JP3632112B2 - 変位センサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、電気マイクロメータのように、電磁誘導型の変位センサに関し、さらに、ケース体に固着されるスケールコイルと、前記スケールコイル内を摺動するスライダコイルと、を有し、前記スライダコイルの摺動による位置変位を電気的に変換する変位センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電磁誘導型の変位センサには、工作機械等に使用される平板型のインダクトシンが多く使用されている。このインダクトシン70は、図11に示されるように、平板上にパターンが施されたスライダコイル71とスケールコイル72とが対向するように構成されている。そしてスケールコイル72に交流電圧を加えて励磁させるとスライダコイル71側に交流電圧が誘起され、パターンのピッチの位置関係により電圧の大きさや向きが変わり、その電圧を信号処理することで、スライダコイル71とスケールコイル72との位置変位を検出するようになっている。、特に、スライダコイル71に形成される検出用パターンを1/4ピッチずれるようにし、90°ずれた信号との信号を比較することによって、高精度の検出が可能となっている。
【0003】
しかし、電気マイクロメータのように小型の測定器等に使用する場合、サイズが大きくさらにパターンを形成する際、その寸法精度が高いためコスト高となり実用化することが困難になっていた。そのため、コンパクトで容易に製作できる円筒型の変位センサが提案されるようになってきた。
【0004】
例えば、図12に示される電気マイクロメータ80は、可動鉄心型差動トランスであり、絶縁のボビン81に巻回され、ボビン81の中央位置に配置される1個の一次コイル82と、一次コイル82の両側に巻回される2個の二次コイル83と、一次コイル82、二次コイル83の中心部に位置する可動鉄心84と、を有して構成される。
【0005】
一次コイル82に一定交流電圧を加えて励磁すると二次コイル83にそれぞれ電圧va ,vb が発生する。可動鉄心84が2個の二次コイル83の中央にあるときはva =vb となり、可動鉄心84が、図中、右側に移動すればプラスの電圧が出力され、左側に移動すればマイナスの電圧が出力される。そして、両二次コイル電圧をそれぞれダイオードで整流平滑し加え合わせて合成すると、変位に比例して出力電圧vとなる。しかし、従来の差動トランス型の電気マイクロメータはアナログで出力され、そのために出力電圧の変動により直進性が安定しなくなったり、コイルの巻き数や、可動鉄心の長さによって機差が生じるため、その校正をしなければならない。これを解決するために精度のよいデジタル式の電気マイクロメータが図13に示されるように提案されている。
【0006】
この電気マイクロメータ90には、本体ケース91に固定された2個のスケールコイル92とスケールコイル92内を摺動可能に配設されるスライダコイル93と、を有する変位センサ94が示されている。そして、スケールコイル92には2条のコイルが巻回されるように、内周面から奥に向かってコイル溝95が形成され、スケールコイル92の内側からコイル溝95の底側に向かってコイルを巻回するようになっている。2個のスケールコイル92は中央に配設されるスぺーサ96によって、スライダコイル93のコイルのピッチに対して、一方のスケールコイル92が他方のスケールコイル92に1/4ピッチずれるように配設されている。そのため、コンパクトな精度よい測定が可能となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の電気マイクロメータ90の変位センサ94では、スケールコイル92に形成されるコイル溝95の加工が困難であるとともに、コイルを巻回する作業が、コイル溝95の底部を基準として巻かれなければならなかったり、あるいは巻線されたコイルをコイル溝95に挿入しなければならないので、非常に困難である。
【0008】
この発明は、上述の課題を解決するものであり、コンパクトで精度のよい変位センサを提供するとともに、安定した巻線作業が容易に行なえる実用的な変位センサを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明にかかわる変位センサでは、上記の課題を解決するために以下のように構成するものである。即ち、
磁性体で形成されるケース体に固着され中空状に形成されるスケールコイルと、前記スケールコイルの中空部に摺動可能に配設されるスライダコイルと、を有し、前記スライダコイルの摺動による変位を電気的に変換する変位センサであって、
前記スケールコイルが、2個のコイル組と前記コイル組との間に配設され非磁性体で形成されるスペーサとを軸心方向に重合して形成し、
