JP3610742B2 - 樹脂成形金型のスライドコア駆動装置 - Google Patents

樹脂成形金型のスライドコア駆動装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3610742B2
JP3610742B2 JP25171797A JP25171797A JP3610742B2 JP 3610742 B2 JP3610742 B2 JP 3610742B2 JP 25171797 A JP25171797 A JP 25171797A JP 25171797 A JP25171797 A JP 25171797A JP 3610742 B2 JP3610742 B2 JP 3610742B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
core
ejector plate
rod
slide core
slide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP25171797A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH1177699A (ja
Inventor
恭介 八角
敬浩 石岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP25171797A priority Critical patent/JP3610742B2/ja
Publication of JPH1177699A publication Critical patent/JPH1177699A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3610742B2 publication Critical patent/JP3610742B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は樹脂成形金型のスライドコア駆動装置に関し、さらに詳しくは、キャビティブロックとともに金型を形成するコアブロックにそのコアブロックの一部を形成するスライドコアがエジェクタプレートに連結されるかたちで設けられていて、このスライドコアを型開き時にエジェクタプレートによってスライド駆動させるも、エジェクタプレートよりも先にスライドコアを停止させるようにしたスライドコア駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用バンパー等の樹脂成形品の成形にあたり、成形品の一部に穴部等のアンダーカット部がある場合に、そのアンダーカット処理方法として、成形品の離型時にその成形品の一部を強制的に変形させることでアンダーカット部を回避するようにしたいわゆる無理抜き方式の処理法が採用されることがある。
【0003】
図10,11はたて型成形機にて自動車用バンパー(バンパーフェイシア)Wを成形するための一例を示す図で、バンパーWの内側のリブBに穴部Hが形成される場合にこの穴部Hがアンダーカット部となる。
【0004】
同図に示すように、キャビティブロック1とともに金型を形成しているコアブロック2のうち前記リブBの成形を司る部分がスライドコア3として分割されており、このスライドコア3はコア受容凹部4にスライド可能に嵌合されているとともに、コアロッド5を介してエジェクタプレート6に連結されているものである。7はコアベースである。
【0005】
そして、型開き後にエジェクタプレート6に連結されている複数のエジェクタピン8とともにスライドコア3を同時に突き出すものの、図12に示すようにスライドコア3の動きを先に止めてストロークSだけエジェクタピン8を余分に突き出すことにより、成形品たるバンパーWのうちリブBが外開き気味に変形させられて、そのリブBに形成された穴部Hがスライドコア3側の凸部9からスムーズに離型する。
【0006】
この場合、上記のコアロッド5とエジェクタプレート6との連結部に図13に示すような構造を採用し、ストッパ10によってコアロッド5を他のエジェクタピン8よりも先に停止させることで上記の無理抜き方式が成立する。
【0007】
すなわち、エジェクタプレート6に連結されたコアロッド5は圧縮コイルスプリング11にて常時下方に付勢されているものの、エジェクタプレート6の突き出しストロークの途中でコアロッド5側のスリーブ12がストッパ10に当接することでスライドコア3の動きが先に停止し、以降の突き出しストロークは圧縮コイルスプリング11を撓ませながらエジェクタプレート6とコアロッド5とが相対移動することで吸収される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の構造では、スライドコア3がコアブロック2と分割形成されてはいてもそのスライドコア3もまたコアブロック2の一部を形成していることにほかならず、そのためにスライドコア3を相手側のコア受容凹部4に正確に合致させるために、図10,13に示すようにスライドコア3とコア受容凹部4とをテーパ結合にてはめ合わせるようにしている。
