JP3629660B2 - 緩み防止ナット - Google Patents
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Description
【0001】
この発明は、緩み防止ナットに関するものである。
【従来の技術】
【0002】
従来より、緩み防止ナットが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図8に示すように、この緩み防止ナット(ロックナット)は、ボルト21に螺合するように形成され且つその上面中央部に適当な深さの凹窪22を形成せしめてなる締付ナット23と、この締付ナット23に対して重合され且つ前記ボルト21に螺合するように形成され、尚且つ下面中央部に前記凹窪22に嵌合するように形成された凸部24を備えてなる緩み止めナット25からなり、前記凸部24又は凹窪22の何れか一方の中心を締付ボルト21の軸心線に対して若干偏心させて形成している。
【0004】
そして、締付ナット23に緩み止めナット25を重合せしめると共に締付ナット23の凹窪22に緩み止めナット25の凸部24を嵌入せしめられるものであるから、ボルト21に2方向のせん断力を付与せしめることができ、ナットのロッキング作用を高めることができるというものである。
【0005】
しかし、この緩み防止ナットはボルト21に対して2つのナットをそれぞれ螺合させていく必要があるのであるが、建築の現場などでボルトにナットを螺合させていく作業はなかなか時間と手間を要するものであり、できるだけ省力化したいという要望があった。
【特許文献1】
実公昭50―36123号公報(第1〜2頁、第3図)
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこでこの発明は、従来よりも現場等での作業を省力化することができる緩み防止ナットを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するためこの発明では次のような技術的手段を講じている。
【0008】
この発明の緩み防止ナットは、対象の雄ネジに螺合する螺溝を有しその端面中央域に凹窪を有する凹窪付きナットと、同様に雄ネジに螺合する螺溝を有しその端面中央域に前記凹窪に嵌合する凸部を有する凸部付きナットとを具備し、前記凸部付きナットの凸部と凹窪付きナットの凹窪の中心を若干ずらしていると共に、前記凸部付きナットと凹窪付きナットの少なくとも一方にはその螺溝と軸をずらして前記雄ネジを挿通することができる挿通孔が形成されており、前記挿通孔を凸部付きナットと凹窪付きナットのうち対象の雄ネジのボルトヘッドに近い側の部材に設けたことを特徴とする。
【0009】
この緩み防止ナットでは、凸部付きナットと凹窪付きナットの少なくとも一方にはその螺溝と軸をずらして前記雄ネジを挿通することができる挿通孔が形成されているので、建築の現場などでボルトにナットを螺合させていく作業を行う際、凸部付きナットと凹窪付きナットの少なくとも一方は螺合させていくことなくそのまま雄ネジに挿通することができ時間と手間を省くことができる。
【発明の実施の形態】
【0010】
以下、この発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0011】
図1乃至図6に示すように、この実施形態の緩み防止ナット(M12)は目的物を緩まないように締め付けるためのものであって、対象のボルト1の雄ネジ2に螺合する螺溝3 (雌ネジ)を有しその端面中央域に凹窪4を有する凹窪付きナット5と、同様に雄ネジ2に螺合する螺溝6を有しその端面中央域に前記凹窪4に嵌合する凸部7を有する凸部付きナット8とを具備する。目的物は、ボルトヘッドとナットとの間9に挟み込む。
【0012】
前記凹窪付きナット5の凹窪4の中心と雄ネジ2の軸心とは一致させているが、これに対して前記凸部付きナット8の凸部7の中心は若干ずらせている。よって、凸部付きナット8と凹窪付きナット5を雄ネジ2に螺合させて重合せしめ凹窪付きナット5の凹窪4に凸部付きナット8の凸部7を嵌入せしめると、軸がずれた凹窪4の外周の一部と凸部7の内周の一部とが当接してボルト1の軸心と直交する方向の力が働き、ボルト1の雄ネジ2にせん断力を付与してナットのロッキング作用を高めることができる。
【0013】
また、前記凸部付きナット8には、その螺溝6と少し軸をずらして前記雄ネジ2を挿通することができる挿通孔10が形成されている。この挿通孔10は対象のボルト1の雄ネジ径よりも少し大きな内径に設定しており、凸部付きナット8はボルト1に螺合させて回転させていくことなく目標の位置までずらして変位させることができる。図5に示すように、凸部付きナット8はその螺溝6の中心と凸部7の中心と挿通孔10の中心とが少しづつずれている。なお、凹窪付きナット5の方にその螺溝3と軸をずらして前記雄ネジ2を挿通することができる挿通孔が形成されていることとしてもよい。
【0014】
次に、この実施形態の緩み防止ナットの使用状態を説明する。
【0015】
