JP3602605B2 - 木質合成板における木目形成方法及び装置 - Google Patents

木質合成板における木目形成方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、熱可塑性樹脂材料及び木粉等のセルロース系破砕物からなる木質合成粉を成形素材とした木質合成板の成形方法及び装置に関し、より詳しくは、建築素材、自動車、車両の内外装部品等の各種の用途に適用する熱可塑性樹脂材料及びセルロース系破砕物の混合原料あるいは、これらの混合原料からなる木質合成粉を成形素材として、押出機で成形する際に木質合成板の内層に迄至る木目模様を該木質合成板に形成する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来技術】
セルロース系破砕物及び熱可塑性樹脂材料は、近年の生活の多様化に伴い、建築材料、自動車、家庭電気製品を始め、種々の日用品に使用され、多量に廃棄されており、これらの各種熱可塑性合成樹脂製品の廃材を再利用することが社会的に要求されている。
【0003】
従来から、この種の木粉類及び熱可塑性樹脂材料をベースとした成形樹脂製品の開発は、種々行われ、特に近年における環境保護に対する感覚の鋭敏化、木材コストの高騰、木材製品に対する感覚的な根強い潜在需要からして、これらの廃材を利用した、天然の風合いを有する木質合成板の開発が要請されている。
【0004】
そして、この木質合成板の製造に際し、天然の木材の風合いを出すために、従来においては木質合成板の表面に木目模様を印刷し、あるいは木目模様を模したシート生地をラミネートし、あるいは成形型の成形面に木目模様を刻印し、又は、塗装仕上げに際して木目模様を描出する等の種々の工程を経るものが存在する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述の従来の木質合成板にあっては、そのいずれにおいても木目模様は木質合成板の表面部分にのみ形成されるに止まり木質合成板の表面の磨耗により木目模様が消失すれば、一見して人工的な木目であることが知られてしまう。また、木目の形成は木質合成板の表面にのみ表れているにすぎないものであり、この木質合成板を切削、加工して家具や建具を製造した場合には表面の木目が消失し、商品価値を低下させるものであった。そのため、該木質合成板は、予め製造される家具や建具の大きさに合わせて製造される必要があり、一旦製造された合成板は、他の用途に使用することができず用途が極めて制限されるものであった。
【0006】
さらに木質合成板の表面に描出された木目は、木目模様が画一的である等、木目模様自体その趣に欠け、人に安心感や安らぎを与える天然の木材の風合いを有するものではなかった。
【0007】
本発明は、上記従来技術の欠点に鑑みてなされたものであり、模様のパターンが一定でなく天然の木材の風合いを有すると共に、内層においても木目模様を有する木質合成板の製造方法及び装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の木質合成板の木目形成方法は、含有水分量を15wt%以内とし平均粒径20メッシュ以下のセルロース系破砕物20〜80wt%と、熱可塑性樹脂材料20〜80wt%とを攪拌衝撃翼により混合して、摩擦熱によりゲル化混練し、次いで冷却して粒径10mm以下に整粒形成して木質合成粉を形成し、含有水分量を15wt%以内とし平均粒径20メッシュ以下のセルロース系破砕物20〜80wt%と、熱可塑性樹脂材料20〜80wt%と、着色剤とを攪拌衝撃翼により混合して、摩擦熱によりゲル化混練し、次いで冷却して粒径10mm以下に整粒形成して着色木質合成粉を形成し、前記木質合成粉と前記着色木質合成粉とを混合し、この混合原料を、加熱・練成し、スクリューをもって押出ダイより成形ダイの成形室へ押し出し、前記成形ダイ中に押し出された押出し生地の流れに対して抵抗を付与して、押出し生地の流れに変化を与えて、押出し生地に木目模様を形成し、前記押出し生地を徐冷して硬化させる工程を含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の別の木目形成方法は、含有水分量を15wt%以内とし平均粒径20メッシュ以下のセルロース系破砕物20〜80wt%と、熱可塑性樹脂材料20〜80wt%と、異なる種類の着色剤のそれぞれとを攪拌衝撃翼により混合して、摩擦熱によりゲル化混練し、次いで冷却して粒径10mm以下に整粒形成して、それぞれ異なる色彩の着色剤を添加した複数種類の着色木質合成粉を形成する工程と、前記工程により得られた色彩の異なる複数種類の着色木質合成粉を混合し、この混合原料を、加熱・練成し、スクリューをもって押出ダイより成形ダイの成形室へ押し出し、前記成形ダイ中に押し出された押出し生地の流れに対して抵抗を付与して、押出し生地の流れに変化を与えて、押出し生地に木目模様を形成し、前記押出し生地を徐冷して硬化させる工程を含むことを特徴とする。
【0010】
前記セルロース系破砕物及び熱可塑性樹脂材料と共にゲル化混練する着色剤として、前記着色木質合成粉を使用することができ、また、
着色木質合成粉を着色剤として添加した前記着色木質合成粉を他の色彩の着色剤を添加した着色木質合成粉に15〜40wt%混合して、木質合成板を製造することができる。
【0011】
さらに、前記着色剤としては、それぞれ、黄色系、黒色系、白色系又は黄茶色系の着色剤を用い、これらの着色剤を前記セルロース系破砕物に対して、黄色系着色剤にあっては、3〜10wt%、黒色系着色剤にあっては3〜10wt%、白色系着色剤にあっては20〜60wt%混入する。
【0012】
前記着色木質合成粉と木質合成粉又は着色木質合成粉の混合に際して、混合されるべき着色木質合成粉と木質合成粉又は着色木質合成粉は、その原材料たる熱可塑性樹脂材料を同一素材とすれば好適である。
【0013】
なお、着色木質合成粉と、木質合成粉又は着色木質合成粉の混合比は、地色となる白色系の着色剤を添加した着色木質合成粉65〜97wt%と、木目となる木質合成粉又は黄茶色系の着色剤を添加した着色木質合成粉3〜35wt%を混合し、又は、
地色となる木質合成粉又は黄茶色系の着色剤を添加した着色木質合成粉85〜97wt%と、木目となる黒色系の着色剤を添加した着色木質合成粉3〜15wt%を混合し、又は、
白色系の着色剤を添加した第1着色木質合成粉60〜80wt%と、前記第1着色木質合成粉を着色剤として添加した第2着色木質合成粉20〜40wt%を混合し、桧様の木目を得、又は、
黄色系の着色剤を添加した第1着色木質合成粉50〜60wt%と、前記第1着色木質合成粉を着色剤として添加した第2着色木質合成板20〜30wt%と、黒色系の着色剤を添加した第3着色木質合成粉10〜20wt%と、白色系の着色剤を添加した第4着色木質合成粉1〜10wt%を混合して、より天然木材、この場合は、楢に近い色調の木質合成板を得ることができる。
【0014】
