JP3606965B2 - X線診断装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、天板上の患者(被検体)にX線を曝射し、この患者を透過したX線像を撮影してテレビジョンモニタに表示するX線診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
X線像を撮影する場合、診断内容に応じて患者のさまざまな方向からX線像を撮影することが必要とされる。また、患者の体内にある造影剤(バリウム等)の位置を撮影に適した位置に移動させることが必要とされている。従来、このような造影剤の移動や撮影方向の移動は、天板上で患者に***を変えてもらうことにより行っていた。しかしながら、老人や動きの不自由な患者の場合、患者に***を変えてもらうことが難しく撮影が難しかった。
【0003】
近年、このようなX線撮影を簡単に行う方法として多目的X線診断装置が知られるようになった。
一般に多目的X線診断装置は、患者を乗せる天板101と、回転可能なCアーム102に支持されたX線発生部103及びX線像撮影部104を備えている。患者は、固定バンドにより天板101により固定され、天板101と共に回転する。医師は、操作パネルを操作して天板101と共に患者を回転させることにより、造影剤の移動や撮影方向の移動を行うことができる。また、多目的X線撮影装置では、Cアーム102を回転することにより、X線発生部103とX線像撮影部104を回転移動させてX線像の撮影方向を変えることができるようになっている。また、多目的X線診断装置の天板には、患者に造影剤や空気を注入するための注腸器106が設けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
第1に従来の多目的X線診断装置は、天板101の被検体載置面が比較的小さな曲率の円弧状の形状となっていたため、患者の側方からX線像を撮影する場合、天板がX線像内の患者部分に重なり良好なX線像が得られないとう問題があった。また、患者は固定バンドにより天板101に固定されている。しかしながら従来は、天板101に固定バンド取り付け用の金具や穴を設けていたため、これら金具や穴がX線像に写り込み良好なX線像が得られないという問題があった。
【0005】
第2に従来の多目的X線診断装置は、天板を天板長手方向の両端で支持する両持支持構造となっていた。このため、天板支持部が邪魔となり、天板101とCアーム7との駆動機構の間に医師が出入りしにくくなるという問題があった。
【0006】
第3に従来の多目的X線診断装置は、注腸器106が天板101の被検体載置面側で、且つ、足部側に設けられていた。このため、患者の足部側のスペースが狭くなる、天板101を起倒させた時の患者の位置が高くなり乗り降りがしにくくなる、注腸器106が漏出した造影剤等により汚れ易くなるという問題があった。
【0007】
第4に多目的X線診断装置では、固定バンドを用いて患者を天板101に固定しているが、固定する際の取り付け順序が複雑で分かりにくく、このため、患者の固定に時間がかかっていた。
【0008】
第5に従来の多目的X線診断装置は、天板101の回転角度を制限することができなかったため、操作ミス等により必要以上に天板101を回転させてしまうという問題があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1対応の発明は、被検体を乗せるものであり、ほぼ平坦な被検体載置面を有する天板と、天板の回転を指示するための回転指示手段と、前記回転指示手段の出力に基づいて、前記天板を回転させる天板回転手段と、前記被検体に向けてX線を曝射するX線管と、前記被検体を透過したX線像を撮影するX線像撮影部と、前記天板に設けられ、前記被検体を前記天板に固定する固定バンドを前記天板に固定するための着離部材とを備え、前記着離部材は、前記着離部材上に固定される前記固定バンドの位置が前記天板の長手方向において調節可能となるように、前記固定バンドの幅よりも前記長手方向に広いことを特徴とする特徴とするX線診断装置である。請求項1対応の発明は、回転する天板がほぼ平坦となっており、固定バンドが着離部材で天板に固定されるので、さまざまな方向から良好なX線像を安全に撮影することができる。
