JP3617776B2 - 居眠り警報装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の運転中に運転者が居眠りしたときに警報を発する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の装置として、心拍の拍間時間の呼吸性変動等の出現が期待される心拍周波数帯域が分散比−心拍周波数特性の通過域に含まれるようにサンプル数を定め、呼吸性変動等の出現が期待される周波数帯域における覚醒時の心拍の拍間時間の分散に基づいて覚醒度の低下許容限界に対応する心拍の拍間時間の分散の判定値を設定し、サンプル数について心拍の拍間時間の分散を演算して心拍の拍間時間の呼吸性変動等を抽出し、更に判定値と現在の心拍の拍間時間の呼吸性変動等とを比較して現在の覚醒度が許容限界を下回ったか否かを判定するように構成された覚醒度判定方法が開示されている(特開平3−272745号)。
【0003】
このように構成された覚醒度判定方法では、現実の呼吸性変動等に対する追従性が向上し、例えば車両走行時における運転者の覚醒度低下をより迅速かつ敏感に検出できる。また覚醒度の低下比により呼吸性変動等を判定するため、呼吸性変動等の周波数における運転者の個人差の影響を排除できるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の特開平3−272745号公報に示された覚醒度判定方法では、システムが一旦オンした後に設定された初期値(初期覚醒レベル)はシステムがオフになるまで再初期化(更新)されないため、上記初期値が覚醒度が低下傾向の状態で設定されると、運転中に居眠りしそうな場合でも覚醒度が低下していると判定されない恐れがあった。
本発明の目的は、初期覚醒下限値をより覚醒している方(覚醒度が高い方)に更新することにより、運転者の覚醒度の低下を確実に判定できる居眠り警報装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、図1及び図2に示すように、車両始動時の運転者11の初期覚醒度及び運転継続時の運転者11の運転時覚醒度をそれぞれ検出する覚醒度検出手段12と、運転者11に警報を発して運転者11を覚醒させる覚醒手段13と、初期覚醒度に基づいて運転者11の初期覚醒下限値を算出し運転時覚醒度が初期覚醒下限値より低下したときに覚醒手段13を作動させる覚醒度判定手段14とを備えた居眠り警報装置の改良である。
その特徴ある構成は、車両の速度を検出する車速センサ18と、車両のドアの開閉を検出するドアセンサ19とを備え、車速センサ18が車速ゼロの状態を検出しドアセンサ19がドア開の状態を検出した後に車両が再発進して車速センサ18が車速ゼロ以外の状態を検出したときの再発進時の運転者11の覚醒度を中期覚醒度とし、覚醒度判定手段14が中期覚醒度に基づいて運転者11の中期覚醒下限値を算出し、中期覚醒下限値が初期覚醒下限値より高いときに覚醒度判定手段14が中期覚醒下限値を初期覚醒下限値として更新するように構成されたところにある。
【0006】
この請求項1に記載された居眠り警報装置では、運転者11がエンジンを始動すると、覚醒度検出手段12が運転者11の初期覚醒度を検出し、覚醒度判定手段14は覚醒度検出手段12の検出出力に基づいて運転者11の居眠りする寸前の初期覚醒下限値を算出する。運転者11が運転を継続して運転時覚醒度が上記初期覚醒下限値を下回ったとき、覚醒度判定手段14は覚醒手段13を作動させる。
