JP3623743B2 - 生体情報測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、生体情報測定装置およびこれを使用する測定方法に関し、特に、生体の密度、水分、血中酸素濃度、グルコース濃度、血糖値、脈拍、その他の様々な生体の代謝に対応する生体内の光伝播が伝播する光の波長により異なる変化をする性質に着目して生体内部の情報を得る生体情報測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
物質或いは材料を光線或いはX線により照射して内部状態を測定することは一般的に行なわれている。生体についても、これをX線により照射して生体内部状態を測定し、或いは生体活動を測定することも実施されている。この種の測定を生体について実施する場合、測定は無侵襲であることが特に重要である。
ここで、生体を赤外光により照射して生体内部状態を測定する従来例を図11を参照して説明する。変調器1−2、半導体レーザ1−1、光ファイバ1−3および光ファイバ1−6、光検出器1−7、多チャネルロックインアンプ1−8を主構成要素とする生体情報測定装置により変調された赤外光を生体内部、一例として頭骸骨内側の脳の表層を透過させて得られた測定結果である生体情報を記憶装置1−13に蓄積し、蓄積された生体情報を演算装置1−12において演算処理して生体情報の変化を測定し、この変化に基づいて生体内部状態を測定する。なお、以上の半導体レーザ1−1には、一例として、波長780nm光の半導体レーザが8個具備され、波長830nm光の半導体レーザも8個具備され、これらの個数の半導体レーザに対応して16個の光検出器1−7が具備されている。
【0003】
以上の生体情報測定装置は、光ファイバ1−3の先端に接続される波長780nm光の入射プローベと波長830nm光の入射プローベを1対として合計8対の入射プローベを生体の頭部の8箇所に適用し、半導体レーザ1−1から出射した相異なる波長の赤外の被変調光を入射プローベを介して頭骸骨を透過して脳表層に入射している。赤外光は頭蓋骨および生体を比較的に良好に透過するので、生体内を乱反射しながら伝播して再び頭部に到達し、これを生体の頭部に適用されている合計8対の受光プローベによりそれぞれの波長の反射光として受光することができる。特に、ヘモグロビンの遠赤外光における光吸収は酸素飽和度により大きく変化する。これに着目して、脳の表層における脳の作用、人間の顔色が悪いという様な情報を光学的に検出、測定することができる。
【0004】
光ファイバ1−6の先端の受光プローベが受光した反射光は多チャネルロックインアンプ1−8に入力される。ところで、生体へ光を入射して生体透過した出力信号を測定する場合、得られる信号は大変に微小なものであり、通常、この微小信号は光検出器に混入している外部雑音に埋没し、或いは光学的擾乱に曝されているのでその測定は一般に困難である。しかし、ロックインアンプ1−8は変調信号に対して選択性の高いフイルタ回路を構成しており、このフイルタ回路を具備することにより先の光周波数および入射プローベ位置に対応する反射光強度を分離して測定することができる。(詳細は、特開2000−172407号公報、株式会社日立メディコ メディックスREPORT MEDIX VOL. 29 参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、最近は、蛍光灯照明器具の如くインバータにより駆動される照明器具が普及し、これが高調波成分を含めて数10kHz以上に亘る広スペクトルの外光を発生している場合があり、これら外光の影響を除いて低雑音で微小信号を測定することは実際の医療現場においては困難な状態にある。そして、生体の表面状態は個々に大きく異なるところから、光源を生体に密着させることの再現性に乏しく、これに起因して絶対的な透過度を求めることは難かしく、これが測定精度を制限する要因になっている。そして、以上の生体情報測定装置の従来例において、半導体レーザ1−1および光検出器1−7のセットの対の数を増加して2次元的に多数箇所について同時に生体情報測定を実施する場合、半導体レーザ1−1および光検出器1−7の各セットに対応して、変調器1−2、半導体レーザ1−1、光検出器1−7、ロックインアンプ1−8を準備する必要がある。これにより、生体情報測定装置全体が大型化、複雑化する。また、生体内の線形性により高調波が発生する様な場合、ロックインアンプを使用することに依っては生体内部状態の測定自体が原理的に困難になる。
【0006】
