JP3627903B2 - 感光性平版印刷版 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、赤外線レーザによって直接製版できる、いわゆるダイレクト製版可能な感光性平版印刷版に関する。
【0002】
【従来の技術】
印刷版の製造には、露光工程の後に、支持体表面に設けられた画像記録層を画像状に除去するための湿式による現像工程や現像処理された印刷版を水洗水で水洗したり、界面活性剤を含有するリンス液、アラビアガム、澱粉誘導体を含む不感脂化液で処理する後処理工程が必要である。
【0003】
一方、近年の製版および印刷業界では、現像廃液がアルカリ性であることより、環境問題が生じてきている。また、製版作業の合理化が進められており、上記のような複雑な湿式現像処理を必要とせず、露光後にそのまま印刷に使用できる印刷用原版が望まれている。
【0004】
また、近年におけるレーザの発展は目ざましく、特に波長760nmから1200nmの赤外線を放射する固体レーザ及び半導体レーザは、高出力かつ小型のものが容易に入手できる様になっている。コンピュータ等のデジタルデータから直接製版する際の記録光源として、これらのレーザは非常に有用であり、830nm付近に発光する半導体レーザ、及び、1064nmに発光するYAGレーザを用いた、レーザ製版機が上市されている。しかし、実用上有用な多くの感光性記録材料は、感光波長が760nm以下の可視光域であるため、これらの赤外線レーザでは画像記録できない。このため、赤外線レーザで記録可能な材料が望まれている。
【0005】
赤外線吸収剤を含有する赤外線レーザー感応性ポジ型平版印刷版に用いた例としては、特開平7−186562号に開示されている酸分解性カルボン酸エステルと赤外線色素を用いた例、US5605780号に開示されているアブレーション型ポリマーと赤外線色素を用いた例が知られている。また赤外線レーザー感応性ネガ型平版印刷版として用いた例は、特開昭56−69193号、特開平7−20629号、特開平7−271029号に熱架橋性樹脂であるレゾール樹脂、酸発生剤、および赤外線吸収剤との組み合わせを用いた例が知られている。
しかしながら、これらの平版印刷版は実用的な観点から十分な感度ではなく、さらなる高感度化が望まれていた。また、これらの平版印刷版に用いられる赤外線吸収剤の多くは、光熱変換の後、自身が分解して疎水性となる場合が多く、露光部において残膜として残ったり、印刷時の湿し水中でカス状の固相となったりして、汚れの原因となる場合があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は赤外線レーザにより、コンピューター等のデジタルデータから直接製版可能である感光性平版印刷版を提供することにある。さらに、本発明の目的は、感度が高く、かつ汚れの生じない感光性平版印刷版を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意研究の結果、親水性支持体上に、熱によって親水性に変化する疎水性官能基を有する赤外線吸収剤を含む感光層を用いることにより、上記従来の技術の欠点を克服することを見出し、本発明を成すに至ったものである。
即ち本発明は以下の通りである。
【0008】
(1)親水性支持体上に、下記一般式(1)〜(5)で表される熱によって親水性に変化する疎水性官能基を有する赤外線吸収剤を含有する感光層を有してなることを特徴とする感光性平版印刷版。
(2)前記赤外線吸収剤がポリメチン色素、シアニン色素、スクアリリウム色素、ピリリウム色素、ジインモニウム色素、フタロシアニン化合物、トリアリールメタン色素、金属ジチオレンのうちの少なくともいずれかであることを特徴とする前記(1)に記載の感光性平版印刷版。
(3)前記熱によって親水性に変化する疎水性官能基が、赤外線吸収剤中の芳香環に直接または連結基を介して結合していることを特徴とする前記(1)に記載の感光性平版印刷版。
【0009】
(4)前記赤外線吸収剤がポリメチン色素、シアニン色素、スクアリリウム色素、ピリリウム色素、ジインモニウム色素、フタロシアニン化合物、トリアリールメタン色素、金属ジチオレンのうちの少なくともいずれかであって、前記熱によって親水性に変化する疎水性官能基が、下記一般式(4)および(5)で表されるもののうちの少なくともいずれかであることを特徴とする前記(1)に記載の感光性平版印刷版。
(5)前記赤外線吸収剤が下記一般式〔I〕で表されることを特徴とする前記(1)に記載の感光性平版印刷版。
下記一般式〔I〕中A1、A2は各々独立して下記一般式(1)〜(5)のいずれかで表される官能基を表し、Ar1、Ar2は各々独立してアリール基を表し、B1、B2、B3、B4、C1、C2、C3は各々独立して水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルケニル基又はアルキニル基を表し、任意の二つで環を形成しても良い。D1、D2は各々独立してアルキル基、アリール基、アルケニル基又はアルキニル基を表し、X-は対アニオンを表し、Y1、Y2、Z1、Z2は各々独立して非金属原子からなる2価の連結基を表す。)
(6)前記熱によって親水性に変化する疎水性官能基が、スルホン酸エステル基であることを特徴とする前記(1)に記載の感光性平版印刷版。
(7)前記感光層に、さらに熱および酸のうちの少なくともいずれかの作用により分解して水並びにアルカリのうちの少なくともいずれかに可溶となる高分子化合物を含有することを特徴とする前記(1)に記載の感光性平版印刷版。
【0010】
【化3】
Figure 0003627903
【0011】
本発明の感光性平版印刷版は、赤外線を放出する固体レーザー及び半導体レーザーを用いて記録することにより、コンピューター等のデジタルデータから直接製版可能であり、画像記録後、湿式現像処理や擦り等の特別な処理を必要とせず、しかも感度が高いものである。更に本発明の感光性平版印刷版はその感光層に含まれる赤外線吸収剤が熱により親水性に変化する疎水性官能基を有することにより、露光部において残膜として残ったり、印刷時の湿し水中でカス状の固相となったりすることがなく、汚れの生じない優れたものとなる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の感光性平版印刷版の感光層は、熱によって親水性に変化する疎水性官能基を有する赤外線吸収剤を(以下、単に「赤外線吸収剤」、「本発明における赤外線吸収剤」あるいは「IR吸収剤」とも言う場合がある。)を含有してなり、その他、目的に応じて、熱もしくは酸の作用により分解して水又はアルカリに可溶となる高分子化合物、酸発生剤等を含有してなる。本発明の感光性平版印刷版の感光層成分は、熱によって親水性に変化する疎水性官能基を有する赤外線吸収剤自身が、酸発生剤の効果も示すため、酸発生剤は含有しなくてもよいが、感度の更なる向上ためには、酸発生剤を添加することが好ましい。
【0013】
[赤外線吸収剤]
本発明の感光性平版印刷版に用いられる赤外線吸収剤は、染料又は顔料であり、熱によって親水性に変化する疎水性官能基を有するものである。この変化は、レーザー露光時の光熱変換により熱が発生した場合に、常温では水に対して溶解する等の親和性を示さない赤外線吸収剤が、分子内の親水性に変化する疎水性官能基が親水性官能基に変化して、水に対して溶解する等の親和性を示すようになる程度の変化であることを要する。
【0014】
熱によって親水性に変化する疎水性官能基とは、元々疎水性の側鎖官能基が熱により反応して親水性に変化する過程と、元々疎水性の側鎖官能基が熱により分解して疎水性官能基を失うことで親水性に変化する過程のいずれかの過程により親水性官能基に変化する官能基である。
前者の熱により反応して親水性に変化する過程としては、疎水性官能基が赤外線吸収剤内部の他の官能基と熱により反応して親水性に変化する過程と、疎水性官能基が赤外線吸収剤外部の他の化合物と熱により反応して親水性に変化する過程とが考えられ、これらを二種組み合わせた過程により親水性に変化しても良い。
【0015】
上述した過程のうち、反応性の観点から、元々疎水性の側鎖官能機が熱により分解して疎水性官能基を失うことで親水性に変化する過程が好ましい。
本発明の感光性平版印刷版の感光層に含まれる赤外線吸収剤が有する疎水性官能基の具体例としては、以下のような官能基が挙げられる。
【0016】
【化4】
Figure 0003627903
【0017】
(式中、R21、R23はアルキル基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基を表し、R22、R24は水素、アルキル基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基を表し、R21とR22、R21とR23、及びR21とR24で環を形成しても良い)
【0018】
また、以下に前記熱によって親水性に変化する疎水性官能基の内、好ましいものとして、下記一般式(1)〜(5)で表される疎水性官能基を挙げることができる。
【0019】
【化5】
Figure 0003627903
【0020】
上記一般式において、Lは非金属原子からなる多価の連結基を表し、Rはアルキル基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基又は環状イミド基を表し、R、Rはアルキル基、アリール基、アルケニル基又はアルキニル基を表し、Rはアルキル基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基又は−SO−R11を表し、R、R及びRはそれぞれ独立にアルキル基、アリール基、アルケニル基又はアルキニル基を表し、R及びRの内の一方は水素、他方は水素、アルキル基、アリール基、アルケニル基又はアルキニル基を表し、R10はアルキル基、アルケニル基又はアルキニル基を表し、R11はアルキル基、アリール基、アルケニル基又はアルキニル基を表し、R、R及びRの内の任意の2つもしくは3つで環を形成しても良く、RとR10またはRとR10でで環を形成しても良い。XはO又はSを表す。
