JP3614348B2 - 加熱もしくは冷却装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、缶ビールなどの缶入りの飲料、ペットボトルや紙パック入りの飲料その他、容器に収容した飲料や飲料以外の主として食品を迅速に加熱もしくは冷却、例えば缶入りのビールやジュースを短時間で飲み頃の温度に加熱もしくは冷却するための装置に関する発明である。
【0002】
【従来の技術】
缶ビールなどの容器入りの飲料をできるだけ短時間で飲み頃の温度に冷却するための装置として、特開平10−141825号に開示されるように、氷の入った容器の中に回転台を設けて飲料缶を直接回転させて冷却するものや、特開平10−141827号に開示されるように、モータ軸に設けた吸盤で飲料缶を吸着させこれを氷の入った容器の中で回転させるものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来公知の冷却装置では、その構造上一定形状、一定容量の缶を冷却することしかできなかった。また、塊状の氷が入った容器の中で缶を回転させる場合、氷の存在によって缶の回転が阻害されるとともに、缶を取り替えるときに氷が邪魔になって新たな缶を装着しにくいという欠点があった。また、冷却効率の点で現実には冷却のために時間がかかり、特に大容量の缶入りの飲料を短時間で冷却することができなかった。
上記、従来技術の欠点に鑑み、本発明は大容量の容器入りの飲料などの被処理物を短時間で安定した所望の温度に加熱もしくは冷却することができる加熱もしくは冷却装置を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、加熱もしくは冷却するべき被処理物を入れた容器Aを容器収容空間1内に収容し、容器収容空間1内に液状の熱媒体を入れ、容器収容空間1内において液状の熱媒体を循環させる。容器収容空間1内に入れる熱媒体は、任意の加熱もしくは冷却手段によって加熱もしくは冷却する。容器収容空間1内において、熱媒体を循環させることによって容器A表面での温度境界層の発生を抑え、熱伝達率を向上させることができる。
【0005】
本発明を実施するにあたっては、容器収容空間1を形成する収納容器3の外表面にヒータもしくはペルチェ素子のような加熱もしくは冷却手段を配置し、収納容器3の壁面を介して、液状の熱媒体を加熱もしくは冷却してもよい。しかしながらより効果的な方法として、加熱もしくは冷却すべき被処理物を入れた容器Aの容器収容空間1内と液状の熱媒体が流通可能な状態で熱媒体を加熱する手段を有する加熱室あるいは冷却する手段を有する冷却室4を形成し、この加熱室あるいは冷却室に熱媒体の循環ポンプ5を設け、循環ポンプ5によって加熱室あるいは冷却室の熱媒体を被処理物を入れた容器Aを収容する容器収容空間に送り出し、容器収容空間1の熱媒体を加熱室あるいは冷却室4に還流させることによって熱媒体を循環させる。この循環する熱媒体によって容器Aを加熱又は冷却する。
【0006】
請求項1記載の発明は、被処理物を入れた容器Aを収容する容器収容空間に加熱もしくは冷却される液状の熱媒体を収容し、この液状の熱媒体を容器収容空間内において循環させるとともに、容器収容空間の内部に収容する容器を、自転させずに揺動させるようにしたものである。これにより、容器A内の被処理物自体に動きを生じさせ、熱の伝達効率を向上することができる。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明を実施するに際し、容器Aを揺動させるために、図1,図2に示すように容器収容空間の内部に平面的に移動可能な容器支持台31を配置し、この容器支持台31の作動杆32を熱媒体とのシールを維持する状態で器外に突出させ、作動杆32を偏心カム33の機構に連動させるものである。これにより、容器支持台が自転することなく公転し、容器支持台に揺動運動を生じさせることができる。
【0008】
請求項3記載の発明は、容器収容空間1内の容器Aを回転自在に支持し、容器収容空間に収容する容器Aに翼13を備えたアタッチメント12を装着したものである。これにより、循環する熱媒体、具体的には水の流れによって容器Aを自転させ、熱の伝達効率を上げることができる。