【0009】
その一方、スライドコア3には圧縮コイルスプリング11の弾性力が作用していて、前述したようにエジェクタプレート6が下降し始めたときには直ちにスライドコア3もコア受容凹部4から突出し始めるようになっている。
【0010】
しかしながら、圧縮コイルスプリング11の初期荷重値の設定次第では、その初期荷重値がスライドコア3とコア受容凹部4との間の摺動抵抗に打ち勝つことができず、スライドコア3がエジェクタプレート6の動きに同期して突出しないことがある。このような場合には、成形品たるバンパーWに必要以上に無理な力が加わり、成形品の破損や永久歪みの発生を招く結果となって好ましくない。
【0011】
他方、かかる不具合は上記の圧縮コイルスプリング11の初期荷重値を大きくすることである程度解消できるものの、これは圧縮コイルスプリング11の長さおよび径の大型化を招くことにほかならず、結果的にエジェクタプレート6の総厚や型厚全体の大型化とともに、ストッパ10とスリーブ12相互の当接部の早期摩耗や変形による故障が発生しやすくなるという問題がある。
【0012】
本発明は以上のような課題に着目してなされたもので、とりわけスライドコアがエジェクタプレートの動きに同期して動き始めるときの作動信頼性を高めた構造を提供しようとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、キャビティブロックとともに金型を形成するコアブロックに、型締め型開き方向にスライド可能で且つそのコアブロックの一部を形成するスライドコアが設けられているとともに、このコアブロックはコアロッドを介してエジェクタプレートに連結されていて、エジェクタプレートの突き出し動作の開始と同時にスライドコアがコアブロックから突出し始める一方で、エジェクタプレートがその突き出しストロークのストロークエンドに達するよりも先にスライドコアが停止するように構成された樹脂成形金型のスライドコア駆動装置であって、前記エジェクタプレートの突き出し動作の開始時から所定区間だけスライドコアをエジェクタプレートにロックして、上記所定区間だけエジェクタプレートとスライドコアとを同時作動させるロック機構が設けられていることを特徴としている。
【0014】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、スライドコアに連結されたコアロッドがエジェクタプレートに対して型締め型開き方向にスライド可能に支持されているとともに、それらのスライドコアおよびコアロッドが弾性体にてスライドコアの突出方向に常時付勢されていて、エジェクタプレートがその突き出しストロークのストロークエンドに達するよりも先にコアロッドの一部がコアブロック側のストッパ部材に当接することによりスライドコアの動きが停止して、それ以降のエジェクタプレートのストロークが上記弾性体にて吸収されるように構成されてなり、前記ロック機構は、エジェクタプレートの突き出し動作の開始初期だけコアロッドをエジェクタプレートにロックするものであることを特徴としている。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明におけるロック機構は、コアロッドの軸心と直交する方向にスライドし得るようにエジェクタプレートに設けられて先端部がコアロッドの一部に係合離脱可能なロックカムと、エジェクタプレートのスライド変位に応じて前記ロックカムを駆動するドライブカムとを備えていることを特徴としている。
【0016】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、スライドコアとエジェクタプレートとを連結しているコアロッドは、その長手方向中間部でコアロッド側の第1のロッド部材とエジェクタプレート側の第2のロッド部材とに二分割されているとともに、それら第1,第2のロッド部材同士の間にロック機構が設けられていて、このロック機構は、第1のロッド部材に対して相対回転可能に連結されるとともに、第2のロッド部材に対しては鉤状の溝部とこれに係合するピンとを介して相対回転可能で且つ軸心方向に相対移動可能に連結された中間部材と、コアブロック側に設けられるとともに前記中間部材との当接により該中間部材を所定量だけ回転させるストッパ部材から構成されてなり、エジェクタプレートがその突き出しストロークのストロークエンドに達するよりも先に中間部材が前記ストッパ部材に当接することにより、第2のロッド部材の突き出し力が第1のロッド部材に伝達されなくなって以降のエジェクタプレートのストロークが第2のロッド部材と中間部材との相対移動によって吸収されるように構成されていることを特徴としている。
