JP3620621B2 - 印刷データ修正装置、印刷システム、印刷データ修正方法および印刷データ修正プログラムを記録したソフトウェア記録媒体 - Google Patents
印刷データ修正装置、印刷システム、印刷データ修正方法および印刷データ修正プログラムを記録したソフトウェア記録媒体 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷データ修正装置、印刷システム、印刷データ修正方法および印刷データ修正プログラムを記録したソフトウェア記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、カラーインクジェットプリンタの高精細化が進み、いわゆる写真画質と呼ばれるまでに至っている。このようなインクジェットプリンタは、所定の色インクを粒状に吐出することにより、所望の位置に所定色のドットを付し、画像をドットマトリクス状に表現している。この場合、カラー画像であれば、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の三色あるいはこれにブラック(K)を加えた四色の色インクを使用して再現する。
【0003】
ところで、写真画質と呼ばれるようになるには、ドットが微少化することも重要であるが、色再現性も極めて重要となる。コンピュータの内部では色を赤緑青(RGB)の多階調データで表現しているにも関わらず、プリンタではCMYKの二階調データにしか対応できないため、色空間の変換と、階調変換が行われている。すなわち、RGBの多階調で表現される色を維持しながらCMYKの二階調表示で実現している。むろん、ここでは一つ一つのドットが規定どおりの濃度で発色しているということを前提としている。
【0004】
しかしながら、印刷データ的には色の再現性を維持して出力されているにも関わらず、実際はインク残量によって印字ヘッドが吐出する色インク粒の重量が異なり、この結果、各ドットが本来の濃度で発色しているとはいえない場合がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のカラーインクジェットプリンタにおいては、印刷するにつれてインク残量が減っていくと吐出するインク粒の重量が徐々に少なくなってくるため、各ドットが本来の濃度で発色しているとはいえなくなり、結果的に色の再現性が劣化することがあるという課題があった。
【0006】
これは各種の要因が考えられるものの一つには色インクを溜めているインクタンクの液位が関係しており、液位が高ければその分だけ圧力が多くかかって吐出される色インク粒の重量が増えるし、液位が低ければその分だけ圧力が減って吐出される色インク粒の重量も減ってくるからである。この場合、液位を一定にする機械的構成を採用することも可能であるが、構造が複雑となり、製造コストも高くならざるを得ない。
【0007】
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、より容易な手法でインク残量に関わらず一定の印刷結果を得るようにすることが可能な印刷データ修正装置、印刷システム、印刷データ修正方法および印刷データ修正プログラムを記録したソフトウェア記録媒体の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1にかかる発明は、インクタンクから給液されてノズルからインク粒を吐出する印字ヘッドを備えるとともに同インク粒を記録媒体上に付着せしめてドットマトリクス状の画像を印刷する印刷装置に対し、多階調の印刷データをハーフトーン処理して印刷データに変換して出力するにあたり、同印刷データに基づく印刷濃度を修正する印刷データ修正装置であって、上記インクタンクの液位を検出するインク残量検出手段と、上記液位に応じて変化するインク粒量によって印刷濃度が変化するのを打ち消すように上記多階調の印刷データに対する修正前後の対応関係が階調に応じて形成された入出力関係に従って上記検出された液位に応じて上記多階調の印刷データを修正する印刷データ修正手段とを具備する構成としてある。
【0009】
上記のように構成した請求項1にかかる発明においては、印刷装置の印字ヘッドがインクタンクから給液されるノズルを有しており、このノズルからインク粒を吐出する。従って、インクタンクの液位によっては吐出されるインク粒量が変化することになる。そして、同インク粒を記録媒体上に付着せしめてドットマトリクス状の画像を印刷する際には、このインク粒量によってドットの大きさが変化し、ドットあたりの印刷濃度は変化する。
【0010】
一方、インク残量検出手段は上記インクタンクの液位を検出し、印刷データ修正手段は上記液位に応じて変化するインク粒量によって印刷濃度が変化するのを打ち消すように上記検出された液位に基づいて上記多階調の印刷データを修正する。この前提として、多階調の印刷データをハーフトーン処理し、例えば二階調の印刷データに変換して出力されるが、この過程において印刷データには印刷濃度の情報が含まれているため、かかる印刷濃度を上述したようにして変化させるように同多階調の印刷データを修正する。
【0011】
すなわち、インクタンクの液位に応じて多階調の印刷データを修正することにより、印刷濃度を一定にする。
【0012】
印刷装置はインクタンクから給液される印字ヘッドにてインク粒を記録媒体上に付着せしめるものであり、インクタンクの液位に対してインク粒量に相関関係があるものであればよい。この場合、具体的にインク粒を吐出する手法などは特に限定されるものではなく、マイクロポンプ方式であったり、バブルジェット(R)方式であるなど各種のものに採用可能である。
【0013】
