JP3611164B2 - 保湿剤、肌あれ改善剤及び皮膚外用剤 - Google Patents

保湿剤、肌あれ改善剤及び皮膚外用剤 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な保湿剤、肌あれ改善剤、及びこれを配合した皮膚外用剤に関する。更に詳しくは、安全性が高く、保湿効果及び肌あれ改善効果に優れた低級アルキルテトリトールエーテルを有効成分とする保湿剤及び肌あれ改善剤、並びにこれを配合した保湿効果、肌あれ改善効果を有する皮膚外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、皮膚外用剤には、使用性・安全性の向上、肌への刺激性低下、防腐等種々の目的で、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グルセリン、1,3−ブチレングリコール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラーゲン、コレステリル−12−ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、dl− ピロリドンカルボン酸塩、短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセリン(EO)PO付加物、イザヨイバラ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、メリロート抽出物、等の保湿剤が配合されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの保湿剤の多くは、その機能に乏しく、期待できる効果は必ずしも十分でなく、また、その化合物の種類によっては、酸化安定性、匂い等の面において皮膚外用剤に使用するためには問題があるものであった。
【0004】
本発明者等は、このような事情に鑑み、真に優れた保湿効果を有する皮膚外用剤を得るべく鋭意研究を重ねた結果、化粧品原料としては使用されたことがない低級アルキルテトリトールエーテルに優れた保湿効果及び肌あれ改善効果があることを発見し、これを皮膚外用剤に配合すると、保湿効果に優れる上、更に肌改善効果に優れた皮膚外用剤が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】
本発明は、新規な保湿剤、肌あれ改善剤及びこれを配合した保湿効果及び肌荒れ改善効果に優れた皮膚外用剤を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、下記一般式(1)で表される低級アルキルテトリトールエーテルを有効成分とすることを特徴とする保湿剤を提供するものである。
【化2】
A−Rn (1)
(Aは水素原子nを除いたテトリトール残基を表し、Rは炭素数1〜4のアルキル基で、直鎖アルキル基、分岐アルキル基、不飽和アルキル基、ヒドロキシアルキル基のいずれでも良い。nはRの平均置換度を表し、1〜4の範囲の数である。)
【0007】
また、本発明は、上記の低級アルキルテトリトールエーテルを有効成分とすることを特徴とする肌あれ改善剤を提供するものである。
【0008】
さらに、本発明は、上記の低級アルキルテトリトールエーテルを含有することを特徴とする皮膚外用剤を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成について詳述する。
【0010】
本発明に用いる低級アルキルテトリトールエーテルは、保湿効果に優れ、肌荒れ改善効果を有し、安全性及び酸化安定性に優れ、皮膚にも低刺激であるという特徴を有する。したがって、優れた保湿剤及び肌あれ改善剤として皮膚外用剤に用いることが出来る化合物であり、従来、テトリトールの低級アルキルエーテルが化粧料等の皮膚外用剤に配合されたことはなく、皮膚外用剤の分野においては新規な原料化合物である。
【0011】
低級アルキルテトリトールエーテルを製造するために用いるテトリトールとは、炭素数4のテトロースの糖アルコールであり、例えば、エリスリトール、D−トレイトール、L−トレイトールが挙げられる。
【0012】
本発明に用いる低級アルキルテトリトールエーテルは、下記一般式(1)で表される。Aはテトリトールからn個の水素を除いた残基である。
【化3】
A−Rn (1)
【0013】