【0017】
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、スライドコアに連結されたコアロッドがエジェクタプレートに対して型締め型開き方向にスライド可能に支持されているとともに、それらコアロッドとエジェクタプレートとの間にロック機構が設けられていて、このロック機構は、ロック位置とアンロック位置との間で回転可能であって且つロック位置ではエジェクタプレートの突き出し力をそのままコアロッドに伝達するとともにアンロック位置ではその突き出し力をコアロッドに伝達しなくなるロックカムと、このロックカムに連結された中間レバーと、コアブロック側に設けられるとともに前記中間レバーとの当接によりロックカムをロック位置からアンロック位置に回転変位させるストッパ部材とから構成されてなり、エジェクタプレートがその突き出しストロークのストロークエンドに達するよりも先にロックカムが前記ストッパ部材に当接することによりロックカムをロック位置からアンロック位置に回転変位させ、もってエジェクタプレートの突き出し力がコアロッドに伝達されなくなって以降のエジェクタプレートのストロークが該エジェクタプレートとコアロッドとの相対移動によって吸収されるように構成されていることを特徴としている。
【0018】
したがって、請求項1に記載の発明では、エジェクタプレートの突き出し動作開始時から所定区間だけは、スライドコアがエジェクタプレートに機械的にロックされて、コアブロックは応答遅れを生ずることなくエジェクタプレートの動きに忠実に追従して動き始めることになる。
【0019】
特に、請求項2に記載の発明では、エジェクタプレートとスライドコアとの間に圧縮コイルスプリング等の弾性体が介装された従来の構造を前提としつつも、実質的にこれにロック機構を付加した構造であるため、エジェクタプレートの突き出し動作開始時から所定区間はロック機構の作動のために弾性体の機能が阻止され、結果的にスライドコアはエジェクタプレートと事実上一体のものとして動き始めるかたちとなる。
【0020】
請求項3に記載の発明では、エジェクタプレートの変位に応じてロックカムがドライブカムによりスライド駆動されることで、スライドコアのロックおよびアンロック操作が行われる。
【0021】
請求項4に記載の発明では、二つに分割した第1,第2のコアロッド同士の中間に中間部材を介装してあり、この中間部材の回転操作によって第2のロッド部材と中間部材との間で突き出し力伝達面の作動,非作動が切り換えられる。
【0022】
一方、請求項5に記載の発明では、エジェクタプレートとコアロッドとの間に回転可能なロックカムを介装してあり、このロックカムの回転操作によって、そのロックカムのコアロッドに対する突き出し力伝達面の作動,非作動が切り換えられる。
【0023】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、エジェクタプレートの突き出し動作開始時から所定区間はコアロッドがエジェクタプレートに機械的にロックされて、エジェクタプレートとスライドコアとが同期作動することから、たとえスライドコアがコアブロックに対してテーパ接触していたとしても、スライドコアは応答遅れを生ずることなく、エジェクタプレートの動きに忠実に追従してコアブロックから突き出される。したがって、スライドコアの作動信頼性が大幅に向上し、従来のような成形品の変形や型厚等の大型化を招くことがなくなる。
【0024】
特に請求項2,3に記載の発明によれば、従来のように弾性体を有する構造を前提としつつロック機構を付加したものであるから、エジェクタプレートの突き出し動作開始時から所定区間は上記弾性体の力が阻止されることになり、弾性体を備えた構造でありながら請求項1に記載の発明と全く同様の効果が得られる。
【0025】
請求項4に記載の発明によれば、コアロッドを二分割した第1,第2のロッド部材の中間に中間部材を介装して、これを回転することで突き出し力伝達面の作動,非作動を切り換えるようにしたため、従来のように弾性体を設ける必要がなくなって、請求項1に記載の発明と同様の効果のほかに、エジェクタプレートの総厚ひいては型厚を一段と小さくできる効果がある。
【0026】
請求項5に記載の発明によれば、エジェクタプレートとコアロッドとの間に介装したロックカムの回転によって突き出し力伝達面の作動,非作動を切り換えるようにしたため、請求項4に記載の発明と同様の効果が得られる。
