JP3608607B2 - 難燃性付与用マスターバッチ及び難燃性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に熱可塑性有機樹脂に難燃性を付与するために配合するマスターバッチ及び難燃性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、電気・電子機器部品、建材、自動車部品、日用品等の樹脂成形品に難燃性を付与すべく、熱可塑性有機樹脂に有機ハロゲン化合物、或いは三酸化アンチモン化合物等が添加されている。しかしながら、これらの化合物は有害であったり、燃焼時有害なガスを発生する等の欠点があり、その解決が求められていた。
【0003】
これに対して、有害ガスを発生しないシリコーン樹脂を添加して難燃性を向上させる方法が開発され、注目されている(特開昭54−36365号、特開平4−226159号、特開平9−169914号、特開昭54−102352号、特開平6−306265号公報)。
【0004】
このシリコーン樹脂は、液状から固体まで種々の形状のものが適用可能であるが、固形状シリコーン樹脂の場合、粉体化する工程が必要となり、粉体のために混練時の取り扱いが容易でなく、微量の定量添加が難しく、均一分散が難しいといった欠点がある。また、液状シリコーン樹脂の場合、シェアーが掛かりにくく、少量の成分を熱可塑性樹脂中に均一分散することが難しい等の問題点がある。
【0005】
本発明は、上記問題点を解消するためになされたもので、特に各種熱可塑性有機樹脂に少量でも容易に均一分散することができ、この熱可塑性有機樹脂に優れた難燃性を付与することができる難燃性付与用マスターバッチ及びこれを配合した難燃性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討を行った結果、フェニル基含有シリコーン樹脂、特に下記平均組成式(1)
(CSiX(4−m−n−p)/2 (1)
〔但し、Rは水素原子又はフェニル基を除く一価の有機基であり、XはOH基又は加水分解性基であり、m,nは0.3≦m≦1.8、0≦n≦1.5、1.0≦m+n<2.0、0.2≦m/(m+n)≦1.0の範囲を満たす数であり、pは0≦p≦1.5、1.0≦m+n+p≦3.0を満たす数である。〕
で示されるフェニル基含有シリコーン樹脂を熱可塑性有機樹脂と混合乃至は混練した組成物を難燃性付与用マスターバッチとして、特に各種熱可塑性有機樹脂に配合した場合、このマスターバッチが難燃性を付与されるべき熱可塑性有機樹脂に容易に均一分散されて、この熱可塑性有機樹脂に優れた難燃性が付与されること、この場合、上記マスターバッチの使用量が極く少量でも熱可塑性有機樹脂に対する均一分散性に優れ、良好な作業性を与えることを知見し、本発明をなすに至ったものである。
【0007】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の難燃性付与用マスターバッチは、(A)熱可塑性有機樹脂100部(重量部、以下同じ)と、(B)フェニル基含有シリコーン樹脂20〜200部を主成分とするものである。
【0008】
ここで、上記(A)成分の熱可塑性有機樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルアルコール、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリアミドイミド、ポリ酢酸ビニル、ポリエステル、アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂等、スチレン系、オレフィン系、エステル系、ウレタン系、フッ素系等の熱可塑性エラストマーが例示され、熱可塑性有機樹脂であれば特に限定されない。なお、上記の例示からも明らかなように、本発明において熱可塑性有機樹脂は熱可塑性エラストマーを含む意味で用いる。本成分としては、これらの樹脂を単独で使用しても良く、また2種類以上の混合物を使用しても良い。
【0009】
次に、本発明に使用される(B)成分のフェニル基含有シリコーン樹脂としては、下記平均組成式(1)
(CSiX(4−m−n−p)/2 (1)