一般式(1)において、Aは、テトリトールからn個の水素を除いた残基であり、Rは、炭素数1〜4の脂肪鎖で、直鎖アルキル基、分岐アルキル基、不飽和アルキル基、シクロアルキル基、ヒドロキシアルキル基いずれでもよい。例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、s−ブチル基、t−ブチル基、アリル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、2−メチル2−プロペニル基、2,4−ビシクロプロピル基、シクロブチル基、2−メチルシクロプロピル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシ1−メチルエチル基、4−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシ2−メチルプロピル基、2−ヒドロキシ2−メチルプロピル基、2−ヒドロキシ1,1−ジメチルエチル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、ビス(ヒドロキシメチル)メチル基、2,3−ジヒドロキシブチル基、2,4−ジヒドロキシブチル基、3,4−ジヒドロキシブチル基、2,3−ジヒドロキシ2−メチルプロピル基、3−ヒドロキシ2−ヒドロキシメチルプロピル基、1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル基、トリス(ヒドロキシメチル)メチル基等が挙げられる。
【0014】
テトリトールの4つの水酸基と低級アルキル基のエーテル結合位置は、任意であり、いずれの位置でも構わない。エーテル結合数は、水に対する溶解性の点からモノエーテルが好ましいが、ジエーテル、トリエーテル、テトラエーテルいずれの混合物でも構わない。また、アルキル基がいずれか2種類以上の結合物でも構わない。平均置換度nは、1〜4の範囲であるが、その性状から、0.1〜2.8の範囲が好ましい。
【0015】
本発明の低級アルキルテトリトールエーテルは、一般的なエーテル化反応により製造される。例えば、テトリトールをジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、ジメチルアセトアミド、アセトン、N−メチルピロリドン、N−アセチルモルホリン、N−メチルコハク酸イミド等の非水系溶媒に溶解するかもしくは無溶媒で、これに、一般式(2)
【化4】
X−R (2)
(Rは、一般式(1)の定義と同様で、Xは、脱離基もしくは水酸基であり、脱離基としては、例えば、臭素、塩素、ヨウ素、メシル基、トシル基等が挙げられる。)
若しくは、一般式(3)
【化5】
Figure 0003611164
(もしくはR 〜R の合計炭素数が2であるアルキル基である。)
で表される化合物を添加して、触媒の存在下、0℃〜130℃で撹拌、反応させることにより得られる。〔ロバートらの方法:Tetrahedron,35,2169〜2172(1979)〕。
【0016】
上記の触媒としては、硫酸、塩酸、リン酸等の酸、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、金属ナトリウム等のアルカリ、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート等のナトリウムアルコラート、N−メチルベンジルアミン等のアミン等が挙げられる。
【0017】
この反応に使用される一般式(2)若しくは一般式(3)で表される化合物のモル比は、本発明において好ましいモノエーテルを主生成物として得ようとする場合には、1:1から3:1が好ましく、2:1〜3:1が更に好ましい。テトリトールと一般式(1)若しくは一般式(2)で示される化合物の比がこの範囲をはずれる場合、すなわち、テトリトールが少ないとトリエーテルなどを生じ易く、テトリトール多すぎるとテトリトールが多量に残って後の精製に支障をきたす。
【0018】
一般式(2)若しくは一般式(3)で示される化合物がすべて消費された場合、反応系の触媒を中和する目的で、酢酸、塩酸、硫酸、リン酸等の酸、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ、炭酸水素ナトリウム等の塩を加え、反応溶媒を減圧留去する。若しくは、中和せずに精製をそのまま行っても良い。
【0019】
このようにして得られた反応生成物には、低級アルキルテトリトールエーテルの他、塩、テトリトールが共存している。そのため、テトリトールと塩を除去する場合、メチルアルコール、エチルアルコール、ブチルアルコール、イソプロピルアルコール等のエリスリトールを溶解しない溶媒で抽出したり、塩を多量に含む水とメチルエチルケトン、n−ブタノールで分配し、有機溶媒層を分取することにより精製できる。また、ハイパーポーラスポリマー(例えば三菱化学株式会社製のハイポーラス樹脂)、オクタデシルシリカなどの逆層分配カラムやシリカゲルカラムなどにより精製することも可能である。
【0020】
上記のように合成した低級アルキルテトリトールエーテルは、抽出溶媒を留去したり、カラムにより精製した後に用いてもよく、また、特に精製せずにそのまま用いることも出来る。
