JP3629870B2 - インクジェットプリンタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はインクジェットプリンタに関する。特に、その排紙構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、インクジェットプリンタは、用紙にインク滴を吐出して印字するようになっているので、複数枚の用紙に連続して印字する場合、印字済の用紙のインクが乾かないうちに次の用紙が排出されてきて印字済用紙の印字面と摺接すると、印字面が汚れてしまうという課題を有している。
【0003】
このような課題を解決しようとしたものとしては、特開平6−91861号公報記載のインクジェットプリンタが知られている。
【0004】
図3はこのプリンタの側断面図である。このインクジェットプリンタは、用紙Pを給送する自動給紙装置1と、この自動給紙装置1の給紙ローラ2により給送された用紙の経路3と、用紙を巻き回して搬送する紙送りローラ4と、紙送りローラ4に圧接されて従動するピンチローラ5と、紙面と直交する方向に往復動するキャリッジ6に搭載され、用紙にインク滴を吐出して印字するインクジェットヘッド(以下、単にヘッドともいう)7と、このヘッド7で印字された用紙を搬送して排出する排出ローラ対8a,8bと、この排出ローラ対8a,8bにより排出されてくる用紙の両側を図4に示すように下方から指示するリブ9a,9bと、用紙のほぼ中央部を上方から押し下げる押し下げギザローラ(薄板状のスターホイル)9cとを備えている。
【0005】
したがって、このプリンタによれば、ヘッド7で印字され、排出ローラ対8a,8bにより排出される用紙Pは、図4に示すように、その両側部分がリブ9a,9bで支持されるとともに、中央部が押し下げギザローラ9cで下方に押されるようにして排出される。すなわち、同図に示すように、用紙Pは、排出方向から見て凹形状に強制的に付勢され、これによって腰が強くなり、浮いた状態で搬送されることとなるため、排出される用紙Pが、先に印字され排出されている用紙(図示せず)の印字面と摺接するまでの時間が遅延されて、印字済用紙のインクが乾く時間が確保されることとなる。
【0006】
したがって、複数枚の用紙に連続して印字する場合でも、印字済の用紙のインクが乾かないうちに、その印字面に次の用紙が摺接して、印字面が汚れてしまうということがなくなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のプリンタにおいては、用紙を横置き、すなわち、搬送方向と用紙の長手方向とを直交させるようにして、印字し、排出する場合には、次のような不具合が生ずることが分かった。
【0008】
すなわち、ヘッドによりインク滴が吐出されて印字され、用紙がインク滴(の水分あるいは液体分)を吸収すると、用紙が図3において凸状にカールする(搬送されるにつれてその先端が下方に向くようにカールする)傾向を生じ、このカールしようとする力の反作用によって、ヘッド7の下方において用紙がヘッド7に近づき、ヘッド7と用紙との間隔が適正間隔よりも狭くなって印字品質が劣化し、はなはだしい場合には、用紙がヘッド7に接触して印字面が汚れてしまうという不具合が生じた。なお、縦置き状態で印字した場合に比べて横置き状態で印字した場合に上記カールが強く生じるのは、用紙を成す繊維の方向によるものと考えられる。
【0009】
また、排出される用紙の両側部分を支持するリブ9a,9bは、フレームF(図4参照)と一体に構成されており、これらリブ9a,9bの間隔は固定されていたので、用紙を縦置き、すなわち搬送方向と用紙の長手方向とを一致させるようにして、印字し、排出する場合でも、用紙のサイズによっては、前述した排紙状態(排出方向から見て凹形状になる排紙状態)が得られないことがあり、結果的に、印字済用紙の印字面が汚れてしまうことがあった。
【0010】
さらに、上記リブ9a,9bは用紙に搬送力を付与しないばかりでなく、その用紙支持面は、用紙搬送方向に対して上向き傾斜状となっていたので、これが搬送される用紙に対して抵抗となり、用紙が多少厚手のものである場合には、円滑な搬送状態が得られなくなることがあった。
【0011】
本発明の目的は、以上のような課題を解決し、用紙を横置き状態にして印字した場合にも、印字品質の劣化およびヘッド擦れによる印字面の汚れが生じないとともに、種々のサイズの用紙を縦置きあるいは横置きにして印字し排出した場合にも、印字済用紙の印字面が汚れず、しかも、厚手の用紙であっても円滑に搬送し排出することのできるインクジェットプリンタを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1記載のインクジェットプリンタは、ヘッドで用紙にインク滴を吐出して印字し、その後、用紙を排出するプリンタであって、
