JP3612353B2 - 基板処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、半導体装置の製造方法に関し、特に、吸湿性絶縁膜で覆れた半導体装置の製造方法及びこの製造方法が適用される基板処理装置及び絶縁膜の塗布方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
以下、従来の吸湿性絶縁膜の塗布装置及びその動作について図面を参照しながら説明する。図5は、従来の半導体装置の製造方法における吸湿性絶縁膜の塗布装置の概略を示す斜視図であり、図6は、回転塗布装置53の概略を示す斜視図である。図5において、塗布装置51は、半導体基板Wを塗布装置51内に送る際に待機させておくウエハキャリア52と、半導体基板Wの表面に塗布膜を回転塗布する回転塗布装置53と、回転塗布装置53で半導体基板Wの表面に形成された塗布膜に熱処理を行う半導体基板用のホットプレート54と、半導体基板Wを高温処理するアニール炉55と、塗布処理が終了した半導体基板Wを待機させておくウエハキャリア56とを具備する。
【0003】
図5の塗布装置51において、ウエハキャリア52に搭載された半導体基板Wは、不図示の搬送手段により回転塗布装置53に搬送されて真空吸着により不図示の回転機構を有する回転板60に固定される。そして、図6に示す回転塗布装置53に設けられた塗布ノズル57から塗布液58が半導体基板W上に滴下され、回転機構により半導体基板Wを反時計回り59に回転させて塗布液58を半導体基板Wの表面に均一に塗布して半導体基板Wの表面に吸湿性絶縁膜などの塗布膜が形成される。この時、半導体基板Wの表面に塗布液58を塗布しただけでは、半導体基板Wの表面にアルコールなどの揮発性物質が残存するため、不図示の搬送手段により塗布液58を塗布した半導体基板Wをホットプレート54に搬送してベーク処理を行って揮発性物質が除去される。しかる後、アニール炉55で半導体基板Wに450℃程度のアニール処理が施され、不図示の搬送手段によりウエハキャリア56に搬送されて次工程の処理が行われるまで放置される。
次に、従来の半導体装置の製造方法について図7を参照しながら説明する。図7は、従来の半導体装置の製造方法を工程順に示す概略断面図である。
【0004】
まず、図7(a)に示すように、半導体基板21上に選択的にアルミニウムなどの金属配線22を形成した後、酸素とテトラエチルオルソシリケート(以下、TEOSと記す)の混合ガスを用いた化学蒸着法により半導体基板21及び金属配線22上にシリコン酸化膜23を形成する。
【0005】
次に、図7(b)に示すように、シリコン酸化膜23は段差被覆率が悪いため、図6に示すような回転塗布装置53の回転板60に半導体基板21を配置してシラノールとリン化合物を含む塗布液58を用いてスピンコートを行うことにより、シリコン酸化膜23上にシリコン酸化膜24を形成する。このシリコン酸化膜24は、金属配線22を形成する際に発生した段差を緩和し、半導体基板21の表面を平坦化する。
【0006】
しかし、シリコン酸化膜24は、大気中の放置により表面に水分が吸着して水分を吸収する吸湿性絶縁膜であり、シリコン酸化膜24に水分が吸収されると、シリコン酸化膜24中のリン化合物が水と反応しリン酸が発生するとともに、シリコン酸化膜24に応力が発生してその下層のシリコン酸化膜23にひび割れ27を引き起こす。そのため、このひび割れ26からリン酸が侵入し、アルミニウムなどの金属配線22と反応してクラックや腐食27を発生させて金属配線22の間でリーク電流が流れるなどのデバイスの諸特性を悪化させるという問題があった。
【0007】
また、シリコン酸化膜24を塗布法により形成する代わりに、オゾンとTEOSの混合ガスを用いた化学蒸着法によりシリコン酸化膜24を形成する場合もあるが、この場合もシリコン酸化膜24の吸湿性による水分の吸収に起因する応力が発生して、金属配線22にヒロックや腐食が生じるという問題があった。
【0008】