インク残量検出手段は実質的にインクタンクの液位を検出できればよく、検出手法は各種のものを採用可能である。例えば、液位を直に検出する液位センサで構成することもできるし、使用したインク量から間接的に液位を検出する構成とすることもできる。後者の一例として、請求項2にかかる発明は、請求項1に記載の印刷データ修正装置において、上記インク残量検出手段は、吐出したインク粒の総量をカウントするカウント手段と、このカウント結果に基づいて液位の減少量を推定する液位推定手段とを有する構成としてある。
【0014】
上記のように構成した請求項2にかかる発明においては、カウント手段が吐出したインク粒の総量をカウントしており、このカウント総量×インク粒量で使用したインク量を算出できる。そして、液位推定手段は同カウント結果に基づいてこのような演算を行ない液位の減少量を推定する。むろん具体的な演算式は各種の変形が可能であるし、インクタンクの形状によっても液位の演算は変化する。
請求項3にかかる発明は、上記請求項1または請求項2に記載の印刷データ修正装置において、上記印刷データ修正手段は、上記液位に応じて変化するインク粒量によって印刷濃度が変化するのを打ち消すように上記多階調の印刷データに対する修正前後の対応関係が階調に応じて形成された補正ルックアップテーブルを参照して修正前の上記多階調の印刷データに対応する上記検出された液位に応じた修正後の多階調の印刷データを読み出すことにより、上記多階調の印刷データを修正する構成としてある。
上記のように構成した請求項3にかかる発明においては、所定の入出力関係を達成する補正ルックアップテーブルを備えているので、修正前の上記多階調の印刷データにて同補正ルックアップテーブルを参照すると、修正後の多階調の印刷データが読み出され、当該多階調の印刷データの修正を行なうことができる。
請求項4にかかる発明は、上記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の印刷データ修正装置において、上記印刷データ修正手段は、上記検出された液位から求められる同液位の変化が所定量よりも大きくなったときに上記入出力関係を作成する構成としてある。
上記のように構成した請求項4にかかる発明においては、印刷のたびに作成し直すのではなく、インク減量を求めてある程度インクが減量したときにだけ上記入出力関係を作成する。
請求項5にかかる発明は、上記請求項4に記載の印刷データ修正装置において、上記印刷データ修正手段は、上記検出された液位を旧インク残量として記憶するとともに、上記インクタンクが交換されたときには同旧インク残量の値としてインク減量が大きくなるような値をセットする構成としてある。
上記のように構成した請求項5にかかる発明においては、インクタンクを交換したことが分かった場合には、旧インク残量にはインク減量が大きくなるような値をセットする。これにより、次のインク残量の比較時には確実に液位の変化が大きくなって補正ルックアップテーブルが作成される。
なお、始めての印刷起動時であれば旧インク残量が記憶されていないが、「0」とするようにしておけば新インク残量がいかなる値であろうとインク減量は大きな値となる。この場合、減量したわけではないが、差が大きければ古い補正ルックアップテーブルは用をなさないものと判断して作り直すことにする。
請求項6にかかる発明は、上記請求項1〜請求項5のいずれかに記載の印刷データ修正装置において、上記印刷データ修正手段は、上記多階調の印刷データを色変換する際に参照される色変換テーブルの内容を上記入出力関係に従って書き換える構成としてある。
上記のように構成した請求項6にかかる発明においては、色変換テーブルを書き換えて上記入出力関係の内容を組み入れる。
【0015】
ところで、このようにして印刷データを修正する印刷データ修正装置は必ずしも一体としての装置である必要はなく、各種の変形が可能である。その一例として、請求項7にかかる発明は、印刷装置と印刷制御装置とからなる印刷システムであって、上記印刷装置は、インクタンクから給液されてノズルからインク粒を吐出する印字ヘッドを備えるとともに同インク粒を記録媒体上に付着せしめてドットマトリクス状の画像を印刷する印刷手段と、上記インクタンクの液位を検出するインク残量検出手段とを具備し、上記印刷制御装置は、多階調の印刷データをハーフトーン処理して印刷データに変換する印刷データ変換手段と、上記液位に応じて変化するインク粒量によって印刷濃度が変化するのを打ち消すように上記多階調の印刷データに対する修正前後の対応関係が階調に応じて形成された入出力関係に従って上記検出された液位に応じて上記多階調の印刷データを修正する印刷データ修正手段とを具備する構成としてある。
【0016】
上記のように構成した請求項7にかかる発明においては、上述したようなインクタンクの液位とインク粒量とが相関関係を有する印刷手段を備えた印刷装置のインク残量検出手段が同インクタンクの液位を検出しており、かかる印刷装置に対して多階調の印刷データをハーフトーン処理して出力する印刷制御装置の印刷データ修正手段は上記液位に応じて変化するインク粒量によって印刷濃度が変化するのを打ち消すように上記多階調の印刷データに対する修正前後の対応関係が階調に応じて形成された入出力関係に従って上記検出された液位に応じて上記多階調の印刷データを修正し、液位に応じて変化するインク粒量によって印刷濃度が変化するのを打ち消している。
【0017】
この場合はインク残量検出手段が印刷装置内に備えられているが、これを含めて印刷データ修正装置と呼ぶことも可能であるし、さらには、印刷データを印刷装置に出力する時点で上述したようなインク粒の総量をカウントしておけば印刷装置外で液位を検出することが可能となる。
【0018】
