JP3615254B2 - 穴あけ工具 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、例えば穴あけ用の切削刃を持ったドリル等の工具によって鋼板、銅板、アルミ板等に穴を開けるとき、その表裏に発生するバリを穴あけと同時に除去できる穴あけ工具に関する。
【0002】
【従来の技術】
鋼板等の穴あけ作業に用いるドリル等の工具は、工具本体の先端部に穴あけ用の切削刃が設けられ、工具本体を回転させ、鋼板等に貫通する穴あけを行っているが、この穴あけの際に鋼板の表裏にバリが発生する。このバリは、ボルトやリベット等による鋼板の締め付け時に適正な締め付けや摩擦力を得ることができず、品質の面で問題となる。
【0003】
そこで、鋼板の表裏に発生したバリを除去するために、従来ではグラインダーを用いたり、その他の研削工具を用いてバリを除去する後加工を行っているが、そのバリ取り作業には多くの労力と時間を費やし、また、研削によるバリ取り作業の場合には鋼板等の反転作業を伴うことによる作業負担や、粉塵発生、騒音発生等の問題となっている。
【0004】
このような問題を解決するために、被加工物に穴あけを行うと同時に、その表裏面のバリを取り除くものとして、例えば実公平1−37853号公報が知られている。これは、穴あけ工具の軸に直交して形成したバリ取り工具取付け孔に、ばねにより押されてバリ取りチップを収納したバリ取り工具本体を取り付けたもので、穴あけ工具の外径より外方に突出しているバリ取りチップが、穿設穴の開口端のバリを転圧すると共に、バリ取り工具が穿設穴の中に進入すると、ばねに抗してバリ取りチップが没入するので、穴あけ工具による穿孔作業に引き続きバリを取り除くものである。
【0005】
また、実公平1−37853号公報に記載の技術に加えて穿孔面の面取りも行うものとして、実公平1−37854号公報の記載のものがある。
これは穴あけ工具の軸に設けられた横穴より、該穴あけ工具の軸側方にばねにより押されて突き出したバリ取りチップの先端が球形をなし、その断面の弓形の弧に続き、穴の面取りの幅以上かつ、その面取り面の面角度とした切削刃を有するもので、穴あけ工具による穴あけ作業に引き続きバリ取りおよび面取りを可能としたものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記実公平1−37853号公報および実公平1−37854号公報に記載の技術では、穿設穴の表裏面バリの除去作業自体は可能であるが、バリ取り工具本体は穴あけ工具の軸に設けた取付け孔に取り付けられたものであって、バリ取り工具が加工穴の中に進入することから、焼き嵌め等の手段により穴あけ工具に固着したものとしなければならない。このため、工具の製造工程は複雑になるほかバリ取りチップはばねを介してバリ取り工具本体の後端に嵌められた栓で閉塞されているため、このバリ取りチップが摩耗した際の交換は容易ではない。さらに、バリ取りチップは、穴あけ工具より外方に突出しているので、その取付け位置は穴あけ工具の軸の穴あけ刃の先端部から離間した中間部となり、穴あけ工具を穿孔作業後に一定距離進出させる必要があり、作業効率にも影響を及ぼす。
【0007】
そこで、鋼板等に穴あけする際に、簡単な構造で鋼板等の表裏面に発生するバリの除去が良好に行え、しかも通常における穴あけにほとんど変わらぬ穿孔距離での除去および面取りを可能にした、鋼板等の穴あけ工具を、特願平5−312292号として出願した。
【0008】
前記先願のものは、先端部に切削刃を設けた工具本体の先端部の周面に軸方向に沿って凹溝が設けられ、この凹溝が工具本体の切削油路に連通している。この工具本体に基端部が固定され先端部が前記凹溝の内部において工具本体の径方向に弾性変形可能なカートリッジが設けられ、このカートリッジの先端部にカートリッジの弾性変形によって工具本体の周面から突没可能なバリ取りチップが設けられている。