【0010】
請求項2対応の発明は、 前記着離部材は、
複数の前記固定バンドを、前記天板の長手方向の一定範囲における任意の位置に固定できるように、前記長手方向に連続して設けられることを特徴とするX線診断装置である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の第1の実施の形態を図1乃至図5を参照して説明する。尚、動作方向は、次のように定義して説明をする。
1)ローリング方向d1 … 天板に仰臥している患者を基準として、患者の体軸(頭部から足部へかけての軸)回りの方向。
2)長手動方向d7 … 天板に仰臥している患者を基準として、体軸に沿う方向。天板の被検体載置面の長手方向。
3)左右動方向d3 … 長手動方向d7と直交し、且つ、床面と平行な方向。
4)上下動方向d10 … 長手動方向d7と直交し、且つ、左右動方向d3と直交する方向。
5)前後動方向d4、d9 … 患者(天板)に接近、または遠ざかる方向。
6)上昇下降動方向d2 … 床面に接近、または遠ざかる方向。
7)撮影方向 … X線発生部の焦点とX線像撮影部の撮影面中心を結ぶ線(以下、撮影軸という)に沿った方向。
【0016】
図1及び図2は、本発明を適用した多目的X線診断装置の外観を示す斜視図及び側面図である。
天板1は、被検体(患者)を乗せる長方形の板材であり、その長手方向の一端が天板支持部2により支持されている。この天板1は、CFRP(カーボンファイバー強化プラスチック)等のX線透過部材で構成されている。天板1の被検体載置面は、平面(または曲率の大きな円弧状の面)となっており、また、天板1の厚さはほぼ全面にわたって均一になっている。天板支持部2は、天板1を支持するものであり、天板をローリング方向d1に回転する駆動機構を備えている。なお、天板支持部2は、天板1を1方向にエンドレスに連続回転することができる。X線発生部3は、患者に向けてX線を曝射するものであり、焦点からX線を発生するX線管(図示せず)及びX線管で発生したX線が所定の照射野に曝射されるようにX線を絞る絞り機構を備えている。X線発生部ホルダ4は、 X線発生部3を支持するものであり、X線発生部3を前後動方向d9に沿って平行移動する駆動機構4aを備えている。X線像撮影部5は、患者を透過したX線像を撮影するものであり、そのX線像撮影面がX線発生部3のX線曝射口と対向するように配置されている。このX線像撮影部5は、X線像を光学像に変換するイメージインテンシファイア(以下、I.I.という)5a、その光学像を伝達する光学系5b及びその伝達された光学像を電気的な画像信号に変換するカメラ5cを一体的に備えたものである。画像処理回路(図示せず)は、カメラ5cから出力された画像信号に所定の画像処理を施し、モニタ(図示せず)に出力する。モニタは、画像処理回路から送られる画像信号に基づいて、X線像を表示する。I.I.ホルダ6は、I.I.5aを支持するものであり、I.I.5aを前後動方向d4に沿って平行移動する駆動機構6aを備えている。尚、I.I.5aの移動に伴いX線像撮影部5の全体が移動する。Cアーム7は、X線発生部ホルダ4とI.I.ホルダ6をそれぞれ固着支持している。Cアームホルダ8は、Cアーム7を支持するものであり、Cアーム7をアームの方向d8に沿ってスライド移動する駆動機構8aを備えている。この時、X線発生部3及びX線像撮影部5は、左右動方向d3と直交する軸を回転中心として回転する。この駆動機構8aを駆動時におけるX線発生部3及びX線像撮影部5の回転中心軸をCアーム回転中心軸αという。ホルダ支持フレーム9は、Cアームホルダ8を支持するものであり、Cアームホルダ8を左右動方向d3に沿って平行移動する駆動機構9aを備えている。回転上下動フレーム10は、ホルダ支持フレーム9を固着支持している。回転上下動フレーム10は、回転上下動フレーム10を長手動フレーム11に対して回転させる駆動機構10aを備えている。