JP3631365B2 - 変角分光反射率の測定方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、変角分光光度計を用いた変角分光反射率の測定方法に関し、より詳細には、3次元コンピュータグラフィックス画像のレンダリング用塗色データベースに使用することができる変角分光反射率を、ランダムに選択された受光方向において変角分光光度計により測色する変角分光反射率の測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、光や色彩に関する物理理論に基づいて、光源から出た光が物体表面や物体内部において反射、透過、散乱、干渉されて最終的に受光器又は受光器官に到達する過程を解析する光学・測色学の知見を利用した3次元コンピュータグラフィックスの手法が開発された。これに基づき、高精細かつ現実感のある画像を、測色用塗板等の試料を測色して得た変角分光反射率に基づいてレンダリングして描く技術が進展しつつある。これによれば、現実の塗料を対象物に塗装した場合の色彩効果を表示装置上で確認することが可能となり、デザイン業務、コーティング素材の開発業務等に多大の貢献をなすであろうことが期待されている。
【0003】
変角分光反射率は、測色波長λ、適当な直角座標系において規定される、光の試料面への入射方向を記述する二つの角θ1 及びθ2 並びに試料面からの光の反射方向を記述する二つの角θ3 及びθ4 の合計5つの自由度をもつ。通常、この変角分光反射率は、変角分光光度計を用いて、試料物体からの反射光を受光する受光角を変化させて変角毎に分光反射率を測定して得られる。
【0004】
この測色の実施においては、容易にあらゆる方向を網羅することができるので、従来の測定方法は、規則的に受光方向を変化させて測色するものであって、受光角を所定の間隔で設定し、受光方向を規定するパラメータを適当な量づつ変化させながら、受光方向を段階的に変化させて順次的に測定を行いつつ、実質的に全方向での測色を確保して行われている。例えば、所定の光源から放射された照明光の入射面内において、反射光の反射方向と正反射方向とがはさむ角で定義される偏角を所定の増分角でもって順次段階的に変化させつつ、各段階でそれぞれ反射光の測色を行うことが一般に行われている。
【0005】
ところで、3次元コンピュータグラフィックスにおいて、高精細かつ現実感のあるレンダリング画像を現実の測色データに基づいて形成する場合、一般的にはあらゆる受光方向で測定された変角分光反射率が必要である。すなわち、現実の物体を視認する場合の光の反射率分布を再現するためには、できるだけ多数の波長でできるだけ多数の方向における光の反射率を採取することが好ましい。このために、測色データの採取にあたっては、通常、変角分光光度計を用いて、極めて多数の受光方向、例えば、数千〜1万程度の受光方向において測色が実施される。しかしながら、実際の測色データの採取は、データ量が多くなるほど困難になる。
【0006】
例えば、このような測色方法は、極めて多数の受光方向の測定をするので、長時間を必要とし、一つの試料、すなわち一つの塗色を測色するために、通常2〜3日程度を要していた。従って、多数の塗色を測色するには多大の時間と労力とを必要とし、一般的には数十色〜数百色程度必要とされる塗色データベースを作成したり、新たな塗色データの補充等を行ううえでネックとなっていた。
【0007】
また、得られた一つの塗色あたりの測色データの規模は必然的に大きくならざるを得ず、データベース化すると大きな記憶容量となり、パーソナルコンピュータ等で処理する場合、処理速度や記憶容量の確保の点で不都合があった。
【0008】
このため、現実には、この両方を考慮して適当な数の測色データを用いてレンダリングが行われている。ところが、上述のように、精細度と現実感とを犠牲にすることなくレンダリングを行うためには、極めて多数の受光方向での測色データが必要であった。
【0009】
従って、このような場合、数千〜1万程度の変角分光光度計の可能な全ての受光方向からその一部を、例えば、その10分の1〜数十分の1程度の受光方向を、規則的に、例えば、一つ又は複数の所定の間隔の角度毎に選択して測色データベースを作成しても、データ量が不充分であって、精細度と現実感を犠牲にすることなくレンダリングするのに必要な分光反射率の情報を得ることはできない。また、受光角の変角の間隔を領域によって粗又は密にしても、受光方向の数そのものを大幅に変化させることはできなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述の現状に鑑み、高精細かつ現実感のある3次元コンピュータグラフィックス画像を形成することができ、かつ、パーソナルコンピュータ等によって好適に使用することができる変角分光反射率データベースを、従来方法に比べて少ない受光方向における測色により、短縮した時間で作成することができる変角分光反射率の測定方法を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、測色して得た変角分光反射率に基づいてレンダリングされる3次元コンピュータグラフィックス画像形成用塗色データベースに使用するための変角分光反射率の測定方法であって、光輝性塗面測色試料からの反射光を、変角分光光度計の入射角、受光角及びあおり角で記述される全部の可能な受光方向からコンピュータによってランダムに選択された、前記全部の可能な受光方向のうちの一部の複数の受光方向であって、少なくともあおり角及び受光角が、ランダムに選択された受光方向において測色することを特徴とする変角分光反射率の測定方法である。以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】
