JP3609971B2 - 接着性シリコーンエラストマーフィルム - Google Patents

接着性シリコーンエラストマーフィルム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品の接着性フィルムとして有用な接着性シリコーンエラストマーフィルム、それを用いたシリコーンエラストマーフィルム被覆体及び構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体デバイスのダイボンディング用やTABテープの接着用途にエポキシ系の接着性フィルムが使用されている。しかし、これらの接着性フィルムは、耐熱性が不十分であり、また低弾性化が不可能であるという問題を有する(高弾性体では、例えば2つの異種の基板間に接着層として貼り合わせて使用した場合、熱的及び機械的応力を緩和し難く、製品の信頼性を低下させる)。一方、シリコーン系の接着性フィルムは一般に高耐熱性で低弾性であるが、十分な接着性と作業性を有し、容易に製造できるものは知られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、取扱いが簡単で、均一な形状のクリーンなフィルムとして短時間に製造でき、使用時の工程を合理化でき、しかも低弾性で十分な耐熱性、接着性及び加工性を有する接着性シリコーンエラストマーフィルム、それを用いたシリコーンエラストマーフィルム被覆体及び構造体を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、
(A)一般式(I):
【0005】
【化2】
Figure 0003609971
で示されるオルガノポリシロキサン、
(B)放射線増感剤、及び
(C)一般式(III):
Si(OR (III)
(式中、R は非置換又は置換の低級アルキル基である。)
で示されるアルコキシシラン及びその部分加水分解縮合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物、
を含有する放射線硬化性シリコーンゴム組成物をフィルム状に成形し、得られたフィルムを放射線硬化させることにより得られる接着性シリコーンエラストマーフィルムを提供する。
【0006】
また本発明は、上記シリコーンエラストマーフィルムで基体の一部又は全部を覆い、次いで加熱して該フィルムを硬化させることにより得られるシリコーンエラストマーフィルム被覆体を提供する。
更に本発明は、上記シリコーンエラストマーフィルムを二つの基体間に挟み、次いで加熱して該フィルムを硬化させて両基体を相互に結合させることにより得られる構造体を提供する。
更に本発明は、上記接着性シリコーンエラストマーフィルムをダイと該ダイを装着すべき基体の所定箇所との間に挟んで配置し、該フィルムを該ダイと基体との間で加熱して硬化させる、ことを特徴とするダイボンディング方法を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】
<接着性シリコーンエラストマーフィルム>
本発明の接着性シリコーンエラストマーフィルムに使用される放射線硬化性シリコーンゴム組成物は、下記(A)〜(C)成分を含有してなる。なお、本発明で云う接着性シリコーンエラストマーフィルムは、シートを含むものである。
(A)オルガノポリシロキサン:
(A)成分のオルガノポリシロキサンはベースポリマーとして使用される成分であって、上記一般式(I)で表される。
【0008】
一般式(I)において、Rは同一でも異なってもよく、炭素原子数1〜9、好ましくは炭素原子数1〜6の非置換又は置換の1価炭化水素基である。この1価炭化水素基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、ノニル基等のアルキル基;シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基;又はこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の少なくとも一部をハロゲン原子、シアノ基等の置換基で置換した、クロロメチル基、シアノエチル基、トリフルオロプロピル基などの基等が挙げられるが、Rの50モル%以上がメチル基で、且つ25モル%以下がフェニル基であるものが好ましい。
【0009】
一般式(I)において、Xは上記一般式(II)で表される基である。一般式(II)におけるRは炭素原子数2〜4の2価炭化水素基又は酸素原子であるが、耐水性の点から好ましくは2価炭化水素基である。この2価炭化水素基の具体例としては、エチレン基、プロピレン基、メチルエチレン基、テトラメチレン基等の炭素原子数2〜4のアルキレン基が挙げられるが、好ましくはエチレン基である。
【0010】
