JP3625196B2 - Rfidタグの形成方法、rfidタグの形成装置、スピーカの形成方法、およびスピーカの形成装置 - Google Patents

Rfidタグの形成方法、rfidタグの形成装置、スピーカの形成方法、およびスピーカの形成装置 Download PDF

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【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、RFIDタグの形成方法、RFIDタグの形成装置、スピーカの形成方法、およびスピーカの形成装置係り、特にインクジェット式記録装置などの機能性液体付与装置を用いて、基板上に任意のパターンを形成することにより素子を形成する方法及び装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体素子その他の回路素子は、シリコン、ガラス、PET(ポリエチレンテレフタレート)その他の基板上に回路パターンや配線パターンを形成して製造される。従来、このような素子の製造には、例えばリソグラフィー法が用いられている。このリソグラフィー法は、基板上にレジストと呼ばれる感光材を付与し、回路パターンを照射して現像し、これに金属イオン等を打ち込んで回路パターンを形成するものである。このリソグラフィー法は大掛かりな設備と複雑な工程を必要とし、製造コストが高かった。
【0003】
また、配線の形成方法として、例えばエッチングによる方法が用いられている。この方法は、基板表面に金属箔を貼り付け、更にレジスト樹脂を付与してフォトリソグラフィ等によりパターニングし、レジストが除去された部分の金属箔をエッチング除去するものである。しかし、このエッチング法は製造コストが高いという問題がある。配線パターンを印刷する方法も提案されているが、1品1様になり品質安定性に欠けるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、インクジェット式の記録ヘッドを用いてインクの代りに金属含有液体を基板上に吐出し、配線パターンを形成する方法が考えられる。このインクジェット式記録ヘッドの解像度は、例えば400dpiと微細であるため、個々のノズル穴から機能性液体を吐出できれば、半導体工場のような設備を要せず、μmオーダーの幅で任意のパターンが形成できると考えられる。
【0005】
しかしながら、インクジェット方式により吐出された液滴が基板表面に着弾すると、液滴が基板表面で大きく広がったり、液滴の形状がそのまま配線パターンの輪郭に残り、凹凸ができてしまうという問題がある。
【0006】
また、複数の層を備え各層の電気回路を互いに接続した立体の配線を効率良く形成する方法及び装置は従来存在しなかった。
【0007】
本発明は、低コストな機能性液体付与方法を用いて、液滴が不必要に濡れ広がらず微細な配線の形成が可能な素子製造方法及び製造装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
また、立体配線を備えた素子を効率良く形成する方法及び装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明のRFIDタグの形成方法は、導電性材料を含有する配線用の液体を付与して、隣接する周回部が短絡しない渦巻状のアンテナを基板に形成するRFIDタグの形成方法において、前記基板上に、前記液体に対する親和性が他の領域よりも高い、渦巻状のパターンを形成する第1工程と、前記親和性の高い部分にインクジェット方式により前記液体を付与して前記アンテナを形成する第2工程と、前記アンテナの両端を接続する配線をインクジェット方式により形成する第3工程と、を備えている。
【0010】
上記RFIDタグの形成方法において、前記第2工程と前記第3工程との間に、前記アンテナ上にソルダーレジストをインクジェット方式により形成する工程を更に備え、前記第3工程は、前記アンテナの両端を接続する配線の一部を前記ソルダーレジスト上に形成することで行なわれることが好ましい。
【0011】
また、上記RFIDタグの形成方法において、前記第1工程は、前記基板上にオルガノシロキサン膜を付与する工程と、前記オルガノシロキサン膜に光学マスクを介して露光させる工程と、を有することが好ましい。