駆動機構10aを駆動すると回転上下動フレーム10は、方向d6に沿って回転する。この時、X線発生部3及びX線像撮影部5は、左右動方向d3と平行な軸を回転中心として回転する。この駆動機構10aを駆動した時におけるX線発生部3及びX線像撮影部5の回転中心軸をCアーム回転中心軸βという。このCアーム回転中心軸βは、Cアーム回転中心軸αと交わる位置に設けられている。このCアーム回転軸βとCアーム回転軸αが交わる点をCアームセンタCCという。長手動フレーム11は、回転上下動フレーム10を支持するものであり、回転上下動フレーム10を上下動方向d10に沿って移動する駆動機構11aを備えている。起倒動フレーム12は、長手動フレーム11を支持するものであり、長手動フレーム11を長手動方向d7に沿って平行移動する駆動機構12aを備えている。また、起倒フレーム12は、天板支持部2を固着支持している。架台13は、起倒フレーム12を支持するものであり、起倒フレーム12を回転させる駆動機構13aと起倒フレーム12を上昇下降動方向d2に沿って平行移動する駆動機構13bを備えている。この架台13は、この回転と平行移動を連動して行うことにより、起倒フレーム12を起倒方向d5に沿って起倒することができる。尚、架台13は、診察室の床面に固定される。各駆動機構は天板1の一方の側面側に寄せて設けられており、これにより、天板の他方の側面側(以下、天板の乗降側面という)には乗降及び診断用のスペースが形成されている。
【0017】
図3は、本発明を適用した多目的X線診断装置の天板支持部2内部の構成を示す構成図である。
天板支持部2は、支持腕フレーム14、軸受15、ギア16、天板支持フレーム17、信号線18a、信号線18b、スリップリング19、モータ20、ギア21を備えている。天板腕フレーム14は、起倒フレーム12に一部が固着されている。軸受15は、外輪15aと内輪15bを回転自在に連結したボールベアリングであり、外輪15aは天板腕フレーム14に固着されている。ギア16は、軸受15の内輪15bに固着されており、これにより天板腕フレーム14に回転自在に連結される。この時、ギア16の回転中心軸は、長手動方向d7と平行になっている。また、ギア16は、内部に空洞を有している。天板支持フレーム17は、ギア16に固着支持されるフレーム板17aと、フレーム板17aに垂直に固着されるフレーム板17bを備えている。フレーム板17aは、天板1を起倒させた時、被検体の足場となるように構成されている。フレーム板17bは、天板1を固着支持する。これにより、天板支持フレーム17は、天板1の長手方向がギア16の回転中心軸と平行となるように支持する。信号線18a及び信号線18bは、注腸器22(後述する)を制御する制御信号を送るものである。スリップリング19は、回転可能に連結された外側円筒19aと内側円筒19bを有する2重円筒構造型のスリップリングであり、ギア16の内部の空洞に設けられている。内側円筒19bの電極に外側円筒19aのブラシ電極が摺動可能に接触している。外側円筒19aは天板腕フレーム14に固着されており、内側円筒19bは天板支持フレーム17に固着されている。この内側円筒19bの電極には信号線18b、外側電極19aには信号線18aがそれぞれ接続されており、これにより信号線18aと信号線18bとは連続回転可能に電気的に接続される。モータ20は、制御回路41の制御信号に基づいて回転するものであり、その回転軸にはギア21が固着されている。ギア21は、ギア16に接しており、モータ20の回転に伴ってギア16を回転する。また、このモータ20には、回転量を検出する回転角検出器20aが設けられている。注腸器22は、患者の腸に造影剤及び空気の注入を行うものである。
【0018】
図4(a)、(b)は、本発明を適用した多目的X線診断装置の注腸器22を示す側面図及び正面図である。