一般式(II)におけるRは1〜3個、好ましくは2〜3個、更に好ましくは3個の(メタ)アクリロイル基〔特に(メタ)アクリロイロキシ基〕を有する炭素原子数4〜25の1価有機基である。Rにおける(メタ)アクリロイル基の具体例としてはCH=CHCOO−、CH=C(CH)COO−、CH=CHCO−、CH=C(CH)CO−等のアクリル官能性基、メタクリル官能性基などが挙げられる。このような(メタ)アクリロイル基を含むRの1価有機基の具体例としては、CH=CHCOOCHCH−、[CH=C(CH)COOCHC−CH−、(CH=CHCOOCHC−CH−、(CH=CHCOOCHC(C)CH−等の、1〜3個のアクリロイロキシ基又はメタクリロイロキシ基で置換された炭素原子数1〜10、好ましくは炭素原子数2〜6のアルキル基などが挙げられるが、好ましくはCH=CHCOOCHCH−、[CH=C(CH)COOCHC−CH−、(CH=CHCOOCHC−CH−、(CH=CHCOOCHC(C)CH−、CH=C(CH)COOCHCH−、[CH=C(CH)COOCHC(C)−CH−)及び(CH=CHCOOCH)[CH=C(CH)COOCH]CH−、更に好ましくは[CH=C(CH)COOCHC−CH−、(CH=CHCOOCHC−CH−、(CH=CHCOOCHC(C)CH−、(CH=CHCOOCH)[CH=C(CH)COOCH]CH−である。一般式(II)におけるRは同一でも異なってもよく、炭素原子数1〜9、好ましくは炭素原子数1〜6の非置換又は置換の1価炭化水素基である。Rの1価炭化水素基の具体例としては、一般式(I)におけるRとして例示したものと同じものが挙げられるが、 Rの場合と同様に、Rの50モル%以上がメチル基で、且つ25モル%以下がフェニル基であるものが好ましい。一般式(II)におけるRは炭素原子数1〜18、好ましくは炭素原子数1〜8の1価炭化水素基である。Rの1価炭化水素基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基等のアルキル基;シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基等のアリール基;アリル基、プロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基等が挙げられるが、好ましくはアルケニル基等の脂肪族不飽和基を除くものが使用される。また一般式(II)において、nは1〜3の整数、mは0〜2の整数で、且つn及びmは1≦n+m≦3を満足するが、n=1の時Rは複数個(即ち、2個又は3個)の(メタ)アクリロイル基を有する。
【0011】
一般式(I)において、Lは8〜10,000、好ましくは48〜1,000の整数である。
一般式(I)で示されるオルガノポリシロキサンとしては、具体的に下記のものを例示することができる。
【0012】
【化3】
Figure 0003609971
【0013】
【化4】
Figure 0003609971
【0014】
【化5】
Figure 0003609971
【0015】
【化6】
Figure 0003609971
【0016】
【化7】
Figure 0003609971
【0017】
【化8】
Figure 0003609971
【0018】
【化9】
Figure 0003609971
【0019】
【化10】
Figure 0003609971
【0020】
【化11】
Figure 0003609971
【0021】
【化12】
Figure 0003609971
【0022】
【化13】
Figure 0003609971
【0023】
【化14】
Figure 0003609971
【0024】
【化15】
Figure 0003609971
【0025】
【化16】
Figure 0003609971
【0026】
【化17】
Figure 0003609971
【0027】
【化18】
Figure 0003609971
【0028】
【化19】
Figure 0003609971
【0029】
【化20】
Figure 0003609971
【0030】
【化21】
Figure 0003609971
【0031】
【化22】
Figure 0003609971
【0032】
【化23】
Figure 0003609971
【0033】
【化24】
Figure 0003609971
及び
【0034】
【化25】
Figure 0003609971
〔上記式(1−1)〜(1−23)において、R’はメチル基、フェニル基又は3,3,3−トリフルオロプロピル基を示し、上記式(1−1)〜(1−11)において、Lは8〜10,000、好ましくは48〜1,000の整数を示し、上記式(1−12)〜(1−23)において、Lは10〜10,000、好ましくは48〜1,000の整数を示す。〕
【0035】
(A)成分のオルガノポリシロキサンは感放射線性基として−OR基を有している〔即ち、分子鎖両末端の各々に複数個(即ち、2〜9個)の(メタ)アクリロイル基を有している〕ので、紫外線等の放射線照射により容易に硬化するという特徴を持っている。このオルガノポリシロキサンは単独で、又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0036】
上記一般式(I)のオルガノポリシロキサンは、例えば、対応するクロロシロキサンと活性水酸基を有する(メタ)アクリロイル官能性化合物との脱塩化水素反応等により製造することができる。ここでクロロシロキサンとしては下記式で表されるものが例示される。