【0012】
また、上記RFIDタグの形成方法において、前記第1工程は、前記基板上にフルオロアルキルシラン膜を付与する工程と、前記フルオロアルキルシラン膜に光学マスクを介して露光させる工程と、を有することが好ましい。
【0014】
本発明のRFIDタグの形成装置は、導電性材料を含有する配線用の液体を付与して、隣接する周回部が短絡しない渦巻状のアンテナを基板に形成するRFIDタグの形成装置において、前記基板上に、前記液体に対する親和性が他の領域よりも高い、渦巻状のパターンを形成するパターニング加工装置と、前記渦巻状の親和性の高い部分に前記液体を付与するインクジェット方式の第1液体付与装置と、前記渦巻状のパターンが接続するように前記液体を付与するインクジェット方式の第2液体付与手段と、を備えている。
【0016】
また、上記RFIDタグの形成装置において、前記パターニング加工装置は、前記基板上にオルガノシロキサン膜を付与する感光材料付与装置と、前記オルガノシロキサン膜に光学マスクを介して露光させる露光装置と、を備えていることが好ましい。
【0017】
また、上記RFIDタグの形成装置において、前記パターニング加工装置は、前記基板上にフルオロアルキルシラン膜を付与する感光材料付与装置と、前記フルオロアルキルシラン膜に光学マスクを介して露光させる露光装置と、を備えていることが好ましい。
【0018】
本発明のスピーカの形成方法は、導電性材料を含有する配線用の液体を付与して、隣接する周回部が短絡しない渦巻状のコイルを振動板に形成するスピーカの形成方法において、前記振動板上に、前記液体に対する親和性が他の領域よりも高い、渦巻状のパターンを形成する第1工程と、前記親和性の高い部分にインクジェット方式により前記液体を付与して、前記コイルを形成する第2工程と、を備えている。
本発明のスピーカの形成装置は、導電性材料を含有する配線用の液体を付与して、隣接する周回部が短絡しない渦巻状のコイルを振動板に形成するスピーカの形成装置において、前記振動板上に、前記液体に対する親和性が他の領域よりも高い、渦巻状のパターンをパターニングするパターニング加工装置と、前記渦巻状の親和性の高い部分に前記液体を付与するインクジェット方式の液体付与装置と、を備えている。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0025】
<第1の実施形態>
本実施形態では特にRFID(Radio Frequency Identification)タグのアンテナを形成する場合を例にとって説明する。
【0026】
(RFIDタグの仕組)
RFIDタグは、いわゆる電波方式認識システムで用いられる電子回路である。このシステムは、(1)「タグ」と呼ばれるトランスポンダー(送受信器)、(2)タグリーダー、および(3)コンピューター等のデータ処理システム、の3つの部分で構成される。
【0027】
タグリーダーは電子機器部とアンテナとを備え、タグ起動用の電波を発信し、また、タグからの電波信号を受信する。受信したデータは電子機器部によりチェックとデコードが行なわれる。
【0028】
タグはICとアンテナを含み、このICには、認識コードや他のデータを保存しているメモリーのセクションがある。このメモリーの内容は、チップが動作状態になったときに、電波によって(タグリーダーに)送信される。
【0029】
多くのRFIDシステムでは、システムの使用周波数とアンテナのサイズで決まるあるゾーンに、タグリーダーが電波を放射する。1つのタグがこのゾーンを通過すると、そのタグはタグリーダーからの電波を検出し、タグ内にストアされたデータの送信を行なう。
【0030】
タグリーダーはタグからのデータを受信すると、データのデコードを行ない、さらに、そのデータが有効かどうかの決定をする。データが有効であれば、コンピュータ等のデータ処理システムに伝達される。
【0031】
タグにはアクティブ型とパッシブ型の2種類がある。アクティブタグは、接続するか内部に収納したバッテリーの電力で動作する。アクティブ型は、タグリーダーの供給電力を少なくできる有利さがあり、一般的に長い読取り距離が可能である。パッシブタグは、別個の外部電源を必要とせず、動作電力はタグリーダーが発射するエネルギーから得る。パッシブタグはアクティブタグよりかなり小さく軽く、価格も安く、実質的には寿命の制限もない。
【0032】