【0021】
また、本発明に用いる低級アルキルテトリトールエーテルは、テトリトールに他の化合物により保護基を施したり、誘導体とすることによって、目的のエーテル置換度を有する低級アルキルテトリトールエーテルを得ることができる。
【0022】
例えば、モノエーテルを得ようとした場合、以下のような合成でも得られる。すなわち、1,3−ブタジエンモノエポシドを、一般式(4)
【化6】
ZーOR (4)
(Rは、一般式1の定義と同様。Zは、ナトリウム、カリウム等の金属。)
で表される求核試薬と反応させて、一般式(5)若しくは一般式(6)
【化7】
RO−CH−CHOH−CH=CH (5)
【化8】
HO−CH−CHOR−CH=CH (6)
(Rは一般式(1)の定義と同様。)
のような化合物に誘導し、その後、二重結合部をエポキシ化した後に開環ジオール化したり、また、直接ジオール化することにより目的の低級アルキルテトリトールエーテルを得ることができる。また、1,3−ブタジエンモノエポキシドのエポキシ基を開環ジオール化した後に二重結合部をエポキシ化し、一般式(4)で表される求核試薬と反応させることにより目的の化合物を得ることができ、開環ジオール化した化合物をエーテル化した後に二重結合部をジオール化することにより得ることもできる。
【0023】
また、cis2−ブテン−1,4−ジオールをモノアシル酸エステル化し、更にベンジル化した後に脱アシル化し、得られたモノベンジルブテンジオールを低級アルキルエーテル化し、得られた化合物の二重結合部をジオール化し、脱ベンジル化を行うことにより、本発明に用いる低級アルキルテトリトールエーテルを得ることができる。この場合、保護基はベンジル基に限らず、酸・アルカリ下に耐えうる結合であれば他の化合物でも構わない。
【0024】
上記低級アルキルテトリトールエーテルは保湿効果及び肌あれ改善効果を有し、これを実質的に有効成分とする保湿剤または肌あれ改善剤が提供でき、その一種または二種以上を配合して、保湿効果又は肌あれ改善効果を有する本発明の皮膚外用剤が提供される。
【0025】
本発明に係る皮膚外用剤に配合される低級アルキルテトリトールエーテルの配合量は特に限定されないが、一般には、皮膚外用剤全量に対して、0.001〜20重量%、好ましくは、0.01〜15重量%、特に好ましくは、0.1〜10重量%配合する。配合量が0.001重量%未満では皮膚外用剤の肌改善効果乏しくなる傾向にあり、逆に、20重量%を超えて配合しても効果の増加は実質上望めないし、皮膚外用剤への配合も難しくなる傾向にある。
【0026】
本発明の皮膚外用剤には、上記した必須成分の他に通常化粧品や医薬品等の皮膚外用剤に用いられる他の成分、例えば、油分、湿潤剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、界面活性剤、防腐剤、他の保湿剤、香料、色料、水、アルコール、増粘剤、高分子、粉末、薬剤、キレート剤、植物抽出物等を必要に応じて適宜配合することができる。
【0027】
本発明の皮膚外用剤の剤型は任意であり、溶液系、可溶化系、乳化系、油液系、ゲル系、粉末分散系、水−油二層系、水−油−粉末三層系等、目的とする製品に応じて本発明の必須成分と上記の任意配合成分とを配合して常法により製造することが出来る。
【0028】
本発明の皮膚外用剤とは、化粧料、医薬品、医薬部外品として、外皮(頭皮を含む)に適用されるものを指し、例えば、化粧水、乳液、クリーム、パック等のフェーシャル化粧料やファンデーション、口紅、アイシャドー等のメーキャップ化粧料やボディー化粧料、芳香化粧料、頭皮頭髪化粧料、洗浄料、軟膏等に用いることができる。
【0029】
【実施例】
次に実施例をあげて本発明をさらに詳しく説明する。本発明はこれによって限定されるものではない。配合量はすべて重量%である。
【0030】
先ず、本発明に用いる低級アルキルテトリトールエーテルの合成例について詳述する。
【0031】
「合成例1:モノメチルエリスリトールエーテルの合成」
(1,2,3−トリヒドロキシ−4−メトキシ−ブタン)
シス2−ブテン−1,4−ジオール73.4g(0.6mol)を予め乾燥しておいたアセトン240mlに溶解し、無水プロピオン酸78ml(0.6mol)を加えて加熱還流15時間行った。室温にて空冷後、減圧濃縮し、酢酸エチル500mlにて抽出し、精製水にて3回洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、減圧濃縮し、得られた濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフ法にて精製し、無色オイル状のモノプロピオン酸シス2−ブテン−1,4−ジオールエステルを38.1g(収率43.4%)得た。