この緩み防止ナットでは、凸部付きナット8にはその螺溝6と少し軸をずらして前記雄ネジ2を挿通することができる挿通孔10が形成されているので、建築の現場などでボルトにナットを螺合させていく作業を行う際、凸部付きナットは螺合させていくことなくそのまま雄ネジ2に挿通することができ、ナットを螺合させる手間を2回から1回に省略することができ作業時間を約半分に軽減することができ、従来よりも現場等での作業を省力化することができるという利点がある。
【実施例】
【0016】
次に、この発明の構成をより具体的に説明する。
【0017】
図7に示すように、供試体を試験機に取り付け、次の条件で試験を実施した。
【0018】
ここで、11は加振台、12は振動バーレル、1は供試ボルト、5は凹窪付きナット(供試ナット)、8は凸部付きナット(供試ナット)、13はジグワッシャ、S1は加振ストローク、S2はインパクトストロークである。
【0019】
緩みの判定:供試ボルト、供試ナット及びワッシャの合マークがずれ、ジグワッシャが手で回せるようになったときを緩んだとする。15分間緩まなかったときは戻しトルクを測定した。
【0020】
その結果、上記実施形態の緩み防止ナット(M12)は15分間緩まず(n=2)、その戻しトルクは51.3N・m、31.9N・mであった。一方、凸部付きナットに挿通孔を形成していない緩み防止ナット(M12)も15分間緩まず(n=2)、その戻しトルクは41.7N・m、32.4N・mであった。
【0021】
すなわち、この実施形態の緩み防止ナットは、ボルトの挿通孔が形成されていない緩み防止ナットと同様に緩みにくいものであった。
【発明の効果】
【0022】
この発明は上述のような構成であり、次の効果を有する。
【0023】
凸部付きナットと凹窪付きナットの少なくとも一方は螺合させていくことなくそのまま雄ネジに挿通することができ時間と手間を省くことができるので、従来よりも現場等での作業を省力化することができる緩み防止ナットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】この発明の緩み防止ナットの実施形態を説明する全体斜視図。
【図2】図1の緩み防止ナットの断面図。
【図3】図1の緩み防止ナットでボルトに凸部付きナットを挿通していく状態を説明する斜視図。
【図4】図1の緩み防止ナットの凸部付きナットの斜視図。
【図5】図1の緩み防止ナットの凸部付きナットの正面図。
【図6】図1の緩み防止ナットの凹窪付きナットを下から見た斜視図。
【図7】ねじ緩み試験の説明図。
【図8】従来の緩み防止ナットを説明する断面図。
【符号の説明】
【0025】
2 雄ネジ
3 螺溝(凹窪付きナット)
4 凹窪
5 凹窪付きナット
6 螺溝(凸部付きナット)
7 凸部
8 凸部付きナット
10 挿通孔
Claims (1)
- 対象の雄ネジに螺合する螺溝を有しその端面中央域に凹窪を有する凹窪付きナットと、同様に雄ネジに螺合する螺溝を有しその端面中央域に前記凹窪に嵌合する凸部を有する凸部付きナットとを具備し、前記凸部付きナットの凸部と凹窪付きナットの凹窪の中心を若干ずらしていると共に、前記凸部付きナットと凹窪付きナットの少なくとも一方にはその螺溝と軸をずらして前記雄ネジを挿通することができる挿通孔が形成されており、前記挿通孔を凸部付きナットと凹窪付きナットのうち対象の雄ネジのボルトヘッドに近い側の部材に設けたことを特徴とする緩み防止ナット。
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JP2003203759A JP3629660B2 (ja) | 2003-07-30 | 2003-07-30 | 緩み防止ナット |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003203759A JP3629660B2 (ja) | 2003-07-30 | 2003-07-30 | 緩み防止ナット |
Publications (2)
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JP2005048807A JP2005048807A (ja) | 2005-02-24 |
JP3629660B2 true JP3629660B2 (ja) | 2005-03-16 |
Family
ID=34262999
Family Applications (1)
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JP2003203759A Expired - Lifetime JP3629660B2 (ja) | 2003-07-30 | 2003-07-30 | 緩み防止ナット |
Country Status (1)
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Families Citing this family (2)
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2003
- 2003-07-30 JP JP2003203759A patent/JP3629660B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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