JP3606495B2 - 自動二輪車の車体フレーム構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動二輪車の車体フレーム構造に係り、車体フレームの剛性を確保しながら軽量化およびコンパクト化を図る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動二輪車の主体を構成する車体フレームは様々なタイプのものがあるが、概ね、ステアリングシャフトを支持するヘッドパイプと該ヘッドパイプから後方へ延びると共にエンジンを支持するメインフレーム(ダウンチューブ)と、このメインフレームの後部に連結され、運転者が着座するシートや燃料タンク等を支持する左右一対のサイドフレームとを備えた構成となっている。車体フレームは、剛性の確保がもっとも要求されるものであり、従来では、メインフレームとサイドフレームとにわたってサブフレームをかけ渡したり、サイドフレームを前方に延ばしてメインフレームの後端部との重畳部分を長くするなどの構造を採用して、剛性の向上を図っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来構造では、まず、重量の増加を招くという問題が生じる。また、通常、メインフレームの後端部周辺には、シート下方で車体の中心部であることから、オイルタンクやエアクリーナ等の部品を装備させているが、これら部品の配置スペースが狭くなってレイアウトの自由度が低下するとともに、部品の形状や大きさに制約を与えてしまうといった不都合な面もあった。
【0004】
本発明は、上記従来技術の課題に鑑みなされたものであって、剛性が確保されながら軽量化が図られ、しかも部品配置スペースの拡大を可能とする自動二輪車の車体フレーム構造の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明においては、ヘッドパイプから後方に延びる一本のメインフレームの後端部に、この後端部から上下方向に延びる上部および下部を備えた縦フレームが固定され、この縦フレームの前記上部と前記メインフレームとにわたって上ガセットが、また、前記縦フレームの前記下部と前記メインフレームとにわたって下ガセットが、それぞれ固定され、前記下ガセットに、車体の前後方向に延びてその後端部に後輪を回転自在に支持するリヤアームが、ピボット軸を介して揺動自在に取り付けられ、このリヤアームと前記縦フレームの上部とにわたって、リヤアームの揺動を緩衝するリヤクッションユニットがかけ渡されている自動二輪車の車体フレーム構造であって、前記上ガセットは、この上ガセットと前記メインフレームと前記縦フレームの上部とに囲まれた中空の箱体を形成し、この箱体に前記リヤクッションユニットの上端部を支持し、且つ前記縦フレームの上端部の後面に前記リヤクッションユニットの上端部が固定されていることを特徴とする。
【0006】
上記構成によると、上下のガセットにより、メインフレームと縦フレームとの連結強度が向上する。また、リヤアームの揺動に伴ってリヤクッションユニットが伸縮すると、メインフレームには、縦フレームを介して例えば前後方向への荷重が加わるが、この荷重は、上下のガセットの相互作用で受けられる。上下のガセットによりフレームの剛性が確保されながら軽量化が図られ、しかも、上下のガセットの周辺を、部品配置スペースとして広くとることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
好ましい実施の形態においては、前記リヤアームは、左右一対のアーム部材の前端部同士が連結部材で連結されて構成され、この連結部材に一体に固定された板状ブラケットに、前記リヤクッションユニットの一端部が連結されていることを特徴とする。
また、好ましい実施の形態においては、前記上ガセットには、運転者が着座するシートを支持するシート支持部材が取り付けられていることを特徴とする。
【0008】
また、好ましい実施の形態においては、前記下ガセットには、エンジンが取り付けられていることを特徴とする。
また、好ましい実施の形態においては、前記上ガセットはコ字型断面の部材からなり、前記メインフレームと前記縦フレームとともに中空の箱体を構成し、その一方の側面に前記エアクリーナの吸気ダクトに連通する連通口を有し、他方の側面に外気を導入するための吸気口が形成されていることを特徴とする。