注腸器22は、造影剤ボトル23、注腸ポンプ24、造影剤用チューブ25、送気用チューブ26を備えている。造影剤ボトル23は、造影剤を入れる容器である。注腸ポンプ24は、制御回路41から信号線18bを介して送られてくる信号に基づいて造影剤及び空気の送出を行うものであり、造影剤ボトル23の下部に設けられている。造影剤を送出する場合は、造影剤ボトル23内の造影剤を吸引して造影剤用チューブ25に送出する。送気を行う場合は、注腸ポンプ24近傍の大気を吸引して送気用チューブ26に送出する。この注腸器22は、天板1の被検体載置面裏側(以下、天板1の裏面という)で、且つ、天板支持部2近傍の位置に設けられている。
【0019】
図5(a)、(b)は、天板1への患者の固定を説明する図である。
被検体固定バンド27a、27b、27cは、患者を天板1に固定するバンドである。この被検体固定バンド27a、27b、27cは、それぞれ患者の体軸方向に沿った3カ所で患者を固定する。足部固定バンド28は、患者の足首付近を天板1に固定するものである。足部固定バンド28は、天板1の天板支持部2よりに取り付けられる。ハンドグリップ29は、患者が把持するためのものであり、患者頭部付近(天板1の天板支持部2反対側面よりの位置)に設けられている。
【0020】
図6は、本発明を適用した多目的X線診断装置の天板1の裏面を示す図である。
マジックテープ30は、被検体固定バンド27a、27b、27cを天板1に着脱可能に貼り付けるものである。天板1の長手方向に沿ったマジックテープ30の幅は、被検体固定バンド27a、27b、27cそれぞれの幅より広くなっており、被検体固定バンド27a、27b、27cの取り付け位置を患者の大きさに応じて調節できるようになっている。また、マジックテープ30は、最も患者の頭部よりの被検体固定バンド貼り付け位置と最も患者の足部よりの被検体固定バンド貼り付け位置の間にわたって連続して設けられており、この間の任意の位置に被検体固定バンドを貼り付けられるようになっている。マーク31a、31b、31cは、標準的な大きさの患者を固定するときに被検体固定バンド27a、27b、27cを貼り付ける位置をそれぞれ示すものである。
【0021】
図7は、本発明を適用した多目的X線診断装置の被検体固定バンド27a、27b、27c(以下、被検体固定バンド27という)の構成を示す図である。
被検体固定バンド27は、天板周回バンド32、被検体周回バンド33・33’、天板被検体周回バンド34・34’、バンド35を備えている。天板周回バンド32は、天板1を周回するものであり、その中央部にマジックテープ30に貼り付けるためのマジックテープ32bを備えている。天板周回バンド32の両端には、互いに貼り付けるマジックテープ32aとマジックテープ32a’がそれぞれ固着されている。被検体周回バンド33・33’は、患者を周回して固定するものである。被検体周回バンド33・33’の一端は、天板周回バンド32に固着されている。また、被検体周回バンド33・33’の他端には、互いに貼り付けるマジックテープ33aとマジックテープ33a’が固着されている。また、被検体周回バンド33’のマジックテープ33a’固着面裏側には、マジックテープ33b’が固着されている。天板被検体周回バンド34・34’は、天板1及び患者を周回して固定するものである。天板被検体周回バンド34の一端は、天板周回バンド32に固着されている。天板被検体周回バンド34’の他端は、バンド36に対してスライド移動するスライド部材35に固着されている。また、被検体周回バンド34・34’の他端には、互いに貼り付けるマジックテープ34aとマジックテープ34a’が固着されている。また、被検体周回バンド34のマジックテープ34a固着面裏側には、マジックテープ33b’に貼り付けるマジックテープ34bが固着されている。バンド36は、一端が天板周回バンド32に固着されている。また、天板周回バンド32とバンド36には、天板1の裏面に位置する部分にマジックテープ32c、マジックテープ36bが固着されている。また、バンド36の他端には、マジックテープ32c及び34c’に貼り付けるマジックテープ36aが固着されている。尚、対応する対(貼り付けるべき対)のマジックテープは同一色となっており、対応しないマジックテープは異色となるようになっている。例えば、マジックテープ30・32bは白色、マジックテープ32a・32a’は青色、マジックテープ33a・33a’は黄色、マジックテープ33b’・34bは緑色、マジックテープ34a・34a’は黒色、マジックテープ32c・36b・36aは赤色に配色される。尚、マジックテープの色は、必ずしもマジックテープ対全てを異色とする必要はなく、貼り付け時に混乱を生じない範囲で一部の対同士を同色としても良い。