また、前記押出し生地を成形ダイへ押し出した押出し力に抗する抑制力を加えて押出し生地の密度を高くして、この押出し生地の流れにさらに変化を与え、上記抑制力を調整して、板目の曲率を変更し、所望の木目を得ることができる。
【0015】
また、本発明の木質合成板における木目形成装置は、含有水分量を15wt%以内とし平均粒径20メッシュ以下のセルロース系破砕物と熱可塑性樹脂材料、又は、前記セルロース系破砕物と熱可塑性樹脂材料、及び着色剤を攪拌衝撃翼85,86,87により混合して、摩擦熱によりゲル化混練し、次いで冷却して粒径10mm以下に整粒し、木質合成粉及び着色木質合成粉、又は複数種類の着色木質合成粉を形成する手段と、
前記木質合成粉と着色木質合成粉、又は複数種類の着色木質合成粉を混合し、混合原料を得る手段と、
この混合原料を、加熱、練成し、スクリュー71をもって押出す押出機70の押出ダイ19に、前記押出ダイ19より吐出された押出し生地79を加熱する溶融部21a及び所定の肉厚に成形して徐冷する徐冷部21bを有する成形室22を備えた成形ダイ10を連結し、前記成形ダイ10の成形室22を加熱するヒータ14を備えた溶融部21aと、成形室22を冷却する冷却手段25を備えた徐冷部21bを成形ダイ10内に設けると共に、成形ダイ10の成形室22内に、好ましくは、成形ダイ10の上下壁面に上下端が連続する変流体40を設けたことを特徴とする。
【0016】
前記変流体40は、前記成形室22の溶融部21a内に、押出し生地79の流れ方向に平行に配置された複数の板状体、又は、前記成形室の溶融部内に、垂直に立設された、溶融部内の上下壁面と連続する複数の円柱状又は針状の変流体40とすることができる。
【0017】
また、成形ダイ10の成形室22内に、成形ダイ10の上下壁面と連続する変流体20を設け、且つ、前記成形ダイ10より押し出された押出し生地79の押出力に抗する抑制力を加えるブレーキ手段30を設けることにより、板目の曲率を変更し、所望の木目を得ることができる。
【0018】
【作用】
木目の形成される木質合成板の原料は、例えば20〜80wt%の木粉等のセルロース系破砕物と、20〜80wt%の熱可塑性樹脂材料とを攪拌衝撃翼により混合して、摩擦熱によりゲル化混練し、次いで冷却して粒径10mm以下に整粒形成して成る木質合成粉、又は、例えば20〜80wt%の木粉等のセルロース系破砕物と、20〜80wt%の熱可塑性樹脂材料と、着色剤とを攪拌衝撃翼により混合して、摩擦熱によりゲル化混練し、次いで冷却して粒径10mm以下に整粒形成して成る着色木質合成粉と、前記と同様の方法により形成された前記着色木質合成粉とは異なる色彩の着色剤を添加した着色木質合成粉であり、木質合成粉と着色木質合成粉、又は、異なる色彩の着色剤を添加した二種類以上の着色木質合成粉を混合し、この混合原料を加熱・混練して押出し機で押出し生地として成形ダイに押出し、成形ダイの成形室内で成形、徐冷して木質合成板と成す。
【0019】
前記混合される木質合成粉又は着色木質合成粉の種類は2種に限定されるものではなく、例えば4種類の異なる色彩の着色剤を添加した着色木質合成粉を混合し、木質合成板を形成することもできる。
【0020】
前記木質合成粉又は着色木質合成粉の原料たるセルロース系破砕物としては、例えば木粉を用いることができ、粒径を熱可塑性樹脂材料とのなじみを良好とし、ゲル化混練及び成形押出し時における木粉の摩擦抵抗を減じ成形機の損耗、毀損の防止を図るため、平均粒径20メッシュ以下とする顆粒ないし粉末状とし、ゲル化混練及び成形時における木酸ガスを揮散し、水蒸気あるいは気泡発生を減少し、表面の肌荒れを防止する意図からその含有水分量を15wt%以内とするものである。
【0021】
以上のように形成された木質合成粉又は着色木質合成粉は、例えば成形しようとする木質合成板の地色の着色剤を添加した90〜97wt%の着色木質合成粉と、木質合成板中に形成される木目模様の色彩の着色剤を添加した3〜10wt%の着色木質合成粉とを混合し、この混合原料を押出機70内に投入して加熱・練成し、押出機のスクリュー71で押出ダイ19から押出し生地79として成形ダイ10の成形室22内へ押出す。
【0022】
前記押出機70による加熱、混練により、前記2種類の着色木質合成粉は溶解して混練されて押出し生地79となり、押出機70より成形ダイ10内へ押し出され、ヒータ14により加熱された成形室22の溶融部21a内に押し出されて加熱され、所定の肉厚に成形されながら溶融部21aを通過して、成形室22の徐冷部21bに押し出され、該徐冷部21bに導入される。この成形室22内の徐冷部21bは、冷却管25により冷却されており、この冷却管25内を循環している常温ないし60℃から90℃の水または油などの冷却媒体により押出し生地79が徐冷部21bを押し出される過程で徐冷・冷却されて硬化する。
【0023】
前記成形室の溶融部内21aには、板状、円柱状又は針状に形成された変流体20が前記押出し生地79の流れに変化を与えるために配置されており、押出ダイ19より吐出されて成形ダイ10中を流れる押出し生地79はこの変流体20によりその流れに変化が加えられる。
【0024】
この流れの変化は、押出し生地79の粘性により生じるものであり、変流体20と接触し、又は変流体20近傍を流れる押出し生地79は、変流体20との摩擦抵抗及びこの摩擦抵抗を受けた押出し生地79に引きずられてその流速を減退し、一方、変流体20と変流体20の中間付近を流れる押出し生地79は、この摩擦抵抗の影響を比較的受け難いことから、その流速を減じることなく流れる。この流速が全体に早い場合には、形成される木目は、柾目に近いものとなり、反対に、特に、着色木質合成粉中に多量の木粉を混入した場合には、この木粉の混入により押出し生地79の流れ抵抗が増し、押出し生地79の流れの変化は顕著なものとなり、板目様の木目模様が形成される。
【0025】
さらに、押出機70により加えられる成形板29への押出し力に、ブレーキ手段30により抑制力を加え、この成形板29を介して成形室22内の押出し生地79に対して前記押出し力に対する抗力を加えると、前記抑制力は成形板29を介して成形室22内の押出し生地79の押出し力に対して抗力を与えることにより、成形板29に抑制力を加えない場合と比べると、成形室22内の押出し生地79がより一層密度が均一で高密度になり、前記変流体20により形成された放物線状の縞線が歪められて、あたかも天然木材の大きな板目と同様の木目模様の如き不規則な模様が形成される。すなわち、上記抑制力の調整により、ある程度所望の木目模様が形成できる。
【0026】
その後、木目模様の形成された押出し生地79は、成形室22の徐冷部22bにおいて徐冷され、所定の板厚に形成された天然の風合いを有する木目模様を有する木質合成板が形成される。
【0027】
そして、この流れの変化により、木目模様の色彩の着色剤を添加した着色木質合成粉が押出し生地79中に、押出し生地79の下流を頂点とした変流体20間にまたがる放物線状、ないしは押出し生地79の下流に向かうほぼ直線状の線を描出し、この線が重なりあって不規則な柾目状の黒色の縞線を生じさせ、この縞線があたかも天然木材の木目模様の如き模様が形成される。