得られたモノプロピオン酸シス2−ブテン−1,4−ジオールエステル38.1g(264mmol)を予め乾燥しておいたジメトキシエタン150mlに溶解し、水素化ナトリウム26.4g(396mmol、60%純度)を予めヘキサンにて洗浄し、減圧乾燥しておいてから加え、30分間室温にて撹拌した。臭化ベンジル67.85g(291mmol)を加え、室温にて3時間撹拌した。メタノール100mlを加えて反応を停止し、減圧濃縮した後、酢酸エチル500mlにて抽出し、精製水にて3回洗浄した。無水硫酸マグネシウムにて乾燥、ろ過した後、減圧濃縮し、無色オイル状の粗1−ベンジロキシ−シス2−ブテニルプロピオネイトを得た。得られた粗1−ベンジロキシ−シス2−ブテニルプロピオネイトをメタノール300mlに溶解し、ナトリウムメチラートメタノール溶液(和光純薬製)30mlを加え、1晩加熱還流した。減圧濃縮した後、酢酸エチル500mlにて抽出し、精製水にて2回洗浄した。無水硫酸マグネシウムにて乾燥した後、ろ過し、減圧濃縮して得られた濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフ法にて精製し、無色オイル状の1−ベンジロキシ−シス2−ブテン−4−オールを36.8g(78.3%;モノプロピオン酸シス2−ブテン−1,4−ジオールエステルからのトータル収率)を得た。
得られた1−ベンジロキシ−シス2−ブテン−4−オールを30.1g(169mmol)をジメチルスルフォキシド200mlに溶解し、水酸化カリウム28.4g(422mmol)を加えた後、撹拌しながら、ヨウ化メチル67g(472mmol)を加え、室温にて5時間撹拌した。酢酸エチル500mlにて抽出し、精製水にて1回洗浄した。無水硫酸マグネシウムにて乾燥、ろ過した後、減圧濃縮し、得られた濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフ法にて精製し、無色オイル状の1−ベンジロキシ−4−メトキシ−シス2−ブテン30.7g(収率94.9%)を得た。
得られた1−ベンジロキシ−4−メトキシ−シス2−ブテン30.7g(160mmol)をクロロホルム300mlに溶解し、mCPBA55.2g(320mmol)を加え、室温にて1晩撹拌した。減圧濃縮し、酢酸エチル500mlにて抽出し、10%チオ硫酸ナトリウム水溶液にて1回、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で1回、精製水にて1回洗浄した。無水硫酸マグネシウムにて乾燥、ろ過した後、減圧濃縮し、得られた濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフ法にて精製し、無色シロップ状の1−ベンジロキシ−2−エポキシ−4−メトキシ−ブタン30.4g(収率91.2%)を得た。
得られた1−ベンジロキシ−2−エポキシ−4−メトキシ−ブタン30.4g(146mmol)を10%含水ジメチルスルフォキシド200mlに溶解し、予め乳鉢にて粉砕しておいた水酸化カリウム14g(248mmol)を加え、100℃にて8時間撹拌した。室温にて空冷後、酢酸エチル500mlにて抽出し、精製水にて1回洗浄した。無水硫酸マグネシウムにて乾燥、ろ過した後、減圧濃縮し、得られた濃縮物をシリカゲルクロマトグラフ法にて精製し、無色シロップ状の1−ベンジロキシ2,3−ジヒドロキシ−4−メトキシブタンを28.7g(収率87.0%)得た。
1−ベンジロキシ2,3−ジヒドロキシ−4−メトキシブタン31.0g(137mmol)をエタノール200mlに溶解し、10%パラジウム炭素をスパチュラ2杯、濃塩酸6滴を加え、水素下室温にて撹拌した。水素約31lを消費し、ろ過した。炉液を減圧濃縮し、減圧乾燥して無色シロップ状の粗1−メトキシ−2,3,4−トリヒドロキシ−ブタンを得た。
得られた粗1−メトキシ−2,3,4−トリヒドロキシ−ブタンを定法にてアセチル化し、シロップ状の1,2,3−トリアセトキシ−4−メトキシ−ブタン28.7g(87.0%;1−ベンジロキシ−2−エポキシ−4−メトキシ−ブタンのトータル収率)を得た。
得られた1,2,3−トリアセトキシ−4−メトキシ−ブタンの分析値を以下に示す。
H−NMR(CDOD,TMS,ppm)
5.3、5.2、4.3、4.1、3.5、3.3、2.1、2.1、2.013C−NMR(CD致さんOD,TMS,ppm)
δ170.5、170.1、170.0、70.7、70.2、70.0、62.1、62.0、59.2、21.0、20.7
得られた1,2,3−トリアセトキシ−4−メトキシ−ブタン22.71gを定法にて脱アセチル化し、オイル状のエリスリトールモノメチルエーテル(1,2,3−トリヒドロキシ−4−メトキシ−ブタン)を11.5g(収率97.5%)を得た。
得られたエリスリトールモノメチルエーテルの分析値を以下に示す。
