JP3612903B2 - 収差測定方法及び収差測定装置並びにそれを備えた露光装置及びデバイス製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば顕微鏡の対物レンズや、半導体素子または液晶表示素子等をリソグラフィー工程で製造する際に使用される投影露光装置及びスキャン型投影露光装置等に備えられる投影光学系の光学性能を測定・評価する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来において、結像光学系の収差計測は、次の2通りの方法で行われていた。まず、第1の方法として、干渉計を用いて結像光学系の波面収差を直接計測する方法がある。この第1の方法は、例えば図21に示すように、レーザ光源201からのレーザ光をビームスプリッタ202、フィゾーレンズ203を介して被検光学系である結像光学系204の物体面位置で集光するように入射させる。そして、結像光学系204から射出されるレーザ光を、駆動部205により図中XY方向に移動可能なXYステージ上に設けられた反射球面206aにて反射させる。この反射されたレーザ光は、結像光学系204、フィゾーレンズ203及びビームスプリッタ202を順に介してCCDからなる検出器207に達する。一方、レーザ光源201から結像光学系へ向かうレーザ光の一部は、フィゾーレンズ203の参照球面(フィゾー面)2011で反射された後、ビームスプリッタ202を介して検出器207へ達する。この検出器207上では、結像光学系を2回通過したレーザ光とフィゾーレンズの参照球面2011で反射されたレーザ光とによる干渉縞が形成される。この干渉縞には、結像光学系204の波面収差に対応する情報が含まれており、フリンジスキャンを行いつつ干渉縞の画像を取り込むことにより結像光学系の波面収差を測定することができる。ここで、レーザ光源201、ビームスプリッタ202、フィゾーレンズ203及び検出器207は、駆動部208により図中XY方向に移動可能な筐体200内に収められており、この筐体200と反射球面206aとを結像光学系204に対して相対的に移動させることにより、結像光学系の任意の像高での波面収差を求めることができる。
【0003】
次に、第2の方法としては、光学系を介して結像させたテストパターンの空間像または焼き付け像(レジストを塗布したウェハや写真フィルムなどに投影した後現像した像)を計測し、その良否により判断する方法がある。この第2の方法を半導体製造用の露光装置に適用した例を図22に示す。図22において、被検光学系としての投影光学系211の物体面には、レチクルテーブル212に載置されたテストレチクル213が配置されており、このテストレチクル213には、所定のテストパターンが設けられている。このテストレチクル213は、水源ランプ214、楕円鏡215、インプットレンズ216、バンドパスフィルタ217、フライアイレンズ218及びコンデンサレンズ219からなる照明光学系により均一に照明される。この照明光学系による照明光により、投影光学系211の像面には、テストパターンの空間像が形成される。この空間像を検査用投影光学系220でCCDからなる検出器221上に再結像させる。ここで、検出器221上の空間像を計測することにより、投影光学系211の収差を測定できる。
【0004】
また、図23は、テストパターンの像をレジストが塗布されたウエハ222上に形成する焼き付け像計測方式を示す図である。尚、図23において、図22と同様の機能を達成する部材には同一の符号を付している。図23において、このウエハ222は、図中XY方向に移動可能なXYステージ223上に設けられたウエハホルダ224上に載置されている。ここで、照明光学系によりテストレチクルを照明して、ウエハ222上にテストパターン像を投影し、このウエハ222の現像処理を行ってレジスト像を得て、このレジスト像を光学顕微鏡や電子顕微鏡などにより観察・計測することにより、投影光学系の収差を測定できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した収差測定方法のうち、第1の方法、すなわち干渉計による波面収差計測による場合には、レーザ光源201として可干渉距離(コヒーレンス長)が長いものを用いる必要がある。言い換えると、被検光学系としての結像レンズ204が使用する波長領域内の波長で、可干渉距離の長いレーザ光源が要求される。ここで、例えば半導体製造のための露光装置に用いられる光源としては、水銀ランプのg線(436nm)やi線(365nm)、またエキシマレーザのKrF(248nm)やArF(193nm)等が用いられているが、全てそのまま干渉計に使えるような可干渉距離の長い光源ではない。よって、別の可干渉距離の長いレーザ光源を用いることになるが、本来の光源と全く同一の波長領域を持つ光源は見あたらないのが実状である。
【0006】
この場合、被検光学系としての結像レンズ204が使用する波長領域外の波長のレーザ光を供給するレーザ光源を使用せざるを得ないが、このときには、使用波長領域とは異なる波長で波面収差を計測し、この計測結果に基づいて使用波長領域での波面収差をシミュレーションするという技術が必要となり、精度と信頼性が低下する可能性が高いという問題点がある。
【0007】
また、第2の方法は、光学的な収差を直接検出するのではなく、収差が像に与える影響を検査するものである、よって厳密な意味での光学的な収差を測っていることにはならない。また、テストパターンに対しての情報しか得られないため、実際に被検レンズの波面収差を求める方法と比較すると情報量が圧倒的に少ない問題点がある。
【0008】
そこで、本発明は、被検光学系の全ての結像性能に対応している横収差を高精度に計測することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明にかかる収差測定方法は、被検光学系の収差を測定する収差測定方法であって、例えば図1に示す如く、被検光学系の物体側及び像側の少なくとも一方に配置された空間像供給ユニット(ISU)により空間像を被検光学系(PL)に供給する工程と、被検光学系により再結像された空間像の像の位置を像位置計測系(IPD)により計測する工程をと含み、空間像供給ユニットは、被検光学系の瞳の領域の一部を通過する光束(NA1)のみを用いて前記被検光学系へ空間像を供給するものである。
【0010】
本発明の好ましい態様においては、被検光学系の瞳の領域の一部を通過する光束の前記瞳の領域内における位置は変更可能であり、複数の瞳の領域内の位置を通過する光束を用いて空間像の像の位置をそれぞれ計測するものである。また、本発明の好ましい態様においては、被検光学系を横切る方向において被検光学系に対する空間像の位置は変更可能であり、複数の空間像の位置において空間像の像の位置をそれぞれ計測するものである。
また、本発明の好ましい態様においては、被検光学系の光軸方向に沿った複数の位置で空間像の像の位置を計測するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
上述のように、本発明においては、被検光学系(PL)の瞳(ASp)の領域の一部を通過する光束が披検光学系(PL)を通過した後に、どのように偏向するか(空間像の像位置がどのように変位するか)を測定することができるため、この測定結果より被検光学系の瞳面(ASp)上のある位置を通過する光束に関する横収差量を求めることができる。
【0012】
また、被検光学系(PL)の瞳面(ASp)における光束の通過位置を変更することにより、例えばメリジオナル方向・サジタル方向の横収差曲線を得ることができる。なお、本発明においては、横収差曲線を得るときの瞳座標のとりかたはメリジオナル方向・サジタル方向には限られない。また、空間像供給ユニット(ISU)による空間像の位置を被検光学系(PL)の光軸(Axp)を横切る方向へ移動させることにより、複数の物体高(像高)における被検光学系の横収差を測定することができる。
【0013】
また、被検光学系(PL)による空間像の像の位置を計測するときに、被検光学系(PL)の光軸(Axp)に沿った方向における複数の位置で計測を行うことにより、例えば被検光学系のテレセントリック性を測定することができる。なお、本発明においては、任意の像高に達する光束の被検光学系の光軸に対する傾きの度合い(テレセントリック性)だけではなく、任意の像高に達する光束の傾きの絶対値を測定することができるため、所定の傾きをもつ軸を基準として、この光束の傾きの測定を行うこともできる。
【0014】
次に、図1を参照して本発明の一つの態様にかかる収差測定方法及び収差測定装置について説明する。図1は、被検光学系としての投影光学系PLの横収差を測定するための収差測定装置を概略的に示す図である。この図1に示す収差測定装置は、半導体製造のための投影露光装置に設けられて、レチクル(或いはマスク)上の回路パターンをウエハやプレートなどの基板上に投影するための投影光学系を被検光学系とするものである。
【0015】
この投影光学系PLが使用される波長は、例えば水銀ランプ輝線の波長365nmのi線、波長436nmのg線である(投影光学系PLの使用波長がエキシマレーザの248nmや193nmなどの場合は後述する)。図1において、投影光学系PLの図中+Z方向側(投影光学系PLの物体側)には、所定のテストパターンが設けられたテストレチクルTP1を照明する測定用照明光学系ILMと、テストレチクルTP1上のテストパターンの像(空間像)を中間像面I1(投影光学系PLの物体面)上に形成する結像光学系R1とを備える空間像供給ユニットISUが配置されている。