そこで、従来の製造方法では、図7(c)に示すように、酸素とTEOSの混合ガスを用いた化学蒸着法により吸湿性のないシリコン酸化膜25をシリコン酸化膜24上に形成していた。
【0009】
以上述べたように、従来の製造方法では、段差部を有する半導体装置の表面を平坦化するため、シリコン酸化膜23、24、25からなる3層構造の膜を形成していた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
塗布法により形成された吸湿性絶縁膜は、600〜1000℃以上の高温でアニール処理を行えば膜質が改善され吸湿性がなくなるが、この吸湿性絶縁膜は、図7に示すように、金属配線22を覆っているので、金属配線22がアルミニウムで形成されている場合は、アニール処理を450℃以下で行わないと金属配線22が溶けたり、ヒロックが発生して配線の信頼性を大きく損なうという問題があった。
【0011】
また、従来の製造方法では、段差を緩和するシリコン酸化膜24上に吸湿性がないシリコン酸化膜25を形成して、シリコン酸化膜24の吸水による問題を防止していた。しかし、この方法でも、シリコン酸化膜24上にシリコン酸化膜25を形成する待ち時間の間にシリコン酸化膜24が水分を吸収してしまい、吸湿の防止が十分でないという問題があった。
【0012】
そこで、本発明の目的は、金属配線の信頼性を損なうことなくその上層に形成された吸湿性絶縁膜の吸湿を十分に防止できる半導体装置の製造方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本発明の半導体装置の製造方法では、金属配線が形成された半導体基板に吸湿性絶縁膜を形成する工程と、前記吸湿性絶縁膜の表面に熱処理を行うことにより、前記吸湿性絶縁膜の表面を改質する工程と、前記吸湿性絶縁膜上に非吸湿性絶縁膜を形成する工程とを具備する。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上述した問題を解決するために、本発明の基板処理装置は、基板上に絶縁膜を塗布する塗布処理部と、前記絶縁膜が塗布された基板を加熱し、前記絶縁膜の表面に残存する揮発性物質を除去するホットプレートと、前記揮発性物質が除去された基板を第1の温度でアニール処理するアニール炉と、アニール処理された前記基板の表面を前記第1の温度よりも高い第2の温度で加熱する加熱装置と、前記加熱装置の処理室内に設けられ、前記基板の表面に対向するヒーターと、前記ヒーターと前記基板との間に設けられ、前記ヒーターからの輻射熱を遮るシャッターとを具備し、前記シャッターの開閉により前記基板の加熱時間を制御することを特徴とする。
本発明では、基板上に絶縁膜を塗布する塗布処理部と、前記絶縁膜が塗布された基板を加熱し、前記絶縁膜の表面に残存する揮発性物質を除去するホットプレートと、前記揮発性物質が除去された基板を第1の温度でアニール処理するアニール炉と、トンネル式の処理室が設けられ、アニール処理された前記基板の表面を前記処理室内で前記第1の温度よりも高い第2の温度で加熱する加熱装置と、前記処理室に設けられた一の開口部の近辺から該処理室内に潜り、前記一の開口部の反対側に設けられた他の開口部の近辺まで前記基板を搬送する搬送手段とを具備することを特徴とする。
本発明では、前記加熱装置の処理室内に、前記加熱装置内を不活性ガス雰囲気にするためのノズルが設けられたことを特徴とする。
本発明では、前記加熱装置での加熱は、前記基板の表面に700〜800℃に加熱された不活性ガスを吹きつけることでなされることを特徴とする。
本発明の他の基板処理装置は、基板上に絶縁膜を塗布する塗布処理部と、前記絶縁膜が塗布された基板を加熱し、前記絶縁膜の表面に残存する揮発性物質を除去するホットプレートと、前記基板の表面を瞬間的に加熱する瞬間加熱装置とを具備し、前記瞬間加熱装置は、処理室内に、前記基板の表面に対向するように設けられたヒーターと、前記ヒーターと前記基板との間に設けられ、前記基板からの輻射熱を遮ることが可能であり、開閉により前記基板の瞬間的な加熱時間を制御するシャッターとを有することを特徴とする。
【0015】