GC/MSD(TMS化処理、m/Z)
307、147、103、73
H−NMR(CD3 OD,TMS,ppm)
2.0〜1.98(m)
13C−NMR(CD3 OD,TMS,ppm)
δ56.1、61.1、68.0、70.1、72.0
【0032】
「合成例2:メチルエリスリトールエーテルの合成」
エリスリトール10g(82mmol)を無水ジメチルスルフォキシド100mlに溶解し、粉砕した水酸化ナトリウム3.3g(82mmol)を加え、ヨウ化メチル11.6g(82mmol)を撹拌下、順次滴下した。1晩室温にて撹拌した後、塩酸を加え反応系を中和した後、溶媒を減圧留去し、メタノール200mlで抽出した。得られたメタノール層を減圧濃縮し、メチルエリスリトールエーテル4.5g(平均置換度n;1.3)を得た。
【0033】
「合成例3:メチルトレオトールエーテルの合成」
トレオトール10g(82mol)を無水ジメチルスルフォキシド100mlに溶解し、粉砕した水酸化ナトリウム3.3g(82mmol)を加え、ヨウ化メチル11.6g(82mmol)を撹拌下、順次滴下した。1晩室温にて撹拌した後、塩酸を加え反応系を中和した後、溶媒を減圧留去し、メタノール200mlで抽出した。得られたメタノール層を減圧濃縮し、メチルトレオトールエーテル4.3g(平均置換度n;1.5)を得た。
【0034】
「合成例4:エチルエリスリトールエーテルの合成」
エリスリトール10g(82mol)を無水ジメチルスルフォキシド90mlに溶解し、粉砕した水酸化ナトリウム3.3g(82mmol)を加え、ヨウ化エチル12.8g(82mmol)を撹拌下、順次滴下した。1晩室温にて撹拌した後、塩酸を加え反応系を中和した後、溶媒を減圧留去し、メタノール200mlで抽出した。得られたメタノール層を減圧濃縮し、エチルエリスリトールエーテル5.0g(平均置換度n;1.2)を得た。
【0035】
「合成例5:エチルトレオトールエーテルの合成」
トレオトール10g(82mol)にエタノール30ml、粉砕した水酸化ナトリウム3.3g(82mmol)を加え、加熱した。反応後、メタノールで抽出し、得られたメタノール層を減圧濃縮し、メチルトレオトールエーテル4.8g(平均置換度n;1.3)を得た。
【0036】
「合成例6:メチルトレオトールエーテル及びメチルエリスリトールエーテル混合物の合成」
1,3−ブタジエンモノエポキシド10g(144mmol)をジメチルスルフォキシド20mlに溶解し、ナトリウムメチラート9.3g(171mmol)、塩化アンモニウム9.9g(186mmol)を加え、90℃閉鎖系にて撹拌した。反応後、酢酸エチル200mlにて抽出、減圧濃縮し、得られた濃縮物をクロロホルム200mlに溶解し、mCPBA49.7g(288mmol)を加えて室温にて1晩撹拌した。減圧濃縮し、酢酸エチル300mlにて抽出し、10%チオ硫酸ナトリウム水溶液にて1回、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で1回、精製水にて1回洗浄した。無水硫酸マグネシウムにて乾燥、ろ過した後、減圧濃縮し、得られた濃縮物を10%含水ジメチルスルフォキシド200mlに溶解し、予め乳鉢にて粉砕しておいた水酸化カリウム7g(124mmol)を加え、100℃にて4時間撹拌した。室温にて空冷後、塩酸にて中和し、減圧濃縮し、定法にてアセチル化して、1,2,3−トリアセトキシ−4−メトキシ−ブタン21.5g(57.0%;1,3−ブタジエンモノエポキシドのトータル収率)を得た。
得られた1,2,3−トリアセトキシ−4−メトキシ−ブタン21.5gを定法にて脱アセチル化し、メチルトレオトールエーテル及びメチルエリスリトールエーテル混合物(1,2,3−トリヒドロキシ−4−メトキシ−ブタン)を10.8g(収率96.5%)を得た。
【0037】
次に本発明の効果試験方法および評価方法について説明する。以下の方法で、肌に対する保湿効果および肌あれ改善効果を評価した。
【0038】
「水分蒸発速度による保湿効果の測定」
保湿剤の保湿効果を測定する試験として、表1に示す試料について水分蒸発速度の測定を行った。すなわち、2.0 ×2.0cm の濾紙上に10μlの試験液を滴下後、1分ごとにその重量減少を10分間測定し、1分あたりに減少する重量を求めた。なお、保湿剤は、乾燥残分を水に溶解し、5%に調整したものを試料溶液とした。対象としては、蒸留水を用いた。以下の判定基準で保湿効果を評価し、その結果を表2に示した。表2より明らかなように、従来の保湿剤の比較例に比べて、本発明の保湿剤である実施例の方が優れた保湿効果を有することが認められた。
(判定基準)
◎:水分蒸発速度 0.50μg/min.以下
○:水分蒸発速度 0.50〜0.55μg/min.
△:水分蒸発速度 0.55〜0.60μg/min.