【0016】
ここで、測定用照明光学系ILMは、照明光を発生する光源としての水銀ランプ11、回転楕円体形状の楕円反射鏡12、インプットレンズ13、バンドパスフィルタ14、集光レンズ15、ライトガイド16、ライトガイド16からの光をテストレチクルTP1へ導くコンデンサレンズ17とを備えている。水銀ランプ11からの光は、楕円反射鏡12によってその第2焦点位置近傍に集光されて水銀ランプ11の輝点の像(光源像)を形成する。この光源像からの光は、光源像位置に前側焦点が位置するように配置されたインプットレンズ13によって実質的な平行光束に変換されて、バンドパスフィルタ14に達する。このバンドパスフィルタ14は、投影光学系PLが使用される波長域の光とほぼ同じ波長域の光を通過させる機能を有する。図1の例では、バンドパスフィルタ14はi線或いはg線の光を透過させる。バンドパスフィルタ14を通過した実質的な平行光束は、集光レンズ15によってライトガイド16の入射端に集光される。このライトガイド16により伝送された光は、このライトガイド16の射出端面に面光源(2次光源)を形成する。このライトガイド16としては、入射端において不均一な光量分布であっても射出端における光量分布を均一なものにするものを用いることが望ましい。このようなものとしては、多数の光ファイバーをランダムに束ねて構成されたランダム光ファイバー束を用いることができる。次に、ライトガイド16の射出端面からの光は、この射出端面に前側焦点位置が位置するように設けられたコンデンサレンズ17を介して、テストレチクルTP1をケーラー照明のもとで均一に照明する。
【0017】
このテストレチクルTP1上には、例えば図2に示すように、X軸、Y軸及びX軸(或いはY軸)に対して±45°方向に沿って4つのライン・アンド・スペースパターン(以下、L&Sパターンと称する)32〜35がテストパターンとして設けられている。これらのテストパターン32〜35は、テストレチクルTP1上に設けられた遮光部31に光透過パターンとして設けられている。ここで、これらのL&Sパターン32〜35の各々におけるライン・アンド・スペースの本数は任意に設定される。
【0018】
図1に戻って、空間像供給ユニットISU内の結像光学系R1は、ともに正屈折力の2つのレンズ群R11,R12を含み、これらの正レンズ群R11,R12の間には、開口AS1が光軸に垂直な平面内(図1の例ではXY平面内)で移動可能に構成された可動開口絞りMASが設けられている。可動絞り制御ユニットCU1は、可動開口絞りMASを駆動して開口AS1の位置を光軸直交面内において移動させ、かつ図示なきエンコーダや干渉計により開口AS1のXY平面内における位置を検出する。このように可動絞り制御ユニットCU1は、可動開口絞りMASの開口AS1の座標管理を行っている。この可動絞り制御ユニットCU1は、中央制御ユニットCCUに接続されている。可動絞り制御ユニットCU1は、この中央制御ユニットCCUからの制御信号に基づいて開口AS1の位置制御を行い、かつ中央制御ユニットCCUへ開口AS1の座標を伝達する。
【0019】
また、空間像供給ユニットISUにおいて、結像光学系R1が形成する空間像の位置を中間像面I1内で投影光学系PLの光軸Axを横切る方向へ変更するために、テストレチクルTP1、ライトガイド16の射出端、コンデンサレンズ17及び結像光学系R1(以下、空間像検出ユニットISUの移動部分MPと称する)は図中XY平面内で一体に移動可能に設けられている。ここで、空間像位置制御ユニットCU2は、これらの空間像検出ユニットISUの移動部分MPを一体に移動させ、かつこれらの移動部分MPのXY平面内における位置を検出する。この空間像位置制御ユニットCU2は、上述の中央制御ユニットCCUに接続されている。空間像位置制御ユニットCU2は、中央制御ユニットCCUからの制御信号に基づいてテストパターンの空間像の位置をXY平面内で移動させ、かつこの空間像のXY平面内の位置を中央制御ユニットCCUへ伝達する。
【0020】
ここで、図3に示すように、空間像の位置の移動範囲MA1は、投影光学系PLの物体面における視野FAの領域を包含するように定められることが望ましい。なお、空間像供給ユニットISUの移動に際しては、結像光学系R1の光軸がZ軸に対して傾かないように設けられている。
さて、図1に戻って、投影光学系PLは、正屈折力のレンズ群G1,G2とその間に配置された開口絞りASpとを有している。そして、空間像供給ユニットISUによる空間像は、この投影光学系PLにより再結像される。図1において、投影光学系PLの図中ーZ方向側(投影光学系PLの像側)には、投影光学系PLによって再結像された空間像のXY平面内での位置を少なくとも検出するための像位置計測系IPDが設けられている。
【0021】
この像位置計測系IPDは、投影光学系PLの像面に配置されてその表面上に所定の透過パターンが形成されたナイフエッジパターン板KE1と、ナイフエッジパターン板KE1の透過パターンを介した光の光量を検出するための検出器D1と、XY平面内及びZ方向に沿って移動可能な検出ステージ21と、検出ステージ21をXY平面内及びZ方法へ移動させるように駆動し、かつ検出ステージ21のXY平面内及びZ方向における位置を図示なき干渉計などで検出する検出ステージ制御ユニットCU3とを備えている。この像位置計測系IPDに半導体露光装置のアライメント光学系の技術を適用することにより、現在ではナノオーダ(nm=10E−6mm)の精度で位置計測を行うことができる
このナイフエッジパターン板KE1の光透過パターンは、ガラス基板の表面に遮光性の蒸着膜(例えばクロムなどの蒸着膜)で構成されている。ナイフエッジパターン板KE1の光透過部は、例えば図4に示す通り、X軸及びY軸に沿った辺を有する矩形状の光透過部22aと、X軸及びY軸に対して45°方向に沿った辺を有する矩形状の光透過部22bとから構成されている。
【0022】
ここで、検出器D1は、光透過部22a,22bを通過する光束に対して十分に広い面積を有しかつそれ自体の受光面の感度ムラ及び受光する光の角度方向における感度ムラがないものを用いることが好ましい。
上述の検出ステージ制御ユニットCU3は、上述した中央制御ユニットCCUに接続されている。検出ステージ制御ユニットCU3は、中央制御ユニットCCUからの制御信号に基づいて検出ステージ21のXY平面内の位置並びにZ方向の位置を変更し、かつ検出ステージ21のXYZ座標を中央制御ユニットCCUへ伝達する。また、検出器D1も中央制御ユニットCCUに接続されており、検出器D1からの検出出力は、中央制御ユニットCCUへ伝達される。
【0023】
また、XY平面内において上記光透過部22a,22bが移動する範囲が像位置計測系IPDにより検出可能な範囲MA2となるが、図5に示すように、この範囲MA2は投影光学系PLによる像が形成される領域IAを包含するように定められることが好ましい。
さて、図1に戻って、測定用照明光学系ILMはテストレチクルTP1側の開口数NA0を有する、すなわちテストレチクルTP1は開口数NA0の光束によって照明される。照明されたテストレチクルTP1からの光は、結像光学系R1へ向かうが、結像光学系R1中には、結像光学系R1自体の開口数を決定するための可動開口絞りMASが設けられており、この可動開口絞りMASの開口AS1により結像光学系R1を通過する光束が制限されるため、結像光学系R1からは、開口数NA0よりも小さな開口数NA1の光束が射出される。言い換えると、結像光学系R1の像側(投影光学系PL側)開口数は開口数NA1である。仮に結像光学系R1において可動開口絞りMASをその光路中から除いたときには、結像光学系R1からは開口数NA3の光束が射出される。
【0024】
前述の通り、可動開口絞りMASの開口AS1は、XY平面内で移動可能に構成されている。図6に示すように、この可動開口絞りMASの開口AS1のXY平面内における移動範囲MA3は、可動開口絞りMASの位置における上記開口数NA3の光束に対応する光束のXY平面内で占める領域NA11よりも狭くなるように設定される。
【0025】
投影光学系PLは、その開口絞りASpによって定まる物体側開口数NA2を有している。ここで、結像光学系R1から投影光学系PLへは開口数NA1の光束が入射するが、結像光学系R1の像側開口数NA1は投影光学系の物体側開口数NA2に対して小さくなるように設定されている。従って、投影光学系PLの開口絞りASpの位置では、結像光学系R1からの光束は開口絞りASpの開口の領域を通過することになる。
【0026】
図2において説明したテストレチクルTP1上のL&Sパターン32〜35は、その線幅及びピッチが結像光学系R1の像側開口数NA1によっても解像可能となるように決められている。言い換えると、開口数NA0の光によって照明されたL&Sパターン32〜35から発生する回折光成分のうち少なくとも2つの回折光(例えば0次回折光、±1次回折光)は、可動開口絞りMASの開口を通過する。或いは可動開口絞りMASの開口は、照明されたテストパターンからの光のうち少なくとも像形成に必要な情報を持つ光を通過させる。
【0027】
なお、テストレチクルTP1上のテストパターンとして、十字線などの孤立線パターンが用いられる場合には、その線幅を結像光学系R1の像側開口数NA1によっても解像可能となるように定めれば良い。