本発明の第1の観点に係る基板処理装置は、基板上に絶縁膜を塗布する塗布処理部と、前記塗布された絶縁膜の表面に対し、非酸化性雰囲気で加熱処理を施す加熱処理部と、少なくとも前記塗布処理部と前記加熱処理部との間で基板の搬送を行う搬送手段とを具備する。
【0016】
本発明によれば、加熱処理部において非酸化性雰囲気で加熱処理することにより、当該絶縁膜の酸化を防止することができる。例えば、絶縁膜が吸湿性絶縁膜である場合には、当該吸湿性絶縁膜の内部の酸化を防止するとともに、吸湿性絶縁膜表面のみの酸化、すなわち表面のみを非吸湿性絶縁膜に改質できるので、下層の金属配線の信頼性に対する悪影響を防止できる。従って、その後の非吸湿性 絶縁膜を形成する工程までの待ち時間において吸湿性絶縁膜の水分吸収を防止できる。ここで、加熱処理の温度は450℃〜800℃で行い、より好ましくは、700℃〜800℃で行う。
【0017】
また、本発明による加熱処理部における加熱処理は枚葉処理により行う。枚葉処理とは、基板1枚ずつ処理を行うことをいう。
【0018】
また、例えば吸湿性絶縁膜塗布後にべーク処理、アニール処理(キュア処理)等を行い、その後に前記加熱処理部による加熱処理を行い、この加熱処理終了後、水分の吸収を抑制するために非吸湿性絶縁膜を形成することが好ましい。ここで、この非吸湿性絶縁膜形成後は、再びべーク処理を行い、そして冷却処理を行うようにすることが好ましい。
【0019】
本発明の一の形態によれば、前記非酸化性雰囲気は、不活性ガスを使用することにより形成される。例えば、不活性ガスとして、窒素、アルゴン又はフォーミングガス等を用いる。
【0020】
本発明の一の形態によれば、前記塗布処理部で塗布する絶縁膜は、有機膜、無機膜、又は有機膜と無機膜との混合のうちいずれかを使用する。有機膜としては例えばメチル基等を含むSOG膜やポリイミド膜等を用い、無機膜としては例えばシラノールやリン化合物等を含むものを用いることができる。
【0021】
本発明の第2の観点に係る基板処理装置は、基板上に絶縁膜を塗布する少なくとも2つの塗布処理部と、前記2つの塗布処理部で塗布された絶縁膜に対し、加熱処理を施す加熱処理部と、少なくとも前記2つの塗布処理部と加熱処理部との間で基板の搬送を行う搬送手段とを具備する。
【0022】
本発明によれば、少なくとも2つの塗布処理部において例えば吸湿性の絶縁膜が塗布された基板を、搬送手段により瞬時に加熱処理部に搬送することができ、 非吸湿性絶縁膜を形成する工程までの待ち時間において吸湿性絶縁膜の水分吸収を防止できる。
【0023】
ここで加熱処理部による加熱処理は、吸湿性の絶縁膜の表面を改質することにより、当該吸湿性の絶縁膜表面のみを非吸湿性に改質でき、例えば下層の金属配線等の信頼性に対する悪影響を防止できる。この表面の改質処理は、ヒーターによる放射熱、又は加熱された不活性ガスを前記吸湿性の絶縁膜表面に吹きつけることにより行うことができる。このときのヒーターの温度又は不活性ガスの加熱温度は、好ましくは700℃〜800℃である。また、不活性ガスとしてはアルゴン又は窒素を用いる。
【0024】
本発明の第1の観点に係る絶縁膜の塗布方法は、基板上に絶縁膜を塗布する工程と、前記塗布された絶縁膜の表面に対し、非酸化性雰囲気で加熱処理する工程とを具備する。
【0025】
本発明によれば、非酸化性雰囲気で加熱処理することにより、例えば絶縁膜が吸湿性絶縁膜である場合には、基板の酸化を防止するとともに、吸湿性絶縁膜表面のみの酸化、すなわち表面のみを非吸湿性絶縁膜に改質できるので、下層の金属配線の信頼性に対する悪影響を防止できる。従って、その後の非吸湿性絶縁膜を形成する工程までの待ち時間において吸湿性絶縁膜の水分吸収を防止できる。
【0026】
本発明の第2の観点に係る絶縁膜の塗布方法は、基板上に第1の絶縁膜を塗布する工程と、基板上に第2の絶縁膜を塗布する工程と、加熱処理部で前記塗布された第1の絶縁膜及び第2の絶縁膜に対し加熱処理を施す工程とを具備する。
【0027】
本発明の一の形態によれば、第1の絶縁膜として例えば吸湿性の絶縁膜が塗布し、例えばこの吸湿性の絶縁膜の表面を加熱処理し、第2の絶縁膜として非吸湿性の絶縁膜を塗布する。
【実施例】
以下、本発明の一実施例による塗布装置について図面を参照しながら説明する。
【0028】
図1は、本発明の一実施例による吸湿性絶縁膜の塗布装置を示す斜視図であり、図2は、図1の瞬間加熱装置6の構造を示す概略縦断面図であり、図3は、図2の瞬間加熱装置6の概略側面図である。
【0029】
図1において、塗布装置1は、半導体基板Wを塗布装置1内に送る際に待機させておくウエハキャリア2と、半導体基板Wの表面に塗布膜を回転塗布する回転塗布装置3と、回転塗布装置3で半導体基板Wの表面に形成された塗布膜に熱処理を行う半導体基板用のホットプレート4と、半導体基板Wを高温処理するアニール炉5と、半導体基板Wの表面のみを瞬間的に加熱する瞬間加熱装置6と、塗布処理が終了した半導体基板Wを待機させておくウエハキャリア7とを具備する。
【0030】
ここで、瞬間加熱装置6は、図2に示すように、半導体基板Wの表面のみを瞬間的に加熱処理する際に使用するトンネル式の処理室10と、処理室10に設けられた開口部11の近辺から処理室10内に潜り開口部11の反対側に設けられた開口部12の近辺まで半導体基板Wを搬送する支持台を有する搬送手段8とによって構成される。処理室10内には、半導体基板Wの表面に対向するように設けられたヒーター9と、処理室10内を窒素雰囲気にするための窒素或いはアルゴンなどの不活性ガスを噴射する複数のノズル13が設けられている。ノズル13は、不図示の窒素ボンベにチューブを介して接続され、ヒーター9は、ニクロム線の埋め込まれているヒーター板によって構成され処理室10内を600〜900℃程度に保つことが可能である。なお、ヒーター9の代わりに赤外ランプなどを用いてもよい。また、処理室10の開口部11、12は、図3に示すように、処理室10の左右の側面に設けられている。
【0031】
次に、本発明の一実施例による塗布装置1の動作について図面を参照しながら説明する。
【0032】
図1において、ウエハキャリア2に搭載された金属配線形成後の半導体基板Wは、不図示の搬送手段により回転塗布装置3に搬送されて真空吸着により不図示の回転機構を有する図6の回転板60に固定される。そして、図1に示す回転塗布装置3に設けられた塗布ノズル57から吸湿性の高い塗布液58が半導体基板W上に滴下され、回転機構により半導体基板Wを反時計回り59に回転させて塗布液58を半導体基板Wの表面に均一に塗布して半導体基板Wの表面に吸湿性絶縁膜などの塗布膜が形成される。この時、半導体基板Wの表面に塗布液58を塗布しただけでは、半導体基板Wの表面にアルコールなどの揮発性物質が残存するため、不図示の搬送手段により塗布液58を塗布した半導体基板Wをホットプレート4に搬送してベーク処理を行って揮発性物質が除去される。しかる後、アニール炉5で半導体基板Wに450℃程度のアニール処理が施され、不図示の搬送手段によりウエハキャリア7に搬送される。そして、次工程の処理が行われるまでの所定の時間内に不図示の搬送手段により、瞬間加熱装置6における処理室10の開口部11の近辺に配置された搬送手段8の支持台まで搬送される。
【0033】
次に、処理室10内のヒーター9の温度を700℃に保った状態で、半導体基板Wが搬送手段8により処理室10の開口部11から処理室10内を潜り抜けて開口部12に搬送される。このため、処理室10内に半導体基板Wと対向するように設けられたヒーター9により半導体基板Wの表面が加熱処理され、吸湿性の高い塗布膜の表面に緻密な膜質層が形成され、この膜質層により塗布膜内部への水分の侵入が阻止される。なお、防湿を十分に行うため、アニール炉5によるアニール処理の直後に瞬間加熱装置6による処理を行うことが望ましい。また、処理室10内における半導体基板Wの加熱時間の制御は、搬送手段8による半導体基板Wの搬送速度の制御又は処理室10内におけるヒーター9の温度制御によって行ってもよく、さらに、ヒーター9と半導体基板Wとの間にヒーター9からの輻射熱を遮るシャターを設け、このシャターの開閉により半導体基板Wの加熱時間の制御を行うようにしてもよい。例えば、ヒーター9の温度を700〜800℃に設定した場合、半導体基板Wが処理室10内を通過する時間を20〜30秒となるように、搬送手段8による半導体基板Wの搬送速度を制御すればよい。このようにすることにより、処理室10内のヒーター9の温度を500℃以上に設定しても塗布膜の表面部分のみが加熱され、塗布膜の内部の温度が上昇することを抑制できるので、塗布膜の下層に形成された金属配線を溶かすことを防止できる。
