JP3601497B2 - 高周波装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高周波回路間における不要高周波の流入又は輻射を防止する高周波装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
以下、従来の高周波装置の一例として、TV信号を受信するVHF・UHFチューナを例にして説明する。VHF・UHFチューナはVHF部とUHF部とから成る。これらの構成は略同じであるので、VHF部の構成を代表して説明する。VHF部は図7に示すように、TV信号が入力される入力端子1と、この入力端子1に接続されたローパスフィルタ2aと、このローパスフィルタ2aの出力に接続された同調フィルタ3aと、この同調フィルタ3aの出力に接続された高周波増幅器4aと、この高周波増幅器4aの出力が接続された段間フィルタ5aと、この段間フィルタ5aの出力が一方の入力に接続されるとともに他方の入力には局部発振器6aの出力が接続された混合器7aと、この混合器7aの出力が接続された中間周波増幅器8と、この中間周波増幅器8の出力が接続された出力端子9とで構成されている。
【0003】
また、UHF部の構成は、VHF部におけるローパスフィルタ2aがハイパスフィルタ2bに代わる点で相違する。その理由は、これらのフィルタ2a,2bでVHFとUHFとを分離しているためである。その他の構成については扱う周波数がVHFとUHFと異なる点を除いては共通であるので、添え字bを付して説明の簡略化を図った。また、入力端子1と中間周波増幅器8と出力端子9とは共通である。
【0004】
そして、これらの回路はプリント基板上に設けられ、図8に示すように、金属製のシールドケース10内に装着されていた。そして、これらの回路において、お互いの干渉を防ぐために金属製の仕切り板11で各回路を高周波的に分離していた。
【0005】
この仕切り板11の内、仕切り板11aは、同調フィルタ3a,3bと段間フィルタ5a,5bの間であって、より正確には高周波増幅器4a,4bを形成するトランジスタの上方に設けられていた。これは高周波増幅器4a,4bの出力がその入力側に返されて、最悪の場合、異常発振を防止させるために挿入されているものである。
【0006】
仕切り板11bは局部発振器6a,6bと段間フィルタ5a,5bとの間に設けられている。これは局部発振器6a,6bで発振する発振周波数が入力端子1から外部へ漏洩して、他のTVに妨害を与えないようにするためである。このように外部への悪影響を防止することは公共の電波を利用するにあたっては特に重要な性能であるため、仕切り板11bと仕切り板11aとで二重に防止している。
【0007】
なお、一般的な仕切り板については、仕切り板11とし、特定の仕切り板を示すときには添え字を付している。以下、他の記載についても同様とする。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこのような従来の構成では、不要な高周波の流入又は輻射を防止することを目的として、金属製の仕切り板11を用いているため電気的にも機械的にも分離されてしまうことになる。特に機械的に分離されてしまうとどうしても基板上に装着される部品配置も制約されてしまうことになる。
【0009】
そこで本発明は、この問題を解決するために、部品配置の制約が少ない高周波装置を提供することを目的としたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために本発明の高周波装置は、基板上に設けられた複数の高周波電子回路と、これらの高周波電子回路間における不要信号の入射又は放射を防止する仕切り部とを備え、前記仕切り部は、導電部材で形成された枠で形成されるとともに、この枠は前記不要信号の波長より小さくした高周波装置において、前記仕切り部は、基板が装着された金属製のシールドケースと、このシールドケースに被せられる金属製の蓋と、前記シールドケースの底面から切り起して形成された切り起し片とを有し、前記切り起し片の先端が前記蓋に当接するものである。
【0011】