で表されるシリコーン樹脂が好適に用いられる。ここで、Rは水素原子又はフェニル基を除く一価の有機基である。Rの有機基としては、炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基等の脂肪族又は脂環式の一価炭化水素基、例えばメチル、エチル、ビニル、プロピル、アリル、iso−プロピル、ヘキシル、シクロヘキシル、デシル基等の他、難燃性の損なわない範囲で上記非置換の一価炭化水素基の水素原子の一部をエポキシ基、(メタ)アクリル基、アミノ基、メルカプト基等の有機反応性基で置換した置換一価炭化水素基を挙げることができる。なお、フッ素原子以外のハロゲン置換炭化水素基、特に臭素原子置換炭化水素基は好ましくない。これらの中では、特に耐熱性、耐候性を考慮すれば、メチル基が好ましい。XはOH基又は加水分解性基を表し、加水分解性基としては炭素数1〜6のオルガノオキシ基が好ましい。具体的には、OH、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、iso−プロポキシ、ブトキシ、t−ブトキシ、ヘキシルオキシ、シクロヘキシルオキシ、フェノキシ基等を例示できる。なお、メトキシ、エトキシ基は加水分解して経時変化し易いため、オルガノオキシ基としては炭素数3〜6のもの、特に炭素数3〜6のアルコキシ基が好ましく、Xとしては、特にOH基、プロポキシ基、ブトキシ基がより好ましい。
【0010】
m、n、pは各々以下の条件を満たすことが難燃性や加工性の点で好ましい。mは0.3≦m≦1.8、nは0≦n≦1.5、pは0≦p≦1.5、更に1.0≦m+n<2.0、0.2≦m/(m+n)≦1.0、1.0≦m+n+p≦3.0の各範囲を満たすことが好ましい。
【0011】
ここで、上記式(1)のフェニル基含有シリコーン樹脂において、フェニル基は、熱可塑性有機樹脂への分散を促進すると共に、難燃性を付与する役割を果たす。その含有率mが0.3未満では、分散性並びに難燃性を付与するに必要なフェニル基の絶対量が不足することがあり、1.8を超過するとフェニル基により引き起こされる立体障害のため合成が難しくなることがある。更に好ましくは、0.3≦m≦1.5の範囲を満たすのが良い。水素原子又はフェニル基以外の有機基であるRは含有されなくても良いが、その含有率nが1.5を超過すると潤滑性が発現し、混練性が不良となることがある。更に好ましくは0≦n≦1.2の範囲を満たすのが良い。OH基又は加水分解性基は含有されなくても良いが、その含有率pが1.5を超過すると、分子末端の比率が高く、結果的に分子サイズが小さくなり、難燃性が低下することがある。更に好ましくは、0.01≦p≦1.2の範囲を満たすのが良い。また、フェニル基とRの含有率(m+n)が1.0未満では、2官能単位(D単位)を含まなくなるため、フェニル基含有シリコーン樹脂は固くなり、分散性が不良となり、更に空間的広がりが小さくなることにより難燃性が低下することがある。含有率(m+n)が2.0以上では、フェニル基含有シリコーン樹脂が液状になり、滑り性が発現するため配合・混練が困難となったり、成型品にベタツキが発生することがある。フェニル基及びR中のフェニル基の含有率(m/(m+n))が0.2未満では、分子全体のフェニル基含有率が低くなり、十分な難燃性を発現しなくなることがある。更に好ましくは、0.5≦m/(m+n)≦1.0の範囲を満たすのが良い。また、(m+n+p)は1.0〜3.0、更に好ましくは1.0〜2.6の範囲である。
【0012】
上記(B)成分のフェニル基含有シリコーン樹脂は、従来公知の種々の方法で製造することができる。即ち、対応する原料のクロルシラン又はアルコキシシランを溶剤中で加水分解・縮合する方法、クロルシランを脱水反応でシロキサン結合を形成する方法、アルコキシシランをアルカリ性触媒を用いて加水分解・縮合する方法等を例示することができる。これらの製造方法に限定される必要はなく、上記構造を形成できる方法であればどのような方法でも適用できる。
【0013】
出発原料としては、テトラクロルシラン、トリクロルシラン、メチルトリクロルシラン、エチルトリクロルシラン、ビニルトリクロルシラン、プロピルトリクロルシラン、アリルトリクロルシラン、iso−プロピルトリクロルシラン、ヘキシルトリクロルシラン、シクロヘキシルトリクロルシラン、デシルトリクロルシラン、フェニルトリクロルシラン、メチルハイドロジェンジクロルシラン、ジメチルジクロルシラン、エチルメチルジクロルシラン、ビニルメチルジクロルシラン、プロピルメチルジクロルシラン、アリルメチルジクロルシラン、iso−プロピルジクロルシラン、ヘキシルメチルジクロルシラン、シクロヘキシルメチルジクロルシラン、デシルメチルジクロルシラン、フェニルメチルジクロルシラン、ジフェニルジクロルシラン、ジメチルハイドロジェンクロルシラン、トリメチルクロルシラン、ジメチルヘキシルクロルシラン、ジメチルフェニルクロルシラン、ジフェニルメチルクロルシラン等のクロルシラン類、及びこれらクロルシランに対応するメトキシシラン、エトキシシラン、イソプロポキシシラン等のアルコキシシラン、並びにこれらアルコキシシランの部分加水分解・縮合物を使用することができる。場合により、γ−(メタクリロキシプロピル)トリメトキシシラン、γ−(メタクリロキシプロピル)メチルジメトキシシラン、γ−(アクリロキシプロピル)トリメトキシシラン等のアクリル官能性シラン類、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジメトキシシラン等のエポキシ官能性シラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ官能性シラン類、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等のメルカプト官能性シラン類等の有機官能性シランを使用することもできる。
