JP3603020B2 - 天板の支持装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コーナー机等の各種机、テーブルまたは実験台等において、設置場所や用途等に応じて、一対の脚装置の間に配設した幕板装置の配置形態を変更できる天板の支持装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、コーナー机は設置場所や用途等に応じた形状に設定されている。例えば、平面視略五角形状の天板を備えたコーナー机の場合は、長机等の列と列とが平面視で略十字状や略L字状に交わる箇所や室の隅部等に配置するという使い方がなされている。また、平面視略L字状の天板を備えたコーナー机の場合は、室内に張り出した柱の側部に沿わせて配置する、換言すると、前記柱の角部を挟んだ両側面に、前記天板のうち平面視で内向きに凹んだ略L字状の側縁部を当接させて配置するという使い方がなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この場合、例えば、平面視五角形状の天板を備えたコーナー机を、室内に張り出した柱に沿わせて配置できないし、平面視略L字状の天板を備えたコーナー机を、長机等の列と列とが平面視で略十字状に交わる箇所に配置できないというように、その形状によって設置場所や用途等が限定されてしまう。したがって、前記従来のコーナー机では、利用形態の選択の幅が狭く、ユーザーにとって使い勝手が悪いという問題があった。
【0004】
そこで、本発明は、以上の問題を鑑み、コーナー机等の各種机、テーブルまたは実験台等の利用形態に多くのバリエーションを与えて、様々な設置場所や用途等に使用可能とした天板の支持装置を提供することを技術的課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この技術的課題を解決するため、請求項1の発明は、一対の脚装置と、その間に着脱自在に連結した幕板装置とにより、天板を支持する装置であって、前記幕板装置は、幅方向の長さが異なる2種類の幕板部の2つずつと、隣り合う幕板部に連結する複数の連結手段とからなり、前記各連結手段を介して前記各幕板部を連結することにより、前記幕板装置を平面視で略W字状と略L字状とに変更可能となるように構成したものである。
【0006】
また、請求項2の発明は、請求項1の記載において、前記各幕板部の上端部を前記天板の下面に着脱自在に固着する一方、前記各幕板部の側部を前記連結手段に着脱自在に連結するように構成したものである。
【0007】
さらに、請求項3の発明は、請求項1または2の記載において、前記連結手段が、前記天板を支持する略角筒状の脚柱と、前記各幕板部の側部に着脱自在に連結する中間連結体とからなるものである。
【0008】
【発明の効果】
請求項1のように構成すると、各連結手段を介して各幕板部を連結する組み合わせにより、幕板装置が平面視略W字状や略L字状の連結パターンをとることができるから、この連結パターンに応じた形状の天板を取り付けることにより、例えばこの支持装置をコーナー机に用いた場合には、当該コーナー机に複数の利用形態を付与することができる。
【0009】
したがって、前記コーナー机を、長机等の列と列とが平面視で略十字状や略L字状に交わる箇所や室の隅部等に配置したり、室内に張り出した柱の側部に沿わせて配置したりというように、様々な設置場所や用途等に応じた使用が可能となり、ユーザーにとって使い勝手がよいものとなる。
【0010】
また、請求項2のように構成すると、予め所定の形状に組み立てた支持装置の上端に、天板を載置して取り付けるというようにして、能率よく天板の取り付け作業を行うことができる。さらに、天板は支持装置全体で支持されることになるから、例えばこの支持装置をコーナー机に用いた場合には、当該コーナー机の安定性が向上するのである。
【0011】
さらに、請求項3のように構成すると、幕板装置が3種類の平面視略W字状の連結パターンをとることができるから、この連結パターンに応じた形状の天板を取り付けることにより、例えばこの支持装置をコーナー机に用いた場合には、当該コーナー机1つで、室の隅部等における柱の張り出しの程度等に応じた使用が可能となり、この場合も、ユーザーにとって使い勝手がよいものとなる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。図1〜図9は本発明をコーナー机1に適用した第1実施形態を示している。このうち、図1はコーナー机1の利用形態の一例を示す斜視図、図2は支持装置2の斜視図である。最初に、コーナー机1の全体の概要を図1及び図2を参照して説明する。
