JP3612833B2 - 透過型微分干渉顕微鏡 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ステージに載置された標本の微分干渉観察を行なう透過型微分干渉顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の透過型微分干渉顕微鏡として、例えば LEICA DMRの取扱説明書の86頁に記載されたものが知られている。この顕微鏡は、ポラライザ及びアナライザがそれぞれ装着されたポラライザ部及びアナライザ部と、コンデンサ側プリズム及び対物レンズ側プリズムがそれぞれ取り外し可能に装着されたコンデンサ及びプリズム保持部とを備え、コンデンサは顕微鏡本体のコンデンサホルダに、方位の調整のため光軸を中心に回転可能に取り付けられている。
【0003】
一般に、このような従来の透過型微分干渉顕微鏡では、一対の偏光素子(ポラライザ及びアナライザ)と一対の微分干渉用プリズム(コンデンサ側プリズム及び対物レンズ側プリズム)の4つの光学素子はそれぞれ方向性を有しているため、微分干渉観察を行なうために各素子の方位を調整する必要がある。すなわち、ポラライザの方位に対するアナライザの方位及び一対の微分干渉用プリズムの各方位がそれぞれ90°及び45°となるように、各光学素子の方位を調整する必要がある。
【0004】
上記取扱説明書の86頁〜87頁には、ポラライザとアナライザの方位調整についての指示は記載されているが、ポラライザに対する一対の微分干渉用プリズムの各方位調整についての指示は記載されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の透過型微分干渉顕微鏡では、前記4つの光学素子の方位は製品の出荷前に調整されているが、コンデンサ側プリズム及び対物レンズ側プリズムの少なくとも一方の方位をユーザー側で調整する必要がある。その理由は、コンデンサはコンデンサホルダに取り外し可能に装着されているため、コンデンサをコンデンサホルダから取り外した後このホルダに再び取り付けたとき、製造誤差などによる取り付け部分のがた量によってコンデンサホルダに対するコンデンサの取り付け位置がずれてしまい、その結果、ポラライザに対するコンデンサ側プリズムの方位が変化してしまうからである。
【0006】
例えば、コンデンサ側プリズムの方位を調整するためには、ポラライザとアナライザの方位を互いに直交させて消光状態とした後、そのプリズムを光路内に入れる。例えば、コンデンサ側プリズム及びその他の光学素子が装着されたコンデンサのターレットを回転させることにより、そのプリズムを光路内に入れる。この状態で、最も明るい位置が得られるようにコンデンサ全体をコンデンサ取り付け部に対して回転させることにより、コンデンサ側プリズムの方位をポラライザの方位に対して45°にすることができる。しかし、コンデンサの回転位置を目視により最も明るい位置に合わせることは非常に難しく、コンデンサ側プリズムの方位を精度良く調整することができない。
【0007】
そこで、コンデンサ側プリズムの方位調整を精度良く行なうために、方位調整の工具偏光素子を用意し、この工具偏光素子を使ってコンデンサ側プリズムの方位を調整する。すなわち、ポラライザとアナライザの方位を互いに直交させて消光状態とした後、コンデンサ側プリズムをコンデンサのプリズム装着部から外し、この装着部に工具偏光素子を装着する。この状態で、ポラライザと工具偏光素子の方位が互いに直交して消光状態となるようにコンデンサ全体を回転させる。その消光状態が得られた位置でコンデンサをコンデンサホルダに固定し、この固定後、そのプリズム装着部から工具偏光素子を取り外してその装着部にコンデンサ側プリズムを再び装着する。これによって、コンデンサ側プリズムの方位がポラライザの方位に対して45°になっている。
【0008】
このように、上記従来の透過型微分干渉顕微鏡では、コンデンサ側プリズム及び対物レンズ側の少なくとも一方の方位を調整するためには、工具偏光素子を前記4つの光学素子とは別に購入して用意しなければならず、その保管の手間もかかるという問題があった。
【0009】