また、必ずしも形ある装置に限られる必要もなく、その一例として、請求項8にかかる発明は、インクタンクから給液されてノズルからインク粒を吐出する印字ヘッドを備えるとともに同インク粒を記録媒体上に付着せしめてドットマトリクス状の画像を印刷する印刷装置に対し、多階調の印刷データをハーフトーン処理して印刷データに変換して出力するときに、同印刷データに基づく印刷濃度を修正するにあたり、上記インクタンクの液位を検出するとともに、上記液位に応じて変化するインク粒量によって印刷濃度が変化するのを打ち消すように上記多階調の印刷データに対する修正前後の対応関係が階調に応じて形成された入出力関係に従って上記検出された液位に応じて上記多階調の印刷データを修正する構成としてある。
また、請求項9にかかる発明は、上記請求項8に記載の印刷データ修正方法において、上記検出された液位から求められる同液位の変化が所定量よりも大きくなったときに上記入出力関係を作成する構成としてある。
さらに、請求項10にかかる発明は、上記請求項8または請求項9に記載の印刷データ修正方法において、上記多階調の印刷データを色変換する際に参照される色変換テーブルの内容を上記入出力関係に従って書き換える構成としてある。
【0019】
すなわち、必ずしも実体のある装置で修正する作業に限らず、その方法としても有効であることに相違はない。
【0020】
ところで、上述したように印刷データを修正する印刷データ修正装置は単独で存在する場合もあるし、ある機器に組み込まれた状態で利用されることもあるなど、発明の思想としては各種の態様を含むものである。また、ハードウェアで実現されたり、ソフトウェアで実現されるなど、適宜、変更可能である。
【0021】
発明の思想の具現化例として色修正するソフトウェアとなる場合には、かかるソフトウェアを記録したソフトウェア記録媒体上においても当然に存在し、利用されるといわざるをえない。
【0022】
その一例として、請求項11にかかる発明は、インクタンクから給液されてノズルからインク粒を吐出する印字ヘッドを備えるとともに同インク粒を記録媒体上に付着せしめてドットマトリクス状の画像を印刷する印刷装置に対し、多階調の印刷データをハーフトーン処理して印刷データに変換して出力するにあたり、同印刷データに基づく印刷濃度を修正する機能をコンピュータに実現させる印刷データ修正プログラムを記録したソフトウェア記録媒体であって、上記インクタンクの液位を検出するとともに、上記液位に応じて変化するインク粒量によって印刷濃度が変化するのを打ち消すように上記多階調の印刷データに対する修正前後の対応関係が階調に応じて形成された入出力関係に従って上記検出された液位に応じて上記多階調の印刷データを修正する機能を実現させる構成としてある。
また、請求項12にかかる発明は、上記請求項11に記載の印刷データ修正プログラムを記録したソフトウェア記録媒体において、上記検出された液位から求められる同液位の変化が所定量よりも大きくなったときに上記入出力関係を作成する構成としてある。
さらに、請求項13にかかる発明は、上記請求項11または請求項12に記載の印刷データ修正プログラムを記録したソフトウェア記録媒体において、上記多階調の印刷データを色変換する際に参照される色変換テーブルの内容を上記入出力関係に従って書き換える構成としてある。
【0023】
むろん、そのソフトウェア記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなるソフトウェア記録媒体においても全く同様に考えることができる。また、一次複製品、二次複製品などの複製段階については全く問う余地無く同等である。その他、供給方法として半導体チップに書き込まれたようなものであっても本発明が利用されていることには変わりない。
【0024】
さらに、一部がソフトウェアであって、一部がハードウェアで実現されている場合においても発明の思想において全く異なるものはなく、一部をソフトウェア記録媒体上に記憶しておいて必要に応じて適宜読み込まれるような形態のものとしてあってもよい。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、機械的に液位を一定とするのではなく、変化する液位に応じて印刷濃度を変化させるように多階調の印刷データに対する修正前後の対応関係が階調に応じて形成された入出力関係に従って多階調の印刷データを修正するようにしたため、より容易な手法で印刷結果を一定とすることが可能な印刷データ修正装置を提供することができる。
【0026】
また、請求項2にかかる発明によれば、インク残量を検出するのに吐出したインク粒の総量をカウントするようにしたため、液位を検出するためのセンサなどを必要とせず、容易に構成できる。
さらに、請求項3にかかる発明によれば、補正ルックアップテーブルを利用して印刷データの修正を行なえる。
さらに、請求項4、請求項9、請求項12にかかる発明によれば、液位の変化が所定量よりも大きくなったときに上記多階調の印刷データに対する修正前後の対応関係が階調に応じて形成された入出力関係を作成することにより、作成し直すのは時間がかかる作業を少なくすることができる。
さらに、請求項5にかかる発明によれば、インクタンクが交換されたときに、旧インク残量の値としてインク減量が大きくなるような値をセットすることにより、インクタンクの交換時に上記入出力関係を作成することができるようになる。
さらに、請求項6、請求項10、請求項13にかかる発明によれば、いずれにしても参照される色変換テーブルに上記入出力関係を組み込むことになり、補正のためだけに上記入出力関係を参照する必要が無くなる。
【0027】
さらに、請求項7にかかる発明によれば、同様により容易な手法で印刷結果を一定とすることが可能な印刷システムを提供することができ、請求項8にかかる発明によれば、印刷データ修正方法を提供することができ、請求項11にかかる発明によれば、印刷データ修正プログラムを記録したソフトウェア記録媒体を提供することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図面にもとづいて本発明の実施形態を説明する。