前記コイル組が、非磁性体で形成される複数のベース環と、それぞれの前記ベース環の外周面に巻回されるコイルと、前記コイルを狭着するように配設され磁性体で形成されるリング状のヨークと、を有して構成され、
前記ベース環の外周面が、大径部と小径部とを有し、前記大径部の外周面に前記コイルが巻回され、前記小径部の外周面に前記ヨークが嵌合され、
さらに、前記コイル組の一方に形成されるコイル間のピッチが、前記スライダコイルに形成されるコイル間のピッチに合致され、他方のコイル組に形成されるコイル間のピッチが、前記スライダコイルに形成されるコイル間のピッチずれを生じさせるように、前記2個のコイル組が配置されていることを特徴とするものである。
【0012】
また、この変位センサは、磁性体で形成されるケース体に固着され中空状に形成されるスケールコイルと、前記スケールコイルの中空部に摺動可能に配設されるスライダコイルと、を有し、前記スライダコイルの摺動による変位を電気的に変換する変位センサであって、
前記スケールコイルが、2個のコイル組と前記コイル組との間に配設され非磁性体で形成されるスペーサとを軸心方向に重合して形成し、
前記コイル組が、軸心方向に1箇所の割部を有するとともに非磁性体で形成される少なくとも1個のベース環と、それぞれの前記ベース環の外周面に巻回されるコイルと、前記コイルを狭着するように配設され磁性体で形成されるリング状のヨークと、を有して構成され、
前記ベース環の外周面に、内側から外側に向かって屈折するように突出される突起部を備え、前記突起部が所定間隔に位置されるように配置されるとともに、それぞれの位置に円周方向に複数個配置されるように形成され、
さらに、前記コイル組の一方に形成されるコイル間のピッチが、前記スライダコイルに形成されるコイル間のピッチに合致され、他方のコイル組に形成されるコイル間のピッチが、前記スライダコイルに形成されるコイル間のピッチずれを生じさせるように、前記コイル組が配置されていることを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
本形態の変位センサ1は、図1に示されるように、磁性体で形成されるケース体3に固着され中空状に形成されるスケールコイル5と、前記スケールコイル5の中空部に摺動可能に配設されるスライダコイル7と、を有して構成されている。スケールコイル5は、図2に示されるように、2個のコイル組9・9とコイル組9・9との間に配設され非磁性体で形成されるスペーサー11とを有して軸心方向に接着剤等によって重合され、コイル組9は、非磁性体で形成される複数(本形態では各2個)のベース環13と、それぞれのベース環13の外周面に巻回されるコイル15と、前記コイルを挟着するように配設され磁性体で形成されるリング状のヨーク17と、を有して構成されている。
【0015】
ベース環13はリング状に形成され、ベース環13の外周面は、略中央部に配設される大径部14の大径部外周面14aと大径部14両側に配設される小径部外周面13a・13bとの2段で形成される。また、ベース環13の小径部外周面13a・13bはそれぞれ幅の大きさが異なり、一方の小径部外周面13aは、他方の小径部外周面13bの略倍の大きさに形成され、小径部外周面13aの幅の大きさはヨーク17の幅の大きさと略同一に形成される。そして、各コイル体9のベース環13は、一方の小径部外周面13aがベース環13の両外側になるように配置され、他方の小径部外周面13bが、内側になるように配置される。従って、ヨーク17は小径部外周面13a上にそれぞれ1個づつ嵌合され、対向する2個の小径部外周面13b上に懸架するようにヨーク17が1個嵌合されることになる。ヨーク17間の大径部外周面14aにコイル15が挟着されるように巻回されて配置される。なお、隣り合うコイル15は、巻き方向が逆方向になるように巻回されて配置されている。また、スケールコイル5の両端面は、ベース環13の端面、ヨーク17の端面と略同一面上になる。さらに、ヨーク17には、図3に示されるように、外端部の一部に切欠部17aが一か所形成され、それぞれのヨーク17の切欠部17aが同一方向になるように配置されている。そして、それぞれのコイル15が導通できるように、それぞれのコイル15の一端がヨーク17の切欠部17aを通ってコイル体9の両端部でまとめて束ねられ外部に配線される(図4参照)。この場合、スぺーサ11に切欠部を形成して一方の側にまとめて配線してもよい。
【0016】