【0013】
コーナー机1は、一枚の天板3と、当該天板3を支持する支持装置2とにより構成されている。第1実施形態では、平面視略L字状の天板3が使用されており、図1に示すように、この天板3のうち平面視で内向きに凹んだ略L字状の後側縁部3bを、室内に張り出した柱Pの角部を挟んだ両側面に当接させた状態で、コーナー机1が、柱Pの側部に沿うように配置されている。
【0014】
天板3のうち後側縁部3bに対向する箇所は、平面視扇形状に切り取られた湾曲縁部3cとなっている。図1では、この湾曲縁部3cと隣り合う前側縁部3aに、長机Dにおける天板の短辺部を当接させて、長机Dとコーナー机1とが室の壁面に沿うように配置されている。
【0015】
図1及び図2に示すように、支持装置2は、天板3の下面に着脱自在に固着した一対の脚装置4,4と、この間に着脱自在に連結した幕板装置5と、各脚装置4の側端に着脱自在に固着した端パネル装置6とにより構成されている。第1実施形態の幕板装置5は、コーナー机1を柱Pの側部に沿わせるため、天板3の形状に対応して、平面視略W字状に配置されている(図2参照)。
【0016】
なお、端パネル装置6は、本発明の支持装置2における必須の構成要素ではない。また、図2は天板3の後側縁部3b側から見た斜視図であり、ここでは端パネル装置6が図示省略されている。
【0017】
次に、この支持装置2の各部の構造を図2〜図9を参照して説明する。ここで、図3は脚装置4の骨組みを示す分離斜視図、図4は図2のIV−IV視側断面図、図5は幕板装置5の骨組みを示す分離斜視図、図6は保持具27の斜視図、図7は、図2のVII−VII視側断面図、図8は中間連結体23の斜視図、図9は端パネル装置6の取り付け態様を示す斜視図である。
【0018】
まず、一対の脚装置4,4について説明する。ここで、脚装置4は、幕板装置5を挟んで左右対称状に形成されるものであって、基本的に同じ構成のものであるから、図2において左側に位置するものを代表として、以下に説明する。
【0019】
脚装置4は、正面視矩形枠状で金属製等の脚フレーム7と、この脚フレーム7の枠部を覆う金属製等のパネル8とにより構成されている(図3参照)。脚フレーム7は、略角筒状の2本の支柱9,9の上下端部に、上下外向きに開口したステー部材10,10を溶接等にて固着することによって、正面視矩形枠状となっている。なお、各支柱9の下端には高さ調節のためのアジャスタ11が取り付けられている。また、上ステー部材10の一側面には、天板3の下面に当該脚装置4をねじ45止めするための側面視略L字状の連結金具12がタッピングネジ13にて取り付けられている(図4参照)。
【0020】
両支柱9,9のうち相対向する内向きの側面には、パネル8の縁片8aを固定するためのねじ穴14(図3では2つずつ)が穿設されている。また、左側の支柱9における外向きの側面にはねじ穴15,16,17が複数個穿設されている(図3では6つ)。ここで、支柱9の外向きの側面における上端側の2つのねじ穴15は、後述する上桟部材24の側部を固定するためのものであり、下端側の2つのねじ穴16は、後述する下桟部材25の側部を固定するためのものである。残る2つのねじ穴17は、端パネル装置6を固定するためのものである。
【0021】
一方、パネル8の左右両側には、上下長手の縁片8a,8aが同じ方向に突出するように、すなわち、平面視略コ字状に折り曲げ形成されており、これら各縁片8aには、各支柱9の内向きの側面に穿設したねじ穴14に螺合するねじ18を挿通させるための挿通穴19が(図3では2つずつ)穿設されている。また、パネル8の下端には、左右長手で上向き鉤状の係止縁8bが折り曲げ形成されている。
【0022】
図4に示すように、パネル8は、下ステー部材10の一方の縁部に係止縁8bを引っ掛けた状態で、脚フレーム7の枠部に両縁片8a,8aを嵌め込み、各支柱9における内向きの側面に穿設したねじ穴15に、各縁片8aの挿通穴19を介してねじ18を螺合することにより、脚フレーム7に取り付けられている。
【0023】
次に、幕板装置5について説明する。幕板装置5は、左右幅方向の長さが長い2つの第1幕板部20と、幅方向の長さが短い2つの第2幕板部21と、これら各幕板部20,21の側部に連結する脚柱22(図2では2つ)及び中間連結体23とにより構成されている。前記各脚柱22と前記中間連結体23とは本発明に係る連結手段に該当する。なお、以下の説明では、便宜上、各幕板部20,21の各々において、図2で左側に位置するものに符号aを、右側に位置するものに符号bを付す。