このように、結像光学系R1は、開口数NA1の光に基づいてテストレチクルTP1上のテストパターン(L&Sパターン)の空間像を形成する。
【0028】
図1に戻って、本実施の形態においては、結像光学系R1の横収差は実質的に発生しないと見なすことができる。従って、結像光学系R1の像面(投影光学系PLの物体面)内における空間像のXY平面内の位置は、可動開口絞りMASの開口AS1の位置が変更されたとしても変化しない。可動開口絞りMASの開口AS1のXY平面内における位置を変えると、空間像に達する開口数NA1の光束のZ軸に対する傾きが変化する。ここで、開口AS1のXY平面内における位置と空間像位置での開口数NA1の光束のZ軸に対する傾きとは1対1の対応関係にあり、開口AS1のXY平面内における位置は、可動絞り制御ユニットCU1により座標管理されているので、中間像面I1上の空間像に達する光束、すなわち被検光学系である投影光学系PLに入射する光束の傾きを任意に設定することができる。
【0029】
このとき、投影光学系PLへ入射する光束の入射角と可動開口絞りMASの開口AS1のXY平面内の位置との対応関係をあらかじめ求めておくことが好ましい。例えば図1において、空間像が形成される位置から−Z方向へ所定の距離だけ離れたXY平面内における光束の到達する位置を開口AS1を移動させつつ(または開口AS1の位置ごとに)測定し、この測定された位置を角度換算すれば、開口AS1のXY平面内の位置と空間像位置での光束の傾き角との位置関係を正確に換算することができる。なお、この位置関係は、中央制御ユニットCCU内のメモリーなどにテーブルの形で記憶させておくことが好ましい。
【0030】
結像光学系R1からの開口数NA1の光束は、投影光学系PLの光軸Axpに対して所定の傾きをもって入射し、投影光学系PL中の正レンズ群G1を経て開口絞りASpに達する。この開口絞りASpの位置には、レンズ群R12とレンズ群G1との合成の光学系により可動開口絞りMASの開口AS1の像が形成される。この開口AS1の像の大きさは、上記合成の光学系R12,G1の横倍率によって定まる。
【0031】
図7に示すように、この投影光学系PLの開口絞りASpの面(投影光学系PLの瞳面)では、可動開口絞りMASの開口AS1の像(開口絞りASpの面における開口数NA1の光束に対応する光束の占める領域)NA1aは、投影光学系PLの開口絞りASpの開口の領域(投影光学系PLの物体側開口数NA2に対応する光束が開口絞りASpの位置で占める領域)NA2aのうちの一部の領域となる。ここで、開口AS1の像である領域NA1aは、可動開口絞りMASの開口AS1のXY平面内の移動に伴って、開口絞りASpの面内で移動する。この領域NA1aの移動範囲MA4は、開口絞りASpの領域NA2aを包含するように定められることが好ましい。
【0032】
図1に戻って、開口絞りASpを通過した光束は、正レンズ群G2を経て投影光学系の像面に達する。ここで、結像光学系の像側開口数NA1を被検光学系である投影光学系PLの物体側開口数NA2よりも十分に小さく設定すれば(NA1<<NA2とすれば)、実質的に投影光学系PLに対して光線追跡を行っていると見なせる。従って、投影光学系が理想光学系である場合に投影光学系PLの像面上における空間像の像のXY平面内の位置(以下、空間像の像の理想結像位置と呼ぶ)を基準として、開口数NA1の光束によって作られる空間像の像のXY平面内での位置ずれを測定すれば、投影光学系PLの入射瞳(或いは射出瞳)における所定の位置での投影光学系PLの横収差量を測定していることになる。
【0033】
なお、開口絞りASpが投影光学系に存在しない場合には、投影光学系の入射瞳或いは射出瞳の面内で、開口の領域の代わりに物体側開口数NA2の光束が占める領域を考えれば良い。
このように、可動開口絞りMASの開口AS1のXY平面内の位置を任意に変更して、投影光学系PLに所定の傾きを持つ光束のみを入射させることにより、投影光学系PLの瞳上の任意の位置を通過する光束に関する横収差量を求めることができる。
【0034】
さて、以上の説明は、投影光学系PLが両側テレセントリック(物体側・像側の双方がテレセントリック)の場合のみに成立するものではなく、投影光学系が非テレセントリックな光学系である場合にも成立する。
この場合、図8に示すように、結像光学系R1において可動開口絞りMASをその光路中から除いたときの像側開口数NA3が、投影光学系PLの視野FAの領域内のどの物体高においても物体側開口数NA2を包含するように設定すれば良い。すなわち、この開口AS1によって定まる開口数NA1の光束が投影光学系の物体側開口数NA2の全ての範囲を包含できるように、可動開口絞りMASの開口AS1のXY平面内での移動範囲を設定すれば良い。例えば、投影光学系PLの入射瞳位置が投影光学系PLの物体面よりも像側である場合には、可動開口絞りMASの開口AS1の移動範囲を投影光学系PLの光軸から離れる方向に広げれば良い。
【0035】
さて、被検光学系としての投影光学系PLに残存する収差がある場合には、投影光学系PLの像面I2上でのテストパターンの2次像が、理想結像状態に対してXY平面内で位置ずれを起こす。ここで、このテストパターンの2次像の位置ずれ量は、可動開口絞りMASの開口AS1を通過する光線群の平均的なX方向、Y方向、X方向に対して±45°方向の位置ずれ量と実質的に同じ値を示す。
【0036】
次に、投影光学系PLによる空間像の像(テストパターンの2次像)のXY平面内での位置測定について説明する。なお、以下の説明においては、図2に示したテストパターン32の2次像のX方向における位置測定について最初に説明する。
結像光学系R1及び投影光学系PLを介した開口数NA1の光束によって形成されるテストパターン32の2次像は、投影光学系の像面I2(ナイフエッジパターン板KE1の表面)において図9(a)に示す如き光強度分布となる。尚、図9(a)において縦軸は光強度Iであり横軸はX軸である。そして、このテストパターン2bの2次像が光透過部22aのX方向に沿って位置するように、検出ステージ21を制御する。
【0037】
その後、検出ステージ21をX方向に沿って等速移動させると、光透過部22aを通過して検出器D1で検出される光束の光強度は、図9(b)に示す如き分布となる。図9(b)において、縦軸は光強度Iであり、横軸は時間Tである。本実施の形態では、検出ステージ21を制御する検出ステージ制御ユニットCU3内の干渉計からの出力によって、図9(b)の出力を横軸がX軸となるように変換して、図9(c)に示すX方向における座標に対する光強度Iの光量分布を得ている。なお、検出ステージの移動が等速移動でない場合には、図8(b)に示す光量分布にはならないが、これを検出ステージ制御ユニットCU3内の干渉計の出力により変換すれば、図9(c)に示す通りの光量分布を得ることができる。
【0038】
図9(c)に示す光量分布を時間Tで微分すると、図9(d)に示す通り、dI/dTの波形が得られる。この図9(d)に示す波形は、図9(a)に示したテストパターン32の2次像のX方向における光強度分布となる。
本実施の形態では、得られた光強度分布が周期パターンであるため、周期パターンの位相成分が基準位置からどの程度ずれたかによって位置検出を行う位相差検出法によりテストパターン32の位置検出を行っている。
【0039】
具体的には、本願出願人による特開平1−299402号に開示している手法を用いることができる。この手法につき簡単に説明すると、図9(d)において、ある一点を原点0と仮定し、この光強度分布をX方向に関する関数f(x)とする。そして、所定の領域において関数f(x)と同じ周期を持つサイン関数に関する関数f(x)のフーリエ係数Sと、関数f(x)と同じ周期を持つコサイン関数に関する関数f(x)のフーリエ係数Cとを得る。これら2つのフーリエ係数から、テストパターン32の2次像のX方向における光強度分布の位相ずれ成分(テストパターン32の2次像のX方向における原点からの位置ずれ)を求めることができる。
【0040】
その後、上述の測定と同様に、Y方向における位置検出をテストパターン33の2次像について、X方向に対して+45°(時計回りの方向を+とする)方向における位置検出をテストパターン34の2次像について、X方向に対してー45°方向における位置検出をテストパターン35の2次像について行う。
これにより、投影光学系PLの横収差によって発生するテストパターンの2次像の位置ずれのうち、X方向、Y方向及びX方向に対して±45°方向の位置ずれを測定できる。
次に、可動開口絞りMASの開口AS1のXY平面内で移動させ、投影光学系PLへ入射する開口数NA1の光束の入射角度を変更した後、テストパターンの2次像の位置計測を行うことにより、投影光学系PLの瞳座標上の別の一点での横収差計測を行う。このように、可動開口絞りMASの開口AS1の移動とテストパターンの2次像の位置計測を繰り返してデータの収集・整理を行うことにより、投影光学系PLへ入射する光線のうちの所定の1つの光線、例えば主光線を基準とした横収差計測が可能となる。
【0041】