【0029】
図1は、本発明の一実施形態にかかる印刷データ修正装置をクレーム対応図により示しており、図2は同印刷データ修正装置を適用した印刷システムのハードウェア構成例をブロック図により示している。
【0030】
この印刷システムは、概略、画像入力装置10と、画像処理装置20と、印刷装置30とに分類できる。画像入力装置10としては、スキャナ11やデジタルスチルカメラ12あるいはビデオカメラ14などが該当するし、画像処理装置20としては、コンピュータ21とハードディスク22とキーボード23とCD−ROMドライブ24とフロッピー(R)ディスクドライブ25とモデム26とディスプレイ27などが該当し、印刷装置30の具体例はインクジェットプリンタ31等が該当する。なお、モデム26については公衆通信回線に接続され、外部のネットワークに同公衆通信回線を介して接続し、ソフトウェアやデータをダウンロードして導入可能となっている。
【0031】
ここで、画像入力装置10としてのスキャナ11やデジタルスチルカメラ12は画像データとしてRGB(緑、青、赤)の256階調の画像データを出力し、印刷装置30としてのインクジェットプリンタ31はCMYK(シアン、マゼンダ、イエロー、ブラック)の二階調の画像データを入力として必要とする。従って、画像処理装置20としてのコンピュータ21内では上記256階調の画像データを入力して所定の画像処理及び印刷処理を行い、二階調の画像データとして出力することになる。
【0032】
図3はこの画像データの流れを示しており、画像入力装置10がドットマトリクス状の画素として表したRGBの多階調(256階調)の画像データを画像処理装置20へ出力し、同画像処理装置20は所定の画像処理をするとともにCMYKの二階調の画像データ(二値データ)として印刷装置30へ出力する。画像処理装置20内ではRGB色空間からCMYK色空間への色変換処理を行い、この処理でRGBの256階調の画像データはCMYKの256階調の画像データに変換される。この後、印刷装置30が入力可能なデータが2階調であることに鑑み、256階調の画像データを2階調の画像データに変換するハーフトーン処理を実行する。画像データはこのような過程を経て印刷データとして印刷装置30に出力されるが、それ以前の過程においても実質的に同じ画像についてのデータであるので広義の意味で印刷データと呼ぶことができる。そして、印刷データ修正装置30aは原理的にもどの段階の印刷データに対して修正処理を行うことも可能であり、本実施形態においては、色変換処理と同時にCMYKの256階調の画像データに対して行なうものとする。
【0033】
なお、コンピュータ21内ではオペレーティングシステム21aが稼働しており、インクジェットプリンタ31やディスプレイ27に対応したプリンタドライバ21bやディスプレイドライバ21cが組み込まれているとともに、アプリケーション21dはオペレーティングシステム21aにて処理の実行を制御され、ディスプレイドライバ21cと連携してディスプレイ27への表示を行うとともに、必要に応じてプリンタドライバ21bと連携して印刷処理を実行している。従って、このプリンタドライバ21bが主となって印刷データ修正装置30aを構成することになる。
【0034】
本実施形態においては、印刷データ修正装置30aはこのような印刷システムにおいて印刷データを生成する過程において、同生成された印刷データを入力し、所定のデータ修正を行って出力する。この場合、インク残量検出手段30a1は印刷装置30でのインク残量あるいはインク液量を直接または間接的に求めるものであり、後述するようにしてインク残量を取得し、印刷データ修正手段30a2はこのインク残量に対応する変換テーブルを参照して印刷データを修正する。なお、印刷データを生成する過程においては上述した多階調の印刷データを二階調の印刷データに変換する印刷データ変換処理30a3も介在されていることになる。以下、これらの工程を詳細に説明する。ただし、多階調の印刷データを二階調の印刷データに変換する印刷データ変換処理30a3については通常の公知の手法を採用しており、特に詳述しない。
【0035】
まず、修正された印刷データに基づいて印刷を行うインクジェットプリンタ31について説明する。図4はインクジェットプリンタ31の概略構成を示しており、三つの印字ヘッドユニットからなる印字ヘッド31aと、この印字ヘッド31aを制御する印字ヘッドコントローラ31bと、当該印字ヘッド31aを桁方向に移動させる印字ヘッド桁移動モータ31cと、印字用紙を行方向に送る紙送りモータ31dと、これらの印字ヘッドコントローラ31bと印字ヘッド桁移動モータ31cと紙送りモータ31dにおける外部機器とのインターフェイスにあたるプリンタコントローラ31eとからなるドット印刷機構を備え、印刷データに応じて画像印刷可能となっている。
【0036】
図5は印字ヘッド31aのより具体的な構成を示しており、図6はインク吐出時の動作を示している。印字ヘッド31aには色インクタンク31a1からノズル31a2へと至る微細な管路31a3が形成されており、同管路31a3の終端部分にはインク室31a4が形成されている。このインク室31a4の壁面は可撓性を有する素材で形成され、この壁面に電歪素子であるピエゾ素子31a5が備えられている。このピエゾ素子31a5は電圧を印加することによって結晶構造が歪み、高速な電気−機械エネルギー変換を行うものであるが、かかる結晶構造の歪み動作によって上記インク室31a4の壁面を押し、当該インク室31a4の容積を減少させる。すると、このインク室31a4に連通するノズル31a2からは所定量の色インク粒が勢いよく吐出することになる。このポンプ構造をマイクロポンプ機構と呼ぶことにする。