一般に、観測可能な数値の集団である母集団から、大きさnのランダムに選択された標本をとるとき、nが大きいなら、このような標本の統計的分布特性は、母集団のそれとほとんど確実にほぼ等しいことが、大数の法則からいえる。変角分光反射率分布R(λ,P)は、波長λと受光方向Pとの関数である。上記受光方向Pは、通常、数千〜1万程度の方向である。変角分光反射率は、これらの数千〜1万程度の方向Pから、ある特定のPi を定めて、それに対応する観測を実施することにより、特定の観測値Ri として定まるものである。従って、変角分光反射率分布Rは、変角分光反射率の観測値の集合{Ri }と、受光方向の集合{Pi }とを対応づける関数であると考えることができる。この場合、Pを確率変数とみなすならば、上記変角分光反射率分布Rは、適当な正規化を施したなら、この確率変数の分布関数であるとみなすことができる。
【0013】
そこで、本発明においては、これらの数千〜1万程度の方向における全ての受光方向Pi (i=1から数千〜1万程度までの整数)を、ある測定波長に対して、一つの母集団とする。この母集団から、大きさnのランダムに選択された{P1 ,P2 ・・・,Pn }なる標本を作る。すると、nが大きいとき、その標本分布の特性は、母集団の分布の特性に一致する。
【0014】
ところで、物体像がヒトの視覚を介して認識される機構は、単に網膜における画像受信過程のみならず、その後の神経網による視細胞からの情報の大脳視覚中枢への伝達過程及び大脳における情報処理を含む認知過程が重要な役割を果していることが解明されつつある。すなわち、物体像は、色彩、形状及び質感等の視覚要素の統合されたものであり、この認知は、大脳にすでに格納されている類似の記憶内容と照合する記号解読を伴うものであることが近年明らかにされつつある。例えば、形状は、大脳に記憶されている原形状と入力された形状情報とを比較照合して解読されて始めて認識される。このように、ヒトが物体像やその再生画像を視覚を介して認識するためには、外部からの光情報入力を、形状や質感等がある特定のものであると解読される過程を含むものであることは注目に値する。この過程は、所謂パターン認識といわれ、画像の特定の特徴を抽出して行われるものであることも知られている。
【0015】
実際、ヒトが物体を認識する場合に、その物体からの物理的光学情報の全てを使用しているわけではないことは、日常の経験に照らしていえることである。例えば、自動車を見て、それが自動車であることを認識するためには、全ての細部にわたる視覚的情報受容が必要なことはなく、一部の、特に、観察者にとって認識可能な特徴を弁別し、それによって対象物である自動車の概念が形成される。そして、逆に、こうして形成された対象物の概念に基づいて更に観察対象である自動車への認識が深まり、より一層対象物の概念を精密にしていく過程であると考えられる。
【0016】
一方、コンピュータグラフィックス画像の形成過程をみると、測色過程、レンダリング過程、表示装置への表示過程があり、そのそれぞれで一定の精度限界があり、最終的に形成される画像の精度は、これらの各過程における精度に支配されている。
【0017】
この二つの過程、すなわち、コンピュータグラフィックス画像の物理的形成過程及びコンピュータグラフィックス画像のヒトによる視認過程の両方の過程によって、ヒトが物体の再生画像を認識する過程がなりたっている。従って、デザイン業務やプレゼンテーション等の業務に必要な精度のコンピュータグラフィックス画像を形成するために、測色過程の精度を如何にすべきであるかは、これらの全ての過程の全体がヒトの画像認識に及ぼす作用を考慮して定めるられるべきである。本発明は、このような考察に基づくものであり、ヒトによる最終的な画像認識の精度を落とすことがない必要精度のコンピュータグラフィックス画像を形成することができる塗色データベースのための測色方法が、従来必要とされていた測光点数を大幅に減少可能であるとの知見に基づくものである。
【0018】
従って、本発明においては、通常、数千〜1万程度である変角分光光度計の可能な全ての受光方向のうち、ランダムに選択された一部の、例えば、300〜500の受光方向において変角分光反射率を測色することにより、通常、数千〜1万程度の受光方向で測定が行われる変角分光反射率の測色を、より少ない受光方向で測色して、実用上充分な精細度と現実感とを有する3次元コンピュータグラフィックス画像形成に必要な測色情報を提供することができる塗色データベースを作成することができる。
【0019】
また、かくして作成された塗色データベースを使用することにより、塗膜の質感、例えば、メタリック感、シルキー感、パール感等を感知可能な3次元コンピュータグラフィックス画像を作成することが可能である。
【0020】
【発明の実施の形態】
第一の実施の形態においては、変角分光光度計の全部の可能な受光方向から一部の複数の受光方向をランダムに選択する方法として、コンピュータに格納された角度ファイル内にランダムに発生させた角度値から、測定可能な入射角、受光角及びあおり角の組を所定の数だけランダムに選択して、上記コンピュータ内の測定角度指定ファイルに格納する。上記コンピュータには、少なくとも、図4に示すように、一様乱数を発生させる乱数発生機能、測定装置制御機能、演算機能、角度ファイル、測定角度指定ファイル及び標準となる塗板の測定データを記憶する機能が付与されている。
【0021】
変角分光反射率Rは、一般に、測色波長λ、適当な直角座標系において規定される、光の試料面への入射方向を記述する二つの角θ1 及びθ2 並びに試料面からの光の反射方向を記述する二つの角θ3 及びθ4 の合計5つの自由度をもっており、
R(λ,θ1 ,θ2 ,θ3 ,θ4 )
で表される5つの変数を持つ多変数関数として表すことができる。
【0022】