このような波面収差の計算手法の元となる理論は、例えば、「幾何光学」:三宅和夫著、共立出版P103〜P104に示されている。理論的には計測点等全てが連続的に分布し、アナログ的な処理(ここでは積分)も可能であるが、現実的にはコンピュータによるデジタル処理を行うため、離散的に得られた波面収差データを最小二乗法等の多項式解析手法によりデータ処理を行うことになる。それにより、実用上問題ない(理論値と大差ない)多項式近似による波面収差を求めることができる。このような手法は、デジタル信号処理の分野では一般的であり特に高度な技術ではない。
【0042】
さて、前述したように、本実施の形態においては、空間像空間像供給ユニットISUは、XY平面内において移動可能に構成されており、テストパターンの像のXY方向における位置を変更できる。従って、上述した所定の物体高(像高)における横収差測定のみならず、任意の物体高(像高)における横収差測定を行うことができる。
【0043】
上述の如き横収差計測は、中央制御ユニットCCUの制御により行われる。図1を参照してこの制御について簡単に説明する。
まず、図1において、中央制御ユニットCCUに接続されている入力ユニットINPから、
▲1▼物点(或いは像点)のXY座標に関する情報、
▲2▼投影光学系PLに入射させる光束の角度に関する情報、
▲3▼出力形式(横収差、波面収差)に関する情報、
を入力する。なお、上記▲2▼は、可動開口絞りMASの位置座標に一義的に対応する。また、上記▲1▼及び▲2▼の情報について、複数の座標を同時に指定しても良い。
【0044】
中央制御ユニットCCUは、入力ユニットINPから入力される上記▲1▼の情報に基づいて、空間像供給ユニットISUの移動部分MPのXY座標を演算する、或いはメモリーから呼び出し、空間像位置制御ユニットCU2に対して、移動部分MPが演算された(呼び出された)座標に位置するように制御信号を伝達する。これにより、空間像供給ユニットISUによる空間像のXY座標は、入力ユニットINPから入力された上記▲1▼の座標となる。
【0045】
次に、中央制御ユニットCCUは、入力ユニットINPから入力される上記▲2▼の情報に基き、中央制御ユニットCCU内のメモリーからMASの開口AS1の座標と光束の傾き角との関係を記憶しているテーブルを参照して、前記開口AS1の座標を設定すればよい。
中央制御ユニットCCUは、この演算結果に基づいて、開口AS1を介した光束が投影光学系PLの瞳面において演算された瞳座標となるように、可動絞り制御ユニットCU1に対して制御信号を伝達する。これにより、投影光学系PLに入射させる光束の角度が入力ユニットINPで入力された上記▲2▼の座標となる。
【0046】
その後、中央制御ユニットCCUは、図9で説明した通りの計測を実行するように、検出ステージ制御ユニットCU3に対して制御信号を伝達する。この計測を行うと、中央制御ユニットCCUへは、検出器D1の検出出力と検出ステージ21のXY座標とが出力される。
中央制御ユニットCCUは、検出器D1からの出力と検出ステージ21のXY座標とに基づいて、図9において説明した信号処理を行い、テストパターンの2次像のXY座標を算出する。この算出結果は、▲1▼物点(或いは像点)のXY座標に関する情報及び▲2▼投影光学系PLに入射させる光束の角度に関する情報と関連づけられて、中央制御ユニットCCU内のメモリーに保管される。
【0047】
上述の▲1▼及び▲2▼において、複数の座標が指定されている場合には、以上の検出動作を指定された座標の分だけ繰り返す。
次に、中央制御ユニットCCUは、入力ユニットINPから入力された上記▲3▼での出力形式が波面収差であれば、得られた横収差から波面収差を算出し、出力形式が横収差のみであれば横収差量と▲1▼及び▲2▼の座標とを関連づけて、例えばディスプレイからなる出力ユニットOUから結果を出力する。
【0048】
なお、以上に示した制御は一例であって、本実施の形態にかかる収差測定装置では、被検光学系の任意の物体高における任意の傾きの光束に関する横収差量を計測することができ、上記の制御の形態には限られない。さて、実際の光線追跡においては、入射角度の異なる光線のうち、主光線を基準としてその他の光線の位置ズレ量を表すのが一般的である。
【0049】
投影光学系PLが完全に両側テレセントリックの理想的光学系であるならば、入射光線の傾きが0である光線を主光線として、その光線の像点位置を基準として上述の横収差を求めればよいが、完全に両側テレセントリックでない場合は主光線自体をそれぞれの像高(物体高)で設定しなければならない。
被検光学系としての投影光学系PLの主光線は、投影光学系の物体面における所定の物体高の一点から発生する光線群(光束)のうち、投影光学系によってケラレることなしに通過する光束の集まりのうちの中心の光線と定義することができる。
【0050】
次に、図10及び図11を参照して主光線の測定について説明する。図10は、図1に示した収差測定装置の要部を示す図である。図11(a)は投影光学系PLの開口絞りASp位置での光束の状態を示す図であり、図11(b)及び図11(c)は開口絞りAspでの座標と検出器D1での出力(光量)との関係を示す図である。
【0051】
ここでは、図の説明を容易化するために投影レンズ光軸を中心としたXY座標系を規定した際、ほぼX軸上に物体が位置するときについて説明する。そのため、メリジオナル方向はX軸方向となりサジタル方向はY軸方向となる。実際には物***置は任意である。
まず、図10においてX軸上に物***置を設定する、可動開口絞り制御ユニットCU1により、可動開口絞りMASの開口AS1をメリジオナル方向(ここではX方向となる)へ移動させる。このとき、図11(a)に示す通り、投影光学系PLの開口絞りASpの位置において開口AS1によって定まる光束NA1aは走査される。この走査においては光束NA1aが開口絞りASpの開口の領域外の完全に遮光される位置から走査する。
【0052】
この走査された光束は、投影光学系PLから射出して、像面近傍に置かれた検出器D1に達する。この検出器としては、投影光学系から射出される光量を測定できればよいため、図10の例では像位置計測系IPDの検出器D1と共用している。但し、像位置計測系IPDの検出ステージ21上に検出器D1とは別に光量センサを設ける構成であっても良い。
【0053】
このとき、検出器D1にて検出される光量と可動開口絞りMASの開口AS1の座標との関係は、図11(b)に示される通りの光量分布となる。このとき、開口AS1を通過した光束のうち、約半分の光束が受光系に到達する開口AS1の位置が、投影光学系PLを通過できる最大の光線位置と考えられる(光量が半分になる位置である)。ここで、最大の光線位置の中点の座標を求めれば、その座標がメリジオナル方向(ここではX方向)の中心座標を表す。
【0054】
その後、可動開口絞りMASの開口AS1を、前記メリジオナル方向(ここではX方向)の中心座標を通り、かつサジタル方向(ここではY方向)に移動させる。このとき、メリジオナル方向(X方向)と同様に投影光学系PLの開口絞りASpの位置において開口AS1によって定まる光束NA1aはサジタル方向(ここではY方向に)走査される。この走査においても光束NA1aが開口絞りASpの開口の領域外の完全に遮光される位置から走査する。
【0055】
この走査された光束は、投影光学系PLから射出して、像面近傍に置かれた検出器D1に達する。このとき、検出器D1にて検出される光量と可動開口絞りMASの開口AS1の座標との関係は、図11(c)に示される通りの光量分布となる。このとき、開口AS1を通過した光束のうち、約半分の光束が受光系に到達する開口AS1の位置が、投影光学系PLを通過できる最大の光線位置と考えられる(光量が半分になる位置である)。ここで、最大の光線位置の中点の座標を求めれば、その座標がサジタル方向(ここではY方向)の中心座標を表す。
【0056】
これにより、物***置におけるメリジオナル方向とサジタル方向に関して最大の光線位置の中点座標が求められ、その座標が主光線を供給する開口AS1の座標となる。
ここでは、投影光学系における光束のケラレが開口絞りASp於いてのみ発生する理想的な状態を表しているが、計測上必ずしもその必要はない。開口絞り以外のレンズ鏡筒や絞り等により光束がけられていても同様の計測が可能である。また、開口絞りの形状も丸に限る必要もない。
【0057】
さらに、この計測の簡単な応用例として口径食(ビグネッティング)や像面内(物体面内)のNA均一性の計測も可能である。前記主光線を供給する開口AS1の位置を中心に前記メリジオナル方向とサジタル方向以外の放射方向にも開口AS1を移動させ同様の計測を行い、投影光学系を通過可能な最大の光線位置を適当細かく計測してゆけば、最大光線を示す開口AS1の座標位置を結んだ図形から投影光学系の任意像点における瞳形状の歪み具合や大きさの違いが計測できる、これから投影光学系の持つ口径食(ビグネッティング)とNA均一性が判る。
【0058】
また、図10(図1)に示す収差測定装置では、検出ステージ21が図中±Z方向に沿って移動可能に構成されているため、被検光学系である投影光学系PLへ入射する光束の入射角と、投影光学系PLから射出される光束の射出角との関係を測定することができる。図10において、まず、入力ユニットINPを介して投影光学系PLへ入射する光束の角度を所望の値に設定する。中央制御ユニットCCUは、入射光束の角度と可動開口絞りMASの開口AS1の座標との関係が記憶されているテーブルを参照して、設定された入射角になるように可動開口絞り制御ユニットCU1へ制御信号を伝達する。これにより、開口AS1が位置決めされる。