【0037】
なお、一つの印字ヘッドユニットには独立した二列のノズル31a2が形成されており、各列のノズル31a2には独立して色インクが供給されるようになっている。従って、三つの印字ヘッドユニットでそれぞれ二列のノズル31a2を備えることになり、最大限に利用して六色の色インクを使用することも可能である。図4に示す例では、左列の印字ヘッドユニットにおける二列を黒インクに利用し、中程の印字ヘッドユニットにおける一列だけを使用してシアン色インクに利用し、右列の印字ヘッドユニットにおける左右の二列をそれぞれマゼンタ色インクとイエロー色インクに利用している。
【0038】
このように、本実施形態においては、マイクロポンプ機構を採用するインクジェットプリンタ31について適用している。インクジェットプリンタ31においては、上述した印字ヘッド31aから一つのドットについて一つのインク粒を吐出させて印字させる。しかしながら、インク粒の量はインクタンク31a1の液位に応じて変化しており、インク粒の量はドットの大きさに対応しているので、結局は一つのドットの大きさがインクタンク31a1の液位に応じて変化していることになる。重ね打ちによっては印刷濃度があまり変化しないものにおいては、ドットの大きさは即ち印刷濃度に影響を与える。従って、インクタンク31a1の液位に応じてドットの大きさが変化するのであれば印刷濃度が変化し、カラーにおいては色のバランスと明度として、また、モノクロにおいてはグレイの濃さとして一定でなくなることになる。
【0039】
本実施形態では、マイクロポンプ機構を採用するインクジェットプリンタ31を説明したが、インクタンクの液位に応じてインク粒に差が生じる結果、印刷濃度に影響を与えるようなものであれば、他のインク吐出機構を有するプリンタにおいても適用可能である。
【0040】
例えば、図7に示すようにノズル31a6近傍の管路31a7の壁面にヒータ31a8を設けておき、このヒータ31a8を加熱して気泡を発生させ、その圧力で色インクを吐出するようなバブルジェット(R)方式のポンプ機構も実用化されている。この場合においても、図示しないインクタンクの液位によってノズル31a6での圧力状況が異なり、インク粒の量に影響を与えてしまうことは避けられない。
【0041】
また、本実施形態においては、画像入力装置10と印刷装置30との間にコンピュータシステムを組み込んで印刷処理を行うようにしているが、必ずしもかかるコンピュータシステムを必要とするわけではない。例えば、図8に示すように、コンピュータシステムを介することなく画像データを入力して印刷するプリンタ32においては、スキャナ11bやデジタルスチルカメラ12bあるいはモデム26b等を介して入力される印刷データとしての画像データを入力し、機体差を解消するような修正を行うように構成することも可能である。
【0042】
ところで、インク残量検出手段30a1はこのような構成からなるインクジェットプリンタ31においてインクタンク31a1の液位を検出することになる。同液位を検出するには二つの手法、すなわち現実にインクタンクの液位を検出する手法と、印刷データに基づくインク使用量から液位の減少を推定する手法とが実現可能である。むろん前者の方が確実であるものの、カートリッジ式のインクタンク31a1に液位を計測するセンサを備えるとなると、コスト高となる。このため、本実施形態においては、コスト的にもメリットのある後者の手法を採用することにする。
【0043】
図9はプリンタコントローラ31eが実施しているファームウェアのフローチャートを示しており、プリンタコントローラ31eはこのファームウェアを実行することによってインクタンク31a1の液位を計測している。
【0044】
ステップS100はコンピュータ21から出力される印刷データをバッファに書き込んだり同バッファから読み出すバッファ処理であり、ステップ110は同バッファから読み出した印刷データに基づいて各ノズル31a2から吐出せしめるための印字データを生成する印字データ生成処理である。この時点でいくつのノズル31a2からインク粒を吐出させるかが分かるため、ステップS120では吐出したインク粒をカウントするインク粒カウント処理を実行する。続くステップS130では印字ヘッド31aを所定位置まで移動させるヘッド移動処理を実行し、ステップS140では上述した印字データに基づいて各ノズル31a2のピエゾ素子31a5に電圧を印加する印字ヘッド駆動処理を実行する。また、ステップS150ではインクジェットプリンタ31に設けられた操作パネルなどの操作に対応する処理を実行したり、コンピュータ21からの他の制御に応答する処理を実行する。例えば、コンピュータ21から上述したインク粒カウント結果を出力する旨の指示が入力されれば出力する処理を実行することになる。
【0045】
従って、このインクジェットプリンタ31を採用する印刷システムにおいては、図10に示すようにプリンタの側に印刷手段とともにインク残量検出手段30a1が含まれ、コンピュータの側に印刷データ変換手段30a3と印刷データ修正手段30a2とが含まれることになる。一方、上述したように吐出するインク粒をカウントしてインクタンク31a1液位を推定する手法は、必ずしもプリンタの側で行わなければならないものではない。図11は、かかる推定をコンピュータの側で実行する場合のブロック図を示している。コンピュータ21のプリンタドライバ21bで印刷データを生成する時点で同様の手法にてインク粒のカウントを行うようにすればインク残量を検出可能となる。この場合、インクタンク31a1を交換した時点でインク粒のカウントをリセットする必要があるため、本実施形態においてはインクタンク31a1を交換したときに図12に示すようにプリンタドライバ21bのGUIで指定できるようにしてある。