【0027】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の好ましい第1の実施の形態を示す図で、図10のA部に相当する部分の断面を示している。また、図10〜13に示した従来例と共通する部分には同一符号を付してある。
【0028】
図1に示すように、図10〜13に示したところのスライドコア3に連結されたコアロッド21の上端部は、スリーブ22とパイプ状のホルダ23および弾性体たる圧縮コイルスプリング11を介してエジェクタプレート6に上下動可能に支持されている。この構造は基本的に図13に示した従来例と同一である。
【0029】
すなわち、フランジ部21aを有するコアロッド21の上端部には段付軸状のスリーブ22が外挿されているとともに、このスリーブ22の外周には上記スリーブ22の段状部に係合可能なホルダ23が外挿されており、このホルダ23はスプリングケース24とともにエジェクタプレート6に固定されている。スプリングケース24内にはスプリングシート25を兼ねたロッド26が貫通配置されており、ロッド26の上端部にはストッパナット27が螺合されているとともに、スプリングケース24とスプリングシート25との間には圧縮コイルスプリング11が介装されている。そして、コアロッド21は圧縮コイルスプリング11により常時下方に付勢されているものの、ホルダ23とスリーブ22の内外周面における段状部28同士の当接によってエジェクタプレート6に対するコアロッド21の下降限位置が規制されている。
【0030】
コアロッド21の上端の小径部には二面幅部29が切り欠き形成されている一方、このコアロッド21に隣接するようにしてエジェクタプレート6にはロックカム30が設けられている。このロックカム30は水平方向にスライド可能に構成されているとともに、圧縮コイルスプリング等の弾性体31により同図左方向に付勢されていて、さらにロックカム30の先端は上記二面幅部39に係合し得るようにフォーク状に形成されている。
【0031】
他方、定位置固定式のエジェクタプレートカバー32にはドライブカム33が固定支持されていて、図1に示す型締め状態では、ロックカム30とドライブカム33の傾斜カム面30a,33a同士の摺接によってロックカム30が前進し、そのロックカム30の先端がコアロッド21の二面幅部29に係合するようになっている。このように、ロックカム30とドライブカム33は、エジェクタプレート6に対するコアロッド21のロック,アンロックを司るロック機構34を形成している。
【0032】
したがって、本実施の形態によれば、図1に示す型締め状態では、コアロッド21に圧縮コイルスプリング11の力が作用しながら、そのコアロッド21の二面幅部29にロックカム30が係合してコアロッド21をロックしている。
【0033】
続いて、図10に示すようにキャビティブロック1とコアブロック2とが型開きした上で、エジェクタプレート6が下降し始めると、エジェクタプレート6の下降変位に伴ってロックカム30が弾性体31の力により徐々に後退動作を開始する。この時、ロックカム30が二面幅部29に係合しているかぎりはコアロッド21はエジェクタプレート6と一体的に下降し、結果的にコアロッド21に連結されているスライドコア3はエジェクタプレート6に連結されている他のエジェクタピン8とともに一体的に下降し、これにより図12に示すように成形品たるバンパーWがコアブロック2から離型し始める。
【0034】
なおもエジェクタプレート6が下降して、それに伴ってドライブカム33がロックカム30から離間すると、この時点で初めてコアロッド21がロックカム30による拘束から解除され、コアロッド21は図13に示したものと同様に圧縮コイルスプリング11の力が作用しただけの状態となる。
【0035】
そして、これ以降の作動は基本的に図12,13に示したものと同様であって、エジェクタプレート6のさらなる下降に伴ってスリーブ22が図12,13に示すコアブロック2側のストッパ10に当接すると、コアロッド21およびスライドコア3はその位置で停止し、それ以降のエジェクタプレート6の下降ストロークは、コアロッドク21が圧縮コイルスプリング11を圧縮させながらエジェクタプレート6に対して相対的に上動することで吸収する。
【0036】
すなわち、図12に示したように、スライドコア3が停止したのちにそれ以外のエジェクタピン8がストロークSだけ余分に下降することにより、リブBを外側に押し広げながら成形品たるバンパーWがスライドコア3から離型し、同時に穴部Hがそのスライドコア3側の凸部9から抜け出て、アンダーカットの関係が解除される。
【0037】
このように本実施の形態によれば、スライドコア3およびコアロッド21が圧縮コイルスプリング11にて付勢されているにもかかわらず、エジェクタプレート6が下降し始めたストローク初期段階ではロックカム30にてコアロッド21がエジェクタプレート6にロックされているため、図10,13に示したようにスライドコア3がコアブロック2に対してテーパ接触していて両者の摺動抵抗が大きい場合であっても、そのスライドコア3をコアブロック2から確実に抜き出すことができる。
