JP3631919B2 - 試料の質量分析方法および装置、並びに水質の分析を行う質量分析方法 - Google Patents

試料の質量分析方法および装置、並びに水質の分析を行う質量分析方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラズマイオン源を使用した質量分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
環境計測や半導体分野において、プラズマイオン源質量分析法は多元素同時分析装置として実用化され、広く普及しつつある。プラズマイオン源には、アルゴンガスを用いる誘導結合プラズマや窒素ガスを用いるマイクロ波誘導プラズマが用いられており、これらを質量分析計と結合して極微量な試料を計測できる装置が製品化されている。
【0003】
特開平7−78590号公報には、試料中の微量不純物の同定・定量をする目的として、前記試料をプラズマ中でイオン化するプラズマイオン源と、生成したイオンを真空容器内に導くサンプリングインターフェースと、前記真空容器内に設置されたイオンレンズおよびマスフィルターおよび検出器を有するプラズマイオン源質量分析装置において、前記サンプリングインターフェースの軸と前記マスフィルターの軸を90度の角度をもって配置し、前記イオンレンズが前記サンプリングインターフェースを通過した前記イオンのビームを90度偏向させる90度偏向器を持ち、前記90度偏向器が前記サンプリングインターフェースの対向側を開口にしたプラズマイオン源質量分析装置が記載されている。
【0004】
最近、質量分析計には、四重極質量分析計のかわりにイオントラップ型質量分析計が提案されて来ている。イオントラップ型質量分析計は、高周波電場を操作することによって、連続的に導入される測定対象イオンを電極の内部に一旦ため込むことができる。また、ため込んだイオンを質量数に応じて引き出し、検出することができる。このため、イオンをため込むことができず、連続的に導入されるイオンの中の特定イオンだけしか検出できない質量分析計に比較すると、高感度な測定が期待できる。
【0005】
ICP−MSはInductively Coupled Plasma−Mass Spectrometer(ICP質量分析装置)の略で、微量の元素をm/z238のU(ウラン)までの地球上にあるほとんどの元素を、測定濃度域mg/L〜ng/Lで高感度に分析できる。
【0006】
原理は、溶液試料をネブライザーで細かな霧状とし、試料中の元素をイオン化させる。イオン化された元素は質量の違いで分別され、イオンの量により元素の含有量を求めるものである。
【0007】
通常、分析の濃度単位は、 mg/L、μg/L、ng/Lなどで表現される。
【0008】
1mg/L=1×10−6g/L
1μg/L=1×10−9g/L
1ng/L =1×10−12g/L
ICP−3DQMSの構造はよく知られるところであり、溶液試料はネブライザーにより霧化され、スプレイチャンバ内で微細な霧状の均一な粒径に選別され、キャリアガスと共にプラズマに導入される。ICPは非常に理想的なイオン源であり、殆どの元素が90%以上イオン化される。
【0009】
ICPで生成したイオンはインターフェース部をへて、3DQMS部に導入され、インターフェース部は、サンプリングコーンとスキマーコーン部からなり、この部分はロータリーポンプにより、約100Paに保たれる。スキマーコーンの後には、引き出し電極とイオンレンズがあり、イオンレンズ部、3DQMS部は、ターボ分子ポンプにより10−2〜10−4Paに排気されている。
【0010】
3DQMSにより質量選別されたイオンは、イオン検出器により検出される。
【0011】
一般的なICP−MS法の特徴は、下記の通りである。
【0012】
〇感度が非常に高い。
Arプラズマは理想的なイオン源で、ng/Lレベルの検出限界が得られる。
【0013】
〇定性分析が容易である。
短時間で全元素の質量スペクトルを測定できる。
スペクトルが単純なため、定性のピーク同定が容易である。
【0014】
〇多元素一斉定量分析が可能。
mg/L〜ng/Lの元素の多元素一斉分析が可能である。
【0015】
〇スペクトル干渉が少ない。
【0016】
〇同位対比の分析ができる。
検出器として質量分析装置を用いるため、他の元素分析装置では測定が困難な同位体希釈法ができるので、正確度の高い分析ができる。
安定同位体のトレーサとして利用できる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
従来のICP−MSの問題点として、
〇価格が高い。
〇分子イオンの妨害を受ける。ArO、ArCl、ArArなど。
〇マトリックス干渉がある。そのため感度が低下する。
〇高濃度域が測定できない。環境試料に対応の制約がある。
〇高感度化。試料を更に希釈がしたい。
〇操作が複雑。操作・メンテナンス性が悪い。
〇装置が大きい。専用の部屋が必要。
などが挙げられている。
【0018】
本発明は、測定しようとする元素イオンの同位体情報および干渉イオン情報を情報処理して画面に表示できるようにして、多数の元素を抜けがなく測定元素として操作が簡単にかつ制度よく設定できるようにした質量分析方法および装置を提供することを目的とする。
【0019】
また、本発明はU(ウラン)を含む水の分析を迅速に行う水質分析方法を提供するものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数の測定元素を指定して分析を行うに当たり、
・質量数の範囲、あるいは周期律表による元素の指定により測定元素が決定され、
・特定元素を指示することにより、当該元素固有の詳細情報が表示され、
・測定元素の質量数範囲をグラフ表示する際、指定された元素の質量数範囲にマークを表示すること、
行うようにしている。
【0021】
このように行うことによって、元素選択は質量数の範囲から選択することができ、選択に際し抜けがなく、複数の元素を選択する場合でも手間を要しない。そして、特定の元素を選択することにより即座に詳細な表示ができるため、選択元素ごとの他元素に対する干渉を即座に、かつ容易に知ることができる。また、どの質量数の範囲が測定されるのかが一目で確認できるため、測定結果の確認等の作業を容易に行うことができるようになる。
【0022】
本発明は、具体的には次に掲げる方法および装置を提供する。
【0023】
本発明は、イオントラップを利用し、複数の測定元素を指定して分析を行う質量分析方法において、元素の同位体情報とその元素のイオン質量数に干渉するイオン質量数のイオンとを記憶し、一画面に、元素または質量数を指定することによって該元素の同位体およびそれらのイオン質量数を含む同位体情報を表示し、該イオン質量数に干渉するイオン質量数のイオンを質量数と共に干渉イオン情報として表示し、前記同位体情報から測定候補となる同位体元素を表示し、質量数の同じ同位体元素の削除を行って当該画面上で測定元素の設定を行う試料の質量分析方法および装置を提供する。
【0024】
本発明は、イオントラップを利用し、複数の測定元素を指定して分析を行う質量分析方法において、元素の同位体情報とその元素のイオン質量数に干渉するイオン質量数の元素イオンとを記憶し、一画面に、周期律表を表示し、該周期律表に示される元素を指定することによって該元素の同位体およびそれらのイオン質量数を含む同位体情報を表示し、該イオン質量数に干渉するイオン質量数の元素イオンを質量数と共に干渉イオン情報として表示し、前記同位体情報から測定候補となる同位体元素を表示し、質量数の同じ同位体元素の削除を行って当該画面上で測定元素の設定を行う試料の質量分析方法および装置を提供する。