一方、車両をパーキングエリア等に停止し、運転者11がエンジンを掛けたまま車両から降りてリフレッシュした後に、ドアを開いて乗車し、車両を再発進する、即ち車速センサ18が車速ゼロを検出し、ドアセンサ19がドアの開いたことを検出した後に、更に車速センサ18が車速ゼロ以外の状態を検出すると、覚醒度判定手段14は上記各センサ18,19の検出出力に基づいて運転者11がリフレッシュしたと判断する。この判断により覚醒度判定手段14は覚醒度検出手段12の検出出力に基づいて運転者11の中期覚醒下限値を算出し、リフレッシュした後の方が運転開始初期より覚醒している場合には中期覚醒下限値を初期覚醒下限値として更新する。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、居眠り警報装置は車両始動時の運転者11の初期覚醒度及び運転継続時の運転者11の運転時覚醒度をそれぞれ検出する覚醒度検出手段12と、運転者11に警報を発して運転者11を覚醒させる覚醒手段13と、初期覚醒度に基づいて運転者11の初期覚醒下限値を算出し運転時覚醒度が初期覚醒下限値より低下したときに覚醒手段13を作動させる覚醒度判定手段14とを備える。覚醒度検出手段12はこの実施の形態では運転席16のシートバック16aに内蔵された超音波センサであり、運転者11の心臓の脈動、即ち心拍を心臓からの超音波の反射により検出するように構成される。超音波センサ12は所定周波数を発振する発振回路17により運転者11の心臓に向って超音波を送波する送波部と、運転者11の心臓からの反射波を受けて運転者11の心臓の脈動、即ち心拍を検出する検出部とを有する。
【0009】
覚醒手段13はこの実施の形態では運転者11に警報を発する警報ブザーであり、覚醒度判定手段14はマイクロコンピュータにより構成されたコントローラである。また車両には車速を検出する車速センサ18が設けられ、運転席側のドアにはこのドアの開閉を検出するドアセンサ19が設けられ、更にステアリングホイールには警報ブザー13の作動を停止させる解除スイッチ21が設けられる。超音波センサ12、車速センサ18、ドアセンサ19及び解除スイッチ21の各検出出力はコントローラ14に制御入力にそれぞれ接続され、コントローラ14の制御出力は発振回路17及び警報ブザー13にそれぞれ接続される。
【0010】
上記超音波センサ12により運転者11の心拍を検出するのは下記の理由に基づく。心拍数の逆数として求められる心拍周波数の変化に対して、心拍の拍間時間の変動強度を表す振幅比の変化にはピークが現れる。このピークは運転者11の覚醒状態に深く関連して出現することが知られており、一般に呼吸性変動と呼ばれている。上記ピーク、即ち呼吸性変動は緊張時には小さな値になり、安静時には大きな値になる。従って呼吸性変動が小さな値のときには運転者11の覚醒度が高く、大きな値のときには運転者11の覚醒度が低くなったと判定できるからである。
【0011】
このように構成された居眠り警報装置の動作を図1及び図2に基づいて説明する。
先ず運転者11が車両の運転席に座ってエンジンを始動すると、居眠り警報装置が作動し、超音波センサ12が運転者11の心拍から運転者12の初期拍間時間の変動強度の振幅比を検出し、コントローラ14は超音波センサ12の検出出力に基づいて上記振幅比を例えばエンジン始動時からt1=10分間積算してその平均値X1を算出する。この平均値X1には覚醒度が低下して運転者の居眠りする寸前の覚醒度の値(初期覚醒下限値)を示す上記振幅比のピークを含むように係数αが掛けられ、得られた値をAとする。運転者11が運転を継続して運転時拍間時間の変動強度の振幅比のピークが上記値Aを越えたとき(運転時覚醒度が初期覚醒下限値を下回ったとき)、コントローラ14は警報ブザー13を作動させる。この結果、居眠り状態に陥りそうな運転者11を覚醒させることができ、この警報により覚醒した運転者11は解除スイッチ21を押し、警報ブザー13を停止させる。
【0012】