【0028】
その後、木目模様の形成された押出し生地79は、成形室22の徐冷部22bにおいて徐冷され、所定の板厚に形成された天然の風合いを有する木目模様を有する木質合成板が形成される。
【0029】
本発明の各着色剤の原料配合比の範囲は、次表のとおり、
【0030】
【表1】
Figure 0003602605
【0031】
次表は、各種木質合成板の混合原料の混合比の範囲を示す。
【0032】
【表2】
Figure 0003602605
【0033】
【実施例】
次に、本発明の実施例につき図面を参照して説明する。
【0034】
1.木質合成粉又は着色木質合成粉の製造実施例
1−1.〔木質合成粉又は着色木質合成粉の原材料〕
木質合成粉又は着色木質合成粉の原材料は、木質合成粉にあってはセルロース系破砕物及び熱可塑性樹脂材料であり、着色木質合成粉にあっては、セルロース系破砕物と、熱可塑性樹脂材料及び着色剤である。
【0035】
1−1−1.〔セルロース系破砕物〕
木質合成粉ないしは着色木質合成粉の原材料となるセルロース系破砕物は、廃棄された建築廃材等の木材や回収した故紙等を破砕したもの、木材を切断した際に生じる鋸屑等のセルロース系破砕物であり、本実施例ではセルロース系破砕物として木粉を使用している。セルロース系破砕物として木粉を使用する場合には、木粉の粒径を熱可塑性樹脂材料とのなじみを良好とし、成形押し出し時における木粉の摩擦抵抗を減じ成形機の損耗、毀損の防止を図る目的から、50〜300メッシュ、好ましくは、60(篩下)〜150メッシュ(篩上)とする微細な粉末状とし、成形時における木酸ガスを揮散し、水蒸気あるいは気泡発生のおそれをなくし、表面の肌荒れを防止する意図からその含有水分量を15wt%以内、好ましくは0.3〜0.4wt%以内の範囲内としたものである。
【0036】
1−1−2.〔熱可塑性樹脂材料〕
熱可塑性樹脂材料は、自動車のバンパーや内装品、家庭電気製品、ビニルハウス等に使用される農業用のビニル等、種々の廃棄された樹脂成形品を回収し、又はバージンの熱可塑性樹脂材料を使用することができ、前述廃棄された各種の樹脂成形品を使用する場合にはこの樹脂成形品をそのままもしくは表面樹脂塗膜を形成した樹脂成形品を複数の各小片に破砕し、前記破砕された個々の各小片に対して、圧縮研削作用を付加して樹脂塗膜を研削、剥離し、前記研削された個々の各小片に対して、微振動に基づいた圧縮衝撃力を付加して圧潰粉砕させ、かつ圧潰粉砕によって剥離された樹脂塗膜を随時に除去し熱可塑性樹脂材料として素材化した、PVC(ポリ塩化ビニル)、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PC(ポリカーボネート)、ナイロン等の硬質の樹脂の一種又はこれらの数種の混合したものを用いることができる。
【0037】
なお、熱可塑性樹脂材料は、バージンの熱可塑性樹脂と前記回収熱可塑性樹脂材料をそれぞれ、例えば50%ずつ用いることもでき、例えばバージンのPVCと、ビニルハウス等に使用される農業用の軟質塩化ビニルの廃品を洗浄粗砕して回収したPVCを混合して使用することができる。
【0038】
1−1−3.〔着色剤〕
後述の着色木質合成粉を得る場合には、前記セルロース系破砕物と熱可塑性樹脂材料に加えて、着色木質合成粉の原材料として着色剤を添加する。
【0039】
着色剤としては、着色木質合成粉を白色に着色する場合には、例えば、チタンホワイト等の白色系着色剤を、黄色に着色する場合には、クロームエロー、チタンエロー、黄鉛等の黄色系着色剤、黒色に着色する場合には、カーボンブラツクや20メッシュ以下に整粒された木炭粉等の黒色系着色剤、黄茶色に着色する場合には、酸化鉄(ベンガラ)等の黄茶色系着色剤を使用する。
【0040】
なお、着色剤としては、前記セルロース系破砕物、熱可塑性樹脂材料、着色剤を後述する方法でゲル化混練して得られた着色木質合成粉を着色剤として使用することもでき、例えば、白色系の着色剤を添加した着色木質合成粉をセルロース系破砕物に対して1〜20wt%混入することにより、着色剤として使用された着色木質合成粉中の着色剤が希釈されて、木粉の有する黄茶色が強く表れた黄茶色の着色木質合成粉を得ることができる。
【0041】
1−1−4.
前述の木質合成粉及び着色木質合成粉の原材料は、生成される木質合成粉及び着色木質合成粉の種類に応じて、好ましくは、以下の混合範囲で配合され、後述の流動混合混練手段により混練される。
【0042】
【表3】
Figure 0003602605
【0043】
1−2.〔流動混合混練手段〕
上記に配合された原料は、以下の「流動混合混練手段」たる「ミキサー」内に投入されてゲル化混練される。
【0044】
図1において、80は原材料を混合し、混練して「混練材料」を形成する流動混合混練手段で、本実施例おいて、便宜上「ミキサー」という。
【0045】
81はミキサー本体で、上面開口を有する円筒形を成し容量が300リットルのケーシングであり、前記開口はミキサー本体81内に原材料を投入する投入口94で、この投入口94を開閉自在な上蓋82で被蓋する。上蓋82には、ミキサー本体81内で木粉から発生した多量の水蒸気ないしは木酸ガスを排出するガス排出管95を連通している。さらに、ミキサー本体81の底面付近の外周面に1ヶ所の排出口88を設け、この排出口88を被蓋する蓋89をシリンダ91のロッド先端に設け、シリンダ91の作動により前記排出口88を開閉自在に設けている。93は排出ダクトで、前記排出口88に連通している。
【0046】
さらに、ミキサー本体81の底面の中心には図示せざるモータ37KW(DC)の回転駆動手段により820rpm/max で高速回転する軸83をミキサー本体81内の上方に向けて軸承し、この軸83に下から上方へ順にスクレイパー84、撹拌衝撃翼85,86,87を装着し、軸83の先端から締付ナット92で締め付けている。なお、前記各撹拌衝撃翼85,86,87の形状は特に限定されないが、本実施例では軸83を中心に対称を成す2枚羽根である。図1のように3個の撹拌衝撃翼を重ねた場合は全部で6枚の羽根で成り、これら6枚の羽根は平面で360度を6等分した等分角(60度)を成すように互いに交叉した状態で重ねている。なお、複数個の撹拌衝撃翼を設けた場合、撹拌衝撃翼の合計の羽根数で360度を等分した角度で互いに交叉して重ねることは原材料を効率良く混練する点で好ましい。
【0047】
なお、前記スクレイパー84はミキサー本体81の底面を僅かに摺接して回転し、ミキサー本体81内で混練された原材料をミキサー本体81の底面に残留しないよう掻き出し、且つ原材料を循環するものである。
【0048】
前記上蓋82を開放して投入口94から投入する原材料は、木質合成粉の生成にあっては木粉等のセルロース系の破砕物と、熱可塑性樹脂材料であり、着色木質合成粉の生成にあっては、セルロース系破砕物を投入した後、着色剤を添加し、短時間両者を混合した後、熱可塑性樹脂材料を投入して三者のゲル化混練を行う。
【0049】