【0025】
本発明は、イオントラップを利用し、複数の測定元素を指定して分析を行う質量分析方法において、元素の同位体情報とその元素のイオン質量数に干渉するイオン質量数の元素イオンとを記憶し、一画面に、周期律表を表示し、該周期律表に示される元素を指定することによって該元素の同位体およびそれらのイオン質量数を含む同位体情報を表示し、該イオン質量数に干渉するイオン質量数の元素イオンを質量数と共に干渉イオン情報として表示し、さらに、該イオン質量数に干渉するイオン質量数の分子イオンを質量数と共に干渉イオン情報として表示し、前記同位体情報から測定候補となる同位体元素を表示し、質量数の同じ同位体元素の削除および干渉分子イオンの削除を行って、当該画面上で測定元素の設定を行う試料の質量分析方法および装置を提供する。
【0026】
本発明は、イオントラップを利用し、複数の測定元素を指定して分析を行う質量分析方法において、元素の同位体情報とその元素のイオン質量数に干渉するイオン質量数の元素イオンとを記憶し、イオン質量数測定範囲を画面上に設定し、該画面上に設定されたイオン質量数測定範囲にある元素の同位体元素をそのイオンを質量数と共に同位体情報として画面に表示し、該イオン質量数に干渉するイオン質量数の元素イオンを質量数と共に干渉イオン情報として表示し、前記同位体情報から測定候補となる同位体元素を表示し、質量数の同じ同位体元素の削除を行って当該画面上で測定元素の設定を行う試料の質量分析方法および装置を提供する。
【0027】
本発明は、イオントラップを利用し、複数の測定元素を指定して分析を行う質量分析方法において、元素の同位体情報とその元素のイオン質量数に干渉するイオン質量数の元素イオンとを記憶し、イオン質量数測定範囲を画面上に設定し、該画面上に設定されたイオン質量数測定範囲にある元素の同位体元素をそのイオンを質量数と共に同位体情報として画面に表示し、該イオン質量数に干渉するイオン質量数の元素イオンを質量数と共に干渉イオン情報として表示し、さらに、該イオン質量数に干渉するイオン質量数の分子イオンを質量数と共に干渉イオン情報として表示し、前記同位体情報から測定候補となる同位体元素を表示し、質量数の同じ同位体元素の削除および干渉分子イオンの削除を行って当該画面上で測定元素の設定を行う試料の質量分析方法および装置を提供する。
【0028】
本発明は、イオントラップを利用し、複数の測定元素を指定して水質の分析を行う質量分析方法において、ウラニウム(U)質量数範囲を含めてイオン質量数測定範囲を画面上に複数設定し、該イオン質量数測定範囲にある同位体元素を含む同位体情報を表示し、該同位体元素のイオン質量数に干渉するイオン質量数の元素イオンとその質量数とを含む干渉イオン情報を表示し、さらに、該イオン質量数に干渉するイオン質量数の分子イオンを質量数と共に干渉イオン情報として表示し、同位体情報および干渉イオン情報を表示する画面上で、ウラニウム同位元素を含めて測定元素の設定を行う水質の分析を行う質量分析方法を提供する。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる実施例を図面に基づいて説明する。
【0030】
図1および図2は本発明の実施例に使用する装置本体の構成を示し、図1は装置を横断面して各部品・各構成部の配設状況を示し、図2は装置を縦断面して各部品・各構成部の配設状況を示す。
【0031】
プラズマイオン源分析装置は、L字形筐体1とこれに組み合わされる表側カバー2とにより筐本体が構成され、筐本体の内部は上層部18と下層部19とからなり、上層部18は右側から燃焼室容器3、スライドバルブ容器5および偏向・分析容器4が一列に横平面21上に配列される構成とされる。
【0032】
図2に示すように、筐本体の右側部において燃焼室容器3、ペリスタルティックポンプ31および試料カップ32、そのトレイ33からなる試料部が一列に縦平面22上に配列されている。
【0033】
図3の部品構成図を使用して各部品について更に詳細に説明する。L字形筐体1および表面カバー2によって筐本体が構成される、燃焼室容器3はトーチ7とネブライザー8を備える。偏向・分析容器4は、その中に連通した2つの室を有し、その一方の偏向室には平行電極12が、そして他方のため込み室13内には分析装置14が配設される。燃焼室容器3と偏向・分析容器4との間にはスライドバルブ容器5が配設される。
【0034】
これらの構成品は、マッチングボックス40、41、検知器部42、RF電源部43、装置基盤部44に載置され、あるいは側方をおさえられて筐体内に配設される。この場合、このようなマッチングボックスの使用によって前述したように位置決めされて配設される。
【0035】
燃焼室容器3は前方側および上方側は開放され、スライドバルブ容器5側にはトーチ7の配設される窓10が設けてある。上方側開放に合わせてL字形筐体1には煙突45が設けられ、燃焼排ガスはこの煙突45から外部に排出される。マッチングボックス43内には電源が配設される。
【0036】
表側カバー2には燃焼室容器3の前方側開放に合わせて開放部15が形成され、その直下にポンプ用開口部34が形成されている。このポンプ用開口部34にはペリスタルティックポンプ31が設けられる。
【0037】
開放部15の上側には防護壁16が、そしてその下側にはポンプ用開口部34をはさんで防護壁17が設けてある。
【0038】
開放部15には、左側外扉51および右側外扉53が設けられ、大きな左側外扉51には燃焼確認窓52が設けられる。装置基板部44の全面側には、図7で説明するガスメータ65とガス調整つまみ66が設けられ、それらを覆うパネル54がはめ込まれている。
【0039】
ポンプ用開口部34の下方にはトレイ33が設けてあって、この上に試料カップ32が置かれる。
【0040】
図2において、ペリスタルティックポンプ31はチューブを介して試料カップ32から試料を吸い上げ直上にあるネブライザー8に供給する。
【0041】
図1において、ネブライザー8に供給された試料はトーチ7によって燃焼され、プラズマ化される。プラズマ化された試料はスライドバルブ容器5内のスライドバルブを介して平行電極12に送られ、ここで偏向され、ため込み室13に送られる。従って、図1および図2に太線24、20で示すようにして試料の流れは形成される。すなわち、試料の流れは縦平面22および横平面21に沿うように二つの面上を流れるという特徴を有する。
【0042】
プラズマ化によってイオンとなった試料は平行電極12によって偏向され、分析装置14で一定時間ため込まれ、高周波電界の走査によって質量分析される。このイオントラップ型質量分析についてはよく知られているところであり、これ以上の説明を要しない。
【0043】
図4は装置構成の平面配置を、図5はその正面からの断面を、そして図6は側方からの断面を示す。
【0044】