【0046】
次に、以上のようなインクジェットプリンタ31に対して出力される印刷データを修正することになる印刷データ修正手段30a2について説明する。図13に示すようにインクジェットプリンタ31の側でインク残量を検出し、これをコンピュータ21の側のプリンタドライバ21bで取得するとともに同インク残量によるインク粒の量の変化を打ち消すことができるような印刷データの補正ルックアップテーブルを作成することになる。
【0047】
図14はこのプリンタドライバの処理を示している。プリンタドライバ21bが起動されるとステップS200にてプリンタコントローラ31eを介してインク粒のカウンタに基づく(新)インク残量を入力する。この場合、結局のところはインク粒のカウント値からインクタンク31a1の液位が算出できるため、インク残量であっても良いし、インク粒のカウントであっても良い。次に、ステップS210ではこのプリンタドライバ21b自体が先に書き込んでおいた(旧)インク残量を読み込む。この旧インク残量は後述するようにして補正ルックアップテーブルを作成したときのインク残量を示すものであり、ステップS220では旧インク残量と新インク残量との差に基づいてインク減量を求め、この値が所定のしきい値よりも大きいか否かを判断する。補正ルックアップテーブルを作成し直すのは時間がかかるため、印刷のたびに作成し直すのではなく、インク減量を求めてある程度インクが減量したときにだけ補正ルックアップテーブルを作成するためである。なお、インク交換後は新インク残量の方が多いので、必ずしも減量する場合には限らない。
【0048】
従って、インク減量が大きくなければ新しい補正ルックアップテーブルを作成することなくステップS260にて色変換処理を実行してRGBの256階調からCMYKの256階調へと変換し、ステップS270にてハーフトーン処理を実行してCMYKの二階調へと変換した後、作成した印刷データをステップS280にてインクジェットプリンタ31に出力して印刷することになる。
【0049】
一方、インク減量が大きい場合、すなわち、前回補正ルックアップテーブルを作成したときからインクタンク31a1の液位がある程度下がったと判断される場合には吐出されるインク粒の量に影響が出始めるので、ステップS230にて新インク残量に基づく補正ルックアップテーブルを作成する。図15はインク残量と吐出されるインク粒の関係を示すものであり、横軸にインク使用量を%で示し、縦軸にインク吐出重量を%で示している。インク使用量が0%から60%の間ではインク吐出重量が直線的に下降し、インク使用量が60%を越えるあたりから下降量が大きくなる傾向を示している。なお、印字ヘッド31aごとにインク吐出重量にはバラツキがあり、そのバラツキの差によってこの下降傾向が変化するか否かを図16のグラフで示している。図に示すとおり、もともとのインク吐出重量のバラツキは下降傾向に大きな影響を与えるものではない。
【0050】
かかる下降傾向を修正するため補正ルックアップテーブルは図17に示す入出力関係を達成するように作成される。すなわち、入出力が256階調であることを前提として、入力値よりも出力値の方が大きくなるγカーブの対応関係を形成している。むろん、インク残量に応じてγの値を設定するし、この際に必ずしもγカーブを利用しなければならないわけではない。γの値は実験によって予め求めておく。
【0051】
印刷データを修正するにあたって、毎回、補正ルックアップテーブルを参照することも不可能ではないが、いずれにしても色変換テーブルは参照されるため、ステップS250では色変換テーブルを書き換えて補正ルックアップテーブルの内容を組み入れる。このようにしておけば、以後は補正ルックアップテーブルを参照しなくても色変換するだけで最適な補正も実行されることになる。なお、このようにして補正ルックアップテーブルを作成したときのインク残量をステップS250にて所定のエリアに書き込んでおき、次回以降、プリンタドライバ21bが起動されたときにはステップS210にて同インク残量を旧インク残量として読み込み、上述したように新インク残量と比較することになる。
【0052】
図18はインク残量をプリンタドライバ21bの側だけで管理する場合のフローチャートを示している。インク減量が大なるときにだけ補正ルックアップテーブルを作成する点では概ね共通しており、GUIでインクタンクを交換したことが分かった場合にはステップS300,S305にて新インク残量と旧インク残量をリセットする。ここで旧インク残量にはインク減量が大きくなるような値をセットする。そのようにしておけば、インクタンクを交換したときにステップS310にてインク減量を算出すると、通常の場合にインク減量が大きいと判断されるときと同様にしてステップS320〜S330にて補正ルックアップテーブルを作成するとともにその時点でのインク残量を旧インク残量として書き換えることになる。一方、インクジェットプリンタ31に対して出力する印刷データを作成しなければインク使用量は判定できないから、ステップS335〜S345にて印刷処理した後、ステップS350にて新インク残量を求めるとともに書き込んでおき、ステップS310でのインク減量の算出は互いに書き込まれている新インク残量と旧インク残量の差を算出することになる。
【0053】
むろん、これらの各種のデータの一時的な保管はコンピュータ21に接続されたハードディスク22などを利用すればよい。
【0054】
なお、上述したように印字ヘッド31aごとのインク使用量の差も印刷濃度に影響を与えるが、この補正は別途行うものとする。
【0055】
次に、図14に示すプリンタドライバ21bのフローチャートを参照しながら上記構成からなる本実施形態の動作を説明する。
【0056】