この角度変数は、座標系によって表し方が異なり、本発明においては、図5に示す入射角、受光角及びあおり角として規定する。図5中、平面1は、塗板の法線と入射光線とを含む平面を表し、平面3は、試料塗板面を表す。光線は、光源4から照射点5を経て、受光角6及び平面3からの回転角で表されるあおり角で特定される受光方向で受光器に受光される。従って、測色試料からの反射光を、変角分光光度計の全部の可能な受光方向からランダムに選択する方法として、先ず、コンピュータに格納された角度ファイル内に、入射角、受光角及びあおり角の角度値をランダムに発生させる。これは、上記コンピュータによって一様乱数を発生させて実行することができる。
【0023】
上記角度ファイルは、入受光方向を指定する。この書式は、例えば、
【0024】
【数1】
【0025】
で表わすことができる。上記ファィル書式は、任意に測定角度を記載することができる。従って、従来のように、一定間隔に順次測定角度を記載する必要はなく、所望の角度をランダムに適宜記載することができ、また、所望の角度領域について角度を密に又は粗に記載することも自由にできる。
【0026】
こうしてランダムに発生させた角度値には、特定の測定装置では現実に測定不可能な数値が含まれていてもよい。例えば、受光器と光源との位置関係により、測定装置によっては物理的に測定不能な角度、例えば、入射角と受光角とが等しく、受光器と光源とが同一位置にあるような場合や、入射角と受光角が完全に水平になる場合等を含んでいてもよい。また、ランダムに発生させた上記角度値の、上記角度ファイル内における並び方は、任意であり、なんら特定の順序に依拠しない。
【0027】
次に、本発明においては、上記ランダムに発生させた角度値から、実際に測定可能な入射角、受光角及びあおり角の組を所定の数nだけランダムに選択する。しかしながら、実際に測定可能な角度は、測定装置によって一般には異なる。そこで、本発明においては、上記角度ファイルとは異なるファイルを測定角度指定ファイルとして設け、上記角度ファイル内から、使用する測定装置が測定可能な角度値を所定の数nだけランダムに選択して、コンピュータ内の上記測定角度指定ファイルに格納する。従って、上記角度ファイル自体は、特定の測定装置に依存することはないので、測定装置の性能や仕様が異なっても、上記角度ファイルは常に適用可能である。
一般には、nすなわち上記ランダムに選択される受光方向は、300〜500であることが好ましい。
【0028】
なお、上記角度ファイル又は上記測定角度指定ファイル内には、数1に例示するように、測定波長を記載しておくこともできる。測定装置の制御をコンピュータを用いて行う場合には、この角度値及び測定波長値が制御用データとして使用される。
【0029】
測定を最適かつ最短時間で効率よく実施するためには、上記測定角度指定ファイル内の角度値は、測定装置にとって都合のよい順序に並んでいることが好ましい。そこで、本発明においては、上記測定角度指定ファイルに格納された角度値を、測定を開始する前に、当該測定装置にとって都合のよい順序に並べ替えることが好ましい。そして、この並べ替えた角度に従って、実際の測定を実施する。
【0030】
上記角度ファイル及び上記測定角度指定ファイルにおいて、入射角、受光角及びあおり角の最小指定角度の大きさは特に限定されず、例えば、倍精度浮動小数点で表現可能な最小値を角度指定の最小単位とすることができる。しかしながら、現実の測定装置では、微小な単位まで指定された角度を制御することは、通常、困難である。従って、実際の測定は、指定された角度に最も近い角度、例えば、「57.49315度」が指定されている場合に、「57.5度」又は「57度」で測定が行われる。
【0031】
上記ファイル書式の採用並びに上記角度ファイル及び上記測定角度指定ファイルの採用により、従来のような、一定間隔に順次測定角度を指定する場合と異なり、所望の角度を適宜指定して、それらの角度についてのみ測定を実施することができので、測定時間の最短化、測定の柔軟性等をはかることができる。
【0032】
第二の実施の形態においては、変角分光光度計の全部の可能な受光方向から一部の複数の受光方向をランダムに選択する方法として、予め標準となる塗板の変角分光反射率分布を求めておき、受光方向を表す複数組の角度値をランダムに発生させ、上記各組の角度値で特定されるそれぞれの受光方向によって、上記変角分光反射率分布から定められる反射率データから、予測変角分光反射率分布を求め、所定の精度でもとの上記変角分光反射率分布を再現することができる複数の受光方向を選択するまで試行を繰り返す。以下、この過程を説明する。
【0033】
試料面で反射された反射光は、上記試料面が属する平面に対して入射光方向が属する半球面上の全ての点に向かって反射される。図2中、aに示すように、試料が完全拡散面である場合、反射光強度は、全ての方向について一様に等しくなる。一方、光沢を有する塗料やメタリック塗料やパールマイカ塗料等からなる光輝性塗面である場合、図2中、bに示すように、正反射方向に強く反射される。図3中、曲線Cは、試料のある特定の波長における反射率の、受光方向による変化を表す。この曲線Cは、反射方向のうち、入射方向と正反射方向とを含む平面内において、所定の波長の、受光角のみを変化させた反射率変化に該当する。この曲線Cを観測データに基づいて求めるためには、曲線C上の点を多数求めればよい。しかし、曲線Cの曲率が一定の部分においては、曲線C上の点を多く求める必要はなく、少数の通過点を求めれば充分である。一方、曲率が大きく変化する部分については、より詳細に点を求める必要がある。従って、適当な数の点を曲線C上に定めることによって、少なくともこれらの点において曲線Cと一致し、その他の点については、曲線Cの近傍にある曲線又は折れ線を定めることができる。曲線C上のこのような点として、所定の適当な精度で曲線Cを近似することができる一組のp個の点、例えば、z1 ,z2 ,・・・,zi , ・・,zp を曲線C上にとる。これらの各点の受光角(あおり角ゼロ)をθ1,θ2 ,・・・,θi ,・・・,θp とする。
【0034】