【0022】
図8は、本発明を適用した多目的X線診断装置のハンドグリップ29の構成を示す構成図である。
ハンドグリップ29は、バー37、固定部38a・38b、グリップスイッチ39a・39bを備えている。バー37は、患者が把持するためのものであり、円筒状のパイプをコの字型に曲げたものである。固定部38a・38bは、バー37を天板1に着脱可能に取り付けるものであり、バー37の両端にそれぞれ設けられている。固定部38a・38bは、天板1に対してスライドするガイド部と、回転することにより天板1と固定部38a・38bとを固定するツマミを備えている。グリップスイッチ39a・39bは、患者がバー37を把持したことを検出するためのスイッチである。グリップスイッチ39a、39bの信号は、コネクタ40を介して制御回路41に送られる。
【0023】
図9は、本発明を適用した多目的X線診断装置の制御部を示すブロック図である。
制御回路41は、操作パネル42の各スイッチ及びレバーの操作に基づいて、各駆動機構の動作を制御する。尚、ここではローリング方向d1に沿った天板1の回転以外の制御の説明は省略する。回転指示スイッチ43は、ローリング方向d1に沿った天板1の左回転又は右回転をそれぞれ指示するためのものである。メッセージ表示部44は、オペレータに操作内容及びグリップスイッチ39a・39bの状態を知らせるものである。天板回転モード選択スイッチ45は、制御回路41を天板の回転を行うための天板回転モードに切り換えるためのものである。回転範囲選択スイッチ46は、無限回転モード、±20度回転モード、±2度回転モードを選択するためのものである。無限回転モードは、回転角度を制限しないモードで一方向に連続回転することが可能なモードである。±20度回転モードは、天板1を基準位置から±20度の範囲内で回転することが可能なモードである。±2度回転モードは、天板1を基準位置から±2度の範囲内で回転することが可能なモードである。
【0024】
次に天板1に患者を固定する手順について説明する。
天板1に患者を固定するには次の順で各マジックテープを貼り付ける。
(1)天板1のマジックテープ30に被検体固定バンド27aのマジックテープ32bを貼り付ける。
(2)天板周回バンド32が天板1を周回するようにマジックテープ32aとマジックテープ32a’を貼り付ける。
(3)(1)及び(2)と同様にして被検体固定バンド27b・27cを天板1に取り付ける。この時、被検体固定バンド27a・27b・27cの間隔は患者の大きさに応じて適宜調節する。
(4)天板1に患者を乗せる。
(5)マジックテープ33aとマジックテープ33a’を貼り付ける。これにより、天板周回バンド32、患者周回バンド33、患者周回バンド33’により形成されるバンドの輪が患者を周回して固定する。
(6)マジックテープ34bをマジックテープ33b’に貼り付ける。
(7)マジックテープ34a’をマジックテープ34aに貼り付ける。これにより天板周回バンド32、天板被検体周回バンド34、天板被検体周回バンド34’、バンド36により形成されるバンドの輪が天板1と患者を一体として周回し、固定する。
(8)バンド36を天板1の裏面側に引っ張りながらマジックテープ36aをマジックテープ32c・36bに貼り付ける。これにより、患者の締め付けが増す。
(9)(4)乃至(8)と同様にして被検体固定バンド27b・27cで患者を固定する。
【0025】
このような(1)乃至(9)の手順で被検体固定バンド27を取り付けることにより、患者を天板1に固定することができる。
この被検体固定バンド27によれば、次のような効果が得られる。
【0026】