【0009】
前記穴あけ工具によれば、切削刃による穿孔初期に発生する表面バリは工具本体の周面より突出しているバリ取りチップによって除去でき、穿孔が進んでいくと、バリ取りチップはカートリッジとともに穴の内壁によって工具本体の軸心方向に押されて凹溝の中に収まった状態で穿孔が進められる。
【0010】
しかし、バリ取りチップがカートリッジとともに工具本体の軸心方向に押されて凹溝の中に収まったとき、カートリッジの撓みによりカートリッジの背面が凹溝の底面に近接もしくは接触し、切削油流路が塞がれ、切削油および切屑の排出が妨げられ、切屑が工具本体に巻き込まれるという問題が発生する。
【0011】
さらに、バリ取りチップの刃先部で穿設された穴の内面に傷を付けたり、バリ取り後の面取り時に二次バリが発生するという問題がある。また、バリ取りチップを取付けたカートリッジの全長が長く、捩れ溝タイプの穴あけ工具においてはスペース上の問題で取付けることが困難であった。
【0012】
この発明は、前記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、孔あけの進行に伴って被加工物の表裏面に発生するバリを除去することができ、またバリ取りチップがカートリッジとともに工具本体の軸心方向に押されて凹溝の中に収まったときでも、切削油路を確保でき、切削油とともに切屑を円滑に排出できる孔あけ工具を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この発明は、前述した目的を達成するために、先端部に切削刃を設けた工具本体と、この工具本体の先端部の周面に軸方向に沿って設けられた凹溝と、前記工具本体に基端部が固定され先端部が前記凹溝の内部において工具本体の径方向に弾性変形可能なカートリッジと、このカートリッジの先端部に設けられカートリッジの弾性変形によって工具本体の周面から突没可能なバリ取りチップと、前記カートリッジに設けられ前記凹溝内の切屑を切削油とともに外部に排出する排出溝とを具備したことを特徴とする。
【0014】
前記バリ取りチップは、好ましくは、その逃げ面を逃げ角が負の第1逃げ面と、逃げ角が正の第2逃げ面とにより形成されていることを特徴とする。さらに好ましくは、前記バリ取りチップの第1逃げ面と第2逃げ面とを凸円弧状に連続してつないだことを特徴とする。さらに、好ましくは、前記バリ取りチップのコーナ部のすくい面と第1逃げ面とを凸円弧状に連続してつないだことを特徴とする。
【0015】
前記排出溝は、好ましくは、バリ取りチップの端縁に沿って刻設されていることを特徴とする。
前記工具本体の他の例として、先端部に切削刃を設けた捩れ溝付きの工具本体と、この工具本体の先端部の周面に軸方向に沿い、かつ捩れ溝と離間して設けられた凹溝と、この凹溝にそのテーパー部が掛るように穿設した楔ねじ用のねじ穴を設けたことを特徴とする。
【0016】
前記カートリッジは、1枚の鋼板によって形成され、その基端部に略U字状の屈曲部が設けられ、先端部にバリ取りチップ取付け用のボルト穴が穿設されたチップ取付け部が形成されていることを特徴とする。
【0017】
【作用】
弾性変形可能なカートリッジの先端部が自由端になっており、その先端部にバリ取りチップが取り付けられているので、カートリッジに負荷が加わらないときにはバリ取りチップが工具本体の周面より突出しているので、切削刃による穿孔初期に発生する表面バリはバリ取りチップによって除去できる。
【0018】
被加工物に穿孔が進んでいくと、バリ取りチップはカートリッジとともに孔の内壁によって工具本体の軸心方向に押されて凹溝の中に収まった状態で穿孔が進められるが、カートリッジには排出溝が設けられているので、前記凹溝内の切屑は切削油とともに外部に排出される。切削刃が穴を貫通させたとき、バリ取りチップが穴から出る段階になると、カートリッジの復元力によって工具本体の周面より外側に突出し、裏面側のバリを同様にして除去することができる。