この発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その課題は工具偏光素子を用いずにプリズムの方位調整を行なえる透過型微分干渉顕微鏡を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するため請求項1記載の発明に係る透過型微分干渉顕微鏡は、ステージに載置された標本の微分干渉観察を行なう顕微鏡で、ポラライザ及びアナライザがそれぞれ取り外し可能に装着されたポラライザ部及びアナライザ部と、コンデンサ側プリズム及び対物レンズ側プリズムがプリズム装着部にそれぞれ取り外し可能に装着されたコンデンサ及びプリズム保持部とを備え、前記ポラライザ部、アナライザ部、コンデンサ及びプリズム保持部の少なくとも3つが方位の調整のため光軸を中心に回転可能に構成された透過型微分干渉顕微鏡において、前記ポラライザ及びアナライザの少なくとも一方が前記コンデンサ及び前記プリズム保持部の少なくとも一方の前記プリズム装着部に装着可能に構成されていることを特徴とする。
前記ポラライザは前記ポラライザ部のポラライザ装着部に装着され、前記対物レンズ側プリズムは対物レンズが装着されるレボルバ内部の対物レンズ側プリズム装着部に装着され、前記対物レンズ側プリズム装着部と前記ポラライザ装着部の大きさ及び構造は等しいことを特徴とする。
前記アナライザは前記アナライザ部のアナライザ装着部に装着され、前記コンデンサ側プリズムはコンデンサのコンデンサ側プリズム装着部に装着され、前記アナライザ装着部とコンデンサ側プリズム装着部の大きさ及び構造は等しいことを特徴とする。
【0011】
具体的には、ポラライザ部及びアナライザにそれぞれ設けられるポラライザ装着部及びアナライザ装着部の少なくとも一方の大きさ及び構造と、コンデンサ及び前記プリズム保持部の少なくとも一方のプリズム装着部の大きさ及び構造とを同じにしておくことにより、ポラライザ及びアナライザの少なくとも一方がコンデンサ及びプリズム保持部の少なくとも一方のプリズム装着部に装着可能になる。
【0012】
請求項1記載の透過型微分干渉顕微鏡では、ポラライザ及びアナライザの少なくとも一方が前記コンデンサ及び前記プリズム保持部の少なくとも一方のプリズム装着部に装着可能に構成されているので、ポラライザ及びアナライザの少なくとも一方を、コンデンサ側プリズム及び対物レンズ側プリズムの少なくとも一方の方位を調整のための工具偏光素子として用いることができる。
【0013】
例えば、正しい方位に位置決めされているアナライザの方位に対するコンデンサ側プリズムの方位を調整する場合、コンデンサのプリズム装着部にポラライザ部から取り外したポラライザを装着する。この状態で、アナライザとポラライザの方位が互いに直交して消光状態となるようにコンデンサ全体を回転させる。その消光状態が得られた位置でコンデンサを固定し、この固定後、コンデンサのプリズム装着部からポラライザを取り外してその装着部にコンデンサ側プリズムを装着することにより、コンデンサ側プリズムの方位がアナライザの方位に対して45°になる。
【0014】
また、正しい方位に位置決めされているポラライザの方位に対するコンデンサ側プリズムの方位を調整する場合には、プリズム保持部のプリズム装着部にアナライザ部から取り外したアナライザを装着する。この状態で、アナライザとポラライザの方位が互いに直交して消光状態となるようにコンデンサ全体を回転させる。その消光状態が得られた位置でコンデンサを固定し、この固定後、コンデンサのプリズム装着部からアナライザを取り外してその装着部にコンデンサ側プリズムを装着することにより、コンデンサ側プリズムの方位がポラライザの方位に対して45°になる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
図1はこの発明の一実施形態に係る透過型微分干渉顕微鏡のポラライザ部を、図2はその顕微鏡のコンデンサを、図3はその透過型微分干渉顕微鏡全体をそれぞれ示している。
【0017】
図3に示すように、一実施形態に係る透過型微分干渉顕微鏡は、明視野観察が可能な正立の顕微鏡である。この顕微鏡は、ポラライザ1及びアナライザ2がそれぞれ取り外し可能に装着されたポラライザ部3及びアナライザ部4と、コンデンサ側プリズム5及び対物レンズ側プリズム6がそれぞれ取り外し可能に装着されたコンデンサ7及びレボルバ(プリズム保持部)8とを備えている。さらに、透過型微分干渉顕微鏡は、標本9が載置されるステージ10と、対物レンズ11と、コンデンサレンズ12と、不図示の接眼レンズとを備えている。
【0018】
ポラライザ部3は、図1及び図3に示すように、顕微鏡本体13の下部に配置されている。ポラライザ部3は、顕微鏡本体13と一体に設けられた円筒部14と、ポラライザ1の方位調整のため円筒部14に光軸(対物レンズ11及びコンデンサレンズ12を含む光学系の光軸)を中心に回転可能に支持された環状の本体部15と、この本体部15を円筒部14に固定するためのセットビス16とを有する。