この発明は、光源である半導体レーザを同時に複数個動作させて生体に複数の光を同時に入射すが、生体内を反射透過した反射光を受光する光検出器は1個であり、1個の光検出器が受光する複数の光を対応する半導体レーザ毎に格別に分離して測定すると共に如何なる外光がこの光検出器に混入してもこれが検出信号に影響を与えない上述の問題を解消した生体情報測定装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1:擬似雑音系列発生器11、21と、擬似雑音系列発生器の発生する擬似雑音系列によりASKしてスペクトラム拡散した光強度振幅を出力するレーザドライバ12、22と、スペクトラム拡散したレーザドライバ出力を割り当てられて駆動される半導体レーザ13、23とより成る光出射部を相異なる2光波長のそれぞれについて具備し、擬似雑音系列は相異なる2光波長のそれぞれについて各別のものとし、生体を伝播して到達する光を受光し電気的な検出信号を発生する光検出器14と、検出信号を入力してこれをAD変換するADコンバータ15とより成る光検出部を具備し、ADコンバータ15の出力するAD変換検出信号を入力すると共に擬似雑音系列発生器11、21の発生する擬似雑音系列を入力し、両者を1周期以上に亘って掛け算して逆スペクトラム拡散する掛け算器17、27と、掛け算器の出力を累算する累算器18、28とより成る相関処理部を2光波長のそれぞれについて具備し、両累算結果に基づいて生体情報を求める生体情報測定装置を構成した。
【0008】
そして、請求項2:請求項1に記載される生体情報測定装置において、更なる光検出部24を具備すると共に、更なる相関処理部を2光波長について1組具備し、先の両相関処理部の累算器の累算結果を入力して両結果の比を求める第1の割り算器29を具備し、更なる両相関処理部の累算器の累算結果を入力して両結果の比を求める第2の割り算器39を具備し、第1の割り算器29の求めた比および第2の割り算器39の求めた比を入力し両者の比を求める第3の割り算器50を具備する生体情報測定装置を構成した。
【0009】
また、請求項3:請求項1に記載される生体情報測定装置において、擬似雑音系列を高周波の発振器60の発生する搬送波により変調するアップミキサ61、62を相異なる2光波長について具備して被変調波によりレーザドライバ12、22の出力する光強度振幅をASK変調し、光検出器14により検出した検出信号を高周波の発振器60の発生する搬送波により復調するダウンミキサ63を具備して復調した検出信号をAD変換する生体情報測定装置を構成した。
更に、請求項4:請求項1に記載される生体情報測定装置において、
擬似雑音系列発生器をホッピングパターン発生器71、81と周波数シンセサイザ72、82により構成して周波数シンセサイザ72、82はホッピングパターン発生器71、81の発生する周期乱数に対応して周波数系列の擬似ランダムパターンを相異なる2光波長のそれぞれについて発生し、光検出器14の出力する検出信号を入力すると共に周波数シンセサイザ72、82の発生する周波数系列の擬似ランダムパターンを入力し、両者を掛け算して復調するダウンコンバータ92、93を相異なる2光波長のそれぞれについて具備し、ダウンコンバータ92、93の出力する復調信号をADコンバータ15に入力する生体情報測定装置を構成した。
【0010】
ここで、請求項5:請求項3に記載される生体情報測定装置において、光検出器14により検出した検出信号を高周波の発振器の発生する搬送波により復調するダウンミキサ65、65’を相異なる2光波長のそれぞれについて具備して復調した検出信号をAD変換する構成を複数通り有し、逓倍数2、3を異にする逓倍器64、64’を複数個具備し、高周波の発振器出力を逓倍器64、64’を介してダウンミキサ65、65’に供給する生体情報測定装置を構成した。
そして、請求項6:擬似雑音系列発生器と、擬似雑音系列発生器の発生する擬似雑音系列によりASKしてスペクトラム拡散した光強度振幅を出力するレーザドライバと、スペクトラム拡散したレーザドライバ出力を割り当てられて駆動される半導体レーザとより成る光出射部を相異なる2光波長のそれぞれについて具備し、擬似雑音系列は相異なる2光波長のそれぞれについて各別のものとし、生体を伝播して到達する光を受光し電気的な検出信号を発生する光検出器と、検出信号を入力してこれをAD変換するADコンバータより成る光検出部を具備し、ADコンバータの出力するAD変換検出信号を入力すると共に擬似雑音系列発生器の発生する擬似雑音系列を入力し、両者を1周期以上に亘って掛け算して逆スペクトラム拡散する掛け算器と、掛け算器の出力を累算する累算器とより成る相関処理部を2光波長のそれぞれにいて具備し、両累算結果に基づいて生体情報を求める生体情報測定装置について、相異なる2光波長について具備される半導体レーザ13、23を生体に対して2次元的にマトリクス状に配列してコンタクトすると共に、光検出器14を生体に対して同様に2次元的にマトリクス状に配列してコンタクトする生体情報測定装置を構成した。
【0011】
【発明の実施の形態】
この発明は、雑音に埋没する微弱な信号を選択増幅するロックインアンプの如きアナログ回路を採用することに代えて、擬似雑音符号として擬似ランダム系列の信号を使用してこれを出射光に含め、これとディジタル信号処理を施した検出信号との間の相関を求めて検出信号を取り出し、光の波長により異なる生体の代謝に対応する生体内の光伝播を検出して生体内部の情報を得る生体情報測定装置である。