(RFIDタグの構成)
図1は、本発明の実施形態に係る製造方法により製造されるRFIDタグの平面図(1)及びその矢視断面図(2)である。図1(1)に示されるようにRFIDタグ10は、PET基板11上に設けられたIC12と、ICに接続された渦巻き状のアンテナ13と、アンテナ上の一部に形成されたソルダーレジスト14と、ソルダーレジスト上に形成されアンテナの両端を接続してループ状にするAg線15とを備えている。
【0033】
アンテナ13は、基板11上に互いに所定の間隔を置いて渦巻き状に形成されており、当該渦巻きの各周回部は隣接する周回部と短絡しないようになっている。各周回部が短絡しないようにするためにはアンテナを形成する金属を基板上の所定位置に正確に配置することが必要である。アンテナを構成する金属を含有した液体をインクジェット方式により基板上に吐出する際には、アンテナの輪郭に凹凸が残らないようにする必要がある。
【0034】
(RFIDタグの製造方法)
本実施形態では、アンテナを構成する金属を含有した液体に対して親和性の互いに異なる複数の部分をパターニング形成した後に、上記液体をインクジェット方式により吐出する。ここで親和性の互いに異なる複数の部分とは、親和性の高い部分と非親和性の部分の組合せであることが望ましい。具体的には、アンテナを形成すべき部分を親和性の高い部分とし、アンテナを形成すべきでない部分を非親和性の部分とする。より具体的には上記アンテナを構成する金属を含有した液体(Au、Ag、Cuなどのコロイド溶液など)は水性の液体であるため、アンテナを形成すべき部分は親水性とし、アンテナを形成すべきでない部分は疎水性とする。
【0035】
図2は上記RFIDタグの製造方法を説明する製造工程断面図である。基板を上記のように親和性の異なる複数の部分にパターニングする方法の1つとして、オルガノシロキサンを用いる方法がある。例えば、光触媒として酸化チタン(TiO)を混入したオルガノシロキサンを、図2(1)に示すPET基板上にスピンコーティング又はインクジェット方式により塗布し、光学マスクを介して波長254nmの高圧水銀ランプにより紫外線露光させる。これにより疎水性のオルガノシロキサンのうち露光した部分が親水化する。
【0036】
更にAuコロイド溶液(真空冶金社製「パーフェクトゴールド」)をインクジェット方式により配線描画する。これを120℃で、30分間大気中でベークすることにより、図2(2)に示す金のアンテナ配線13を得ることができる。更にRFIDタグを得るには、図2(3)に示すようにIC実装を行ない、更に図2(4)に示すようにソルダーレジスト14をインクジェット方式により塗布する。更にAgコロイド溶液(真空冶金社製「パーフェクトシルバー」)をインクジェット方式により塗布することにより、アンテナ13の両端を接続してループ状にするAg線15を形成し、図1に示すRFIDタグ10を製造する。
【0037】
なお、インクジェット方式により図示の大きさのIC12を形成することは、現在のインクジェット方式の解像度では困難かもしれないが、より大きなICでよければインクジェット方式により実現することも可能である。このようにあらゆる工程をインクジェット方式により実行することにより、製造効率及びサイクルタイムが飛躍的に向上する。また、RFIDタグの製造効率を向上させコストを削減することにより、極めて安価なRFIDタグを製造することができ、使い捨てタグの実用化も可能となる。
【0038】
上記の例ではオルガノシロキサンを基板全面に塗布し、親水化させるべき部分を露光させたが、必ずしもオルガノシロキサンを基板全面に塗布する必要はない。すなわち、アンテナを形成すべき部分に金属含有液体をインクジェット方式で吐出したときに、アンテナを形成すべき部分に金属含有液体が留まり、アンテナを形成すべきでない部分に金属含有液体が留まらないようにすれば良いので、アンテナを形成すべき部分を親水化させ、アンテナを形成すべきでない部分のうちアンテナを形成すべき部分との境界付近を疎水化させればよい。したがって、アンテナを形成すべきでない部分のうちアンテナを形成すべき部分との境界から十分離れた位置には、オルガノシロキサンを塗布する必要はない。
【0039】
基板の親疎水パターニングをする他の方法として、フルオロアルキルシラン(FAS)を用いる方法がある。フルオロアルキルシランも紫外線を照射することによって親水化する。適切な光触媒を用いると、なお好ましい。