【0009】
請求項4記載の発明は、前記請求項3記載の発明の容器Aに翼13付きのアタッチメント12を装着する代わりに、容器収容空間1内に回転自在の容器支持台14を設け、この容器支持台14に外周方に突出する翼15を形成し、循環する熱媒体によって容器支持台14を回転させるようにしたものである。
【0010】
請求項5記載の発明は、容器収容空間内に収容する容器に、その断面形状を変形させる変形手段を装着したものである。容器収容空間1に収容する容器Aを円筒以外の断面に変形させることによって、容器A表面の熱媒体に乱流を生ぜしめ、熱伝達率を向上させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の加熱もしくは冷却装置の実施の形態を添付の図面に基づいて説明する。
図1、図2は、本発明を冷却装置として実施する実施形態の一例を示す縦断面図である。この実施形態は冷却手段として蓄冷剤7を、熱媒体として水を用い例えば2リットル、3リットルといった比較的大容量の缶入りのビールといった容器入りの被処理物(この場合飲料)を、できるだけ短時間に冷却することができるように工夫したものである。
【0012】
図1及び図2に示す実施形態は、本体16の内部に断熱材17を介在させてなるべく熱が逃げないようにして収納容器3を設ける。収納容器3の内部は、被処理物の容器Aを収容することができる略円筒状の容器収容空間1と、容器収容空間1に隣接させて氷などの固形物をせき止めるとともに、水が流通可能な状態で冷却室4を形成する。具体的には、図8に示すように長方形断面の一辺を半円弧状に形成した収納容器3の内部を断面円弧状の仕切り板18で仕切ることによって、容器収容空間1と冷却室4を形成し、仕切り板18をパンチングメタルのように孔開きとすることによって、容器収容空間1と冷却室4を水が流通可能な状態に形成する。このように形成した収納容器3の内部には、熱媒体として水を入れるとともに、冷却手段として冷却室4に例えば蓄冷剤7を入れる。冷却室4には、図7や図8に示すように、氷6を入れることもできる。
【0013】
冷却室4の内底部にはモータ20によって駆動される循環ポンプ5を配置し、冷却室4内の水を容器収容空間1に向けて送り出すことによって、容器収容空間1内の水を循環させる。循環ポンプ5の送り出す水によって容器収容空間1内の水を循環させるには、循環ポンプ5の吐出口21を容器収容空間1の側壁部分に、壁面に沿った方向に開口させることによって図8に矢印で示すような循環を実現することができる。
【0014】
容器収容空間1を循環する水は、できるだけ冷却室4において冷やされた水であるのが望ましい。そのためには、容器収容空間1を循環した水がなるべく冷却室4に流れ込み、冷却室の水が確実に送り出されるようにする。図 17 に示す実施形態では、仕切り板18の送り出し側の半分を孔無しに、仕切り板18の戻り側に貫通孔を穿設し、容器収容空間1を循環した水ができるだけ冷却室4に還流するようにしている。仕切り板18に形成する貫通孔の形状は特に限定されるものではないが、戻り側の半分にスリット状の貫通孔22を穿設している。勿論、スリット状の貫通孔22を仕切り板18の全面に設けてもよい。この場合、水の循環の戻り側に位置する仕切り板の半分に穿設する貫通孔は循環の上流方向に向けて開口させ、水の循環の送り側に位置する仕切り板の半分に穿設する貫通孔22は循環の下流方向に向けて開口させておくのがよい。
【0015】
冷却水もしくは氷水の中に被処理物の容器Aを入れた場合、当然容器Aは冷やされるが、容器の熱によって水が温まり容器表面に温度境界層が形成され、容器表面における温度差が少なくなって容器A内の被処理物が冷めにくく、例えば大きな缶入りの飲料を飲み頃の温度に冷却するには長時間を要することになる。これに対し、水が循環する冷却装置では、温度境界層の発生が抑制され、容器表面とこれに接する冷却水の温度差が大きくなり容器内の被処理物が迅速に冷やされることになる。
【0016】