【0059】
次に、像位置計測系IPDの検出ステージ21をZ軸に沿って移動させて、Z軸に関して複数点でテストパターンの2次像のXY平面内での位置を計測する。この際、XY平面内の座標を確定するために、少なくてもに互いに直交する方向(例えばX方向とY方向等)に関しての位置計測を行う。
中央制御ユニットCCUは、Z軸位置と計測されたXY平面内の位置とに基づいて、可動開口絞りMASの開口AS1によって決定された光束の像面近傍における射出角を求める。具体的な方法例としては、前記方法により求められた計測点座標を通る直線の方程式を求め(多数の計測点の場合は最小二乗直線)、その方向余弦から射出角(各軸に対する角度)を決定できる。
【0060】
前述したように、結像光学系R1の像側開口数NA1が投影光学系PLの物体側開口数NA2に比較して十分に小さいため、上記の光束の像面近傍の角度は、光線追跡による光線の入射角(物***置での傾き)と射出角(像位置での傾き)にほぼ一致する。
このように、図10(図1)の例では、投影光学系に任意の入射角で入射した光線に対する射出角の計測が可能である。入射角の設定は可動開口絞りのXY座標から換算し、射出角の計測は位置計測系で測定可能である。よって、入射光線の位置と角度、さらに射出光線の位置と角度が計測可能であり、通常の光線追跡と同様の実験的光線追跡が行えるといえる。
【0061】
なお、上述で説明した主光線を供給する開口AS1の座標を用いると、投影光学系PLのテレセントリック性を測定することができる。あらかじめ、開口AS1の座標位置と入射角の対応関係において、開口AS1の座標原点がZ軸に平行な入射角0に対応するような座標系を設定しておく。このような操作は、前記開口AS1の座標位置と入射角の関係が明らかであるから容易に行うことができる。このとき前記主光線を供給する開口AS1の座標値(原点からのずれ)は入射角に換算され物体側テレセントリック性を示す。入射角は定義通りXYZの各軸に対し入射光線がなす角度で表すことが可能である。しかし、その表し方は多種考えられ任意で構わない。例えば、XYZの各軸に対する入射光線の角度のCOS(コサイン)をとり、いわゆる方向余弦として表示しても構わない。また、Z軸に対しては角度のSIN(サイン)で表示し、XY軸に対してはXY平面内で原点(Z軸)を中心にX軸方向を角度0°としY軸方向を90°と定義した位相角により表示することもできる。
【0062】
また、前記主光線を供給する位置に開口AS1を設定し、このとき投影光学系PLの像側における光束の射出角を計測すれば、像側テレセントリックからのずれを計測できる。この場合でも、入射側と同様な角度表示を行うことができる。このようなテレセントリックからのずれを任意の像高(物体高)に関して行えば、任意の像点におけるテレセントリックからのずれを光線追跡のように求めることが可能である。
【0063】
上記の図1〜図11の例において、XY平面内に配列された複数の空間像検出ユニットを用いることも可能である。
さて、上述した図1〜図11の例では、投影光学系PLの使用波長が水銀ランプ輝線の波長365nmのi線、波長436nmのg線であったが、投影光学系PLの使用波長がエキシマレーザの248nmや193nmなどの場合は、図12に示す構成を用いれば良い。
【0064】
図12は、図1に示す収差測定装置の変形例を示す図であって、図1のものと異なる点は測定用照明光学系ILMが水源ランプ輝線による照明光を供給するものではなく、エキシマレーザ光を供給する点である。なお、以下の説明においては、図1の構成と異なる点のみについて説明する。図12では、図1と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付してある。
【0065】
図12に示す測定用照明光学系ILMは、248nmまたは193nmの波長のエキシマレーザ光を照明光として供給するレーザ光源部41、フライアイレンズ42、集光レンズ43、拡散板44、ライトガイド16及びライトガイド16からの光をテストレチクルTP1へ導くコンデンサレンズ17とを備えている。
【0066】
上記レーザ光源部41は、エキシマレーザ光源とビームエキスパンダなどのビーム整形光学系を含み、ほぼ平行光束と見なすことのできるレーザ光を発生する。このレーザ光は、光軸に対称にほぼ同じ量だけ偏心した4個のレンズ素子から構成されるフライアイレンズ42により集光され、それぞれ4個の輝点を形成する。各々の輝点からのレーザ光は、集光レンズ43により集光されて、光軸に対し一定の角度を持つほぼ平行な4光束となって拡散板44に達する。拡散板44からのレーザ光は、ランダム光ファイバー束からなるライトガイド16に入射し、このライトガイド16の射出 端に面光源(2次光源)を形成する。上記構成により、ライトガイド16の射出端に形成される面光源は、必要とされる角度まで実質的に輝度が均一でかつ良好な光量分布をもつものとなる。この面光源から射出されるレーザ光は、この射出端面に前側焦点位置が位置するように設けられたコンデンサレンズ17を介して、テストレチクルTP1をケーラー照明のもとで均一に照明する。
【0067】
この測定用照明光学系ILMの構成によれば、コヒーレントなレーザ光源を用いているにもかかわらず、十分に良質な照野を得ることができ、かつスペックルや干渉縞といったノイズ成分をテストレチクルTP1上において十分に小さくすることができ、テストレチクルTP1を実質的にインコヒーレント照明することができる。
【0068】
なお、結像光学系R1を図中XY平面内で移動させる際にライトガイド16が変形すると、ライトガイド16を構成する光ファイバ素線を通過する光束の位相差が変化することにより、テストレチクルTP1上の照野における微少なノイズ成分の位置が変動することがある。ここで、測定用照明光学系ILM中の拡散板44を拡散板44の平面に垂直な軸を中心として回転させ、時間的平均化効果によりノイズ成分を平均化する構成を採用しても良い。なお、この微少なノイズ成分が計測上において問題とならないレベルであれば、もとの構成のままでかまわない。なお、このような照明光学系としては、本願出願人による特開平7−321022号に開示されている。
【0069】
図12の例において、テストレチクルTP1以降の光学系の構成及び計測方法は上述の実施の形態と同様であるのでここでは説明を省略する。
なお、図12では、光源としてエキシマレーザ光源を用いているが、エキシマレーザの代わりに、半導体レーザ及びこの半導体レーザからのレーザ光に基づいて高調波を生成する非線形光学素子からなる光源を適用しても良い。
【0070】
以上の通り、図12の例では、投影光学系PLの使用波長がエキシマレーザの193nmや248nmであっても、精度良く横収差測定を行うことが可能である。
本発明による収差測定方法を縮小型投影露光装置に適用した例を第2の実施の形態として図13を参照して説明する。
【0071】
図13に示す第2の実施の形態では、投影光学系PLによってレチクル上の回路パターンをウエハW上に縮小投影する投影露光装置に、図1に示した収差測定装置を組み込み、投影光学系PLの横収差測定を可能としたものである。なお、図13では、レチクルを照明するための露光用照明光学系の光路中に収差測定装置の一部が挿入された状態を示している。
【0072】
なお、以下の図13の説明においては、図1と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付してある。
まず、レチクル上の回路パターンをウエハW上に縮小投影するための構成について説明する。図13において、例えばi線(365nm)やg線(436nm)を含む紫外光を供給する水銀ランプ11からの光は、水銀ランプ11の輝点の位置に第1焦点が位置するように設けられた楕円反射鏡12によって集光されて、その第2焦点位置近傍に集光される。ここからの光は、インプットレンズ51により実質的にコリメートされてほぼ平行光束となりバンドパスフィルタ52に入射する。このバンドパスフィルタ52は、例えば波長365nmのi線や、波長436nmのg線などの露光波長の光を選択的に透過させる機能を有する。このバンドパスフィルタ52を透過した光は、複数のレンズエレメントの集積体からなるフライアイレンズ53に入射する。フライアイレンズ53の射出面側には、複数の光源像からなる2次光源像が形成される。この2次光源像が形成される位置には、σ値を決定するための開口絞り54が配置されており、開口絞り54からの光は、2次光源像の形成位置に前側焦点を持つコンデンサレンズ55及び折曲げミラー56を介して、レチクルステージRS上に配置されるレチクル(図13では不図示)をケーラー照明のもとで重畳的に均一照明する。
【0073】
このように、光源11、楕円反射鏡12、インプットレンズ51、バンドパスフィルタ52、フライアイレンズ53、開口絞り54、コンデンサーレンズ55及び折り曲げミラー56は、露光波長の照明光をレチクルに照射するための露光用照明光学系ILEを構成している。
ここで、図示なきレチクルを載置するレチクルステージRSのXY座標、ひいてはその上に載置されるレチクルのXY座標は、不図示のレチクルステージ用レーザXY干渉計により常時計測される。
【0074】