一方、車両をパーキングエリア等に停止し、運転者11がエンジンを掛けたまま車両から降りてリフレッシュした後に、ドアを開いて乗車し、車両を再発進する、即ち車速センサ18が車速ゼロを検出し、ドアセンサ19がドアの開いたことを検出した後に、更に車速センサ18が車速ゼロ以外の状態を検出すると、コントローラ14は上記各センサ18,19の検出出力に基づいて運転者11がリフレッシュしたと判断する。この判断によりコントローラ14は超音波センサ12の検出出力に基づいて運転者11の心拍から運転者11の中期拍間時間の変動強度の振幅比を例えば車両再発進時からt2=10分間積算してその平均値X2を算出する。この平均値X2には覚醒度が低下して運転者11の居眠りする寸前の覚醒度の値(中期覚醒下限値)を示す上記振幅比のピークを含むように係数αが掛けられ、得られた値をBとし、値Bが値Aより小さい場合、即ちリフレッシュした後の方が運転開始初期より覚醒している場合には値Bを値Aとして更新する。この結果、初期覚醒下限値がより覚醒している中期覚醒下限値に更新されるので、コントローラ14は運転者11の覚醒度の低下を確実に判定できる。また値Bが値A以上の場合、即ち運転開始初期の方がリフレッシュした後より覚醒している場合には値Bを値Aに更新せず、値Aがそのまま覚醒度判定の基準値として用いられる。
【0015】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、車速がゼロでドアが開いた後に車両が再発進したときの再発進時の運転者の覚醒度を中期覚醒度とし、覚醒度判定手段が中期覚醒度に基づいて運転者の中期覚醒下限値を算出し、中期覚醒下限値が初期覚醒下限値より高いときに覚醒度判定手段が中期覚醒下限値を初期覚醒下限値として更新するように構成したので、運転者がエンジンを始動すると、覚醒度検出手段が運転者の初期覚醒度を検出し、覚醒度判定手段が覚醒度検出手段の検出出力に基づいて運転者の居眠りする寸前の覚醒度の値(初期覚醒下限値)を算出する。運転者が運転を継続して運転時覚醒度が上記初期覚醒下限値を下回ったとき、覚醒度判定手段は覚醒手段を作動させる。
【0016】
一方、車両をパーキングエリア等に停止し、運転者がエンジンを掛けたまま車両から降りてリフレッシュした後に、ドアを開いて乗車し、車両を再発進すると、車速センサが車速ゼロを検出し、ドアセンサがドアの開いたことを検出した後に、更に車速センサが車速ゼロ以外の状態を検出する。覚醒度判定手段は上記各センサの検出出力に基づいて運転者がリフレッシュしたと判断し、覚醒度検出手段の検出出力に基づいて運転者の中期覚醒下限値を算出し、更にリフレッシュした後の方が運転開始初期より覚醒している場合には中期覚醒下限値を初期覚醒下限値として更新する。この結果、初期覚醒下限値がより覚醒している中期覚醒下限値に更新されるので、覚醒度判定手段は運転者の覚醒度の低下を確実に判定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施形態の居眠り警報装置を含む構成図。
【図2】その居眠り警報装置の動作を示すフローチャート。
【符号の説明】
11 運転者
12 超音波センサ(覚醒度検出手段)
13 警報ブザー(覚醒手段)
14 コントローラ(覚醒度判定手段)
18 車速センサ
19 ドアセンサ
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の運転中に運転者が居眠りしたときに警報を発する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の装置として、心拍の拍間時間の呼吸性変動等の出現が期待される心拍周波数帯域が分散比−心拍周波数特性の通過域に含まれるようにサンプル数を定め、呼吸性変動等の出現が期待される周波数帯域における覚醒時の心拍の拍間時間の分散に基づいて覚醒度の低下許容限界に対応する心拍の拍間時間の分散の判定値を設定し、サンプル数について心拍の拍間時間の分散を演算して心拍の拍間時間の呼吸性変動等を抽出し、更に判定値と現在の心拍の拍間時間の呼吸性変動等とを比較して現在の覚醒度が許容限界を下回ったか否かを判定するように構成された覚醒度判定方法が開示されている(特開平3−272745号)。
【0003】