【0012】
擬似ランダム系列の代表例としては、アダマール行列から得られるアダマール系列と呼ばれるものがある。アダマール系列は、下記のアダマール行列
【0013】
【数1】
Figure 0003623743
この系列はいくらでも大きな系列とすることができる。全て組み合わせの積和はゼロとなっているが、1と−1の個数が等しくない系列、周波数成分が狭いと思われるものは排除して選択することができる。これは系列の周期を大きくしていった場合も同様である。他の擬似ランダム系列としてM系列を使用することができる。M系列は多段のシフトレジスタの中間から帰還した信号と最終段の出力の排他的論理和を入力に接続して得られる2値系列の集合である。そして、この生成のクロック周波数をチップレートと呼び、最小パルス時間をチップ時間と呼ぶ。この様にして得られる系列には、スペクトルが広くランダム性を有する特徴があるが、異なる列は互いに直交する性質があり、自己以外には相関がゼロ、即ち、積和演算を行えば常にゼロとなる。この種の系列にはアダマール行列から得られるアダマール系列、M系列の他にゴールド系列がある。この発明においてはこの種の擬似ランダム系列を擬似雑音系列として使用する。長いビット列とすることにより、それだけ相関を求める際の積和量を長く取ることができ、より雑音の影響を小さくすることができる。
【0014】
相関を取るには、疑似雑音系列の1を+1とすると共に0を−1とし、時系列的に検出される電気的な検出信号と疑似雑音系列との間の積を取り、擬似雑音系列の1周期に亘って和を取る。直交した擬似雑音系列の相互相関もゼロになるので、測定しようとする光源から出射する信号を良好に分離して求めることができる。また、擬似雑音系列の内でも1と0の符号の数が等しいものを使用すれば、白色の雑音が存在した場合でもその平均値は積和の過程でゼロとなる。この積和演算は1周期以上に亘って長く取れば、それだけ平均化を進めることができる。
【0015】
以上の相関量を求めるに際して、高周波を重畳すれば雑音をより一層低減させることができる。これは光検出器の1/f雑音から逃れることと、レーザ光源の戻り光によるパワー変動を抑制することに貢献する。高周波を重畳する手順は、擬似雑音系列をチップレートの周波数以下の周波数を通過する低域フィルタを介することにより不要な高周波帯域を除去した後、直接或いはこの周波数帯域と重ならない周波数を搬送波として乗算し、光源に入力する。上述の通り、この時に光源の波長或いはその設置位置について相異なる擬似雑音系列を使用する。1個の光検出器から得られる電気的な検出信号に対して必要な帯域を通過するフィルタを介して復調した信号と対応する擬似雑音系列との間の積和演算、相関を取るこの相関量はその光源の出射光の伝播成分の大きさに対応している。また、直交する擬似雑音系列を使用しているので光源毎にそれぞれの相関量が独立に求められる。以上の信号処理においては、伝播媒質から発生する雑音の影響は積和演算により平均化されるので極めて小さくなる。異なる擬似雑音系列を使用することにより複数の光源から出射した光を検出器で誤って検出する恐れはない。この擬似雑音系列はビット長を長くすれば数多く形成することができる。そして、このビット長を長くすることによりS/N比を容易に高めることができる。
【0016】
光源と生体の間のコンタクトが再現性に乏しく、生体の透過光量が変動する場合は、光検出器を複数個使用し、光源から距離を変えて両光検出器を設置する構成とする。これにより、光源から生体に対して入射する光量が変化しても、異なった距離に設置された光検出器から得られる検出光量の比率を求めることにより光量が変化したことに起因する両測定結果の変動は相殺されるに到り、入射する光量の変化の影響は蒙むらない。
或る搬送波周波数を乗じて擬似雑音系列を変調して光を出射した場合、生体内の伝播媒質の一部に非線形性があれば、伝播信号成分内に整数倍の高調波の搬送波周波数とする信号が得られる。ここで、高調波搬送波周波数で復調したものと入力擬似雑音系列との間の相関を取ることにより生体内の非線型情報を得ることができる。
【0017】
【実施例】
この発明の実施例を図1を参照して説明する。
11は第1の擬似雑音系列発生器、21は第2の擬似雑音系列発生器である。第1の擬似雑音系列発生器11と第2の擬似雑音系列発生器21は、雑音系列発生器自体の構成は同一であり、使用に際してこれらを格別に制御して相異なる擬似雑音系列を発生せしめる。
擬似雑音系列として、例えば、32ビットのアダマール行列より得られる下記の2パターンを発生せしめる。
【0018】
第1の擬似雑音系列:01101001100101101001011001101001
第2の擬似雑音系列:00111100110000111100001100111100