×:水分蒸発速度 0.60μg/min.以上
【0039】
【表1】
Figure 0003611164
【0040】
【表2】
Figure 0003611164
【0041】
「肌保湿効果テスト」
男女各20人のパネルを用いて肌に対する保湿効果を評価した。評価方法は、上腕部を洗浄したのちに試料を塗布し、下記の通り、試験前のTWL及び肌コンダクタンス値の変化を測定して、肌の保湿効果をテストした。以下の評価基準により評価を行い、その結果を表3に示した。表3より明らかなように、従来の保湿剤の比較例に比べて、本発明の保湿剤である実施例の方が優れた肌の保湿効果を有することが認められた。
コンダクタンス変化率=コンダクタンスの変化量/使用前のコンダクタンス値
TWL変化率=TWL変化量/使用前のTWL値
(評価基準)
○:コンダクタンス変化率+10%以上
△:コンダクタンス変化率+3%以上+10%未満
×:コンダクタンス変化率+3%以下
○:TWL変化率+10%以上
△:TWL変化率+3%以上+10%未満
×:TWL変化率+3%以下
【0042】
【表3】
Figure 0003611164
【0043】
「肌あれ改善効果テスト」
男女各20人のパネルを用いて肌荒れ改善効果を評価した。評価方法は、上腕内側皮膚を3%ドデシル硫酸ナトリウム水溶液で処理し、肌荒れを作成する。2時間後、表1の試料を5%水溶液に調整し、40μl開放塗布する。これを5日間繰り返し、6日目に目視で肌あれ改善効果を判定した。判定基準は以下のようであり、評点の低い程、肌荒れがひどく、評点の高いほど、美しい肌であることを示す。
(判定基準)
評点1:広範囲の角層の乾燥、めくれ、強い紅斑を認める。
評点2:角層の乾燥、めくれ、中程度の紅斑を認める。
評点3:角層の乾燥は認められるが、めくれは認められない。弱い紅斑を認める。
評点4:角層の乾燥、めくれは認められないが、若干の紅斑を認める。
評点5:かくそうの乾燥、めくれ、紅斑ともに認められない。
評価は該評点を基に平均値で行い、以下の評価基準で判定し、その結果を表4に示した。表4より明らかなように、従来の保湿剤の比較例に比べて、本発明の保湿剤である実施例の方が優れた肌あれ改善効果を有することが認められた。
(評価基準)
◎:評点の平均が4以上5以下
○:評点の平均が3以上4未満
△:評点の平均が2以上3未満
×:評点の平均が1以上2未満
【0044】
【表4】
Figure 0003611164
【0045】
「肌荒れ改善効果実使用テスト」
以下の方法で実使用用テストを行った。女性健常人の顔面の皮膚表面形態をシリコン樹脂によるレプリカを作成し、顕微鏡(17倍)にて観察した。すなわち、皮紋の状態及び角層の剥離状態から以下に示す基準に基づいて肌荒れ評価1、2と判断された者(肌荒れパネル)1群10名を用い、顔面左右半々に以下に示す実施例1〜6及び比較例1〜7のローションを1日2回塗布した。2週間後、再びレプリカを採り、肌の状態を前記同様判定した。判定基準は以下の通りであり、評点の低い程、肌荒れがひどく、評点の高いほど、美しい肌であることを示す。
(判定基準)
評点1:皮溝、皮丘の消失。広範囲の角層のめくれ。
評点2:皮溝、皮丘が不鮮明。角層のめくれ。
評点3:皮溝、皮丘が認められるが、平坦。
評点4:皮溝、皮丘が鮮明。
評点5:皮溝、皮丘が鮮明で整っている。
以下の評価基準で判定し、その結果を表5に示した。表5より明らかなように、従来の保湿剤の比較例に比べて、本発明の保湿剤である実施例の方が優れた肌あれ改善効果を有することが認められた。
(評価基準)
◎:評点4及び5と評価されたパネルの割合が90%以上
○:評点4及び5と評価されたパネルの割合が75%以上90%未満
△:評点4及び5と評価されたパネルの割合が25%以上75%未満
×:評点4及び5と評価されたパネルの割合が25%未満
【0046】
【表5】
Figure 0003611164
【0047】
「実施例1〜6、比較例1〜6:ローション」
以下のようなローションを常法により製造した。
プロピレングリコール 5.0%
クエン酸 4.0
薬剤(表1記載) 3.0
95%エタノール 8.0
POE(20)ラウリルエーテル 2.0
防腐剤・酸化防止剤 適 量
香料 適 量
イオン交換水 残 余
【0048】
以下に、本発明の保湿剤及び肌あれ改善剤を用いた皮膚外用剤のその他の実施例を示す。
【0049】
「実施例7:バニシングクリーム」
ステアリン酸 5.0
ステアリンアルコール 4.0
ステアリン酸ブチルアルコールエステル 8.0
グリセリンモノステアリン酸エステル 2.0
アスコルビン酸ジステアレート 1.0
プロピレングリコール 10.0
モノメチルエリスリトール 1.0
防腐剤・酸化防止剤 適 量
香料 適 量
イオン交換水 残 余
(製法)