【0019】
ポラライザ1は、その方位をホルダ17の位置決め溝17aに対し予め決められた方位にした状態で、ホルダ17に接着により固定されている。ホルダ17は、本体部15の取り付け孔(ポラライザ装着部)15a内に取り付けられ、セットビス18により本体部15に固定されている。ホルダ17の取り付け時に、ホルダ17の位置決め溝17aを本体部15に固定された位置決めピン15bに嵌合させることにより、ポラライザ1が本体部15に対し正しい方位に位置決めされるようになっている。
【0020】
このような構成により、ホルダ17に固定されたポラライザ1がポラライザ部3に取り外し可能に装着されている。また、セットビス16を緩めた状態で不図示のつまみを操作して本体部15を回転させることにより、アナライザ2に対するポラライザ1の方位の調整を行なうことができるようになっている。
【0021】
アナライザ部4は、図3に示すように、顕微鏡本体13の上部に設けられた挿入穴19に挿入されるスライダ20と、アナライザ2が固定され、スライダ20の取り付け孔(アナライザ装着部)20a内に回転可能に支持されたホルダ21とを備えている。アナライザ2は、その方位をホルダ21の位置決め溝(図示略)に対し予め決められた方位にした状態で、ホルダ21に接着により固定されている。ホルダ21が取り付けられたスライダ20を挿入穴19内に図3で示す位置まで挿入することにより、アナライザ2が光路(前記光学系の光路)内に位置するようになっている。また、スライダ20に設けられた不図示のクランプを緩めた状態で不図示のレバーを操作することにより、ホルダ21を回転させてアナライザ2の方位を調整することができるようになっている。
【0022】
対物レンズ11は、図3に示すように、レボルバ8を介して顕微鏡本体13の上部に取り付けられている。レボルバ8の内部(プリズム装着部)に、対物レンズ側プリズム6が取り外し可能に装着されている。このプリズム6は、図3に示す位置で前記光路内に位置している。なお、この一実施形態において、レボルバ8は回転できない構造になっている。そのため、レボルバ8に装着された対物レンズ側プリズム6の方位を基準にしてポラライザ1、アナライザ2及びコンデンサ側プリズム5の方位を調整するようになっている。
【0023】
コンデンサ7は、図2及び図3に示すように、コンデンサレンズ12が保持されたコンデンサ本体23と、この本体23に固定された支持軸24に回転可能に支持されたターレット25とを備えている。ターレット25には、コンデンサ側プリズム5や位相差用絞り等の複数の光学素子が取り付けられる複数の取り付け孔(プリズム装着部)25aが設けられている。
【0024】
コンデンサ側プリズム5は、その方位をホルダ26の位置決め溝26aに対し予め決められた方位にした状態で、ホルダ26に接着により固定されている。ホルダ26は、ターレット25の複数の取り付け孔25aの一つに取り付けられ、セットビス27によりターレット25に固定されている。ホルダ26の取り付け時に、ホルダ26の位置決め溝26aをターレット25に固定された位置決めピン25bに嵌合させることにより、ターレット25の取り付け孔25aに対してコンデンサ側プリズム5が正しい方位に位置決めされるようになっている。ターレット25を回転させることにより、このターレット25に装着された複数の光学素子の一つ、例えばコンデンサ側プリズム5を前記光路内に位置させることができる。
【0025】
コンデンサ本体23の下部に丸アリ部23aが設けられている。丸アリ部23aを顕微鏡本体13と一体に設けられたコンデンサホルダ28のアリ溝28aに嵌合させることにより、コンデンサ7がコンデンサホルダ28に取り付けられる。通常、コンデンサ本体23に設けられた位置決めピン30とコンデンサホルダ28に設けられた位置決め溝31とが係合し、コンデンサ側プリズム5の粗い回転位置決めが成されている。又、位置決めピン30をとりはずすことにより、コンデンサ7をコンデンサホルダ28に対して回転可能とし、コンデンサ側プリズム5の回転位置の微調整を行うことができる。このとき、コンデンサ7は、不図示のセットビスによってコンデンサホルダ28に固定される。そのセットビスを緩めた状態で、コンデンサ7全体を前記光軸を中心に回転させることができるようになっている。
【0026】
このように、上記一実施形態では、ポラライザ部3、アナライザ部4及びコンデンサ7の3つが、ポラライザ1、アナライザ2及びコンデンサ側プリズム5の方位をそれぞれ調整するために、光軸を中心に回転可能になっている。これに対して、対物レンズ側プリズム6が装着されるレボルバ8は回転できない構造になっている。