これにより、部品配置の制約が少ない高周波装置を提供することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、基板上に設けられた複数の高周波電子回路と、これらの高周波電子回路間における不要信号の入射又は放射を防止する仕切り部とを備え、前記仕切り部は、導電部材で形成された枠で形成されるとともに、この枠は前記不要信号の波長より小さくした高周波装置において、前記仕切り部は、基板が装着された金属製のシールドケースと、このシールドケースに被せられた金属製の蓋と、前記シールドケースの底面から切り起して形成された切り起し片とを有し、前記切り起し片の先端が前記蓋に当接させる高周波装置であり、高周波回路間は導電部材で形成された枠で形成されるとともに、この枠は前記不要信号の波長より小さくしたものであり、高周波回路間の不要高周波の流入、又は幅射を防止するとともに枠で形成されているので、機械的な部品配置の制約が少なくなる。
【0013】
また、部品配置の制約が少なくなるので、基板の実装密度が向上し、小型化を図ることもできる。
【0014】
さらに、仕切り部は、シールドケースを切り起して形成しているので、仕切り板等の別部材を使う必要がなく、低価格化が実現できる。また、切り起し片を用いているので、仕切り板で仕切るのに比べて、機構的な空間が増え、修正や調整が容易となる。
【0015】
請求項2に記載の発明は、蓋の底面方向に弾性を有する当接片を設け、この当接片に切り起し片が当接する請求項1に記載の高周波装置であり、当接片は弾性を有しているので、切り起し片との接続が確実になる。従って、不要信号の遮断(流入、又は輻射の防止)がより確実になる。
【0016】
請求項3記載の発明は、当接片は蓋を切り起して形成された請求項2に記載の高周波装置であり、蓋を切り起して当接片を形成しているので、別部材を用意する必要はなく、低価格化を図ることができる。また、切り起して形成しているので、弾性を持たせることができ、確実な当接性能を実現することができる。
【0017】
請求項5に記載の発明のシールドケースの側面は、底面を折り曲げて形成した請求項2に記載の高周波装置であり、底面(底蓋)と側面(フレーム)とが同一部材で形成されるので、底蓋が不要となり低価格化を図ることができる。また、一つの部材であるので、フレーム構造が簡単になるとともに部品管理も容易となる。
【0018】
請求項5に記載の発明の基板は、片面基板を用いるとともに、高周波電子部品をこの基板の表面に実装し、前記基板の裏面をシールドケースの底面側にして装着した請求項4に記載の高周波装置であり、仕切り部として枠を用いているので、この枠内にも部品を装着することができる。従って、従来のように仕切り板が邪魔をして部品を基板の表面に実装できないということはなく、片面基板を使用することができる。このように部品は表面に実装して、裏面には部品を実装しなくても良いので、底面と側面が一体化したシールドケースを用いても、修正や調整に関して不都合になることは無い。また、基板は片面基板を使うので、低価格化を図ることができる。
【0019】
更に、一回のリフロー半田で電子部品の基板への装着と、基板のシールドケースへの装着を併せて行うことができる。
【0020】
請求項6に記載の発明は、高周波信号が入力される入力端子と、この入力端子に接続された同調フィルタと、この同調フィルタの出力に接続された高周波増幅器と、この高周波増幅器の出力が接続された段間フィルタと、この段間フィルタの出力が一方の入力に接続されるとともに他方の入力には局部発振器の出力が接続された混合器と、この混合器の出力が接続された中間周波増幅器と、この中間周波増幅器の出力が接続された出力端子とを基板上に設け、前記高周波増幅器上に仕切り部が設けられた請求項5に記載の高周波装置であり、高周波増幅器の出力信号が、その入力側へフィードバックされることはないので、異常発振を防止することができる。
【0021】
また、従来のように仕切り板がないので、部品配置の自由度が増し、小型化された高周波装置を実現することができる。更に、底面と側面とは一体化されているので、裏カバーが不要となり、低価格化を図ることができる。更にまた、片面基板を用いているので一括リフロー半田が可能となる。
【0022】
請求項7に記載の発明は、局部発振器と段間フィルタとの間に仕切り部が設けられた請求項6に記載の高周波装置であり、局部発振器の発振出力が段間フィルタの実装部や同調フィルタの実装部を介して、入力端子へ導かれることを防止しているので、前記入力端子から不要輻射として外部へ放出し、外部機器に妨害を与えることは無い。
【0023】