【0019】
穴あけ終了後に、工具本体を上昇させると、バリの根元部を除去しながら再びバリ取りチップが穴の中に入り込んで上昇していき、穴から抜けると、カートリッジの復元力によってバリ取りチップは復帰し、被加工物の裏面側から表面側にかけてバリ取りチップが倣いながら移動してバリの発生面を再度切削することができ、精製面取りが可能となる。
【0020】
【実施例】
以下、この発明の各実施例を図面に基づいて説明する。
図1〜図5は第1の実施例を示す。図1および図2は穴あけ工具を示し、図1(a)は穴あけ工具の先端部の一部を切欠した側面図、図1(b)は穴あけ工具の先端部の端面図である。図2(a)は穴あけ工具の先端部の縦断側面図、図2(b)は(a)のA部を拡大した縦断側面図、図2(c)は(b)のB−B線に沿う断面図である。
【0021】
図中1は穴あけ工具の工具本体を示し、基端部には切削機械の回転主軸に装着されるシャンク(図示しない)が設けられ、先端部2には穴あけ用の2枚の切削刃3が設けられている。また、工具本体1の軸心部には軸方向に切削油路4が穿設されており、この切削油路4は工具本体1の先端部2付近で2本の分岐油路5に分岐され、これら分岐油路5は先端部2の切削刃3と切削刃3との間に貫通している。
【0022】
前記切削刃3の刃先部と干渉しない位置の工具本体1の外周面、つまり一方の分岐油路5に位置する部分にはその先端面から工具本体1の軸心と平行に1本の凹溝6が設けられている。したがって、凹溝6の後端は分岐油路5に連通している。凹溝6の後端の延長線上には凹溝6より浅い取付け凹部7が設けられており、この取付け凹部7の底部にはねじ穴8が設けられている。
【0023】
そして、前記凹溝6の内部には先端部にバリ取りチップ9を固定したカートリッジ10が設けられている。このカートリッジ10は弾性変形可能な鋼材等によって凹溝6の幅より僅かに狭幅の帯状体からなり、その基端部には肉厚の取付け部11が一体に設けられている。この取付け部11には前記ねじ穴8に対応して取付け孔が設けられており、この取付け孔に取付けねじ12を挿通し、ねじ穴8に締め付けることによりカートリッジ10は工具本体1に固定されている。
【0024】
カートリッジ10の中間部は肉薄に形成され、カートリッジ10の先端部が工具本体1の径方向に弾性変形するようになっている。カートリッジ10の先端部には広幅に形成されたチップ取付け台13が一体に設けられており、このチップ取付け台13に前記バリ取りチップ9が取付けボルト14によって着脱可能に固定されている。
【0025】
カートリッジ10は、これに負荷が加わっていないときには、図2(a)に示すように平坦状で、凹溝6の底面開口を閉塞する状態にあり、バリ取りチップ9は工具本体1の外周面から外側へ突出した状態にあるが、工具本体1の軸心方向に負荷が加わったときには、図2(b)に示すように弾性変形によって湾曲し、バリ取りチップ9とともに凹溝6の内部に没入するようになっている。
【0026】
さらに、カートリッジ10の先端部における端面には、図2(c)に示すようにバリ取りチップ9の端縁に沿って排出溝15が設けられており、この排出溝15は一端が凹溝6内に、他端が工具本体1の外部と連通している。つまり、凹溝6の底面開口がカートリッジ10によって閉塞された状態であっても、切削油路4は分岐油路5、凹溝6および排出溝15を介して工具本体1の外部に連通し、切屑と切削油の排出経路を確保している。
【0027】
次に、バリ取りチップ9について説明すると、図3および図4に示すように構成されている。図3(a)はバリ取りチップ9の側面図で、図3(b)はバリ取りチップ9の正面図である。図4(a)はC部を拡大して示す側面図で、図4(b)はD部を拡大して示す側面図である。
【0028】