しかしながら、容器Aが固定された状態であると、容器内部の被処理物に温度境界層が発生する。そのため、容器A内の被処理物自体に流れを生じさせることによって、容器内 部の被処理物における温度境界層の発生をなるべく減少させ、熱伝達の効率向上を図ることができる。
【0017】
図1に示す実施形態は、容器収容空間1の内部に平面的に一定範囲を移動可能とした容器支持台31を配置し、この容器支持台31を自転させずに公転させることによって揺動し、容器A内の被処理物に回転の流れを生じさせ熱の伝達効率を向上させるものである。具体的には、容器収容空間1の内部に配置する容器支持台31の底部に軸35を突出させ、この軸35を収納容器3の底板に穿設した貫通孔34を貫通させ、軸35を揺動の駆動装置に連動させることによって容器支持台31を揺動させている。貫通孔34には、蛇腹状に成形したゴムパッキン36を装着し、軸35がゴムパッキン36を貫通することによって容器収容空間1内の水が器外に漏れず、しかもゴムパッキン36の弾性変形によって容器支持台31を一定の範囲内で動かすことができるようにしている。
【0018】
図2は、容器支持台31を揺動させる駆動装置の一例を示すものである。この実施形態は、モータ37の軸38に偏心カム33を装着し、偏心カム33に一端を軸着した作動杆32の他端に器外に突出させた容器支持台31の軸35を軸支させ、作動杆32の中間位置を支点軸39で支持したものである。支点軸39は、作動杆32の中間位置に穿設した長孔40に係合させることによって軸方向に遊動することができるようにしている。これにより、モータ37を回転駆動することによって容器支持台31を公転させることが可能となる。容器支持台31の公転の軌跡は、偏心カム33の偏心寸法と支点軸39の位置、すなわち偏心カム33の軸支位置から支点軸40までの距離aと、支点軸40から容器支持台31の軸35までの距離bの比率によって公転の半径が決定され、図1及び図2に二点鎖線で示すように容器Aを揺動させることができる。
【0019】
図5に示す実施形態は、容器収容空間1の内部に回転自在に容器支持台14を配置し、この容器支持台14に被処理物を入れた容器Aを載置するようにしている。容器収容空間1内に配置する上記容器支持台14は、その外周表面に翼15を突出させている。この構成とすることによって、容器収容空間1内において水が循環すると、水が翼15に当たって容器支持台14を回転させる。容器Aが回転することによって容器A内に収容されている被処理物に流れが生じ、容器内部の被処理部における温度境界層の発生をなるべく減少させ、熱伝達の効率向上を図ることができる。容器支持台 14 を回転自在とするために図5に示す実施形態は容器支持台14の底面に突起30を突出させ、突起30の一点で支持されることによってコマのように自由に回転できるようにするとともに、翼15と収納容器の内面との隙間を少なくし容器支持台が傾かないように工夫している。
容器支持台を容器収容空間1内において回転自在とするために、図3に示す実施形態の容器支持台 42 のように、容器支持台を収納容器3の底部に軸支することによって実現することもできる。
【0020】
図5に示す実施形態では、水の循環によって容器Aが載置される容器支持台14を回転させて容器Aを回転させるようにしている。しかしながら、容器支持台14を用いることなく、容器そのものを容器収容空間1内を循環する水によって回転させるようにすることもできる。容器Aそのものを回転させるには、図4に示すように翼13を外方に向けて突出させたアタッチメント12を容器Aの胴部分に装着するとよい。容器Aの胴部分に自由に装着することができるアタッチメント12は、たとえば弾性を有する板材を円形に湾曲させ、これを広げて装着し板材の弾性によって容器に装着できるようにし、湾曲させる板材の外表面に翼13を突出させておくとよい。
【0021】
容器A自体を容器収容空間1内で回転させる場合、容器Aと収納容器底面との摩擦抵抗が少なくなるように、たとえば図示していないが収納容器3の内底面に円環状のリブを突出させ、その先端で容器Aを支持させるようにするとよい。また、収納容器3の内底部に平板やリング状の回転体を配置し、その回転体の上に容器Aを載せるように構成すればより回転し易いものとなる。図3に示す実施形態は、容器収容空間1内に回転自在容器支持台 42 を配置し、この容器支持台 42 にアタッチメント 12 を装着した容器Aを置くようにしている。容器支持台 42 は、収納容器3の底部に軸支することによって回転自在としている。