【0027】
また、そして、上記一実施形態では、ポラライザ部3のポラライザ装着部(本体部15の取り付け孔15a)の大きさ及び構造と、コンデンサ7のプリズム装着部(ターレット25の各取り付け孔25a)の大きさ及び構造とを同じにしてあり、これによってポラライザ1がコンデンサ7のプリズム装着部に装着可能になっている。
【0028】
次に、上記一実施形態に係る透過型微分干渉顕微鏡における各光学素子の方位の調整手順を図4に基づいて説明する。
【0029】
図4(a)はアナライザ2の方位調整を説明するための図である。図4(b)はポラライザを用いてなされるコンデンサ7の回転位置の調整を説明するための図である。図4(c)はポラライザ1の方位の調整を説明するための図である。図4(d)は全ての光学素子の方位が調整された状態を示す図である。なお、図4(a)〜(c)において、「なし」はその場所にあるべき光学素子が光路外に取り外されていることを意味している。
【0030】
各光学素子ポラライザ1、アナライザ2、コンデンサ側プリズム5及び対物レンズ側プリズム6の方位調整をする前に、これら全ての光学素子を光路から外した状態、すなわち明視野状態にして標本9にピントを合わせておく。この後、標本9のスライドグラスとカバーグラスとがある範囲内で、標本9のない透明な部分が光路に入るようにステージ10を移動させておく。
【0031】
この状態で、対物レンズ側プリズム6が装着されるレボルバ8の内部(プリズム装着部)に、工具偏光素子30を装着する。図4(a)の矢印30Aが工具偏光素子30の方位を示している。この一実施形態において、レボルバ8は回転できない構造になっている。そのため、レボルバ8に装着された工具偏光素子30の方位を基準にして他の光学素子の方位を調整する。
【0032】
工具偏光素子30の装着後、アナライザ2をアナライザ部4のアナライザ装着部であるスライダ20の取り付け孔20aに取り付け、スライダ20を顕微鏡本体13の挿入穴19内に図3で示す位置まで挿入してアナライザ2を光路内に位置させる。この状態で、工具偏光素子30の方位30Aを基準にしてアナライザ2の方位2Aを調整する(図4(a)参照)。すなわち、スライダ20に設けられた不図示のクランプを緩め、不図示のレバーを操作することにより、アナライザ2と工具偏光素子30の方位が互いに直交して消光状態となるようにホルダ21を回転させてアナライザ2の方位を調整する。
【0033】
この調整後、工具偏光素子30をレボルバ8から外す(図4(b)参照)。
【0034】
この後、ポラライザ1をコンデンサ7のプリズム装着部(ターレット25の取り付け孔25a)に取り付け、光路内に位置させる(図4(b)参照)。この状態で、ポラライザ1の方位1Aをアナライザ2の方位20Aを基準にして調整する。すなわち、コンデンサ7を固定するためのセットビスを緩めた状態で、アナライザ2とポラライザ1の方位が互いに直交して消光状態となるように、コンデンサ7全体を光軸を中心に回転させ。消光状態が得られた位置で、セットビスによりコンデンサ7をコンデンサホルダ28に固定する。このようにして、コンデンサ7の回転位置をアナライザ2を基準にして調整することができる。
【0035】
この調整後、ポラライザ1をコンデンサ7から外し、ポラライザ部3のポラライザ装着部(コンデンサ本体15の取り付け孔15a)に取り付け、光路内に位置させる(図4(c)参照)。この状態で、ポラライザ1の方位1Aをアナライザ2の方位20Aを基準にして調整する。すなわち、本体部15を固定するためのセットビス16を緩めた状態で、アナライザ2とポラライザ1の方位が互いに直交して消光状態となるように、本体部15を光軸を中心に回転させ。消光状態が得られた位置で、セットビス16により本体部15を固定する。
【0036】
次に、対物レンズ側プリズム6をレボルバ8の内部に装着して光路内に位置させる(図4(d)参照)。これによって、対物レンズ側プリズム6の方位6Aがポラライザ1の方位1A及びアナライザ2の方位2Aに対してそれぞれ45°になっている。
【0037】
次に、コンデンサ側プリズム5をコンデンサ7の取り付け孔25aに取り付け、光路内に位置させる(図4(d)参照)。これによって、コンデンサ側プリズム5の方位5Aが対物レンズ側プリズム6と同じ方位、すなわちポラライザ1の方位1A及びアナライザ2の方位2Aに対してそれぞれ45°になっている。
【0038】