【0021】
本発明において、前記疎水性官能基が熱によって変化した結果生じる親水性官能基の具体例としては、以下のような官能基が挙げられる。ただし、これらは本発明の内容を限定するものではない。
【0022】
【化6】
Figure 0003627903
【0023】
(式中、R25、R26、R27は水素、アルキル基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基を表し、任意の2つで環を形成しても良い。Eは対アニオンを表す。)
【0024】
21、R22、R23、R24、R25、R26、R27がアルキル基を表すとき、アルキル基としては、炭素原子数が1〜20までの直鎖状、分岐状及び環状のアルキル基を挙げることができる。その具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、エイコシル基、イソプロピル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1−メチルブチル基、イソヘキシル基、2−エチルヘキシル基、2−メチルヘキシル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、2−ノルボルニル基等を挙げることができる。これらの中では、炭素原子数1〜12までの直鎖状、炭素原子数3〜12までの分岐状および炭素原子数5〜10までの環状のアルキル基がより好ましい。
【0025】
21、R22、R23、R24、R25、R26、R27が置換アルキル基を表すとき、その置換基としては、水素を除く一価の非金属原子団が用いられ、好ましい例としては、ハロゲン原子(−F、−Br、−Cl、−I)、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルジチオ基、アリールジチオ基、アミノ基、N−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ基、N−アリールアミノ基、N,N−ジアリールアミノ基、N−アルキル−N−アリールアミノ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、N−アルキルカルバモイルオキシ基、N−アリールカルバモイルオキシ基、N,N−ジアルキルカルバモイルオキシ基、N,N−ジアリールカルバモイルオキシ基、N−アルキル−N−アリールカルバモイルオキシ基、アルキルスルホキシ基、アリールスルホキシ基、アシルチオ基、アシルアミノ基、N−アルキルアシルアミノ基、N−アリールアシルアミノ基、ウレイド基、N′−アルキルウレイド基、N′,N′−ジアルキルウレイド基、N′−アリールウレイド基、N′,N′−ジアリールウレイド基、N′−アルキル−N′−アリールウレイド基、N−アルキルウレイド基、N−アリールウレイド基、
【0026】
N′−アルキル−N−アルキルウレイド基、N′−アルキル−N−アリールウレイド基、N′,N′−ジアルキル−N−アルキルウレイド基、N′,N′−ジアルキル−N−アリールウレイド基、N′−アリール−N−アルキルウレイド基、N′−アリール−N−アリールウレイド基、N′,N′−ジアリール−N−アルキルウレイド基、N′,N′−ジアリール−N−アリールウレイド基、N′−アルキル−N′−アリール−N−アルキルウレイド基、N′−アルキル−N′−アリール−N−アリールウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アリーロキシカルボニルアミノ基、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、カルバモイル基、N−アルキルカルバモイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基、N,N−ジアリールカルバモイル基、N−アルキル−N−アリールカルバモイル基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルホ基(−SOH)及びその共役塩基基(以下、スルホナト基と称す)、
【0027】
アルコキシスルホニル基、アリーロキシスルホニル基、スルフィナモイル基、N−アルキルスルフィナモイル基、N,N−ジアルキルスルフィナモイル基、N−アリールスルフィナモイル基、N,N−ジアリールスルフィナモイル基、N−アルキル−N−アリールスルフィナモイル基、スルファモイル基、N−アルキルスルファモイル基、N,N−ジアルキルスルファモイル基、N−アリールスルファモイル基、N,N−ジアリールスルファモイル基、N−アルキル−N−アリールスルファモイル基、ホスフォノ基(−PO)及びその共役塩基基(以下、ホスフォナト基と称す)、ジアルキルホスフォノ基(−PO(alkyl))、ジアリールホスフォノ基(−PO(aryl))、アルキルアリールホスフォノ基(−PO(alkyl)(aryl))、モノアルキルホスフォノ基(−POH(alkyl))及びその共役塩基基(以後、アルキルホスフォナト基と称す)、モノアリールホスフォノ基(−POH(aryl))及びその共役塩基基(以後、アリールホスフォナト基と称す)、ホスフォノオキシ基(−OPO)及びその共役塩基基(以後、ホスフォナトオキシ基と称す)、ジアルキルホスフォノオキシ基(−OPO(alkyl))、ジアリールホスフォノオキシ基(−OPO(aryl))、アルキルアリールホスフォノオキシ基(−OPO(alkyl)(aryl))、
【0028】
モノアルキルホスフォノオキシ基(−OPOH(alkyl))及びその共役塩基基(以後、アルキルホスフォナトオキシ基と称す)、モノアリールホスフォノオキシ基(−OPOH(aryl))及びその共役塩基基(以後、アリールフォスホナトオキシ基と称す)、シアノ基、ニトロ基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基等が挙げられる。
【0029】
これらの置換基におけるアルキル基の具体例としては、前述のアルキル基が挙げられ、アリール基の具体例としては、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、クメニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、クロロメチルフェニル基、ヒドロキシフェニル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、フェノキシフェニル基、アセトキシフェニル基、ベンゾイロキシフェニル基、メチルチオフェニル基、フェニルチオフェニル基、メチルアミノフェニル基、ジメチルアミノフェニル基、アセチルアミノフェニル基、カルボキシフェニル基、メトキシカルボニルフェニル基、エトキシフェニルカルボニル基、フェノキシカルボニルフェニル基、N−フェニルカルバモイルフェニル基、フェニル基、シアノフェニル基、スルホフェニル基、スルホナトフェニル基、ホスフォノフェニル基、ホスフォナトフェニル基等を挙げることができる。また、アルケニル基の例としては、ビニル基、1−プロペニル基、1−ブテニル基、シンナミル基、2−クロロ−1−エテニル基等が挙げられ、アルキニル基の例としては、エチニル基、1−プロピニル基、1−ブチニル基、トリメチルシリルエチニル基等が挙げられる。アシル基(R28CO−)におけるR28としては、水素、及び上記のアルキル基、アリール基を挙げることができる。
【0030】
これら置換基の内、更により好ましいものとしては、ハロゲン原子(−F、−Br、−Cl、−I)、アルコキシ基、アリーロキシ基、、アルキルチオ基、アリールチオ基、N−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ基、アシルオキシ基、N−アルキルカルバモイルオキシ基、N−アリールカルバモイルオキシ基、アシルアミノ基、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、カルバモイル基、N−アルキルカルバモイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基、N−アルキル−N−アリールカルバモイル基、スルホ基、スルホナト基、スルファモイル基、N−アルキルスルファモイル基、N,N−ジアルキルスルファモイル基、N−アリールスルファモイル基、N−アルキル−N−アリールスルファモイル基、ホスフォノ基、ホスフォナト基、ジアルキルホスフォノ基、ジアリールホスフォノ基、モノアルキルホスフォノ基、アルキルホスフォナト基、モノアリールホスフォノ基、アリールホスフォナト基、ホスフォノオキシ基、ホスフォナトオキシ基、アリール基、アルケニル基等が挙げられる。
【0031】