請求項8に記載の発明は、同調フィルタと段間フィルタは空芯コイルを用いて形成されるとともに、互いに近接する前記同調フィルタのコイルと前記段間フィルタのコイルは、その中心軸が略直角になるように配置された請求項6に記載の高周波装置であり、同調フィルタと段間フィルタは枠で高周波的に分離されるとともに、夫々の空芯コイルは中心軸が略直角になっているので、同調フィルタと段間フィルタとの結合は少なく、お互いの干渉を防止することができる。
【0024】
請求項9に記載の発明は、同調フィルタと段間フィルタは空芯コイルを用いて形成されるとともに、互いに近接する前記同調フィルタのコイルと前記段間フィルタのコイルは、どちらか一方の空芯コイルの中心軸から45度以上の開角外に他方の空芯コイルを配置した請求項6に記載の高周波装置であり、同調フィルタと段間フィルタは枠で高周波的に分離されるとともに、夫々の空芯コイルは中心軸から45度以上の開角外に配置されているので、同調フィルタと段間フィルタとの結合は少なくなり、お互いの干渉を防止することができる。
【0025】
請求項10に記載の発明は、基板上に仕切り部を貫通した電源ラインを設け、この電源ラインと、この電源ラインの近傍に植設された仕切り片との間にバイパスコンデンサが設けられた請求項1に記載の高周波装置であり、仕切り片はシールドケース及び蓋に最短で接合されており、高周波的にしっかりしたグランドが形成される。そのためたとえ電源ラインに妨害信号が重畳されていたとしても、バイパスコンデンサにより近傍に設けられた仕切り片を介して確実に落とすことができる。
【0026】
以下、図面に従って本発明の実施の形態を説明する。図1は高周波装置の断面図である。図1において、20は金属製のシールドケースであり、このシールドケース20は、図2に示すように長方形をした板体の夫々の辺を折り曲げて側面21が形成される。この側面21の、夫々の側面を21a,21b,21c,21dとする。また、22は底面になる。23は底面22に形成された切り起し片である。この底面22に形成された夫々の切り起し片を23a,23b,23c,23d,23e,23fとする。
【0027】
24b,24dは夫々側面21b,21dに一体的に連結して設けられた脚であり、25b,25dは夫々の脚24b,24dから一体的に設けられた挿入部である。そして、この挿入部25はセット側のプリント基板に挿入されて半田付固定されるものである。
【0028】
このシールドケース20内には図1に示すように、片面のプリント基板26が挿入されている。このプリント基板26の表面には高周波回路用の電子部品27が装着されている。この電子部品27には空芯コイル27a,27bやチップ部品27c等がリフロー半田で装着されている。
【0029】
また、プリント基板26には、孔28a,28dが設けられており、この孔28a,28dに切り起し片23a,23dが夫々挿入されて半田で固定される。また、この切り起し片23は載置部31を有しており(図2参照)、この載置部31でプリント基板26を支える。このプリント基板26のシールドケース20への主な装着は、シールドケース20の側面21に設けられた係止片30に支えられて固定される。
【0030】
32は、シールドケース20に被せられる金属製の蓋である。この蓋32には切り起し片23に対応する位置に当接片33が切り起しで設けられている。切り起しで設けられているので、弾性を有する。従って、切り起し片23と弾性的に確りと結合する。このことにより、例えば図1においては、底面22と、切り起し片23a,23dと、当接片33a,33dと蓋32で導通部材で形成された枠50を形成する。そして、この枠50を不要信号の波長より小さくしている。なお、枠50の切り起し片23間の距離、例えば切り起し片23aと23dの距離を不要信号の波長より小さくすることが重要である。このことにより、不要信号の通過を阻止するものである。従って、この枠50で高周波回路を分離するとともに、お互いの干渉を防止することができる。また、この枠50の中にも電子部品27を装着することもできる。この枠50は、図1において、空芯コイル27aと27bとの間にも設けられている。また、チップ部品27cとチップ部品27dとの間にも形成されている。なお、この枠50は本実施の形態では四角形にしたが、これは、四角形に限ることは無く、円形や楕円形であっても同様の効果を奏する。
【0031】