前記ヘッドにて印字された用紙を、前記ヘッドによる印字面よりも下方に向けて一旦搬送する上下のローラからなり、下のローラの回転中心を通る垂線よりも上のローラの回転中心が用紙の搬送方向に関して下流側に偏倚している第1の排出ローラ対と、
この第1の排出ローラ対により搬送されてくる用紙を水平方向よりも上方に向け搬送して排出する上下のローラからなり、下のローラの回転中心を通る垂線よりも上のローラの回転中心が用紙の搬送方向に関して上流側に偏倚している第2の排出ローラ対と、
前記用紙の搬送方向に関し、前記第1の排出ローラ対同士の当接部よりも下流側下方から前記第2の排出ローラ対同士の当接部に向かって上り傾斜状に形成された用紙ガイド面と、
を備え、
第2の排出ローラ対は、用紙の非印字面と接触して用紙に搬送力を付与する複数の駆動ローラからなる駆動ローラ列と、この駆動ローラ列をなす駆動ローラ同士の間に配置され、その軸線方向から見て外周が駆動ローラの外周と部分的にオーバーラップする複数個のギザローラからなるギザローラ列とを有していることを特徴とする。
【0013】
請求項2記載のインクジェットプリンタは、請求項1記載のインクジェットプリンタにおいて、前記駆動ローラの外周面には、突起が形成されていることを特徴とする。
【0014】
【作用効果】
請求項1記載のインクジェットプリンタによれば、ヘッドにて印字された用紙は、先ず第1の排出ローラ対によって、ヘッドによる印字面よりも下方に向けて一旦搬送され、次いで、第2の排出ローラ対によって水平方向よりも上方に向け搬送されて排出される。
【0015】
すなわち、ヘッドにて印字された用紙は、先ず、ヘッドによる印字面よりも下方に向けて搬送されるので、用紙が凸状にカールする(搬送されるにつれてその先端が下方に向くようにカールする)傾向を生じたとしても、ヘッドの下方において用紙がヘッドに近づくように働く力は生じないかあるいは生じたとしても小さなものとなる。別言すれば、第1の排出ローラ対は、カールしようとする用紙に逆らわないようにしてこれを搬送する。
【0016】
したがって、用紙がヘッドに近づくということがなくなるか、あるいは近づいたとしてもその量は小さくなり、結果として、用紙を横置き状態にして印字したとしても、印字品質の劣化およびヘッド擦れによる印字面の汚れが生じなくなる。
【0017】
ここで、仮に、第1の排出ローラ対によって用紙が上のようにして搬送され、排出されるだけであるとすると、用紙のカールは矯正されないから、複数枚の用紙に連続して印字する場合、排出される用紙が、先に印字され排出されている用紙の未だ乾燥してはいない印字面と摺接してこれを汚してしまうおそれがある。また、はなはだしい場合には、排出された用紙が上記カールによって丸まってしまうことすらある。
【0018】
これに対し、この請求項1記載のインクジェットプリンタによれば、ヘッドにて印字された用紙は、先ず第1の排出ローラ対によって、ヘッドによる印字面よりも下方に向けて一旦搬送されるが、次の段階では、第2の排出ローラ対によって水平方向よりも上方に向け搬送されて排出されるので、この第2の排出ローラ対によって上記カールが矯正されることとなる。しかも、用紙は、水平方向よりも上方に向けて搬送され排出されるので、その先端が、先に印字され排出されている用紙の印字面と摺接するまでの時間が遅延されて、印字済用紙のインクが乾く時間が確保されることとなる。
【0019】
しかも、第2の排出ローラ対は、複数の駆動ローラからなる駆動ローラ列と、この駆動ローラ列をなす駆動ローラ同士の間に配置され、その軸線方向から見て外周が駆動ローラの外周と部分的にオーバーラップする複数個のギザローラからなるギザローラ列とを有しているので、排出される用紙は、その排出方向からみて波形(いわばトタン状)になる。したがって、用紙は、その腰が強くなり、浮いた状態で搬送されることとなるため、排出される用紙が、先に印字され排出されている用紙の印字面と摺接するまでの時間が一層遅延され、印字済用紙のインクが乾く時間がより一層確実に確保されることとなる。
【0020】
さらに、第2の排出ローラ対は、用紙の非印字面と接触して用紙に搬送力を付与する複数の駆動ローラからなる駆動ローラ列を有しており、ギザローラ列をなすギザローラが、駆動ローラ列をなす駆動ローラ同士の間に配置され、その外周が駆動ローラの外周と部分的にオーバーラップしていることから、用紙がそれ自身の弾性によって駆動ローラに向けて付勢されて駆動ローラからの搬送力が良好に得られることとなるので、厚手の用紙であってもこれが円滑に搬送され排出されることとなる。