一方、置換アルキル基におけるアルキレン基としては、前述の炭素数1〜20のアルキル基上の水素原子のいずれか1つを除き、2価の有機残基としたものを挙げることができ、好ましくは炭素原子数1〜12までの直鎖状、炭素原子数3〜12までの分岐状、及び炭素原子数5〜10までの環状のアルキレン基を挙げることができる。該置換基とアルキレン基を組み合わせる事により得られる置換アルキル基の、好ましい具体例としては、クロロメチル基、ブロモメチル基、2−クロロエチル基、トリフルオロメチル基、メトキシメチル基、メトキシエトキシエチル基、アリルオキシメチル基、フェノキシメチル基、メチルチオメチル基、トリルチオメチル基、エチルアミノエチル基、ジエチルアミノプロピル基、モルホリノプロピル基、アセチルオキシメチル基、ベンゾイルオキシメチル基、N−シクロヘキシルカルバモイルオキシエチル基、N−フェニルカルバモイルオキシエチル基、アセチルアミノエチル基、N−メチルベンゾイルアミノプロピル基、2−オキソエチル基、2−オキソプロピル基、カルボキシプロピル基、メトキシカルボニルエチル基、アリルオキシカルボニルブチル基、クロロフェノキシカルボニルメチル基、カルバモイルメチル基、N−メチルカルバモイルエチル基、
【0032】
N,N−ジプロピルカルバモイルメチル基、N−(メトキシフェニル)カルバモイルエチル基、N−メチル−N−(スルホフェニル)カルバモイルメチル基、スルホブチル基、スルホナトブチル基、スルファモイルブチル基、N−エチルスルファモイルメチル基、N,N−ジプロピルスルファモイルプロピル基、N−トリルスルファモイルプロピル基、N−メチル−N−(ホスフォノフェニル)スルファモイルオクチル基、ホスフォノブチル基、ホスフォナトヘキシル基、ジエチルホスフォノブチル基、ジフェニルホスフォノプロピル基、メチルホスフォノブチル基、メチルホスフォナトブチル基、トリルホスフォノヘキシル基、トリルホスフォナトヘキシル基、ホスフォノオキシプロピル基、ホスフォナトオキシブチル基、ベンジル基、フェネチル基、α−メチルベンジル基、1−メチル−1−フェニルエチル基、p−メチルベンジル基、シンナミル基、アリル基、1−プロペニルメチル基、2−ブテニル基、2−メチルアリル基、2−メチルプロペニルメチル基、2−プロピニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基等を挙げることができる。
【0033】
21、R22、R23、R24、R25、R26、R27が、アリール基を表すとき、アリール基としては、1個〜3個のベンゼン環が縮合環を形成したもの、ベンゼン環と5員不飽和環が縮合環を形成したものを挙げることができ、具体例としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、インデニル基、アセナフテニル基、フルオレニル基等を挙げることができ、これらのなかでは、フェニル基、ナフチル基がより好ましい。また、アリール基には上記炭素環式アリール基の他、複素環式(ヘテロ)アリール基が含まれる。複素環式アリール基としては、ピリジル基、フリル基、その他ベンゼン環が縮環したキノリル基、ベンゾフリル基、チオキサントン基、カルバゾール基等の炭素数3〜20、ヘテロ原子数1〜5を含むものが用いられる。
【0034】
21、R22、R23、R24、R25、R26、R27が、置換アリール基を表すとき、置換アリール基としては、前述のアリール基の環形成炭素原子上に置換基として、水素を除く一価の非金属原子団を有するものが用いられる。好ましい置換基の例としては前述のアルキル基、置換アルキル基、及び、先に置換アルキル基における置換基として示したものを挙げることができる。
【0035】
この様な、置換アリール基の好ましい具体例としては、ビフェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、クメニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、フルオロフェニル基、クロロメチルフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、ヒドロキシフェニル基、メトキシフェニル基、メトキシエトキシフェニル基、アリルオキシフェニル基、フェノキシフェニル基、メチルチオフェニル基、トリルチオフェニル基、エチルアミノフェニル基、ジエチルアミノフェニル基、モルホリノフェニル基、アセチルオキシフェニル基、ベンゾイルオキシフェニル基、N−シクロヘキシルカルバモイルオキシフェニル基、N−フェニルカルバモイルオキシフェニル基、アセチルアミノフェニル基、N−メチルベンゾイルアミノフェニル基、カルボキシフェニル基、メトキシカルボニルフェニル基、アリルオキシカルボニルフェニル基、クロロフェノキシカルボニルフェニル基、カルバモイルフェニル基、N−メチルカルバモイルフェニル基、N,N−ジプロピルカルバモイルフェニル基、N−(メトキシフェニル)カルバモイルフェニル基、N−メチル−N−(スルホフェニル)カルバモイルフェニル基、
【0036】
スルホフェニル基、スルホナトフェニル基、スルファモイルフェニル基、N−エチルスルファモイルフェニル基、N,N−ジプロピルスルファモイルフェニル基、N−トリルスルファモイルフェニル基、N−メチル−N−(ホスフォノフェニル)スルファモイルフェニル基、ホスフォノフェニル基、ホスフォナトフェニル基、ジエチルホスフォノフェニル基、ジフェニルホスフォノフェニル基、メチルホスフォノフェニル基、メチルホスフォナトフェニル基、トリルホスフォノフェニル基、トリルホスフォナトフェニル基、アリル基、1−プロペニルメチル基、2−ブテニル基、2−メチルアリルフェニル基、2−メチルプロペニルフェニル基、2−プロピニルフェニル基、2−ブチニルフェニル基、3−ブチニルフェニル基等を挙げることができる。
【0037】
21、R22、R23、R24、R25、R26、R27が、アルケニル基、置換アルケニル基[−C(R29)=C(R30)(R31)]、アルキニル基、又は置換アルキニル基[−C≡C(R32)]を表すとき、R29〜R32としては、一価の非金属原子団を使用することができる。
好ましいR29〜R32の例としては、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、及び置換アリール基を挙げることができる。これらの具体例としては、前述の例として示したものを挙げることができる。R29〜R32のより好ましい置換基としては、水素原子、ハロゲン原子及び炭素原子数1〜10の直鎖状、分岐状、環状のアルキル基を挙げることができる。
アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、及び置換アルキニル基の具体例としては、ビニル基、1−ブテニル基、1−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、1−オクテニル基、1−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−1−ブテニル基、2−フェニル−1−エテニル基、2−クロロ−1−エテニル基、エチニル基、プロピニル基、フェニルエチル基等を挙げることができる。
【0038】
上記のうち、R21、R23、R25、R27として好ましいものは、アルキル基、置換基アルキル基、アリール基、及び置換アリール基であり、R22、R24、R26、として好ましいものは、水素、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基である。
で表される対アニオンとは、負電荷を有するアニオンであり、親水性官能基であるアンモニウム基(−N414243)中の正電荷とイオンペアを形成する。故に、Eで表される対アニオンは、アンモニウム基中に存在する正電荷と等電荷となるモル数だけ存在する。
より具体的な対アニオンとしてはF−、Cl−、Br−、I−、HO−、CN、SO 2−、HSO 、SO 2−、HSO 、NO 、CO 2−、HCO 、PF 、BF 、ClO 、ClO 、ClO 、ClO、BrO 、BrO 、BrO 、BrO、IO 、IO 、IO 、IO、スルホン酸アニオン、カルボン酸アニオン、ホスホン酸アニオン、リン酸アニオン等が挙げられる。
【0039】
スルホン酸アニオンの具体例としては、以下のようなものが挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0040】
【化7】
Figure 0003627903
【0041】
【化8】
Figure 0003627903
【0042】
カルボン酸アニオンの具体例としては、以下のようなものが挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0043】
【化9】
Figure 0003627903
【0044】
【化10】
Figure 0003627903
【0045】
ホスホン酸アニオンの具体例としては、以下のようなものが挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0046】
【化11】
Figure 0003627903
【0047】
リン酸アニオンの具体例としては、以下のようなものが挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0048】
【化12】
Figure 0003627903
【0049】
これらのアニオンのうち、本発明に好適に使用されるアニオンは、Cl−、Br−、I−、CN、SO 2−、PF 、BF 、ClO 、スルホン酸アニオン、カルボン酸アニオン、ホスホン酸アニオン、リン酸アニオンである。
このような熱により親水性に変化する疎水性官能基のうち、反応性、保存安定性、及び親疎水性のディスクリの観点から特に好ましい官能基は、以下の一般式〔II〕で表されるスルホン酸エステル基である。
【0050】
【化13】
Figure 0003627903
【0051】
(式中、Lはアルキル基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基、又は環状イミド基を表す。)
がアルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基を表すとき、これら官能基の具体例としては前述のような官能基が挙げられる。
が環状イミド基を表すとき、環状イミドとしては、琥珀酸イミド、フタル酸イミド、シクロヘキサンジカルボン酸イミド、ノルボルネンジカルボン酸イミド等の炭素原子4〜20までのものを用いることができる。
上記のうちLとして好ましいものは、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、環状イミド基である。
以下に熱分解性スルホン酸エステル基の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0052】
【化14】
Figure 0003627903
【0053】
【化15】
Figure 0003627903
【0054】
また、本発明に用いられるIR吸収剤の色素部位としては、700〜1200nmに吸収を持つ染料又は顔料である。
上記のようなIR吸収剤の色素部位として好ましいものとしては、ポリメチン色素、シアニン色素、スクアリリウム色素、ピリリウム色素、ジインモニウム色素、フタロシアニン化合物、トリアリールメタン色素、金属ジチオレン、カーボンブラック等が挙げられる。これらのうち更に好ましいものとしては、ポリメチン色素、シアニン色素、スクアリリウム色素、ピリリウム色素、ジインモニウム色素、フタロシアニン化合物であり、その中でも合成適正の観点からポリメチン色素、シアニン色素、フタロシアニン化合物がもっとも好ましい。
本発明に用いられる、熱により親水性に変化する疎水性官能基を有するIR吸収剤の色素部位の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0055】
【化16】
Figure 0003627903
【0056】
【化17】
Figure 0003627903
【0057】
本発明の感光性平版印刷版に用いられる赤外線吸収剤としては、上記のような染料もしくは顔料に、上記のような熱により親水性に変化する疎水性官能基を有する限り、どのような赤外線吸収剤でも使用することができるが、合成が容易でかつ性能も比較的優れたものとして、該疎水性官能基が赤外線吸収剤中の芳香環に直接または連結基を介して結合しているものが好ましい。本発明において特に好ましい赤外線吸収剤は、以下の一般式〔I〕で表される赤外線吸収剤である。
【0058】
【化18】
Figure 0003627903
【0059】
式中A1、A2は各々独立して前記一般式(1)〜(5)のいずれかで表される官能基を表し、Ar1、Ar2は各々独立してアリール基を表し、B1、B2、B3、B4、C1、C2、C3は各々独立して水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルケニル基又はアルキニル基を表し、任意の二つで環を形成しても良い。D1、D2は各々独立してアルキル基、アリール基、アルケニル基又はアルキニル基を表し、X-は対アニオンを表し、Y1、Y2、Z1、Z2は各々独立して非金属原子からなる2価の連結基を表す。
1、A2で表される熱によって親水性に変化する疎水性官能基としては、前述の官能基が挙げられる。このうち特に好ましいのは前述の一般式〔II〕で表されるスルホン酸エステル基である。
【0060】
Ar、Arで表されるアリール基としては、前述のようなアリール基、置換アリール基が挙げられる。このうち特に好ましいのはフェニル基、置換フェニル基、ナフチル基、置換ナフチル基、アントラセニル基、置換アントラセニル基である。
、B、B、B、C、C、Cがハロゲンを表す場合、ハロゲンとしてはF、Cl、Br、Iを用いることができる。
、B、B、B、C、C、Cがアルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、アルキニル基、置換アルキニル基、アルケニル基、置換アルケニル基を表す場合、これら官能基としてはとしては前述のような官能基を用いることができる。
上記のうち、B、B、B、B、C、C、Cとして好ましいものは、水素、ハロゲン、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基であり、特に好ましいのは更に任意の二つで環を形成している場合である。
、Dで表されるアルキル基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基としては、前述のアルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基を用いることができ、このうち特に好ましいのはアルキル基、置換アルキル基である。
【0061】
で表される対アニオンとは、負電荷を有するアニオンであり、赤外線吸収剤中の正電荷とイオンペアを形成する。故に、Xで表される対アニオンは、赤外線吸収剤中に存在する正電荷と等電荷となるモル数だけ存在する。
より具体的な対アニオンとしては前述のようなアニオンが挙げられる。これらのアニオンのうち、本発明に好適に使用されるアニオンは、Cl−、Br−、I−、CN、SO 2−、PF 、BF 、ClO 、スルホン酸アニオン、カルボン酸アニオン、ホスホン酸アニオン、リン酸アニオンである。
、Yで表される非金属原子からなる2価の連結基とは、1から60個までの炭素原子、0個から10個までの窒素原子、0個から50個までの酸素原子、1個から100個までの水素原子、及び0個から20個までの硫黄原子から成り立つものである。より具体的な連結基としては下記の構造単位が組み合わさって構成されるものを挙げることができる。
【0062】
【化19】
Figure 0003627903
【0063】
2価の連結基が置換基を有する場合、置換基としてはメチル基、エチル基等の炭素数1〜20までのアルキル基、フェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜16までのアリール基、水酸基、カルボキシル基、スルホンアミド基、N−スルホニルアミド基、アセトキシ基のような炭素数1〜6までのアシルオキシ基、メトキシ基、エトキシ基のような炭素数1〜6までのアルコキシ基、塩素、臭素のようなハロゲン原子、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基のような炭素数2〜7までのアルコキシカルボニル基、シアノ基、t−ブチルカーボネートのような炭酸エステル基等を用いることができる。
、Zで表される非金属原子からなる2価の連結基とは、0から60個までの炭素原子、0個から10個までの窒素原子、0個から50個までの酸素原子、0個から100個までの水素原子、及び0個から20個までの硫黄原子から成り立つものである。より具体的な連結基としては下記の構造単位が組み合わさって構成されるものを挙げることができる。
【0064】
【化20】
Figure 0003627903
【0065】
2価の連結基が置換基を有する場合、置換基としてはメチル基、エチル基等の炭素数1〜20までのアルキル基、フェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜16までのアリール基、水酸基、カルボキシル基、スルホンアミド基、N−スルホニルアミド基、アセトキシ基のような炭素数1〜6までのアシルオキシ基、メトキシ基、エトキシ基のような炭素数1〜6までのアルコキシ基、塩素、臭素のようなハロゲン原子、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基のような炭素数2〜7までのアルコキシカルボニル基、シアノ基、t−ブチルカーボネートのような炭酸エステル基等を用いることができる。
本発明の感光性平版印刷版に用いられる赤外線吸収剤の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0066】
【化21】
Figure 0003627903
【0067】
【化22】
Figure 0003627903
【0068】
【化23】
Figure 0003627903
【0069】
【化24】
Figure 0003627903
【0070】
【化25】
Figure 0003627903
【0071】
【化26】
Figure 0003627903
【0072】
また、本発明の感光性平版印刷版に用いられる赤外線吸収剤のうち、更に好ましいものの具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0073】
【化27】
Figure 0003627903
【0074】
【化28】
Figure 0003627903
【0075】
【化29】
Figure 0003627903
【0076】
【化30】
Figure 0003627903
【0077】
【化31】
Figure 0003627903
【0078】
【化32】
Figure 0003627903
【0079】
【化33】
Figure 0003627903
【0080】
【化34】
Figure 0003627903
【0081】
【化35】
Figure 0003627903
【0082】
【化36】
Figure 0003627903
【0083】
【化37】
Figure 0003627903
【0084】
上記の本発明の感光性平版印刷版に用いられる赤外線吸収剤の具体的合成方法を以下に記載するが、本発明はこの合成法に従って合成された赤外線吸収剤に限定されるものではない。
(化合物1の合成)