なお、木質合成粉ないしは着色木質合成粉を生成する工程において原料中に充填材を充填してもよく、特に充填材として酸化チタンを充填することにより流動性、溶液中における分散性が良好となり、本発明の木質合成板に対して温度変化に伴う膨張収縮を著しく少なくすることに寄与すると共に、酸化チタンの有する白色若しくは黄色により、着色剤としても作用するので、木質合成板の地色の発色を鮮やかなものとし、かつ、木質合成板中に形成される木目模様を際立たせることができる。
【0050】
1−3.〔冷却造粒手段〕
前記流動混合混練手段により得られた各混練材料は、以下の冷却造粒手段にて造粒される。
【0051】
図2において、100は前述した混練材料を混合し撹拌して「造粒木粉」を形成する冷却造粒手段であり、本実施例では「クーリングミキサー」という。
【0052】
101はミキサー本体で、逆円錐形状を成すケーシングであり上面を被蓋し、一方、下端に排出口107を設け、この排出口107をバルブ106で開閉自在に設けている。ミキサー本体101の外周壁内にジャケット102を形成し、このジャケット102内に給水管108から排水管109へ常時、冷却水を供給し、クーリングミキサー100内の原材料の温度を熱可塑性樹脂材料の融点近傍まで冷却するよう保持される。なお、ミキサー本体101の上壁面にはクーリングミキサー100内で発生した水蒸気ないしは木酸ガスを排出する図示せざる排出ダクトを連通している。
【0053】
前記ミキサー本体101の上壁内の略中心にはアーム103が略水平方向に回動可能に軸支され、このアーム103は減速装置112を介してモータ111により約3rpm の速度で回転駆動される。さらに、前記アーム103の回転軸は中空軸であり、この中空軸内に独立して回転する他の回転軸を設け、この回転軸にモータ105の出力軸を連結している。一方、前記アーム103の先端には撹拌破砕翼104を軸承し、この撹拌破砕翼104は本実施例ではスクリュー型を成すものであり、該撹拌破砕翼104の回転軸線方向をミキサー本体101の内周壁面に沿って略平行に下方へミキサー本体101の下端付近まで延長している。撹拌破砕翼104はアーム103内に設けた歯車等による回転伝達手段を介して前記モータ105の出力軸に連結する回転軸に連結され90rpm の速度で回転駆動される。
【0054】
なお、ミキサー本体101の上壁には投入口113を設け、この投入口113に前述したミキサー80の排出ダクト93を連通する。
【0055】
前述したミキサー80で形成された混練材料は排出ダクト93を経てクーリングミキサー100の投入口113からミキサー本体101内へ投入される。撹拌破砕翼104はモータ105により90rpm の速度で回転し、しかも、アーム103が減速装置112を介して減速されたモータ111の回転力により3rpm の速度で水平方向に回転するので、前記撹拌破砕翼104はミキサー本体101の内周壁面に沿って円錐を描くように回転し、アーム103内の混練材料を撹拌する。混練材料はジャケット102内の冷却水により冷却されたミキサー本体101の内周壁面で冷却され、直径約25mm以下に造粒された「造粒木粉」が形成され、この造粒木粉はバルブ106を開放して排出口107より排出される。
【0056】
なお、クーリングミキサー100で冷却される混練材料は、原材料中の熱可塑性樹脂材料の凝固点すなわち融点以下に冷却されることが望ましいが、木粉を混合しているので熱可塑性樹脂材料の融点以下にまで下げる必要はなく、実際には造粒木粉が排出口107より排出可能な温度まで冷却されれば良く、混練材料内の熱可塑性樹脂材料の融点より約10℃高い温度まで冷却すれば良い。
【0057】
なお、冷却造粒手段は上記のクーリングミキサーのような装置に限定されるものではなく、ミキサー本体内の混練材料を撹拌する撹拌羽根を設け且つミキサー本体の外周壁面に前述したようなジャケットを設け、このジャケット内を流れる冷却水でミキサー本体内の混練材料を冷却するものであれば良い。
【0058】
なお、ミキサー80で形成された混練材料は前記ジャケット102を備えていない一般的なミキサーを用いて撹拌のみを行なって冷却することも可能であるが、この場合は混練材料内の熱可塑性樹脂材料の融点より約10℃程度高い温度まで冷却するとしても約30分かかるので、本実施例のようなクーリングミキサーの冷却造粒手段で造粒木粉を形成することが望ましい。
【0059】
1−4.〔整粒手段〕
前記冷却造粒手段で得られた各「造粒木粉」は、さらに整粒手段を使用して粒径10mm以下に整粒され、「木質合成粉」ないしは「着色木質合成粉」となる。
【0060】
図3において、120は前述した造粒木粉を整粒する整粒手段であり、本実施例では「カッタミル」を用いている。
【0061】
121はカッタミル本体で、上面開口を有する円筒形を成すケーシングであり、前記開口を開閉自在な蓋122で被蓋する。前記蓋122はカッタミル本体121内に造粒木粉を投入する投入口123を備えている。
【0062】
また、前記カッタミル本体121内にはカッタミル本体121の底面に軸承されて図示せざる回転駆動手段で水平方向に回転するカッタ支持体124を設け、このカッタ支持体124の外周に上下方向に長い回転刃125を3枚を設け、これらの3枚の回転刃125はカッタ支持体124の回転方向で120度の等角度を成すように配設し、3枚の回転刃125の刃先は同一の回転軌跡上に位置している。さらに、前記3枚の回転刃125の刃先の回転軌跡に対して僅かな隙間を介して二の固定刃126を回転刃125の刃先の回転軌跡の略対称位置にカッタミル本体121に固定し、二の固定刃126とカッタ支持体124と回転刃125とでカッタミル本体121内を二分し、投入室127と整粒室128を形成する。前記蓋122の投入口123は前記投入室127に連通する。なお、二の固定刃126と回転刃125との隙間は造粒木粉を所望の大きさに整粒できるよう自在に調整できる。また、整粒室128は前記二の固定刃126間を回転刃125の回転軌跡の周囲を囲むようにスクリーン129で仕切っている。なお、スクリーン129は、本実施例では8mm程度の大きさの整粒された「木質合成粉」ないしは「着色木質合成粉」である整粒物が通過できるメッシュで形成している。また、整粒室128のカッタミル本体121の下端にはカッタミル120で前記整粒物を排出する排出口131を設けている。
【0063】
以上のカッタミル120において、蓋122の投入口123から前述したクーリングミキサー100で形成した造粒木粉を投入し、図示せざる回転駆動手段でカッタ支持体124を回転すると、造粒木粉はカッタ支持体124の回転刃125と固定刃126間で約0.1〜8mmの木質合成粉に切断され「木質合成粉」ないしは「着色木質合成粉」が形成され、いわゆる熱可塑性樹脂材料が熱的、化学的に安定して木粉粒に固定化された状態を定常的に維持し得るようにして木粉と熱可塑性樹脂材料及び着色剤との混合、分散状態を定常的に維持すべく、良好なる流動性を与える木質合成粉が形成され、且つ冷却による凝縮、縮小作用とも相まって、化学的な反応とか接着によらない木質合成粉が形成され、整粒室128のスクリーン129のメッシュを通過して排出口131より排出される。