【0037】
【化26】
Figure 0003609971
【0038】
活性水酸基を有する(メタ)アクリロイル官能性化合物としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、メチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−1−アクリロキシ−3−メタクリロキシプロパン等が例示されるが、目的とするオルガノポリシロキサンが1つのケイ素原子に複数個(2〜9個)の(メタ)アクリロイル基を有することが好ましいことから、メチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート及び2−ヒドロキシ−1−アクリロキシ−3−メタクリロキシプロパンが好ましく、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートが更に好ましい。
【0039】
(B)放射線増感剤:
(B)成分の放射線増感剤としては、特に限定されないが、好ましくはベンゾフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オンなどのベンゾイル化合物(又はフェニルケトン化合物)、好ましくはカルボニル基のα−位の炭素原子上にヒドロキシ基を有するベンゾイル化合物(又はフェニルケトン化合物);2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビスアシルモノオルガノフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド等のオルガノホスフィンオキサイド化合物;更にイソブチルベンゾインエーテル等のベンゾインエーテル化合物;アセトフェノンジエチルケタール等のケタール化合物;チオキサントン系化合物;アセトフェノン系化合物等が例示される。これらは単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。(B)成分の配合量は、(A)成分100重量部に対して、通常0.5〜10重量部、好ましくは1.0〜5.0重量部である。
【0040】
(C)アルコキシシラン及び/又はその部分加水分解縮合物:
(C)成分のアルコキシシランは前記一般式(III)で表され、接着助剤として各種基体に対し良好な接着性を付与する成分である。
一般式(III)において、Rは炭素原子数1〜6程度の、好ましくは1〜4の低級アルキル基、又は炭素原子数1〜3個のアルコキシ基で置換された炭素原子数1〜3個の低級アルキル基である。該低級アルキル基の具体例としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基等が挙げられ、また上記アルコキシ置換低級アルキル基としては、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基等が挙げられる。
【0041】
なお、アルコキシシランの部分加水分解縮合物とは、該アルコキシ基の加水分解縮合反応によって生成する、分子中に少なくとも1個、好ましくは2個以上のアルコキシ基が残存するシロキサン化合物(特に、ケイ素原子数が2〜100個、好ましくは2〜30個程度のシロキサンオリゴマー)を意味する。
一般式(III)のアルコキシシランもその部分加水分解縮合物も各々単独で又は2種以上組み合わせて使用することができ、また一般式(III)のアルコキシシランとその部分加水分解縮合物とを混合して使用することもできる。
(C)成分の配合量は、(B)成分の場合と同様、(A)成分100重量部に対して、通常0.5〜10重量部、好ましくは1.0〜5.0重量部である。
【0042】
その他の任意成分:
本発明で使用される放射線硬化性シリコーンゴム組成物には、硬化時の収縮率、得られる硬化物の熱膨張係数、機械的強度、耐熱性、耐薬品性、難燃性、熱膨張係数、ガス透過率等を適宜調整するために、必要に応じて各種添加剤を配合することができる。添加剤としては、例えば、煙霧質シリカ、沈降性シリカ、溶融シリカ、粉砕シリカ、結晶シリカ、シリカエアロゲル、石英粉末、ガラス繊維、酸化鉄、酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の無機質充填剤;ヒドロキノン、メトキシヒドロキノン等の重合禁止剤(ポットライフ延長剤)等が挙げられる。
また、各種基材に対する接着性をより速やかに発現させるために、チタン酸エステル、チタンキレート化合物等の有機チタン化合物を配合することもできる。
【0043】
組成物の調製:
本発明で使用される放射線硬化性シリコーンゴム組成物は上記(A)〜(C)成分及び必要に応じてその他の添加剤を混合することにより調製される。こうして得られる放射線硬化性シリコーンゴム組成物は、用途に応じ低粘度(液状)からペースト状又はコンパンド状が可能で、フィルム等の成形物への加工が容易であり、また紫外線等の放射線により短時間で硬化し、接着性のあるシリコーンエラストマー成型品(硬化物)を与えるという特徴を持っている。
【0044】