【0085】
【化38】
Figure 0003627903
【0086】
化合物(A)20.7g、トルエン50mlおよび2−クロロ(1−メトキシ−2−プロピル)スルフォネート21.6gを300mlの三口にいれスチームにより2時間加熱還流を行った。加熱後室温にまで冷却し、アセトン200mlえを加えた。生じた固体を濾過し、30.4gの化合物(B)を得た。
さらに、化合物(B)21gと化合物(C)8.9gとを100mlのメタノール中、無水酢酸9.4ml加え室温にて10分間攪拌した。その後トリエチルアミン14.0gを20分かけて滴下した。室温下でさらに2時間攪拌を続けた後、p−トルエンスルホン酸6.5g加え、室温にて2時間攪拌した。生成した結晶を濾過し、化合物1を得た(収量23g,元素分析およびNMRより構造を確認)。
【0087】
(化合物10の合成)
500ml容量の三口フラスコにクロロ硫酸230gを入れ、攪拌下、温度を20〜50℃の範囲に保ちながらバナジルフタロシアニン25gを0.5 時間かけて加えた。次に130 〜140 ℃にて3 時間加熱攪拌した。60℃に冷却した後、塩化チオニル32g を20分かけて滴下し、攪拌をしながら温度を80℃に上げた。その後、0 〜3 ℃に冷却し、15分攪拌し、生じた結晶を濾過し、冷却水にて洗浄を行った。得られた固体を乾燥することにより、28g のスルホニルクロライド体を得た。
20g のスルホニルクロライド体を300ml容量の三口フラスコにとり1−メトキシ−2− プロパノール10g を加えた。次に反応液を冷却しながらピリジン28g を滴下した。滴下後冷却をやめ、生じた結晶を濾過し、メタノール500 mlを用いて洗浄を行い、乾燥を行い化合物10を得た( 収量19g 、元素分析およびNMRによりその構造を確認)。
(化合物27の合成)
【0088】
【化39】
Figure 0003627903
【0089】
300ml容量の三口フラスコにクロロスルホン酸58.3gを入れ、0℃に冷却した。ここに激しく攪拌しながら化合物(C)20.9gを少量ずつ30分かけて添加した。添加終了後、室温にまで昇温して10時間攪拌を続けた後、3リットル容量のビーカーに用意した氷水1リットル(激しく攪拌)に反応混合物を投入した。この水溶液に水酸化ナトリウム水溶液(NaOH:32g/HO :300ml)を30分かけて滴下した後、酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル溶液は、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸マグネシウムにより乾燥した。こうして得られた酢酸エチル溶液を、減圧溜去により濃縮すると29gの化合物(D)が得られた。
【0090】
さらに化合物(D)18.5gと1−メトキシ−2−プロパノール6.5gを200ml容量のナスフラスコにとり、0℃に冷却した。ここにピリジン9.5gを10分かけて滴下し、滴下終了後そのまま6時間攪拌を続けた。酢酸エチルで希釈した反応混合物を、水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。酢酸エチルを減圧溜去して得られた油状物を、シリカゲルカラムで生成すると15gの化合物(E)が得られた。
化合物(E)8.5gを100ml容量のナスフラスコにとり、室温にて激しく攪拌した。ここにトリフルオロメタンスルホン酸エチル5.1gを10分かけて滴下し、滴下終了後、更に1時間攪拌した。得られた反応混合物にメタノール50ml、化合物(F)4.2gと無水酢酸2.8gを加え、激しく攪拌しながら更にトリエチルアミン2.8gを10分かけて滴下した。滴下終了後、反応混合物を減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムで生成すると暗緑色の固体が得られた。この固体をメタノールに溶解し、大過剰のp−トルエンスルホン酸ナトリウムを溶かした水に投入すると、緑色の固体が析出した。この緑色固体を濾別し、蒸留水で洗浄すると化合物が得られた(収量7.8g、元素分析及びNMRにより構造確認)。
【0091】
本発明において、これらの赤外線吸収剤の含有量は、感光層の全固形分中、0.1〜50重量%程度であり、好ましくは1〜25重量%、特に好ましくは3〜15重量%の範囲で用いられる。赤外線吸収剤の含有量が0.1重量%未満であると感度が低く印刷時の汚れが生じ易くなり、また、50重量%を越えると全ての赤外線吸収剤を親水性に変えることができなくなるため、赤外線吸収剤が感光層に残存し易くなり、汚れが生じる傾向が出てくる。
【0092】
次に、本発明の感光性平版印刷版に用いられる赤外線吸収剤以外の感光層成分について述べる。
[熱もしくは酸の作用により分解して水またはアルカリに可溶となる高分子化合物]
本発明に使用される熱もしくは酸の作用により分解して水またはアルカリに可溶となる高分子化合物とは、加熱下および/または酸の作用により水またはアルカリ可溶性となる高分子化合物を意味する。該熱もしくは酸の作用により分解して水またはアルカリに可溶となる化合物としては、スルホン酸エステルポリマー、カルボン酸エステルポリマー等を挙げることができる。
【0093】
本発明において、スルホン酸エステルポリマーとしては、特願平9−26878号、同9−89451号、同9−85328号、同9−89816号に記載のポリマーを用いることができ、カルボン酸エステルポリマーとしては、特願平9−248994号に記載のアルコキシアルキルエステルのほかに特開平7−186562号記載のt−アルキルカルボン酸エステル、カルボン酸ベンジルエステルを用いることができる。これらの中でも、特願平9−26878号の請求項1記載の一般式(1)で表されるスルホン酸エステル、特願平9−85328号の請求項に記載のスルホン酸エステル、並びに特開平7−186562号の請求項3に記載のt−アルキルカルボン酸エステル、カルボン酸ベンジルエステルおよびカルボン酸ピラニルエステル等が好ましく用いられる。
【0094】
本発明に用いられる熱もしくは酸の作用により分解して水またはアルカリに可溶となる高分子化合物の具体例を以下(スルホン酸エステルポリマー(1p−1〜1p−8)、カルボン酸エステルポリマー(a1〜a10))に示すが、本発明は、これらに限定されるものではない。
【0095】
【化40】
Figure 0003627903
【0096】
【化41】
Figure 0003627903
【0097】
本発明において、これらの熱もしくは酸の作用により分解して水またはアルカリに可溶となる高分子化合物を用いる場合には、感光層の全固形分中、3〜98重量%程度であり、好ましくは5〜80重量%、特に好ましくは10〜60重量%の範囲で用いられる。熱もしくは酸の作用により分解して水またはアルカリに可溶となる高分子化合物の含有量が、3重量%未満であると、画像形成性点で、また、98重量%を越えると、感度点で好ましくない。
【0098】
「酸発生剤」
本発明において、酸発生剤は特に用いる必要はないが、感度をさらに上げたい場合、用いることが好ましい。酸発生剤とは、熱若しくは光により酸を発生する化合物であり、一般的には、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、マイクロレジスト等に使用されている公知の光により酸を発生する化合物及びそれらの混合物等を挙げることができ、これらを適宜選択して使用することができる。
【0099】
例えば、S.I.Schlesinger, Photogr. Sci. Eng., 18,387(1974) 、T.S.Bal et al., Polymer, 21,423(1980) 等に記載のジアゾニウム塩、米国特許第4,069,055 号、同4,069,056 号、特開平3−140,140 号等に記載のアンモニウム塩、D.C.Necker et al., Macromolecules, 17,2468(1984)、C.S.Wen et al., Teh, Proc. Conf. Rad. Curing ASIA, p478, Tokyo, Oct(1988) 、米国特許第4,069,055 号、同4,069,056 号等に記載のホスホニウム塩、J.V.Crivello et al., Macromolecules, 10(6),1307(1977) 、Chem. & Eng. News, Nov. 28, p31(1988) 、欧州特許第104,143 号、米国特許第339,049 号、同第410,201 号、特開平2−150,848 号、特開平2−296,514 号等に記載のヨードニウム塩、J.V.Crivello et al., Polymer J. 17, 73(1985)、J.V.Crivello et al., J.Org. Chem., 43,3055(1978)、W.R.Watt et al., J.Polymer Sci., Polymer Chem. Ed., 22, 1789(1984)、J.V.Crivello et al., Polymer Bull., 14,279(1985)、J.V.Crivello et al., Macromolecules, 14(5), 1141(1981)、J.V.Crivello et al., J.Polymer Sci., Polymer Chem. Ed., 17,2877(1979) 、欧州特許第370,693 号、米国特許第3,902,114 号、欧州特許第233,567 号、同297,443 号、同297,442 号、米国特許第4,933,377 号、同410,201 号、同339,049 号、同4,760,013 号、同4,734,444 号、同2,833,827 号、独国特許第2,904,626 号、同3,604,580 号、同3,604,581 号等に記載のスルホニウム塩、J.V.Crivello et al., Macromolecules, 10(6), 1307(1977)、J.V.Crivello et al., J.Polymer Sci., Polymer Chem. Ed., 17,1047(1979) 等に記載のセレノニウム塩、C.S.Wen et al., Teh, Proc. Conf. Rad. Curing ASIA, p478, Tokyo, Oct(1988) 等に記載のアルソニウム塩等のオニウム塩、