12は第1のレーザドライバ、22は第2のレーザドライバである。これらレーザドライバ自体の構成も同一である。13は780nmの光を発光する第1の半導体レーザ、23は830nmの光を発光する第2の半導体レーザであり、共に5mWの光を出射する。
【0019】
ここで、第1のレーザドライバ12に第1の擬似雑音系列発生器11の発生する第1の擬似雑音系列を供給して第1のレーザドライバ12の出力する光強度振幅を第1の擬似雑音系列によりASKしてスペクトラム拡散し、スペクトラム拡散したドライバ出力を第1の半導体レーザ13に割り当てて駆動する。同様に、第2のレーザドライバ22に第2の擬似雑音系列発生器21の発生する第2の擬似雑音系列を供給して第2のレーザドライバ22の出力する光強度振幅を第2の擬似雑音系列によりASKし、これを第2の半導体レーザ23に割り当てて駆動する。
【0020】
14は1個のフォトダイオードより成る光検出器である。第1の半導体レーザ13および第2の半導体レーザ23から出射した相異なる波長の赤外の被変調光は、それぞれの入射プローベ131および入射プローベ231を介して頭骸骨を透過して脳表層に入射し、脳表層を乱反射しながら伝播して再び頭部に反射光として到達し、光検出器14によりその受光プローベ141を介して反射信号光として受光し、電気的な検出信号を発生する。
15はADコンバータであり、光検出器14の発生した両波長光の検出信号をディジタル信号に変換する。
【0021】
16は第1の符号変換器、17は第1の掛け算器である。第1の掛け算器17の一方の入力端にはADコンバータ15を介してディジタル信号に変換された第1の半導体レーザ13の出射した光出力に対応する検出信号が入力されると共に他方の入力端には第1の符号変換器16を介して変換された第1の擬似雑音系列が入力される。第1の掛け算器17においては、時系列的に検出入力される検出信号と第1の疑似雑音系列との間の積を取る。第1の掛け算器17の掛け算した結果の出力は第1の累算器18に入力され、ここにおいて拡散された1周期に亘って加算され、結局、第1の疑似雑音系列に対応した検出信号のみが出力されるに到る。26は第2の符号変換器、27は第2の掛け算器である。第2の掛け算器27の一方の入力端にはADコンバータ15を介してディジタル信号に変換された第2の半導体レーザ23の出射した光出力に対応する検出信号が入力されると共に他方の入力端には第2の符号変換器26を介して変換された第2の擬似雑音系列が入力される。第2の掛け算器27においても、時系列的に検出入力される検出信号と第2の疑似雑音系列との間の積を取る。第2の掛け算器27の掛け算した結果の出力は第2の累算器28に入力され、ここにおいて拡散された1周期に亘って和算され、第2の疑似雑音系列に対応した検出信号のみが出力されるに到る。後で詳しく説明されるが、直交した擬似雑音系列の相互相関もゼロになるので、測定しようとする半導体レーザ光源から出射する信号を分離して求めることができる。
【0022】
以上の生体情報測定装置の動作を生体中の血中酸素濃度と脈拍を測定する仕方を例として更に説明する。
第1の半導体レーザ13および第2の半導体レーザ23より成る2個の半導体レーザは、対応する第1のレーザドライバ12および第2のレーザドライバ22によりパワー制御されて生体を照射する。これに際して、これら半導体レーザと生体との間の間隔が短かければそのまま光を照射するが、これらの間隔が長い場合は半導体レーザの出射する光を光ファイバを介して生体に照射する。後で更に具体的に説明されるが、伝播係数は光検出器14により検出された検出信号はADコンバータ15においてサンプル抽出され、掛け算器17、27において符号変換器16、26を介して供給される擬似雑音系列の間の相関の有無により求められる。ここで、サンプリング周波数をチップレートより高くすることにより精度を高くすることができる。
【0023】
次に、相関を取る方法について説明する。フォトダイオードより成る光検出器14の発生する電気的な検出信号をADコンバータ15でAD変換し、ディジタル化された検出信号値に対して、擬似雑音系列が1であれば+1を、0であれば−1を掛ける。この積を擬似ランダム系列の1周期に亘って累積した和をもって相関量とする。この積和は1周期以上、或はそれ以上の周期に亘って実行する。疑似雑音系列は1と0の符号の数が等しく、DC的な外光が入力に混入したり、白色の雑音が存在しても、その平均値は積和の過程でゼロとなる。また、直交した擬似雑音系列の間の相互相関もゼロになるので、測定しようとする2個の光源から出射される信号を分離して求めることができる。元の信号以外の情報は累積されない。
【0024】
ここで、
・入力光のパワー:P(波長780nm)、P(波長830nm)
・酸素化ヘモグロビンの吸収係数:E1 OX(波長780nm)、E2 OX(波長830nm)