プラズマを発生させる燃焼室6とイオンを偏向させる偏向電極(平行電極12)を備えた偏向部11と偏向されたイオンを質量分離を行うためのため込み室13とを横方向に平面配置し、イオン源となる試料をセットするトレイ33などの試料設置部と試料を吸引するペリスタルティックポンプ31と吸引された試料を導入し、燃焼させる燃焼室6とを前記平面に対し縦方向に平面配置している。これによって試料を下方向から上方の燃焼室6に供給し、プラズマ化によって発生したイオンを横平面上に流すことができる。発生したイオンは、トーチ7の横に置かれた中心に細孔を有した円盤状の金属部品であるインターフェース部23を通ってスライドバルブに達する。トーチ7およびネブライザー8を備えた燃焼室容器3と、イオンを偏向させる偏向電極(例えば平行電極12)および偏向されたイオンの質量分離のためのため込み室13を形成した偏向・分析容器4(尚、これは別体であることを含む。)と、燃焼容器3と偏向電極との間に配置されるインターフェース部とスライドバルブ容器5とを横方向に平面配置し、これらの容器を収納する筐体は、燃焼状態を観察し、インターフェース部を操作側に出入れするための開放部15が形成されてあり、かつこの開放部は左側外扉51、右側外扉53によって閉じられ、燃焼確認窓52を通して燃焼状態が確認される。
【0045】
このように、偏向部から燃焼室6にかけて水平横配置と、試料設置部から燃焼室6にかけての縦配置を採用することによって、ため込み室13、偏向部11、スライドバルブ容器5などの通常操作しない部分を水平配置して安定化させ、一方燃焼室6、ペリスタルティックポンプ31、試料カップ32は、分析する際に一度ないし二度触れなければならない部分であり、これらを縦配置することにより操作がし易いものとする。
【0046】
更に、各構成部品を機能毎に区分けし、それぞれを水平配置と縦配置としたことにより、特に、筐体の横方向の寸法を小さくすることが実現できた。そのために、本実施例の装置を載置台において使用するときに、従来より横幅寸法の小さい載置台とすることが可能で、本実施例の装置を使用する部屋のスペース効率がよくなる。
【0047】
また、標準的な載置台で使用するときは、本発明の装置の横方向に空きスペースができるので、後述するように周辺機器を置くこともできる。
【0048】
操作者は、試料カップ32をトレイ33の上に置き、チューブをこの中に入れ、ペリスタルティックポンプ31にチューブを固定する。このため、ロックレバーをONにする。このような縦配置によって、操作者は移動せずに、操作ができ、燃焼確認窓52からの燃焼状態の確認を合わせて行うことができる。このように、操作者が触わることになる部分、注意する個所を集中させることは操作上のメリットとなる。すなわち、縦に置かれた燃焼室容器3、すなわち燃焼確認窓52、ペリスタルティックポンプ31、試料配置部の3つが集中して置かれることで、操作者が1個所に集中して立ち位置を変えずに作業することができる。視線もこれら3つに集中して全体の状況を把握し易くなる。燃焼確認窓52はどの位置からも自然に視野角に入れることができ、チューブを取りはずす、チューブをロックするというようなポンプ操作がやり易くなる。試料カップ32のセットは、立ったまま行う場合と、装置の右側に置いたパーソナルコンピュータ(PC)を制御しつつ行う場合とがある。このような操作を行うのにペリスタルティックポンプ31の直下に試料カップ32が設置されるので操作が極めてやり易いものとなる。
【0049】
インターフェース部23を構成する円盤状の金属部品は、トーチ7の炎(7000〜8000K)の横にあるので、炭化し、汚れることになる。この汚れは、分析精度に影響するので、分析を始める前に金属ブラシによるブラッシングを行う必要がある。開放部15を介してこの金属部品すなわちインターフェース部23を取り出して清浄にすることができる。
【0050】
開放部15は、図3に示すように操作側、すなわち前側に形成してあり、燃焼確認もこれを通して行われる。燃焼確認窓52は、筐体の上層部に位置され、燃焼確認をやり易くし、また燃焼室容器3のメンテナンス清掃をやり易くする。更には、チューブコネクタの操作をやり易いものとする。チューブの交換は、だいたい2週間に1回の割り合で行われる。メンテナンス清掃は最低月に1回は行うのが普通である。燃焼室容器3内は強い酸性の試料が使用されるために内部が非常に汚れる。このため清掃は重要な操作であるが、開放部15の設置によってこの操作を容易に行うことができる。これの操作の場合には右側外扉53が開閉して使用される。左側外扉51は分析の度に開けられる。両者は、目的が区別され、頻繁な操作か、そうでないかによって頻度分け、階層分けして使用される。ペリスタルティックポンプ31は、その一部が筐体内に配設され、その一部が筐体の外部に配設されて、筐体に形成したポンプ用開口部34に設置される。軸部などの金属部分は筐体外部に配設されるのがよい。これは、燃焼室6に入れると試料の溶媒の酸で腐食する恐れがあるためである。
【0051】
図に示すように、チューブ取り付部のみを突出させるのは、アクセスしやすく使い勝手がよい位置であり、試料経路が短くなって液輸送時間の短縮、すなわち分析時間の短縮に有利になるからである。
【0052】
燃焼室容器3の下側にはRF電源部43を、そして後側にはマッチングボックス41を配設する。これによって燃焼室容器3を上層側に位置決めすることができると共に、インターフェース部23周辺の洗浄を行う時にマッチングボックス41の駆動装置(図示を省略)で燃焼室容器3を右側に移動することができる。また、燃焼ユニットを測定する際、最適な位置にさせることができる。
【0053】
燃焼室容器3は、その操作側(前方側)および上方側が開放され、これに対応する関係で筐体に煙突45が設けられる。この開放部を設けるのは、メンテナンス作業をするときに使用するためである。メンテナンス作業をする時は、視野を確保するために前方側と上方側を開けることになる。この質量分析装置はディスクトップに置くことができる。実験室のテーブルの高さは、通常800〜900mmであるので、1600mm位の背の高さの操作者にとって前方側が開放されることが望ましく、より背が高くなると上方側が開放されることが有利になる。燃焼室容器3に設けた開放部、これに対応して筐体に設けた開放部15を介してインターフェース部23、ネブライザー8、トーチ7の交換が行われ、また燃焼室容器3の清掃がなされる。
【0054】
内側の燃焼室容器3の箱と外側の筐体との二重構造が採用されている。これらは、左側外扉51と右側外扉53によって開放される。
【0055】
トーチ7で試料を燃焼させるプラズマは7000〜8000Kとなり、かつ高周波を発生する。この高周波による影響をなくすために二重シールドとしている。また、酸化作用を有する試料が燃焼室容器3に導入されるので、燃焼室容器3の内部が酸化作用の影響を受ける。燃焼室6を燃焼室容器3という内箱とすることによって内箱だけに酸化作用を抑えることができる。
【0056】
インターフェース部23は、前述のようにスライドバルブ容器5と燃焼室容器3との間に配設・固定される取りはずし可能な金属部品で、その中心に細い孔を有し、この細い孔を介してプラズマを引き抜くことになる。インターフェース部23は酸化してしまうので、交換が必要となる。左側外扉51を開放するとインターフェース部23は目の前にあってすぐに取り出すことができる。この作業は、左側外扉51を開放操作することによって行うことができる。左側外扉51はインターフェース部23の交換・清掃という通常作業の時に開放される。燃焼室容器3を封止するのに内扉54が設けられる。月に1回であるとか2週間に1回であるとかのメンテナンス作業時に2枚の扉が開放される。
【0057】