このように構成された覚醒度判定方法では、現実の呼吸性変動等に対する追従性が向上し、例えば車両走行時における運転者の覚醒度低下をより迅速かつ敏感に検出できる。また覚醒度の低下比により呼吸性変動等を判定するため、呼吸性変動等の周波数における運転者の個人差の影響を排除できるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の特開平3−272745号公報に示された覚醒度判定方法では、システムが一旦オンした後に設定された初期値(初期覚醒レベル)はシステムがオフになるまで再初期化(更新)されないため、上記初期値が覚醒度が低下傾向の状態で設定されると、運転中に居眠りしそうな場合でも覚醒度が低下していると判定されない恐れがあった。
本発明の目的は、初期覚醒下限値をより覚醒している方(覚醒度が高い方)に更新することにより、運転者の覚醒度の低下を確実に判定できる居眠り警報装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、図1及び図2に示すように、車両始動時の運転者11の初期覚醒度及び運転継続時の運転者11の運転時覚醒度をそれぞれ検出する覚醒度検出手段12と、運転者11に警報を発して運転者11を覚醒させる覚醒手段13と、初期覚醒度に基づいて運転者11の初期覚醒下限値を算出し運転時覚醒度が初期覚醒下限値より低下したときに覚醒手段13を作動させる覚醒度判定手段14とを備えた居眠り警報装置の改良である。
その特徴ある構成は、車両の速度を検出する車速センサ18と、車両のドアの開閉を検出するドアセンサ19とを備え、車速センサ18が車速ゼロの状態を検出しドアセンサ19がドア開の状態を検出した後に車両が再発進して車速センサ18が車速ゼロ以外の状態を検出したときの再発進時の運転者11の覚醒度を中期覚醒度とし、覚醒度判定手段14が中期覚醒度に基づいて運転者11の中期覚醒下限値を算出し、中期覚醒下限値が初期覚醒下限値より高いときに覚醒度判定手段14が中期覚醒下限値を初期覚醒下限値として更新するように構成されたところにある。
【0006】
この請求項1に記載された居眠り警報装置では、運転者11がエンジンを始動すると、覚醒度検出手段12が運転者11の初期覚醒度を検出し、覚醒度判定手段14は覚醒度検出手段12の検出出力に基づいて運転者11の居眠りする寸前の初期覚醒下限値を算出する。運転者11が運転を継続して運転時覚醒度が上記初期覚醒下限値を下回ったとき、覚醒度判定手段14は覚醒手段13を作動させる。
一方、車両をパーキングエリア等に停止し、運転者11がエンジンを掛けたまま車両から降りてリフレッシュした後に、ドアを開いて乗車し、車両を再発進する、即ち車速センサ18が車速ゼロを検出し、ドアセンサ19がドアの開いたことを検出した後に、更に車速センサ18が車速ゼロ以外の状態を検出すると、覚醒度判定手段14は上記各センサ18,19の検出出力に基づいて運転者11がリフレッシュしたと判断する。この判断により覚醒度判定手段14は覚醒度検出手段12の検出出力に基づいて運転者11の中期覚醒下限値を算出し、リフレッシュした後の方が運転開始初期より覚醒している場合には中期覚醒下限値を初期覚醒下限値として更新する。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、居眠り警報装置は車両始動時の運転者11の初期覚醒度及び運転継続時の運転者11の運転時覚醒度をそれぞれ検出する覚醒度検出手段12と、運転者11に警報を発して運転者11を覚醒させる覚醒手段13と、初期覚醒度に基づいて運転者11の初期覚醒下限値を算出し運転時覚醒度が初期覚醒下限値より低下したときに覚醒手段13を作動させる覚醒度判定手段14とを備える。覚醒度検出手段12はこの実施の形態では運転席16のシートバック16aに内蔵された超音波センサであり、運転者11の心臓の脈動、即ち心拍を心臓からの超音波の反射により検出するように構成される。超音波センサ12は所定周波数を発振する発振回路17により運転者11の心臓に向って超音波を送波する送波部と、運転者11の心臓からの反射波を受けて運転者11の心臓の脈動、即ち心拍を検出する検出部とを有する。