接着性シリコーンエラストマーフィルムの製造:
接着性シリコーンエラストマーフィルムは、上記で得られたシリコーンゴム組成物が低粘度ならば、例えばフィルム又はシート状の金型へ流し込む等の方法でフィルム又はシートに成形し、またシリコーンゴム組成物が高粘度やコンパウンド状であれば、カレンダーロールやインジェクション成形機等でフィルム又はシート状に成形し、得られたフィルム状成型品に紫外線等の放射線を短時間照射することにより製造される。なお、本発明では上記組成物はフィルム状又はシート状に成形するが、組成物自体は他のいかなる形状に成形することも可能である。
こうして得られる本発明の接着性シリコーンエラストマーフィルムは、通常、必要に応じて、0.01〜2.00mmの範囲の厚さにされる。
【0045】
放射線としては、紫外線、遠赤外線、電子線、X線、γ線などが挙げられるが、装置の手軽さ、扱いの容易性などから、紫外線を使用することが好ましい。紫外線を発する光源としては、例えば高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、カーボンアークランプ及びキセノンランプ等が挙げられる。放射線の照射量は、組成物の厚さによって異なり、例えば厚み2mmに対して紫外線(ピーク:320〜390nm)を200〜2,400mJ/cm、好ましくは400〜1,600 mJ/cmである。
【0046】
用途:
本発明の接着性シリコーンエラストマーフィルムは、各種電子部品の被覆剤、接着剤等、特に接着剤、例えば半導体素子のダイボンディング剤として有用である。
【0047】
<シリコーンエラストマー被覆体及び構造体>
本発明のシリコーンエラストマー被覆体は、以上のようにして得られるシリコーンエラストマーフィルムで基体の一部又は全部を覆い、次いで加熱して該フィルムを硬化させることにより製造される。また本発明の構造体は、シリコーンエラストマーフィルムを二つの基体(例えば、物品の二つの部分)間に挟み、次いで通常圧着下で、加熱して該フィルムを硬化させて両部分を相互に結合させることにより製造される。シリコーンエラストマーフィルムは接着性を有するので、上記被覆体又は構造体の接着層として有効に働く。ダイボンディングの場合を例に説明すると、本発明の接着性シリコーンエラストマーフィルムをダイと該ダイを装着すべき基体(リードフレームやパッケージ)の所定箇所との間に挟んで配置し、該フィルムを該ダイと基体との間で加熱して硬化させる。こうしてダイボンディングが完了する。
【0048】
これらの被覆体及び構造体の製造に使用される基体としては、特に限定されないが、シリコン、ガラス、アルミニウム、ポリカーボネート、ポリイミド、ガラスエポキシ等が例示できる。加熱温度は、通常60〜200℃、好ましくは100〜180℃である。加熱時間は通常1分〜2時間である。
【0049】
【実施例】
以下に本発明を実施例によって説明する。なお、例中、部は重量部、式中のMeはメチル基、Phはフェニル基、Etはエチル基を表す。
【0050】
〔実施例1〕
攪拌装置、還流冷却器、滴下ロート、乾燥空気導入器を取り付けた1,000mlの反応装置に、下記平均式:
【0051】
【化27】
Figure 0003609971
で示されるクロロオルガノポリシロキサン571g、2−ヒドロキシ−1−アクリロキシ−3−メタクリロキシプロパン(商品名:NKエステル701−A、新中村化学工業(株)製)47g、トルエン200ml、トリエチルアミン26g、及び重合禁止剤としてジブチルヒドロキシトルエン2000ppmを入れ、攪拌しながら、70℃に昇温して7時間加熱、反応させた。反応液を放冷後、濾過し、プロピレンオキサイド4gを添加し、室温で1時間攪拌し、次いで100℃/30mmHgでストリップを行って下記式で示される透明なオイル状のオルガノポリシロキサンを得た。
【0052】
【化28】
Figure 0003609971
【0053】
次にこのオルガノポリシロキサン100部に2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン2部、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド1部、テトラメトキシシラン3部を混合し、放射線硬化性オルガノポリシロキサン組成物を得た。
【0054】
この組成物をNiメッキ金型(縦100mm×横100mm、深さ1mm)に流し込み、80W/cmのメタルハライド水銀灯2灯を備えたコンベア炉内で2秒間、紫外線を照射し(照射量800mJ/cm)、放射線硬化させた。得られた接着性シリコーンエラストマーフィルムの硬さをJIS K6301に従って測定した。なお、硬さはスプリング式A型試験機で測定した。その結果を表1に示す。
【0055】
次に、上記シリコーンエラストマーフィルムを縦25mm×横10mmに切り、基体(基板)としてアルミニウム、シリコンウエハ、ポリイミドフィルム、ガラス又はポリカーボネートの各2枚のテストピース間に挟み、これを100gf/cmで圧着し、150℃で60分間加熱硬化させて構造体を製造し、せん断接着力を測定した。その結果を表2に示す。
【0056】
〔実施例2〕
