JP3631118B2 - プラント診断装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、発電プラントや化学プラント等の大規模プラントを診断するプラント診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、プラント診断装置はプラントに異常な過渡事象や事故等が生じた際に、その異常や事故を同定し診断するものである。プラント診断装置では、予め種々の過渡事象あるいは事故等を想定してプラントシミュレーションコード等により解析して求めておいたプロセス信号の変化の時系列データと、入力したプロセス信号の時系列データとを比較し、それらの波形を照合することにより現在生じている異常事象を同定する。
【0003】
例えば、特公平6−60826号公報に示されるものでは、時系列データより周波数軸上でのプロセス信号間の相関関係を示すコヒーレンススペクトルを求め、予め種々の異常状態におけるコヒーレンススペクトルのパターンを学習させたニューラルネットワークに入力して診断するようにしている。
【0004】
これによれば、通常状態でも観測されるプロセス信号の無相関な変化に隠された統計的に有意な相関関係の変化が現れた段階で異常原因を識別できる可能性があり、異常の規模が小さな段階あるいは発生初期の段階での診断を可能とする利点がある。
【0005】
一方、特許第3012297号公報に示されるものでは、予め種々の異常状態における主要プロセス信号の時系列パターンをそのまま事例データとしてニューラルネットワークに入力して学習しておき、観測された時系列パターンをこのニューラルネットワークに入力して診断するようにしている。
【0006】
このように時系列データをそのままニューラルネットワークに入力して異常状態あるいは異常事象を同定するものについては、多くの適用例が報告されており、ニューラルネットワークの持つ汎化能力により高い診断能力が得られるとされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、プロセス信号間のコヒーレンススペクトルをニューラルネットワークにより識別するものでは、コヒーレンススペクトルのパターンが一致した場合であっても元の時系列データの時間軸上で見た波形が一致しているとは限らず、また、コヒーレンススペクトルの評価に必要な時間を経過した後でなければパターンの照合ができない。さらに、このように時系列データを元のままの形でなくコヒーレンススペクトルのような加工したパターンに変換して診断に用いることは、学習すべき事例が多量な場合には多大な学習時間を必要とする。
【0008】
一方、時系列データをそのままニューラルネットワークの入力パターンとして用いるものでは、予めニューラルネットワークを学習した際に用いた異常事象発生前後の一定期間と同じ期間の時系列データが得られた時しか診断ができない。
【0009】
また、通常用いられるニューラルネットワークの場合、汎化能力のために学習時と多少異なる時系列データの波形が入力された場合にも正しく同定できる可能性が高い反面、本来未学習の異常事象が生じた場合にも学習済みの何れかの事象と判定される誤診断の可能性も高い。
【0010】
さらに、事例データの数が非常に多くなった場合には学習に要する時間だけでなく、波形の照合に要する時間も長くなり、オンラインで逐次診断することが困難となる。
【0011】
本発明の目的は、多量の事例データを事前に加工したり学習処理を行うことなく、オンラインで逐次診断を行い、登録された事例の中から類似度と共に生起している可能性の高い事象名を出力できるプラントの診断装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に係わるプラント診断装置は、プラントより機器の動作状態を表わす信号およびプロセス状態を表わす信号を逐次入力する信号入力部と、前記機器の動作状態とプラント状態とを関連付ける論理を予め格納した論理データベースと、前記機器の動作状態を表わす信号および前記論理データベースに格納された論理に基づいてプラント状態の候補事例群を決定する論理判定部と、種々のプラント状態に対して前記候補事例群毎に予め事例データを格納した事例データベースと、前記プロセス状態を表す信号の時系列データと前記論理判定部で決定された候補事例群の事例データとの距離に基づいて類似度を評価しプラント状態を診断する時系列波形判定部と、前記診断結果を表示出力する出力表示部とを備えたことを特徴とする。
【0013】