【0064】
2.木目模様を有する木質合成板の製造実施例
前述のようにして得られた木質合成粉及び着色木質合成粉は、木質合成粉と着色木質合成粉、又は2種類以上の着色木質合成粉を後述の押出し機70のホッパ73を介して押出し機70内に投入される。
【0065】
2−1.押出し工程
2−1−1.〔押出機70〕
図4において、70は単軸押出機であるが、一般に押出機は通常スクリュー形であり、単軸押出機と多軸押出機があり、この変形又はこれらが組み合わさった構造を持つものがあり、本発明にはいずれの押出機をも使用することができる。
【0066】
71はスクリューで、単軸型であり、このスクリュー71はギヤ減速機72を介して図示せざるモータによって駆動され、バレル74内で回転する。この回転するスクリュー71でホッパ73から投入された木質合成板と着色木質合成粉又は2種以上の着色木質合成板が混練されながらスクリュー71の前方へ押し出される。
【0067】
以下、茶ベースの木質合成板に黒色の木目模様を形成するために、黄茶色系の着色剤を添加した着色木質合成粉と、黒色系の着色剤を添加した着色木質合成粉とを押出し機70内に投入した場合の木目の形成される工程について説明する。
【0068】
バレル74の外面にはバンドヒータ75を設けており、このバンドヒータ75によりバレル74内の2種類の木質合成粉が加熱されてスクリュー71の溝に沿って前方へ輸送されながら漸次溶融し練成される。この過熱・混練の際、前記2種類の着色木質合成粉は、溶解時間の差等により、その色彩が完全に融合することなく、押出し生地79中に色ムラのある状態で溶け込んでいる。そのため、黄茶色系の着色剤を添加した着色木質合成粉に含まれる黄茶色系の着色剤に対して際立つ色彩である、黒色系の着色剤を添加した着色木質合成粉中に含有される黒色系着色剤は、このムラにより押出し生地79中に縞線模様を生じさせる。なお、このような模様を生じさせる2種類の着色木質合成粉の溶解時間の相違は、木質合成粉中への充填材混入の有無、木粉等のセルロース系破砕物の添加量の相違によるものと考えられる。
【0069】
そして、この押出し生地79は、スクリーン76及びアダプタ17を経てアダプタ17の押出ダイ19から成形ダイ10へ押出し生地79として押出される。
【0070】
ホッパ73内に投入する原材料は前述の工程で製造された木質合成粉は、前述の2種類の着色木質合成粉に限らず、着色されていない木質合成粉と、着色された着色木質合成粉を組合せて投入しても良く、また、着色された2色以上(例えば4色)の着色木質合成粉を投入しても良い。
【0071】
なお、着色木質合成粉及び木質合成粉又は着色木質合成粉は、製造される木質合成板の色彩及びこの木質合成板中に形成される木目の色彩に応じて、好ましくは、以下の範囲で混合される。
【0072】
【表4】
Figure 0003602605
【0073】
2−2.成形工程
2−2−1.〔成形ダイ10〕
図5〜図8において、10は成形ダイで、押出機70の断面矩形の押出ダイ19の射出口から吐出された押出し生地79を押出す導入部11と、導入部11から押出された押出し生地79を幅広で所定の肉厚の板状に成形する成形室、本実施例では、幅550mm、高さ13mmの細長の矩形状の断面を成す成形室22から成る。
【0074】
11は導入部で、成形ダイ10内に成形ダイ10の幅方向に形成され、前記押出ダイ19の幅とほぼ同等もしくは若干大きく形成し、横断面の形状は成形ダイ10の幅方向に湾曲して延長する導入室13の両端が成形室22の長手方向の両端に及んで、いわゆるコート・ハンガー型に形成されている。
【0075】
なお、前記導入室13はコート・ハンガー型の他、ストレイト・マニホールド型に形成してもよいが、導入部11及び導入室13内を押し出される押出し生地79の流動性が優れているという点で、前述した湾曲形状のコート・ハンガー型が好ましい。
【0076】
又、前記導入部11及び導入室13にも好ましくは、後述のフッ素樹脂でなるシート24を貼設する。
【0077】
なお、前記成形室22は、加熱及び冷却手段をそれぞれ備える上下2枚の金属板を両側縁に配置した金属製の図示せざるスペーサで断面方形に形成したもので、前記スペーサの交換により任意の目的とする木質合成板の肉厚が得られるように調整する。
【0078】
成形ダイ10は、一例として、幅550mm、高さ13mmの細長の矩形状の断面を成し、成形室22の入口からダイ出口23までの距離(押出し方向の距離)は1,000mmである。
【0079】
2−2−2.成形ダイ内の構造
前記成形室22の上下左右の四方の内壁面は厚さ0.25mmのフッ素樹脂でなるシート24を貼設している。この他に、成形室22の上下左右の四方の内壁面にフッ素樹脂を直接表面コーティングすることもできるが、交換が容易でありフッ素樹脂のコーティング加工が容易で耐久性に富むという点で、フッ素樹脂のシート24を貼設することが特に好ましい。
【0080】
前記シート24は特に好ましくは、ガラス織布の表面にフッ素樹脂のフィルムをコーティングしたものであり、フッ素樹脂には上述のように、テフロンTFE、テフロンFEP、テフロンCTFE、テフロンVdF等がある。なお、前記ガラス織布はガラス繊維の不織布でもよい。
【0081】
なお、前述のフッ素樹脂のコーティング加工は、成形室22の上下の内壁面、すなわち木質合成板の表裏面を形成する面に相当する内壁面に施すこともできるが、前述したように成形室22の上下左右の内壁面全体に施すことが望ましい。
【0082】
図5おいて、14はヒータで、電熱ヒータ等の加熱手段から成り、押出し生地79を加熱保温し、押出し生地79の流動性を維持するため、成形ダイ10全体の長手方向の4分の1にわたる導入部11を含む溶融部21aに相当する成形室22の上下の成形ダイ10内に4本等間隔で挿通して配管設置されている。
【0083】
また、25は冷却管で、成形ダイ10の成形室22の徐冷部21bを冷却する冷却手段の一例を示すもので、成形室22の押出し方向に適当な間隔毎に、この冷却管25に常温の水又は70〜80℃程度までの水あるいは油等の冷却媒体たる冷却液を供給して成形室22内の押出し生地79を冷却する。この冷却管の配管は成形室22内の押出し生地79の徐冷効果を向上するために成形ダイ10のダイ出口23の方向に向けて4分の3を占める徐冷部21bに、成形室22の上下の成形ダイ10内に8本等間隔で挿通して配管設置されている。なお、冷却管25の間隔を次第に狭くするように設けることもでき、あるいは冷却管25を成形ダイ10の外壁に配設することもできるが、成形室22内の押出し生地79を冷却できればよいので、この実施例の構造に限定されない。
【0084】
2−2−3.変流体