図3は、TV信号を受信するVHF・UHFチューナ(高周波装置の一例として用いた)の回路図である。VHF・UHFチューナはVHF部とUHF部とから成る。先ず、VHF部の構成を説明する。VHF部は図3に示すように、TV信号が入力される入力端子41と、この入力端子41に接続されたローパスフィルタ42aと、このローパスフィルタ42aの出力に接続された同調フィルタ43aと、この同調フィルタ43aの出力に接続された高周波増幅器44aと、この高周波増幅器44aの出力が接続された段間フィルタ45aと、この段間フィルタ45aの出力が一方の入力に接続されるとともに他方の入力には局部発振器46aの出力が接続された混合器47aと、この混合器47aの出力が接続された中間周波増幅器48と、この中間周波増幅器48の出力が接続された出力端子49とで構成されている。
【0032】
また、UHF部の構成は、VHF部におけるローパスフィルタ42aを、UHF部ではハイパスフィルタ42bとした点で相違する。その理由は、これらのフィルタ42a,42bで入力信号をVHFとUHFとに分離するためである。その他の構成については扱う周波数がVHFとUHFと異なる点を除いては共通である。従って、添え字bを付して説明の簡略化を図っている。また、入力端子41と中間周波増幅器48と出力端子49とは共通である。
【0033】
以上のように構成されたVHF・UHFチューナについて、以下にその動作を説明する。なお、UHF部については、扱う周波数が異なるのみで、その動作は一部を除いて同様であるので、主にVHF部について説明する。
【0034】
入力端子41に入力されたTV電波の内、VHFはローパスフィルタ42aを通って同調フィルタ43aに入力される。また、UHFはハイパスフィルタ42bを介して同調フィルタ43bに入力される。即ち、これらのフィルタ42a,42bでVHFとUHFに分けられる。以後、VHF主体で説明する。
【0035】
同調フィルタ43aは中心周波数が可変される同調型のフィルタであり、希望周波数近辺の周波数が通過する。この同調フィルタ43aの出力はトランジスタで形成された高周波増幅器44aを介して段間フィルタ45aに入力される。ここで、高周波増幅器44aの出力が入力側へ戻らないように、この高周波増幅器44aの入力と出力との間に、切り起し片23b,23fと底面22と蓋32とで形成される枠50aを設ける。この枠50aは、この高周波増幅器44aを通過する周波数の波長より小さくしている。このようにして、出力は入力へ戻らないようにしており、最悪の場合であっても異常発振が生ずることを防止している。
【0036】
段間フィルタ45aは、同調フィルタ43aより帯域幅の狭い急峻なフィルタであり、希望周波数のみを通過させるようになっている。そして、この出力は混合器47aの一方の入力に供給されるとともに他方の入力には局部発振器46aの出力が入力されて混合される。このことにより、混合器47aの出力からは中間周波数が出力される。
【0037】
ここで、局部発振器46aにおける発振周波数が入力端子41側へ洩れないように、局部発振器46aや混合器47aと段間フィルタ45aとの間に枠50bと50cを設けている。この枠50bは、側面21c、切り起し片23cと底面22と蓋32とで形成されている。また、枠50cは、切り起し片23c,23eと底面22と蓋32とで形成されている。この枠50b,50cは、この局部発振器46aから出力される周波数の波長より小さくしている。従って、局部発振器46aの発振出力が入力端子41に出力されるには、枠50b又は枠50cと枠50aを通らなければならない。即ち、局部発振器46aの出力が入力端子41に導かれるのを二重に防止していることになる。
【0038】
混合器47aの出力は中間周波増幅器48で増幅されて出力端子49に導かれる。
【0039】
UHFについても同様であり、その要点を述べると、高周波増幅器44bの出力が入力側へ戻らないように、この高周波増幅器44bの入力と出力との間に、枠50dを設けている。この枠50dは、切り起し片23a,23bと底面22と蓋32とで形成されている。この枠50dは、この高周波増幅器44bを通過する周波数の波長より小さくしている。従って、出力は入力へ戻らないようになっており、最悪の場合であっても異常発振が生ずることを防止している。
【0040】
段間フィルタ45bは、同調フィルタ43bより帯域幅が狭く、且つ、中心周波数が可変可能で、その特性は急峻なフィルタであり、希望周波数のみを通過させるようになっている。そして、この出力は混合器47bの一方の入力に供給されるとともに他方の入力には局部発振器46bの出力が入力されて混合される。このことにより、混合器47bの出力からは中間周波数が出力される。