【0009】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
【0010】
図1は、本発明に係る車体フレーム構造が適用された自動二輪車1の側面図である。同図において符号Fが車体フレーム、5はエンジン、18、21はそれぞれ前輪、後輪、10は運転者と、その後ろに乗員(タンデムライダー)が着座できる前後部一体型のタンデムシート、14は車体カバーである。
【0011】
車体フレームFは、図2および図3に示すように、車体前部を構成するダウンチューブ(メインフレーム)4と、このダウンチューブ4の前端部に固定されたヘッドパイプ3と、これらダウンチューブ4とヘッドパイプ3とにわたって固定された上下の前部ガセット30a,30bと、ダウンチューブ4の後端部に固定され、この後端部から上下方向に延びる上部72aおよび下部72bを備えた縦パイプ(縦フレーム)72と、この縦パイプ72の上部72aとダウンチューブ4とにわたって固定された上ガセット9と、縦パイプ72の下部72bとダウンチューブ4とにわたって固定された下ガセット8と、上ガセット9に固定されて上方に延びるシート支持パイプ(シート支持部材)11と、上ガセット9に固定されて車体後方に延びる左右一対の上側パイプフレーム12と、各上側パイプフレーム12と下ガセット8とを連結する左右一対の下側パイプフレーム13等から構成されている。この車体フレームFは、鋼材やアルミ等の金属材料からなり、接合される上記各要素同士は、溶接によって接合されている。
【0012】
図1に示すように、前記ヘッドパイプ3には、ステアリングシャフト2が貫通されている。このステアリングシャフト2の上端および下端には、左右一対のフロントフォーク17を支持するハンドルクラウン15が固定され、上側のハンドルクラウン15に、ハンドル16が固定されている。フロントフォーク17の下端部には、前輪18が回転自在に支持されている。また、フロントフォーク17には、前輪18の上部を覆うフロントフェンダ24が固定されている。さらに、フロントフォーク17には、ハンドル16の前方を覆うカウリング19が固定され、さらにこのカウリング19には、ヘッドライト20が装着されている。
【0013】
さて、前記ダウンチューブ4は、1本の丸パイプで構成されており、ヘッドパイプから後方に向けて斜め下方に延びている。このダウンチューブ4は、その軸心が、図3(車体フレームの平面図)に示すように、前端部は車体の中心線Lに沿っているものの、中央部が右に若干曲がり、後端部が再び中心線Lと平行になるよう屈曲形成されている。このダウンチューブ4の後端部に固定された前記縦パイプ72は、図4に示すように断面長方形状のアングル材であり、断面の長辺方向が左右方向に沿い、かつやや後傾した状態で、中央部がダウンチューブ4に接合されている。縦パイプ72は、ダウンチューブ4とでT字状をなし、前述のように、ダウンチューブ4への接合部より上側が上部72a、下側が下部72bとなっている。
【0014】
図2および図3に示すように、下ガセット8は左右一対の板材8a,8bで構成され、これら板材は、縦パイプ72の下部72bとダウンチューブ4とにわたって、互いに対向する状態で固定されている。下ガセット8は、略L字形状断面の板材であり、長手方向が車体の上下方向に沿い、その上縁部がダウンチューブ4の後端部の側面に合わせられ、後縁上部が縦パイプの下部72bの側面に合わせられて溶接によりそれぞれ固定されるとともに、縦パイプの後側で左右板材のL字端部同士が重なっている。
【0015】
一方、図2ないし図4に示すように、縦パイプ72の上部72aとダウンチューブ4とにわたって固着された前記上ガセット9は、上板部9aと、互いに対向する一対の側板部9bとからなる断面コ字状で、全体が三角形状をした部材である。この上ガセット9は、側板部9bの2辺が縦パイプ72の上部72aとダウンチューブ4の後端部にそれぞれ溶接により固定されている。この固着状態で、上板部9aは車体の前後方向に沿っており、内部は、上板部9aと両側板部9b、ダウンチューブ4および縦パイプ72の上部72aに囲まれて中空の箱体を形成している。この箱体にリヤクッションユニット71(図1、図6)の上端部を支持し、且つ縦パイプ(縦フレーム)72の上端部の後面にリヤクッションユニット71の上端部が固定される。すなわち、図2、図4に示すように、前記箱体を構成する縦パイプ72の上端部には、車体後方に突出する断面コ字状の上側クッションブラケット31が固定されている。