装置は、横幅を1100〜1150mmに構成してコンパクト化を図っている。実験テーブルが1800mm幅の場合、600mm程度のスペースが実験テーブルに残り、パソコン(PC)を実験テーブル上に載せることができる。この場合、PCはその右隣りに載置するのがよい。前述したように試料カップ32は右側に寄せて載置するようになっており、PCをその右隣りに置くことによって操作がし易くなる。
【0058】
次に操作の流れについて説明する。まず、電源をONにしてPCを立ち上げる。何十個もの試料カップ32を装置手前に並べる。ペリスタルティックポンプ31によって試料を通す前に水を吸い上げてテストを行う。次にトレイ33上に試料カップ32を置き、チューブを試料につけ、ペリスタルティックポンプ31にロックし、ペリスタルティックポンプ31を作動させて試料をネブライザー8を介してトーチ7に送り、プラズマ化する。
【0059】
試料カップ32(トレイ33)、ペリスタルティックポンプ31および燃焼部は縦配置でほぼ直線上に置かれているので、チューブの経路が短くなる。これによって試料を送る時間を短くし、試料分析時間を短縮することができる。
【0060】
図に示すように左側外扉51、右側外扉53を筐体表面から突出した形状にすることによって、外扉の封止面を筐体面に密着でき、高周波を遮断する上で望ましい。図7は、完成された装置の外観を示す。図において、表側カバー2の外面には電源スイッチ61、パワーランプ62、プラズマスイッチ63、緊急停止スイッチ64、ガスメーター65およびガス調整つまみ66が設けられている。これらの機能および制御方法はよく知られているところであるのでここでは説明しない。
【0061】
図8は、外扉と内扉との関係を示す図である。55が燃焼室容器3の前方開放部56を封止するための内扉である。開放部15は、前方開放部56およびインターフェース部23に直面しており、部品の交換および清掃が楽に行えるようにしている。
【0062】
図9は、他の側方から見た図であり、説明を繰り返さない。
【0063】
図10は、左側外扉51に右側外扉53を連結した場合の構成図である。先の実施例では、外側扉を二つの扉で構成したが、燃焼室容器3内で発生している高周波の漏れを防止することは、外側扉を一枚で構成しても達成できる。
【0064】
これによれば、扉が分割されていないので、生産性が向上できる。
【0065】
図11は、外置試料台81を装置の右側に配設した例を示す。外置試料台81は、試料収納箱82を備え、その中に多数の試料ポット83が備えられる。チューブ84は表側カバー2に設けたチューブストッパー85で支持され、チューブ支持具86で支持されてその先端が各試料ポット83上に位置せしめられる。他端側はペリスタルティックポンプ31に巻き付けられ、燃焼室6のネブライザー8に接続される。チューブ84の先端を試料につけ、ペリスタルティックポンプ31によって吸引し、ネブライザー8、トーチ7に送り、先の例同様に試料をプラズマ化する。
【0066】
図12は、ブロック図である。図において、イオン源質量分析装置100は、本体部101、演算装置(CPU)103および記憶装置105を含むコントローラ102、モニター104から構成される。本体部101について、前述した装置の構成部分との対比を示せば、イオン源111は、燃焼室容器3と燃焼室6とトーチ7とネブライザー8とが該当し、イオン取込み部(インターフェース:I/F部)112がインターフェース部23に該当し、ゲートバルブ部113と収束レンズ部114がスライドバルブ容器5に該当する。すなわち、スライドバルブ容器5内にはその入口部にゲートバルブ部113が、そして偏向部11に対向して収束レンズ部114が配設される。偏向部115は、偏向部11に該当し、質量分析部116と3DQMS部117と検知器118とが分析装置14に該当する。すなわち、質量分析部116は、3DQMS部117および検知器118により構成される。このブロック図に示す構成自体は既によく知られている。また、イオン源111からプラズマ90が放射される。
【0067】
本体部101にはコントローラ102のCPU103が結ばれ、CPU103は、記憶装置105から後述する情報を引き出し、モニター104に画面表示を行う。このように、コントローラ102は、画像処理装置としての機能を有する。
【0068】
図12には、3DQMS部117を使用する例を示した。3DQMS以外にもQMSを採用することができる。共に、イオンを目的質量毎に分離する機構である。QMSは、4本の双曲線柱が平行に並んだ四重極に直流と交流の電圧を印加し、Qポール内面に双曲線電場を発生させ、イオンを目的質量毎に分離する。これに対し、3DQMSは、回転双曲線面のリング電極と、それを上下に挟むエンドキャップ電極からなり、イオンをこの空間に閉じ込め、その後質量スペクトルを得る。
【0069】
ICP−MSで溶液中の金属分析を行う場合、質量数で干渉するイオンには大きく2つある。
【0070】
(1)溶液中に存在し、かつ測定する金属とは異なる金属イオン、たとえば、54Fe、54Crがこれに該当する。
鉱山などで、Fe鉱石中のCrの濃度を測りたい場合、質量数54でCrを測定しようとすると、Feが非常に高い濃度で存在するため、干渉がおこり、正確な値が得られない。この出願ではこのイオンを元素イオンと言う。
【0071】
(2) プラズマや大気に存在し、質量数が測定する金属と重なる分子イオンがある。プラズマを生成するためには、40Arガスを用いる。また、大気中には14N(窒素)、16O(酸素)が大量に存在する。この組み合わせで、質量数の重なり、すなわち干渉が生じる。たとえば、ArとOから分子イオンがプラズマで生成され、ArOは40+16=56(質量数)となって56Feと干渉を起こす。そのため、MS部にQMSを用いているICP−MSでは56Feの極微量測定はできないと言われている。この出願では、このようなイオンを分子イオンと言い、質量数が重なるイオンを干渉分子イオンと言う。
【0072】
このように、干渉元素イオンは、測定する金属以外の金属イオンであり、干渉分子イオンは、プラズマや大気、試料の溶媒等の分子に由来して発生する分子イオンが干渉分子イオンと言うことになる。この出願では両者を総称して干渉イオンと言う。
【0073】
このような構成において、記憶装置105は干渉イオン情報および干渉分子イオン情報をもつ。
【0074】
従来の装置にあっては、干渉元素イオンや干渉分子イオンによる干渉を取り除くのに手間を要したり、干渉が不可避であった。記憶装置105は、表1に示すようにある質量数に対し、干渉元素イオンを記憶している。
【0075】
【表1】
Figure 0003631919
【0076】
測定しようとする目的の元素に、同じ質量数の分子イオンのスペクトルが重なり、測定を妨害する。記憶装置105は、このような干渉分子イオンを記憶している。表2に、Arガスの分子イオンの例を示す。
【0077】
【表2】
Figure 0003631919
【0078】
コントローラ102は、CPU103の演算処理に基づき、同位体元素表示106を行い、干渉元素イオンすなわち同一質量数元素の削除107および/または干渉分子イオンの削除108を行って、測定イオンの質量数決定109を行う。
【0079】
モニター104に画面表示しながら分子イオンを除外して測定イオンのみを残す方法について説明する。
【0080】
(1)親イオンの決定、およびイオン導入
図13に示すように、親イオンの質量数もしくは、測定金属である元素を選択すると、重なる分子イオンの表示を行う。