【0022】
容器収容空間1には、缶入りの飲料や紙パック入りの飲料などを収容して加熱もしくは冷却に供することができる。容器収容空間1に紙パック入りの飲料のように円形以外の断面形状の容器を収容した場合、循環させる水の流れに乱れを生じ熱伝達率を向上させる効果がある。しかしながら、円形断面の缶入りビールなどでは、循環させる水の流れが整流状態となって容器Aの表面に温度境界層が形成され易い。そこで、循環する水の流れに、故意に乱れを生じさせることによって熱伝達率を向上させることができる。
【0023】
循環する水の流れに乱れを生じさせる方法として、本発明者らは円筒の容器Aの断面形状を歪ませることによって循環する水の流れに乱れを生じさせことを工夫した。断面形状を歪ませるには、図9に示すような変形アタッチメント45を容器Aの上面もしくは底面から装着することが考えられる。図9に示す変形アタッチメント45は、全体を板バネのような弾性材で形成したものであって、円環状に形成した基部45a の四方に脚片45b を突出させ、脚片45b を斜め内方へ向けて折曲している。したがって、この変形アタッチメント45を容器Aの上面もしくは底面から装着すると、脚片45b が容器Aの胴を押圧しその弾性的な押圧力によって容器Aを変形させることができるものである。
【0024】
図7は、アタッチメント 45 を装着した容器Aを容器収容空間1に収容した使用状態を示す縦断面図、図8は横断面図である。容器収容空間1と仕切り板 18 によって仕切られた冷却室4に熱媒体として水を満たし、冷却手段として冷却室4に氷6を入れ、氷によって冷やされた水を循環ポンプ5によって循環させている。循環ポンプ5によって送り出された水は、図8に示すように容器Aの周囲を迂回するように流れるが、容器A断面は変形アタッチメント 45 によって変形されているため、変形部分において水の流れに乱れを生じるため熱伝達率を向上させることができる。
【0025】
比較的大容量の缶ビールでは、注出器23を利用してコップなどに注ぎ出すのが便利である。図10に示す実施形態は、冷却装置の容器収容空間1に収容したアタッチメント 45 を装着した容器Aに注出器23を接続し、注出器のコック24を操作することによって冷却されたビールなどの飲料を注出することができるようにしている。すなわち、本体16の外壁面に注出器23を固定し、注出パイプ25を容器Aのキャップ26に接続している。容器Aのキャップ26に接続した注出パイプ25は、先端が容器A内の底部に開口する吸引パイプ27に接続されるとともに、キャップ26には圧力パイプ28が接続されている。圧力パイプ28を通して、図示していない炭酸ガスボンベによって高圧ガスが容器A内に送り込まれると、高圧ガスの圧力によってコック24からビールなどの飲料を注出することができる。このように、容器収容空間1内の容器Aは固定した状態でその内容物を冷却することができるため、注出器23を容器と接続した状態で冷却し、冷却しながらもしくは冷却した容器をそのまま容器収容空間1に収容した状態で使用に供することができる。その場合、いったん冷却した飲料が温かくなってしまうようなことがない。
【0026】
なお、図 10に示す実施形態の容器収容空間1は、その下半部を細径として全体として必要な水の量が少なくなるようにしている。この場合、温かい水は上部にあるため冷却室4に還流し易く、冷たい水が容器の下半部に位置するため、冷却効果に支障を生じることがない。そして、使用する水の量が少なくて済む結果、使用する氷の量も少なくなり、一般家庭の冷蔵庫でできる量の氷によって十分にまかなえることになる。
【0027】
図11に示す実施形態は、冷却室4の内底部に攪拌翼8を設けている。攪拌翼8を設けることによって冷却室4内の水と氷を攪拌し、冷却室4内の水を速やかに冷やすことができる。また、容器収容空間1を循環してきた温かい水が、十分に冷やされずに再度容器収容空間1に送り出されるような事態を回避し、常に十分に冷やされた水を冷却に供し、冷却効果を向上させることができる。