テトラメトキシシランの代わりに下記式:
【0057】
【化29】
Figure 0003609971
で示されるテトラメトキシシランの部分加水分解縮合物(メトキシシロキサンオリゴマー)を用いた他は実施例1と同様にして組成物を調製し、この組成物を用いて接着性シリコーンエラストマーフィルム及び構造体を製造し、実施例1と同様の試験を行った。その結果を表1及び表2に示す。
【0058】
〔実施例3〕
テトラメトキシシランの代わりに下記式:
【0059】
【化30】
Figure 0003609971
で示されるテトラエトキシシランの部分加水分解縮合物(エトキシシロキサンオリゴマー)を用いた他は実施例1と同様にして組成物を調製し、この組成物を用いて接着性シリコーンエラストマーフィルム及び構造体を製造し、実施例1と同様の試験を行った。その結果を表1及び表2に示す。
【0060】
〔比較例1〕
テトラメトキシシランを添加しなかった他は実施例1と同様にして組成物を調製し、この組成物を用いて接着性シリコーンエラストマーフィルム及び構造体を製造し、実施例1と同様の試験を行った。その結果を表1及び表2に示す。
〔比較例2〕
テトラメトキシシランの代わりにアクリロキシプロピルトリメトキシシランを用いた他は実施例1と同様にして組成物を調製し、この組成物を用いて接着性シリコーンエラストマーフィルム及び構造体を製造し、実施例1と同様の試験を行った。その結果を表1及び表2に示す。
〔比較例3〕
テトラメトキシシランの代わりに下記式:
【0061】
【化31】
Figure 0003609971
で示されるメチルトリメトキシシランの加水分解縮合物(メチル基含有メトキシシロキサンオリゴマー)を用いた他は実施例1と同様にして組成物を調製し、この組成物を用いて接着性シリコーンエラストマーフィルム及び構造体を製造し、実施例1と同様の試験を行った。その結果を表1及び表2に示す。
【0062】
【表1】
Figure 0003609971
(注)JIS K6301に規定されるスプリング式A型試験機で測定
【0063】
【表2】
Figure 0003609971
(注)単位:kg/cm
【0064】
【発明の効果】
本発明の接着性シリコーンエラストマーフィルムは、下記のような利点を有する。
(1)短時間で放射線硬化して得られるので、製造時間が短縮できる上、均一な形状で得られるので、接着した製品の品質を安定化でき、しかもクリーンなフィルムとして得られる。
(2)加工性が良いので、カットにより定型の接着層を形成することができる。
(3)低弾性であるため、2つの異なる基板の貼り合わせにおける熱的及び機械的応力を緩和し、接着した製品の信頼性を向上できる。
(4)硬化物であるため、取扱いが簡単である。
(5)フィルム状成形品として供給されるため、使用時の工程(接着した製品を製造する工程)が合理化できる。

Claims (8)

  1. (A)一般式(I):
    Figure 0003609971
    で示されるオルガノポリシロキサン、
    (B)放射線増感剤、及び
    (C)一般式(III):
    Si(OR6)4 (III)
    (式中、R6 は非置換又は置換の、炭素原子数1〜6のアルキル基である。)
    で示されるアルコキシシラン及びその部分加水分解縮合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物、
    を含有する放射線硬化性シリコーンゴム組成物をフィルム状に成形し、得られたフィルムを放射線硬化させることにより得られる接着性シリコーンエラストマーフィルム。
  2. 厚さが 0.01 〜2 mm である請求項1に記載の接着性シリコーンエラストマーフィルム。
  3. 電子部品被覆用または電子部品接着用である請求項1または2に記載の接着性シリコーンエラストマーフィルム。
  4. 請求項1または2に記載の接着性シリコーンエラストマーフィルムからなる電子部品用被覆剤。
  5. 請求項1または2に記載の接着性シリコーンエラストマーフィルムからなる電子部品用接着剤。
  6. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の接着性シリコーンエラストマーフィルムで基体の一部又は全部を覆い、次いで加熱して該フィルムを硬化させることにより得られるシリコーンエラストマーフィルム被覆体。
  7. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の接着性シリコーンエラストマーフィルムを二つの基体間に挟み、次いで加熱して該フィルムを硬化させて両基体を相互に結合させることにより得られる構造体。
  8. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の接着性シリコーンエラストマーフィルムをダイと該ダイを装着すべき基体の所定箇所との間に挟んで配置し、該フィルムを該ダイと基体との間で加熱して硬化させる、ことを特徴とするダイボンディング方法。
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