【0040】
また、アンテナ配線13等を構成する材料はこれに限らず、例えば真空冶金社製のCu−SOM液、ハリマ化成社のナノペーストなどを用いても良い。前者は銅配線の形成に適しており、後者は150℃〜200℃程度の低温ベークで微細な金属配線ができるという特性を有している。また金属に限らず、PEDT(polyethylene−dioxythiophene)などの導電性高分子でもよい。この場合、当該導電性高分子に対する親和性の異なる複数の領域をパターニングし、そのうち親和性のある領域に、溶融させた導電性高分子を塗布する。
【0041】
基板の所望位置に機能性液体を定着させるために基板をパターニング加工する更に他の方法として、基板上に機能性液体の溢出を防止するバンクを形成する方法がある。この方法はバンク高さ分の素子厚みが生じてしまい、機能性液体の吐出及びベークの後、平坦化の処理が必要となってしまうが、配線を厚膜化させたいときには有利である。
【0042】
<第2の実施形態>
マイクロレンズアレイ(MLA)は、微細なレンズを基板上に多数配列形成したものであり、液晶ディスプレイパネル、プロジェクタ、スキャナなどに用いられる。このマイクロレンズアレイを形成するために、レンズの材料である透明のエポキシ樹脂などを基板上にインクジェット方式により吐出する方法が考えられる。この基板上のレンズ形成部を上記樹脂と親和性を持つように加工し、レンズの非形成部を上記樹脂と非親和性とすることにより、レンズの形状及び配列をより高精度にすることができる。
【0043】
なお、機能性液体の付与方法はインクジェット方式に限らず、ディスペンサーによる方法でもよい。
【0044】
また、本実施形態の素子を形成する基板はPET、ガラス、シリコンに限らず、例えば紙の上に形成してシールとして使用することもできる。
【0045】
本実施形態の製造方法によれば、機能性液体が必要な部分にのみ選択的に塗布されるので、全面に塗布してエッチングする場合に比べて材料の無駄がなく、コストダウンすることができる。
【0046】
<第3の実施形態>
図3は、本実施形態の製造方法により製造されるスピーカの概略斜視図である。図3に示すように、金属微粒子を分散させた液体をインクジェットによって振動板31上に付与することによりコイル32を形成し、この振動板31をマグネット等の磁束発生手段33に対向して配置させる。振動板31上のコイル32にアナログ信号発生、増幅回路34からの信号電流を流すことにより、当該コイル32からも磁束が発生し、磁束発生手段33との相互作用により振動板31が振動し、音が発生する。この振動板31は図示するように平面状でもよく、コーン形でもよい。更に振動板31上のコイル形成面を防水性フィルム等で覆うことにより、薄形で防水のスピーカを形成することもできる。
【0047】
<第4の実施形態>
図4は、本実施形態の素子製造方法により壁面に電気配線を形成した場合の正面透視図である。図に示される住宅用ユニット壁41には電源端子42や電話端子44、ケーブルテレビの端子46等が設けられている。電源端子42には電線43が、電話やケーブルテレビの端子には信号線45、47が接続され、それぞれ電力や信号を出力できるようになっている。このユニット壁41に例えば壁掛けテレビ48を取付け、電線43及び信号線47をこの壁掛けテレビ48に接続することにより、電線コード等の露出部分がなくても、放送信号を受信して画像や音声を出力することができる。
【0048】
これらの電線43や信号線45、47は、インクジェットにより金属微粒子を分散させた液体をユニット壁面の所定位置に付与し、乾燥及び硬化させることによって形成することができる。
【0049】
<第5の実施形態>
図5は、本実施形態の素子製造方法により製造される立体配線を備えた素子の製造工程断面図である。実施形態1で用いられるものと同様の絶縁性基板51に必要な表面処理を施し(S1)、基板に複数層の電気回路52を形成する(S2)。ここでは基板両面にインクジェットにより金属微粒子を分散させた液体を所定パターンで付与し、乾燥及び硬化させることにより、計2層の電気回路52を形成する。複数層の電気回路52を形成する方法はこれに限らず、1層の電気回路を形成した上に絶縁層を形成し、その上に次層の電気回路を形成することとしても良い。
【0050】