天板1に被検体固定バンド27を取り付けるための金具や穴を設ける必要がないのでX線像にこれら金具や穴の像が写し込まれず、良好なX線像が得られる。マジックテープ33aとマジックテープ33a’を貼り付けることにより、バンドが患者の表面に沿って周回して、患者を固定する。このため、患者が天板の短手方向にズレにくくなる。マジックテープ34aとマジックテープ34a’を貼り付けることにより、バンドが天板1及び患者の表面に沿って一体的に周回するため、患者が天板の上下方向にズレにくくなる。天板1を周回するバンド部、患者を周回するバンド部、天板と患者を一体的に周回するバンド部を備えているので平面状の天板1に患者をしっかり固定することができる。天板1の長手方向に沿ったマジックテープ30の幅が天板1の長手方向に沿った被検体固定バンド27の幅より広くなっているので、被検体固定バンド27の取り付け位置を患者の大きさに応じて調節できる。マジックテープ30は、最も患者の頭部よりの被検体固定バンド貼り付け位置と最も患者の足部よりの被検体固定バンド貼り付け位置の間にわたって連続して設けられているため、この間の任意の位置に被検体固定バンドを貼り付けることができる。標準的な大きさの患者を固定するときの被検体固定バンド27a、27b、27cの貼り付ける位置を示すマーク31a、31b、31cが設けられているので位置合わせが容易にできる。対応する対のマジックテープが色分けされて容易に識別できるようになっているので貼り合わせミスを防止でき、且つ、患者の固定にかかる時間を短縮できる。尚、対応する対のマジックテープを色分けすることにより識別できるようにしたが、色分けのかわりに数字等のマークを付けても良い。この場合、対応する対のマジックテープには同じマークを付し、対応しないマジックテープは異なるマークとなるようにする。
【0027】
次に天板1をローリング方向d1に沿って回転させる手順について述べる。天板1を回転させるには以下手順で操作を行う。
(a)天板回転モード選択スイッチ45を押す。この天板回転モード選択スイッチ45が押されると、制御回路41には±2度回転モードが初期設定としてセットされる。この時、制御回路41は、メッセージ表示部44に患者の固定(被検体固定バンドの取り付け)が終了したか確認するメッセージを表示する。
(b)オペレータは、患者の固定が終了した時、yesスイッチ(図示せず)を押して患者の固定の終了を制御回路41に知らせる。
(c)回転範囲選択スイッチ46を押して無限回転モード、±20度回転モード、±2度回転モードのいずれかを選択する。尚、この時、回転範囲選択スイッチ46が押されなければ初期設定の±2度回転モードが選択された状態のままとなる。
(d)患者にハンドグリップ29を把持させる。制御回路41は、グリップスイッチ39a・39bの信号に基づいてハンドグリップ29の把持を検出している。制御回路41は、yesスイッチが押された後にハンドグリップ29が把持されたことを検出すると天板回転可能状態となる。また、制御回路41は、ハンドグリップ29が把持されていない時及びコネクタ40が接続されていない時に、メッセージ表示部44にハンドグリップが把持されていない旨を表示する。尚、天板回転可能状態となっていない時は、回転指示スイッチ43を操作しても天板1が回転しないようになっている。
(e)回転指示スイッチ43を操作して、天板1をローリング方向d1に沿って回転させる。天板回転可能状態時に回転指示スイッチ43が操作されると、制御回路41は回転指示スイッチ43への入力に基づいてモータ20を駆動して天板1を回転させる。この時、制御回路41は選択された無限回転モード、±20度回転モード、±2度回転モードの回転可能範囲内で天板1を回転する。天板1を回転させると、無限回転モード、±20度回転モード、±2度回転モードの切換が行えないようになる。
【0028】
無限回転モード、±20度回転モード、±2度回転モードの切換は、回転指示スイッチ43又は天板1を基準位置に戻す基準復帰スイッチ(図示せず)を操作して天板1を基準位置に戻した後、上述の(a)乃至(e)の操作することにより実行できるようになっている。
【0029】
このような実施の形態によれば次のような効果が得られる。