【0021】
以上説明したように、この請求項1記載のインクジェットプリンタによれば、用紙を横置き状態にして印字した場合にも、印字品質の劣化およびヘッド擦れによる印字面の汚れが生じないとともに、種々のサイズの用紙を縦置きあるいは横置きにして印字し排出した場合にも、印字済用紙の印字面が汚れず、しかも、厚手の用紙であっても円滑に搬送し排出することができる。
【0022】
請求項2記載のインクジェットプリンタによれば、請求項1記載のインクジェットプリンタにおいて、前記駆動ローラの外周面には、突起が形成されているので、この突起が、排出される用紙の後端を押し出す(蹴飛ばす)ように作用することから、用紙が一層確実に排出されるようになる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0024】
図1は本発明に係るインクジェットプリンタの一実施の形態を示す主要部分の側断面図、図2(a)は第1および第2の排出ローラ対を示す平面図、図2(b)は第2の排出ローラ対の正面図である。
【0025】
これらの図、主として図1において、10は紙送りローラ、11はピンチローラ、12はインクジェットヘッドであり、図3に示した従来のプリンタにおける紙送りローラ3、ピンチローラ5、インクジェットヘッド7に、それぞれ対応している。
【0026】
したがって、用紙Pは、図1には示していない例えば自動給紙装置等から供給され、紙送りローラ10およびピンチローラ11で挟圧されて搬送されるとともに、ピンチローラ11によってその送り出し角(送り出し方向)が規定されてヘッド12の下方に搬送される。ヘッド12は図示しないキャリッジに搭載されており、紙面と直交する方向に往復動しつつインク滴を吐出して用紙に印字する。図中Aで示す領域が印字領域であり、この領域においてインク滴が吐出される。印字領域Aの下方には、後述するフレーム40の上面に一体的に設けられたリブ42があり、このリブ42が用紙の裏面に接触して用紙とヘッド12との間隔が規定されるようになっている。このリブ42の、印字領域Aの下流側部分42aは、印字領域Aの下流近傍において下方に鋭く傾斜しており、後述する用紙のカールを妨げないようになっている。なお、13はヘッド12の基板であり、これが図示しないキャリッジに固定されていることによって、ヘッド12がキャリッジに搭載されている。
【0027】
印字領域Aの、用紙搬送方向下流側(図において左方)には、第1の排出ローラ対20と、第2の排出ローラ対30とが設けられている。
【0028】
第1の排出ローラ対20は、軸21に固定された複数個の駆動ローラ22,22,・・・(図2(a)参照)と、この駆動ローラ22に圧接されて従動回転するギザローラ(薄板状のスターホイル)23,23,・・・とからなっている。軸21は、フレーム40に回転可能に支持されており、図示しない駆動機構によって回転駆動される。駆動ローラ22はゴムローラ等によって構成されている。ギザローラ23は、ホルダ24に、コイルスプリング25を軸として回転可能に支持されており、このコイルスプリング25自体の弾性力によって駆動ローラ22に対して圧接され従動するようになっている。したがって、コイルスプリング25は、詳しくは図示していないが、図2(b)において凸状に撓んだ状態でギザローラ23を回転可能に支持している。尚、ホルダ24は、図示しないフレームの下面に固定されている。また、ホルダ24の前面の傾斜面24aは、用紙先端を案内するガイド面となっている。
【0029】
このような第1の排出ローラ対20は、図1に示すように、ヘッド12にて印字された用紙Pを、前記ヘッド12による印字面(印字領域Aにおける印字面)P1よりも下方(すなわちヘッド12から遠ざかる方向)に向けて一旦搬送するようになっている。
【0030】
第2の排出ローラ対30は、軸31に固定された複数個の駆動ローラ32,32,・・・(図2(a)参照)からなる駆動ローラ列と、この駆動ローラ列をなす駆動ローラ32同士の間に配置され、その軸線方向から見て(図1において)外周33aが駆動ローラ32の外周32aと部分的にオーバーラップする複数個のギザローラ33からなるギザローラ列とを有している。
【0031】
軸31は、フレーム40に回転可能に支持されており、図示しない駆動機構によって回転駆動される。
【0032】
駆動ローラ32はゴム等の高摩擦材料によって構成されている。また、この実施の形態では、駆動ローラ32の外周面に、突起32bが等間隔で複数個形成されている。
【0033】