請求項1の発明に係わるプラント診断装置においては、信号入力部から入力した機器の動作状態を表わす信号および論理データベースに格納された論理に基づいて論理判定部でプラント状態の候補事例群を決定し、時系列波形判断部は、信号入力部から入力したプロセス状態を表す信号の時系列データと、事例データベースに格納され論理判定部で決定された候補事例群の事例データとの距離に基づいて類似度を評価してプラント状態を診断する。そして、その診断結果を出力表示部に表示出力する。これにより、機器の動作状態とプラント状態とを関連付ける論理を基に候補事例群を決定して、波形照合の対象となる事例データを限定するので、診断に要する時間が短縮され、オンライン逐次診断が可能となる。また、時系列データと事例データとの距離を基に波形の類似度を評価するため、事例データを事前に加工したり学習する必要がない。
【0018】
請求項2の発明に係わるプラント診断装置は、請求項1の発明において、前記時系列波形判定部は、前記事例データベースに格納された事例データ相互の関係に基づいて前記類似度の評価に用いる評価重み値を設定する評価重み設定部と、前記評価重み設定部で設定された評価重み値を格納する評価重み保存部と、前記信号入力部より入力された時系列データと前記事例データとの距離を計算する波形照合部と、前記距離が予め与えられたしきい値を越えないと判定されたときはその判定結果の事例データに対して設定された前記評価重み値を与え前記事例データ毎の評価重み値の合計を事例の類似度として評価する類似度評価部とを備えたことを特徴とする。
【0019】
請求項2の発明に係わるプラント診断装置においては、請求項1の発明の作用に加え、時系列波形判定部の評価重み設定部では、事例データベースに格納された事例データ相互の関係に基づいて類似度の評価に用いる評価重み値を設定し評価重み保存部に格納する。そして、波形照合部では、信号入力部より入力された時系列データと事例データとの距離を計算し、類似度評価部では、その距離が予め与えられたしきい値を越えないと判定されたときは、その判定結果の事例データに対して設定された評価重み値を与え、事例データ毎の評価重み値の合計を事例の類似度として評価する。単純な多数決ではなく、評価重み設定部で設定された評価重み値を考慮して複数の信号に予対する結果を総合的に判定して診断するので、診断結果の信頼性が向上する。
【0020】
請求項3の発明に係わるプラント診断装置は、請求項1の発明において、前記時系列波形判定部は、前記事例データベースに格納された事例データ相互の関係に基づいて前記類似度の評価に用いる評価重み値を設定する評価重み設定部と、前記評価重み設定部で設定された評価重み値を格納する評価重み保存部と、前記信号入力部より入力された時系列データと前記事例データとの距離を計算する波形照合部と、最も小さい前記距離を与える事例データに対してその距離が予め与えられたしきい値を越えないと判定されたときはその判定結果に対して設定された前記評価重み値を与え前記事例データ毎の評価重み値の合計を事例の類似度として評価する類似度評価部とを備えたことを特徴とする。
【0021】
請求項3の発明に係わるプラント診断装置においては、請求項1の発明の作用に加え、時系列波形判定部の評価重み設定部では、事例データベースに格納された事例データ相互の関係に基づいて類似度の評価に用いる評価重み値を設定し評価重み保存部に格納する。そして、波形照合部では、信号入力部より入力された時系列データと事例データとの距離を計算し、類似度評価部では、最も小さい前記距離を与える事例データに対してその距離が予め与えられたしきい値を越えないと判定されたときは、その判定結果に対して設定された前記評価重み値を与え、事例データ毎の評価重み値の合計を事例の類似度として評価する。最も小さい距離を与える事例を積極的に選択するので、診断結果として選択される事象候補を適切に絞り込むことができる。
【0022】
請求項4の発明に係わるプラント診断装置は、請求項2または請求項3の発明において、前記評価重み設定部は、信号毎の時系列データと一つの事例データとの距離の判定結果に対する評価重み値を、当該事例データおよび当該事例データと最も類似した事例データとの間の距離に比例し、かつ各信号の評価重み値の合計が事例毎に1になるように規格化した値に設定することを特徴とする。
【0023】
請求項4の発明に係わるプラント診断装置においては、請求項2または請求項3の発明の作用に加え、信号毎の時系列データと一つの事例データとの距離の判定結果に対する評価重み値は、当該事例データおよび当該事例データと最も類似した事例データとの間の距離に比例し、かつ各信号の評価重み値の合計が事例毎に1になるように規格化した値に設定される。従って、ある信号の時系列データとある事例データとの距離による判定結果に対する評価重み値は、当該事例と類似した事例が存在する場合には小さく設定されるため、当該事例との類似度を評価する上で注目すべき信号が自動的に選択されることとなり、診断結果の信頼性が向上する。