スキャナ11で読み込んだ画像データをプリンタ31で印刷する場合を想定すると、まず、コンピュータ21にてオペレーティングシステム21aが稼働しているもとで、アプリケーション21dを起動させ、スキャナ11に対して読み取りを開始させる。読み取られた画像データが同オペレーティングシステム21aを介してアプリケーション21dに取り込まれたら、所定の画像処理を行い、印刷処理を選択する。
【0057】
印刷処理が選択されるとオペレーティングシステム21aはプリンタドライバ21bを起動させる。プリンタドライバ21bは、起動後、最初のステップS200でインクジェットプリンタ31に対してインク粒のカウント値を出力するように指示し、ファームウェアがカウントしている値をプリンタコントローラ31eを介して入力する。次に、ステップS210ではハードディスク22などに記憶させておいた旧インク残量を読み込み、ステップS220にてインク減量を算出する。
【0058】
始めての印刷起動時であれば旧インク残量が記憶されておらず、「0」となって新インク残量がいかなる値であろうとインク減量は大きな値となる。この場合、減量したわけではないが、差が大きければ古い補正ルックアップテーブルは用をなさないものと判断して作り直すことにする。また、インクタンク31a1を交換したときにはカウンタがクリアされ、新インク残量は旧インク残量よりも大きくなる。
【0059】
いずれにしても最初はインク減量が大きいと判断され、ステップS230で新インク残量でのインク粒に応じた印刷濃度が得られるようなγ値に基づいて補正ルックアップテーブルを作成する。ただし、最初の時にはインク残量が100%に近く(インク使用量は0%に近い)ため、補正ルックアップテーブルは実質的に入出力間で殆ど差が生じていない。そして、ステップS240ではこの補正ルックアップテーブルに基づいて色変換テーブルを書き換え、ステップS250では現時点での色変換テーブルで対象となるインク残量をハードディスクに書き込む。
【0060】
この後、ステップS260にて色変換し、ステップS270にてハーフトーン処理してから、ステップS280にて印刷データをインクジェットプリンタ31に出力することになる。
【0061】
一方、次回の印刷時にもプリンタドライバ21bは起動されるが、さほどインク残量が変化していなければステップS230〜S250にて補正ルックアップテーブルを作成することなく印刷される。しかし、印刷を繰り返すごとに新インク残量は減少していくため、時折、インク減量が大きいと判断され、上述したようにして当該新インク残量でのインク粒量に応じた補正ルックアップテーブルを作成する。また、上述したようにインク使用量が60%を越えるあたりからインク粒の量の下降傾向が大きくなるため、これに応じて補正ルックアップテーブルでの補正量は大きくなる。
【0062】
むろん、このようにして印刷データが修正されると、同印刷データは修正前に比べて濃く印刷させるデータとなる。しかし、インクタンク31a1での液位が減少することによって吐出されるインク粒の重量が少なくなってきており、これはドットの大きさが小さくなって印刷濃度が薄くなることを意味する。となると、印刷データをやや濃いめに修正することが結果的にドットが小さくなって薄めとなることと相殺しあい、本来の印刷データとおりの印刷濃度を得られることになる。また、色インク間のバランスも保持され、良好な色再現性を得ることができる。
【0063】
このように、インクジェット方式のプリンタ31のようなインクタンク31a1の液位が減っていくと吐出するインク粒の量も減っていく場合に、インク残量を直接または間接的に検出することにより、液位に応じて吐出されるインク粒の量が分かり、かかるインク粒の量の変化を補償するように印刷データを修正するようにしたため、インクタンクの液位に関わらず常に印刷結果を良好に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の印刷データ修正装置のクレーム対応図である。
【図2】同印刷データ修正装置が適用される印刷システムの具体的ハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図3】印刷処理の具体的手順を示すブロック図である。
【図4】プリンタの概略ブロック図である。
【図5】同プリンタにおける印字ヘッドユニットのより詳細な概略説明図である。
【図6】同印字ヘッドユニットで色インクを吐出させる状況を示す概略説明図である。
【図7】バブルジェット(R)方式の印字ヘッドで色インクを吐出させる状況を示す概略説明図である。
【図8】本発明の印刷データ修正装置の他の適用例を示す概略ブロック図である。
【図9】インクジェットプリンタにおけるファームウェアのフローチャートである。
【図10】本実施形態における機能構成を示す図である。
【図11】他の適用例における機能構成を示す図である。
【図12】同適用例におけるプリンタドライバのGUI画面を示す図である。
【図13】インク残量検出と印刷データ修正を示すハードウェアでの手続の流れを示す図である。
【図14】プリンタドライバのフローチャートである。
【図15】インク使用量とインク吐出重量の関係を示すグラフである。
【図16】バラツキのある印字ヘッドでのインク吐出重量の変化状況を示すグラフである。
【図17】補正ルックアップテーブルでの入出力関係を示すグラフである。
【図18】変形例にかかるプリンタドライバのフローチャートである。
【符号の説明】
10…画像入力装置
20…画像処理装置
21…コンピュータ
23…キーボード
30…印刷装置
31〜32…プリンタ
Claims (13)