【0034】
次に、本発明の一実施例による半導体装置の製造方法について図4を参照しながら説明する。図4は、本発明の一実施例による半導体装置の製造方法を工程順に示す概略断面図である。
【0035】
まず、図4(a)に示すように、シリコンなどの半導体基板21上に選択的にアルミニウムなどの金属配線22を形成した後、酸素とTEOSの混合ガスを用いた化学蒸着法により半導体基板21及び金属配線22上にシリコン酸化膜23を形成する。
【0036】
次に、図4(b)に示すように、シリコン酸化膜23は段差被覆率が悪いため、図1に示すような回転塗布装置3の回転板60に半導体基板21を配置してシラノールとリン化合物を含む塗布液58を用いてスピンコートを行い、不図示の搬送手段により塗布液58を塗布した半導体基板Wをホットプレート4に搬送してベーク処理を行って揮発性物質を除去する。しかる後、アニール炉5で半導体基板Wに450℃程度のアニール処理を施すことにより、シリコン酸化膜23上に吸湿性シリコン酸化膜24を形成する。この吸湿性シリコン酸化膜24は、金属配線22を形成する際に発生した段差を緩和し、半導体基板21の表面を平坦化する。なお、吸湿性シリコン酸化膜24は、オゾンとTEOSとの混合ガスを用いた化学蒸着法により形成してもよい。
【0037】
次に、図4(c)に示すように、吸湿性シリコン酸化膜24が形成された半導体基板21は、不図示の搬送手段により、図1の瞬間加熱装置6における処理室10の開口部11の近辺に配置された搬送手段8の支持台まで搬送される。そして、処理室10内のヒーター9の温度を700℃に保った状態で、半導体基板Wが搬送手段8により処理室10の開口部11から処理室10内を潜り抜けて開口部12に搬送される。このため、処理室10内に半導体基板Wと対向するように設けられたヒーター9からの放射熱により半導体基板Wに形成された吸湿性シリコン酸化膜24の表面が加熱処理され、吸湿性シリコン酸化膜24の表面に緻密な改質層24aが形成され、この改質層24aにより吸湿性シリコン酸化膜24の内部への水分の侵入が阻止される。ここで、吸湿性シリコン酸化膜24の表面を加熱処理する方法として、半導体基板21に対向して配置されたヒーター9からの放射熱を利用する方法の他、吸湿性シリコン酸化膜24の表面に700〜800℃程度に加熱されたアルゴンや窒素などの不活性ガスを吹き付けるようにしてもよい。
【0038】
なお、防湿を十分に行うため、アニール炉5によるアニール処理の直後に瞬間加熱装置6による処理を行うことが望ましい。また、処理室10内に半導体基板21を潜らせる時間は、30秒程度となるように搬送手段8の速度を調節する。さらに、処理室10内に配置された図2のノズル13により窒素ガス又は還元ガス或いはフォーミングガス(水素と窒素との混合ガス)を噴射して、窒素雰囲気中又は還元雰囲気中或いはフォーミングガス雰囲気中で熱処理を行ってもよい。
【0039】
次に、図4(d)に示すように、酸素とTEOSの混合ガスを用いた化学蒸着法により非吸湿性シリコン酸化膜25を改質層24aを有する吸湿性シリコン酸化膜24上に形成する。
【0040】