【0024】
第1実施形態では、各幕板部20,21の連結パターンは、図2において左から、第1幕板部20a、2つの第2幕板部21a,21b、第1幕板部20bの順となっている。図2に示すように、左側の第1幕板部20aと第2幕板部21aとは脚柱22を介して連結されており、同様に、右側の第1幕板部20bと第2幕板部21bとはもう1つの脚柱22を介して連結されている。第2幕板部21a,21b同士は中間連結体23を介して連結されている。
【0025】
また、左側の第1幕板部20aの左側部は、左側の脚装置4の側端に連結されており、同様にして、右側の第1幕板部20bの右側部は右側の脚装置4の側端に連結されている。
【0026】
各幕板部20,21は、左右幅方向の長さが異なる点と、その左右の側部が連結される対象(脚装置4の側端、脚柱22または中間連結体23)が異なる点とを除いて、基本的に同じ構成である。そこで、図2において左から2番目に位置する第2幕板部21aを代表として、以下にその構造を説明する。
【0027】
図5に示すように、第2幕板部21aは、左右長手で断面略コ字状の上桟部材24と、左右長手で断面略Z字状の下桟部材25と、板状の幕板26と、幕板26の上端縁を上桟部材24に着脱自在に取り付けるための保持具27とにより構成されている。
【0028】
左右に適宜間隔を隔てて立状に配置した脚柱22及び中間連結体23の長手方向上端側には、上桟部材24がねじ28で固定されており、同じく下端側には、下桟部材25がねじ29で固定されている。そして、板状の幕板26は、これら脚柱22、中間連結体23及び上下桟部材24,25に囲まれた枠部を覆うように配設されている(図2及び図7参照)。
【0029】
上桟部材24の上端の水平縁部24aには、天板3の下面のねじ穴に螺合するねじ30(図7参照)を挿通させるための挿通穴31(図5では3つ)が穿設されている。この水平縁部24aを天板3の下面に当接させた状態で、天板3の下面のねじ穴に、前記各挿通穴31を介してねじ30を螺合することにより、天板3の下面に各幕板部20,21が固定されるようになっている。
【0030】
上桟部材24の垂直板部24bの左右両側には、脚柱22の上端側のねじ穴38や中間連結体23の上端側のねじ穴40(詳細は後述する)に螺合するねじ28を挿通させるための挿通穴32(図5では2つずつ)が穿設されている。前記垂直板部24bにおける各挿通穴32の穿設位置は、脚装置4における支柱9の上端側のねじ穴15にも対応するように設定されている。
【0031】
また、上桟部材24の下端は、保持具27を係合するための係合縁部24cとなっている。なお、前記垂直板部24bには、配線コード類を挿通させるためのコード穴33(図2及び図5では2つ)も穿設されている。
【0032】
一方、下桟部材25の上端は、幕板26の下端を支持するための上向き鉤状の支持縁部25aとなっており、この支持縁部25aと垂直板部25bとにより、下桟部材25は断面略Z字状に形成されている。下桟部材25の垂直板部25bの左右両側にも、上桟部材24と同様に、脚柱22の下端側のねじ穴39や中間連結体23の下端側のねじ穴41(詳細は後述する)に螺合するねじ29を挿通させるための挿通穴34(図5では2つずつ)が穿設されている。これら各挿通穴34の穿設位置についても、脚装置4における支柱9の下端側のねじ穴16に対応するように設定されている。
【0033】
次に、保持具27について説明する。合成樹脂製等の一体成形品である保持具27は、幕板26の上端縁を嵌合する下向き開口状の挟持溝35aを備えた基部35と、この基部35に水平突設した当接片36と、この基部35の上端に当接片36と同一方向に延びるように設けた係止片37と、当該係止片37の上端に上向き突設した把手38とにより構成されている(図5〜図7参照)。また、挟持溝35aには抜け止め用の突起体が形成され、係止片37の先端には矢じり状の爪部37aが形成されている。
【0034】
第1実施形態では、2つの保持具27を、幕板26の上端縁に適宜間隔を隔てて取り付けている。2つの保持具27付きの幕板26は、その下端縁を下桟部材25の支持縁部25aに載置した状態で、各保持具26の当接片36と係止片37とで上桟部材24の係合縁部24cを挟持するとともに、係止片37の爪部37aを上桟部材24の係合縁部24cに引っ掛けることによって、脚柱22、中間連結体23及び上下桟部材24,25に囲まれた枠部に着脱自在に装着されている(図7参照)。
【0035】
