JP3629642B2 - 人工素材製シャトルコック - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、ポリプロピレンやナイロンなどの合成繊維を含む合成樹脂、カーボンやボロン等の人工的繊維からなる人工素材製の独立した多数の羽根を有するシャトルコックに関する。
【0002】
【従来の技術】
バドミントンの競技人口の増加に伴って、水鳥羽根を用いたシャトルコックは将来的に入手困難になる可能性が高い。また、水鳥羽根は品質が一定せず生産性に劣ることから安価で量産性の高い合成樹脂等の人工素材製シャトルコックが求められている。
従来の合成樹脂製等の人工素材製シャトルコックとして広く知られているものは、その羽根全体が環状に一体成形されたものであった。この人工素材製シャトルコックは、所謂スカートが一体的に繋がったものであり、ラケットによる打撃時にしばしばそれが一部たわむように不規則に変形し、蛇行するような飛行をすることがある。これは天然の羽根によるシャトルコックのように、その打撃時に各羽根が独立して自由に頭部の軸線側につぼまるように変形し、再び速やかに復元するという動作がとれないからである。
【0003】
次に、他の人工素材製のシャトルコックにおいて、独立した羽根を有するものが特開昭57−37464号,特開昭57−17782号,特開昭59−69086号さらには実開昭59−150475号として提案されていた。これらのシャトルコックは、少なくとも羽根の軸部を合成樹脂材で形成し、独立した多数の合成樹脂羽根を打撃用頭部に植設することにより、天然の羽根がもつ感触や飛翔特性を得ようとするものであった。
ところが、天然の羽根に比べて合成樹脂材等の人工素材製の羽根はその密度が天然の羽根よりも大きく、天然ものと同様の強度の羽根を造ろうとすると、全体として重量が大となり、競技用スポーツ用品には適さなくなるという欠点があった。
そこで、実開昭59−150475号のシャトルコックは、その軸部を管状構造にして羽根の軽量性を維持し、その一本毎の強度を増すことを提案していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
羽根の軸部を管状構造にすることにより、羽根の軽量化と強度の増大とを図る提案がなされているものの、それだけでは打撃時における飛翔特性を天然の水鳥の羽根に近いものにすることは困難であった。それは、羽根の飛翔特性の大部分に影響を与える弁部が従来の合成樹脂製のものと変わらないからである。そのため羽根全体としての軽量性及び打撃時における復元性に問題があった。
そこで本発明は、上記の課題を解決するために次の構成をとる。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明は、合成樹脂等の人工素材製の独立した多数の羽根(1) と、それらが植設固定された打撃用頭部(2) と、を具備し、
前記羽根(1) の中心に配置された羽根軸(3) およびその両側に一体的に延在された羽根弁(4) の少なくとも一部が夫々細長い中空に形成されたことを特徴とする人工素材製シャトルコックである。
請求項2に記載の本発明は、請求項1において、
前記羽根弁(4) の大部分または全部が細長い中空に形成された人工素材製シャトルコックである。
請求項3に記載の本発明は、請求項2において、
前記羽根軸(3) と羽根弁(4) との間に仕切(5) が形成された人工素材製シャトルコックである。
請求項4に記載の本発明は、請求項1において、
前記羽根軸(3) 及び羽根弁(4) の内部に多数の細管部(9) が設けられた人工素材製シャトルコックである。
請求項5に記載の本発明は、請求項1において、
前記羽根軸(3) から前記羽根弁(4) 内に延在された複数の枝部(6) を有し、その枝部(6) が細長い中空に形成された人工素材製シャトルコックである。
請求項6に記載の本発明は、請求項1において、
前記羽根弁(4) の外周縁に細長い中空の外縁部(7) が形成された人工素材製シャトルコックである。
【0006】
【実施例】
次に、図面に基づいて本発明の各実施例につき説明する。
図1は本発明の第一実施例の平面図であり、図2は図1のII−II矢視断面略図である。
この実施例の羽根1は、羽根軸3が根元から先端に向かって次第に細く形成され、その羽根軸3の中間部から先端部の間の羽根軸3の両側に羽根弁4が一体的に延在している。そして羽根軸3及び羽根弁4は、図2に示す如く内部が中空に形成されている。さらに、羽根弁4はその幅方向両縁程その厚みが薄くなっている。なお、羽根軸3の根元部は打撃用頭部2の孔に植設し易いように片面側が斜めに切り落とされたような形状を有する。
この羽根1はナイロンやポリプロピレン、ポリエステル等の合成繊維、合成樹脂で一体的に成形することができる。またカーボン(炭素繊維)やボロン等の無機化合物からなる新素材を含む人工素材で形成することができる。
次に、図3は本発明の第二実施例であり、羽根1を図2と同様の方向から見たものである。この実施例が図2のそれと異なる点は、羽根弁4の中間部までが中空であり、羽根弁4の幅方向縁部は閉塞部4aが形成されている。即ち、羽根軸3に近い羽根弁4の一部のみが中空に形成されたものである。
【0007】
次に、図4は本発明の第三実施例であり、この実施例が前記図2の実施例と異なる点は、羽根軸3と羽根弁4との各内部の境に仕切5が形成された点である。この実施例では仕切5の存在により、羽根1全体の弾発特性及び強度を向上させている。