【0016】
図1および図5に示すように、上記左右の板材からなる下ガセット8には、左右方向に延びるピボット軸75を介して、リヤアーム22の前端が揺動自在に取り付けられている。これらリヤアーム22は、左右一対のアーム部材22a,22bからなり、ピボット軸75から車体後方に延び、その後端部には、後輪21が回転自在に支持されている。ちなみに、図5では後輪21を構成するハブ21aを示しており、このハブ21aの左側(図5で下側)の端面には、チェーンスプロケット32が固定されている。このチェーンスプロケット32には、エンジン5の図示せぬ駆動スプロケットに巻かれた駆動チェーン33が巻かれている。なお、駆動チェーン33の上巻き側は、左側のリヤアーム22に固定されたチェーンケース23で覆われている。
【0017】
図5および図6に示すように、リヤアーム22におけるピボット軸75に近接した前端部は、箱状に形成された連結部材34と、この連結部材34の後側にやや離間して配された略U字状のクロスパイプ35とを介して互いに連結されている。さらに、これら連結部材34とクロスパイプ35は、板金をコ字状に折り曲げて形成された下側クッションブラケット(板状ブラケット)74を介して互いに連結されている。この下側クッションブラケット74は、車体の幅方向中央に配され、連結部材34の下面とクロスパイプ35の中央部の上面に固定されている。下側クッションブラケット74には、孔74aが形成されている。上記上側および下側のクッションブラケット31,74には、リヤアーム22の揺動を緩衝するリヤクッションユニット71の上端部および下端部がそれぞれ固定されている。
図2に示すように、前記縦パイプ72は、リヤアーム22を支持するピボット軸75と、リヤクッションユニット71の上端部を固定する部分である上側クッションブラケット31との間が直線形状である。
【0018】
このリヤクッションユニット71自体は、図7に示すように、コイルスプリング80と、このコイルスプリング80の弾発力を抑えるダンパ81とを備えた一般周知の構造のもので、ダンパ81の上下の端部には、それぞれ装着リング81a,81bが設けられている。このリヤクッションユニット71は、上端側の装着リング81aが前記上側クッションブラケット31に、また、下端側の装着リング81bが前記下側クッションブラケット74に、それぞれボルト82・ナット83によって固定されている。なお、上側クッションブラケット31とボルト82の間、および下側クッションブラケット74とボルト82の間には、シム84が介装されている。
【0019】
このように、リヤクッションユニット71は、下端部が、下側クッションブラケット74、連結部材34およびクロスパイプ35を介してリヤアーム22に固定され、上端部が、上側クッションブラケット31を介して縦パイプ72の上部72aに固定されており、換言すると、リヤアーム22と縦パイプ72の上部72aとにわたって、リヤクッションユニット71がかけ渡されている。
【0020】
また、図2に示すように、下ガセット8の前部における上下の部分は、エンジンブラケット36,37となっている。エンジン5は、これらエンジンブラケット36,37と、前記ダウンチューブ4の中央部に固定された別のエンジンブラケット6とに、ボルト止めされている。なお、エンジン5には、図1に示すように、車体後方に引き回される排気マフラ38が接続されている。
【0021】
さらに、図1および図6に示すように、下ガセット8には、駐車時に車体を安定して支えるためのメインスタンド7と、運転者の足を載せるフートレスト39が取り付けられている。メインスタンド7は、図6および図8に示すように、補強パイプ45で互いに連結された左右一対のスタンドパイプ46を備え、各スタンドパイプ46の基端部が、下ガセット8の下端部にピボット47を介して回動自在に取り付けられている。このメインスタンド7は、左側のスタンドパイプ46と下ガセット8とにかけ渡されたスプリング48により、図6に示すはね上げ位置(収納位置)と、このはね上げ位置から前方に回動して図1に示す車体を支える位置との2位置に保持されるようになっている。フートレスト39は、図6に示すように、下ガセット8の下端部前方に、ステー40を介して取り付けられている。