図3に示すように、バリ取りチップ9のチップ本体16は、正面視で、略正三角形状をなしており、中央部には取付けボルト14が挿通されるボルト穴17が設けられている。さらに、チップ本体16の3つのコーナ部には刃先部18a〜18cが設けられている。これら刃先部18a〜18cは同一形状であるため、その1つについて説明すると、図4に示すように、刃先部18aの逃げ面は、逃げ角が負の第1逃げ面19と、逃げ角が正の第2逃げ面20とにより形成され、この第1逃げ面19と第2逃げ面20とは凸円弧状に連続してつないだ形状に形成されている。さらに、刃先部18aのすくい面21と前記第1逃げ面19とも凸円弧状に連続してつないだ形状に形成されている。
【0029】
次に、前述のように構成された穴あけ工具の作用について説明する。
図5は鋼板Pに穴をあける過程を示すもので、鋼板Pに対して軸線を垂直に保持した工具本体1の進行によって、同図(a)に示すように、切削刃3によって鋼板Pの表面側から座ぐりされるようにして初期工程が行われる。もちろん、このとき切削油路4から切削油が供給され、この切削油は分岐油路5および凹溝6の順に流れて切削面に供給されている。この段階ではバリ22aが発生するが、切削刃3の切削面より若干後方にあるバリ取りチップ9がこのバリ22aに当たると、バリ取りチップ9に生じる背分力とカートリッジ10の弾性力との平衡状態が変位しながら切除していく。
【0030】
同図(b)は表面側のバリ22aが全て除去されて穴あけが進行していく状況であり、バリ取りチップ9の先端面は開けようとする穴23と表面との間の縁に突き当たりながらバリ22aを除去していき、この周縁部の面取りを行う。
【0031】
同図(c)は工具本体1がさらに穴あけ方向に進んだ状況であり、工具本体1の進行にしたがってバリ取りチップ9は鋼板Pを切除するに要する背分力にカートリッジ10の弾性力が抗じられなくなって、カートリッジ10が撓んで凹溝6方向に弾性変形し、バリ取りチップ9は凹溝6に没入する。したがって、凹溝6の底面にカートリッジ10の背面が近接もしくは当接し、カートリッジ10によって切削油経路が閉塞された状態になるが、カートリッジ10には排出溝15が設けられているため、切削油路4から供給されている切削油は分岐油路5、凹溝6および排出溝15を介して工具本体1の外部に排出され、切屑も切削油とともに排出される。
【0032】
また、この段階では、カートリッジ10の弾性復元力によってバリ取りチップ9の刃先部18aが穴23の内周面に押し付けられ、穴23の摺動しているが、刃先部18aの逃げ面は、逃げ角が負の第1逃げ面19と、逃げ角が正の第2逃げ面20とにより形成され、この第1逃げ面19と第2逃げ面20とは凸円弧状に連続してつないだ形状に形成されている。さらに、刃先部18aのすくい面21と前記第1逃げ面19とも凸円弧状に連続してつないだ形状に形成されている。したがって、穴23の内周面に対して刃先部18aによる切削が行われることはなく、加工面への食い込み、傷付け等の劣化を防止できる。
【0033】
同図(d)に示すように、切削刃3が鋼板Pを貫通した直後では、鋼板Pの裏面側にバリ22bが生じ、この段階ではバリ取りチップ9が穴23の中に収まっている。そして、工具本体1が進行していきバリ取りチップ9の先端が穴23の下端開口縁を通り過ぎてしまうと、バリ取りチップ9の上面の傾斜とカートリッジ10の弾性復元力によって、同図(e)に示すように、バリ取りチップ9が穴23から外に飛び出すようになる。これにより、バリ取りチップ9は裏面側のバリ22bの除去を行う。そして、このバリ22bの除去のときには、バリ22bから受ける切削反力(背反力)をカートリッジ10が受け、その復元力(カートリッジ10の弾性力が背反力を上回る状態)によってバリ取りチップ9をバリ22bに当てることができる。
【0034】