【0009】
覚醒手段13はこの実施の形態では運転者11に警報を発する警報ブザーであり、覚醒度判定手段14はマイクロコンピュータにより構成されたコントローラである。また車両には車速を検出する車速センサ18が設けられ、運転席側のドアにはこのドアの開閉を検出するドアセンサ19が設けられ、更にステアリングホイールには警報ブザー13の作動を停止させる解除スイッチ21が設けられる。超音波センサ12、車速センサ18、ドアセンサ19及び解除スイッチ21の各検出出力はコントローラ14に制御入力にそれぞれ接続され、コントローラ14の制御出力は発振回路17及び警報ブザー13にそれぞれ接続される。
【0010】
上記超音波センサ12により運転者11の心拍を検出するのは下記の理由に基づく。心拍数の逆数として求められる心拍周波数の変化に対して、心拍の拍間時間の変動強度を表す振幅比の変化にはピークが現れる。このピークは運転者11の覚醒状態に深く関連して出現することが知られており、一般に呼吸性変動と呼ばれている。上記ピーク、即ち呼吸性変動は緊張時には小さな値になり、安静時には大きな値になる。従って呼吸性変動が小さな値のときには運転者11の覚醒度が高く、大きな値のときには運転者11の覚醒度が低くなったと判定できるからである。
【0011】
このように構成された居眠り警報装置の動作を図1及び図2に基づいて説明する。
先ず運転者11が車両の運転席に座ってエンジンを始動すると、居眠り警報装置が作動し、超音波センサ12が運転者11の心拍から運転者12の初期拍間時間の変動強度の振幅比を検出し、コントローラ14は超音波センサ12の検出出力に基づいて上記振幅比を例えばエンジン始動時からt1=10分間積算してその平均値X1を算出する。この平均値X1には覚醒度が低下して運転者の居眠りする寸前の覚醒度の値(初期覚醒下限値)を示す上記振幅比のピークを含むように係数αが掛けられ、得られた値をAとする。運転者11が運転を継続して運転時拍間時間の変動強度の振幅比のピークが上記値Aを越えたとき(運転時覚醒度が初期覚醒下限値を下回ったとき)、コントローラ14は警報ブザー13を作動させる。この結果、居眠り状態に陥りそうな運転者11を覚醒させることができ、この警報により覚醒した運転者11は解除スイッチ21を押し、警報ブザー13を停止させる。
【0012】
一方、車両をパーキングエリア等に停止し、運転者11がエンジンを掛けたまま車両から降りてリフレッシュした後に、ドアを開いて乗車し、車両を再発進する、即ち車速センサ18が車速ゼロを検出し、ドアセンサ19がドアの開いたことを検出した後に、更に車速センサ18が車速ゼロ以外の状態を検出すると、コントローラ14は上記各センサ18,19の検出出力に基づいて運転者11がリフレッシュしたと判断する。この判断によりコントローラ14は超音波センサ12の検出出力に基づいて運転者11の心拍から運転者11の中期拍間時間の変動強度の振幅比を例えば車両再発進時からt2=10分間積算してその平均値X2を算出する。この平均値X2には覚醒度が低下して運転者11の居眠りする寸前の覚醒度の値(中期覚醒下限値)を示す上記振幅比のピークを含むように係数αが掛けられ、得られた値をBとし、値Bが値Aより小さい場合、即ちリフレッシュした後の方が運転開始初期より覚醒している場合には値Bを値Aとして更新する。この結果、初期覚醒下限値がより覚醒している中期覚醒下限値に更新されるので、コントローラ14は運転者11の覚醒度の低下を確実に判定できる。また値Bが値A以上の場合、即ち運転開始初期の方がリフレッシュした後より覚醒している場合には値Bを値Aに更新せず、値Aがそのまま覚醒度判定の基準値として用いられる。