ギザローラ33は、ホルダ34に、コイルスプリング35を軸として回転可能に支持されている。第2の排出ローラ対30を用紙が通過しないとき、コイルスプリング35は略水平状態となっているが、第1の排出ローラ対20によって用紙が搬送されてきて、その先端が第2の排出ローラ対30に達すると、用紙によってギザローラ33が上方に押し上げられることによってコイルスプリング35が図2(b)において凸状に撓み(この状態は図示していない)、その復原力によって用紙Pが下方に押圧されることとなる。
【0034】
したがって、第2の排出ローラ対30によって排出される用紙Pは、ギザローラ33の押し下げ力および用紙自身の弾性力によって生じる駆動ローラ32との摩擦力によって搬送されるとともに、図2(b)に仮想線で示すように、その排出方向からみて波形(いわばトタン状)に形成されて排出され、その腰が強くなって浮いた状態で排出されることとなる。
【0035】
尚、ホルダ34は、図示しないフレームの下面に固定されている。また、ホルダ34の前面の傾斜面34aは、用紙先端を案内するガイド面となっている。このガイド面34aは、通常は役割を果たさない、すなわち、上述したように、用紙Pは第1の排出ローラ対20によって下方に搬送されるから、通常はガイドとしての役割を果たすことはないが、何らかの理由によって用紙の先端部分が上方に湾曲した場合には、これと当接して、用紙の先端をギザローラ33に向けて案内するようになっている。
【0036】
このような第2の排出ローラ対30は、図1に示すように、第1の排出ローラ対20により搬送されてくる用紙Pを水平方向よりも上方に向け搬送して排出するようになっている。
【0037】
排出される用紙Pの後端が駆動ローラ32とギザローラ33とのオーバーラップ部を通過すると、ギザローラ33の押し下げ力よって生じる用紙と駆動ローラ32との摩擦力による搬送力は失われることとなるが、用紙の後端は、駆動ローラ32の突起32bによって押し出される(蹴飛ばされる)ようにして確実に排出される。
【0038】
なお、フレーム40の、第1の排出ローラ対20と第2の排出ローラ対30との間に位置する上面41は、第1の排出ローラ対20により搬送される用紙Pを第2の排出ローラ対30に向けて案内するガイド面を形成している。
【0039】
以上のようなインクジェットプリンタによれば、ヘッド12にて印字された用紙Pは、先ず第1の排出ローラ対20によって、ヘッド12による印字面P1よりも下方に向けて一旦搬送され、次いで、第2の排出ローラ対30によって水平方向よりも上方に向け搬送されて排出される。
【0040】
すなわち、ヘッド12にて印字された用紙Pは、先ず、ヘッド12による印字面P1よりも下方に向けて搬送されるので、用紙Pが凸状にカールする(搬送されるにつれてその先端が下方に向くようにカールする)傾向を生じたとしても、ヘッド12の下方において用紙Pがヘッド12に近づくように働く力は生じないかあるいは生じたとしても小さなものとなる。別言すれば、第1の排出ローラ対20は、カールしようとする用紙Pに逆らわないようにしてこれを搬送する。
【0041】
したがって、用紙Pが、上記印字領域Aにおいてヘッド12に近づくということがなくなるか、あるいは近づいたとしてもその量は小さくなり、結果として、用紙Pを横置き状態にして印字したとしても、印字品質の劣化およびヘッド擦れによる印字面の汚れが生じなくなる。
【0042】
ここで、仮に、第1の排出ローラ対20によって用紙Pが上のようにして搬送され、排出されるだけであるとすると、用紙Pのカールは矯正されないから、複数枚の用紙に連続して印字する場合、排出される用紙Pが、先に印字され排出されている用紙(図1の仮想線P’参照)の未だ乾燥してはいない印字面と摺接してこれを汚してしまうおそれがある。また、はなはだしい場合には、排出された用紙が上記カールによって丸まってしまうことすらある。
【0043】
これに対し、この実施の形態のインクジェットプリンタによれば、ヘッド12にて印字された用紙Pは、先ず第1の排出ローラ対20によって、ヘッド12による印字面P1よりも下方に向けて一旦搬送されるが、次の段階では、第2の排出ローラ対30によって水平方向よりも上方に向け搬送されて排出されるので、この第2の排出ローラ対30によって上記カールが矯正されることとなる。しかも、用紙Pは、水平方向よりも上方に向けて搬送され排出されるので、その先端が、先に印字され排出されている用紙P’の印字面と摺接するまでの時間が遅延されて、印字済用紙P’のインクが乾く時間が確保されることとなる。
【0044】