穴あけ終了後に、工具本体1を上昇させると、バリ22bの根元部を除去しながら再びバリ取りチップ9が穴23の中に入り込んで上昇していき、穴23から抜けると、カートリッジ10の復元力によってバリ取りチップ9は、同図(a)の状態に戻る。このため、鋼板Pの裏面側から表面側にかけてバリ取りチップ9が倣いながら移動してバリ22a,22bの発生面を再度切削することができ、精製面取りが可能となる。
【0035】
図6〜図9は第2の実施例を示す。図6はカートリッジの斜視図、図7(a)はカートリッジの側面図、図7(b)はカートリッジの端面図、図7(c)はカートリッジの展開図である。本実施例のカートリッジ24は、1枚の鋼板を折曲することにより形成され、鋼板の帯状体25の長手方向の一端部における一側部には折り目線26aを介してチップ取付け部27がかぎ状に連設され、このチップ取付け部27の前記折り目線26aと平行な折り目線26bを介して補強片28が連設されている。チップ取付け部27にはボルト穴29が設けられ、第1の実施例で示すバリ取りチップ9が取付けられるようになっている。
【0036】
なお、折り目線26aを介して連設部のチップ取付け部27の端面部はバリ取りチップ9の一部外形と縮小相似形に切断してある。
前記カートリッジ24は、チップ取付け部27に対して帯状体25を折り目線26aに沿って直角に谷折りすると共に、補強片28を折り目線26bに沿って直角に谷折りし、帯状体25の長手方向の中間部から補強片28側へ折曲したU字状の屈曲部25aが形成されている。
【0037】
次に、前述のように構成されたカートリッジ24を、捩れ溝付きタイプの穴あけ工具に取付ける場合を説明すると、工具本体30の外周面には切り屑を排出するための捩れ溝31が設けられていると共に、先端部には穴あけ用の2つの切削刃32が設けられている。
【0038】
切削刃32と干渉しないように切削刃32の相互間に位置する工具本体30の外周にはその先端面から工具本体30の軸心と平行に1本の凹溝33が設けられている。凹溝33の後端の延長線上には凹溝33より浅い取付け凹部34が設けられており、その後端部は捩れ溝31と離間している。この取付け凹部34の底部にはねじ穴35が設けられている。さらに、取付け凹部34の一側部にはねじ案内凹部36が設けられ、このねじ案内凹部36の延長線上にはねじ穴37が穿設され、その軸心方向は取付け凹部34の方向へ若干傾斜させている。
【0039】
この工具本体30に前記カートリッジ24を取付けるには、まずカートリッジ24の屈曲部25aを取付け凹部34に収納すると共に、チップ取付け部27を凹溝33の内部で工具本体30の先端部に位置し、チップ取付け部27に取付けられたバリ取りチップ9を工具本体30の外周面より外側に突出させる。次に、ねじ案内凹部36に楔ねじ38を挿入し、ねじ穴37に締め付けると、前記のようにねじ案内凹部36とその延長線上のねじ穴37の先端方向は若干傾斜させて設けているので、楔ねじ38のテーパ頭部によってカートリッジ24のU字状部25aの側縁部が取付け凹部34の内側壁に押し付けられ、カートリッジ24は工具本体30に固定される。なお、カートリッジ24は取付け凹部34に押し付けて固定するので、カートリッジ24の屈曲部25aから先端部側の帯状体25の幅を基端部側より細目とすることが好ましい。
【0040】
本実施例によれば、カートリッジ24が1枚の鋼板を折曲することにより形成されるため、カートリッジ24の全長が短くても十分な弾性力を得ることができ、捩り溝付きタイプのように捩り溝によって十分なスペースがなくてもバリ取りチップ9を備えたカートリッジ24を簡単に取付けることができる。もちろん、楔ねじ38用のねじ穴37等を穿設することで、このカートリッジ24を第1の実施例に示す穴あけ工具の工具本体1にも取付けることができる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、孔あけの進行に伴って被加工物の表裏面に発生するバリを除去することができ、またバリ取りチップがカートリッジとともに工具本体の軸心方向に押されて凹溝の中に収まったときでも、カートリッジに切り屑を切削油と共に外部に排出する排出溝を設けることにより、切削油経路を確保でき、切削油とともに切屑を円滑に排出できるという効果がある外、捩れ溝タイプの工具本体であっても、十分な弾性力を備えたカートリッジとし得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例の穴あけ工具を示し、(a)は先端部の一部を切欠した側面図、(b)は先端部の端面図。