【0100】
米国特許第3,905,815 号、特公昭46−4605 号、特開昭48−36281号、特開昭55−32070号、特開昭60−239736 号、特開昭61−169835 号、特開昭61−169837 号、特開昭62−58241号、特開昭62−212401 号、特開昭63−70243号、特開昭63−298339 号等に記載の有機ハロゲン化合物、K.Meier et al., J.Rad. Curing, 13(4),26(1986) 、T.P.Gill et al., Inorg. Chem., 19,3007(1980)、D.Astruc, Acc. Chem. Res., 19(12), 377(1896)、特開平2−161445号等に記載の有機金属/有機ハロゲン化物、S.Hayase et al., J.Polymer Sci., 25,753(1987) 、E.Reichman et al., J.Polymer Sci., Poliymer Chem. Ed., 23,1(1985) 、Q.Q.Zhu et al., J.Photochem., 36, 85, 39, 317(1987) 、B.Amit et al., Tetrahedron Lett., (24)2205(1973)、D.H.R.Barton et al., J.Chem. Soc., 3571(1965) 、P.M.Collins et al., J.Chem. Soc., Perkin I,1695(1975) 、M. Rudinstein et al., Tetrahedron Lett.,(17), 1445(1975)、J.W.Walker et al., J. Am. Chem. Soc., 110,7170(1988)、S.C.Busman et al., J. Imaging Technol., 11(4), (1985) 、H.M.Houlihan et al., Macromolecules, 21,2001(1988)、P.M.Collins et al., J.Chem. Soc., Chem. Commun., 532(1972)、S.Hayase et al., Macromolecules, 18,1799(1985), E.Reichmanis et al., J.Electrochem. Soc., Solid State Sci. Technol., 130(6) 、F.M.Houlihan et al., Macromolecules, 21,2001(1988)、欧州特許第0290,750号、同046,083 号、同156,535 号、同271,851 号、同0,388,343 号、米国特許第3,901,710 号、同4,181,531 号、特開昭60−198538 号、特開昭53−133022 号等に記載の0−ニトロベンジル型保護基を有する光酸発生剤、TUNOOKA et al., Polymer Preprints Japan, 35(8)、G.Berner et al., J.Rad. Curing, 13(4) 、W.J.Mijs et al., Coating Technol., 55(697), 45(1983), Akzo、H.Adachi et al., Polymer Preprints, Japan, 37(3)、欧州特許第0199,672号、同84515 号、同199,672 号、同044,115 号、同0101,122号、米国特許第4,618,554 号、同4,371,605 号、同4,431,774 号、特開昭64−18143号、特開平2−245756号、特開平3−140109号等に記載のイミノスルホネート等に代表される光分解してスルホン酸を発生する化合物、特開昭61−166544 号等に記載のジスルホン化合物を挙げることができる。
【0101】
また、酸発生剤をポリマーの主鎖又は側鎖に導入した化合物、例えば、M.E.Woodhouse et al., J. Am. Chem. Soc., 104, 5586(1982)、S.P.Pappas et al., J.Imaging Sci., 30(5), 218(1986) 、S. Kondo et al., Makromol. Chem. Rapid Commun., 9,625(1988) 、Y.Yamada et al., Makromol, Chem. 152, 153,163(1972) 、J.V.Crivello et al., J.Polymer Sci., Polymer Chem. Ed., 17,3845(1979) 、米国特許第3,849,137 号、独国特許第3914407 、特開昭63−26653号、特開昭55−164824 号、特開昭62−69263号、特開昭63−14603号、特開昭63−163452 号、特開昭62−153853 号、特開昭63−146029 号等に記載の化合物を用いることができる。
さらに、V.N.R.Pillai, Synthesis, (1),1(1980)、A. Abad et al., Tetrahedron Lett., (47)4555(1971) 、D.H.R.Barton et al., J.Chem. Soc., (C), 329(1970) 、米国特許第3,779,778 号、欧州特許第126,712 号等に記載の光により酸を発生する化合物も使用することができる。
【0102】
本発明において、これらの酸発生剤を用いる場合の含有量は、感光層の全固形分中、通常40重量%以下程度であり、好ましくは20重量%以下、さらに好ましくは5重量%以下の範囲で用いられる。酸発生剤の含有量が40重量%を越えると、汚れ性が悪くなり好ましくない。
【0103】
〔その他の成分〕
本発明の感光性平版印刷版の感光層には、種々の感光性平版印刷版の特性を得るため、必要に応じて上記以外に種々の化合物を添加してもよい。
例えば、可視光域に大きな吸収を持つ染料を画像の着色剤として使用することができる。
具体的にはオイルイエロー#101、オイルイエロー#103、オイルピンク#312、オイルグリーンBG、オイルブルーBOS、オイルブルー#603、オイルブラックBY、オイルブラックBS、オイルブラックT−505(以上オリエント化学工業(株)製)、ビクトリアピュアブルー、クリスタルバイオレット(CI42555)、メチルバイオレット(CI42535)、エチルバイオレット、ローダミンB(CI145170B)、マラカイトグリーン(CI42000)、メチレンブルー(CI52015)など、あるいは特開昭62−293247号公報に記載されている染料を挙げることができる。
これらの染料は、画像形成後、画像部と非画像部の区別がつきやすいので、添加する方が好ましい。尚、添加量は、感光層の全固形分に対し、0.01〜10重量%の割合である。
【0104】
また、本発明の感光性平版印刷版の感光層を形成する塗布液中にシランカップリング剤等の添加剤を加えて、水またはアルカリ可溶となる高分子を硬化させておくのもよい。
【0105】
また、本発明の感光性平版印刷版の感光層には、現像条件に対する処理の安定性を広げるため、特開昭62−251740号公報や特開平3−208514号公報に記載されているような非イオン界面活性剤、特開昭59−121044号公報、特開平4−13149号公報に記載されているような両性界面活性剤を添加することができる。
非イオン界面活性剤の具体例としては、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタントリオレート、ステアリン酸モノグリセリド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等が挙げられる。
両性界面活性剤の具体例としては、アルキルジ(アミノエチル)グリシン、アルキルポリアミノエチルグリシン塩酸塩、2−アルキル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインやN−テトラデシル−N,N−ベタイン型(例えば、商品名アモーゲンK、第一工業(株)製)等が挙げられる。上記非イオン界面活性剤および両性界面活性剤の感光性平版印刷版の感光層に占める割合は、0.05〜15重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜5重量%である。
【0106】
更に本発明の感光性平版印刷版の感光層には必要に応じ、塗膜の柔軟性等を付与するために可塑剤が加えられる。例えば、ブチルフタリル、ポリエチレングリコール、クエン酸トリブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジへキシル、フタル酸ジオクチル、リン酸トリクレジル、リン酸トリブチル、リン酸トリオクチル、オレイン酸テトラヒドロフルフリル、アクリル酸またはメタアクリル酸のオリゴマーおよびポリマー等が用いられる。
【0107】