【0022】
次に、前記上ガセット9に関して説明する。
図2および図3に示すように、上ガセット9の上板部9aの後端部には、前記左右一対の上側パイプフレーム12の先端部が固定されている。これら上側パイプフレーム12は、上ガセット9への接合部から車体外側に斜めに延びた後、車体の中心線L(図3参照)を対称線として車体の後方に延びている。上側パイプフレーム12の後端部12aは上方に曲げられており、この後端部12aの間にわたってリヤブラケット50が固定されている。
【0023】
図1に示すように、リヤブラケット50には、タンデムライダーが握るグラブバー41が取付けられている。また、上側パイプフレーム12の後端部12aには、後輪21の上方を覆うリヤフェンダ25が固定され、このリヤフェンダ25とグラブバーと41の間には、テールランプ43が設けられている。各上側パイプフレーム12の中央部と下ガセット8の上部との間に、前記下側パイプフレーム13がそれぞれかけ渡され固定されている。左側の上側パイプフレーム12における下側パイプフレーム13との接合部の後方には、車体を持ち上げて前記メインスタンド7で車体を支持させる際に手をかけるハンドル部12bが形成されている。また、左右の下側パイプフレーム13の中央部には、タンデムライダーの足を載せるタンデムフートレスト49が、ステー73を介して取り付けられている。
【0024】
また、図1および図2に示すように、上ガセット9の上板部9aの中央には、上方に延びる前記シート支持パイプ11が固定されている。このシートパイプ11の上端部には、回動軸11aを介してシート10の前端下部が回動可能にヒンジ結合されている。このシート10は、左右の上側パイプフレーム12上に支持された燃料タンク63に支持され、その後端部が、前記リヤブラケット50に支持されるとともに、シートロックを介して着脱可能に係合する。
【0025】
また、上ガセット9の左側方には、図9および図10に示すようにエアクリーナ51が配設され、また上方から右側方にかけては、図1に示すように、オイルタンク60がそれぞれ配設されている。
【0026】
エアクリーナ51は、図9に示すように、エアクリーナケース52と、このエアクリーナケース52内を上流室53aと下流室53bとに分けるエレメント54と、下流室53bとエレメント54を貫通して外気と上流室53aとを連通する吸気ダクト55と、下流室53bとエンジン5のキャブレータ28とをつなぐ吸気マニホールドとを備えている。このエアクリーナ51は、図10に示すように、エアクリーナケース52の前端部および後端部に形成されたフランジ52a,52bが、上ガセット9の左側の側板部9bおよび下側パイプフレーム13にそれぞれねじ止めされている。上ガセット9の両側板部9bには、それぞれ丸孔57,58があけられている。この場合、右側の側板部9bの丸孔57はやや上方に、また、左側の側板部9bの丸孔58は右側の丸孔57よりも後方かつ下方に位置している。そして、左側の側板部9bの丸孔58には、エアクリーナ51の吸気ダクト55の端部が挿入されている。すなわち、上ガセット9の内部は、吸気ダクト55に連通するエアクリーナチャンバ9A(図9)とされ、右側の丸孔57が、エアクリーナチャンバ9Aへ外気を導入するための吸気口とされ、左側の丸孔58は、エアクリーナ51の吸気ダクト55への連通口とされている。このエアクリーナ51においては、外気は、上ガセット9の右側の側板部9bの吸気口(丸孔57)から上ガセット9の内部であるエアクリーナチャンバ9A内に導入され、そこから左側の丸孔58を介して吸気ダクト55を通って上流室53aに入り込む。次に、エレメント54を通過することにより外気がろ過されて下流室53bに入り、吸気マニホールド56からキャブレータ28に導入されていく。
【0027】
前記オイルタンク60は、上ガセット9の上に載せられて取り付けられ、図1に示すように、その上ガセット9に載せられる主体部60aと、この主体部60aから上ガセット9の右側方に垂下する側方部60bとを有している。主体部60aは、エアクリーナ51の上方に被さっている。このオイルタンク60は、主体部60aの前端上部に形成された図示せぬフランジが前記シート支持パイプ11に固定され、底部が車体フレームF側のブラケット(図示略)に保持されて、上ガセット9上での位置が保持されている。
【0028】