【0038】
そして、コアブロック2とキャビティブロック1とが型締め状態となると、コアロッド21は再び図1に示す元の状態に復帰する。
【0039】
図2は本発明の好ましい第2の実施の形態を示す図であって、エジェクタプレートカバー32に斜めに固定されたドライブカム35と、このドライブカム35に係合する斜めのカム孔36を有するロックカム37とでロック機構38を構成した点で第1の実施の形態と異なっている。
【0040】
本実施の形態では、エジェクタプレート6のストローク動作に応じてロックカム37が水平方向にスライドすることから、図1に示した第1の実施の形態と全く同様の作用効果が得られる。
【0041】
図3は本発明の第3の実施の形態を示す図であって、スライドコア3に連結されたコアロッド41の上端を図1,2のようなスプリング等を介装することなくエジェクタプレート6に一体に連結するとともに、そのコアロッド41の長手方向の中間部にロック機構42を設けたものである。
【0042】
図3に示すように、コアロッド41はスライドコア3側の第1のロッド部材43と、これと同一軸線上に位置するエジェクタプレート6側の第2のロッド部材44とに分割されており、これら両者の間に中間部材である中間パイプ45が外挿されるかたちで配置されている。
【0043】
第1のロッド部材43の上端にはピン46が突設されているとともに、中間パイプ45にはこのピン43に係合する長孔状の溝部47が円周方向に沿って形成されていて、これらの係合のために第1のロッド部材43と中間パイプ45は相対回転可能に連結されている。
【0044】
また、第2のロッド部材44の下端にはピン48が突設されている一方、中間パイプ45にはこのピン48と係合する鉤状の溝部49が形成されている。この溝部49は、長孔状をなす螺旋溝50の一端が周方向溝51として円周方向を指向するように屈曲しているもので、この溝部49とピン48との係合のために、第2のロッド部材44と中間パイプ45とが相対回転可能でかつ軸心方向に相対移動可能となっている。
【0045】
さらに、中間パイプ45の外周にはピン52が突設されている一方、コアベース7側(図10,13参照)に固定されるストッパ53には鉤状の溝部54が形成されている。この溝部54は、一端が開放された螺旋溝55の他端が円周方向を指向する周方向溝56として屈曲しているもので、後述するようにピン52と溝部54の係合によって中間パイプ45が回転するようになっている。
【0046】
すなわち、第1,第2のロッド部材43,44同士を連結している中間パイプ45およびストッパ53は、後述するように、エジェクタプレート6の突き出し動作の開始時から所定区間だけスライドコア3をエジェクタプレート6にロックして、その所定区間だけ両者を同時作動させるロック機構42を形成している。
【0047】
したがって、本実施の形態によれば、図4のほか図10,13に示すように、エジェクタプレート6が下降し始めると、ピン48と溝部49(周方向溝51)との係合およびピン46と溝部47との係合のために、エジェクタプレート6の突き出し力が第2のロッド部材44、中間パイプ45および第1のロッド部材43を介してスライドコア3に伝達され、そのスライドコア3がエジェクタプレート6に連結された他のエジェクタピン8とともに一斉に突き出されることで、成形品たるバンパーWはコアブロック2から離型し始める。
【0048】
やがて、中間パイプ45のピン52がストッパ53側の溝部54に入り込むと、図4に示すようにそのピン52と螺旋溝55との係合摺接によって中間パイプ45が回転し始め、図4に示すようにピン52がそれまでの螺旋溝55から周方向溝56に移行するのと同時に、ピン48がそれまでの周方向溝51から螺旋溝50に移行する。
【0049】
そして、なおもエジェクタプレート6が下降すると、ピン48と螺旋溝50との係合摺接のために中間パイプ45が先の場合と同方向に回転し始め、この第2のロッド部材44と中間パイプ45との相対回転をピン52が係合している周方向溝56が許容する。
【0050】
つまり、ピン48が螺旋溝50を移動しつつ第2のロッド部材44と中間パイプ45とが相対回転することは、同時に第2のロッド部材44と中間パイプ45とが軸心方向に相対移動することを意味し、結果として図4の状態から図5に示す状態に移行する過程ではエジェクタプレート6の突き出しストロークが上記の第2のロッド部材44と中間パイプ45との軸心方向の相対移動として吸収されてしまって第1のロッド部材43に伝達されないために、スライドコア3はその位置で停止する。
【0051】