さて、レチクルを透過した光は、投影光学系PLを介して、ウエハステージWS上に載置されたウエハW上に達し、このウエハW上にレチクルの縮小像を形成する。ウエハステージWSは、ウエハWを例えば真空吸着などの手法により保持するウエハホルダWH、XY平面内において2次元的にウエハWの位置決めを行うXYステージ、Z方向に沿ってウエハWの位置決めを行うZステージ及びウエハWの傾斜角の補整を行うレベリングステージなどから構成されている。ウエハステージWSのXY座標は、ウエハステージ用レーザ干渉計を含むウエハステージ制御ユニットCU4により常時観察されている。従って、ウエハステージ制御ユニットCU4内の駆動部を用いてウエハステージWSを2次元的に駆動制御しながら投影露光を行うことにより、ウエハWの各露光領域にレチクルのパターンを逐次転写することができる。
【0075】
さて、図13に示す実施の形態では、楕円鏡12による集光点の近傍に表面上に反射面を有するシャッタ50が配置されており、このシャッタ50は、前述した露光用照明光学系ILEと測定用照明光学系との一方に照明光を選択的に供給する機能を有している。なお、このシャッタ50によって、図示なきアライメント系(例えばレチクルアライメント系やFIA(フィールドイメージアライメント)系など)へ照明光を供給する構成としても良い。
【0076】
本実施の形態における測定用照明光学系は、水銀ランプ11、楕円反射鏡12、インプットレンズ13、バンドバスフィルタ14、集光レンズ15及びライトガイド16、コンデンサレンズ17を有し、図1に示した測定用照明光学系ILMと同様の機能を有しているため、ここでは説明を省略する。
図13の測定用照明光学系11〜17は、テストパターンを有するテストレチクルTP1を実質的にインコヒーレント照明し、このテストレチクルTP1からの光のうち、結像光学系R1中の可動開口絞りMASの開口AS1を通過した光束によって、投影光学系PLの物体面、言い換えるとレチクルステージRS上に載置されるレチクルの回路パターンが位置する面に、テストレチクルTP1の空間像が形成される。
【0077】
このように、図13の例では、測定用照明光学系11〜17、テストレチクルTP1、結像光学系R1及び可動開口絞りMASが空間像供給ユニットを構成している。
ここで、図13の例では、測定用照明光学系中のライトガイド16の射出端及びコンデンサレンズ17と、テストレチクルTP1と、結像光学系R1と、可動開口絞りMASとは、図1における可動部分MPに対応しており、これらを一体にXY平面内で移動させるために、XYステージMPS上に設けられている。XYステージ制御ユニットCU2は、これらの移動部分MPを移動させるとともに、これらの移動部分MPのXY平面内における位置を検出する。このように、図13の例では、XYステージMPSとXYステージ制御ユニットCU2とが空間像位置制御ユニットを構成している。
【0078】
また、ウエハステージWSのウエハホルダWHの近傍には、光透過性のガラス基板上にナイフエッジパターンが形成されてなるナイフエッジパターン板KE1が取り付けられており、このナイフエッジパターン板の下側(−Z方向側)には、ナイフエッジパターン板KE1を介した光束の光量を検出する検出器D1が設けられている。ここで、ナイフエッジパターンは、ナイフエッジパターン板KE1の上面に設けられており、この面はウエハWと面一になる。なお、これらのナイフエッジパターン板KE1及び検出器D1の機能は、上述の図1の例と同様であるためここでは説明を省略する。
【0079】
この図13の例では、上述のナイフエッジパターン板KE1、検出器D1、ウエハステージWS及びウエハステージ制御ユニットCU4が像位置計測系IPDを構成している。投影光学系PLの横収差計測の際の像位置計測系IPDの機能は、図1の像位置検出系IPDの機能と同様であるためここでは説明を省略する。
【0080】
さて、空間像供給ユニットの移動部分MP、XYステージMPSは、露光用照明光学系の光路内外の位置を選択的に移動可能となっており、投影光学系PLの横収差測定を行う際には、図13に示す通り、露光用照明光学系の光路内に位置する。ここで、これら空間像供給ユニット15の移動部分MP及びXYステージMPSの露光用照明光学系の光路内への挿入は、自動的に行っても良く、また手動であっても良い。
【0081】
空間像供給ユニットの露光用照明光学系の光路内への挿入動作の後、投影光学系PLの横収差測定並びにテレセントリック性の計測を行うが、この測定は上述の実施の形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
このように、図13の例では、収差測定装置を投影露光装置内に組み込む構成であるため、投影光学系PLの環境変化による収差変動や経時変化による収差変動などを高精度に検出することができる。
【0082】
また、検出された投影光学系PLの収差変動が許容される値を超える場合には、投影光学系PLの収差を制御する収差制御ユニットCU5を用いて、投影光学系PLの収差を自動的に補正しても良い。ここで、収差制御ユニットCU5による収差補正の手法としては、例えば特開昭60−28613号、特開平4−134813号、特開平6−84757号、特開平7−183190号などに開示されている技術や、本件出願人による特願平7−152220号、特願平8−69093号及び特願平8−225872号などで提案されている技術を適用することができる。
【0083】
なお、図13の例において、光源として水銀ランプではなくエキシマレーザ等の平行光束を供給する光源を用いた場合には、測定用照明光学系として図12に示すものを適用すれば良い。
また、図13のレンズでは、投影光学系PLとして縮小倍率のものを用いているが、投影光学系PLとしては縮小倍率のものに限られず等倍であっても良く拡大倍率のものであっても良い。
【0084】
さて、以上の例では、投影光学系PLの物体面の位置に空間像供給ユニットによる空間像を形成して、投影光学系PLに対して物体側から任意の傾きの光束を入射させる構成としているが、投影光学系PLの像側から光束を入射させる構成でも投影光学系PLの横収差の測定は可能である。
次に、図14を参照して、投影光学系PLの像側(ウエハW側)から光束を入射させる構成とした第3の実施の形態について説明する。図14に示す第3の実施の形態は、図1の収差測定装置を投影露光装置に組み込んだ点は前述の図13の例と同様であるが、空間像供給ユニットをウエハステージWS内に組み込み、レチクルの位置でテストパターンの2次像を検出する点で異なる。
【0085】
図14において、投影露光装置の露光用照明光学系ILEは、水銀ランプ11、楕円反射鏡12、インプットレンズ51、バンドパスフィルタ52、フライアイレンズ53、開口絞り54、コンデンサレンズ55及び折曲げミラー56から構成されており、これらの各部材の各機能は、上述の図13の例と同様である。図14の例における測定用照明光学系は、水銀ランプ11、楕円反射鏡12、インプットレンズ13、バンドバスフィルタ14、集光レンズ15、ライトガイド16及びコンデンサレンズ17を有し、図13に示した測定用照明光学系11〜17と同様の機能を有している。そして、図14の例では、測定用照明光学系11〜17、テストレチクルTP1、レンズ群R11,R12からなる結像光学系R1、結像光学系R1内に配置される可動開口絞りMASが空間像供給ユニットを構成している。ここで、図13に示す空間像供給ユニットと異なる点は、ライトガイド16、コンデンサレンズ17、テストレチクルTP1、結像光学系R1及び可動開口絞りMASからなる空間像供給ユニットの移動部分MPがウエハステージWS内に設けられている点である。
【0086】
このウエハステージWSは、ウエハWを例えば真空吸着などの手法により保持するウエハホルダWH、XY平面内において2次元的にウエハWの位置決めを行うXYステージ、Z方向に沿ってウエハWの位置決めを行うZステージ及びウエハWの傾斜角の補整を行うレベリングステージなどから構成されている。そして、ウエハステージWSにおけるウエハホルダWHの近傍には、開口部が設けられており、空間像供給ユニットの結像光学系R1は、ウエハWが載置された際のウエハW表面と同一平面にテストパターンの空間像を形成できるように位置決めされている。すなわち、結像光学系R1は、投影光学系PLの像面に空間像を形成する。
【0087】
また、ウエハステージWSのXY座標は、ウエハステージ用レーザ干渉計及びウエハステージを駆動するウエハステージ駆動部を含むウエハステージ制御ユニットCU6により常時観察されている。
図14に示す例において、投影光学系PLの横収差を測定する際には、レチクルを載置するためのレチクルステージRS上に、表面にクロム蒸着などの手法でナイフエッジパターンが設けられたナイフエッジパターン板KE2を、このナイフエッジパターンが形成された面が投影光学系PL側を向くように載置する。
【0088】
ここで、ナイフエッジパターン板KE2は、例えば図15に示すように、テストパターンの2次像が形成される面(XY平面内)において複数の検出点にてテストパターンの2次像のXY平面内での位置を検出するために、複数のナイフエッジパターンの組(61a,61bの組、62a、62bの組、63a、63bの組、...69a、69bの組)を設けてある。なお、図15の例では9組のナイフエッジパターンの組を設けているが、これらナイフエッジパターンの組は9組には限られない。
【0089】