イオン交換水にモノメチルエリスリトールとプロピレングリコールを加え溶解し、加熱して70℃に保つ(水相)。他の成分を混合し加熱融解して70℃に保つ(油相)。上記水相に油相を徐々に加え、全部加え終わってからしばらくその温度に保ち反応をおこさせる。その後ホモミキサーで均一に乳化し、よくかきまぜながら、30℃まで冷却する。
【0050】
Figure 0003611164
(製法)
イオン交換水にモノエチルエリスリトール、アルブチン及びプロピレングリコールを加え加熱して70℃に保つ(水相)。他の成分を混合し加熱融解して70℃に保つ(油相)。水相に油相を加え予備乳化を行い、ホモミキサーで均一に乳化した後、よくかきまぜながら、30℃まで冷却する。
【0051】
「実施例9:中性クリーム」
ステアリルアルコール 7.0
ステアリン酸 2.0
水添ラノリン 2.0
スクワラン 5.0
2−オクチルドデシリアルコール 6.0
ポリオキシエチレン(25モル)セチルアルコールエーテル 3.0
グリセリンモノステアリン酸エステル 2.0
胎盤抽出物 0.1
プロピレングリコール 5.0
メチルエリスリトール(平均置換度n;1.5) 10.0
香料 適 量
防腐剤・酸化防止剤 適 量
イオン交換水 残 余
(製法)
イオン交換水にメチルエリスリトール(平均置換度n;1.5)、胎盤抽出物及びプロピレングリコールを加え加熱して70℃に保つ(水相)。他の成分を混合し加熱融解して70℃に保つ(油相)。水相に油相を加え予備乳化を行い、ホモミキサーで均一に乳化した後、よくかきまぜながら、30℃まで冷却する。
【0052】
Figure 0003611164
(製法)
イオン交換水にエチルエリスリトールエーテル(平均置換度n;1.3)、コウジ酸、石鹸粉末および硼砂を加え加熱溶解して70℃に保つ(水相)。他の成分を混合し加熱融解して70℃に保つ(油相)。水相に油相をかきまぜながら徐々の加え反応を行う。反応終了後ホモミキサーで均一に乳化し、乳化後よくかきまぜながら30℃まで冷却する。
【0053】
Figure 0003611164
(製法)
イオン交換水とエタノールにモノメチルエリスリトール・メチルトリオトール混合物及びアルブチンを加温溶解し、更にプロピレングリコール以下の水溶性成分を溶解して、70℃に保つ(水相)。他の油性成分を混合し、加熱融解して70℃に保つ(油相)。水相に油相を加え、予備乳化を行い、ホモミキサーで均一乳化し、乳化後、よくかきまぜながら、30℃まで冷却する。
【0054】
Figure 0003611164
(製法)
イオン交換水とエタノールにモノエチルエリスリトール・モノエチルトレオトール混合物を加温溶解し、更にプロピレングリコール以下の水溶性成分を溶解して、70℃に保つ(水相)。他の油性成分を混合し、加熱融解して70℃に保つ(油相)。水相に油相を加え、予備乳化を行い、ホモミキサーで均一に乳化し、乳化後、よくかきまぜながら、30℃まで冷却する。
【0055】
Figure 0003611164
(製法)
イオン交換水とエタノールにメチルエリスリトール(平均置換度n;1.8)および胎盤抽出物を加温溶解し、更にプロピレングリコール以下の水溶性成分を溶解して、70℃に保つ(水相)。他の油性成分を混合し、加熱融解して70℃に保つ(油相)。水相に油相を加え、予備乳化を行い、ホモミキサーで均一に乳化し、乳化後、よくかきまぜながら、30℃まで冷却する。
【0056】
Figure 0003611164
(製法)
イオン交換水とエタノールにエチルエリスリトール(平均置換度n;1.2)およびコウジ酸を加温溶解し、更にプロピレングリコール以下の水溶性成分を溶解して、70℃に保つ(水相)。他の油性成分を混合し、加熱融解して70℃に保つ(油相)。水相に油相を加え、予備乳化を行い、ホモミキサーで均一に乳化し、乳化後、よくかきまぜながら、30℃まで冷却する。
【0057】
「実施例15:乳 液」
ステアリン酸 1.5
セチルアルコール 0.5
蜜ロウ 2.0
ポリオキシエチレン(20モル)モノオレイン酸エステル 1.0
グリセリンモノステアリン酸エステル 1.0
クインスシード抽出液(5%水溶液) 20.0
エチルアルコール 10.0
アルブチン 20.0
プロピレングリコール 5.0
ブチルエリスリトール(平均置換度n;0.8) 3.0
イオン交換水 残 余
香料 適 量
防腐剤・酸化防止剤 適 量
(製法)
イオン交換水にブチルエリスリトール(平均置換度n;0.8)、アルブチン及びプロピレングリコールを加え加熱溶解して70℃に保つ(水相)。エチルアルコールに香料を加えて溶解する(アルコール相)。クインスシード抽出液を除く他の成分を混合し加熱融解して70℃に保つ(油相)。水相に油相を加え予備乳化を行いホモミキサーで均一に乳化する。これをかきまぜながらアルコール相とクインスシード抽出液を加える。その後かきまぜながら30℃まで冷却する。
【0058】
「実施例16:乳 液」
マイクロクリスタリンワックス 1.0