図5から図8において、40は変流体で、円柱状、針状等の種々の形状のものが考えられるが、本実施例では幅20mm、長さ50mm、高さ13mmの角柱状金属体を使用している。変流体40は、断面弧形の基部44およびダイ出口23に向かって傾斜する傾斜部43を備える案内板15と一体に設けられ、変流体40は、案内板15を基部とする略櫛歯状を成し、本実施例では3本の断面矩形の杆状の部材に形成した全長50mm、幅20mmの変流体40を前記案内板15と一体に、成型室の上下壁面に上下端を当接し、上下壁面に連続する高さに形成されている。
【0085】
前記案内板15は、前記成形ダイの導入室に該導入室の幅方向の全長の70〜95%の全長を有し、且つ該導入部の高さの70%以下の高さに設けられており、また、案内部15上に先端をダイ出口23に向けて配置されている。
【0086】
そして、前記変流体40は、それぞれ、成形室22の長手方向すなわち、押出し方向に平行に等間隔で複数列配設されている。
【0087】
前記案内板15及び、変流体40は、全外表面に0.1〜0.5mm厚のテフロン等のフッ素樹脂でなるシートを貼設することができる。この案内板15を高さ13mm、幅550mmを成す前記導入室13内に、該導入室13の幅方向で成形室幅方向両側縁に対して50mmづつの間隔を有するよう略中央に位置させ、さらに案内板15の後端縁を導入部11の後端壁面に略平行間隔を有するように位置させ、この案内板15を成形ダイ10に図6に示すようにボルト27で導入室13の下面に固定する。したがって案内部15の上面と導入孔13の上面との間にも隙間が形成される。
【0088】
なお、案内板15および、変流体40は、その板厚、幅及び間隔を成形室22の容積に応じて適宜選択することができる。
【0089】
このように、成形ダイ10の溶融部21a内に変流体40設けることで、成形ダイ内を押し出される押出し生地79はその流れに変化を加えられる。すなわち、押出し生地79は、溶融部21a内に配置された変流体40,40の間を通過して、成形ダイ10の出口に向かって押し出されるが、押出し生地79は極めて粘度が高いので、この押出し生地79が前記変流体40,40間を通過する際に、変流体40と接触し、この変流体40と接触した押出し生地79はその摩擦抵抗により流速を減退する。一方、変流体40より離れた位置を通過する押出し生地79、すなわち、変流体40と変流体40の中間付近を通過する押出し生地79は、前記摩擦抵抗による影響を殆ど受けることなく変流体40,40間を通過する。
【0090】
このようにして、成形室22内の溶融部22aを通過する押出し生地79は、前記整流板20の存在によりその流れに変化を与えられ、押出ダイ19より吐出された不規則な縞模様を有する押出し生地79の模様は、押出し生地79の押し出し方向下流に頂点を有する放物線状の縞模様、ないしは押出し生地79の流れ方向上流から下流に向かって略直線上の柾目模様に変形する。
【0091】
2−2−5.成形ダイ内の作用
押出機70の押出ダイ19より押出された押出し生地79は、成形室22の入口より成形室22内に押し出され、成形室22の両側壁に向かって押し出され、図6中の矢印で示すように押し出される。
【0092】
このとき成形室21の溶融部22aは、ヒータ14で加熱されているので、押出し生地79の流動性は維持されており、押出し生地79は良好な流動性を付与されて押出される。このようにして成形ダイの溶融部22a内に吐出された押出し生地79は、成形室22の溶融部22a内を成形ダイの出口方向に向かって押し出されるが、この成形室22の溶融部22a内には、前述の変流体40が設けられており、この変流体40により、その流れに対して変化が与えられる。すなわち、変流体40,40間を通過する押出し生地79は、この変流体40,40との摩擦抵抗により変流体40近傍を通過する押出し生地79と、変流体20より離れた位置、すなわち変流体40と変流体40の中間位置を押し出される押出し生地79とではその流速に変化を生じ、図6中に一点鎖線で示すように、その流れを変化する。この流れの変化により、変流体40,40間を結ぶ押出し生地の流れ方向下流にその頂点を有する複数の放物線が形成される。押出し生地79中に含まれる木粉量が多い場合には、押出し生地79の粘性が高くなり、変流体近傍を流れる押出し生地と変流体より離れた位置を流れる押出し生地の流速の変化が顕著となり、この放物線は、その頂点をより押出し生地の流れ方向下流に位置させて、押出し生地の流れ方向上流から下流に向かうほぼ直線状の柾目状の線となって現れる。したがって、木質合成粉ないしは着色木質合成粉の製造に際して、木質合成粉ないしは着色木質合成粉中の木粉量を調整することで、木質合成板中に形成される木目模様を放物線状の木目模様や、柾目状の木目模様等、所望の木目模様とすることができる。
【0093】
その後、複数の放物線状の縞模様ないしは、直線状の柾目模様の形成された押出し生地は、成形室の徐冷部内を押し出されて冷却される。
【0094】
なお、成形ダイ10内の押出し生地79は、後述するブレーキ手段30により、押出し生地79の押出力に抗する抑制力を加えることが可能であり、この抑制力を加えた場合には、押出し生地79はより密度を高められ、このとき、押出し生地79に加えられた抑制力により、押出し生地79は成形室22内で成形室22の幅方向に広がる方向に加圧されるので、押出し生地79の流れの変化に従って板目状に歪められて、あたかも天然の木目模様の如き風合いを有する不規則な木目模様が形成される。
【0095】
そして、ブレーキ手段の押出し生地79に対する抑制力を後述調整手段により調整して、木粉含有量を問わず、所望の木目を得る。
【0096】
この押出し生地は、成形室22内を通過する過程で冷却管25内を流れる冷却水により冷却されて固形化され100mmの肉厚の製品としての木目模様の形成された木質合成板29が成形される。
【0097】
2−3.成形板の押出しの抑制
2−3−1.〔ブレーキ手段30〕
前述した成形ダイ10のダイ出口23より押出された木質合成板29に対してブレーキ手段30により押出し方向と反対方向へ抵抗力を加えて、木質合成板29の押出し力を抑制することができる。以下に、ブレーキ手段30の実施例を図を参照して説明する。
【0098】
図9及び図10において、3本の自在ピンチローラ31bの軸の両端を軸承する軸受34aをそれぞれ、軸受固定フレーム36に固定し、固定ピンチローラ31aを各軸に設けた歯車116と、この歯車116に噛合する歯車117で連動し、3本の固定ピンチローラ31aのうち1本の固定ピンチローラ31aの軸にパウダブレーキ115の入力軸を連結する。パウダブレーキ115は、いわゆる電磁ブレーキであり、摩擦トルクを電気的に微妙に調整できるものである。
【0099】
さらに、軸受固定フレーム36にフレーム114を立設し、このフレーム114の壁面にガイド溝を備えたブロック状のガイド体119を2本をそれぞれ、該119の軸線方向を上下方向に向けて略平行に設け、各3本の自在ピンチローラ31bの軸の両端を軸承する軸受34bを前記ガイド体119のガイド溝に沿って上下動自在に設け、前記軸受34bをそれぞれ、フレーム114の上面に設けた3本のエアシリンダ118のロッドの先端に連結する。
【0100】