図14に戻って、これらのナイフエッジパターン61a、,61b〜69a,69bを透過した光量を検出できるように検出器D2を配置する。このレチクルステージRSは、XY平面内で微動可能に構成されており、そのレチクルステージRSのXY平面内での座標は、レチクルステージRSを駆動する駆動部と干渉計を含むレチクルステージ制御ユニットCU7により管理されている。このように、図14の例では、ナイフエッジパターン板KE2、検出器D2、レチクルステージRS及びレチクルステージ制御ユニットCU7が像位置検出系IPDを構成している。
【0090】
横収差計測に際しては、まず、図2に示したテストパターン32〜35の空間像の像(テストパターン32〜35の2次像)が複数のナイフエッジパターン(61a、,61b〜69a,69b)のうちの1つの近傍に位置するように、ウエハステージ制御ユニットCU6によりウエハステージWSをXY平面内で移動させる。なお、以下の説明においては、最初にテストパターン32の2次像の位置計測を行うものとする。このとき、ウエハステージ制御ユニットCU6は、テストパターン32の2次像がナイフエッジパターン61aの近傍に位置するようにウエハステージWSをXY平面で移動させる。
【0091】
次に、レチクルステージRSをX方向に走査させつつ検出器D2にてナイフエッジパターン61aを介して光量検出を行う。この検出器D2によって検出された光量を図1の例と同様に演算処理することで、テストパターンの2次像のX方向の位置を測定できる。
その後、テストパターン33の2次像がナイフエッジパターン61aの近傍に位置するようにウエハステージWSをXY平面で移動させ、Y方向に関するテストパターン33の2次像の位置測定を行う。同様に、テストパターン34,35の2次像について、X軸に対して±45°方向に関する位置測定を行う。
【0092】
上述の位置測定において、可動開口絞りMASの開口をXY平面内で移動させ異なる瞳座標で位置測定を行えば、投影光学系PLの所定の物体高における横収差測定を達成できる。
次に、ウエハステージ制御ユニットCU6をXY平面内で移動させて、別のナイフエッジパターン62aの近傍にテストパターンの2次像を位置決めし、上述と同様にテストパターン32〜35の2次像の位置測定を行う。
【0093】
このように、テストパターンの2次像の位置測定を複数のナイフエッジパターン(61a、,61b〜69a,69b)の位置で行うことにより、投影光学系21の複数の物***置(像位置)での横収差測定が達成できる。
なお、図14の例では、空間像供給ユニットの移動部分MPをウエハステージWS内に設ける構成としているが、これらをウエハステージWSと別体に設けて、横収差測定時のみに投影光学系の下方に挿入する構成であっても良い。
【0094】
さて、図14の例では、レチクルステージRSのXY方向での移動範囲が限られているため、レチクル側(投影光学系PLの物体側)におけるXY平面内での測定点を複数設ける構成としているが、レチクルステージRSのXY平面内での可動範囲を十分に確保できる場合には、レチクルステージRS上のレチクルが載置される場所とは別に像位置計測系を配置しても良い。
【0095】
この例を図16を参照して説明する。図16(a)に示す投影露光装置において、図14の例とは異なる点は、レチクルステージRS上においてレチクルを載置する位置にナイフエッジパターン板KE2を載置する代わりに、レチクルステージRS上においてレチクルRが載置される位置とは異なる位置にナイフエッジパターン板KE3を設けた点である。なお、図16(a)においては、可動絞り制御ユニットCU1、ウエハステージ制御ユニットCU6、レチクルステージ制御ユニットCU7を制御するための中央制御ユニットCCUは図示省略されている。また、投影光学系PLの収差を補正するための収差制御ユニットCU5も図示省略されている。
【0096】
図16(b)に示す如く、ナイフエッジパターン板KE3は、XY方向におけるテストパターンの2次像の位置を計測するためのナイフエッジパターン23aと、X方向に対して±45°方向におけるテストパターンの2次像の位置を計測するためのナイフエッジパターン23bとがその表面上に例えばクロム蒸着などの手法で形成されている。
【0097】
図16(a)に戻って、ナイフエッジパターン板KE3は、そのパターンが形成されている面が、レチクルRの回路パターン形成面と面一となるように設けられている。この図16の例においても、ナイフエッジパターン板を通過した光量を検出するための検出器D3がナイフエッジパターン板KE3の上方(+X方向側)に設けられている。
【0098】
図16の例での横収差測定に際しては、まず、ウエハステージWSをXY平面内で移動させて、投影光学系PLの像面における任意の位置にテストパターン32〜35の空間像を形成する。そして、レチクルステージRSをXY平面内において移動させて、ナイフエッジパターン板KE3のナイフエッジパターン23aを投影光学系PLによる空間像の像(テストパターン32〜35の2次像)近傍に位置させた後に、レチクルステージRSをX方向、Y方向及びX軸に対して±45°方向へ移動させてこの2次像の位置を計測する。この計測動作と、結像光学系R1中の可動開口絞りMASの開口AS1を移動とを繰り返して、所定の像高での投影光学系21の横収差の測定を実行する。
【0099】
投影光学系PLの別の像高(物体高)での横収差測定を行う際には、ウエハステージWSをXY平面内で移動させて、空間像供給ユニットが供給する空間像のXY平面内での位置をXY平面内において所望の座標に設定し、レチクルステージRSをこの空間像の像の位置を計測できる位置に移動させれば良い。
このように、レチクルステージRSの可動範囲を十分に確保できる場合には、1組のナイフエッジパターンのみで全像高における投影光学系PLの横収差測定が可能となる。
【0100】
また、上述の図16の例において、投影露光装置がレチクルとウエハとを移動させつつ投影露光を行う走査型投影露光装置である場合には、レチクルを載置するレチクルステージRSの可動範囲が走査方向において十分に確保されているため、例えば図17に示す如く、走査直交方向に沿って複数組のナイフエッジパターンの組を配列したナイフエッジパターン板KE4をナイフエッジパターン板KE3の代わりに用いれば、走査直交方向においてレチクルステージRSの可動範囲を十分に確保する必要がない。
【0101】
以上の図14〜図17の例では、レチクルステージRSを移動させることにより投影光学系PLによる空間像の像位置を計測しているが、走査による像位置検出においては像との相対的な移動があれば良いため、空間像供給ユニットが位置するウエハステージWSを移動させる構成でも良い。この場合、ウエハステージWSの干渉計などの座標測定機構を利用して位置計測を行うことができるので、レチクルステージRSの位置を測定するための干渉計は必須ではなくなる。
【0102】
なお、図14〜図17の例に示したように、投影光学系PLの像側から光束を入射させて横収差測定を行うことは、図1の横収差測定にも適用できる。
さて、上述に示した実施の形態においては、テストパターンの2次像のXY平面内での位置を測定する際に、ナイフエッジパターンを用いて行っているが、位置測定の手法としてはこれに限られない。例えば、図18(a)に示す如く、図6のテストパターン32〜35と同じピッチのL&Sパターン状に配列された複数のスリットを有するスリット部材KE5をナイフエッジパターン板KE1〜KE4の代わりに設け、このスリット部材KE5とテストパターン32〜35の2次像とを相対的に走査することにより図18(b)に示す光量分布を得ても良い。この場合には、得られる光量分布が周期パターンであるため、図8において説明した位相差検出の手法を用いてテストパターンの2次像の位置を算出できる。
【0103】
また、図19に示す如く、テストパターンの2次像の光強度分布を任意の強度レベルLでスライスしたときの各交点x1〜x10での位置(図9ではX方向)を求め、これらの各交点の位置からテストパターンの2次像全体の中点を算出することもできる。この図19に示す方法ではテストパターンの周期性の有無にかかわらず位置計測が可能である。例えば、テストパターンがL&Sパターンではなく、孤立線パターンである場合には、複数のスリットではなく1つのスリットからなるスリット部材を用いれば良い。このときには、スリットを介して得られる光強度分布を任意の強度でスライスしたときの交点の座標を求め、それらの交点の中点の位置からテストパターンの2次像の位置を算出できる。
【0104】
また、テストパターンの2次像の位置を測定する手法としては、ナイフエッジパターン或いはスリットを介して光量検出する手法に限られず、例えば図20に示すように、テストパターンの2次像を画像検出する手法を用いても良い。図20において、被検光学系の像面I2に形成されるテストパターンの2次像を第1のリレー光学系R2を用いて基準パターンが設けられている指標板81上に再結像させ、この基準パターンと再結像されたテストパターンの(3次)像との位置ずれを第2のリレー光学R3系を介して例えばCCD等からなる撮像素子82により検出すれば、指標板81上の基準パターンに対するテストパターンの2次像のXY平面内でのずれを測定できる。
【0105】
なお、以上に示した各実施の形態においては、テストレチクルTP1を照明する際の測定用照明光学系の開口数NA0は、可動開口絞りMASの開口AS1の可動に対しても光束がケラレることがないよう、十分大きなNAを持つことが望ましい。