なお、第1実施形態では、2つの保持具27を幕板26の上端縁に取り付けているが、より多くの保持具27を使用してもよいことはいうまでもない。また、保持具27は、幕板26の上端縁に沿って左右長手に形成したものでもよい。
【0036】
次に、本発明に係る連結手段としての脚柱22及び中間連結体23について説明する。連結手段の1つである脚柱22は、上下長手で略角筒状に形成されており、この脚柱22の四周面のうち隣り合う二側面には、上端側に2つ、下端側に2つのねじ穴38,39がそれぞれ穿設されている(図4参照)。上端側のねじ穴38は、上桟部材24の側部を固定するためのものであり、下端側のねじ穴39は、下桟部材25の側部を固定するためのものである。
【0037】
また、脚柱22の下端には、脚装置4の各支柱9と同様に、高さ調節のためのアジャスタ11が取り付けられている。第1実施形態では、脚柱22のうちねじ穴38,39を備えた隣接する二側面に、各上下桟部材24,25の側部がねじ28,29止めされることにより、隣り合う第1幕板部20と第2幕板部21とが平面視で外向きに突出するように配置されるのである(図2参照)。
【0038】
同じく連結手段の1つである上下長手の中間連結体23は、断面略W字状のインナープレート23aに略平板状のアウタープレート23bを溶接等にて固着してなるものである。
【0039】
インナープレート23aのうち平面視で内向きに凹むように隣接する二側面には、上端側に2つ、下端側に2つのねじ穴40,41がそれぞれ穿設されている(図5及び図8参照)。これら各ねじ穴40,41は、前述した脚柱22のねじ穴38,39と同様の役割を果たすものである。すなわち、インナープレート23aの上端側のねじ穴40は、上桟部材24の側部を固定するためのものであり、下端側のねじ穴41は、下桟部材25の側部を固定するためのものである。
【0040】
アウタープレート23bは、インナープレート23aに穿設したねじ穴40,41に螺合するねじ28の先端を隠して、美観を向上させるために取り付けられたものである。
【0041】
第1実施形態では、インナープレート23bのうち平面視で内向きに凹むように隣接する二側面に、各上下桟部材24,25の側部がねじ28,29止めされることにより、隣り合う第2幕板部21a,21bが平面視で内向きに凹むように配置されるのである(図2参照)。なお、この中間連結体23の長さとアジャスタ11を除いた脚柱22の長さとは略同じに設定されている。
【0042】
次に、端パネル装置6の構造について説明する。ここで、端パネル装置6は左右対称状に配設されるものであって、基本的に同じ構成であるから、左側の脚装置4の側端に取り付くものを代表として、以下に説明する。
【0043】
端パネル装置6は、脚装置4と室壁との間の空間を覆い隠すためのものであって、一方の側面を開放した略箱状に形成されている。図9に示すように、端パネル装置6の右側板には挿通穴42(図9では2つ)が穿設されており、左側の脚装置4における支柱9の外向きの側面に穿設したねじ穴17に、前記右側板の挿通穴42を介してねじ43を螺合することにより、左側の脚装置4の側端に、この脚装置4と面一状に取り付けられている。
【0044】
なお、端パネル装置6の上下両側板には略正方形状の取り付け穴44がそれぞれ穿設されており、下側板の取り付け穴44には高さ調節のためのアジャスタ11が嵌め込まれている(図9参照)。
【0045】
以上の構成において、支持装置2を組み立てるに際しては、左側の脚装置4の側端に、第1幕板部20aにおける上下桟部材24,25の左側部をねじ28,29止めし、左側の脚柱22において隣接する二側面のうちの一方に、第1幕板部20aにおける上下桟部材24,25の右側部をねじ28,29止めする。
【0046】
次いで、当該脚柱22の他方の側面に、第2幕板部21aにおける上下桟部材24,25の左側部をねじ28,29止めし、中間連結体23のインナープレート23aのうち平面視で内向きに凹むように隣接する二側面のうちの右側面に、第2幕板部21aにおける上下桟部材24,25の右側部をねじ28,29止めする。右側の脚装置4、第1幕板部20b及び第2幕板部21bについても、前記左側のものと対称状にそれぞれ連結する。
【0047】
そして、各脚装置4の側端、脚柱22、中間連結体23及び上下桟部材24,25に囲まれた各枠部に、保持具27を介して幕板26を装着するのである。以上のようにして、第1実施形態の支持装置2は、幕板装置5を平面視略W字状に配置した状態で連結される。
【0048】