さらに、第2の排出ローラ対30は、複数の駆動ローラ32からなる駆動ローラ列と、この駆動ローラ列をなす駆動ローラ32同士の間に配置され、その軸線方向から見て外周33aが駆動ローラ32の外周32aと部分的にオーバーラップする複数個のギザローラ33からなるギザローラ列とを有しているので、排出される用紙Pは、その排出方向からみて図2(b)に仮想線で示したような波形(いわばトタン状)になる。したがって、用紙Pは、その腰が強くなり、浮いた状態で搬送されることとなるため、排出される用紙Pが、先に印字され排出されている用紙P’の印字面と摺接するまでの時間が一層遅延され、印字済用紙P’のインクが乾く時間がより一層確実に確保されることとなる。
【0045】
またさらに、第2の排出ローラ対30は、用紙Pの非印字面と接触して用紙Pに搬送力を付与する複数の駆動ローラ32からなる駆動ローラ列を有しており、ギザローラ33が、駆動ローラ32同士の間に配置され、その外周33aが駆動ローラ32の外周32aと部分的にオーバーラップしていることから、用紙Pが駆動ローラ32に向けて付勢されて駆動ローラ32からの搬送力が良好に得られることとなるので、厚手の用紙であってもこれが円滑に搬送され排出されることとなる。
【0046】
以上説明したように、この実施の形態のインクジェットプリンタによれば、用紙を横置き状態にして印字した場合にも、印字品質の劣化およびヘッド擦れによる印字面の汚れが生じないとともに、種々のサイズの用紙を縦置きあるいは横置きにして印字し排出した場合にも、印字済用紙の印字面が汚れず、しかも、厚手の用紙であっても円滑に搬送し排出することができる。
【0047】
さらに、この実施の形態のインクジェットプリンタによれば、駆動ローラ32の外周面には、突起32bが形成されているので、この突起32bが、排出される用紙Pの後端を押し出す(蹴飛ばす)ように作用することから、用紙Pが一層確実に排出されるようになる。
【0048】
以上、本発明の一実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。
【0049】
【発明の効果】
請求項1記載のインクジェットプリンタによれば、用紙を横置き状態にして印字した場合にも、印字品質の劣化およびヘッド擦れによる印字面の汚れが生じないとともに、種々のサイズの用紙を縦置きあるいは横置きにして印字し排出した場合にも、印字済用紙の印字面が汚れず、しかも、厚手の用紙であっても円滑に搬送し排出することができる。
【0050】
さらに、請求項2記載のインクジェットプリンタによれば、用紙がより確実に排出されるという効果が得られる。
【0051】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェットプリンタの一実施の形態を示す主要部分の側断面図。
【図2】(a)は第1および第2の排出ローラ対を示す平面図、(b)は第2の排出ローラ対の正面図である。
【図3】従来のプリンタの側断面図。
【図4】従来のプリンタの作動説明図。
【符号の説明】
P 用紙
P1 印字面
12 ヘッドで
20 第1の排出ローラ対
30 第2の排出ローラ対
32 駆動ローラ
32b 突起
33 ギザローラ
Claims (2)
- ヘッドで用紙にインク滴を吐出して印字し、その後、用紙を排出するプリンタであって、
前記ヘッドにて印字された用紙を、前記ヘッドによる印字面よりも下方に向けて一旦搬送する上下のローラからなり、下のローラの回転中心を通る垂線よりも上のローラの回転中心が用紙の搬送方向に関して下流側に偏倚している第1の排出ローラ対と、
この第1の排出ローラ対により搬送されてくる用紙を水平方向よりも上方に向け搬送して排出する上下のローラからなり、下のローラの回転中心を通る垂線よりも上のローラの回転中心が用紙の搬送方向に関して上流側に偏倚している第2の排出ローラ対と、
前記用紙の搬送方向に関し、前記第1の排出ローラ対同士の当接部よりも下流側下方から前記第2の排出ローラ対同士の当接部に向かって上り傾斜状に形成された用紙ガイド面と、
を備え、
第2の排出ローラ対は、用紙の非印字面と接触して用紙に搬送力を付与する複数の駆動ローラからなる駆動ローラ列と、この駆動ローラ列をなす駆動ローラ同士の間に配置され、その軸線方向から見て外周が駆動ローラの外周と部分的にオーバーラップする複数個のギザローラからなるギザローラ列とを有していることを特徴とするインクジェットプリンタ。 - 前記駆動ローラの外周面には、突起が形成されていることを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリンタ。
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