次に、基板に穴53を形成させる(S3)。この穴53は複数層の電気回路52間の電気的導通を図るためのものであり、穴53の壁面には上記複数層の電気回路52の端子が、基板の厚さ方向の異なる位置に露出される。穴53は基板の一方の面から他方の面に貫通するものでもよく、他方の面に到達せず貫通しないものでも良い。穴53の形成方法は、例えば感光性材料を塗布して所定パターンに露光させて現像したり、所定パターンのマスクを被せてエッチングしても良い。穴53の直径は例えば100μmとする。
【0051】
次に、この穴53内に金属含有液体54をインクジェットにより付与する(S4)。この際金属含有液体の性質に応じて、予め穴53の壁面に親液加工を施しておくことが望ましい。付与された液体54を乾燥及び硬化させることにより、複数層の電気回路52を互いに導通させることができ、立体配線を形成することができる。なお、各層の導電性が確保されれば良いので、硬化後の穴53内には、金属が完全に充填されている状態としても良く、穴53の壁面にのみ金属膜55が形成される状態(S5)としても良い。
【0052】
<第6の実施形態>
図6は、本実施形態の素子製造方法により製造される異方性導電フィルム61の平面図(a)及びそのB−B線断面図(b)である。シリコンゴムやポリエステルフィルムなどのフィルム面の一定方向に延びる長尺状の穴62を、互いにほぼ平行に複数形成し、必要な表面処理を施した上で金属微粒子を分散させた液体をインクジェットにより穴62内に付与する。これを乾燥及び硬化させれば、フィルム面の一定方向に電気的導通ができ、これと直角方向には絶縁される異方性導電フィルム61を製造することができる。穴62は図6(b)に示すようにフィルムの厚さ方向に貫通するものとしてもよく、貫通しない溝として形成してもよい。
【0053】
<製造装置>
図7は、上記製造方法に用いられる素子製造装置の概略斜視図である。素子製造装置100は、インクジェット式の機能性液体付与装置を備えており、インクジェットヘッド群1、X方向駆動軸4、Y方向ガイド軸5、制御装置6、載置台7、クリーニング機構部8、基台9を備えている。
【0054】
インクジェットヘッド群1は、所定の機能性液体(金属含有液体、感光材料など)をノズル(吐出口)から吐出して基板に付与するインクジェットヘッドを備えている。
【0055】
載置台7は、この付与装置によって機能性液体を付与される基板101(PET、ガラス、シリコン、紙など)を載置させるもので、この記録媒体を基準位置に固定する機構を備える。
【0056】
X方向駆動軸4には、X方向駆動モータ2が接続されている。X方向駆動モータ2は、ステッピングモータ等であり、制御装置6からX軸方向の駆動信号が供給されると、X方向駆動軸4を回転させる。X方向駆動軸4が回転させられると、インクジェットヘッド群1がX軸方向に移動する。
【0057】
Y方向ガイド軸5は、基台9に対して動かないように固定されている。載置台7は、Y方向駆動モータ3を備えている。Y方向駆動モータ3は、ステッピングモータ等であり、制御装置6からY軸方向の駆動信号が供給されると、載置台7をY軸方向に移動させる。
【0058】
制御回路6は、インクジェットヘッド群1の各ヘッドに液滴の吐出制御用の電圧を供給する。また、X方向駆動モータ2にインクジェットヘッド群1のX軸方向の移動を制御する駆動パルス信号を、Y方向駆動モータ3に載置台7のY軸方向の移動を制御する駆動パルス信号を供給する。
【0059】
クリーニング機構部8は、インクジェットヘッド群1をクリーニングする機構を備えている。クリーニング機構部8には、図示しないY方向の駆動モータが備えられる。このY方向の駆動モータの駆動により、クリーニング機構8は、Y方向ガイド軸5に沿って移動する。クリーニング機構8の移動も、制御装置6によって制御される。
【0060】
なお、図7には新疎水パターニング等を行なう露光装置が示されていないが、水銀ランプなどを用いた公知の露光装置を本実施形態の製造方法に適用することができる。
【発明の効果】
本発明によれば、低コストな機能性液体付与方法を用いて、液滴が不必要にも漏れ広がらず微細な配線の形成が可能なRFIDタグの形成方法、RFIDタグの形成装置、スピーカの形成方法およびスピーカの形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る製造方法により製造されるRFIDタグの平面図(1)及びその矢視断面図(2)である。