平面視略L字状の天板3を支持装置2に固定するには、支持装置2の上端に天板3を載置し、天板3の下面の各ねじ穴に、各上桟部材24における水平縁部24aの挿通穴31と各脚装置4に取り付く連結金具12とを介してねじ30,45を螺合するのである(図4及び図7参照)。
【0049】
次に、幕板装置5の連結パターンについて説明する。図10(A)〜(D)は幕板装置5の連結パターン(第1〜第4実施形態)を示す平面図である。幕板装置5は、前述の構成を採用したことにより、連結手段として2つの脚柱22と中間連結体23とを用いた場合に、図10(A)〜(C)に示す3種類の略W字状の連結パターンをとることができる。
【0050】
すなわち、図10(A)に示す第1実施形態では、2つの第2幕板部21,21が天板3の後側縁部3bに沿う位置にあり、天板3における前側縁部3a,3aの延長上の仮想線L,Lと前記後側縁部3bとで囲まれた部分Sが略正方形状となっている。図1では、コーナー机1は当該囲まれた部分Sに柱Pが位置するように配置されている。
【0051】
第2実施形態の連結パターンは、図10(B)において左下から右上に向かって、第2幕板部21、2つの第1幕板部20,20、第2幕板部21の順となっている。この連結パターンに応じた平面視略L字状の天板3’(図10(B)に二点鎖線で示す)が第2実施形態の支持装置2の上端に取り付けられる。各幕板部20,21の連結構造は、その左右の側部が連結される対象(脚装置4の側端、脚柱22または中間連結体23)が変更されるだけであり、第1実施形態と同様である。
【0052】
この場合、2つの第1幕板部20,20は天板3’の後側縁部3b’に沿う位置にあり、天板3’における前側縁部3a’,3a’の延長上の仮想線L’,L’と前記後側縁部3b’とで囲まれた部分S’が略正方形状で、その面積が第1実施形態における囲まれた部分Sよりも大きい。これにより、第2実施形態の支持装置2を用いたコーナー机1’を、例えば、第1実施形態の柱Pよりもさらに室内に張り出した柱等に沿わせて配置できる。
【0053】
なお、図10(B)に示すように、例えば、第1幕板部20、第2幕板部21及び脚装置4で囲まれた空間等には、ワゴン55(図10(B)に点線で示す)を配置したりすることもできる。
【0054】
第3実施形態の連結パターンは、図10(C)において左下から右上に向かって、2つの第2幕板部21、2つの第1幕板部20,20の順となっている。この連結パターンに応じた平面視略L字状の天板3”(図10(C)に二点鎖線で示す)が第3実施形態の支持装置2の上端に取り付けられる。この場合も、各幕板部20,21の連結構造は、その左右の側部が連結される対象(脚装置4の側端、脚柱22または中間連結体23)が変更されるだけであり、第1及び第2実施形態と同様である。
【0055】
この場合、隣接する第1幕板部20と第2幕板部21とが天板3”の後側縁部3b”に沿う位置にあり、天板3”における前側縁部3a”,3a”の延長上の仮想線L”,L”と前記後側縁部3b”とで囲まれた部分S”が略矩形状となっている。これにより、第3実施形態の支持装置2を用いたコーナー机1”を、例えば、室内に平面視略矩形状に張り出した柱等に沿わせて配置できる。
【0056】
以上のように、本発明によると、連結手段として2つの脚柱22と中間連結体23とを用いた場合に、幕板装置5が3種類の平面視略W字状の連結パターンをとることができるから、この連結パターンに応じた形状の天板3(3’,3”)を取り付けることによって、1つのコーナー机1(1’,1”)に、3種類の利用形態を与えることができる。したがって、1つのコーナー机1(1’,1”)で、柱の張り出しの程度等に応じた使用が可能となり、ユーザーにとって使い勝手がよいものとなる。
【0057】
また、本発明では、各幕板部20,21の側部、すなわち、各幕板部20,21を構成する上下桟部材24,25の側部を、連結手段としての脚柱22や中間連結体23にねじ28,29止めする一方、各幕板部20,21の上端部に相当する上桟部材24の水平縁部24aを、天板3の下面にねじ30止めするように構成しているから、所定の形状に組み立てた支持装置2の上端に、天板3を載置して取り付けるというようにして、能率よく天板3の取り付け作業を行うことができる。さらに、天板3は各幕板部20,21を含めた支持装置2全体で支持されることになるから、コーナー机1の安定性が向上するのである。
【0058】
また、連結手段の別例として、1つの脚柱22と2つの脚体52とを用いた場合には、図10(D)の第4実施形態に示すように、幕板装置5は平面視略L字状の連結パターンをとることができる。
【0059】