【図2】同実施例の穴あけ工具を示し、(a)は先端部の縦断側面図、(b)は(a)のA部を拡大した縦断側面図、(c)は(b)のB−B線に沿う断面図。
【図3】同実施例のバリ取りチップを示し、(a)はバリ取りチップの側面図、(b)はバリ取りチップの正面図。
【図4】同実施例のバリ取りチップを示し、(a)は図3のC部を拡大して示す側面図、(b)は図4のD部を拡大して示す側面図。
【図5】同実施例の鋼板に対する穴あけ過程を示す縦断側面図。
【図6】この発明の第2の実施例を示すカートリッジの斜視図。
【図7】同実施例のカートリッジを示し、(a)は側面図、(b)は端面図、(c)は展開図。
【図8】この発明の第2の実施例の工具本体の先端部を示し、(a)は一部切欠した側面図、(b)は(a)のE−E線に沿う断面図。
【図9】同実施例の工具本体の先端部を示し、図8の矢印F方向からの矢視図。
【符号の説明】
1…工具本体、2…先端部、3…切削刃、4…切削油路、6…凹溝、9…バリ取りチップ、10…カートリッジ、15…排出溝。

Claims (7)

  1. 先端部に切削刃を設けた工具本体と、この工具本体の先端部の周面に軸方向に沿って設けられた凹溝と、前記工具本体に基端部が固定され先端部が前記凹溝の内部において工具本体の径方向に弾性変形可能なカートリッジと、このカートリッジの先端部に設けられカートリッジの弾性変形によって工具本体の周面から突没可能なバリ取りチップと、前記カートリッジに設けられ前記凹溝内の切屑を切削油とともに外部に排出する排出溝とを具備したことを特徴とする穴あけ工具。
  2. 先端部に切削刃を設けた捩れ溝付きの工具本体と、この工具本体の先端部の周面に軸方向に沿い、かつ捩れ溝と離間して設けられた凹溝と、この凹溝にそのテーパー部が掛るように穿設した楔ねじ用のねじ穴と、前記工具本体に基端部が固定され先端部が前記凹溝の内部において工具本体の径方向に弾性変形可能なカートリッジと、このカートリッジの先端部に設けられカートリッジの弾性変形によって工具本体の周面から突没可能なバリ取りチップと、前記カートリッジに設けられ前記凹溝内の切屑を切削油とともに外部に排出する排出溝とを具備したことを特徴とする穴あけ工具。
  3. 前記バリ取りチップは、その逃げ面を逃げ角が負の第1逃げ面と、逃げ角が正の第2逃げ面とにより形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の穴あけ工具。
  4. 前記バリ取りチップの第1逃げ面と第2逃げ面とを凸円弧状に連続してつないだことを特徴とする請求項1または2記載の穴あけ工具。
  5. 前記バリ取りチップのコーナ部のすくい面と第1逃げ面とを凸円弧状に連続してつないだことを特徴とする請求項1または2記載の穴あけ工具。
  6. 前記カートリッジは、1枚の鋼板によって形成され、その基端部に略U字状の屈曲部が設けられ、先端部にバリ取りチップ取付け用のボルト穴の穿設されたチップ取付け部が設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の穴あけ工具。
  7. 前記排出溝は、バリ取りチップの端縁に沿って刻設されていることを特徴とする請求項1または2記載の穴あけ工具。
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