天板1の被検体載置面が平坦になっていため、患者の左右方向(天板の短手方向)に沿ってX線を曝射して撮影を行う場合、X線像の患者を示す部分に天板の像が重ならず良好なX線像が得られる。また、同時にオペレータから患者が視認し易くなる。
天板1を、被検体載置面が平坦で且つ厚さがほぼ全面にわたって均一となるように構成したので、X線像に写る天板1の影がほぼ一様となる。このため、X線像内の患者の位置に天板の像が重なった場合でも比較的見やすいX線像となる。天板1を片側だけの天板支持部2で支持する片持構造としたので、天板1の乗降側面の反対側面(Cアーム7を駆動する機構と天板1の間)に医師が出入りし易い。回転範囲選択スイッチ46により、天板1の回転可能範囲を切り換えられるので、操作ミスにより患者を必要以上に回転させる恐れが少ない。ローリング方向d1に沿った天板1の回転角度が基準位置以外となっている時は、無限回転モード、±20度回転モード、±2度回転モードの切換ができないようになっているので、操作ミスにより患者を必要以上に回転させる恐れが少ない。注腸器22が天板1の裏面に設けられているので、天板1を起倒させて診断する場合に患者から漏出した造影剤により注腸器22が汚れにくい。このため、注腸器22の清掃が容易になり、また、注腸器22の故障を防ぐことができる。また、注腸器22を天板裏面の配置することにより、天板付近の長手方向の長さを短くできるので、天板支持部2への負荷を少なくできる。天板付近の長手方向の長さを短くすることは、天板を片持する場合に特に有用である。また、注腸器22を天板1の裏面に配置したことにより、天板1を起倒させた時に患者の位置を低くできるので、立位状態での患者の乗降が容易になる。
【0030】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、さまざまな方向から良好なX線像を安全に撮影することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した多目的X線診断装置の外観を示す斜視図である。
【図2】本発明を適用した多目的X線診断装置の外観を示す側面図である。
【図3】本発明を適用した多目的X線診断装置の天板支持部2内部の構成を示す構成図である。
【図4】(a)、(b)は、本発明を適用した多目的X線診断装置の注腸器22を示す側面図及び正面図である。
【図5】(a)、(b)は、天板1への患者の固定を説明する図である。
【図6】本発明を適用した多目的X線診断装置の天板1の裏面を示す図である。
【図7】本発明を適用した多目的X線診断装置の被検体固定バンド27の構成を示す図である。
【図8】本発明を適用した多目的X線診断装置のハンドグリップ29の構成を示す図である。
【図9】本発明を適用した多目的X線診断装置の制御部を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…天板
3…X線発生部
6…I.I.ホルダ
6a…I.I.ホルダ内の駆動機構
5…X線像撮影部
7…Cアーム
8…Cアームホルダ
27…被検体固定バンド
29…ハンドグリップ
Claims (2)
- 被検体を乗せるものであり、ほぼ平坦な被検体載置面を有する天板と、天板の回転を指示するための回転指示手段と、前記回転指示手段の出力に基づいて、前記天板を回転させる天板回転手段と、前記被検体に向けてX線を曝射するX線管と、前期被検体を透過したX線像を撮影するX線像撮影部と、前記天板に設けられ、前記被検体を前記天板に固定する固定バンドを前記天板に固定するための着離部材とを備え、
前記着離部材は、
前記着離部材上に固定される前記固定バンドの位置が前記天板の長手方向において調節可能となるように、前記固定バンドの幅よりも前記長手方向に広いことを特徴とするX線診断装置。 - 前記着離部材は、
複数の前記固定バンドを、前記天板の長手方向の一定範囲における任意の位置に固定できるように、前記長手方向に連続して設けられることを特徴とする請求項1に記載のX線診断装置。
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