【0028】
図12は別の変形アタッチメントの一例を示す斜視図である。この実施形態は、アタッチメント本体46と、締め上げ環47とで構成している。アタッチメント本体46は、円環状に形成した基部46a の四方に脚片46b を突出させたものである。下方に延びる脚片46b の途中には内方への凹み部46c を形成するとともに、下端部にネジ部46d を形成している。上記、アタッチメント本体46を容器Aに被せるように装着した後、脚片46b の下端に形成したネジ部46d に締め上げ環47を装着して脚片46b を締め上げることによって強制的に容器Aの断面形状を変形させるものである。締め上げ環47の代わりに、任意の締め上げ金具を用いて脚片46b を締め上げるものであってもよい。
【0029】
図 13 は、図 12 に示す変形アタッチメントを装着した容器Aを容器収容空間1に収容した使用状態を示す縦断面図である。この実施形態では、循環ポンプ5とは別に散布用のポンプ9を設け、冷却室4内の水を吸引し、シャワー19によって吸引した水を氷の上から散布するようにして冷却室4内の水の冷却効果を向上させている。
図12に示す変形アタッチメントは、容器Aにしっかりと装着することができるため、図 14に示すような容器を上方から支持して回転駆動させる場合において、容器を回転駆動させる支持軸53の先端に装着し、変形アタッチメントによって容器を支持するように使用することもできる。
【0030】
変形アタッチメントを装着した容器Aを、冷却水を循環させる容器収容空間に配置するだけで効果的に冷却することができるが、さらに容器を強制的に回転させることによって、より効果的に冷却することができる。図 14 に示す実施形態は、容器Aを上方からぶら下げるように支持し、その状態でモータ41によって容器Aを回転させる。その回転駆動機構は、モータ41から水平方向に延びる動力伝達軸52の先端部分にスプライン軸のように上下方向に移動させることができる支持軸53を装着し、その先端に容器保持手段54を設けている。
【0031】
図 15 は、変形アタッチメント 45 を装着した容器Aを容器収容空間1に収容し、冷却手段として密閉された袋入り蓄冷剤7を使用する使用状態を示している。図15に示す実施形態の冷却装置には、本体1にオーバーフローパイプ10を設け、容器収容空間1内の所定の水位レベルを超えた水を排出することができるようにしている。オーバーフローパイプ10によって排出された水は、一旦排水タンク29に収容し適宜廃棄するとよい。しかしながら、オーバーフローパイプ10を器外に導出して、直接廃棄するようにしてもよい。
【0032】
冷却手段として氷を使用する場合、溶けた氷によって水位が上昇したり、氷を補給した場合に不意に容器収容空間1の水位が上昇してしまう可能性がある。また、前に冷却に供した容器Aと容量の違う容器Aを続けて冷却に供する場合にも予想外に容器収容空間1の水位が上昇してしまう可能性がある。このような場合に、前記オーバーフローパイプ10を設けることによって不用意に水を溢れさせたり、開封した容器Aの開口部まで水位が上昇し、容器A内に水が侵入するといった事態を回避することができる。
【0033】
本発明は、主として缶ビールなどの容器入りの飲料を冷却する場合に有効であるが、熱媒体を加熱することによって加熱装置として利用することもできる。図16に示す実施形態は、ヒータ2によって水(熱媒体)を加熱することによって蓋付きの容器Aに収容した被処理物Bを加熱する状態を示している。この加熱装置では、温度変化の少ない安定した温度に加熱し、かつその温度を維持することが可能となるため、例えばパン種の発酵などに利用する他、高温であれば湯煎の調理手段とて利用することも可能である。この実施形態では、容器収容空間1に図1に示す場合と同じように揺動する容器支持台 31 を設け、容器支持台 31 に容器Aを支持させている。
【0034】