【0024】
請求項5の発明に係わるプラント診断装置は、請求項4の発明において、前記評価重み設定部は、特定の信号に1以下の任意の値wを与え、その他の信号には(1−w)を比例配分した値を与えることを特徴とする。
【0025】
請求項5の発明に係わるプラント診断装置においては、請求項4の発明の作用に加え、特定の信号に1以下の任意の値wを与え、その他の信号には(1−w)を比例配分した値を与える。従って、特定の信号の時系列データと事例データとの距離による判定結果に対する評価重み値に任意の値を設定することができるので、個々の事例データとの波形照合において注目すべき信号を指定できる。このため、様々な観点からの診断を行うことができる。
【0026】
請求項6の発明に係わるプラント診断装置は、請求項2または請求項3の発明において、前記時系列波形判定部は、前記波形照合部における時系列データと事例データとの距離の評価に先立ち、指定された信号に対して事例データの距離評価開始点を予め設定された時間の範囲で前後に移動させて距離を評価し、最も小さな距離を与える評価開始点を決定する時間補正部を有したことを特徴とする。
【0027】
請求項6の発明に係わるプラント診断装置においては、請求項2または請求項3の発明の作用に加え、時系列波形判定部の時間補正部は、波形照合部における時系列データと事例データとの距離の評価に先立ち、指定された信号に対して事例データの距離評価開始点を予め設定された時間の範囲で前後に移動させて距離を評価し、最も小さな距離を与える評価開始点を決定する。これにより、波形の照合に用いる入力時系列データが必ずしも異常な過渡事象あるいは事故等の開始時点から始まるデータでなかった場合にも、事例データとの時間合わせを行うことにより正しく波形の照合を行うことができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係わるプラント診断装置のブロック構成図である。プラントからの機器の動作状態を表わす信号およびプロセス状態を表わす信号は、信号入力部1で逐次入力され、時系列データ記憶部2に保存されると共に論理判定部3に入力される。論理判定部3は、入力された機器の動作状態を表わす信号と、予め論理データベース4に記憶された論理を基にプラント状態の候補事例群を決定する。論理データベース4には、プラントの機器の動作状態とプラント状態とを関連付けた論理が予め格納されている。
【0033】
時系列波形判定部5は、論理判定部3で決定された候補事例群の事例データを事例データベース6から取り出す。事例データベース6には、種々のプラント状態に対して予め与えられた事例データが格納されている。そして、時系列波形判定部5は、時系列データ記憶部2からのプロセス状態を表わす時系列データと、事例データベース6から取り出した候補事例群の事例データとの波形の類似度を判定し、その判定した類似度を基にプラント状態を診断する。診断結果は出力表示部7に表示出力される。
【0034】
図2は、本発明の第1の実施の形態に係わるプラント診断装置の動作を示すフローチャートである。プラント診断装置は外部からの実行開始要求により処理を開始する。実行開始要求があると、信号入力部1によりプラントより機器の動作状態を表わす信号およびプロセス状態を表わす信号から成るプロセス信号が入力され(S1)、時系列データ記憶部2に時系列データとして保存される。続いて、論理判定部3により機器の動作状態を表わす信号の最新値と、予め論理データベース4に格納された論理とを照合し、現在プラントで生じている可能性のある事象に対応した候補事例群を決定する(S2)。
【0035】
ここで、論理データベース4には、図3に示すように、各機器の動作状態を条件部とし事例群を結論部とした論理情報が対応付けられて格納されている。論理判定部3は、機器の動作状態を表わす信号の最新値を論理データベース4の条件部と照合し、合致する条件の結論部より候補事例群を決定する。
【0036】
次に、時系列波形判定部5により、事例データベース6に格納されている種々のプラント状態に対応する事例データの中から、ステップS2で決定された候補事例群に対応する事例データを読み出し、時系列データ記憶部2に入力保存されたプラント信号の時系列データとの波形の類似度を全ての候補事例に対して評価し、プラント状態を診断する(S3)。そして、出力表示部7に対しこの診断結果を表示出力する(S4)。この場合、類似度の評価値の大きい順に予め指定した数の事例に対応する事象名とその類似度とを診断結果として表示出力する。