・脱酸素化ヘモグロビンの吸収係数:E1 dX(波長780nm)、E2 dX(波長830nm)
・ヘモグロビン以外の吸収係数:n(波長780nm)、n(波長830nm)
・生体中の酸素化ヘモグロビンの濃度:COX
・脱酸素化ヘモグロビン濃度:CdX
・得られたそれぞれの相関量:T、(波長780nm)、T(波長830nm)
・生体中の伝播距離:d
・伝播係数:x(波長780nm)、x(波長830nm)
とする。
【0025】
光源と生体のコンタクトが理想的であれば、伝播係数x、xは以下の通りになる。
=−log(T/P)/d
=−log(T/P)/d
ここで、
−log(T/P)=(E1 OX・OX+E1 dX・dX+n)d
−log(T/P)=(E2 OX・OX+E2 dX・dX+n)d
であり、COX、CdXについて解けば、
OX=[(x−n)E2 dX−(x−n)E1 dX/A
dX=[(x−n)E1 OX−(x−n2 OX]/A
A=E1 OX・2 dX−E1 dX・2 OX
となる。酸素飽和度Osat をCOX/(COX+CdX)で定義すれば、
sat(x、x)=[(x−n2 dX−(x−n1 dX]/[(x−n)E2 dX−(x−n)E1 dX+(x−n)E1 OX−(x−n)E2 OX
となる。
【0026】
生体中の距離dは実測できないが、他のパラメータは生体固有のものであるので、予め酸素飽和度Osat と較正を行っておけば、相関量から酸素飽和度Osat を求めることができる。
図2は光源出力5mWの場合の両波長の相関量の比と血中酸素濃度の間の校正チャートである。この校正チャートを使用して血中酸素濃度を同定することができる。例えば、830nm光と780nm光の相関量が或る時間で0. 1および0. 05であったとすれば、その比である「780nm光相関量/830nm光相関量」は50(0. 05/0. 1)であり、図2のグラフを参照してこの場合の血中酸素濃度は80%であると測定される。また、図3を参照するに、生体と入射プローベおよび受光プローベとの間のコンタクトが良好であると共に半導体レーザの出力が安定していれば、それぞれの波長の光の相関量はその比を保ったまま、血流量の大きさに反比例して脈動する。この周期に着目して脈拍数を測定することができる。
【0027】
図4を参照して第2の実施例を説明する。図4において、図1における部材と共通する部材には共通する参照符号を付与している。この第2の実施例は、第1の実施例において、第1の半導体レーザ13および第2の半導体レーザ23の組から出射した被変調光を入射プローベ131および入射プローベ231を介して入射する光入射領域20からみて光検出器14より遠いところに第2の光検出器24を配置した生体情報測定装置に相当する。35は第2の光検出器24の検出信号を入力してこれをAD変換する第2のADコンバータである。47は第2のADコンバータ35の出力するAD変換検出信号を入力すると共に擬似雑音系列発生器21の発生する擬似雑音系列を入力し、両者を1周期以上に亘って掛け算して逆スペクトラム拡散する第4の掛け算器である。第4の掛け算器47の掛け算した結果の出力は第4の累算器48に入力され、ここにおいて拡散された1周期に亘って加算される。37は第2のADコンバータ35の出力するAD変換検出信号を入力すると共に擬似雑音系列発生器11の発生する擬似雑音系列を入力し、両者を1周期以上に亘って掛け算して逆スペクトラム拡散する第3の掛け算器である。第3の掛け算器37の掛け算した結果の出力は第3の累算器38に入力され、ここにおいて拡散された1周期に亘って加算される。29は第1の累算器18の累算結果と第2の累算器28の累算結果を入力して両結果の比を求める第1の割り算器である。39は第3の累算器38の累算結果と第4の累算器48の累算結果を入力して両結果の比を求める第2の割り算器である。50は第1の割り算器29の割り算結果と第2の割り算器39の割り算結果の比を求める第3の割り算器である。
【0028】
以下、第2の実施例を、第1の半導体レーザ13および第2の半導体レーザ23から出射される両波長光の生体内における伝播係数の差異に基づいて生体情報の代表的なものである生体中の血中酸素濃度と脈拍を求める場合について説明する。
上述した通り、生体情報測定装置の入射プローベおよび受光プローベと生体との間のコンタクトは不安定になりがちであり、半導体レーザの出力の安定性も完全ではない。これらに起因して伝播係数、即ち、光検出器により検出される電気的な検出信号に基づいて得られる相関量の大きさが変動することになる。この測定毎の測定結果の変動は予め較正を取っておいても補償することはできない。これに対して、複数個の光検出器を生体に位置決めコンタクトして両波長光それぞれについて複数個の検出信号を求め、これに基づいて得られる両波長光よる伝播係数の比を取れば、コンタクトの状態、半導体レーザの出力の安定性とは無関係に測定結果は一定の値に近ずく。これは複数個の光検出器の間で伝播している波長の異なる光の伝達係数を複数個の光検出器の間の比のみで求めることになるからである。
