
    前記速度パターン生成ステップは、前記上限速度パターンにおける最高車速区間から順に車速を小さくする最高車速抑制ステップを有することを特徴とする車両の自動走行制御方法。
  3. 請求項1記載の車両の自動走行制御方法において、
    前記速度パターン生成ステップは、前記上限速度パターンの全区間における車速を一定率で小さくする車速定率抑制ステップを有することを特徴とする車両の自動走行制御方法。
  4. 請求項1記載の車両の自動走行制御方法において、
    前記速度パターン生成ステップは、前記上限速度パターンの全区間における車速を一定率で小さくする車速定率抑制ステップと、
    前記上限速度パターンにおける最高車速区間から順に車速を小さくする最高車速抑制ステップと、
    を有することを特徴とする車両の自動走行制御方法。
  5. 請求項4記載の車両の自動走行制御方法において、
    前記車速定率抑制ステップの作動状態と前記最高車速抑制ステップの作動状態とを所定の条件に従って切り換える切換ステップを備えることを特徴とする車両の自動走行制御方法。
  6. 請求項4記載の車両の自動走行制御方法において、
    前記速度パターン生成ステップは、前記車速定率抑制ステップによる速度パターンと前記最高車速抑制ステップによる速度パターンとを所定の条件に従って組み合わせることにより、前記所定地点までの車両の速度パターンを生成することを特徴とする車両の自動走行制御方法。
  7. 所定地点に目標時刻に到達するように走行が制御される車両の自動走行制御装置であって、
    車両が、予め走行環境に応じて設定されている上限速度パターンを記憶しており、
    前記目標時刻が、車両が前記所定地点に走行環境に応じて設定されている上限速度パターンに従って最短時間で到達する際の時刻に比して遅い場合に、前記所定地点までの車両の速度パターンを、車両が前記所定地点に前記目標時刻どおりに到達するように前記上限速度パターンの速度を小さくして生成する速度パターン生成手段と、
    前記速度パターン生成手段により生成された速度パターンに従って、車両の走行を制御する走行制御手段と、
    を備えることを特徴とする車両の自動走行制御装置。
  8. 請求項7記載の車両の自動走行制御装置において、
    前記速度パターン生成手段は、前記上限速度パターンにおける最高車速区間から順に車速を小さくする最高車速抑制手段を有することを特徴とする車両の自動走行制御装置。
  9. 請求項7記載の車両の自動走行制御装置において、
    前記速度パターン生成手段は、前記上限速度パターンの全区間における車速を一定率で小さくする車速定率抑制手段を有することを特徴とする車両の自動走行制御装置。
  10. 請求項7記載の車両の自動走行制御装置において、
    前記速度パターン生成手段は、前記上限速度パターンの全区間における車速を一定率で小さくする車速定率抑制手段と、
    前記上限速度パターンにおける最高車速区間から順に車速を小さくする最高車速抑制手段と、
    を有することを特徴とする車両の自動走行制御装置。
  11. 請求項10記載の車両の自動走行制御装置において、
    前記車速定率抑制手段の作動状態と前記最高車速抑制手段の作動状態とを所定の条件に従って切り換える切換手段を備えることを特徴とする車両の自動走行制御装置。
  12. 請求項10記載の車両の自動走行制御装置において、
    前記速度パターン生成手段は、前記車速定率抑制手段による速度パターンと前記最高車速抑制手段による速度パターンとを所定の条件に従って組み合わせることにより、前記所定地点までの車両の速度パターンを生成することを特徴とする車両の自動走行制御装置。
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