【図2】上記RFIDタグの製造方法を説明する製造工程断面図である。
【図3】本実施形態の製造方法により製造されるスピーカの概略斜視図である。
【図4】本実施形態の素子製造方法により壁面に電気配線を形成した場合の正面透視図である。
【図5】本実施形態の素子製造方法により製造される立体配線を備えた素子の製造工程断面図である。
【図6】本実施形態の素子製造方法により製造される異方性導電フィルム61の平面図(a)及びそのB−B線断面図(b)である。
【図7】上記製造方法に用いられる素子製造装置の概略斜視図である。
【符号の説明】
10 RFIDタグ
11 PET基板
12 IC
13 アンテナ
14 ソルダーレジスト
15 Ag線
51 基板
53 穴
62 穴
100 素子製造装置
1 インクジェットヘッド群

Claims (9)

  1. 導電性材料を含有する配線用の液体を付与して、隣接する周回部が短絡しない渦巻状のアンテナを基板に形成するRFIDタグの形成方法において、
    前記基板上に、前記液体に対する親和性が他の領域よりも高い、渦巻状のパターンを形成する第1工程と、
    前記親和性の高い部分にインクジェット方式により前記液体を付与して前記アンテナを形成する第2工程と、
    前記アンテナの両端を接続する配線をインクジェット方式により形成する第3工程と、
    を備えたRFIDタグの形成方法。
  2. 前記第2工程と前記第3工程との間に、前記アンテナ上にソルダーレジストをインクジェット方式により形成する工程を更に備え、
    前記第3工程は、前記アンテナの両端を接続する配線の一部を前記ソルダーレジスト上に形成することで行なわれる請求項1に記載のRFIDタグの形成方法。
  3. 前記第1工程は、前記基板上にオルガノシロキサン膜を付与する工程と、前記オルガノシロキサン膜に光学マスクを介して露光させる工程と、を有する請求項1又は2に記載のRFIDタグの形成方法。
  4. 前記第1工程は、前記基板上にフルオロアルキルシラン膜を付与する工程と、前記フルオロアルキルシラン膜に光学マスクを介して露光させる工程と、を有する請求項1又は2に記載のRFIDタグの形成方法。
  5. 導電性材料を含有する配線用の液体を付与して、隣接する周回部が短絡しない渦巻状のアンテナを基板に形成するRFIDタグの形成装置において、
    前記基板上に、前記液体に対する親和性が他の領域よりも高い、渦巻状のパターンを形成するパターニング加工装置と、
    前記渦巻状の親和性の高い部分に前記液体を付与するインクジェット方式の第1液体付与装置と、
    前記渦巻状のパターンが接続するように前記液体を付与するインクジェット方式の第2液体付与手段と、
    を備えたRFIDタグの形成装置。
  6. 前記パターニング加工装置は、前記基板上にオルガノシロキサン膜を付与する感光材料付与装置と、前記オルガノシロキサン膜に光学マスクを介して露光させる露光装置と、を備えた請求項5に記載のRFIDタグの形成装置。
  7. 前記パターニング加工装置は、前記基板上にフルオロアルキルシラン膜を付与する感光材料付与装置と、前記フルオロアルキルシラン膜に光学マスクを介して露光させる露光装置と、を備えた請求項5に記載のRFIDタグの形成装置。
  8. 導電性材料を含有する配線用の液体を付与して、隣接する周回部が短絡しない渦巻状のコイルを振動板に形成するスピーカの形成方法において、
    前記振動板上に、前記液体に対する親和性が他の領域よりも高い、渦巻状のパターンを形成する第1工程と、
    前記親和性の高い部分にインクジェット方式により前記液体を付与して、前記コイルを形成する第2工程と、
    を備えたスピーカの形成方法。
  9. 導電性材料を含有する配線用の液体を付与して、隣接する周回部が短絡しない渦巻状のコイルを振動板に形成するスピーカの形成装置において、
    前記振動板上に、前記液体に対する親和性が他の領域よりも高い、渦巻状のパターンをパターニングするパターニング加工装置と、
    前記渦巻状の親和性の高い部分に前記液体を付与するインクジェット方式の液体付与装置と、
    を備えたスピーカの形成装置。
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