また、上述の各実施の形態では、可動開口絞りMASを用いて投影光学系PLの瞳面の一部を占める光束を走査しているが、その代わりに、XY平面内に沿って設けられた複数の開口のうちの1つを選択する構成であっても良い。このとき、例えば複数の開口の各々にシャッタを設ける構成が考えられる。この構成は、より粗い測定の場合に有効である。ここで、粗い測定の場合には、可動開口絞りMASの開口AS1のとり得る位置が連続的でなく離散的であっても良い。
【0106】
なお、投影光学系PLのあらかじめ決められた像高でのみ測定すれば良い場合には、空間像供給ユニットは可動でなくとも良い。
また、空間像供給ユニットを複数設ける場合には、測定用照明光学系におけるライトガイドとして、多分岐光ファイバ束を用いる構成や、各々の結像光学系に対応する複数のライトガイドへ選択的に光源からの光を導く構成であっても良い。
【0107】
また、上述の各実施の形態では、可動部分に設けられているテストパターン板TP1へライトガイドを用いて照明光を供給する構成としているが、このときに本件出願人が特願平8−67219号で提案している手法を用いることができる。
なお、空間像供給ユニットは、物体側及び像側の一方だけではなく双方に設けてもかまわない。このときには、像位置計測系も物体側及び像側に設ければ良い。
【0108】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明による収差測定方法によれば、現実の光学系における高精度な横収差計測が可能となる。さらに、得られた横収差データから適切なデータ処理をすることによって、波面収差を求めることができる。このように、横収差測定、さらには波面収差測定が可能であるため、例えば変形照明時における収差の変動量の予測などを高精度に行うことができる。
【0109】
また、被検光学系の光軸に沿って複数点で測定を行えば、物体空間と像空間との双方においてテレセントリック性を計測することができる。さらに、本発明によれば、実際の被検光学系を用いて、実験的な光線追跡が可能である。そして、本発明にかかる収差測定装置を実際の投影露光装置に搭載すれば、投影光学系の収差測定が可能である。また、別途投影光学系に調整機構を設けておけば、前記収差測定の結果を投影光学系の調整に利用することができ、より良好な結像性能のもとでの露光を実現でき、高性能のデバイスを供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる収差測定装置の模式図である。
【図2】図1の収差測定装置に用いられるテストパターンの一例を示す平面図である。
【図3】空間像供給ユニットISUの好適な移動範囲を説明するための図である。
【図4】図1の収差測定装置に用いられるナイフエッジパターンの一例を示す平面図である
【図5】像位置計測系IPDの好適な移動範囲を説明するための図である。
【図6】可動開口絞りMASの開口AS1の好適な移動範囲を説明するための図である。
【図7】投影光学系PLの瞳面における計測のための光束の好適な移動範囲を説明するための図である。
【図8】図1の収差測定装置の変形例の模式図である。
【図9】図1の収差測定装置における信号処理の一例を示す図である。
【図10】図1の収差測定装置において光束の傾きを検出する際の構成を示す図である。
【図11】図1の収差測定装置において投影光学系PLの主光線を求める手法の一例を示す図である。
【図12】図1の収差測定装置の変形例を示す模式図である。
【図13】本発明にかかる収差測定装置を投影露光装置に組み込んだ構成を示す模式図である。
【図14】図13の投影露光装置の変形例を示す図である。
【図15】図14の変形例におけるナイフエッジパターンを示す平面図である。
【図16】図13の投影露光装置の変形例を示す図であり、(a)は装置全体の模式図、(b)はナイフエッジパターンを示す平面図である。
【図17】図16の変形例におけるナイフエッジパターンを示す平面図である。
【図18】像位置計測系における像ずれ検出の変形例を示す図であり、(a)はこの変形例におけるナイフエッジパターンを示す平面図であり、(b)はそのときに得られる波形を示す図である。
【図19】像位置計測系における像ずれ検出の変形例を示す図である。
【図20】像位置計測系における像ずれ検出の変形例を示す図である。
【図21】従来例の模式図である。
【図22】従来例の模式図である。
【図23】従来例の模式図である。
【符号の説明】
ISU:空間像供給ユニット、
ILM:測定用照明光学系、
R1 :結像光学系、
MAS:可動開口絞り、
PL :投影光学系(被検光学系)、
IPD:像位置計測系、
Claims (16)
- 被検光学系の収差を測定する収差測定方法において、
該被検光学系の物体側及び像側の少なくとも一方に配置された空間像供給ユニットにより空間像を該被検光学系に供給する工程と、
前記被検光学系により再結像された前記空間像の像の位置を計測する工程をと含み、
前記空間像供給ユニットは、前記被検光学系の瞳の領域の一部を通過する光束のみを用いて前記被検光学系へ前記空間像を供給することを特徴とする収差計測方法。 - 前記被検光学系の瞳の領域の一部を通過する光束の前記瞳の領域内における位置は変更可能であり、
複数の前記瞳の領域内の位置を通過する光束を用いて前記空間像の像の位置をそれぞれ計測することを特徴とする請求項1記載の収差測定方法。 - 前記被検光学系を横切る方向において前記被検光学系に対する前記空間像の位置は変更可能であり、
複数の前記空間像の位置において前記空間像の像の位置をそれぞれ計測することを特徴とする請求項1または2記載の収差測定方法。 - 前記被検光学系の光軸方向に沿った複数の位置で前記空間像の像の位置を計測することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項記載の収差測定方法。
- 被検光学系の収差を測定する収差測定装置において、
該被検光学系の物体側及び像側の少なくとも一方に配置されて前記披検光学系へ空間像を供給する空間像供給ユニットと、
前記被検光学系により再結像された前記空間像の像の位置を計測する位置計測系をと含み、
前記空間像供給ユニットは、前記披検光学系の瞳の領域の一部を通過する光束のみを通過させる絞りを有することを特徴とする収差計測装置。 - 前記空間像供給ユニット中の前記絞りの前記瞳の領域内における位置は変更可能であることを特徴とする請求項5記載の収差測定装置。
- 前記空間像供給ユニット中の前記絞りは、前記空間像供給ユニットの光軸を横切る方向において移動可能であることを特徴とする請求項6記載の収差測定装置。
- 前記空間像供給ユニット中の前記絞りは、複数の開口を有し、
前記絞りは、該複数の開口のうちの何れか1つを前記光束が選択的に通過できるように構成されることを特徴とする請求項6記載の収差測定装置。 - 前記空間像供給ユニットは、前記被検光学系の光軸を横切る方向において移動可能に構成されることを特徴とする請求項5乃至7の何れか一項記載の収差測定装置。
- 前記空間像供給ユニットは、
所定のテストパターンを照明する計測用照明光学系と、
照明された該所定のテストパターンから前記空間像を形成する結像光学系と、
該結像光学系の内部に設けられて、少なくとも第1位置と該第1位置とは該投影光学系の光軸を横切る方向において異なる第2位置との間で移動可能な開口を有する絞りを備え、
前記第1位置と前記第2位置とにおける前記空間像の像の位置をそれぞれ計測することを特徴とする請求項5記載の収差測定装置。 - 前記計測用照明光学系は、前記所定のテストパターンをインコヒーレント照明することを特徴とする請求項10記載の収差測定装置。
- 被検光学系の収差を測定する収差測定方法において、
該被検光学系の物体側及び像側の少なくとも一方の側から前記被検光学系に光束を供給する第1工程と、
前記被検光学系を介した前記光束に基づいて像を形成する第2工程と、
該第2工程で形成された像の位置を計測する第3工程とを含み、
前記第1工程で前記被検光学系に供給される光束は、前記被検光学系の瞳の領域の一部のみを通過する光束であることを特徴とする収差測定方法。 - 前記被検光学系の瞳の領域の一部を通過する光束の前記瞳の領域内での位置を変更する工程を含み、
前記第3工程では、前記瞳の領域内での複数の位置を通過する複数の光束毎に前記像の位置を計測することを特徴とする請求項12に記載の収差測定方法。 - 前記被検光学系の光軸を横切る面内において前記像が形成される位置を変更する工程を含み、
前記第3工程では、前記被検光学系の光軸を横切る面内における複数の像のそれぞれの位置を計測することを特徴とする請求項12または13に記載の収差測定方法。 - 所定の回路パターンを照明する露光用照明光学系と、
照明された該回路パターンの像を感光性基板上に形成する投影光学系と、
該投影光学系の収差を測定するための請求項5乃至11の何れか一項記載の収差測定装置とを有することを特徴とする投影露光装置。 - 所定の回路パターンを感光性基板に転写する工程を含むデバイス製造方法であって、
露光用照明光学系を用いて所定の回路パターンを照明する工程と、
投影光学系を用いて照明された回路パターンの像を感光性基板上に形成する工程と、
請求項1乃至請求項4および請求項12乃至請求項14の何れか一項に記載の収差測定方法を用いて前記投影光学系の収差を測定する工程とを含むデバイス製造方法。
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