【0081】
56Fe を選択した場合は、 ArO
80Se を選択した場合は、 ArAr
等を表示する。
【0082】
反対に、測定試料の内容について、ユーザが判っている場合、分子イオンの構造式を入力することで、重なる親イオンを表示する。
【0083】
ArO を入力すると、 56Fe
ArAr を入力すると、 80Se
等を表示する。
【0084】
(2)アイソレーションの実施
図14に示すように、アイソレーションの実施を行う。
【0085】
(3)CIDを行い、親イオンを分解する。
【0086】
図15に示すように、親イオンを分解し、分解イオンおよび目的イオンの表示を行う。これらを画面に表示し、ユーザにパラメータを入力させ、FNFおよびCIDのパラメータを決定する。
【0087】
前述したプラズマは、Arで生成させるため、非常に多くのAr起因のイオンがプラズマ中に存在する。このAr起因のイオンは、測定元素には無関係のため、妨害ピークになる。
【0088】
3DQMSでは、ナチュラルなデクラスタ反応が、3DQMS内部で起こるため、測定元素の分析の際、Ar起因の分子イオン(ArArなどの分子イオン)を解裂させることができるので、分子イオンの妨害の発生を防止することができる。
【0089】
次に、これらの装置によって画面上に測定元素の設定を行う方法について説明する。
【0090】
例1:同位体の存在比を棒グラフで表示して測定元素を選択する例。
【0091】
図16は、起動時の画面であり、また、感度調整画面である。画面は、アイコン項目部131、条件設定部132、画面部133および状態表示部134から構成される。アイコン項目部131には、ファイル、表示、装置制御、条件編集、感度チューニング、データ、ツール、ウインドウ、ヘルプの各項目が設けられている。条件設定部132には、各種の条件設定ボタンが設けられている。画面部133には、その上部に、時間と信号強度の関係を表示する画面部と、その下部で、装置構成を表示する画面部が設けられている。状態表示部134は、検知項目表示を行うものである。
【0092】
▲1▼周期律表
・フォーカスがある元素(選択元素)の原子番号、元素名、干渉元素を表示する。また、その元素の測定質量数に対応した同位体情報、干渉イオン情報を表示する。測定質量数なしのときは、推奨質量数を選択状態とする。
・左クリックまたはキーで元素を選択すると、指定された元素は、測定元素、測定可能な未選択元素、既知元素の順にエンドレスに選択状態が変更される。
・分析時に測定元素にしたときは、推奨質量数すべてを測定質量数とする。
・調整、診断時に測定元素にしたときは、推奨質量数の中の優先順位が最も高い質量数を測定質量数とする。
・右クリックで元素を選択すると、元素固有の情報画面を表示する。
【0093】
▲2▼同位体情報テーブル
・単一行の選択となっている。選択した質量数に対応した干渉イオン情報を表示する。
・測定質量数のセルで左のクリックで、測定質量数の選択状態を変更する。
【0094】
▲3▼干渉元素イオン(干渉分子イオン)情報テーブル
・単一行の選択とする。
【0095】
▲4▼干渉イオン情報の指定
・干渉分子イオン情報テーブルに表示する干渉分子イオン情報を指定する。
【0096】
▲5▼測定質量数テーブル
・複数行の選択とする。
・「削除」:選択中の測定質量数を測定しない質量数とする。
・「全削除」:すべての測定質量数を測定しない質量数とする。
・「質量数設定」:測定質量数設定画面を表示する。
・「分子名設定」:測定分子名設定画面を表示する。
【0097】
▲6▼その他
・「OK」:設定内容を確認後、ダイアログを閉じ、記憶装置に保存する。
・「キャンセル」:設定内容を無効にし、ダイアログを閉じる。
【0098】
デスクトップ上のPlasma 3DQのアイコン135をクリックすると、ソフトが起動し、感度調整画面である図13が表示される。この画面を介して感度調整を行う。
【0099】
条件設定部132の条件設定のボタン136をクリックすると、図17に示す条件設定画面になる。画面部133には、分析モード、オペレータ、コメント、元素および元素選択ボタン137が表示される。元素選択ボタン137をクリックすると、図18に示す元素選択画面になる。元素選択画面は、左上方の周期律表表示部141、その下方の干渉イオン情報表示部142、その下方の干渉分子イオン情報表示部143、右上方の同位体情報表示部144、その下方の測定元素名表示部145および右端の測定範囲設定部146から構成される。
【0100】
今回は、質量数50〜58の元素を測定するものとする。測定範囲設定部146の測定範囲設定ボタン147をクリックすると、図19に示す測定範囲設定画面となり、測定範囲設定画面148が表示される。この画面で、測定開始質量数50、測定終了質量数58と入力し、追加ボタン149を押す。
【0101】
図20に示すように、測定範囲設定画面148には、質量数50〜58の同位対比が色別で示される。表示部分を拡大すると図21に示すようになっており、測定イオンの強度が最大の質量数との干渉の度合いがすぐに確認できる。
【0102】
図20におけるOKボタン150をクリックすると図22に示す測定元素画面に戻る。周期律表で、選択された質量数にあたる元素が緑色表示される。また、右下の元素名表示部145に、測定元素とその質量数および重なった元素が表示される。
【0103】
図23は、測定質量数が重なっている場合の重なりの削除を行うための画面である。すなわち、58Fe、58Niが重なっているためにこれを選択し、削除しようとする画面である。58Feと58Niとが質量数が重なっているので、右下の測定元素の質量数をマウスで選択し、削除ボタン151を押すことで、58Feと58Niを測定しないことを指定する。このようにして、他の重なっている元素についても測定しないことを指定する。
【0104】
次に、OKボタン150をクリックすると、測定元素および測定質量数が決定される。
【0105】
例2:周期律表から測定元素を選択する例
起動画面としての感度調整画面および条件設定画面は、例1に示す図16、図17と同じ画面である。
【0106】
次に、例1に示す図18が画面表示される。これを図24として示す。
【0107】
今回は、54Crと54Feとを測定するものとする。
【0108】
Crは、質量数50、52、53、54に存在する。一般的には感度面で有利なことから、最も存在比の高い質量数を選択する。Crの場合は52である。
【0109】
Feは、質量数54、56、57、58に存在する。Feの存在比が最も高い質量数は56である。
【0110】
分子イオンが重なり、どうしても存在比の高い質量数を測定できない場合がある。その場合、他の質量数を測定することになる。
【0111】
今回は、前述のように質量数の重なるFeの54とCrの54とを測定する場合について説明する。
【0112】
図25はCrをクリックした状態を示す図である。周期律表でCrのボタンをクリックする。画面右上の同位体情報表示部144にCrの存在する質量数と、その存在比が表示される。
【0113】
同時に質量数の重なる元素が、周期律表にピンク色で示される。Crの場合は、Ti、V、Feが重なるが、これらは色表示されることによって一目で識別される。
【0114】
図26は54Crを選択した状態を示す図である。
【0115】
同位体情報表示部144に示される同位体情報で質量数54をクリックする。
【0116】
そうすると、画面右下の測定元素名表示部145に測定元素として54Crが表示される。
【0117】
図27はFeをクリックした状態を示す画面である。
【0118】
周期律表でFeをクリックすると、同位体情報表示部144にFeの同位体である54Fe、56Fe、57Fe、58Feがその存在比と共に表示される。同時に質量数の重なる元素が周期律表にピンク色で表示される。Feの場合は、Cr、Niが重なるが、これらは色表示されることによって一目で識別される。
【0119】
図28は54Feを選択した状態を示す画面である。
【0120】
同位体情報表示部144に表示される同位体情報で、質量数54をクリックする。
【0121】
そうすると、既に表示されている54Crに合わせて54Cr54Feが表示される。この状態で測定を行うと質量数54でFeとCrの両方について測定することになる。従って、この状態では、質量数54はCrの測定結果なのかFeの測定結果なのかが判らない。使用者は、質量数の重なりを判定し、図23に示すように、削除ボタン151を押し、54Cr54Feを測定から除外する。
【0122】
このようにして質量数の重なりを判定した後に、OKボタン152をクリックすると、測定元素および測定質量数が決定される。
【0123】
次に、この例における干渉イオン情報表示部142に表示される干渉イオン情報および干渉分子イオン情報部143に表示される干渉分子イオン情報について説明する。
【0124】
干渉イオン情報として、図25あるいは図26に示すように、干渉元素イオンが適切な範囲で記憶装置104から引き出されて表示されるようになっている。
【0125】
使用者は、干渉イオン情報を見て同位体情報の重なりを見ることができ、同位体情報の表示と測定元素の指示および測定元素の重なりから測定元素名表示部145において前述のように測定元素を決めることができ、これに伴なって測定質量数が決まる。
【0126】
干渉分子イオン情報として、塩素イオン、硝酸イオン、硫酸イオン、環境水およびユーザの任意に指定するユーザ1、ユーザ2、ユーザ3、ユーザ4の干渉イオンを指定し、これらを測定元素から削除することができる。
【0127】
例3:質量数から測定元素を選択する例
起動画面としての感度調整画面、条件設定画面および元素選択画面は、例1に示す図16、図17、図18と同じ画面である。
【0128】
図18において、測定範囲設定ボタン147をクリックすると、図29に示す測定範囲設定画面が表示される。
【0129】
図30は、測定質量数の決定のための画面である。
【0130】
今回は質量数50〜70を測定するものとする。図27において、測定開始質量数50、測定終了質量数70を入力し、追加ボタン160を押す。当該グラフを利用して、マウスのドラッグ操作でも、質量数を選択できる。
【0131】
図31は、測定元素画面である。
【0132】
図30において、OKボタン150をクリックすると図28の画面になる。すなわち、測定元素画面に戻り、選択された質量数にあたる元素が緑色になる。また、右下の測定元素名表示部145に測定元素と、質量数およびその重なりが表示される。
【0133】
図32は、測定質量数が重なっている場合の削除を行うための画面である。
【0134】
測定質量数が重なっている場合、その重なりの元素、例えば58Fe58Niをマウスで選択し、削除ボタン151を押すことで、この元素を測定しないよう指定できる。図29は、58Fe、58Niが重なっているため、選択し、削除しようとしている画面である。
【0135】
このようにして、重なった元素を削除した後、OKボタンをクリックすると、測定元素および測定質量数が決定する。
【0136】
例4:上水に含まれる測定元素を選択する応用例
水質分析するに当って分析上の留意点として、測定元素はμg/Lレベルの濃度である、Na、Ca、Mgなどの共雑物が多く含まれる、スペクトル干渉物として酸化物があることが挙げられる。また、規制強化による測定対象元素の増加として、U(ウラン)を測定対象とすることが挙げられる。
【0137】
前者に対しては、スプレーチャンバーの冷却、材料導入量の抑制、プラズマ温度の高温化、Arに起因する分子イオンの低減を行うなどの対策を実施することにより、そして前述した例1〜例3を採用することにより水質分析を行うことができる。
【0138】
図33は、水質分析のために、周期律表で15個の元素とUを指定し、同一質量の54Cr54Fe、56Fe40Ar16Oを削除した状態を示す。これによって干渉イオンを排除して水質分析を行う。
【0139】
次に、質量分析装置においてイオンが動作している状態を画面表示する例について説明する。画面に表示される状態図は、実際のイオンの動作状態を模擬し、かつ拡大して電子的に示すものであるので、ここでは画面上では「イオン子」として表現する。
【0140】
図34は、プラズマが消えていて、真空系のみが動いている状態を示す。この状態が装置の停止状態である。真空系は常に動作している。
【0141】
画面上には、図12に示す装置の本体部101の構成が表示される。同一の表示としてもよいが、投入するArあるいはHeの存在、その使用状態を示すために加えて表示するのがよい。
【0142】
図にあっては、プラズマは点灯前であり、イオンがイオン取込み部112への取り込みが行われていないので、イオン子の躍動はない。
【0143】
図35は、プラズマを点灯し、ゲートバルブ部113を閉じている状態を示す。プラズマが点灯し、点灯のためのRFが出力される。また、イオン取込み部112に冷却水も導入される。イオンはゲートバルブ部113が閉じているため、ゲートバルブ部113の前までにしか導入されない。また、真空系のゲートバルブ部113下流側も、まだ動作していない状態にある。
【0144】
画像処理装置は、イオン取り込みが行われ、かつゲートバルブ部113が閉鎖されているので、取り込まれたイオンを表示するイオン子をゲートバルブ部113までの通路で躍動せしめ、ゲートバルブ部113下流側ではイオン子の躍動は表示しない。
【0145】
図36は、詳細ボタン160をクリックしてその下方に図に示す検査項目の表示を行う。例えば、それらは検知器、RF出力、プラズマガス、キャリアガス、補助ガス等についての状態を示す出力値である。
【0146】
図37では、ゲートバルブ部113が開いていて3DQMS117が停止している状態を示す。プラズマは引き続き点灯状態にあり、点灯のためのRFも出力される状態にある。また、イオン取込み部112に冷却水も導入されている。イオンはゲートバルブ部113を開いたため、真空系後段まで導入される。しかし、3DQMS117がOFFのため、イオンは3DQMSを素通りする。
【0147】
画像処理装置は、イオン取り込みが行われ、かつゲートバルブ部113が開放されているので、取り込まれたイオンを表示するイオン子をゲートバルブ部113までの通路で、また3DQMSを素通りするように動作させ、表示する。
【0148】
図38は、ゲートバルブ部113が開いていて3DQMS117が動作している状態を示す。プラズマは引き続き点灯状態にあり、点灯のためのRFも出力される状態にある。また、イオン取込み部112に冷却水も導入されている。イオンは、ゲートバルブ部113が開いているために、真空系後段まで導入され、3DQMS117がONとなったので、イオンは3DQMSに導入される。
【0149】
画像処理装置は、イオン取り込みが行われ、ゲートバルブ部113が開放され、また3DQMS117が動作しているので、イオン子をイオン取込み部、ゲートバルブ部、収束レンズ部、および3DQMS部で躍動せしめる。特に、3DQMS部ではイオン子を8の字を描くようにして躍動させ、表示する。分析装置にQMSを採用した場合も同様であり、この場合、画像処理装置は、イオン取り込みが行われ、かつ前記ゲートバルブ部が閉鎖されているときには、取り込まれたイオンを表示するイオン子を前記ゲートバルブ部までの通路で躍動せしめ、前記ゲートバルブ部が開放され、質量分析部への通路が閉鎖されているときには、イオン子をイオン偏向部までの通路で躍動せしめて表示し、質量分析部における分析が行われているときには、イオン子を質量分析部まで躍動せしめて表示することになる。
【0150】
前述のように、質量分析装置は、試料をプラズマ化してイオンを生成するイオン源と、該イオン源から生成したイオンを取り込むイオン取込み部と、該イオン取込み部から取り込まれたイオンを引き出して収束する収束レンズ部と、該収束レンズ部で収束されたイオンを偏向レンズにより偏向して質量分析部に導入するイオン偏向部からなり、前記イオン取込み部の入口に小孔を有するスキマーを設け、前記イオン源にアルゴン(Ar)ガスを、そして質量分析部にヘリウム(He)ガスを導入する。
【0151】
画像処理装置は、アルゴンガスおよびヘリウムガスの導入が行われていることを表示し、かつ該表示が行われていることを前提として前記イオン源から前記スキマーの小孔にその先端部が達するプラズマ画を模擬燃焼表示することになる。
【0152】
前記画像処理装置は、アルゴンガスのためのアルゴンガスボンベを表示し、該アルゴンガスボンベをアルゴンガス導入時、欠乏時および消費時に分けて識別表示し、モニター表示された画像に隣接して、各種検知状態、イオン引き出し状態、イオンシールド状態、イオン源に使用するトーチの使用状態および試料投入のためのペリスタルポンプ状態を表示することになる。
以上のように本実施例によれば、イオントラップを利用し、複数の測定元素を指定して分析を行う質量分析方法において、元素の同位体情報とその元素のイオン質量数に干渉するイオン質量数の元素イオンとを記憶し、一画面に、周期律表を表示し、該周期律表に示される元素を指定することによって該元素の同位体およびそれらのイオン質量数を含む同位体情報を表示し、該イオン質量数に干渉するイオン質量数の元素イオンを質量数と共に干渉イオン情報として表示し、さらに、該イオン質量数に干渉するイオン質量数の分子イオンを質量数と共に干渉イオン情報として表示し、前記同位体情報から測定候補となる同位体元素を表示し、質量数の同じ同位体元素の削除および干渉分子イオンの削除を行って、当該画面上で測定元素の設定を行うことを特徴とする試料の質量分析方法が構成される。
また、本実施例によれば、イオントラップを利用し、複数の測定元素を指定して分析を行う質量分析方法において、元素の同位体情報とその元素のイオン質量数に干渉するイオン質量数の元素イオンとを記憶し、イオン質量数測定範囲を画面上に設定し、該画面上に設定されたイオン質量数測定範囲にある元素の同位体元素をそのイオンを質量数と共に同位体情報として画面に表示し、該イオン質量数に干渉するイオン質量数の元素イオンを質量数と共に干渉イオン情報として表示し、さらに、該イオン質量数に干渉するイオン質量数の分子イオンを質量数と共に干渉イオン情報として表示し、前記同位体情報から測定候補となる同位体元素を表示し、質量数の同じ同位体元素の削除および干渉分子イオンの削除を行って当該画面上で測定元素の設定を行う試料の質量分析方法が構成される。
また、本実施例によれば、イオントラップを利用し、複数の測定元素を指定して分析を行う質量分析装置において、元素の同位体情報とその元素のイオン質量数に干渉するイオン質量数の元素イオンとを記憶する記憶装置を備え、一画面に、周期律表を表示し、周期律表に示される元素を指定することによって該元素の同位体およびそれらのイオン質量数を含む同位体情報を表示し、該イオン質量数に干渉するイオン質量数の元素イオンを質量数と共に干渉イオン情報として表示し、さらに、該イオン質量数に干渉するイオン質量数の分子イオンを質量数と共に干渉イオン情報として表示し、前記同位体情報から測定候補となる同位体元素を表示し、質量数の同じ同位体元素の削除および干渉分子イオンの削除を行って、当該画面上で測定元素の設定を行う画面処理装置とを備えた試料の質量分析装置が構成される。
また、本実施例によればイオントラップを利用し、複数の測定元素を指定して分析を行う質量分析装置において、元素の同位体情報とその元素のイオン質量数に干渉するイオン質量数の元素イオンとを記憶する記憶装置を備え、イオン質量測定範囲を画面上に設定し、該画面上に設定されたイオン質量数測定範囲にある元素の同位体元素をそのイオン質量数と共に同位体情報として画面に表示し、該イオン質量数に干渉するイオン質量数の元素イオンを質量数と共に干渉イオン情報として表示し、さらに、該イオン質量数に干渉するイオン質量数の分子イオンを質量数と共に干渉イオン情報として表示し、前記同位体情報から測定候補となる同位体元素を表示し、質量数の同じ同位体元素の削除および干渉分子イオンの削除を行って、当該画面上で測定元素の設定を行う画面処理装置とを備えた試料の質量分析装置を構成する。
【0153】
【発明の効果】
本発明によれば、測定しようとする元素イオンの同位体情報および同位体と同じ質量数の干渉イオンを同一画面に表示し、干渉イオンの存在する同位体元素を削除する操作を同一画面で行えるようにしているので、多数の元素を測定元素として設定することができ、測定可能元素の中から1つずつ選択するのではなく、画面上で上述のように測定元素を設定するので、誤操作を誘発することがなく、測定精度の向上を図ることができる。また、本発明によれば、測定元素の設定を上述のように容易に行うことができるため、どの質量数が測定されるのかが一目で確認できるため、測定結果の確認作業が容易になるばかりでなく、複数の元素を選択する場合でも手間を要しないので汎用性が向上し、各種試料に対する分析に対する応用性が期待できる。
【0154】
また、本発明によれば、分析条件設定を多様化することができ、周期律表を使用した元素を指定しての測定元素の設定、質量数の範囲を指定しての測定元素の設定、同位体の存在比をグラフ表示しての測定元素の設定など測定元素の設定の仕方を拡大することが容易になる。
【0155】
本発明によれば、イオン取り込み、ゲートバルブ部の開閉、質量分析部の動作に連動して画面上にイオン子の動作を躍動せしめているので、一目瞭然に画面上で操作の状況を判別することができるから、測定手順を間違えると言うことを避け易くなり、ユーザが使い易くなるメリットがある。
【0156】
以上のように、ユーザが使用し易くなるに伴なって、水質の分析などのように多元素を含む資料についても含有元素の分析がやり易くなり、汎用性が向上した。
【図面の簡単な説明】
【図1】装置本体の横平面を中心とした構成図。
【図2】装置本体の縦平面を中心とした構成図。
【図3】部品構成図。
【図4】装置本体の平面配置図。
【図5】装置本体の正面配置図。
【図6】装置本体の側面配置図。
【図7】装置本体の外観図。
【図8】扉部を主に説明するための図。
【図9】図8について他側から見た図。
【図10】図8について他の例に関する構成図。
【図11】変形例を示す例図。
【図12】本発明の実施例のブロック図。
【図13】親イオンの決定、およびイオン導入を説明するための図。
【図14】親イオンの決定、およびイオン導入を説明するための図。
【図15】起動時の画面図。
【図16】感度調整画面(起動時の画面)図。
【図17】条件設定画面図。
【図18】元素選択画面図。
【図19】測定範囲設定画面図。
【図20】測定質量数の決定を行うための画面図。
【図21】図20の一部拡大図。
【図22】測定元素画面図。
【図23】選択元素の削除を行うための画面図。
【図24】元素選択画面図。
【図25】Crをクリックした状態図。
【図26】54Crを選択した状態図。
【図27】Feをクリックした状態図。
【図28】54Feを選択した状態図。
【図29】測定範囲設定画面図。
【図30】測定質量数の決定を行うための画面図。
【図31】測定元素画面図。
【図32】選択元素の削除を行うための画面図。
【図33】水質分析のための元素選択画面図。
【図34】装置停止状態図。
【図35】ゲートバルブが閉じている状態図。
【図36】図35に示す状態で、かつ検知項目を表示する状態図。
【図37】ゲートバルブが開いて3DQMSが停止している状態図。
【図38】ゲートバルブが開いて3DQMSが動作している状態図。
【符号の説明】
100…イオン源質量分析装置、101…本体部、102…コントローラ、103…演算装置(CPU)、104…モニター、105…記憶装置、106…同位体元素表示、107…同一質量数元素の削除、108…干渉イオンの削除、109…測定イオンの質量数決定、111…イオン源、112…イオン取込み部、113…ゲートバルブ部、114…収束レンズ部、115…偏向部、116…質量分析部、117…3DQMS部、118…検知部、131…アイコン項目部、132…条件設定部、133…画面部、134…状態表示部、141…同期律表表示部、142…干渉イオン情報表示部、143…干渉分子イオン情報表示部、144…同位体情報表示部、145…測定元素名表示部、146…測定範囲設定部。

Claims (7)

  1. イオントラップを利用し、複数の測定元素を指定して分析を行う質量分析方法において、
    元素の同位体情報とその元素のイオン質量数に干渉するイオン質量数のイオンとを記憶し、
    一画面に、元素または質量数を指定することによって該元素の同位体およびそれらのイオン質量数を含む同位体情報を表示し、該イオン質量数に干渉するイオン質量数のイオンを質量数と共に干渉イオン情報として表示し、前記同位体情報から測定候補となる同位体元素を表示し、質量数の同じ同位体元素の表示を合わせて行って当該質量数の同じ同位体元素を測定元素から削除し、当該画面上で測定元素の設定を行うこと
    を特徴とする試料の質量分析方法。
  2. イオントラップを利用し、複数の測定元素を指定して分析を行う質量分析方法において、
    元素の同位体情報とその元素のイオン質量数に干渉するイオン質量数の元素イオンとを記憶し、
    一画面に、周期律表を表示し、該周期律表に示される元素を指定することによって該元素の同位体およびそれらのイオン質量数を含む同位体情報を表示し、該イオン質量数に干渉するイオン質量数の元素イオンを質量数と共に干渉イオン情報として表示し、前記同位体情報から測定候補となる同位体元素を表示し、質量数の同じ同位体元素の表示を合わせて行って当該質量数の同じ同位体元素を測定元素から削除し、当該画面上で測定元素の設定を行うこと
    を特徴とする試料の質量分析方法。
  3. イオントラップを利用し、複数の測定元素を指定して分析を行う質量分析方法において、
    元素の同位体情報とその元素のイオン質量数に干渉するイオン質量数の元素イオンとを記憶し、
    イオン質量数測定範囲を画面上設定し、
    該画面上に設定されたイオン質量数測定範囲にある元素の同位体元素をそのイオン質量数と共に同位体情報として画面に表示し、
    該イオン質量数に干渉するイオン質量数の元素イオンを質量数と共に干渉イオン情報として表示し、
    前記同位体情報から測定候補となる同位体元素を表示し、質量数の同じ同位体元素の表示を合わせて行って当該質量数の同じ同位体元素を測定元素から削除し、当該画面上で測定元素の設定を行うこと
    を特徴とする試料の質量分析方法。
  4. イオントラップを利用し、複数の測定元素を指定して水質の分析を行う質量分析方法において、
    ウラニウム(U)質量数範囲を含めてイオン質量数測定範囲を画面上に複数設定し、該イオン質量数測定範囲にある同位体元素を含む同位体情報を表示し、該同位体元素のイオン質量数に干渉するイオン質量数の元素イオンとその質量数とを含む干渉イオン情報を表示し、さらに、該イオン質量数に干渉するイオン質量数の分子イオンを質量数と共に干渉イオン情報として表示し、同位体情報および干渉イオン情報を表示する画面上で、質量数の同じ同位体元素の表示を行って質量数の同じ同位体元素を測定元素から削除し、ウラニウム同位元素を含めて測定元素の設定を行うこと
    を特徴とする水質の分析を行う質量分析方法。
  5. イオントラップを利用し、複数の測定元素を指定して分析を行う質量分析装置において、
    元素の同位体情報とその元素のイオン質量数に干渉するイオン質量数のイオンとを記憶する記憶装置を備え、
    一画面に、元素または質量数を指定することによって該元素の同位体およびそれらのイオン質量数を含む同位体情報を表示し、該イオン質量数に干渉するイオン質量数のイオンを質量数と共に干渉イオン情報として表示し、前記同位体情報から測定候補となる同位体元素を表示し、質量数の同じ同位体元素の表示を合わせて行って当該質量数の同じ同位体元素を測定元素からの削除を行い、当該画面上で測定元素の設定を行う画面処理装置とを備えたこと
    を特徴とする試料の質量分析装置。
  6. イオントラップを利用し、複数の測定元素を指定して分析を行う質量分析装置において、
    元素の同位体情報とその元素のイオン質量数に干渉するイオン質量数の元素イオンとを記憶する記憶装置を備え、
    一画面に、周期律表に示される元素を指定することによって該元素の同位体およびそれらのイオン質量数を含む同位体情報を表示し、該イオン質量数に干渉するイオン質量数の元素イオンを質量数と共に干渉イオン情報として表示し、前記同位体情報から測定候補となる同位体元素を表示し、質量数の同じ同位体元素の表示を合わせて行って当該質量数の同じ同位体元素を測定元素からの削除を行い、当該画面上で測定元素の設定を行う画面処理装置とを備えたこと
    を特徴とする試料の質量分析装置。
  7. イオントラップを利用し、複数の測定元素を指定して分析を行う質量分析装置において、
    元素の同位体情報とその元素のイオン質量数に干渉するイオン質量数の元素イオンとを記憶する記憶装置を備え、
    イオン質量測定範囲を画面上設定し、該画面上に設定されたイオン質量数測定範囲にある元素の同位体元素をそのイオン質量数と共に同位体情報として画面に表示し、該イオン質量数に干渉するイオン質量数の元素イオンを質量数と共に干渉イオン情報として表示し、前記同位体情報から測定候補となる同位体元素を表示し、質量数の同じ同位体元素の表示を合わせて行って当該質量数の同じ同位体元素を測定元素から削除し、当該画面上で測定元素の設定を行う画面処理装置とを備えたこと
    を特徴とする試料の質量分析装置。
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