図18及び図19は、収納容器3の内部を仕切り板によって容器収容空間1と冷却室(加熱室)に区画しない実施形態を示す横断面図である。この場合、収納容器3の一部に流水通路48を形成し、その内部にモータ50によって回転駆動され、流水通路48の水を容器収容空間1に送り出す循環ポンプ49を配置している。循環ポンプ49によって循環される熱媒体(水)を収納容器3の底面に配置したヒータ2や収納容器3の外周面に配置したヒータによって加熱すれば加熱装置として実施することができる。また、図19に示すようにペルチェ素子などの冷却手段51を収納容器3の外周面に配置し、容器収容空間1内を循環する熱媒体(水)を冷却すると、容器Aの冷却装置として実施することができる。
【0035】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明の加熱もしくは冷却装置によれば、被処理物を入れた容器を収容する容器収容空間内に液状の熱媒体を循環させるため、循環の流れ,動きによって、容器表面の近くの温度境界層の発生が抑制されて熱伝達率が向上する。そして、容器収容空間に収容した容器を揺動させることによって、容器内部の被処理物に回転運動の流れを生じさせる。そのため、容器内の被処理物自体の温度境界層の発生が抑制され、容器内の被処理物を、短時間で加熱もしくは冷却することができる。
本発明を加熱装置として実施する場合は、被加熱物を容器に収容した状態で間接的に一定の温度範囲に加熱し、かつその温度を保持させることができるため、微妙な温度管理が要求される発酵食品の加熱もしくは保温に利用することができる。また、本発明を冷却装置として実施する場合は、循環する熱媒体によって、被処理物を収容した容器を効果的に冷却することができる。そのため、缶ビールのような缶入りの飲料の他、ペットボトルや紙パック入りの飲料を短時間で飲み頃温度に冷却することができる。また、飲料以外の容器入りの被処理物を短時間で冷却することができる。
【0036】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明を実施するにあたり、比較的簡単な機構によって被処理物を入れた容器を、確実に揺動させることができる機構を提供することができる。
【0037】
請求項3記載の発明によれば、容器収容空間に配置した被処理物の容器を回転させることによって容器内部の被処理物に流れを生じさせ冷却効果を向上させることができる。そして、容器に翼を備えたアタッチメントを装着するだけで、循環する水の流れによって容器を回転させるため、特別な動力機構を必要としない。
【0038】
請求項4記載の発明によれば、容器収容空間に配置した被処理物の容器を回転させることによって容器内部の被処理物に流れを生じさせ冷却効果を向上させることができる。そして、翼を備えた回転自在の容器支持台に容器を支持させ、循環する水の流れによって容器を回転させるため、特別な動力機構を必要としない。
【0039】
請求項5及び6記載の発明によれば、容器の断面形状を変形させるアタッチメントを装着することによって、容器表面の水の流れに乱れを生じさせ冷却効果を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載の発明の実施形態を示す揺動機構を備えた冷却装置全体の縦断面図、
【図2】図1に示す実施形態の揺動機構の平面図、
【図3】請求項3記載の発明の、翼を備えたアタッチメントを使用する冷却装置全体の縦断面図、
【図4】翼を備えたアタッチメントの一例を示す斜視図、
【図5】請求項4記載の発明の、翼を備えた容器支持台を使用する冷却装置全体の縦断面図、
【図6】翼を備えた容器支持台の斜視図、
【図7】請求項5記載の発明の、変形アタッチメントを使用する冷却装置全体の縦断面図、
【図8】図7に示す実施形態の横断面図、
【図9】変形アタッチメントの一例を示す斜視図、
【図10】変形アタッチメントを使用する別の実施形態を示す冷却装置全体の縦断面図、
【図11】変形アタッチメントを使用する実施形態であって、冷却室に攪拌翼を備えた冷却装置の横断面図、
【図12】別の変形アタッチメントの一例を示す分解斜視図、