【0015】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、車速がゼロでドアが開いた後に車両が再発進したときの再発進時の運転者の覚醒度を中期覚醒度とし、覚醒度判定手段が中期覚醒度に基づいて運転者の中期覚醒下限値を算出し、中期覚醒下限値が初期覚醒下限値より高いときに覚醒度判定手段が中期覚醒下限値を初期覚醒下限値として更新するように構成したので、運転者がエンジンを始動すると、覚醒度検出手段が運転者の初期覚醒度を検出し、覚醒度判定手段が覚醒度検出手段の検出出力に基づいて運転者の居眠りする寸前の覚醒度の値(初期覚醒下限値)を算出する。運転者が運転を継続して運転時覚醒度が上記初期覚醒下限値を下回ったとき、覚醒度判定手段は覚醒手段を作動させる。
【0016】
一方、車両をパーキングエリア等に停止し、運転者がエンジンを掛けたまま車両から降りてリフレッシュした後に、ドアを開いて乗車し、車両を再発進すると、車速センサが車速ゼロを検出し、ドアセンサがドアの開いたことを検出した後に、更に車速センサが車速ゼロ以外の状態を検出する。覚醒度判定手段は上記各センサの検出出力に基づいて運転者がリフレッシュしたと判断し、覚醒度検出手段の検出出力に基づいて運転者の中期覚醒下限値を算出し、更にリフレッシュした後の方が運転開始初期より覚醒している場合には中期覚醒下限値を初期覚醒下限値として更新する。この結果、初期覚醒下限値がより覚醒している中期覚醒下限値に更新されるので、覚醒度判定手段は運転者の覚醒度の低下を確実に判定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施形態の居眠り警報装置を含む構成図。
【図2】その居眠り警報装置の動作を示すフローチャート。
【符号の説明】
11 運転者
12 超音波センサ(覚醒度検出手段)
13 警報ブザー(覚醒手段)
14 コントローラ(覚醒度判定手段)
18 車速センサ
19 ドアセンサ
Claims (1)
- 車両始動時の運転者(11)の初期覚醒度及び運転継続時の前記運転者(11)の運転時覚醒度をそれぞれ検出する覚醒度検出手段(12)と、前記運転者(11)に警報を発して前記運転者(11)を覚醒させる覚醒手段(13)と、前記初期覚醒度に基づいて前記運転者(11)の初期覚醒下限値を算出し前記運転時覚醒度が前記初期覚醒下限値より低下したときに前記覚醒手段(13)を作動させる覚醒度判定手段(14)とを備えた居眠り警報装置において、
前記車両の速度を検出する車速センサ(18)と、前記車両のドアの開閉を検出するドアセンサ(19)とを備え、
前記車速センサ(18)が車速ゼロの状態を検出し前記ドアセンサ(19)が前記ドア開の状態を検出した後に前記車両が再発進して前記車速センサ(18)が車速ゼロ以外の状態を検出したときの前記再発進時の運転者(11)の覚醒度を中期覚醒度とし、
前記覚醒度判定手段(14)が前記中期覚醒度に基づいて前記運転者(11)の中期覚醒下限値を算出し、
前記中期覚醒下限値が前記初期覚醒下限値より高いときに前記覚醒度判定手段(14)が前記中期覚醒下限値を前記初期覚醒下限値として更新するように構成された居眠り警報装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18900798A JP3617776B2 (ja) | 1998-07-03 | 1998-07-03 | 居眠り警報装置 |
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JP18900798A JP3617776B2 (ja) | 1998-07-03 | 1998-07-03 | 居眠り警報装置 |
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1998
- 1998-07-03 JP JP18900798A patent/JP3617776B2/ja not_active Expired - Fee Related
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