したがって、シリンダ118の作動により、3本の自在ピンチローラ31bをそれぞれ、木質合成板29を介して固定ピンチローラ31aに加圧し、3本の固定ピンチローラ31aの内1本の固定ピンチローラ31aの軸はパウダブレーキ115により回転を抑制され、この固定ピンチローラ31aの軸に設けた歯車116が他の2本の固定ピンチローラ31a,31aの軸に設けた歯車116,116に歯車117,117を介して噛合しているので、3本の固定ピンチローラ31aにはパウダブレーキ115の摩擦トルクによる同一の回転抑制力が作用する。
【0101】
ちなみに、パウダブレーキ115により固定ピンチローラ31aの回転を抑制する摩擦トルクは、成形する木質合成板29の板厚により調整する。
【0102】
したがって、パウダブレーキ115の摩擦トルクは木質合成板29の押出し力に対する抑制力と成り、成形ダイ10の導入部11内の押出し生地79をより一層高密度で均一な状態にし、この均一で高密度の押出し生地79は押出機70による押出し生地79の押出し力により前記ブレーキ手段30の抑制力に抗して前進し、成形室22内で冷却され木質合成板29が成形される。この木質合成板29はパウダブレーキ115の抑制力に抗して前記固定ピンチローラ31a及び自在ピンチローラ31bを回転させながら前進する。
【0103】
前記抑制力は木質合成板29を介して成形室22内の押出し生地79に、押出機により加えられる成形室22内の押出し生地79の押出し力に対して抗力を与えることにより、成形室22内の押出し生地79の全体がより一層密度が均一で高密度になる。
【0104】
前記抑制力により、押出ダイ19より吐出した押出し生地79が、その押出し方向よりむしろ成形ダイ10の幅方向へ拡げられた状態で押出され、従って、成形ダイの成形室の溶融部内で形成された放物線状の縞模様は、このブレーキ手段による押圧力の調整、パウダーブレーキの調整により湾曲し又は歪められて、前述のように、自然の風合いを有する所望の不規則な木目状の模様に変化する。
【0105】
この木目状の模様は、木目模様を模したシートを貼付けした場合や、木質合成板表面に描いた木目模様とは異なり、木質合成板の内層においても形成され、従って、本発明の方法及び装置により製造された木質合成板は、表面をカンナやノミ等で削った場合や、鋸で切断した切断面にも美しい木目模様が形成されており、しかもこの木目模様は、前記従来の木目模様とは異なり、木目のパーターン等が一定しておらず、天然の木目模様の風合いを有する。
【0106】
3−3.木質合成板の製造例
次に、本発明の方法及び装置によって製造される木質合成板の製造例を示す。
【0107】
【表5】
Figure 0003602605
【0108】
Figure 0003602605
表中、「材料」第1合成粉,第2合成粉,第3合成粉,第4合成粉は、それぞれ第1着色木質合成粉,第2着色木質合成粉,第3着色木質合成粉,第4着色木質合成粉を示す。
【0109】
以上の製品としての木質合成板W300mm、H30mm、L2000mmの木質合成板を、幅方向に100mm幅で鋸盤により切断し、細長形状のオーク材ないしはナラ材調の天然の風合を有する木目模様を有する木質合成板を得た。この木質合成板は、切断面にも天然の風合を有する美しい木目模様が形成されており、窓枠、サッシュ枠、ドアー枠、家具材、フローリングの床材等の用途に使用される。
【0110】
【表6】
Figure 0003602605
【0111】
Figure 0003602605
以上の製品としての成形板29である木質合成板 W300mm、H30mm、L2000mmをシャーリングにより長さ方向に100mm間隔に切断し、長方形状の桧 調の風合を有する木質合成板を得る。
【0112】
このような薄板は、各種建築材料、家具材料、機器パーツ等として広範囲な使用目的に向けた素材となる。例えば、上記の木質合成板は、家屋の室内装飾用の化粧板などの建築材として使用され、あるいは約300mm四方の大きさに加工してフロアリングブロックなどの床材として使用される。さらに、他の用途として、自動車の車内の内装材として、例えば、運転席のメータパネル周りの化粧板、トランスミッション周囲の化粧板、その他の車内の壁面の化粧板として使用され、高級感を得ることができる。機器パーツとしては電気機器等のボックスパネルや他の機器の化粧板として使用される。
【0113】
以上のように、本発明の方法及び装置によれば、薄板から厚板に及ぶ広範囲な肉厚の木質合成板に、その内層に迄至る木目模様を成形可能であり、フローリングの床材、サッシュー又はドア枠、天井板、ベランダのてすり、家具材、テレビ、ステレオ等の電化成品の化粧板、自動車の内外装部品等、各種の用途に使用でき、広範囲な使用目的に向けた素材が成形される。
【0114】
なお、本発明の方法及び装置により製造される木質合成板は高密度であるので多量の木粉を混入でき、木粉は熱可塑性樹脂より半値以下で遥かに安価であるため安価な木質合成板が成形される。また、多量の木粉を混入される木質合成板は天然の木材パネルに近い性質を有する優れた板材である。
【0115】
【発明の効果】
前記本発明の構成により、模様のパターンが不規則であり天然の木材の風合いを有すると共に、木質合成板の内層においても木目模様の形成可能な木質合成板の製造方法及び装置を提供することができた。したがって、木質合成板の成形後に、この木質合成板を切断・切削等しても、この切断・切削面にも美しい木目が表出し、加工性に優れた木質合成板を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に使用するミキサー(流動混合混練手段)の要部断面を示す全体正面図である。
【図2】本発明の実施例に使用するクーリングミキサー(冷却造粒手段)の要部断面を示す全体正面図である。
【図3】本発明の実施例に使用するカッタミル(整粒手段)の要部断面を示す全体正面図である。
【図4】本発明の実施例に使用する押出機の要部断面を示す全体正面図である。
【図5】本発明の実施例の成形ダイの要部断面図である。
【図6】本発明の実施例の成形ダイの要部断面平面図。
【図7】本発明の実施例の成形ダイの要部断面斜視図。
【図8】本発明の実施例の成形ダイの成形室内を示す要部断面図。
【図9】本発明の実施例のブレーキ手段を示す平面図である。
【図10】図7の矢視N−N線の縦断面図である。
【符号の説明】
10 成形ダイ
11 導入部
13 導入室
14 ヒータ
16 スクリーン部
17 アダプタ
19 押出ダイ
21a 溶融部
21b 徐冷部
22 成形室
23 ダイ出口
24 シート(フッ素樹脂の)
25 冷却管
29 木質合成板
30 ブレーキ手段
31 ピンチローラ
31a 固定ピンチローラ
31b 自在ピンチローラ
32 軸
33 ブレーキドラム
34,34a,34b 軸受
36 軸受固定フレーム
38 ガイドシャフト
40 変流体(変流体)
43 傾斜部
44 基部
70 押出機
71 スクリュー
72 ギヤ減速機
73 ホッパ
74 バレル
75 バンドヒータ
76 スクリーン