以上の製造方法により、吸湿性シリコン酸化膜24の内部への水分の侵入が阻止されるので、下層の金属配線22にヒロックや腐食が発生することを防止できる。なお、以上の実施例では、吸湿性シリコン酸化膜24として、シラノールやリン化合物を含む塗布膜或いはオゾンとTEOSとの混合ガスを用いて化学蒸着法により形成した酸化膜を使用した例について説明したが、シラノールの水素がメチル基などに置き代わった有機SOG膜やポリイミド膜などの吸湿性の高い膜を使用してもよい。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、半導体装置の信頼性を損なうことなく表面の平坦化を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による吸湿性絶縁膜の塗布装置を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施例による瞬間加熱装置の構造を示す概略縦断面図である。
【図3】本発明の一実施例による瞬間加熱装置の構造を示す概略側面図である。
【図4】本発明の一実施例による半導体装置の製造方法を工程順に示す概略断面図である。
【図5】従来の吸湿性絶縁膜の塗布装置を示す斜視図である。
【図6】回転塗布装置の構造を示す斜視図である。
【図7】従来の半導体装置の製造方法を工程順に示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 塗布装置
2、7 ウエハキャリア
3 回転塗布装置
4 ホットプレート
5 アニール炉
6 瞬間加熱装置
8 搬送手段
9 ヒーター
10 処理室
11、12 開口部
13 ノズル
21 半導体基板
22 金属配線
23 シリコン酸化膜
24 吸湿性シリコン酸化膜
24a 改質層
25 非吸湿性シリコン酸化膜

Claims (5)

  1. 基板上に絶縁膜を塗布する塗布処理部と、
    前記絶縁膜が塗布された基板を加熱し、前記絶縁膜の表面に残存する揮発性物質を除去するホットプレートと、
    前記揮発性物質が除去された基板を第1の温度でアニール処理するアニール炉と、
    アニール処理された前記基板の表面を前記第1の温度よりも高い第2の温度で加熱する加熱装置と、
    前記加熱装置の処理室内に設けられ、前記基板の表面に対向するヒーターと、
    前記ヒーターと前記基板との間に設けられ、前記ヒーターからの輻射熱を遮るシャッターとを具備し、
    前記シャッターの開閉により前記基板の加熱時間を制御することを特徴とする基板処理装置。
  2. 基板上に絶縁膜を塗布する塗布処理部と、
    前記絶縁膜が塗布された基板を加熱し、前記絶縁膜の表面に残存する揮発性物質を除去するホットプレートと、
    前記揮発性物質が除去された基板を第1の温度でアニール処理するアニール炉と、
    トンネル式の処理室が設けられ、アニール処理された前記基板の表面を前記処理室内で前記第1の温度よりも高い第2の温度で加熱する加熱装置と、
    前記処理室に設けられた一の開口部の近辺から該処理室内に潜り、前記一の開口部の反対側に設けられた他の開口部の近辺まで前記基板を搬送する搬送手段と
    を具備することを特徴とする基板処理装置。
  3. 前記加熱装置の処理室内に、前記加熱装置内を不活性ガス雰囲気にするためのノズルが設けられたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の基板処理装置。
  4. 前記加熱装置での加熱は、前記基板の表面に700〜800℃に加熱された不活性ガスを吹きつけることでなされることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の基板処理装置。
  5. 基板上に絶縁膜を塗布する塗布処理部と、
    前記絶縁膜が塗布された基板を加熱し、前記絶縁膜の表面に残存する揮発性物質を除去するホットプレートと、
    前記基板の表面を瞬間的に加熱する瞬間加熱装置とを具備し、
    前記瞬間加熱装置は、処理室内に、前記基板の表面に対向するように設けられたヒーターと、前記ヒーターと前記基板との間に設けられ、前記基板からの輻射熱を遮ることが可能であり、開閉により前記基板の瞬間的な加熱時間を制御するシャッターとを有することを特徴とする基板処理装置。
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