これら以外にも、前述のオニウム塩やハロアルキル置換されたs−トリアジン、及びエポキシ化合物、ビニルエーテル類、さらには特願平7−18120号に記載のヒドロキシメチル基を持つフェノール化合物、アルコキシメチル基を有するフェノール化合物、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂等を添加してもよい。
【0108】
本発明の感光性平版印刷版は、通常上記各成分を溶媒に溶かして、感光層として適当な支持体上に塗布することにより製造することができる。ここで使用する溶媒としては、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、2−メトキシエチルアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、ジメトキシエタン、乳酸メチル、乳酸エチル、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラメチルウレア、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチルラクトン、トルエン、水等をあげることができるがこれに限定されるものではない。これらの溶媒は単独あるいは混合して使用される。溶媒中の上記成分(添加剤を含む全固形分)の濃度は、好ましくは1〜50重量%である。また塗布、乾燥後に得られる支持体上の塗布量(固形分)は、用途によって異なるが、平版印刷用版についていえば一般的に0.5〜5.0g/mが好ましい。塗布する方法としては、種々の方法を用いることができるが、例えば、バーコーター塗布、回転塗布、スプレー塗布、カーテン塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、ブレード塗布、ロール塗布等を挙げることができる。塗布量が少なくなるにつれて、見かけの感度は大になるが、画像記録膜の皮膜特性は低下する。
【0109】
本発明における感光性平版印刷版の感光層には、塗布性を良化するための界面活性剤、例えば特開昭62−170950号公報に記載されているようなフッ素系界面活性剤を添加することができる。好ましい添加量は、感光層の全固形分中、0.01〜1重量%さらに好ましくは0.05〜0.5重量%である。
【0110】
本発明に使用される支持体としては、寸度的に安定な板状物であり、例えば、紙、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた紙、金属板(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム(例えば、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール等)、上記のごとき金属がラミネートもしくは蒸着された、紙もしくはプラスチックフィルム等が含まれる。
【0111】
本発明の支持体としては、ポリエステルフィルム又はアルミニウム板が好ましく、その中でも寸法安定性がよく、比較的安価であるアルミニウム板は特に好ましい。好適なアルミニウム板は、純アルミニウム板およびアルミニウムを主成分とし、微量の異元素を含む合金板であり、更にアルミニウムがラミネートもしくは蒸着されたプラスチックフィルムでもよい。アルミニウム合金に含まれる異元素には、ケイ素、鉄、マンガン、銅、マグネシウム、クロム、亜鉛、ビスマス、ニッケル、チタンなどがある。合金中の異元素の含有量は高々10重量%以下である。本発明において特に好適なアルミニウムは、純アルミニウムであるが、完全に純粋なアルミニウムは精錬技術上製造が困難であるので、僅かに異元素を含有するものでもよい。このように本発明に適用されるアルミニウム板は、その組成が特定されるものではなく、従来より公知公用の素材のアルミニウム板を適宜に利用することができる。本発明で用いられるアルミニウム板の厚みはおよそ0.1mm〜0.6mm程度、好ましくは0.15mm〜0.4mm、特に好ましくは0.2mm〜0.8mmである。
【0112】
アルミニウム板を粗面化するに先立ち、所望により、表面の圧延油を除去するための例えば界面活性剤、有機溶剤またはアルカリ性水溶液などによる脱脂処理が行われる。
アルミニウム板の表面の粗面化処理は、種々の方法により行われるが、例えば、機械的に粗面化する方法、電気化学的に表面を溶解粗面化する方法および化学的に表面を選択溶解させる方法により行われる。機械的方法としては、ボール研磨法、ブラシ研磨法、ブラスト研磨法、バフ研磨法などの公知の方法を用いることができる。また、電気化学的な粗面化法としては塩酸または硝酸電解液中で交流または直流により行う方法がある。また、特開昭54−63902号に開示されているように両者を組み合わせた方法も利用することができる。
この様に粗面化されたアルミニウム板は、必要に応じてアルカリエッチング処理および中和処理された後、所望により表面の保水性や耐摩耗性を高めるために陽極酸化処理が施される。アルミニウム板の陽極酸化処理に用いられる電解質としては、多孔質酸化皮膜を形成する種々の電解質の使用が可能で、一般的には硫酸、リン酸、蓚酸、クロム酸あるいはそれらの混酸が用いられる。それらの電解質の濃度は電解質の種類によって適宜決められる。
【0113】
陽極酸化の処理条件は用いる電解質により種々変わるので一概に特定し得ないが一般的には電解質の濃度が1〜80重量%溶液、液温は5〜70℃、電流密度5〜60A/dm、電圧1〜100V、電解時間10秒〜5分の範囲であれば適当である。
陽極酸化皮膜の量は1.0g/mより少ないと耐刷性が不十分であったり、感光性平版印刷版の非画像部に傷が付き易くなって、印刷時に傷の部分にインキが付着するいわゆる「傷汚れ」が生じ易くなる。
陽極酸化処理を施された後、アルミニウム表面は必要により親水化処理が施される。本発明に使用される親水化処理としては、米国特許第2,714,066号、同第3,181,461号、第3,280,734号および第3,902,734号に開示されているようなアルカリ金属シリケート(例えばケイ酸ナトリウム水溶液)法がある。この方法においては、支持体がケイ酸ナトリウム水溶液で浸漬処理されるかまたは電解処理される。他に特公昭36−22063号公報に開示されているフッ化ジルコン酸カリウムおよび米国特許第3,276,868号、同第4,158,461号、同第4,689,272号に開示されているようなポリビニルホスホン酸で処理する方法などが用いられる。
【0114】
本発明の感光性平版印刷版は、必要に応じて支持体上に下塗層を設けることができる。
下塗層成分としては種々の有機化合物が用いられ、例えば、カルボキシメチルセルロース、デキストリン、アラビアガム、2−アミノエチルホスホン酸などのアミノ基を有するホスホン酸類、置換基を有してもよいフェニルホスホン酸、ナフチルホスホン酸、アルキルホスホン酸、グリセロホスホン酸、メチレンジホスホン酸およびエチレンジホスホン酸などの有機ホスホン酸、置換基を有してもよいフェニルリン酸、ナフチルリン酸、アルキルリン酸およびグリセロリン酸などの有機リン酸、置換基を有してもよいフェニルホスフィン酸、ナフチルホスフィン酸、アルキルホスフィン酸およびグリセロホスフィン酸などの有機ホスフィン酸、グリシンやβ−アラニンなどのアミノ酸類、およびトリエタノールアミンの塩酸塩などのヒドロキシ基を有するアミンの塩酸塩等から選ばれるが、2種以上混合して用いてもよい。
有機下塗層の被覆量は、2〜200mg/mが適当である。
【0115】
以上のようにして、本発明の感光性平版印刷版を作製することができる。この平版印刷用版は、波長760nmから1200nmの赤外線を放射する固体レーザ及び半導体レーザにより画像露光される。本発明の感光性平版印刷版においては、レーザ照射後すぐにオフセット印刷機等に該印刷版を装着し、多数枚の印刷を行うことができる。
【0116】
【実施例】
以下、実施例により、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0117】
[実施例1]
(無処理型感光性平版印刷版の作成)
厚さ0.30mmのアルミニウム板(材質1050)をトリクロロエチレン洗浄して脱脂した後、ナイロンブラシと400メッシュのパミストン−水懸濁液を用いその表面を砂目立てし、水でよく洗浄した。この板を45℃の25%水酸化ナトリウム水溶液に9秒間浸漬してエッチングを行い、水洗後、更に2%硝酸に20秒間浸漬して水洗した。このときの砂目立て表面のエッチング量は約3g/mであった。次にこの板を7%硫酸を電解液として電流密度15A/dmで3g/mの直流陽極酸化皮膜を設けた後、水洗乾燥した。
次に下記感光液を調製し、上記の処理済みのアルミニウム板に塗布し、100℃で2分間乾燥して感光性平版印刷版[1]を得た。乾燥後の重量は1.2g/mであった。
【0118】
〔感光液1〕
・熱分解性ポリマー(1p−4)(分子量20000) 1.00g
・赤外線吸収剤(化合物1) 0.15g
・ビクトリアピュアブルーBOHの対イオンを
1−ナフタレン−スルホン酸にした染料 0.05g
・メガファックF−177
(大日本インキ化学工業(株)製、フッ素系界面活性剤) 0.06g
・メチルエチルケトン 20 g
・メチルアルコール 7 g
【0119】
得られた感光性平版印刷版[1]を、波長830nmの赤外線を発するIRレーザー(ビーム径:28μm)で露光した。露光後、110℃で1分間加熱処理した後、リスロン印刷機で印刷した。この際、印刷物の非画像部に汚れが発生しているかどうかを観察した。非画像部に汚れのない良好な印刷物が4万枚得られた。
【0120】
また、得られた印刷版のレーザー走査線部を顕微鏡で観察し、得られた線幅を測定することにより感度を見積もった。線幅が照射したビーム径(:28μm)に近いほど感度が高いことを示す。