79 押出し生地
80 ミキサー(流動混合混練手段)
81 ミキサー本体
82 上蓋
83 軸
84 スクレイパー
85,86,87 撹拌衝撃翼
88 排出口
89 蓋
91 シリンダ
92 締付ナット
93 排出ダクト
94 投入口
95 ガス排出管
100 クーリングミキサー(冷却造粒手段)
101 ミキサー本体
102 ジャケット
103 アーム
104 撹拌破砕翼
105 モータ
106 バルブ
107 排出口
108 給水管
109 排水管
111 モータ
120 カッタミル(整粒手段)
121 カッタミル本体
122 蓋
123 投入口
124 カッタ支持体
125 回転刃
126 固定刃
127 投入室
128 整粒室
129 スクリーン
131 排出口

Claims (16)

  1. 含有水分量を15wt%以内とし平均粒径20メッシュ以下のセルロース系破砕物20〜80wt%と、熱可塑性樹脂材料20〜80wt%とを攪拌衝撃翼により混合して、摩擦熱によりゲル化混練し、次いで冷却して粒径10mm以下に整粒形成して木質合成粉を形成し、
    含有水分量を15wt%以内とし平均粒径20メッシュ以下のセルロース系破砕物20〜80wt%と、熱可塑性樹脂材料20〜80wt%と、着色剤とを攪拌衝撃翼により混合して、摩擦熱によりゲル化混練し、次いで冷却して粒径10mm以下に整粒形成して着色木質合成粉を形成し、
    前記木質合成粉と前記着色木質合成粉とを混合し、この混合原料を、
    加熱・練成し、スクリューをもって押出ダイより成形ダイの成形室へ押し出し、
    前記成形ダイ中に押し出された押出し生地の流れに対して抵抗を付与して、押出し生地の流れに変化を与えて、押出し生地に木目模様を形成し、前記押出し生地を徐冷して硬化させる工程を含むことを特徴とする木質合成板における木目形成方法。
  2. 含有水分量を15wt%以内とし平均粒径20メッシュ以下のセルロース系破砕物20〜80wt%と、熱可塑性樹脂材料20〜80wt%と、それぞれ異なる種類の着色剤を攪拌衝撃翼により混合して、摩擦熱によりゲル化混練し、次いで冷却して粒径10mm以下に整粒形成して、それぞれ異なる複数種類の着色木質合成粉を形成する工程と、
    前記工程により得られたそれぞれ異なる複数種類の着色木質合成粉を混合し、この混合原料を、
    加熱・練成し、スクリューをもって押出ダイより成形ダイの成形室へ押し出し、
    前記成形ダイ中に押し出された押出し生地の流れに対して抵抗を付与して、押出し生地の流れに変化を与えて、押出し生地に木目模様を形成し、前記押出し生地を徐冷して硬化させる工程を含むことを特徴とする木質合成板における木目形成方法。
  3. 前記着色木質合成粉を着色剤として、セルロース系破砕物に対して5〜25wt%添加し、セルロース系破砕物及び熱可塑性樹脂材料と共にゲル化混練する請求項1又は2記載の木質合成板における木目形成方法。
  4. 着色木質合成粉を着色剤として添加した前記着色木質合成粉を他の色彩の着色剤を添加した着色木質合成粉に15〜40wt%混合する請求項3記載の木質合成板における木目形成方法。
  5. 前記着色剤が、それぞれ、黄色系、黒色系、白色系又は黄茶色系である請求項1又は2記載の木質合成板における木目形成方法。
  6. セルロース系破砕物及び熱可塑性樹脂材料と共にゲル化混練される着色剤は、前記セルロース系破砕物に対して、それぞれ、3〜10wt%の黄色系着色剤、3〜10wt%の黒色系着色剤、20〜60wt%の白色系着色剤である請求項1〜3いずれか1項記載の木質合成板における木目形成方法。
  7. 混合されるべき着色木質合成粉と木質合成粉又は着色木質合成粉は、前記木質合成粉又は着色木質合成粉を形成する熱可塑性樹脂材料を同一素材とする請求項1又は2記載の木質合成板における木目形成方法。
  8. 白色系の着色剤を添加した着色木質合成粉65〜97wt%と、
    木質合成粉又は黄茶色系の着色剤を添加した着色木質合成粉3〜35wt%を混合する請求項1又は2記載の木質合成板における木目形成方法。
  9. 木質合成粉又は黄茶色系の着色剤を添加した着色木質合成粉85〜97wt%と、
    黒色系の着色剤を添加した着色木質合成粉3〜15wt%を混合する請求項1又は2記載の木質合成板における木目形成方法。
  10. 白色系の着色剤を添加した第1着色木質合成粉60〜80wt%と、
    前記第1着色木質合成粉を着色剤として添加した第2着色木質合成粉20〜40wt%を混合する請求項3記載の木質合成板における木目形成方法。
  11. 黄色系の着色剤を添加した第1着色木質合成粉50〜60wt%と、
    前記第1着色木質合成粉を着色剤として添加した第2着色木質合成板20〜30wt%と、
    黒色系の着色剤を添加した第3着色木質合成粉10〜20wt%と、
    白色系の着色剤を添加した第4着色木質合成粉1〜10wt%を混合する請求項3記載の木質合成板における木目形成方法。
  12. 前記押出し生地を成形ダイへ押し出した押出し力に抗する抑制力を加えて押出し生地の密度を高くして、この押出し生地の流れにさらに変化を与えると共に、前記押出し生地を徐冷し硬化させる工程を含む請求項1〜3,又は5〜11いづれか1項記載の木質合成板における木目形成方法。
  13. 含有水分量を15wt%以内とし平均粒径20メッシュ以下のセルロース系破砕物と熱可塑性樹脂材料、又は、前記セルロース系破砕物と熱可塑性樹脂材料、及び着色剤を攪拌衝撃翼により混合して、摩擦熱によりゲル化混練し、次いで冷却して粒径10mm以下に整粒し、木質合成粉及び着色木質合成粉、又は複数種類の着色木質合成粉を形成する手段と、
    前記木質合成粉と着色木質合成粉、又は複数種類の着色木質合成粉を混合し、混合原料を得る手段と、
    この混合原料を、加熱、練成し、スクリューをもって押出す押出機の押出ダイに、前記押出しダイより吐出された押出し生地を加熱する溶融部及び所定の肉厚に成形して徐冷する徐冷部を有する成形室を備えた成形ダイを連結し、前記成形ダイの成形室を加熱するヒータを備えた溶融部と、成形室を冷却する冷却手段を備えた徐冷部を成形ダイ内に設けると共に、成形ダイの成形室内に変流体を設けたことを特徴とする木質合成板における木目形成装置。
  14. 前記変流体は、前記成形室の溶融部内に、押出し生地の流れ方向に平行に配置された複数の板状体であることを特徴とする請求項13記載の木質合成板における木目形成装置。
  15. 前記変流体は、前記成形室の溶融部内に、垂直に立設された、溶融部内の上下壁面と連続する複数の角柱状、円柱状又は針状の変流体であることを特徴とする請求項13記載の木質合成板における木目形成装置。
  16. 前記成形ダイより押し出された押出し生地の押出力に抗する抑制力を加えるブレーキ手段を設けたことを特徴とする請求項13〜15いづれか1項記載の木質合成板における木目形成装置。
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