蜜ロウ 2.0
ラノリン 2.0
流動パラフィン 20.0
スクワラン 10.0
ソルビタンセスキオレイン酸エステル 4.0
ポリオキシエチレン(20モル) 1.0
ソルビタンモノオレイン酸エステル
アルブチン 5.0
コウジ酸 5,0
プロピレングリコール 7.0
メチルエリスリトール・メチルトレオトール混合物 2.0
(平均置換度n;1.6)
イオン交換水 残 余
香料 適 量
防腐剤・酸化防止剤 適 量
(製法)
イオン交換水にメチルエリスリトール・メチルトレオトール混合物2.0(平均置換度n;1.6)、アルブチン、コウジ酸及びプロピレングリコールを加え加熱して70℃に保つ(水相)。他の成分を混合し加熱溶解して70℃に保つ(油相)。油相をかきまぜながら、この油相に水相を徐々に加え、ホモミキサーで均一に乳化する。乳化後よくかきまぜながら30℃まで冷却する。
【0059】
「実施例17:ゼリー」
95%エチルアルコール 10.0
ジプロピレングリコール 15.0
ポリオキシエチレン(15モル)オレイルアルコールエーテル 2.0
アルブチン 0.5
アスコルビン酸ジステアレ−ト 0.5
カルボキシビニルポリマー(商品名:カーボポール941) 1.0
苛性カリ 0.15
L−アルギニン 0.1
ヒドロキシエチルトレオトール(平均置換度n;1.3) 2.0
メチルエリスリトール(平均置換度n;1.5) 1.0
香料 適 量
防腐剤 適 量
イオン交換水 残 余
(製法)
イオン交換水にヒドロキシエチルトレオトール(平均置換度n;1.3)、メチルエリスリトール(平均置換度n;1.5)、アルブチン及びカーボポール941を均一に溶解し、一方95%エタノールにジプロピレングリコール、ポリオキシエチレン(15モル)オレイルアルコールエーテル、その他の成分を溶解し、水相に添加する。ついで苛性カリ、L−アルギニンで中和させ増粘する。
【0060】
「実施例18:ピールオフ型パック」
(アルコール相)
95%エタノール 10.0
ポリオキシエチレン(15モル)オレイルアルコールエーテル 2.0
防腐剤 適 量
香 料 適 量
(水相)
モノエチルエリスリトール・モノエチルトレオトール混合物 4.0
アルブチン 1.0
ポリビニルアルコール 12.0
グリセリン 3.0
ポリエチレングリコール1500 1.0
イオン交換水 残 余
(製法)
80℃にて水相を調製し、50℃に冷却する。ついで室温で調製したアルコール相を添加後均一に混合し、放冷する。
【0061】
「実施例19:粉末入りパック」
(アルコール相)
95%エタノール 2.0
防腐剤 適 量
香 料 適 量
色 剤 適 量
アスコルビン酸ジオレ−ト 1.0
(水相)
エチルトレオトール(平均置換度n;1.3) 7.0
アルブチン 1.0
プロピレングリコール 7.0
亜鉛華 25.0
カオリン 20.0
イオン交換水 残 余
(製法)
室温にて水相を均一に調製する。ついで室温にて調製したアルコール相を添加し均一に混合する。
【0062】
「実施例20:吸水軟膏」
ワセリン 40.0
ステアリルアルコール 18.0
モクロウ 20.0
ポリオキシエチレン(10モル)モノオレイン酸エステル 0.25
ヒドロキシエチルエリスリトール(平均置換度n;1.5) 0.25
胎盤抽出物 1.0
バリングリセリンエステル・塩酸塩 10.0
イオン交換水 残 余
(製法)
イオン交換水にヒドロキシエチルエリスリトール(平均置換度n;1.5)、胎盤抽出物を加え、70℃に保つ(水相)。他の成分を70℃にて混合溶解する(油相)。上記水相に油相を添加し、ホモミキサーで均一に乳化後、冷却する。
【0063】
本発明で得られた皮膚外用剤はいずれも実施例1〜6で行った肌荒れ改善効果実使用テストにおいて肌あれ改善効果が認められた。
【0064】
【発明の効果】
本発明によれば、優れた保湿効果及び肌あれ改善効果を有する新規な保湿剤及び肌あれ改善剤を提供出来る。また、安全性が高く、優れた保湿効果及び肌あれ改善効果を有しかつ使用性に優れた皮膚外用剤を提供出来る。

Claims (3)

  1. 下記一般式(1)で表される低級アルキルテトリトールエーテルを有効成分とすることを特徴とする保湿剤。
    Figure 0003611164
    (Aは水素原子nを除いたテトリトール残基を表し、Rは炭素数1〜4のアルキル基で、直鎖アルキル基、分岐アルキル基、不飽和アルキル基、ヒドロキシアルキル基のいずれでも良い。nはRの平均置換度を表し、1〜4の範囲の数である。)
  2. 請求項1記載の低級アルキルテトリトールエーテルを有効成分とすることを特徴とする肌あれ改善剤。
  3. 請求項1記載の低級アルキルテトリトールエーテルを含有することを特徴とする皮膚外用剤。
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