【0029】
図4を参照するに、光検出器14から得られる両波長成分の伝播係数の比である第1の伝播係数比を求め、更に、光入射領域20からみて光検出器14より遠いところに設置される第2の光検出器24から得られる両波長成分の伝播係数の比である第2の伝播係数比を求める。この第1の伝播係数比と第2の伝播係数比は生体中の波長による伝播係数が異なれば異なった値となる。第1の伝播係数と第2の伝播係数の比を取ることにより、半導体レーザの出力の安定性とは無関係に精度を損なわずに測定をすることができる。即ち、生体情報測定装置の入射プローベと生体との間のコンタクト係数をRとすれば、先の伝播係数:x、xの説明において、伝播係数をy、yとした時、
=−log(R/P)/d
=−log(R/P)/d
ここで、両伝播係数をy、yの比をとるに際して、これら両者が対数により表現されているところから、比をとる代わりにこれら対数の差を取ることによりRが消去できることに対応する。また、酸素飽和度はn、nが小さく、これを無視すれば以下の如くになる。
【0030】
Figure 0003623743
この式から、2つの波長の異なる光源の比を求めれば、血中酸素飽和度を光源の生体へのコンタクトの良否に無関係に測定することができることになる。この第2の実施例の場合も、血流が増加すればフォトダイオード間の伝達係数が小さくなることで脈動を検出することができる。この場合、光源や光検出器と生体とのコンタクトによる変動の影響を受けにくくすることができる。
【0031】
図5を参照して第3の実施例を説明する。第3の実施例は、生体中の血中酸素濃度の2次元的な分布を示す光トポグラフを作成する生体情報測定装置の実施例である。
図5において、○により示される領域は図1の光入射領域20に対応し、半導体レーザ13の先端に接続される入射プローベ131と半導体レーザ23の先端に接続される入射プローベ231とを1対として生体にコンタクトするL領域である。□により示される領域は図1の光検出器14の受光プローベ141が生体にコンタクトするD領域である。L領域およびD領域は図示される如く2次元的にマトリクス状に配列コンタクトされる。2次元的に配列されるL領域にコンタクトする全半導体レーザには、全てについて相異なる128ビットの擬似雑音系列を割り当て、擬似雑音系列を割り当てられた出射光は同様に2次元的に配列されるD領域の内の特に当該L領域に隣接するD領域の光検出器により検出する。伝播係数は先の実施例1と同様に相関値から求めることができる。そして、第3の実施例においても、これに第2の実施例の手法を適用して生体情報測定装置の入射プローベと生体との間のコンタクトの不安定性、および半導体レーザの出力の安定性の影響を受け難くすることができる。
【0032】
図6を参照して第4の実施例を説明する。
第1のアップミキサ61において、チップレート100KHz、32ビットの擬似雑音系列を1MHz発振器60の発生する1MHzの搬送波周波数により変調し、この被変調波により第1のレーザドライバ12の出力する光強度振幅をASK変調し、スペクトラム拡散する。これにより5mW出力の780nm光の第1の半導体レーザ13を駆動して生体に照射する。830nm光の第2の半導体レーザ23についても同様に駆動して生体に照射する。生体上に設置された1個のシリコン或はゲルマニュームのフォトダイオードより成る光検出器14により検出した検出信号を低雑音増幅器91で増幅した後、ダウンミキサ63において帯域200KHz、中心周波数1MHzの帯域フィルタBPFを通過せしめてから先の搬送波周波数で逆拡散復調する。以降、図1の第1の実施例と同様に信号処理する。
【0033】
この第4の実施例においては、第1のミキサ61の入力端に低域フィルタLPFを有して擬似雑音系列の高周波数帯域が搬送波周波数に混入しない様にしている。復調された受信信号に対する積和演算は先の実施例と同様に実行される。ここで、光源である半導体レーザは1MHzの高い周波数で変調された被変調信号により駆動されるので、測定中に蛍光灯その他の擾乱のもととなる器具の発生する光雑音が出射光に与える悪影響が低減されることとなり、得られる相関値の精度をより一層向上することができる。
【0034】
図7を参照するに、図7(a)は擬似雑音系列発生器PNの出力を示す図、図7(b)は擬似雑音系列発生器PNの出力の周波数スペクトルを示す図、図7(c)は低域フィルタの通過出力を示す図、図7(d)は低域フィルタの周波数スペクトルを示す図、図7(e)はアップミキサの周波数スペクトルを示す図、図7(f)は帯域フィルタの周波数スペクトルを示す図、図7(g)はセンサ出力の周波数スペクトルを示す図、図7(h)はダウンミキサの周波数スペクトルを示す図、図7(i)は低域フィルタの周波数スペクトルを示す図である。
【0035】
図8を参照するに、これはADコンバータ、符号変換器、掛け算器および累算器による積和演算を説明する図である。