スライダコイル7はスケールコイル5の中空部に摺動可能に配設されるように、外周面が丸状に形成され、内部に軸心方向に貫通孔7aが形成される。外周面には、等ピッチ間隔で複数のコイル溝7bが形成され、それぞれのコイル溝7bにコイル8が巻回されている。コイル溝7bのピッチは、コイル組9に巻回されるコイル15のピッチと同ピッチに形成される。なお、コイル溝7bに巻回されるコイル8の巻き方向は、スケールコイル5に巻回されるコイル15と同様、隣り合うコイル8の巻き方向と逆に巻回されることになる。また、スライダコイル7の外端部の一部に一か所切欠部7cが形成され、それぞれのコイル8が導通できるように、それぞれのコイル8の一端が切欠部7cを通ってスライダコイル7の一端側にまとめて束ねられ外部に配線される(図5参照)。
【0017】
スぺーサ11は、外周面がヨーク17の外周面と一致し、内周面がベース環13の内周面と一致するように円筒状に形成され、その幅は、一方のコイル組9のコイル15のピッチが、スライダコイル7のコイル8のピッチに対して1/4ピッチ分ずれて配置されるように、形成されている。なお、上述のように、スぺーサ11の外端部の一部に一か所、切欠部を形成するようにしてもよい。
【0018】
なお、上述のスケールコイル5を構成するベース環13あるいはスぺーサ11は、上記に限らず図6〜8に示されるように、各種の変形が考えられる。
【0019】
図6に示されるものは、1個のコイル組20に対してベース環が4個配設されるものであり、ケース体3内にコイル組20の外端部側に配置される1個のベース環21と、内側のスぺーサ側に配置される3個のベース環23と、を有している。ベース環21は、その外周面が略中央部配設される大径部22の外周面22aと、大径部22の両側に配設される小径部外周面21a・21bと、を有し、一方の小径部外周面21aはヨーク17と同一の幅に形成され外側に配置される。他方の小径部外周面21bはヨーク17より大きめの幅に形成されベース環23側に配置される。ベース環23の外周面は、一端側に大径部24の外周面24aと他端側に配設される小径部外周面23aとが形成され、大径部24の内部に凹部24bが形成されている。そして、ベース環21の大径部外周面22aとベース環23の大径部外周面24aにはコイル15が巻回され、ベース環21に隣接されるベース環23の大径部24の凹部24bはベース環21の小径部外周面21bにヨーク17を挟着するように嵌合され、他のベース環23の大径部24の凹部24aはベース環21側に隣接されるベース環23の小径部外周面23aにヨーク17を挟着するように嵌合される。この形態のコイル組20は3個のベース環23が同一形状に形成される効果がある。
【0020】
図7に示されるものも、ケース体3内に配置される1個のコイル組30に対して4個のベース環が配置され、さらにスぺーサの形状が変形されている。スぺーサ31の外周面は、中央部に大径部32の外周面32aと両端部に小径部外周面31aとを有して形成されている。スぺーサ31側に配置される3個のベース環34の外周面は、中央部に大径部35の外周面35aと両端部に小径部外周面34aが形成され、小径部外周面34aの幅の大きさはスぺーサ31の小径部外周面31aと同一寸法に形成されている。スぺーサ31の小径部外周面31aと隣接されるベース環34の小径部外周面34a、あるいは隣接されるベース環34の小径部外周面34a間を懸架するようにそれぞれヨーク17が配置される。また、コイル組30の外側に配置される1個のベース環37の外周面は略中央部に配設される大径部38の外周面38aと大径部38の両側に配設される小径部外周面37a・37bとを有して形成され、ベース環34側に隣接される小径部外周面37aはベース環34の小径外周面34aの幅と同一寸法に形成され、ベース環34の小径部外周面34aとの間を懸架するようにヨーク17が嵌合され、ベース環37の外側に配置される小径部外周面37bは、ヨーク17の幅と同一寸法に形成され、ヨーク17が嵌合される。ベース環34の大径部外周面35a、ベース環37の大径部外周面38aにはコイル15がそれぞれ巻回されている。
【0021】
図8に示されるスケールコイル40は、図2におけるスケールコイル2のコイル組9のベース環13・13間に、図7におけるコイル組30のベース環34を配置させるようにし、コイル15及びヨークを図7のように配置することによって構成しているものである。
【0022】
上記のように構成された変位センサ1は、例えば、図9に示されるような電気マイクロメータ50に使用することができる。図9に示される変位センサのコイル組は、図2に示されるもので説明する。
【0023】
円筒状に形成され磁性体で形成されるケース体51の内部にスケールコイル5とスライダコイル7を備える変位センサ1が配設されている。この形態の場合、変位センサ1に構成されるケース体3は電気マイクロメータ50のケース体51に置き換えられる。なお、ケース体51の内周面に別のケース体3を配設するようにしてもよい。
【0024】