【0014】
上記(B)成分のフェニル基含有シリコーン樹脂は、25℃(室温)において固体であるものが好ましく、また、その数平均分子量は、500〜100,000、特に2,000〜50,000とすることが好ましい。
【0015】
また、前記(A)成分の熱可塑性有機樹脂100部に対して、(B)成分のフェニル基含有シリコーン樹脂の配合割合は、20〜200部の範囲であり、好ましくは20〜150部の範囲である。(B)成分のフェニル基含有シリコーン樹脂が20部未満であると、マスターバッチとしての付加価値が低くなり、200部を超えると、得られたマスターバッチの粘性が高くなりペレット化が困難となる。
【0016】
本発明のマスターバッチは、上記(A)、(B)成分を混合乃至は混練することにより得ることができ、またペレットとして成形、使用することが好ましい。
【0017】
混合温度は、(A)成分の熱可塑性有機樹脂の溶融温度以上の温度条件下で(A)成分の熱可塑性有機樹脂を溶融し、(B)成分のフェニル基含有シリコーン樹脂と混練するが、(A)成分の熱可塑性有機樹脂の溶融温度より高い温度、特に5℃以上高い温度条件下で行うことが好ましい。混合装置としては、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、プラベンダー、プラスチーコーダー、加圧ニーダー、一軸混練押出機、二軸混練押出機等が挙げられる。なお、マスターバッチをペレット状に成形する場合には通常ペレタイザーが使用される。
【0018】
本発明のマスターバッチは、各種樹脂製品に難燃性を付与するために使用される。この場合、樹脂としては、熱硬化性のものでも良いが、特に熱可塑性有機樹脂であることが好ましい。このマスターバッチが配合される熱可塑性有機樹脂としては、先に(A)成分の熱可塑性有機樹脂で例示したものを挙げる事ができる。この場合、マスターバッチが配合される熱可塑性有機樹脂とマスターバッチの製造に用いた熱可塑性有機樹脂とは互いに同一でも異なっていても良いが、両者が同系又は同一の樹脂であることが好ましい。上記マスターバッチの配合量は樹脂、特に熱可塑性有機樹脂100部に対して0.2〜10部であることが好ましく、上記(B)成分のフェニル基含有シリコーン樹脂がマスターバッチ中の(A)成分の熱可塑性有機樹脂を含む樹脂成分全体の0.1〜5重量%、特に0.2〜3重量%であることが好ましい。
【0019】
【実施例】
以下、実施例と比較例を示し、本発明を更に具体的に説明する。なお、「部」及び「%」は、特に断らない限り「重量部」及び「重量%」を示す。また、難燃性の評価は、アンダーライターズ・ラボラトリーズ・Incの定めている規格(UL94:機器部品用プラスチック材料の燃焼性試験の規格)に準拠し、1/16インチ厚の板を成型して使用した。
【0020】
[実施例1]
原料ホッパーを取り付けた二軸セグメント混練押出機((株)東洋精機製作所製:型式2D50F)の第一バレル部を280℃にし、この第一バレル部にホッパーからペレット状のポリカーボネート樹脂を20kg/hrの速度で定量供給した。また、第二バレル部に平均組成式(C0.9(CH0.6Si(OH)0.041.23で表され、数平均分子量が3,000のフェニル基含有シリコーン樹脂(i)(室温で固体)を20kg/hrの速度で定量供給した。このようにしてポリカーボネート樹脂とフェニル基含有シリコーン樹脂を溶融混練してフェニル基含有シリコーン樹脂を50%含有するマスターバッチとし、更にペレット化した。次に、前記二軸セグメント混練押出機の第一バレル部を280℃にし、この第一バレル部にホッパーからペレット状のポリカーボネート94部と、上記マスターバッチ6部とを混合したものを供給して溶融混練してフェニル基含有シリコーン樹脂を3%含有する樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物を射出成形機にて1/16インチ厚の板を作製し、その難燃性(n=3)を測定した。なお、分散性も電子顕微鏡を用いて測定した。これらの結果を表1に示した。
【0021】
[実施例2]