そして、スライドコア3の停止後においても第1,第2の実施の形態と同様に所定ストロークだけ他のエジェクタピン8が突き出されることにより、アンダーカットの関係が解除される。
【0052】
図6は本実施の形態における中間パイプ45を展開してその回転変位をスライド変位Sに書き換えた模式図であって、第1,第2の実施の形態と同様の作動が得られることが容易に理解できる。
【0053】
図7,8は本発明の第4の実施の形態を示す図であって、コアロッド61とエジェクタプレート6との間に、ロック機構62を形成するロックカム63を直接介装したものである。
【0054】
図7,8に示すように、エジェクタプレート6にはコアロッド61の上端がスライド可能に案内支持されており、そのコアロッド61の上端面側には扇形状のロックカム63が配設されている。このロックカム63はエジェクタプレート6に固定されたカバー64にピン65を介して回転可能に支持されていて、同時にロックカム63にはねじりコイルばね66によって時計回り方向の付勢力が与えられている。
【0055】
また、コアロッド61の上端一側部にはコアロッド61との間に相対移動可能な中間レバー67が添設されており、この中間レバー67の下端はコアロッド61側の溝部68に係合している一方、中間レバー67の上端はピン69と長穴70とを介してロックカム63に連結されている。
【0056】
そして、ロックカム63の円弧状のカム面63aはエジェクタプレート6からコアロッド61への突き出し力伝達面として機能するようになっていて、図7に示すロック状態では上記カム面63aがコアロッド61の上端面に当接して、そのコアロッド61とエジェクタプレート6との相対移動を阻止するべくロックしている。
【0057】
他方、コアベース7側のストッパ71には中間レバー67に対向する突起部72が形成されており、後述するようにこの突起部72にて中間レバー67を介してロックカム63を回転させることにより、上記ロックカム63がアンロック動作するようになっている。
【0058】
このように、ロックカム63と中間レバー67およびストッパ71は、エジェクタプレート6に対するコアロッド61のロック,アンロックを司るロック機構62を形成している。
【0059】
したがって、本実施の形態によれば、中間レバー67がストッパ71に押圧されないかぎりロック機構62はロック状態を自己保持しており、そのためにエジェクタプレート6が突き出し動作を開始すれば、スライドコア3は図示しない他のエジェクタピンとともに一斉に突き出し動作を開始する。つまり、エジェクタプレート6の突き出し力はロックカム63のカム面63aからコアロッド61に直接伝達される。
【0060】
やがて、中間レバー67がストッパ71の突起部72に当接すると、図9に示すように、中間レバー67が押し上げられるのに伴ってロックカム63が反時計回り方向に回転変位し、ロックカム63のカム面63aがコアロッド61の上端面から完全に退避することでアンロック状態となる。同時に中間レバー67は溝部68との係合のために、それ以上のコアロッド61の下動を阻止する。
【0061】
これにより、エジェクタプレート6の突き出し力はコアロッド61に伝達されなくなってコアロッド61およびスライドコア3は停止し、以後は上記の各実施の形態と同様にエジェクタプレートに支持された図示外のエジェクタピンのみが単独で所定のストロークSだけ余分にストロークすることになる。
【0062】
本実施の形態でも、先に述べた各実施の形態と同様の作用効果が得られることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す要部断面図。
【図2】本発明の第2の実施の形態を示す要部断面図。
【図3】本発明の第3の実施の形態を示す要部斜視図。
【図4】図3の作動説明図。
【図5】図3の作動説明図。
【図6】図3に示す中間パイプおよびストッパを展開して模式化した作動説明図。
【図7】本発明の第4の実施の形態を示す要部断面図。
【図8】図7のe−e線に沿う断面図。
【図9】図8の作動説明図。
【図10】従来のたて型成形機における樹脂成形金型の断面説明図。
【図11】図10のa−a線に沿う拡大断面図。
【図12】図11の作動説明図。
【図13】図10のA部拡大断面図。
【符号の説明】
1…キャビティブロック
2…コアブロック
3…スライドコア
6…エジェクタプレート
8…エジェクタピン
11…圧縮コイルスプリング(弾性体)
21…コアロッド
30…ロックカム
33…ドライブカム
34…ロック機構
35…ドライブカム
37…ロックカム
38…ロック機構
41…コアロッド
42…ロック機構
43…第1のロッド部材
44…第2のロッド部材
45…中間パイプ(中間部材)
61…コアロッド
62…ロック機構
63…ロックカム
67…中間レバー