スケールコイル5はケース体51内に固定されスケールコイル5内にスライダコイル7が摺動可能に配設されている。スライダコイル7に形成される貫通孔7aの一方の側には雌ねじ52が形成され、雌ねじ52に測定子53がケース体51に支持されながら螺着されている。また、スライダコイル7の貫通孔7aの他方の側にはケース体51の端部に固定されたガイドシャフト54が取り付けられ、スライダコイル7がガイドシャフト54にガイドされながら摺動される。そして、スライダコイル7を測定子53側に付勢するようにコイルばね55がガイドシャフト54の回りに配置されている。
【0025】
スケールコイル5のコイル15とスライダコイル7のコイル8の一端側に束ねられたリード線15a・8aはケース体51に固定されたケーブル56を通って外部に配線されている。
【0026】
上記構成の電気マイクロメータ50の作用を次に説明する。まず測定子53を被測定物に当てると測定子53と共にスライダコイル7がスケールコイル5に対してコイルばね55の付勢力に抗して、図9中、右方向に摺動する。スライダコイル7のコイル8には予め交流電圧が加えられ、スケールコイル5のコイル15に電磁誘導による交流電圧が誘起されている。スライダコイル7が摺動すると、スライダコイル7のコイル8とスケールコイル5のコイル15との位置関係が変わるため、コイル8とコイル15の電磁誘導の度合いが変わる。つまりスライダコイル7の摺動量の大きさに伴ってコイル15に誘起される交流電圧の大きさが変わる。この電圧信号を処理して変位移動量を電気的に変換する。
【0027】
例えば、変位移動量をXとする。この時に、スケールコイル5のそれぞれのコイル組9A・9Bから出力される各々の電圧をVa、Vbとすると、
Va=KIsin(2πX/P)sinωt
Vb=KIcos(2πX/P)sinωt
で表される。
【0028】
K:スケールコイル5のコイル組9への誘起係数
P:コイルの巻ピッチ
I:スライダコイル7電流の振幅
ω:スライダコイル7の角周波数
t:時間
X:変位移動量
とする。
【0029】
Va、Vbを測定し、Va、Vbの出力電圧を合成する(V)と、
V=KIsin(ωt+2πX/P)
となる。
【0030】
ここにおいて変位量Xは位相の変化2πX/Pとして検出される。
【0031】
例えばP=2mmとし、電気的に2000等分して1μm単位で測定する。スライダコイル7の出力電圧(Vc)とスケールコイル5の合成の出力電圧(V)のズレをN=780カウントとすれば、780/2000=2π(X/P)/2π、
X=780×2/2000=0.78mm
となり、変位移動量Xを求めることができ被測定物を測定することができる。
【0032】
変位センサ1は、このように電気マイクロメータ50に使用すれば、変位移動量を電気的に変換して測定することができる。
【0033】
なお、本発明の変位センサ1のスケールコイル5の形状は上記に限らず、他の形態にすることもできる。
【0034】
図10(a)、(b)は、スケールコイルのコイル組60に構成されるベース環61を示すものである。ベース環61は上述の複数個のベース環を1個で形成するもので、ステンレス等の非磁性体で円筒状に形成されたベース環61の一部に、軸心方向に沿って割部62を設けている。この割部62によって、図2に示されるヨーク17を装着する際に、ベース環61を全体的に円周方向に撓ませることができる。ベース環61の円周方向に、図2に示されるコイル15が巻回されるための突起部63が複数個形成されている。この突起部63は、図2において、ベース環13が配置されるピッチと同ピッチになる位置にそれぞれ円周方向に等分に3乃至4個配設され、ベース環61から一端を残して円周方向に切欠を形成し、上方に突出するように形成するものである。図10は、ベース環61の略中央部に、図2におけるスぺーサ11及び2個のヨーク17が配置される分の幅を残し、左右両側にそれぞれ等ピッチ間隔で突起部63が形成されている。このベース環61の中央部にスぺーサ11と、前記スぺーサ11を挟着するように2個のヨーク17を嵌合し、また、突起部63と突起部63間、さらに両端部側にそれぞれヨーク17を嵌合してコイルボビンの形状を形成し、それぞれのヨーク17・17間にコイル15を巻回しケース体3を周囲に設けることによって、スケールコイルが形成される。このスケールコイルにおけるスぺーサ11を挟んで右側と左側のコイル組が、スライダコイル7のコイル8のピッチに対して1/4ピッチずれているのは言うまでもない。
【0035】
また、上記に限らず、ベース体61を各コイル組ごとの大きさに形成することも可能である。
【0036】
【発明の効果】
本発明の変位センサによれば、変位センサはケース体に固定配設されるスケールコイルと前記スケールコイル内に摺動可能に配設されるスライダコイルとを含んで構成されている。前記スケールコイルは2個のコイル組とスぺーサとを有し、前記コイル組が、軸心方向に重合された複数個の非磁性体のベース環と、前記ベース環の外周面に配設されるコイルとヨークとを有して構成されている。従って前記コイルを前記ベース環に巻回する際には、前記ベース環の外周面に沿って行なうことができるので、従来スケールコイルに形成されるコイル溝にコイル溝の底部を基準として巻回するものに比べて、極めて安定して巻回することができるとともにその作業も極めて容易に行なえる。