【0037】
そして、評価期間が終了したか否かを判定し(S5)、評価期間が終了していない場合にはステップS1に戻り、終了している場合には処理を終了する。すなわち、候補事例群の事例データの中の最も短い事例の長さと同じ時間だけ、あるいはそれよりも短い予め設定された時間が経過している場合には、評価期間が終了したものとして診断処理を終了し、評価期間が終了してない場合は予め設定された時間間隔でステップS1からステップS5の一連の処理を継続する。
【0038】
図4は、本発明の第1の実施の形態における時系列波形判定部5のブロック構成図である。時系列波形判定部5の評価重み設定部8は、事例データベース6に格納された事例データ相互の関係に基づいて類似度の評価に用いる評価重み値を設定し評価重み保存部9に格納する。この評価重み値については後述する。
【0039】
一方、波形照合部10では、論理判定部3において決定された候補事例群の事例データを事例データベース6より入力すると共に、時系列データ記憶部2に格納されているその候補事例群に関連する時系列データを入力する。そして、入力した時系列データと事例データベース6の事例データとの距離を計算し、その距離評価結果を類似度評価部11に出力する。類似度評価部11では、その距離が予め与えられたしきい値を越えないと判定されたとき、つまり類似の度合いが大きい場合は、その判定結果の事例データに対して、評価重み設定部8で設定された評価重み値を与え、事例データ毎の評価重み値の合計を事例の類似度として評価する。
【0040】
以下、時系列波形判定部5の処理内容を図5に示すフローチャートに従って説明する。まず、波形照合部10により、入力時系列データと事例データとの距離を評価する(S1)。ここで、i番目の信号の入力時系列データXi(t)と、候補事例群中のk番目の事例データにおける当該信号の時系列データBik(t)との距離D2 ik(T)は次の(1)式で定義される。
【0041】
【数1】
【0042】
上式において、Δは時系列データの間隔、Tは距離評価時点での時系列データの長さであり、T=N・Δとしている。また、Vikは図2のステップS5での評価期間内でのBik(t)の分散値である。
【0043】
上式の距離の評価は、プロセス状態を表わす信号の全てを対象とするのではなく、図6に示すように予め事例データベース6に設定された事例群と波形照合に使用する信号群との関係に従って、限られた数の信号のみを対象に行う。
【0044】
さらに、波形照合部10では、距離評価結果D2 ik(T)を基に、距離判定行列J={Jik}を以下の基準で設定する(S2)。
【0045】
D2 ik(T) ≦ λ であれば Jik = 1
D2 ik(T) > λ であれば Jik = 0
ここで、λは予め設定されたしきい値である。
【0046】
例えば、いま、4つの信号に対して3つの事例データとの距離を評価した結果が図7(a)に示すようであったとする。このとき、λ=2.0として距離判定行列Jを設定すると、距離判定行列Jとして図7(b)の結果を得る。つまり、図7(a)に示す距離評価結果の各要素のうち、2以下のものは「1」となり、2以上のものは「0」となる。
【0047】
次に、評価重み設定部8により、評価重みWikを計算し評価重み保存部9に保存する(S3)。すなわち、複数の信号を用いて得た距離判定行列Jから、各事例毎の類似度を評価するに当り、Jik=1なる要素の持つ類似度評価への寄与分を評価重みWikとして設定し、評価重み保存部9に保存する。
【0048】
まず、i番目の信号について、k番目の事例データBik(t)と他の(p番目の)事例データBip(t)との距離D2 ikp(T)を次の(2)式に基づいて計算する。
【0049】
【数2】
【0050】
k番目の事例データからの距離が最小となる事例データ、言い換えればk番目の事例データと最も類似した事例データとの距離をD2 ik0(T)とすると、評価重みWikは(3)式により設定する。
【0051】
【数3】
【0052】
ここで、mは波形照合に用いる信号数である。
【0053】
評価重み意味について図8を参照して説明する。いま、図7に示した一例のように、3つの事例データが与えられているとし、信号−1の時系列データが図8(a)、信号−2の時系列データが図8(b)に示す関係にあったとする。このとき、信号−1は事例−1と事例−2とが類似しているため、3つの事例データの中で時系列データと事例−1との距離が最小であったとしても、現在生じている事象が事例−1と同じであるか、あるいは事例−2と同じであるかを判断することができない。