以上の調整作業によって全ての光学素子の方位調整が完了する(図4(d)参照)。
【0039】
このように、上記一実施形態によれば、ポラライザ1をコンデンサ側プリズム5の方位を調整のための工具偏光素子として用いることができるので、工具偏光素子を用いずにコンデンサ側プリズム5の方位調整を行なうことができる。
【0040】
なお、上記一実施形態において、対物レンズ側プリズム6が装着されるレボルバ8の内部(プリズム装着部)の大きさ及び構造をポラライザ部3のポラライザ装着部(本体部15の取り付け孔15a)と同じにすることにより、アナライザ2の方位を調整する際に、工具偏光素子30の代わりにポラライザ1をレボルバ8の内部に装着し、このポラライザ1の方位を基準にしてアナライザ2の方位を調整することができる。したがって、工具偏光素子を用いずコンデンサ側プリズム5及び対物レンズ側プリズム6の方位調整を行なうことができる。
【0041】
また、上記一実施形態において、アナライザ部4のアナライザ装着部であるスライダ20の取り付け孔20aの大きさ及び構造を、コンデンサ7のプリズム装着部(ターレット25の各取り付け孔25a)の大きさ及び構造と同じにしてもよい。この構成によれば、コンデンサ側プリズム5の方位調整のために、ポラライザ1の代わりにアナライザ2をコンデンサ7のプリズム装着部に装着することもできる。
【0042】
また、一実施形態に係る透過型微分干渉顕微鏡は正立の顕微鏡であるが、この発明に係る透過型微分干渉顕微鏡を倒立の顕微鏡にも適用できる。この場合、前記4つの光学素子の配列が上下逆になる。すなわち、上からポラライザ1、コンデンサ側プリズム5、対物レンズ側プリズム6及びアナライザ2の順に配置される。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明に係る透過型微分干渉顕微鏡によれば、ポラライザ及びアナライザの少なくとも一方がコンデンサ及びプリズム保持部の少なくとも一方のプリズム装着部に装着可能に構成されているので、ポラライザ及びアナライザの少なくとも一方を、コンデンサ側プリズム及び対物レンズ側プリズムの少なくとも一方の方位を調整のための工具偏光素子として用いることができる。したがって、工具偏光素子を用いずにプリズムの方位調整を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の一実施形態に係る透過型微分干渉顕微鏡のポラライザ部を示す縦断面図である。
【図2】図2は透過型微分干渉顕微鏡のコンデンサを示す縦断面図である。
【図3】図3は透過型微分干渉顕微鏡全体を一部断面で示した側面図である。
【図4】図4は4つの光学素子の方位調整を説明するための図である。
【符号の説明】
1 ポラライザ
2 アナライザ
3 ポラライザ部
4 アナライザ部
5 コンデンサ側プリズム
6 対物レンズ側プリズム
7 コンデンサ
8 プリズム保持部
9 標本
10 ステージ
15a 取り付け孔(プリズム装着部)
20a 取り付け孔(プリズム装着部)
Claims (3)
- ステージに載置された標本の微分干渉観察を行なう顕微鏡で、ポラライザ及びアナライザがそれぞれ取り外し可能に装着されたポラライザ部及びアナライザ部と、コンデンサ側プリズム及び対物レンズ側プリズムがプリズム装着部にそれぞれ取り外し可能に装着されたコンデンサ及びプリズム保持部とを備え、前記ポラライザ部、アナライザ部、コンデンサ及びプリズム保持部の少なくとも3つが方位の調整のため光軸を中心に回転可能に構成された透過型微分干渉顕微鏡において、
前記ポラライザ及びアナライザの少なくとも一方が前記コンデンサ及び前記プリズム保持部の少なくとも一方の前記プリズム装着部に装着可能に構成されていることを特徴とする透過型微分干渉顕微鏡。 - 前記ポラライザは前記ポラライザ部のポラライザ装着部に装着され、前記対物レンズ側プリズムは対物レンズが装着されるレボルバ内部の対物レンズ側プリズム装着部に装着され、前記対物レンズ側プリズム装着部と前記ポラライザ装着部の大きさ及び構造は等しいことを特徴とする請求項1に記載の透過型微分干渉顕微鏡。
- 前記アナライザは前記アナライザ部のアナライザ装着部に装着され、前記コンデンサ側プリズムはコンデンサのコンデンサ側プリズム装着部に装着され、前記アナライザ装着部とコンデンサ側プリズム装着部の大きさ及び構造は等しいことを特徴とする請求項1に記載の透過型微分干渉顕微鏡。
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