図11に示す脚体52は、上下長手で略角筒状に形成されており、この脚体52の一側面のうち上端側には、上桟部材24の側部を固定するためのねじ穴53が4つ穿設されており、下端側には、下桟部材25の側部を固定するためのねじ穴54が4つ穿設されている。
【0060】
したがって、第4実施形態では、脚体52の一側面に、各上下桟部材24,25の側部がねじ28,29止めされることにより、隣り合う第1幕板部20と第2幕板部21とが面一状に配置される(図12参照)。そして、2つの第2幕板部21,21同士が脚柱22を介して連結されることにより、第4実施形態の支持装置2は、幕板装置5を平面視略L字状に配置した状態で連結される。
【0061】
なお、脚体46の下端にも、脚装置4の各支柱9や脚柱22と同様に、高さ調節のためのアジャスタ11が取り付けられている。また、第1幕板部20と第2幕板部21との配置関係を置き換えて連結することも可能である。
【0062】
この連結パターンに応じた平面視略五角形状の天板51(図10(D)に二点鎖線で示す)を第4実施形態の支持装置2の上端に取り付ければ、この支持装置2を用いたコーナー机50を、例えば、長机Dの列と列とが平面視で略十字状や略L字状に交わる箇所や室の隅部等に配置できるのである。
【0063】
なお、図10(A)〜(C)に示す実施形態において、天板3(3’,3”)の前側縁部3a(3a’,3a”)と各幕板部20,21との間の空間R1(R1’,R1”)や、図10(D)に示す実施形態において、平面視略五角形状の天板50における側縁部51aと各幕板部20,21との間の空間R2は、配線・配管用の空間として利用できる。
【0064】
本発明は図示の形態以外にも様々に具体化できる。例えば、脚装置4は、正面視略L字状や略エ字状等の形態を採用してもよい。また、各幕板部20,21についても、上下桟部材24,25及び幕板26により構成されるものに限らず、一方の側面を開放した略箱状の形態等を採用することも可能である。さらに、各幕板部20,21や中間連結体23に高さ調節のためのアジャスタを付けたりしてもよい。
【0065】
なお、本発明に係る支持装置2は、コーナー机に適用するに限らず、各種机、テーブルまたは実験台等にも適用できることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したコーナー机の利用形態の一例を示す斜視図である。
【図2】第1実施形態の支持装置の斜視図である。
【図3】脚装置の骨組みを示す分離斜視図である。
【図4】図2のIV−IV視側断面図である。
【図5】幕板装置の骨組みを示す分離斜視図である。
【図6】保持具の斜視図である。
【図7】図2のVII−VII視側断面図である。
【図8】連結手段の1つである中間連結体の斜視図である。
【図9】端パネル装置の取り付け態様を示す斜視図である。
【図10】(A)は第1実施形態の連結パターンを示す平面図、(B)は第2実施形態の連結パターンを示す平面図、(C)は第3実施形体の連結パターンを示す平面図、(D)は第4実施形態の連結パターンを示す平面図である。
【図11】第4実施形態の支持装置の斜視図である。
【図12】連結手段の別例としての脚体を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 コーナー机
2 支持装置
3 天板
4 脚装置
5 幕板装置
20 第1幕板部
21 第2幕板部
22 連結手段としての脚柱
23 連結手段としての中間連結体
24 上桟部材
25 下桟部材
26 幕板
52 連結手段の別例としての脚体
Claims (3)
- 一対の脚装置と、その間に着脱自在に連結した幕板装置とにより、天板を支持する装置であって、
前記幕板装置は、幅方向の長さが異なる2種類の幕板部の2つずつと、隣り合う幕板部に連結する複数の連結手段とからなり、
前記各連結手段を介して前記各幕板部を連結することにより、前記幕板装置を平面視で略W字状と略L字状とに変更可能となるように構成したことを特徴とする天板の支持装置。 - 前記各幕板部の上端部を前記天板の下面に着脱自在に固着する一方、前記各幕板部の側部を前記連結手段に着脱自在に連結するように構成したことを特徴とする請求項1に記載した天板の支持装置。
- 前記連結手段は、前記天板を支持する略角筒状の脚柱と、前記各幕板部の側部に着脱自在に連結する中間連結体とからなることを特徴とする請求項1または2に記載した天板の支持装置。
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