【0037】
前記ベース環の外周面が、大径部と小径部とを有し、前記大径部の外周面に前記コイルが巻回され、前記小径部の外周面に前記ヨークが嵌合されることを特徴としているため、1個のベース環に巻回するコイルの巻回作業が容易で安定するとともにヨークを容易に挿入できる。
【0038】
さらに、前記コイル組の一方に形成されるコイル間のピッチが、前記スライダコイルに形成されるコイル間のピッチに合致され、他方のコイル組に形成されるコイル間のピッチが、前記スライダコイルに形成されるコイル間のピッチずれを生じさせるように、スぺーサの幅が形成されているため、精度よい測定を行なうことができる。
【0039】
また、スケールコイルに対して少なくとも1個のベース環を形成し、前記ベース環に内側から外側に向かって屈折するように突出されるコイル巻回用の複数個の突起部を形成するようにすれば、部品点数を少なくすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一形態による変位センサを示す断面図
【図2】図1におけるスケールコイルの詳細を示す断面図
【図3】図1におけるヨークの斜視図
【図4】図1におけるスケールコイルの斜視図
【図5】図1におけるスライダコイルの斜視図
【図6】ベース環の別の形態を示す断面図
【図7】ベース環とスぺーサの別の形態を示す断面図
【図8】スケールコイルの別の形態を示す断面図
【図9】図1の変位センサを電気マイクロメータに使用する状態を示す断面図
【図10】ベース環のさらに別の形態を示す斜視図と断面図
【図11】従来の平型のインダクトシンを示す図
【図12】従来の変位センサを使用する電気マイクロメータを示す断面図
【図13】従来の電気マイクロメータを示す断面図
【符号の説明】
1…変位センサ
3…ケース体
5…スケールコイル
7…スライダコイル
8、15…コイル
9…コイル組
11…スぺーサ
13…ベース環
13a…小径部外周面
14…大径部
14a…大径部外周面
17…ヨーク
Claims (2)
- 磁性体で形成されるケース体に固着され中空状に形成されるスケールコイルと、前記スケールコイルの中空部に摺動可能に配設されるスライダコイルと、を有し、前記スライダコイルの摺動による変位を電気的に変換する変位センサであって、
前記スケールコイルが、2個のコイル組と前記コイル組との間に配設され非磁性体で形成されるスペーサとを軸心方向に重合して形成し、
前記コイル組が、非磁性体で形成される複数のベース環と、それぞれの前記ベース環の外周面に巻回されるコイルと、前記コイルを狭着するように配設され磁性体で形成されるリング状のヨークと、を有して構成され、
前記ベース環の外周面が、大径部と小径部とを有し、前記大径部の外周面に前記コイルが巻回され、前記小径部の外周面に前記ヨークが嵌合され、
さらに、前記コイル組の一方に形成されるコイル間のピッチが、前記スライダコイルに形成されるコイル間のピッチに合致され、他方のコイル組に形成されるコイル間のピッチが、前記スライダコイルに形成されるコイル間のピッチずれを生じさせるように、前記2個のコイル組が配置されていることを特徴とする変位センサ。 - 磁性体で形成されるケース体に固着され中空状に形成されるスケールコイルと、前記スケールコイルの中空部に摺動可能に配設されるスライダコイルと、を有し、前記スライダコイルの摺動による変位を電気的に変換する変位センサであって、
前記スケールコイルが、2個のコイル組と前記コイル組との間に配設され非磁性体で形成されるスペーサとを軸心方向に重合して形成し、
前記コイル組が、軸心方向に1箇所の割部を有するとともに非磁性体で形成される少なくとも1個のベース環と、それぞれの前記ベース環の外周面に巻回されるコイルと、前記コイルを狭着するように配設され磁性体で形成されるリング状のヨークと、を有して構成され、
前記ベース環の外周面に、内側から外側に向かって屈折するように突出される突起部を備え、前記突起部が所定間隔に位置されるように配置されるとともに、それぞれの位置に円周方向に複数個配置されるように形成され、
さらに、前記コイル組の一方に形成されるコイル間のピッチが、前記スライダコイルに形成されるコイル間のピッチに合致され、他方のコイル組に形成されるコイル間のピッチが、前記スライダコイルに形成されるコイル間のピッチずれを生じさせるように、前記コイル組が配置されていることを特徴とする変位センサ。
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