さらに、図1に示すように、上記オイルタンク60の後方であって、シート10と上側パイプフレーム12との間には、バッテリ62と燃料タンク63が配設されている。燃料タンク63は、その側面に突出するフランジの四隅が、前記左右の上側パイプフレーム12の前端部および後端部に設けられた各受けブラケット12c(図3)で受けられ、これら受けブラケット12cに固定されている。上記車体フレームF、エンジン5、車体フレームFに取り付けられたエアクリーナ51、オイルタンク60、バッテリ62、燃料タンク63等は、図1に示す前記車体カバー14で覆われている。この車体カバー14は、ダウンチューブ4やエンジン5の上部の側方を覆い、かつアンダーカウル部27を有する左右フロントサイドカバー26と、このフロントサイドカバー26の上端同士をつないでダウンチューブ4の上方を覆うフロントトップカバー64と、上ガセット9に取り付けられたエアクリーナ51やオイルタンク60、およびバッテリ62、燃料タンク63、上側パイプフレーム12等のシートの下方に配設された部品の側方を覆うリヤサイドカバー70と、エンジン5の駆動スプロケットの側方を覆うスプロケットカバー65と、テールランプ43の上方を覆うテールカバー66との組み合わせで構成されている。これらカバー26,64,70,65,66は、車体フレームFの適宜箇所に設けられた取付け部に、ねじ止め等の手段で固定されている。例えば、フロントトップカバー64は、シート前下カバー64aとともに上ガセット9の上板部9aの前端に設けられた取付け部67に共締めにより固定されている。
【0029】
次に、上述した車体フレーム構造の作用ならびにそれに伴う効果を説明する。シート10の前部下方の車体中心部に着目すると、1本のダウンチューブ4の後端部に縦パイプ72が固定され、この縦パイプ72の上部72aおよび下部72bとダウンチューブ4とにわたって上ガセット9および下ガセット8が固定されている。このフレーム構成により、車体中心部がきわめてスリムになり、軽量化が図られる。また、エアクリーナ51やオイルタンク60等の部品の配置スペースが広くなり、その結果、これら部品のレイアウトならびに部品の形状や大きさ等の自由度が格段に向上する。本実施例においては、エアクリーナ51が上ガセット9の左側に配置され、オイルタンク60が上ガセットの上方(主体部60a)から右側(側方部60b)にまたがる形状になっている。すなわち、上ガセット9の周辺スペースが有効に利用されており、これらの容量が大きくなる。
【0030】
また、この車体フレームFによると、上下のガセット9,8により、ダウンチューブ4と縦パイプ72との連結強度が向上する。
また、後輪21が路面の凹凸等により上下動するとリヤアーム22が揺動し、これに伴ってリヤクッションユニット71が伸縮する。これによりダウンチューブ4には、上側クッションブラケット31および縦パイプ72を介して例えば前後方向への荷重が加わるが、この荷重は上下のガセットで受けられ耐久性が大きくなる。
この結果、構造が簡単ながら車体フレームFの剛性が大幅に向上し、過剰な補強フレーム等の装備を不要とする。
また、下側クッションブラケット74は、板金を折り曲げてなる板状部材なので、リヤクッションユニット71との連結構造が簡単になるとともに、製造が容易となり、なおかつ軽量化およびコンパクト化が図られる。
【0031】
また、上ガセット9は、シート10、エアクリーナ51、オイルタンク60、フロントトップカバー64およびシート前下カバー64a等の車体上部に装備される部品を取り付けるための取付けブラケットとして有効に活用されている。これは下ガセット8にも言えることであり、下ガセット8には、メインスタンド7や、フートレスト39等の車体下部に装備される部品が取り付けられており、またエンジンが取付孔36、37を介して支持されるエンジンブラケットとしても用いられ、これら部品を取り付けるための専用のブラケット等が不要となっている。さらに、上ガセット9は中空箱体を構成し、その内部が、エアクリーナ51へ導入する外気を一旦蓄えるエアクリーナチャンバ9Aとして兼用されている。このため、エアクリーナチャンバの専用部品を必要としない。