フェニル基含有シリコーン樹脂として平均組成式(C1.0(CH0.4Si(OC0.161.22で表され、数平均分子量が1,100のフェニル基含有シリコーン樹脂(ii)(室温で固体)を使用し、実施例1と同様にしてフェニル基含有シリコーン樹脂を50%含有するマスターバッチを得た。次にポリカーボネート樹脂98部とフェニル基含有シリコーン樹脂を50%含有するマスターバッチ2部とジフェニルスルホン酸ナトリウム0.5部を溶融混練し、フェニル基含有シリコーン樹脂を1%含有する樹脂組成物を得て実施例1と同様にして成型板を評価した。結果を表1に示した。
【0022】
[実施例3]
実施例1において、ポリカーボネート樹脂の代わりに芳香族系エポキシ樹脂を使用し、同様に評価を行った。結果を表1に示した。
【0023】
[実施例4]
実施例1において、フェニル基含有シリコーン樹脂(i)の代わりに、平均組成式(C0.84(CH0.56Si(OC0.281.16で表され、数平均分子量が1,050のフェニル基含有シリコーン樹脂(iii)(室温で液状)を使用し、実施例1と同様にして得た成型板を評価した。結果を表1に示した。
【0024】
[比較例1]
原料ホッパーを取り付けた二軸セグメント混練押出機((株)東洋精機製作所製:型式2D50F)の第一バレル部を280℃にし、この第一バレル部にホッパーからペレット状のポリカーボネート樹脂を19.4kg/hrの速度で定量供給した。また、第二バレル部に平均組成式(C0.9(CH0.6Si(OH)0.041.23で表され、数平均分子量が3,000のフェニル基含有シリコーン樹脂(i)を0.6kg/hrの速度で定量供給した。このようにしてポリカーボネート樹脂とフェニル基含有シリコーン樹脂を溶融混練してフェニル基含有シリコーン樹脂を3%含有するマスターバッチとし、更にペレット化した。次に、前記二軸セグメント混練押出機の第一バレル部を280℃にし、この第一バレル部にホッパーからペレット状のポリカーボネート94部と、上記マスターバッチ6部とを混合したものを供給して溶融混練して、フェニル基含有シリコーン樹脂を0.18%含有する樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物を射出成形機にて1/16インチ厚の板を作製し、その難燃性(n=3)を測定した。なお、分散性も電子顕微鏡を用いて測定した。これらの結果を表1に示した。
【0025】
[比較例2]
フェニル基含有シリコーン樹脂として平均組成式(C1.0(CH0.4Si(OC0.161.22で表され、数平均分子量が1,100のフェニル基含有シリコーン樹脂(ii)を使用し、比較例1と同様にしてマスターバッチを得た。次にポリカーボネート樹脂98部とフェニル基含有シリコーン樹脂を50%含有するマスターバッチ2部とジフェニルスルホン酸ナトリウム0.5部を溶融混練し、比較例1と同様にして得た成型板を評価した。結果を表1に示した。
【0026】
[比較例3]
比較例1において、ポリカーボネート樹脂の代わりに芳香族系エポキシ樹脂を使用し、同様に評価を行った。結果を表1に示した。
【0027】
【表1】
Figure 0003608607
【0028】
【発明の効果】
本発明のマスターバッチは、各樹脂への混練が容易で均一分散しやすく、微量の定量添加ができ、優れた難燃性を付与させることができるといった利点を有する。

Claims (6)

  1. (A)熱可塑性有機樹脂 100重量部、
    (B)下記平均組成式(1)
    (C65mnSiXp(4-m-n-p)/2 (1)
    〔但し、Rは水素原子又はフェニル基を除く一価の有機基であり、XはOH基又は加水分解性基であり、m,nは0.3≦m≦1.8、0≦n≦1.5、1.0≦m+n<2.0、0.2≦m/(m+n)≦1.0の範囲を満たす数であり、pは0≦p≦1.5、1.0≦m+n+p≦3.0を満たす数である。〕
    で示されるフェニル基含有シリコーン樹脂 20〜200重量部
    を主成分としてなることを特徴とする難燃性付与用マスターバッチ。
  2. (B)成分のフェニル基含有シリコーン樹脂の加水分解性基が、炭素数3〜6のアルコキシ基であることを特徴とする請求項1記載の難燃性付与用マスターバッチ。
  3. (B)成分のフェニル基含有シリコーン樹脂が、25℃で固体であることを特徴とする請求項1又は2項記載の難燃性付与用マスターバッチ。
  4. (A)成分の溶融温度より高い温度で(A)成分の熱可塑性有機樹脂と(B)成分のフェニル基含有シリコーン樹脂を混練りすることにより得られる請求項1乃至3のいずれか1項記載の難燃性付与用マスターバッチ。
  5. ペレット状である請求項1乃至4のいずれか1項記載の難燃性付与用マスターバッチ。
  6. 熱可塑性有機樹脂100重量部に対して請求項1乃至5のいずれか1項記載の難燃性付与用マスターバッチを0.2〜10重量部配合してなることを特徴とする難燃性樹脂組成物。
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