ところで、反射率分布は、塗面に固有の特性であるので、曲線Cは、塗面について本来的に定まっており、所定の波長について、受光角(あおり角ゼロ)θ1,θ2 ,・・・,θi ,・・・,θp を定めれば、曲線C上の点z1 ,z2 ,・・・,zi ,・・・,zp が定まり、その値は、観測により求めることができる。従って、θ1,θ2 ,・・・,θi ,・・・,θp なる数列のうちの任意の一つの数列を指定することができれば、逆に、これらの点zi を通過する折れ線又は曲線を求めることにより、所定の精度で曲線Cを近似することができる。このp個の角度値からなる数列Θを構成するθ1,θ2 ,・・・,θi ,・・・,θp は、所望の精度で曲線Cを近似する曲線又は折れ線を与えるものであるかぎり、任意の適当な数列であってよい。例えば、上記数列Θを一つ発見したなら、その数列の各数の近傍に属する数からなる数列もまた上記所定の精度を確保することができる可能性が高いと考えることができる。従って、数列Θは事実上無数に存在する。
【0035】
そこで、上記数列Θのいずれか一つを発見するために、本発明においては、p個の角度値からなる数列を、ランダムに発生させ、これらの点を通過する曲線又は折れ線が、曲線Cに対して、所定の近似精度を確保することができるまでこの試行を繰り返す。この過程は、図4に示すように、コンピュータに乱数発生機能を有するプログラムを格納し、コンピュータによって一様乱数を発生させて行うことができる。この詳細を図1に示す。
【0036】
図1中、過程1において、所望の精度を設定する。次に、過程2において、ランダムサンプリングの大きさpを設定し、必要に応じてサンプリングの試行回数を過程3において設定し、過程4において大きさpのランダムサンプリングを行って、過程5において、過程4で得られたp個の角度値によって定まるp個の点z1 ,z2 ,・・・,zi ,・・・,zp を通過する曲線又は折れ線と、曲線Cとの一致の程度を求める。
【0037】
少ない試行回数のランダムサンプリングで、目的の数列Θを求めることができるようにするために、本発明においては、いくつかの工夫をする。その一つに、近似曲線として3次のスプライン関数を使用したスプライン曲線を採用するか、又は、ベジェ曲線を採用する。上記スプライン関数は、任意に設定した幾つかの点を滑らかに通過するスプライン曲線を計算することができ、1次や2次のスプライン関数に比べて3次のスプライン関数はより一層滑らかなスプライン曲線を得ることができ、近似精度を向上させることができる。上記ベジェ曲線は、曲線の始点と終点を指定し、更に、それぞれの点について、曲線の伸びていく方向を指定することにより数学的な定義に従って得られる滑らかな曲線であり、この方法によれば、複雑な曲線であっても、比較的少ないデータで描くことができる。また、例えば、正反射方向においては、必ず曲線Cと近似曲線とが一致するように、サンプリング角度値の中に必ず正反射方向を含めておくことが好ましい。
【0038】
上記過程5においては、スプライン曲線又はベジェ曲線と曲線Cとの一致判定を実行する。上記過程5の実行を図7に示す。標準となる試料塗板を数千〜1万点程度の受光方向にて予め変角分光測色することにより、反射率プロフィール、即ち、上記曲面を決定しておき、コンピュータのメモリに前もって記憶させておく。過程501は、この反射率プロフィールから、所定の一つ又は複数のあおり角毎に上記曲線Cを予め決定し、これを必要に応じて、一時的にメモリに格納する。過程502は、かくして予め定められた標準の曲線Cと上記過程4で得られたp個の角度値から、曲線C上にp個の点z1 ,z2 ,・・・,zi ,・・・,zp を定める。過程503は、上記p個の点z1 ,z2 ,・・・,zi ,・・・,zp を通過するスプライン曲線又はベジェ曲線を決定する。過程504は、かくして定められた曲線Cと上記スプライン曲線又はベジェ曲線との一致を判定する。この判定は、例えば、図6に示すように、点z1 とz2 との中点、・・・、zi−1 とzi との中点、・・・、zp−1 とzp との中点において、それぞれ曲線Cとスプライン曲線又はベジェ曲線との差Δの平方を求め、それらの合計が所定値以内であるか否かを判定することにより実行することができる。
【0039】
試行回数が充分大きいと、所定の精度内の近似曲線を得ることができる数列Θを複数組発見することができる。一方、所定の試行回数内で所定の精度内の近似曲線を得ることができる数列Θを発見することができない場合は、試行回数を増加させて再度サンプリングを実行するか、又は、ランダムサンプリングの大きさpを増加させて再度サンプリングを実行する。以上の過程を、あおり角を任意に変化させて、他のあおり角についても実行する。かくして、正反射面と、少なくとも1つの他のあおり角の面において、受光方向を定めることができる。このようにして得られた全ての受光方向の合計nの大きさは、所望の精度によって適宜指定することができる。一般には、nすなわち上記ランダムに選択される受光方向は、300〜500の受光方向であることが好ましい。
【0040】
かくして、本発明においては、任意の所望の精度を達成することができるn個の受光方向からなる組の少なくとも1組、好ましくは、300〜500の受光方向からなる組を、全ての可能な受光方向よりも少ない数の受光方向として選択して設定する。
【0041】
本発明においては、上述のいずれかの方法を含む適当な方法によって選択されたn個の受光方向において、測色を実行する。この際、測色光の波長は適宜選択することができ、例えば、35個程度の波長をランダムに設定すればよい。この波長は、上述のように、角度ファイル若しくは測定角度指定ファイル内に記載しておくことができ、又は、別の波長指定用のファイルを設けてその中に記載してもよい。
【0042】
なお、上記方法によって、一旦、ある一つの波長について、n個の受光角を指定したならば、塗膜による屈折を考慮する必要がない場合には、反射率分布の再現性は、波長によらず確保されていると考えることができる。なぜなら、光輝性塗膜の場合、反射光の強度は、受光角によって大きく変化するが、反射率分布の形は、正反射方向で最大値をとる略正規分布に近い形を本質的に崩すことはなく、限定された数の受光方向における反射率で反射率分布を近似するうえで、波長によって実質的に近似精度が変化することはないと考えることができるからである。また、光輝性塗色については、光輝材の種類が一定であるならば、塗色によらず適用可能である。
【0043】
変角分光光度計の全部の可能な受光方向は、試料面が属する平面に対して入射光方向が属する半球面上の全ての点の方向である。しかしながら、現実の物体からの変角分光反射率分布を求める際には、一般には、装置の測定機構による制限等を考慮し、数千〜1万程度の受光方向が充てられる。本明細書中、「変角分光光度計の全部の可能な受光方向」とは、このように、理論的に測定可能な全ての方向を含むものであるが、実際の装置で測定可能な全ての受光方向の数は極めて大きく、また、現実に測定不可能な受光方向を対象とすることは無意味であるので、このような実際の装置で測定可能な全ての受光方向であってもよい。
【0044】
本発明においては、変角分光光度計の全部の可能な受光方向が、所定の光源から放射された照明光の入射面内において、反射光の反射方向と正反射方向とがはさむ角で定義される偏角を所定の増分角でもって段階的に変化させた各段階における上記入射光面内における複数の受光方向〔1〕と、入射光面に対して所定の増分角でもって段階的に変化させた各段階におけるあおり角だけ傾斜した複数のあおり面内において、反射光の反射方向と準正反射方向とがはさむ角で定義される準偏角を所定の増分角でもって段階的に変化させた各段階における上記あおり面内における複数の受光方向〔2〕からなり、上記受光方向〔1〕は、偏角が所定値以下の領域では、該偏角が上記所定値を超える領域におけるよりも増分角を小さい値に設定したものであり、上記受光方向〔2〕は、準偏角が所定値以下の領域では、該準偏角が上記所定値を超える領域におけるよりも増分角を小さい値に設定したものであることが好ましい。
【0045】
上記受光方向〔1〕及び上記受光方向〔2〕からなる受光方向をランダムサンプリングの対象とすることができる。
また、試料面が属する平面に対して入射光方向が属する半球面上の全ての点の方向をランダムサンプリングの対象とすることもできる。この場合には、サンプリングして得た角度値が変角分光光度計の測定角度に該当しない場合があるので、全ての角度値が変角分光光度計の測定角度に該当する値を得るまでサンプリングの試行を行えばよい。
【0046】
このようにランダムに選択された複数の受光方向における測色は、所定の光源から放射された照明光の入射面内において、反射光の反射方向と正反射方向とがはさむ角で定義される偏角を変化させつつ、上記ランダムに選択された複数の受光方向のうち、該当するそれぞれの受光方向への反射光についての測色値データを採取する工程〔1〕と、入射光面に対して所定のあおり角だけ傾斜した少なくとも1つのあおり面内において、反射光の反射方向と準正反射方向とがはさむ角で定義される準偏角を変化させつつ、上記ランダムに選択された複数の受光方向のうち、該当するそれぞれの受光方向への反射光についての測色値データを採取する工程〔2〕とを含む工程によって実行することが好ましい。
【0047】
本発明において、上記変角分光反射率は、変角分光測色装置により測色することができる。この変角分光測色装置の構成の例を図9に示す。図に示すように、変角分光測色装置は、例えば、照光器7と試料回転台8と分光器9とで構成されている。照光器7にはハロゲンランプ10が設けられ、このハロゲンランプ10から放射された照明光の一部は、第一投光ミラー11と第一投光レンズ12とを介して試料回転台8に案内され、試料照明光R1として試料15に照射される。また、所謂拡散反射領域では、ハロゲンランプ10から放射された照明光の他の一部は、第二投光ミラー13と第二投光レンズ14とを介して試料回転台8に案内され、白色拡散板照明光R2として白色拡散板16に照射される。
【0048】
試料回転台8の所定の位置には、試料15と白色拡散板16とが取り付けられている。試料15に照射された試料照明光R1の所定の受光方向への反射光である試料反射光B1は分光器9に導かれる。他方、白色拡散板16に照射された白色拡散板照明光R2の上記所定の受光方向への反射光である白色拡散板反射光B2も分光器4に導かれる。すなわち、この変角分光測色装置は、試料15及び白色拡散板16について、照明光R1、R2の光軸方向と、反射光B1、B2の光軸方向とは固定されている。もちろん、これらの両光軸方向は、必要により所定の範囲内で任意に変更可能である。
【0049】
図8に示すように、試料15と白色拡散板16とが取り付けられている試料回転台8は、図示しない駆動機構により鉛直軸L1 のまわりと水平軸L2 のまわりとにおいて回転可能である。試料回転台8を鉛直軸L1 のまわりに回転させることにより、入射光面内において、受光方向と正反射方向とがはさむ角として定義される偏角を任意に変化させることができるようになっている。
【0050】
また、試料回転台8を水平軸L2 のまわりに回転させることにより、あおり角を任意に変化させることができる。入射光面に対して所定のあおり角だけ傾斜した面を、あおり面と称する。試料回転台8を、更に鉛直軸L1 のまわりに回転させると、あおり面内において、受光方向と準正反射方向とがはさむ角として定義される準偏角を任意に変えることができる。ここで、上記準正反射方向とは、正反射方向をあおり角だけ回転させてあおり面上へ移したもの、すなわちあおり面内において正反射光に最も近い位置にある直線を意味する。
【0051】
図9に示すように、試料回転台8の鉛直軸L1 のまわりの回転角と水平軸L2 のまわりの回転角とに対応するあおり角と偏角又は準偏角とで規定される試料15からの試料反射光B1は、分光器9に導入された後、必要により第一減光板17を介して第一受光ミラー18によりセクター19に案内される。セクター19を通過した試料反射光B1は、受光レンズ20とスリット21とを介して回折格子22に導かれ、所定の波長毎に分光された後、受光素子23により光電変換される。
【0052】
白色拡散板16からの白色拡散板反射光B2は、第二減光板24、第二受光ミラー25を介してセクター19に案内され、試料反射光B1と同様にして光電変換される。なお、鏡面反射領域における測色の場合は、白色拡散板反射光B2に代えて光源光が直接セクター19に案内される。すなわち、所定の反射方向への試料の反射光の分光測色値を、拡散反射領域では同一条件下における白色拡散板の反射光の分光測色値に対する相対値で表し、鏡面反射領域では同一条件下における受光量の入射光量に対する比、すなわち鏡面反射率で表す。
【0053】
かくして、変角分光測色装置を用いて、あおり角と偏角又は準偏角とを所定値になるように制御しつつ、それぞれの受光方向で分光測色を行うことにより、上記分光測光データを得る。なお、上記変角分光測色装置としては、具体的には、例えば、村上色彩技術研究所社製変角分光測光システムGCMS−4型等を挙げることができる。
【0054】
本発明においては、上記受光方向〔1〕において、偏角が所定値以下の領域では、該偏角が上記所定値を超える領域におけるよりもより高密度のランダムサンプリングを行い、上記受光方向〔2〕において、準偏角が所定値以下の領域では、該準偏角が上記所定値を超える領域におけるよりもより高密度のランダムサンプリングを行うことが好ましい。
【0055】
上記変角分光光度計の受光方向の制御は、パーソナルコンピュータに格納されたプログラムによって行うことが好ましい。
【0056】
本発明の方法で得られた測色データは、母集団のデータの分布をよく反映するものである。しかし、関数Rが急激に変化する領域では、より多くのデータを必要とする。そこで、本発明においては、このようにして得られた受光方向点データ間を、必要に応じてモンテカルロ法により補間する。以下、この過程を説明する。
【0057】
変角分光反射率Rは、上述のように、
R(λ,θ1 ,θ2 ,θ3 ,θ4 )
で表される5つの変数を持つ多変数関数として表すことができる。この関数Rは、一般に、解析的に取り扱うことは困難であり、現実には、上記関数Rは、これらの変数を変化させて、極めて多数の測定を行って、変角分光反射率とこれらの変数との組み合わせからなる極めて多数のデータの集合体として規定される。しかしながら、上記関数R上の幾つかの点を観測により求めることができたなら、これらの点の間の任意の点の関数値を、モンテカルロ法により求めることができる。
【0058】
関数R(λ,θ1 ,θ2 ,θ3 ,θ4 )は、適当な関数であってよいが、以下、多重線型関数である場合を例にして説明する。すなわち、関数R(λ,θ1 ,θ2 ,θ3 ,θ4 )が、
と表せるものとする。xi は、λ、θi を適当な区間で[0,1] に線型変換した変数である。このとき、xi が0又は1に対する関数値が測定により既知であるとき、任意の点P(p1 ,p2 ,p3 ,p4 ,p5 )、0≦pi ≦1(i=1,2,3,4,5)に対する関数値R(P)は、以下のようにして求める。すなわち、上記(1)式は、
と書ける。
【0059】
式中、Π′は、(bJ +cJ pJ )を除いた積であり、R0 、R1 は、Ra =R(x1 ・・a・・x5 )(a=0,1)である。従って
と書くことができる。式中、Σは、δj =0,1にわたり、rj は、δj =0又は1によってそれぞれ、rj =1−pj 又はpj である。この手順を他のpi について繰り返すことにより、一般に、
と表される。
【0060】
次に、0と1の二つの値のみをとる乱数αi をi=1、2、3、4、5に対して
で発生させる。このとき、上記式(4)は、変数R(α1 ,α2 ,α3 ,α4 ,α5 )の平均値を表すことは明らかである。従って、このようにモンテカルロ法により、ランダムに選択したP(α1 ,α2 ,α3 ,α4 ,α5 )におけるRの値の算術平均から、任意の点P(p1 ,p2 ,p3 ,p4 ,p5 )における関数値R(P)を求めることができる。乱数発生確率(5)を変化させることにより、上記λ、θi の区間の他の任意の点P′(p′1 ,p2 ′,p3 ′,p4 ′,p5 ′)、0≦pi ′≦1(i=1,2,3,4,5)についても、同様の手法により、R(P′)を求めることができる。
【0061】
上記の過程を、所望の回数繰り返すことにより、任意の個数の点Pについて、その関数値R(P)をモンテカルロ法によって求めることができる。かくして求めた補間値もまた測色データに加えて使用することができる。
【0062】
上記測色データは、波長、あおり角及び偏角又は準偏角の各変数によって規定されており、フロッピーディスク等の記憶媒体中に、適当なファイル形式によって記述されて格納することができる。上記ファイルに含まれる上記各変数の精度は、その各変数ごとに独立に任意の増分角を選択することにより自由に変えることができる。そして、いくつかの塗板についてのこれらの全ての分光反射率からなるデータの一群が、一つの測色データベースをなす。この測色データベースから読みだされた変角分光反射率分布に基づいて3次元コンピュータグラフィックスソフトウェアにより3次元の形状曲面上に画像をレンダリングすることができる。
【0063】
【実施例】
以下、実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
【0064】
製造例1
光輝材系塗料の製造
アクリル樹脂(スチレン/メチルメタクリレート/エチルメタクリレート/ヒドロキシエチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体、数平均分子量約20000、水酸基価45、酸価15、固形分50%、溶剤:キシレン)を固形分で80重量部、メラミン樹脂(三井東圧化学社製ユーバン20SE(商品名)、固形分60%)を固形分で20重量部を混合し、塗膜形成用のビヒクル樹脂を作成した。赤系顔料のペリンドマルーンR−6436(バイエル社製ペリレン系顔料)を予め上記ビヒクル樹脂中に予備混合した後、サンドグラインダーミルにより充分に分散処理し、これに、アルミフレーク顔料(平均粒径20μm)を、ペリレン系顔料/アルミ系光輝材が100/200の配合比で混合し、ディスパー型の攪拌機で均一に攪拌混合して光輝材系塗料を製造した。
【0065】
実施例1
パーソナルコンピュータ(DOS/V互換機、200Mz、内部メモリー64MB)を使用し、乱数発生プログラムにより角度ファイル内にランダムに入射角、反射角、あおり角を一組とする角度値を発生させた。角度ファイルの構造は、1行にこれらの3つの角度の組を上述の書式に従って1つ記載されている。角度の最小単位は、倍精度浮動小数点で表現可能な最小値とした。この角度値から、使用する変角分光光度計(村上色彩技術研究所社製、GCMS−4型)で測定可能な角度値を、測定角度指定ファイル内に、350の受光方向を選択して転記した。この測定角度指定ファイル内には、400〜730nmの範囲で測色波長をナノメートル単位で記載した。測定角度指定ファイルの構造は、以下のようである。なお、測色の実施にあたっては、波長及び角度のファイル内における記載順序を、使用する測定装置について最適化して使用した。
【0066】
【数2】
【0067】
標準試料塗板の作成
ブリキ板(0.3×100×200mm)にオルガS−90シーラー(日本ペイント社製)を乾燥膜厚が40μmとなるように塗装し、140℃で30分間焼き付けた。この上に、製造例1で製造した光輝材系塗料を下地色が隠蔽されように、膜厚19〜20μmとなるように塗布し、その上から、アクリル/メラミン樹脂系クリア塗料(日本ペイント社製スーパーラックO−100)を膜厚39〜40μmで塗布し、測色用標準試料塗板を作成した。
【0068】
測色用標準試料塗板を変角分光光度計(村上色彩技術研究所社製、GCMS−4型)を用いて測色し、データを記憶装置に格納し、測色データベースを作成した。測色は、上記測定角度指定ファイルを使用して、上記コンピュータによって変角分光光度計を制御して行った。測色に要した時間は、約3時間であった。
【0069】
3次元コンピュータグラフィックス画像の作成
得られた測色データベースを使用して、3次元コンピュータグラフィックスソフトウエア(インテグラ社製、PEARL)により、乗用車の3次元コンピュータグラフィックス画像を作成した。これを図10に示した。
【0070】
実施例2
標準測色データの採取
実施例1で作成した標準試料塗板を、変角分光光度計(村上色彩技術研究所社製、GCMS−4型)を用いて400〜730nmの範囲で10nm毎に測色した。入射角を45°に固定し、受光方向は、変角10°以下では増分角0.5°とし、変角10°を超える領域では増分角1.5°とした。次に、あおり角をランダムに19個(−30.1948、26.37929、−10.30226、26.973168、36.49954、54.20702、1.875836、−0.024122、49.21656、4.493385、−22.32618、−68.40623、1.56824、7.76847、−51.72559、69.29945、22.37375、21.77998、−39.89323)選択し、同様に測色した。測定の所要時間は、約80時間であった。このデータをコンピュータ(DOS/V互換機、200Hz、内部メモリ64MB)の記憶装置に格納した。
【0071】
受光方向の選択
次に、あおり角ゼロ度の場合について、ランダムに選択した15個の角度値よりなる一組の変角について、上記測定データの該当変角又は最も近似する変角の測色値を用いて3次のスプライン関数により、スプライン曲線を求めた。このスプライン曲線と上記測定データの分布曲線との偏差を、上記スプライン曲線上のとなりあう2つのデータポイントの中点の変位量の2乗和として求めた。
【0072】
あおり角ゼロ度の場合について、30組のランダムに選択した15個の角度値についてそれぞれ上述の操作を回繰り返した。このうち、最も偏差の少ない組(75.95186、−62.26967、57.51838、35.34726、6.091624、−25.72676、−59.60946、33.16944、40.1842、25.46019、−15.03113、47.80142、−63.45712、10.44323、50.33712 )をあおり角ゼロの場合の受光方向として選択した。
【0073】
同様の操作を、他の19のあおり角について繰り返し、それぞれ、偏差の最も少ない組を受光方向として選択し、合計300個の受光方向を選択した。
【0074】
上記選択した受光方向について、実施例1と同様に、測色用標準試料塗板を変角分光光度計(村上色彩技術研究所社製、GCMS−4型)を用いて測色し、データを記憶装置に格納した。測色に要した時間は、約3時間であった。
【0075】
3次元コンピュータグラフィックス画像の作成
得られた測色データベースを使用して、3次元コンピュータグラフィックスソフトウエア(インテグラ社製、PEARL)により、乗用車の3次元コンピュータグラフィック画像を作成した。作成した画像は、実施例1で作成した画像と目視上、殆ど差を認めなかった。
【0076】
比較例1
実施例2で得た標準試料塗板の測色データをそのまま使用して、実施例2と同様にして乗用車の3次元コンピュータグラフィック画像を作成した。これを図11に示した。
【0077】
図10及び実施例2の画像は、いずれも、図11の、従来法による測色データを使用した画像と比較して、質感の表現において、実用上、ほぼ同程度の画質をもっていることが判る。
【0078】
【発明の効果】
本発明により、高精細かつ現実感のある3次元コンピュータグラフィックス画像を形成することができ、かつ、パーソナルコンピュータ等により好適に使用することができる変角分光反射率データベースを、従来方法に比べて大幅に短縮した時間で作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】数列Θのいずれか一つを発見するための過程を表すブロック図。
【図2】試料面で反射された反射光の反射強度の方向特性を表す概念図。
【図3】試料のある特定の波長における反射率の曲線Cを表す図。
【図4】本発明におけるコンピュータに付与すべき機能を表す図。
【図5】入射角、受光角及びあおり角を説明する概念図。
【図6】曲線Cとの偏差をデータポイントの中点で求める説明図。
【図7】上記過程の実行を詳細に説明するブロック図。
【図8】試料回転台3の鉛直軸L1 のまわりの回転角と水平軸L2 のまわりの回転角との関係を表す図。
【図9】変角分光光度計の構成を示す概念図。
【図10】実施例1で作成した乗用車の3次元コンピュータグラフィック画像。
【図11】比較例1で作成した乗用車の3次元コンピュータグラフィック画像。
【符合の説明】
7.照光器
8.試料回転台
9.分光器
10.ハロゲンランプ
11,13.投光ミラー
12,14.投光レンズ
15.試料
16.白色拡散板
17,24.減光板
18,25.受光ミラー
19.セクター
20.受光レンズ
21.スリット
22.回折格子
23.受光素子
Claims (11)
- 測色して得た変角分光反射率に基づいてレンダリングされる3次元コンピュータグラフィックス画像形成用塗色データベースに使用するための変角分光反射率の測定方法であって、光輝性塗面測色試料からの反射光を、変角分光光度計の入射角、受光角及びあおり角で記述される全部の可能な受光方向からコンピュータによってランダムに選択された、前記全部の可能な受光方向のうちの一部の複数の受光方向であって、少なくともあおり角及び受光角が、ランダムに選択された受光方向において測色することを特徴とする変角分光反射率の測定方法。
- 変角分光光度計の全部の可能な受光方向から一部の複数の受光方向をランダムに選択する方法として、コンピュータに格納された角度ファイル内にランダムに発生させた角度値から、測定可能な入射角、受光角及びあおり角の組を所定の数だけランダムに選択して、前記コンピュータ内の測定角度指定ファイルに格納する請求項1記載の測定方法。
- 測色を開始する前に、測定角度指定ファイル内の角度を並べ替える請求項2記載の測定方法。
- 変角分光光度計の全部の可能な受光方向から一部の複数の受光方向をランダムに選択する方法として、予め標準となる塗板の変角分光反射率分布を求めておき、受光方向を表す複数組の角度値をランダムに発生させ、前記各組の角度値で特定されるそれぞれの受光方向によって、前記変角分光反射率分布から定められる反射率データから、予測変角分光反射率分布を求め、所定の精度でもとの前記変角分光反射率分布を再現することができる複数の受光方向を選択する請求項1記載の測定方法。
- 変角分光光度計の全部の可能な受光方向が、所定の光源から放射された照明光の入射面内において、反射光の反射方向と正反射方向とがはさむ角で定義される偏角を所定の増分角でもって段階的に変化させた各段階における前記入射面内における複数の受光方向[1]と、入射光面に対して所定の増分角でもって段階的に変化させた各段階のあおり角だけ傾斜した複数のそれぞれのあおり面内において、反射光の反射方向と準正反射方向とがはさむ角で定義される準偏角を所定の増分角でもって段階的に変化させた各段階における前記あおり面内における複数の受光方向[2]とからなり、前記受光方向[1]は、偏角が鏡面反射領域では、該偏角が拡散反射領域におけるよりも増分角を小さい値に設定したものであり、前記受光方向[2]は、準偏角が鏡面反射領域では、該準偏角が拡散反射領域におけるよりも増分角を小さい値に設定したものである請求項1〜4記載の測定方法。
- ランダムに選択された複数の受光方向における測色を、
所定の光源から放射された照明光の入射面内において、反射光の反射方向と正反射方向とがはさむ角で定義される偏角を変化させつつ、前記ランダムに選択された複数の受光方向のうち、該当するそれぞれの受光方向への反射光についての測色値データを採取する工程〔1〕と、
入射光面に対して所定のあおり角だけ傾斜した少なくとも1つのあおり面内において、反射光の反射方向と準正反射方向とがはさむ角で定義される準偏角を変化させつつ、前記ランダムに選択された複数の受光方向のうち、該当するそれぞれの受光方向への反射光についての測色値データを採取する工程〔2〕とを含む工程によって実施する請求項5記載の測定方法。 - ランダムに選択された300〜500の受光方向において測色する請求項1〜6記載の測定方法。
- 変角分光光度計の受光方向の制御を、パーソナルコンピュータに格納されたプログラムによって行う請求項1〜7記載の測定方法。
- パーソナルコンピュータに格納されたプログラムは、少なくとも、変角分光光度計の受光装置の方向制御機能及び乱数発生機能を有するものである請求項8記載の測定方法。
- 所定の光源から放射された照明光の入射面内において、反射光の反射方向と正反射方向とがはさむ角で定義される偏角を所定の増分角でもって段階的に変化させた各段階における上記入射面内における複数の受光方向[1]において、偏角が鏡面反射領域では、該偏角が拡散反射領域におけるよりもより高密度のランダムサンプリングを行い、入射光面に対して所定の増分角でもって段階的に変化させた各段階のあおり角だけ傾斜した複数のそれぞれのあおり面内において、反射光の反射方向と準正反射方向とがはさむ角で定義される準偏角を所定の増分角でもって段階的に変化させた各段階における前記あおり面内における複数の受光方向[2]において、準偏角が鏡面反射領域では、該準偏角が拡散反射領域におけるよりもより高密度のランダムサンプリングを行う請求項9記載の方法。
- 選択された受光方向において測定した測色データ間を、モンテカルロ法を用いて補間する請求項10記載の測定方法。
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