【図13】図 12 に示す変形アタッチメントを使用し、冷却室の水を吸引し氷の上から散布する実施形態の冷却装置全体の縦断面図、
【図14】図 12 に示す変形アタッチメントを使用し、容器を上方から支持し回転駆動させる実施形態の冷却装置全体の縦断面図、
【図15】図9に示す変形アタッチメントを使用し、オーバーフローパイプを備えた冷却装置全体の縦断面図、
【図16】請求項1記載の本発明を加熱装置として実施する実施形態の一例を示す縦断面図、
【図17】容器収容空間と冷却室の仕切り板の一例を示す斜視図、
【図18】仕切板によって仕切られた室を持たない加熱装置の一例を示す横断面図、
【図19】仕切板によって仕切られた冷却室を形成しない実施形態の冷却装置の一例を示す横断面図。
【符号の説明】
1…容器収容空間、 2…ヒータ、 3…収納容器、 4…冷却室、 5…循環ポンプ、 6…氷、 7…蓄冷剤、 8…攪拌翼、 9…ポンプ、 10…オーバーフローパイプ、 11…排水タンク、 12…アタッチメント、 13…翼、 14…容器支持台、 15…翼、 16…本体、 17…断熱材、 18…仕切板、 19…シャワー、 20…モータ、 21…吐出口、 22…貫通孔、 23…注出器、 24…コック、 25…注出パイプ、 26…キャップ、 27…吸引パイプ、 28…圧力パイプ、 29…排水タンク、 30…突起、 31…容器支持台、 32…作動杆、 33…偏心カム、 34…貫通孔、 35…軸、 36…ゴムパッキン、 37…モータ、 38…軸、 39…支点軸、 40…長孔、 41…モータ、 42…容器支持台、 45…変形アタッチメント、 46…アタッチメント本体、 47…締め上げ環、 48…流水通路、 49…循環ポンプ、 50…モータ、 51…冷却手段、 52…動力伝達軸、 53…支持軸、 54…容器保持手段、 A…容器、 B…被処理物。
Claims (6)
- 被処理物を入れた容器を収容する容器収容空間に加熱もしくは冷却される液状の熱媒体を収容し、該液状の熱媒体を容器収容空間内において循環させるとともに、容器収容空間の内部に収容する容器を、自転させずに揺動させることによって容器内の被処理物に回転運動を生じさせることを特徴とする加熱もしくは冷却装置。
- 容器収容空間の内部に平面的に移動可能な容器支持台を配置し、該容器支持台の作動杆を熱媒体とのシールを維持する状態で器外に突出させ、該作動杆を偏心カム機構に連動させることによって容器支持台が自転することなく公転の揺動運動を生じさせてなる請求項1に記載の加熱もしくは冷却装置。
- 被処理物を入れた容器を収容する容器収容空間に加熱もしくは冷却される液状の熱媒体を収容し、該液状の熱媒体を容器収容空間内において循環させるとともに、容器収容空間内に被処理物を入れた容器を回転自在に支持し、該容器収容空間に収容する容器に翼を備えたアタッチメントを装着し、容器収容空間内を循環する熱媒体によって容器を自転させることを特徴とする加熱もしくは冷却装置。
- 被処理物を入れた容器を収容する容器収容空間に加熱もしくは冷却される液状の熱媒体を収容し、該液状の熱媒体を容器収容空間内において循環させるとともに、容器収容空間内に回転自在の容器支持台を設け、該容器支持台に外周方に突出する翼を形成し、容器収容空間を循環する熱媒体によって容器支持台を回転させることを特徴とする加熱もしくは冷却装置。
- 被処理物を入れた容器を収容する容器収容空間に加熱もしくは冷却される液状の熱媒体を収容し、該液状の熱媒体を容器収容空間内において循環させるとともに、容器収容空間内に収容する容器に、その断面形状を変形させる変形手段を装着したことを特徴とする加熱もしくは冷却装置。
- 被処理物を入れた容器を収容する容器収容空間に加熱もしくは冷却される液状の熱媒体を収容し、該液状の熱媒体を容器収容空間内において循環させるとともに、容器収容空間内に収容する容器の支持台もしくは容器を上方から支持する支持手段に変形アタッチメントを装着し、該変形アタッチメントを容器の外表面に当接させて容器の断面形状を変形させることを特徴とする加熱もしくは冷却装置。
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