Claims (5)

  1. キャビティブロックとともに金型を形成するコアブロックに、型締め型開き方向にスライド可能で且つそのコアブロックの一部を形成するスライドコアが設けられているとともに、このコアブロックはコアロッドを介してエジェクタプレートに連結されていて、
    エジェクタプレートの突き出し動作の開始と同時にスライドコアがコアブロックから突出し始める一方で、エジェクタプレートがその突き出しストロークのストロークエンドに達するよりも先にスライドコアが停止するように構成された樹脂成形金型のスライドコア駆動装置であって、
    前記エジェクタプレートの突き出し動作の開始時から所定区間だけスライドコアをエジェクタプレートにロックして、上記所定区間だけエジェクタプレートとスライドコアとを同時作動させるロック機構が設けられていることを特徴とする樹脂成形金型のスライドコア駆動装置。
  2. スライドコアに連結されたコアロッドがエジェクタプレートに対して型締め型開き方向にスライド可能に支持されているとともに、それらのスライドコアおよびコアロッドが弾性体にてスライドコアの突出方向に常時付勢されていて、エジェクタプレートがその突き出しストロークのストロークエンドに達するよりも先にコアロッドの一部がコアブロック側のストッパ部材に当接することによりスライドコアの動きが停止して、それ以降のエジェクタプレートのストロークが上記弾性体にて吸収されるように構成されてなり、
    前記ロック機構は、エジェクタプレートの突き出し動作の開始初期だけコアロッドをエジェクタプレートにロックするものであることを特徴とする請求項1記載の樹脂成形金型のスライドコア駆動装置。
  3. 前記ロック機構は、コアロッドの軸心と直交する方向にスライドし得るようにエジェクタプレートに設けられて先端部がコアロッドの一部に係合離脱可能なロックカムと、エジェクタプレートのスライド変位に応じて前記ロックカムを駆動するドライブカムとを備えていることを特徴とする請求項2記載の樹脂成形金型のスライドコア駆動装置。
  4. 前記スライドコアとエジェクタプレートとを連結しているコアロッドは、その長手方向中間部でスライドコア側の第1のロッド部材とエジェクタプレート側の第2のロッド部材とに二分割されているとともに、それら第1,第2のロッド部材同士の間にロック機構が設けられていて、
    このロック機構は、第1のロッド部材に対して相対回転可能に連結されるとともに第2のロッド部材に対しては鉤状の溝部とこれに係合するピンとを介して相対回転可能で且つ軸心方向に相対移動可能に連結された中間部材と、コアブロック側に設けられるとともに前記中間部材との当接により該中間部材を所定量だけ回転させるストッパ部材から構成されてなり、
    エジェクタプレートがその突き出しストロークのストロークエンドに達するよりも先に中間部材が前記ストッパ部材に当接することにより、第2のロッド部材の突き出し力が第1のロッド部材に伝達されなくなって以降のエジェクタプレートのストロークが第2のロッド部材と中間部材との相対移動によって吸収されるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の樹脂成形金型のスライドコア駆動装置。
  5. スライドコアに連結されたコアロッドがエジェクタプレートに対して型締め型開き方向にスライド可能に支持されているとともに、それらコアロッドとエジェクタプレートとの間にロック機構が設けられていて、
    このロック機構は、ロック位置とアンロック位置との間で回転可能であって且つロック位置ではエジェクタプレートの突き出し力をそのままコアロッドに伝達するとともにアンロック位置ではその突き出し力をコアロッドに伝達しなくなるロックカムと、このロックカムに連結された中間レバーと、コアブロック側に設けられるとともに前記中間レバーとの当接によりロックカムをロック位置からアンロック位置に回転変位させるストッパ部材とから構成されてなり、
    エジェクタプレートがその突き出しストロークのストロークエンドに達するよりも先に中間レバーが前記ストッパ部材に当接することによりロックカムをロック位置からアンロック位置に回転変位させ、もってエジェクタプレートの突き出し力がコアロッドに伝達されなくなって以降のエジェクタプレートのストロークが該エジェクタプレートとコアロッドとの相対移動によって吸収されるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の樹脂成形金型のスライドコア駆動装置。
JP25171797A 1997-09-17 1997-09-17 樹脂成形金型のスライドコア駆動装置 Expired - Fee Related JP3610742B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25171797A JP3610742B2 (ja) 1997-09-17 1997-09-17 樹脂成形金型のスライドコア駆動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25171797A JP3610742B2 (ja) 1997-09-17 1997-09-17 樹脂成形金型のスライドコア駆動装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1177699A JPH1177699A (ja) 1999-03-23
JP3610742B2 true JP3610742B2 (ja) 2005-01-19