【0054】
これに対して、信号−2の場合には、事例−1と他の事例とは大きく異なるため、信号−2の入力時系列データと事例−1の時系列データとの距離が最小であれば、現在生じている事象が事例−1と同じである可能性は大きい。従って、この場合には、評価重みW11、W12は小さく、W21は大きく設定されるのが妥当である。ここで、評価重みW11は信号−1に対する事例−1の評価重み、評価重みW12は信号−1に対する事例−2の評価重み、評価重みW21は信号−2に対する事例−1の評価重みである。評価重み設定部8では、(3)式に基づいてこの評価重み設定を自動的に行う。
【0055】
次に、時系列波形判定部5の類似度評価部11では距離判定行列{Jik}と評価重みWikを基に、次の(4)式によりk番目の事例データの類似度Skを評価する(S4)。
【0056】
【数4】
【0057】
例えば、図8のような事例データの関係から評価重みが図9(a)のように設定されたとすると、図7(b)に示した距離判定行列Jから最終的には図9(b)のように類似度が評価され、事例−1の事象と同じ事象が発生している可能性が大であると診断される。
【0058】
すなわち、図9(a)の評価重みのうち、図7(b)の距離判定行列Jの要素のうち「1」となっている要素についての評価重みを合計して類似度が評価される。例えば、事例−1の場合は、距離判定行列Jの要素はすべて「1」であるので、図9(a)の事例−1の信号−1〜信号−4のすべての評価重みが合計される。一方、事例−2の場合は、距離判定行列Jの要素が「1」であるのは信号−1と信号−3であるので、図9(a)の事例−2の信号−1と信号−3との評価重みが合計される。同様に、事例−3の場合は、距離判定行列Jの要素が「1」であるのは信号−3であるので、図9(a)の事例−3の信号−3の評価重みがそのまま評価重みとなる。
【0059】
以上述べたように、第1の実施の形態によれば、まず機器の動作状態とプラント状態とを関連付ける論理を基に候補事例群を決定することにより、波形照合の対象となる事例データが限定されるため、診断に要する時間が短縮され、オンラインで逐次診断を行うことが可能となる。また、候補事例群に固有の信号の変化にのみ着目して波形照合を行うため、信号数が多い場合に照合対象事例群と無関係な信号の類似度評価の結果に邪魔されること無く、精度良く波形の照合を行うことができる。
【0060】
さらに、信号毎に各事例データとの距離に基づく判定を行なった結果から、単純な多数決ではなく、予め設定された評価重み値を考慮して複数の信号に対する結果を総合的に判定して診断するため、診断結果の信頼性が向上する。また、評価重み値は、当該事例と類似した事例が存在する場合には小さく設定されるため、当該事例との類似度を評価する上で注目すべき信号が自動的に選択されることとなり、専門家による判断に近い診断を実現することができる。
【0061】
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。図10は本発明の第2の実施の形態に係わるプラント診断装置のブロック構成図である。この第2の実施の形態は、図1に示した第1の実施の形態に対し、論理判定部3及び論理データベース4を省略したものである。
【0062】
図10において、プラントよりプロセス状態を表わす信号は信号入力部1を介して時系列データ記憶部2に逐次入力される。時系列波形判断部5は、入力されたプロセス信号の時系列データと、事例データベース6に予め格納された事例データの波形との距離を算出し、その距離に基づいて類似度を求めプラント状態を診断する。そして、その診断結果を出力表示部7に表示出力する。
【0063】
この第2の実施の形態では、第1の実施の形態におけるプラント診断装置から論理判定部3および論理データベース4を除いた構成となっており、機器の動作状態を表わす信号を用いた論理判定によってプラント状態の候補事例群を決定することが省略される。従って、第2の実施の形態によれば、事例データが非常に多量の場合を除けば、第1の実施の形態と同様の作用効果を有する。
【0064】
次に、本発明の第3の実施の形態に係わるプラント診断装置を説明する。図11は、本発明の第3の実施の形態に係わるプラント診断装置における時系列波形判断部5のブロック構成図である。この第3の実施の形態は、図4に示す第1の実施の形態における時系列波形判断部5に対し、時間補正部12を追加して設けたものである。
【0065】
この時間補正部12は、波形照合部10における時系列データと事例データとの距離の評価に先立ち、指定された信号に対して事例データの距離評価開始点を予め設定された時間の範囲で前後に移動させて距離を評価し、最も小さな距離を与える評価開始点を決定するものである。
【0066】
図12は、本発明の第3の実施の形態に係わるプラント診断装置における時系列波形判断部5の処理内容を示すフローチャートである。時間補正部12は、事例データベース6より照合対象の事例データを入力し、波形照合部10における入力時系列データとの距離の評価に先立ち、まず、以下の手順により距離評価開始点の調整を行う(S0)。
【0067】
すなわち、事例データベース6には、図6に示したように同じ信号群を用いて波形照合を行う事例群をまとめて格納されており、その信号群毎に距離評価開始点の調整に使用する信号を予め指定しておく。時間補正部12は、今照合対象となっている事例群の調整用信号の入力時系列データx(t)と対象事例群の事例データ{bk(t)}とを入力し、既に示した距離D2 ik(T)の式を用いてx(t)とbk(t)との距離を計算し、対象事例群の中の最小値D2 0(T)を求める。
【0068】
次に、x(t)と1入力時間間隔だけずれたbk(t+Δ)との距離を計算し、その最小値D2 1(T)を求める。このようにして、予め設定した時間までずらして評価した距離の最小値の中から最も小さいものがD2 p(T)であったとすると、時間補正部12は事例データの距離評価開始点をp点だけずらすことを決定する。
【0069】
図12のステップS1〜ステップS4の処理は第1の実施の形態における時系列波形判断部5の処理と同じであるので説明は省略する。
【0070】
この第3の実施の形態によれば、波形の照合に用いる入力時系列データが必ずしも異常な過渡事象あるいは事故等の開始時点から始まるデータでなかった場合にも、事例データとの時間合わせを行うことにより正しく波形の照合を行うことができる。
【0071】
ここで、以上の説明では、診断実行開始要求を外部より与えられるものとしたが、信号入力部1においてプラント信号の正常値の範囲をしきい値として設定しておき、この範囲を逸脱したことをもって異常な過渡事象あるいは事故等の発生を検知し、診断を開始するように構成することも可能である。
【0072】
また、候補事例群との波形照合に用いる信号群の設定は事例データベース6においてではなく論理データベース4において行うように構成することも可能である。さらに、出力表示部7は、類似度の評価値が最も大きい事例に対応する事象名とその類似度とを診断結果として表示出力するようにすることも可能である。
【0073】
また、距離判定結果に対する評価重みWikとして図4あるいは図12のステップS3の処理で自動的に設定された値をそのまま用いず、次の(5)式の条件下で任意の値を設定するように構成することも可能である。
【0074】
【数5】
【0075】
つまり、各信号の評価重み値の合計が事例毎に1になるように規格化した値になるように設定する。その場合、特定の信号に1以下の任意の値wを与え、その他の信号には(1−w)を比例配分した値を与えるようにしても良い。この場合、特定の信号の時系列データと事例データとの距離による判定結果に対する評価重み値に任意の値を設定することができるので、個々の事例データとの波形照合において注目すべき信号を指定できる。このため、様々な観点からの診断を行うことができる。
【0076】
また、波形照合部10における距離判定行列の設定(図4あるいは図12のステップS2の処理)においては、距離評価結果D2 ik(T)がしきい値λを越えない場合に常にJik=1とするのではなく、最小の距離を与える事例のみ、D2 ik(T)≦λであればJik=1とするように構成することも可能である。
【0077】
これにより診断を行なった場合の一例を図13に示す。図13(a)は図7(a)と同じ距離評価結果の例であり、図13(b)は上記の方法により設定された距離判定行列である。この結果に図9(a)で示したのと同じ評価重みを適用した結果として、図13(c)に示すような類似度が得られる。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のプラント診断方法および装置によれば、多量の事例データを事前に加工したり学習処理を行うこと無くそのまま用いて、オンラインで逐次診断を行い、登録された事例の中から生起している可能性の高い事象名を類似度と共に高い信頼度で提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わるプラント診断装置のブロック構成図。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係わるプラント診断装置の動作を示すフローチャート。
【図3】本発明の第1の実施の形態における論理データベースの内容の説明図。
【図4】本発明の第1の実施の形態における時系列波形判定部のブロック構成図。
【図5】本発明の第1の実施の形態における時系列波形判定部の処理内容を示すフローチャート。
【図6】本発明の第1の実施の形態における事例データベースの内容の説明図。
【図7】本発明の第1の実施の形態における距離評価結果および距離判定行列の説明図。
【図8】本発明の第1の実施の形態における評価重みの意味を説明する説明図。
【図9】本発明の第1の実施の形態における評価重み設定結果および類似度評価結果の説明図。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係わるプラント診断装置のブロック構成図。
【図11】本発明の第3の実施の形態に係わるプラント診断装置における時系列波形判定部のブロック構成図。
【図12】本発明の第3の実施の形態おける時系列波形判定部の処理内容を示すフローチャート。
【図13】本発明における距離判定行列設定結果および類似度評価結果の一例の説明図。
【符号の説明】
1…信号入力部、2…時系列データ記憶部、3…論理判定部、4…論理データベース、5…時系列波形判定部、6…事例データベース、7…出力表示部、8…評価重み設定部、9…評価重み保存部、10…波形照合部、11…類似評価部、12…時間補正部
Claims (6)
- プラントより機器の動作状態を表わす信号およびプロセス状態を表わす信号を逐次入力する信号入力部と、前記機器の動作状態とプラント状態とを関連付ける論理を予め格納した論理データベースと、前記機器の動作状態を表わす信号および前記論理データベースに格納された論理に基づいてプラント状態の候補事例群を決定する論理判定部と、種々のプラント状態に対して前記候補事例群毎に予め事例データを格納した事例データベースと、前記プロセス状態を表す信号の時系列データと前記論理判定部で決定された候補事例群の事例データとの距離に基づいて類似度を評価しプラント状態を診断する時系列波形判定部と、前記診断結果を表示出力する出力表示部とを備えたことを特徴とするプラント診断装置。
- 前記時系列波形判定部は、前記事例データベースに格納された事例データ相互の関係に基づいて前記類似度の評価に用いる評価重み値を設定する評価重み設定部と、前記評価重み設定部で設定された評価重み値を格納する評価重み保存部と、前記信号入力部より入力された時系列データと前記事例データとの距離を計算する波形照合部と、前記距離が予め与えられたしきい値を越えないと判定されたときはその判定結果の事例データに対して設定された前記評価重み値を与え前記事例データ毎の評価重み値の合計を事例の類似度として評価する類似度評価部とを備えたことを特徴とする請求項1に記載のプラント診断装置。
- 前記時系列波形判定部は、前記事例データベースに格納された事例データ相互の関係に基づいて前記類似度の評価に用いる評価重み値を設定する評価重み設定部と、前記評価重み設定部で設定された評価重み値を格納する評価重み保存部と、前記信号入力部より入力された時系列データと前記事例データとの距離を計算する波形照合部と、最も小さい前記距離を与える事例データに対してその距離が予め与えられたしきい値を越えないと判定されたときはその判定結果に対して設定された前記評価重み値を与え前記事例データ毎の評価重み値の合計を事例の類似度として評価する類似度評価部とを備えたことを特徴とする請求項1に記載のプラント診断装置。
- 前記評価重み設定部は、信号毎の時系列データと一つの事例データとの距離の判定結果に対する評価重み値を、当該事例データおよび当該事例データと最も類似した事例データとの間の距離に比例し、かつ各信号の評価重み値の合計が事例毎に1になるように規格化した値に設定することを特徴とする請求項2または請求項3に記載のプラント診断装置。
- 前記評価重み設定部は、特定の信号に1以下の任意の値wを与え、その他の信号には(1−w)を比例配分した値を与えることを特徴とする請求項4に記載のプラント診断装置。
- 前記時系列波形判定部は、前記波形照合部における時系列データと事例データとの距離の評価に先立ち、指定された信号に対して事例データの距離評価開始点を予め設定された時間の範囲で前後に移動させて距離を評価し、最も小さな距離を与える評価開始点を決定する時間補正部を有したことを特徴とする請求項2または請求項3に記載のプラント診断装置。
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