- インクタンクから給液されてノズルからインク粒を吐出する印字ヘッドを備えるとともに同インク粒を記録媒体上に付着せしめてドットマトリクス状の画像を印刷する印刷装置に対し、多階調の印刷データをハーフトーン処理して印刷データに変換して出力するにあたり、同印刷データに基づく印刷濃度を修正する印刷データ修正装置であって、上記インクタンクの液位を検出するインク残量検出手段と、上記液位に応じて変化するインク粒量によって印刷濃度が変化するのを打ち消すように上記多階調の印刷データに対する修正前後の対応関係が階調に応じて形成された入出力関係に従って上記検出された液位に応じて上記多階調の印刷データを修正する印刷データ修正手段とを具備することを特徴とする印刷データ修正装置。
- 上記請求項1に記載の印刷データ修正装置において、上記インク残量検出手段は、吐出したインク粒の総量をカウントするカウント手段と、このカウント結果に基づいて液位の減少量を推定する液位推定手段とを有することを特徴とする印刷データ修正装置。
- 上記請求項1または請求項2に記載の印刷データ修正装置において、
上記印刷データ修正手段は、上記液位に応じて変化するインク粒量によって印刷濃度が変化するのを打ち消すように上記多階調の印刷データに対する修正前後の対応関係が階調に応じて形成された補正ルックアップテーブルを参照して修正前の上記多階調の印刷データに対応する上記検出された液位に応じた修正後の多階調の印刷データを読み出すことにより、上記多階調の印刷データを修正することを特徴とする印刷データ修正装置。 - 上記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の印刷データ修正装置において、
上記印刷データ修正手段は、上記検出された液位から求められる同液位の変化が所定量よりも大きくなったときに上記入出力関係を作成することを特徴とする印刷データ修正装置。 - 上記請求項4に記載の印刷データ修正装置において、
上記印刷データ修正手段は、上記検出された液位を旧インク残量として記憶するとともに、上記インクタンクが交換されたときには同旧インク残量の値としてインク減量が大きくなるような値をセットすることを特徴とする印刷データ修正装置。 - 上記請求項1〜請求項5のいずれかに記載の印刷データ修正装置において、
上記印刷データ修正手段は、上記多階調の印刷データを色変換する際に参照される色変換テーブルの内容を上記入出力関係に従って書き換えることを特徴とする印刷データ修正装置。 - 印刷装置と印刷制御装置とからなる印刷システムであって、上記印刷装置は、インクタンクから給液されてノズルからインク粒を吐出する印字ヘッドを備えるとともに同インク粒を記録媒体上に付着せしめてドットマトリクス状の画像を印刷する印刷手段と、上記インクタンクの液位を検出するインク残量検出手段とを具備し、上記印刷制御装置は、多階調の印刷データをハーフトーン処理して印刷データに変換する印刷データ変換手段と、上記液位に応じて変化するインク粒量によって印刷濃度が変化するのを打ち消すように上記多階調の印刷データに対する修正前後の対応関係が階調に応じて形成された入出力関係に従って上記検出された液位に応じて上記多階調の印刷データを修正する印刷データ修正手段とを具備することを特徴とする印刷システム。
- インクタンクから給液されてノズルからインク粒を吐出する印字ヘッドを備えるとともに同インク粒を記録媒体上に付着せしめてドットマトリクス状の画像を印刷する印刷装置に対し、多階調の印刷データをハーフトーン処理して印刷データに変換して出力するときに、同印刷データに基づく印刷濃度を修正するにあたり、上記インクタンクの液位を検出するとともに、上記液位に応じて変化するインク粒量によって印刷濃度が変化するのを打ち消すように上記多階調の印刷データに対する修正前後の対応関係が階調に応じて形成された入出力関係に従って上記検出された液位に応じて上記多階調の印刷データを修正することを特徴とする印刷データ修正方法。
- 上記請求項8に記載の印刷データ修正方法において、
上記検出された液位から求められる同液位の変化が所定量よりも大きくなったときに上記入出力関係を作成することを特徴とする印刷データ修正方法。 - 上記請求項8または請求項9に記載の印刷データ修正方法において、
上記多階調の印刷データを色変換する際に参照される色変換テーブルの内容を上記入出力関係に従って書き換えることを特徴とする印刷データ修正方法。 - インクタンクから給液されてノズルからインク粒を吐出する印字ヘッドを備えるとともに同インク粒を記録媒体上に付着せしめてドットマトリクス状の画像を印刷する印刷装置に対し、多階調の印刷データをハーフトーン処理して印刷データに変換して出力するにあたり、同印刷データに基づく印刷濃度を修正する機能をコンピュータに実現させる印刷データ修正プログラムを記録したソフトウェア記録媒体であって、上記インクタンクの液位を検出するとともに、上記液位に応じて変化するインク粒量によって印刷濃度が変化するのを打ち消すように上記多階調の印刷データに対する修正前後の対応関係が階調に応じて形成された入出力関係に従って上記検出された液位に応じて上記多階調の印刷データを修正する機能を実現させることを特徴とする印刷データ修正プログラムを記録したソフトウェア記録媒体。
- 上記請求項11に記載の印刷データ修正プログラムを記録したソフトウェア記録媒体において、
上記検出された液位から求められる同液位の変化が所定量よりも大きくなったときに上記入出力関係を作成することを特徴とする印刷データ修正プログラムを記録したソフトウェア記録媒体。 - 上記請求項11または請求項12に記載の印刷データ修正プログラムを記録したソフトウェア記録媒体において、
上記多階調の印刷データを色変換する際に参照される色変換テーブルの内容を上記入出力関係に従って書き換えることを特徴とする印刷データ修正プログラムを記録したソフトウェア記録媒体。
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