これらにより、部品点数の削減ならびにコストダウンが図られるとともに、前述の車体のスリム化および軽量化が促進される。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の自動二輪車の車体フレーム構造によれば、剛性が確保されながら軽量化が図られるとともに、車体中心部の部品配置スペースが拡大することにより、それら部品のレイアウトならびに部品の形状や大きさの自由度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の車体フレーム構造が適用された自動二輪車の側面図である。
【図2】車体フレームの側面図である。
【図3】車体フレームの平面図である。
【図4】図2のC−C線矢視断面図である。
【図5】主にリヤアームを示す平面図である。
【図6】主に車体後部の下部を示す側面図である。
【図7】リヤクッションユニットの側面図である。
【図8】メインスタンドの主要部を示す平面図である。
【図9】上ガセットに取り付けられたエアクリーナを示す平面図である。
【図10】同側面図である。
【符号の説明】
4…ダウンチューブ(メインフレーム)、7…メインスタンド、8…下ガセット、9…上ガセット、9A…エアクリーナチャンバ、10…シート、11…シート支持パイプ(シート支持部材)、14…車体カバー、21…後輪、22…リヤアーム、34…連結部材、36,37…エンジンブラケット、39…フートレスト、51…エアクリーナ、55…吸気ダクト、57…丸孔(吸気口)、58…丸孔(連通口)、60…オイルタンク、71…リヤクッションユニット、72…縦パイプ(縦フレーム)、72a…縦パイプの上部、72b…縦パイプの下部、74…下側クッションブラケット(板状ブラケット)、75…ピボット、F…車体フレーム。

Claims (6)

  1. ヘッドパイプから後方に延びる一本のメインフレームの後端部に、この後端部から上下方向に延びる上部および下部を備えた縦フレームが固定され、この縦フレームの前記上部と前記メインフレームとにわたって上ガセットが、また、前記縦フレームの前記下部と前記メインフレームとにわたって下ガセットが、それぞれ固定され、
    前記下ガセットに、車体の前後方向に延びてその後端部に後輪を回転自在に支持するリヤアームが、ピボット軸を介して揺動自在に取り付けられ、
    このリヤアームと前記縦フレームの上部とにわたって、リヤアームの揺動を緩衝するリヤクッションユニットがかけ渡されている自動二輪車の車体フレーム構造であって、
    前記上ガセットは、この上ガセットと前記メインフレームと前記縦フレームの上部とに囲まれた中空の箱体を形成し、
    この箱体に前記リヤクッションユニットの上端部を支持し、
    且つ前記縦フレームの上端部の後面に前記リヤクッションユニットの上端部が固定されていることを特徴とする自動二輪車の車体フレーム構造。
  2. 前記縦フレームは、前記リヤアームを支持するピボット軸と、前記リヤクッションユニット上端部を固定する部分との間が直線形状であることを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車の車体フレーム構造。
  3. 前記リヤアームは、左右一対のアーム部材の前端部同士が連結部材で連結されて構成され、この連結部材に一体に固定された板状ブラケットに、前記リヤクッションユニットの一端部が連結されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動二輪車の車体フレーム構造。
  4. 前記上ガセットには、運転者が着座するシートを支持するシート支持部材が取り付けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の自動二輪車の車体フレーム構造。
  5. 前記下ガセットには、エンジンが取り付けられていることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の自動二輪車の車体フレーム構造。
  6. 前記上ガセットはコ字型断面の部材からなり、前記メインフレームと前記縦フレームとともに中空の箱体を構成し、その一方の側面にエアクリーナの吸気ダクトに連通する連通口を有し、他方の側面に外気を導入するための吸気口が形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の自動二輪車の車体フレーム構造。
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