図9を参照して第5の実施例を説明する。
第5の実施例においては、擬似ランダム系列を周波数ホッピングで生成して伝播係数を求める。即ち、第5の実施例は第4の実施例で説明した高周波変調の仕方を拡張し、擬似雑音系列を異なる周波数パターンで表わす。
周波数ホッピングは、発振周波数を互いに異にする周波数発振器を多数個準備し、先の実施例における擬似雑音系列に対応する周波数系列の擬似ランダムパターンを発生する。図9において、第1のホッピングパターン発生器71は4個のシフトレジスタを使用して発生するM系列の各レジスタを4ビットの数値として読み、以下の通りの最大値15、最小値1の周期乱数を発生することができる。
【0036】
15、7、11、5、10、13、6、3、9、4、2、1、8、12、14
このことから周波数シンセサイザ72を介して15種類の周波数系列に変換される。同様に、周波数シンセサイザ82を介して15種類の周波数系列に変換される。ここにおいて、2通りの光波長に対して初期値a、a、a、aと初期値b、b、b、bを異ならせることにより、異なる系列として使用する例を挙げている。周期の位相が変わるだけであるが、同じ周波数を同時に選択しないので重なったものを検出する恐れはない。別に、段数、帰還の位置を変えたものを準備しておくことができる。この場合、光検出器で検出した信号について周波数スペクトルの各周波数成分の電力を検出する。即ち、フーリエ変換して周波数成分の時間的パターンを測定する。この各周波数成分の電力値と対応する擬似ランダムパターンとの間の相関量が半導体レーザから光検出器に到る生体中の伝達係数になる。各波長の半導体レーザに異なるM系列を割り当て、それぞれの相関を求めれば、第1の実施例と同様の手順で波長の違いによる伝播係数の比を求めることができる。この伝播係数はヘモグロビンの酸素飽和度と対応させることにより、生体の血中酸素濃度を得ることができる。第5の実施例は第3の実施例における2次元的な光トポグラフを得るに使用することができる。
【0037】
図10を参照して第6の実施例を説明する。図6の第4の実施例を説明する。において、
一般に、生体の如何なる伝播媒質においても伝播光強度を大きくすると、当該伝播光の周波数の整数倍の波が発生する。これは伝播媒質の非線形性に起因する非線形効果を示すものであり、整数倍の波の大きさは伝播媒質の性質により異なる。第6の実施例は、2系統の32ビットの擬似雑音系列を1MHz発振器60の発生する1MHzの搬送波周波数により振幅変調スペクトラム拡散し、これを780nmの第1の半導体レーザ13およびと830nmの第2の半導体レーザ23に入力し、光検出器14で検出した検出信号を先の搬送波周波数の整数倍の周波数である2MHzと3MHzでダウンミキサ65、65’においてダウンコンバートとし、擬似雑音系列の周波数帯域幅の低域フィルタを通過して得られる検出信号について、擬似雑音系列との間の相関をとる。これにより生体内の2次元および3次元の伝播係数を得ることができる。この非線形成分の係数を生体に特徴的な係数成分として予め測定しておくことにより、生体に関する新たな情報を獲得することができる。
【0038】
【発明の効果】
以上の通りであって、この発明によれば、波長、位置を変えて生体にコンタクトされた光源にそれぞれ異なる擬似雑音系列を割り当てて光を出射せしめ、1個の光検出器で一括して検出した電気的検出信号に対して先に割り当てた擬似雑音系列を掛け算して相関を取り、相関量から生体の伝播係数を得るもの。擬似雑音系列は直交性があり、他の光源、周囲雑音による影響を受け難い。これにより微弱な検出信号をも感度良く検出することができる。アダマール行列その他の適切な行列に基づいて得られる擬似雑音系列を用いる場合、1と0のパルス数が等しくなり、積和演算の際に測定時のバックグラウンド雑音成分は相殺されてゼロになる。従って、S/N比を極めて大きくすることができる。同一構成の生体情報測定装置の複数組を2次元的に配列して測定する場合においても、相異なる擬似雑音系列を出射光に付与しておくことにより周囲雑音による影響を受けずに検出信号を得ることができる。また、光の変調波が伝播する媒質の非線形性、ドップラー効果を測定する場合、信号成分は更に微弱となるが、この場合も周囲雑音による影響を受けずに測定を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例を説明する図。
【図2】酸素飽和度と相関量の関係を示す図。
【図3】脈拍数と相関量の関係を説明するに使用される図。
【図4】第2の実施例を説明する図。
【図5】第3の実施例を説明する図。
【図6】第4の実施例を説明する図。
【図7】各部の波形および周波数スペクトルを示す図。
【図8】積和演算を説明する図。
【図9】第5の実施例を説明する図。
【図10】第6の実施例を説明する図。
【図11】従来例を説明する図。
【符号の説明】