次に、図5は前記第二実施例(図3)において、羽根軸3と羽根弁4との間に仕切5を形成したものである。
次に図6は図4の実施例において、仕切5と羽根弁4の先端との間にさらに複数の仕切5aを介在させ、羽根弁4自体の弾発特性及び強度をさらに向上させたものである。
次に図7は、羽根1の断面において、多数の細管部9が羽根の長手方向にほぼ平行に設けられたものである。そして羽根自体の形状は図1のそれと同じである。このような羽根1を形成するには、一例として図8に示すような多数の細管部9を有する軸体をその長手方向に引き延ばすと共に、その先端部においては幅方向に押し広げることにより、全体として図1に示す形状を得るものである。
【0008】
次に、図9及び図10は本発明のさらに他の実施例であり、この実施例は羽根弁4に羽根軸3から斜め方向に枝部6が形成され、その枝部6が図10の如く中空に形成されている。そして枝部6以外の羽根弁4は、皮膜状に複数の枝部6間を連結している。
次に図11は図9の変形例であり、この実施例が図9のそれと異なる点は羽根弁4の外周縁に沿って外縁部7が形成され、その外縁部7が枝部6と同様に中空に形成されたものである。
次に図12は本発明のさらに他の実施例であり、この実施例では羽根弁4のみに中空の外縁部7が設けられ、羽根弁4の他の部分は皮膜状に形成されているものである。
図11,図12の実施例においては、羽根弁4の周縁が外縁部7で囲まれているため、ラケットによる打撃時に羽根1の周縁を損傷することが少ない。また、軽量で弾発性の良い羽根を提供できる。
これらの羽根1は、図13に示す如く打撃用頭部2の穿設孔に羽根軸3の根元部が夫々植設され、接着剤でその植設部が固定されると共に、締結糸8により各羽根軸3どうしが締結固定されるものである。この植設工程は、従来の水鳥羽根のそれと同一である。
【0009】
【発明の作用・効果】
本発明のシャトルコックは、合成樹脂等の人工素材製の独立した羽根1の羽根軸3及びその両側に一体的に延在された羽根弁4の少なくとも一部を夫々細長い中空に形成したから、特に羽根弁4の腰を強くし、打撃直後の羽根1の復元力を増大させ、天然羽根と同等の飛翔特性を得ることができると共に、羽根1の軽量化に寄与できる。即ち、シャトルコックはラケットの打撃により独立した夫々の羽根が一旦打撃用頭部2の軸線側につぼまり、それが復元することによりブレーキ作用を起こして、理想的な飛行を行うものである。天然羽根においては、その羽根軸のみならず羽根弁自体にも大きな復元力を有するが、本発明の合成樹脂等の人工素材製シャトルコックにおいても、その羽根弁4の少なくとも一部に細長い中空が形成されているから、天然羽根同様の復元力が期待できる。それと共に、その復元力を維持しつつ、天然羽根同様に軽量化することが可能となる。
【0010】
又、羽根軸3と羽根弁4との境部に仕切5を設けたものにおいては、さらに復元力を強化できる。それと共に、シャトルコックの強度を強く保ち得る。
次に、羽根軸3及び羽根弁4に多数の細管部9を設けたものにおいては、柔軟性及び復元性がさらに向上する。
さらには、羽根軸3から羽根弁4内に延在された複数の枝部6を有し、その枝部6が細長い中空に形成されたものにおいては、羽根弁4の復元性と軽量化がさらに向上できる。
また、羽根弁4の外周縁に細長い中空の外縁部7を形成したものにおいては、羽根1外周の強度が増し、耐久性の高いシャトルコックとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例の羽根1の平面図。
【図2】図1のII−II矢視断面略図。
【図3】本発明の第二実施例の羽根1であって、図2と同様の方向から見たもの。
【図4】同第三実施例の羽根1。
【図5】同第四実施例の羽根1。
【図6】同第五実施例の羽根1。
【図7】同第六実施例の羽根1。
【図8】図7の羽根1の製造方法の一例を示す説明図。
【図9】本発明の第七実施例の羽根1の平面図。
【図10】図9のX−X線断面における端面図。
【図11】本発明の第八実施例の羽根1の平面図。
【図12】同第九実施例の平面図。
【図13】本発明のシャトルコックの全体的斜視図。
【符号の説明】
1 羽根
2 打撃用頭部
3 羽根軸
4 羽根弁
4a 閉塞部
5 仕切
5a 仕切
6 枝部
7 外縁部
8 締結糸
9 細管部
Claims (6)
- 合成樹脂等の人工素材製の独立した多数の羽根(1) と、それらが植設固定された打撃用頭部(2) と、を具備し、
前記羽根(1) の中心に配置された羽根軸(3) およびその両側に一体的に延在された羽根弁(4) の少なくとも一部が細長い中空に形成されたことを特徴とする人工素材製シャトルコック。 - 請求項1において、
前記羽根弁(4) の大部分または全部が細長い中空に形成された人工素材製シャトルコック。 - 請求項2において、
前記羽根軸(3) と羽根弁(4) との間に仕切(5) が形成された人工素材製シャトルコック。 - 請求項1において、
前記羽根軸(3) 及び羽根弁(4) の内部に多数の細管部(9) が設けられた人工素材製シャトルコック。 - 請求項1において、
前記羽根軸(3) から前記羽根弁(4) 内に延在された複数の枝部(6) を有し、その枝部(6) が細長い中空に形成された人工素材製シャトルコック。 - 請求項1において、
前記羽根弁(4) の外周縁に細長い中空の外縁部(7) が形成された人工素材製シャトルコック。
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