【0121】
[実施例2]
実施例1において、赤外線吸収剤として化合物1を用いる代わりに、化合物2を用いた以外は、実施例1と同様に感光性平版印刷版[2]を作製し、評価した。
【0122】
[実施例3]
実施例1において、熱分解性ポリマーとして1p−4を用いる代わりに、a5(分子量:25,000)を用いた以外は、実施例1と同様に感光性平版印刷版[3]を作製し、評価した。
【0123】
[実施例4]
実施例3において、赤外線吸収剤として化合物1を用いる代わりに、化合物3を用いた以外は、実施例3と同様に感光性平版印刷版[4]を作製し、評価した。
【0124】
[実施例5]
実施例1において、赤外線吸収剤として化合物1を用いる代わりに、化合物5を,また熱分解性ポリマーとして1p−4を用いる代わりに、a1(分子量:31,000)を用いた以外は、実施例1と同様に感光性平版印刷版[5]を作製し、評価した。
【0125】
[比較例1]
実施例1において、赤外線吸収剤として化合物1を用いる代わりに、下記比較化合物を用いた以外は、実施例1と同様に感光性平版印刷版[6]を作製し、評価した。
【0126】
【化42】
Figure 0003627903
【0127】
実施例1〜5及び比較例1の感光性平版印刷版の評価の結果を表1に示す。
【0128】
【表1】
Figure 0003627903
【0129】
表1より、本発明の感光性平版印刷版は、感度が高く、汚れが生じないことがわかる。
【0130】
[実施例6]
実施例1と同様の直流陽極酸化皮膜を設けたアルミニウム板に、下記のように調製した感光液2を回転数:150rpmで回転塗布し、80℃で3分間乾燥して感光性平版印刷版[7]を得た。乾燥後の重量は1.0g/mであった。
【0131】
〔感光液2〕
・熱分解性ポリマー(1p−4)(分子量20000) 1.00g
・赤外線吸収剤(化合物27) 0.15g
・メチルエチルケトン 20 g
【0132】
得られた感光性平版印刷版[7]を、波長830nmの赤外線を発するIRレーザー(ビーム径:28μm)で露光した。露光後、リスロン印刷機にて通常通り印刷した。この際、印刷物の非画像部に汚れが発生しているかどうかを観察した。結果を表2に示す。このとき非画像部に汚れのない良好な印刷物は20万枚得られた。
また、得られた印刷版のレーザー走査線部を顕微鏡で観察し、得られた線幅を測定することにより感度を見積もった。結果を表2に示す。
【0133】
[実施例7]
実施例6において、塗布溶液として感光液2を用いる代わりに、下記感光液3を用いた以外は、実施例6と同様に感光性平版印刷版[8]を作製し、評価した。乾燥後の塗布量は1.2g/mであった。評価結果を表2に示す。
【0134】
〔感光液3〕
・熱分解性ポリマー(1p−4)(分子量20000) 1.00g
・赤外線吸収剤(化合物27) 0.15g
・ビクトリアピュアブルーBOHの対イオンを
1−ナフタレン−スルホン酸にした染料 0.05g
・メガファックF−177
(大日本インキ化学工業(株)製、フッ素系界面活性剤) 0.06g
・メチルエチルケトン 20 g
・メチルアルコール 7 g
【0135】
[実施例8]
実施例6において、支持体としてアルミニウム板を用いる代わりに、表面をコロナ帯電処理したPETフィルムを用い、また塗布溶液として感光液2を用いる代わりに、下記感光液4を用いた以外は、実施例6と同様に感光性平版印刷版[9]を作製し、評価した。乾燥後の塗布量は1.2g/mであった。評価結果を表2に示す。
【0136】
〔感光液4〕
・熱分解性ポリマー(1p−4)(分子量20000) 1.00g
・赤外線吸収剤(化合物28) 0.15g
・ビクトリアピュアブルーBOHの対イオンを
1−ナフタレン−スルホン酸にした染料 0.05g
・メガファックF−177
(大日本インキ化学工業(株)製、フッ素系界面活性剤) 0.06g
・メチルエチルケトン 20 g
・メチルアルコール 7 g
【0137】
[実施例9]
実施例6において、支持体としてアルミニウム板を用いる代わりに、表面をコロナ帯電処理したPETフィルムを用い、また塗布溶液として感光液2を用いる代わりに、下記感光液5を用い、塗布法として、回転塗布法を用いる代わりに、ロッドバー#14を用いて塗布した以外は、実施例6と同様に感光性平版印刷版[10]を作製し、評価した。乾燥後の塗布量は1.5g/mであった。評価結果を表2に示す。
【0138】
〔感光液5〕
・熱分解性ポリマー(a6)(分子量35000) 1.00g
・赤外線吸収剤(化合物31) 0.15g
・ビクトリアピュアブルーBOHの対イオンを
1−ナフタレン−スルホン酸にした染料 0.05g
・メガファックF−177
(大日本インキ化学工業(株)製、フッ素系界面活性剤) 0.06g
・メチルエチルケトン 20 g
・メチルアルコール 7 g
【0139】
[実施例10]
実施例6において、塗布溶液として感光液2を用いる代わりに、下記感光液6を用いた以外は、実施例6と同様に感光性平版印刷版[11]を作製し、評価した。乾燥後の塗布量は1.1g/mであった。評価結果を表2に示す。
【0140】
〔感光液6〕
・熱分解性ポリマー(a6)(分子量35000) 1.00g
・赤外線吸収剤(化合物34) 0.15g
・ビクトリアピュアブルーBOHの対イオンを
1−ナフタレン−スルホン酸にした染料 0.05g
・メガファックF−177
(大日本インキ化学工業(株)製、フッ素系界面活性剤) 0.06g
・メチルエチルケトン 20 g
・メチルアルコール 7 g
【0141】
[比較例2]
実施例6において、赤外線吸収剤として化合物27を用いる代わりに、前記比較化合物を用いた以外は、実施例6と同様に感光性平版印刷版[12]を作製し、評価した。評価結果を表2に示す。
【0142】
【表2】
Figure 0003627903
【0143】
表1および表2から明らかなように、本発明の各実施例の感光性平版印刷版は、感度が高く、汚れが生じなく、満足すべき結果を得たが、比較例の感光性平版印刷版は、不満足な結果であった。
【0144】
【発明の効果】
本発明の感光性平版印刷版は、親水性支持体上の感光層中に熱によって親水性に変化する疎水性官能基、特に好ましくは上記特定のスルホン酸エステル基、を有する赤外線吸収剤を含有することにより、光熱変換の後、赤外線吸収剤自身が分解して疎水性から親水性となり印刷時の湿し水中に溶解する。このため、該赤外線吸収剤が露光部において残膜として残ったり湿し水中でカス状の固相となったりして汚れの原因となることがなくなる。よって、本発明の感光性平版印刷版は、赤外線レーザーにより、コンピューター等のデジタルデータから直接製版可能であり、感度が高く、かつ汚れが生じなく、高い実用性を有するものである。

Claims (4)

  1. 親水性支持体上に、熱によって親水性に変化する疎水性官能基を有する赤外線吸収剤を含有する感光層を有してなる感光性平版印刷版であって、
    前記熱によって親水性に変化する疎水性官能基が、下記一般式(1)〜(5)で表されるもののうち少なくともいずれかであることを特徴とする感光性平版印刷版。
    Figure 0003627903
    (式中、Lは非金属原子からなる多価の連結基を表し、R 1 はアルキル基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基又は環状イミド基を表し、R 2 、R 3 はアルキル基、アリール基、アルケニル基又はアルキニル基を表し、R 4 はアルキル基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基又は−SO 2 −R 11 を表し、R 5 、R 6 及びR 7 はそれぞれ独立にアルキル基、アリール基、アルケニル基又はアルキニル基を表し、R 8 及びR 9 の内の一方は水素原子、他方は水素原子、アルキル基、アリール基、アルケニル基又はアルキニル基を表し、R 10 はアルキル基、アルケニル基又はアルキニル基を表し、R 11 はアルキル基、アリール基、アルケニル基又はアルキニル基を表し、R 5 、R 6 及びR 7 の内の任意の2つもしくは3つで環を形成しても良く、R 8 とR 10 またはR 9 とR 10 で環を形成しても良い。XはO又はSを表す。)
  2. 前記熱によって親水性に変化する疎水性官能基が、赤外線吸収剤中の芳香環に直接または連結基を介して結合していることを特徴とする請求項1に記載の感光性平版印刷版。
  3. 前記赤外線吸収剤が下記一般式〔I〕で表されることを特徴とする請求項1に記載の感光性平版印刷版。
    Figure 0003627903
    (式中A1、A2は各々独立して前記一般式(1)〜(5)のいずれかで表される官能基を表し、Ar1、Ar2は各々独立してアリール基を表し、B1、B2、B3、B4、C1、C2、C3は各々独立して水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルケニル基又はアルキニル基を表し、任意の二つで環を形成しても良い。D1、D2は各々独立してアルキル基、アリール基、アルケニル基又はアルキニル基を表し、X-は対アニオンを表し、Y1、Y2、Z1、Z2は各々独立して非金属原子からなる2価の連結基を表す。)
  4. 前記感光層に、さらに熱および酸のうちの少なくともいずれかの作用により分解して水並びにアルカリのうちの少なくともいずれかに可溶となる高分子化合物を含有することを特徴とする請求項1に記載の感光性平版印刷版。
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