11 第1の擬似雑音系列発生器
12 第1のレーザドライバ
13 第1の半導体レーザ
14 光検出器
15 ADコンバータ
17 第1の掛け算器
18 第1の累算器
21 第2の擬似雑音系列発生器
22 第2のレーザドライバ
23 第2の半導体レーザ
27 第2の掛け算器
28 第2の累算器

Claims (6)

  1. 擬似雑音系列発生器と、擬似雑音系列発生器の発生する擬似雑音系列によりASKしてスペクトラム拡散した光強度振幅を出力するレーザドライバと、スペクトラム拡散したレーザドライバ出力を割り当てられて駆動される半導体レーザとより成る光出射部を相異なる2光波長のそれぞれについて具備し、擬似雑音系列は相異なる2光波長のそれぞれについて各別のものとし、
    生体を伝播して到達する光を受光し電気的な検出信号を発生する光検出器と、検出信号を入力してこれをAD変換するADコンバータとより成る光検出部を具備し、
    ADコンバータの出力するAD変換検出信号を入力すると共に擬似雑音系列発生器の発生する擬似雑音系列を入力し、両者を1周期以上に亘って掛け算して逆スペクトラム拡散する掛け算器と、掛け算器の出力を累算する累算器とより成る相関処理部を2光波長のそれぞれについて具備し、
    両累算結果に基づいて生体情報を求めることを特徴とする生体情報測定装置。
  2. 請求項1に記載される生体情報測定装置において、
    更なる光検出部を具備すると共に、更なる相関処理部を2光波長について1組具備し、
    先の両相関処理部の累算器の累算結果を入力して両結果の比を求める第1の割り算器を具備し、
    更なる両相関処理部の累算器の累算結果を入力して両結果の比を求める第2の割り算器を具備し、
    第1の割り算器の求めた比および第2の割り算器の求めた比を入力して両者の比を求める第3の割り算器を具備することを特徴とする生体情報測定装置。
  3. 請求項1に記載される生体情報測定装置において、
    擬似雑音系列を高周波の発振器の発生する搬送波により変調するアップミキサを相異なる2光波長のそれぞれについて具備して被変調波によりレーザドライバの出力する光強度振幅をASK変調し、
    光検出器により検出した検出信号を高周波の発振器の発生する搬送波により復調するダウンミキサを具備して復調した検出信号をAD変換することを特徴とする生体情報測定装置。
  4. 請求項1に記載される生体情報測定装置において、
    擬似雑音系列発生器をホッピングパターン発生器と周波数シンセサイザにより構成して周波数シンセサイザはホッピングパターン発生器の発生する周期乱数に対応して周波数系列の擬似ランダムパターンを相異なる2光波長のそれぞれについて発生し、
    光検出器の出力する検出信号を入力すると共に周波数シンセサイザの発生する周波数系列の擬似ランダムパターンを入力し、両者を掛け算して復調するダウンコンバータを相異なる2光波長のそれぞれについて具備し、
    ダウンコンバータの出力する復調信号をADコンバータに入力することを特徴とする生体情報測定装置。
  5. 請求項3に記載される生体情報測定装置において、
    光検出器により検出した検出信号を高周波の発振器の発生する搬送波により復調するダウンミキサを相異なる2光波長のそれぞれについて具備して復調した検出信号をAD変換する構成を複数通り有し、
    逓倍数を異にする逓倍器を複数個具備し、
    高周波の発振器出力を逓倍器を介してダウンミキサに供給することを特徴とする生体情報測定装置。
  6. 擬似雑音系列発生器と、擬似雑音系列発生器の発生する擬似雑音系列によりASKしてスペクトラム拡散した光強度振幅を出力するレーザドライバと、スペクトラム拡散したレーザドライバ出力を割り当てられて駆動される半導体レーザとより成る光出射部を相異なる2光波長のそれぞれについて具備し、擬似雑音系列は相異なる2光波長のそれぞれについて各別のものとし、生体を伝播して到達する光を受光し電気的な検出信号を発生する光検出器と、検出信号を入力してこれをAD変換するADコンバータとより成る光検出部を具備し、ADコンバータの出力するAD変換検出信号を入力すると共に擬似雑音系列発生器の発生する擬似雑音系列を入力し、両者を1周期以上に亘って掛け算して逆スペクトラム拡散する掛け算器と、掛け算器の出力を累算する累算器とより成る相関処理部を2光波長のそれぞれについて具備し、両累算結果に基づいて生体情報を求める生体情報測定装置であって
    相異なる2光波長半導体レーザより、各光を生体に入射するための一対の入射プロ−べ及び上記生体を伝播してきた光を上記光検出器に導く受光プロ−べを組とし、この入射プロ−べ及び受光プロ−べの組が複数個設けられ、上記各組間における擬似雑音系列は互いに異なるものであることを特徴とする生体情報測定装置
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