Family

ID=17226947

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25171797A Expired - Fee Related JP3610742B2 (ja) 1997-09-17 1997-09-17 樹脂成形金型のスライドコア駆動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3610742B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106863849B (zh) * 2017-03-16 2018-12-28 中国商用飞机有限责任公司北京民用飞机技术研究中心 Rtm模具
CN108858916A (zh) * 2018-07-03 2018-11-23 盐城市建得模塑有限公司 一种塑胶模具的自锁内抽模块
CN110421796B (zh) * 2019-08-27 2024-04-05 厦门新倍鑫模具有限公司 一种替代滑块铰牙结构的模具二次抽芯结构
CN112848130B (zh) * 2020-12-31 2022-07-29 宁波方正汽车部件有限公司 一种安全气囊四次顶出机构
CN112757585B (zh) * 2021-02-01 2023-03-28 杭州纳网信息科技有限公司 一种高韧性塑料衣架的加工工艺
CN114734564A (zh) * 2022-03-17 2022-07-12 江西理工大学 一种机械式自动化抽芯机构

Also Published As

Publication number Publication date
JPH1177699A (ja) 1999-03-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4465072B2 (ja) 自動車のステアリングコラムに取り付ける盗難防止装置
JP4248948B2 (ja) 電動ステアリングロック装置
JP3610742B2 (ja) 樹脂成形金型のスライドコア駆動装置
KR100725789B1 (ko) 금형장치
JP2007296773A (ja) 多色成形用スライドコア装置
JP3747844B2 (ja) 射出成形金型
CN111148614B (zh) 模具装置和树脂成型品的制造方法
JP4277409B2 (ja) 射出成形装置
JP4159520B2 (ja) アンダーカット部を有する成形品の射出成形金型
JPH07223244A (ja) 樹脂成形用金型装置
JP2009012331A (ja) スライドコア可動装置及びこれを備えた成形金型
JPH0686060B2 (ja) 成形用金型
JP4389395B2 (ja) 金型装置
JPH09174621A (ja) 型内ゲートカットにおけるスプルー部エジェクタピン構造
JP4511902B2 (ja) 成形装置および成形方法
JP3657137B2 (ja) エンジン始動装置
JP2709053B2 (ja) 成形品の飛散防止方法
JP3625786B2 (ja) 車両用シフトレバー装置
CN111730829B (zh) 一种产品boss柱顶出机构
JP3274951B2 (ja) 三段スライド構造のプラスチック成形用金型
JPH09193173A (ja) 金型装置
JPH03261525A (ja) 射出成形用金型
JP2846315B2 (ja) 自動変速機のシフトレバー制御装置
JP2600597Y2 (ja) 射出成形金型
JP3737013B2 (ja) ワーク払出し装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040706

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040831

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040928

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20041011

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071029

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081029

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091029

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091029

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101029

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees