JP3624728B2 - 書籍内容表示システム、及び書籍内容表示方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
ディジタル化された情報を閲覧する方法に関し、特にディジタル情報の内容を確認する際の表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子書籍に関する技術として電子書籍を購入する前の事前確認にその書籍の概要を表示させるという公知例(特開平10−011363号公報)がある。この公知例では、電子書籍の購入前の内容確認において、キー情報の入力があれば表示する内容と、入力がない場合の内容(概要)に分けられている。
【0003】
しかし、この方法では概要を作成するために全ての書籍の内容を調べる必要があり手間がかかり、また、マンガ等の画像中心の書籍を概要だけで説明することは難しい、等といった問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
紙を媒体とした書籍において、購入前の事前確認は、書籍の内容をあらかじめ確認して購入するという重要な行為の一つである。当然、電子書籍においても、購入前の事前確認を行って内容を確認してから書籍を購入すると考えられる。しかし、内容の確認だけでなく、購入前の事前確認でその書籍に関する全ての内容を読んでしまうという紙の媒体の書籍で度々発生する問題が電子書籍でも発生すると考えられる。
【0005】
本発明は上述した問題の解決することを目的とし、特に、電子書籍の購入前の事前確認時の電子書籍内容の表示について所定の範囲で限定することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、購入前の事前確認の経過時間を測定する仕組みと、経過時間に伴い、徐々に電子書籍の内容を見づらくする画面表示装置を有し、ある一定時間以上購入前の事前確認を行っていると判断した場合には、徐々に表示画面を見づらくすることで、長時間の購入前の事前確認を防ぐことを可能とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。
【0008】
図1は、本発明の実施形態を示すもので、電子書籍を購入する前(事前確認)の表示を行う表示機器の一例を図示したものである。
【0009】
本発明の表示機器(表示装置とも言う)10は、電子書籍に関する情報などを表示する表示画面11、この表示画面11の内容に基き利用者が操作を行うタッチパネル12、その操作に応じた電子書籍を購入する際に使用する書籍情報等を印刷する印刷装置13、電子書籍を購入するときの支払や利用者の顧客IDの管理などに使用されるカードR/W14、記録情報を格納し、例えば、表示装置10にて購入した電子書籍の情報を書き込む記録媒体書き込み装置15、購入した電子書籍の情報が書き込まれる記録媒体16とを有している。
【0010】
図2は、図1に示した表示装置10の内部ブロック図を図示する。
【0011】
表示装置10は、図示するように主にCPU(処理装置)101、メモリ102、表示コントローラ103、タッチパネルコントローラ104、印刷コントローラ105、カードR/Wコントローラ106、ハードディスク(以下HD)107、通信コントローラ108、記録媒体書き込み装置コントローラ109、タイマー110から構成されており、CPU101は機器全体の制御を行い(制御部とも言う)、メモリ102はCPU101で制御を行うためのプログラムやデータが格納されている。表示コントローラ103は図1の表示画面11の表示を制御を行い、タッチパネルコントローラ104はタッチパネル12の制御を行い、印刷コントローラ105は印刷装置13の印字制御を行っている。そして、カードR/Wコントローラ106はカード等の情報媒体の書き込み、読み込みの制御を行い、HD107には表示画面11に表示される初期画面などの表示画面や、表示する書籍情報の一部が格納されており、通信コントローラ108はLANのとつながっており、サーバ等との間でデータの交換を制御する。記録媒体書き込み装置コントローラ109は記録媒体書き込み装置15の書き込みの制御を行う。タイマー110は電子書籍の事前に見ることのできる時間を測定する。
【0012】
次に、本発明の表示機器10が実行する処理を図2に示すフローチャートを基に詳細に説明する。
【0013】
最初に図1の表示装置10の表示画面11には初期画面が表示された状態となっている(S1001)。この初期画面としては例えば、図5の初期画面501を表示しており、その初期画面の内容は、電子書籍に関する新刊書籍の案内表示画面502や、利用者が所望の電子書籍を検索する時に使用する検索メニュー表示ボタン503、利用者が所望の電子書籍を見つけた時にその電子書籍を予約するために設けた予約メニュー表示ボタン504、案内表示画面502には表示されない他の最近の新刊書籍を見る場合に必要な案内メニュー表示ボタン505、次の画面に切替える次へボタン506、所望の電子書籍を購入する場合に使用される購入ボタン507、顧客カードを利用者が持っているか否かを操作する顧客カードなしボタン508を有している。利用者はこの表示画面11に表示された初期画面501の情報に基き、前述の各ボタンをタッチする操作をすることで、自ら希望する電子書籍の購入や、ある程度範囲の決まった(後述するタイマ時間範囲、特定の頁範囲など)電子書籍の見ることができる。そして表示装置10側では、利用者のタッチ操作を図1,2に示したタッチパネル12やタッチパネルコントローラ104を通じて認識し、CPU101の制御の基に、各操作にあった情報を利用者に提供することが可能となる。尚、初期画面501の情報やその他の画面情報などは、図2のHD107やメモリ102に記憶されており、CPU101の制御によって表示コントローラ103を介して表示画面11に表示されることは言うまでもない。
【0014】
次に、利用者は表示画面11に表示された初期画面501(図5)の表示内容から電子書籍を購入する前に事前に確認する操作、即ち電子書籍の書籍名の選択を行う(S1002)。これは、例えば、図6に示した様に、利用者が初期画面501の案内表示画面502を通じて「週間*」の電子書籍を選択を行う操作であって、この操作によって図2のタッチパネル11、タッチパネルコントローラ104を介して、CPU101が認識する。
【0015】
続いて、表示装置10は図5,6で説明した顧客カードなしボタン508を利用者が押下したかどうかをCPU101が判断することで、対象となる利用者が顧客カードを持っているかいないかを判断する(S1003)。顧客カードを持っていない顧客は、そのまま電子書籍を購入する前の事前確認を続けられる。しかし、図7に示す公開禁止チェック付き事前確認時間管理テーブル70や図8に示す公開チェック付き事前確認時間管理テーブル90からも明らかなように、電子書籍を事前に確認できる時間は顧客カード(顧客ID)を持っている顧客より短い時間が設定されている。
【0016】
ここで図7,8に図示するテーブルについて詳細に説明する。
【0017】
これら各テーブル70、90は、図2に図示したHD107に記憶された情報であり、利用者が対象となる電子書籍について、事前に読んだりする場合に使用されるテーブルを示している。つまり、本発明は、電子書籍を購入又は予約する前に対象となる電子書籍に関する情報を事前に読むための発明であるものの、無制限に読むことができるものとしてしまうと、利用者は全ての頁について読むことが可能となり、電子書籍を購入する必要が無く、電子書籍を販売する者に多大な損害を与えてしまうことになる。また、無制限に読める表示装置は、一人の利用者だけが装置を占有し、他の利用者に有効な情報を提供することができない、といった問題も発生する。逆に、電子書籍を事前に確認できない表示装置では、利用者はどの電子書籍を購入するのが良いかの判断ができず、問題がある。
【0018】
本発明のテーブル(図7,8)は正にこれらの問題を解決するものであり、以下、これらテーブルの詳細について説明する。
【0019】
テーブル70は前述したように、図2のHD107に格納された情報であり、その構成は、表示装置10にて電子書籍を購入又は予約する前に見ることができる多種多様な電子書籍のIDを格納する書籍ID702、その電子書籍の1ページあたり事前に確認できる確認時間703(尚、確認時間は図示するように顧客IDが有る場合と無い場合とは異なっている。単位は分。)、その電子書籍1冊あたり事前に確認できる確認時間705(尚、703と同様に、確認時間は図示するように顧客IDがある場合706とない場合704とは異なっている。単位は分)、その電子書籍のページについて、表示装置10に表示できないように、出版社側であらかじめ非公開にしておきたいページをページ毎に設定するための公開禁止チェックを付加するページ部707からなる。
【0020】
テーブル90は、テーブル70と同様に、図2のHD107に格納された情報であり、その構成は、テーブル70と一部同様であるが、テーブル90の公開チェックを付加するページ部901には、テーブル70の707の逆で、あらかじめ、出版社の側で、公開するページのみをページ毎に設定する。つまり、公開チェックの付いていないページは表示装置10に表示されないことを意味する。
【0021】
顧客カードを持っている顧客が、顧客カードの挿入を行うと(S1004)、顧客IDが書き込まれた顧客カードを図2のカードR/W14、カードR/Wコントローラの制御によって読み取り、CPU101がその情報を認識する(S1005)。そして、利用者が選択した電子書籍を購入するか否かを図5,6に図示した購入ボタン507の押下をCPU101が検知することで判断する(S1006)。購入することを判断した場合は、S1020の購入確認処理になり、購入でないと判断した場合は、S1007の処理となるが、この時、図2のタイマ110の設定時間は初期化される。つまり、対象となる電子書籍について、利用者はその中身を全く見ていない状態であるため、後述するように、電子書籍を見ている時間T1とページを見ている時間T2が初期化されるのである。
【0022】
このステップ1006によるタイマ110の初期化後、利用者によって選択された電子書籍について公開禁止チェックがあるか、または、公開チェックがあるかを判定する(S1007)。この判定は、前述した図7,8で説明したテーブルに基く情報によって行われる。後に詳細に説明するが、利用者が見た電子書籍のページについては公開禁止チェックを付加するため、それぞれのページに付けられた公開禁止チェックの有無を確認することで(S1007)、再び同じページを読むことを妨げる。また、事前に電子書籍の内容を見ることができる電子書籍について予め見ることができないページを設定している。即ち、図7の公開禁止チェック707のついたページについてはその表示を妨げることが可能なので、利用者はそのページについて見ることができない。また、逆に図8の公開チェック901の有無を確認することで、公開するページだけを表示することも実現可能である。
【0023】
次に、利用者が選択した電子書籍は公開の許されるページについてその内容が表示画面11上に表示され(S1008)、表示されたときからの時間T1と、T2をタイマー110で測定する(S1009)。尚、表示画面11に表示される電子書籍の上述した内容(情報)は、図2のメモリ102又はHD107に格納されていても良いし、通信コントローラ108に接続された他のサーバなどに格納された情報であっても良い。
【0024】
続いて、利用者が他の書籍を選択したかどうかを例えば図1,2のタッチパネル12の押下の検知などによってCPU101が判定する(S1010)。他の書籍を選択した場合には、タイマ110にてカウントしている書籍毎の確認時間T1を0にして、S1006へ戻り選択した書籍の購入前の事前確認が続けられる。更に、同様に利用者が他のページを選択したかをどうか判定する(S1011)。他のページを選択した場合には、タイマ110でカウントしているページ毎のT2を0にして、S1007へ戻り選択したページの購入前の事前確認が続けられる。
【0025】
更に、表示装置10に表示された電子書籍の事前確認時間を管理する(S1012、S1013)。前述してきたように、本発明の表示装置10では、電子書籍を購入又は予約する前の事前確認のできる時間をページごと、書籍ごと、S1005で得た顧客IDをもとに顧客ごとに設定することができる。要するに、図7の公開禁止チェック付き事前確認時間管理テーブル70や図8の公開チェック付き事前確認時間管理テーブル90にそれぞれの事前確認時間を設定しておき、それをHD107等に格納しておくことで達成することができる。これらのテーブル70又はテーブル90と、顧客カードから得られる顧客IDやタイマ110のカウント時間とを比較し、電子書籍の表示時間をある一定の範囲に限定することができる。
【0026】
具体的に図7,8で説明したテーブルに基いて説明すると、例えば、顧客IDを有する人が電子書籍「97905W」を購入又は予約する前に事前に確認する場合、その書籍についてはページ当たり「0.5分」の間、事前にその内容について確認でき、この書籍一冊当たり「5分」の間、事前に内容を確認ができ、更に、図7のテーブルでは公開禁止チェックが付加された「2、35、37、40」のページについては事前に確認をする事ができない。一方、逆にこのページだけを見せたいという場合には、図9のテーブル90で示すように、公開チェックを付ける領域901を用意する、つまり、「1,2,7,42」のページについては事前にその内容を確認することができる。
【0027】
ところで、S1012にて電子書籍を見ている時間(カウンタ110でカウントされるT1時間)がテーブル70、90に設定されている事前確認時間を超えた時には、表示画面11に他の書籍を選ぶよう催促する画面を表示し(S1018)、利用者に操作を促す。そして、S1013では前述のS1012と同様に選択した書籍の書籍ID701からテーブル70または、テーブル90を参照し、ページ毎に設定された事前確認時間703と、現在利用者が見ているページについての時間T2(タイマー110で測定)とを比較し、一定時間以上同じページを開いているかどうかを判定することにより、長時間の購入前の事前確認時間の判断をしている。そのページの事前確認時間内ならばそのページを時間まで確認できる。
【0028】
上述したS1013の判断に基づき、画面を徐々に見づらくしていく(S1014)。徐々に見づらくしていく方法として、近傍を使う方法が考えられる。図8の801を4近傍、802を8近傍と定義する。これらの近傍を用いて、点(i,j)の濃淡値f(i,j)を式(1)で平均化し、点(i,j)に代入する。代入することにより、その領域はぼやけた画像になる。この処理を画面全体で行うことにより、全体もぼけた画像になる。同様にして、8近傍、16近傍…と増やしていくか、同じ4近傍で繰り返し処理して、さらに見づらい画面へと変化する。具体的には図4のイメージのように、時間が経過するごとに、近傍の数を増やしていくか、4近傍のままで処理を繰り返すことにより、▲1▼〜▲4▼のように徐々に画像が粗くなり見づらくなる。もし、突然、画面が見えなくなれば、停電や表示装置の故障と利用者が思ってしまう恐れや、突然の画面の変化に利用者が驚き、装置に対して不快感を抱かれる恐れが有る。本実施例においては、利用者にそれらの不快感を与えることなく、事前確認の時間を制限できる効果がある。
【0029】
利用者による電子書籍の事前確認処理において、利用者が選択して表示した電子書籍のについて一度、事前確認時間の過ぎたページには公開禁止チェックを付ける(S1015)。具体的には、図7に示したテーブル70のページ707に、事前確認時間の過ぎたページ追加することで、この顧客には再度このページを見ないように、つまり購入又は予約前の事前確認ができないようにする。
【0030】
続いて、他の電子書籍かページを選択したかどうかを判断し(S1016)、選択しなかったと判断すると、他の書籍かページを選んで下さい、などのメッセージが表示画面11に表示される(S1017)。
【0031】
尚、S1012で事前確認時間が過ぎた場合、他の書籍を選んで下さいとのメッセージが表示画面11に表示され(S1018)、その後、初期画面に戻る(S1019)。
【0032】
次に電子書籍を購入する場合について説明する。尚、電子書籍を予約する場合についても略同様な処理がされることは言うまでもない。
【0033】
前述したS1006の処理で利用者が電子書籍の購入を選択すると、書籍を購入する際に、選んだ書籍の価格や冊数などを顧客が確認するために表示画面11に表示し(S1020)、書籍購入の際の決済を行う(S1021)。この決済は図2のカードR/W14に利用者が購入に用いられるカードを挿入し決済を行う。決済の詳細のレシートは印字装置13から印刷される。そして、利用者が選んだ電子書籍の情報が、例えばHD107から媒体書き込み装置15に伝えられ、この媒体書き込み装置15が媒体に電子書籍の情報を書き込み、その媒体を利用者が受け取ることで受取購入が完了する(S1022)。
【0034】
次に、本発明の表示装置10を使用して書籍を購入する場合の具体例を図10に図示される表示画面の例を基に説明する。但し、書籍については、前述したデジタル化された電子書籍にかかわらず、通常の紙媒体の書籍も対象にしている。
【0035】
書籍を購入する場合は、前述した実施形態で説明した如く利用者が対象となる書籍の予め決められたページ等を見て(事前確認)購入する場合や、図5の表示例に示すように書籍の検索キー503を使用して所望の書籍を検索して購入する場合や、利用者が購入する書籍を予め決めて事前確認も検索もせずに書籍を購入する場合など様々な態様が考えられる。
【0036】
何れにしても利用者が購入すべき書籍を見つけた場合、本発明の表示装置10は図10に示される画面1001の情報を例えば図2のHD107からCPU101が読み出して表示画面11に表示する。この画面1001は利用者に電子書籍の種類を選択させる画面であって、図示するように紙媒体の書籍か、電子書籍かを表示画面11に表示するため、利用者はタッチパネル12でその種類を選ぶことができる。そして、表示装置11が設置されているその書店に、紙媒体の書籍の在庫がある場合、図10の画面1002に示すようにその保管場所を表示画面11に表示する。この表示により利用者の希望する書籍の場所が分かる。しかし、在庫がない場合、図10の画面1003で示すように、電子書籍をその場で購入するか、カウンターで購入するか、電子書籍は不要であるかを選択することができる。電子化された本である電子書籍を購入する場合は、前述したように図1,2に示された記録媒体書き込み装置15によって記録媒体16に電子書籍の情報を書き込むことで完了する。
【0037】
電子書籍は電子化(デジタル化)された情報であって、図2のHD107や表示装置10にLANなどで接続されたサーバなどに格納されていることは、前述してきた通りであるが、電子書籍の情報そのものをメンテナンスする必要がある。例えば、法律書等のように頻繁に内容が更新される書籍を電子化した書籍において、変更したいページだけを書き換える処理が必要であり、以下、それらの処理について詳細に説明する。
【0038】
図12は電子書籍の情報(データ)に示す電子書籍データ構成図を図示した一実施形態である。電子書籍データはバージョン(Version)管理部1101、領域管理部1102、ディレクトリ1103、書籍データ1104から構成されている。バージョン管理部1101は、出版社コード、書籍ID、バージョン番号から構成されており、それぞれ出版社の識別、書籍の識別、その書籍のバージョン番号が格納されている。領域管理部1102はその書籍データ領域の使用状況を管理するデータが格納されている。第1ブロックから順に使用済みか空いているブロックかを示す。1は使用済みで0は空きブロックであることを示している。ディレクトリ1103は書籍データ1104をブロック化した記憶領域にページを格納した時、各ページがどのブロックから始まるかが格納されている。また、各データの最後には終了を意味するデータが付いている。1ページはS1ブロックの途中でデータは格納されており、最後にデータの終了を表わす記号「E」が記憶されている。2ページは、データがS2ブロックでは終わらずに、残りのデータの格納先であるS231ブロックへデータが続いていることを示すデータが最後に記憶されている。そして、S231ブロックの最後にデータの終了を表わす記号「E」が記憶されている。
【0039】
次に、図13のフローチャートと図11の管理テーブルとを使用し、前述の電子書籍データを変更する処理について説明する。尚、説明は省略するが処理を実行するCPU(制御部)や、表示装置10以外の外部の制御部(図示していない)がHDやサーバなどに記憶された電子書籍のデータを変更している。
【0040】
最初に図12に示すバージョン(version)管理部1101からバージョン番号を得て、図11のバージョン管理テーブルを参照し、書き換えるページがどのページかを知る(S1301)。例えば、図12のバージョン番号は「Ver1」なので、図11のテーブルを制御部が参照することで、「ver1」から「ver2」への変更・追加ページは10、15、20ページであることが判断できる。
【0041】
次に書き換えに必要なブロック数を調べる(S1302)。この処理ではS1301と同様に、図12に示すバージョン管理部1101からバージョン番号を得て、図11のバージョン管理テーブルを参照し、書き換えるブロックが何ブロックかを知る。例えば、図12のバージョン番号は「ver1」なので、図11のテーブルから、「ver1」から「ver2」への変更・追加に必要なブロック数は10ページ目は1ブロック、15ページ目は1ブロック、20ページ目は2ブロックであることが判断できる。
【0042】
そして、変更するページのブロックが始まるブロック番号(スタートブロック番号)を図12のディレクトリ1103から読み込み(S1103)、その情報を基に変更するページのブロックを上書きする(S1304)。このとき、そのブロックで上書きが終了したかを判断する(S1305)。
【0043】
S1306ではS1305で上書きが終了しなかった時の処理を行う。具体的には、領域管理部1102で空いているブロックを探し、書き終えたブロックの最後に次に書くブロック番号を書き込み、そのブロックへ書き込みを行う。
【0044】
一方、S1305の処理でブロックの上書きが終了した場合は、そのブロック内の残りの情報を消去し、データの終了情報である「E」を書き(S1307)、すべての変更・追加するページを書き終わったかの判断をする(S1308)。尚、残りのページがある時は、前述したS1303の処理を行う。
【0045】
この様に、電子書籍の情報(データ)をそのページ毎に管理し、バージョン情報なども付加することで、新たに電子書籍の変更があってもそのページだけを変更することができるので電子書籍自身を安く購入できるという効果がある。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したこのシステムにより、一般的な書籍購入までの流れの一部である、購入又は予約前の事前確認が電子書籍においても可能となった。
【0047】
また、書籍を販売する側では、購入前の事前確認をされても一定時間が経てば強制的にページを見にくくし、書籍を全部読めなくするので、販売数の減少につながらない。
【0048】
また、購入前の事前確認時間が経過した時に、突然読めなくするよりも、画面が徐々に変化していくので、顧客に不快感を与えないという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表示機器(表示装置)の概観図
【図2】表示機器のハードウェア構成図
【図3】電子書籍を購入又は予約する前の事前確認処理のフローチャート
【図4】時間経過にしたがって画面が見づらくなる例
【図5】初期画面の実施例
【図6】購入前の事前確認したい書籍を利用者が選択している例
【図7】書籍の種類、ページにより購入前の事前確認時間、隠すページが設定されたテーブルの構成例を示した図
【図8】書籍の種類、ページにより購入前の事前確認時間、表示するページが設定されたテーブルの構成例を示した図
【図9】粗い画像に変化させる方法の例
【図10】紙媒体の書籍がない時、代りに電子書籍を購入する時の画面の表示例
【図11】バージョン管理テーブル
【図12】電子書籍のデータ構成図
【図13】差分ダウンロード処理フローチャート
【符号の説明】
10:表示機器、11:表示画面、12:タッチパネル、13:印刷装置、14:カードR/W、15:記録媒体書き込み装置、16:記録媒体、70:書籍内容公開時間テーブル(公開禁止設定)、90 書籍内容公開時間テーブル(公開設定)
Claims (10)
- 文字を含む書籍の内容を表示する表示手段と、
前記表示手段で書籍の内容を表示する表示時間を測定する測定手段と、
書籍毎に設定された所定値を記憶する記憶手段と、
前記測定手段で測定する表示時間が、前記所定値を超えたとき、前記表示手段で表示している文字をぼやかす制御手段とを有することを特徴とする書籍内容表示システム。 - 請求項1であって、
前記所定値は、書籍の頁毎にも設定されていることを特徴とする書籍内容表示システム。 - 請求項1又は2であって、
前記制御手段は、前記表示手段で内容を表示した書籍を購入する決済を実行することを特徴とする書籍内容表示システム。 - 請求項1から3のいずれかであって、
前記制御手段は、文字をぼやかした書籍の内容を再度表示することを抑止することを特徴とする書籍内容表示システム。 - 書籍の内容を表示する表示手段と、
書籍購入前の事前確認のために前記表示手段に書籍の内容を表示している時間を測定する測定手段と、
前記測定手段で測定した時間が予め決められた或る一定時間を超えたと判断したとき、その判断に従って前記表示手段で表示している書籍の内容に含まれる文字をぼやかす制御手段と有することを特徴とする書籍内容表示システム。 - 表示装置の制御部で実行する書籍内容表示方法であって、
書籍名の選択入力を受ける第1ステップと、
前記第1ステップで選択入力を受けた書籍名の書籍の内容を表示部に表示させる第2ステップと、
前記第2ステップで表示させる表示時間をタイマーで測定する第3ステップと、
前記第3ステップで測定する表示時間が所定値を超えたとき、前記表示部に表示している内容の文字をぼやかす第4ステップとを含む書籍内容表示方法。 - 請求項6であって、さらに、
前記第2ステップで表示している内容とは別の内容の選択入力を受けたとき、前記第3ステップにてタイマーで測定している表示時間を初期化する第5ステップを含む書籍内容表示方法。 - 請求項6又は7であって、
前記所定値は、書籍名毎に設定されていることを特徴とする書籍内容表示方法。 - 請求項6〜8のいずれかであって、
前記所定値は、顧客ID毎に設定されていることを特徴とする書籍内容表示方法。 - 請求項6〜9のいずれかであって、さらに、
前記第4ステップで文字をぼやかした内容を、前記制御部で公開禁止にする第6ステップを含む書籍内容表示方法。
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