【0041】
ここで、局部発振器46bにおける発振周波数が入力端子41側へ洩れないように、局部発振器46bや混合器47bと段間フィルタ45bとの間に枠50eと枠50fを設けている。この枠50eは、側面21a、切り起し片23dと底面22と蓋32とで形成されている。また、枠50fは、切り起し片23d,23eと底面22と蓋32とで形成されている。この枠50e,50fは、この局部発振器46bから出力される周波数の波長より小さくしている。従って、局部発振器46bの出力が入力端子41に出力されるには、枠50e又は枠50fと枠50dを通らなければならない。即ち、局部発振器46bの出力が入力端子41に導かれるのを二重に防止している。なお、UHF信号の伝達については、VHFと同様である。
【0042】
次に、図4を用いて、同調フィルタ43を形成する空芯コイル51と段間フィルタ45を形成する空芯コイル51と52の好ましい配置について説明する。先ず、これらの空芯コイル51と52との間に、切り起し片23と底面22と蓋32とで形成される枠50を設ける。従って、この枠50のため空芯コイル51と52の結合は少なく干渉は防止される。しかし、より干渉を少なくするために、空芯コイル51と52とは中心軸を略直角53にする。このことにより、空芯コイル51と空芯コイル52との結合は非常に小さくなり、お互いに影響を与え合うことはない。
【0043】
また、図5には空芯コイル54と55の中心軸が平行の場合であっても、その影響を少なくするようにその工夫を述べたものである。先ず、これらの空芯コイル54と55との間に、切り起し片23と底面22と蓋32とで形成される枠50を設ける。このことにより、この枠50のため空芯コイル54と55の干渉は少なくなる。しかし、より干渉を少なくするために、空芯コイル54の中心軸56から45度以上の開角57を設け、この開角57外に他方の空芯コイル55を配置する。このことにより、お互いの影響を少なくすることができる。即ち、空芯コイル54と空芯コイル55との結合は非常に小さくなり、お互いに影響を与え合うことはない。
【0044】
図6は、プリント基板を貫通して設けられた切り起し片23の近傍に電源パターン60を敷設し、この電源パターン60と切り起し片23のランドパターン61との間にチップコンデンサ62を装着したものである。このように、チップコンデンサ(静電容量は1000pF以上)62で直接グランド(切り起し片23)に接続することにより、電源パターン60から侵入する妨害波を防ぐことができる。これは、この電源パターン60をチップコンデンサ62でグランドに落とすことにより、電源パターンのインピーダンスを低くし、この電気回路近傍における不要の干渉や結合を防止するものである。
【0045】
このように形成されたVHF・UHFチューナは、図1、図2に示すように、シールドケース20内に実装されている。このような実装をすることによって、従来のように仕切り板11を用いる必要がなくなるので、部品配置の制約が少なくなり小型化が実現できる。また、仕切り板11がないので、部品の修正や調整が容易にできる。
【0046】
更に、片面のプリント基板26を用いることができるので、底面22を折り曲げて側面21を形成しても問題はなく、裏蓋を不要とすることができる。従って、フレーム構造が簡単になるとともに、部品管理も容易となる。
【0047】
更にまた、部品27のプリント基板26への装着と、このプリント基板26のシールドケース20への装着が同時にリフロー半田で固定することができる。
【0048】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、基板上に設けられた複数の高周波電子回路と、これらの高周波電子回路間における不要信号の入射又は放射を防止する仕切り部とを備え、前記仕切り部は、導電部材で形成された枠で形成されるとともに、この枠は前記不要信号の波長より小さくした高周波装置において、前記仕切り部は、基板が装着された金属製のシールドケースと、このシールドケースに被せられる金属製の蓋と、前記シールドケースの底面から切り起して形成された切り起し片とを有し、前記切り起し片の先端が前記蓋に当接させるものであり、高周波回路間は導電部材で形成された枠で形成されるとともに、この枠の一辺は前記不要信号の波長より小さくしており、高周波回路間の不要高周波の流入、又は輻射を防止するとともに、枠で形成されているので機械的な部品配置の制約が少なくなる。
【0049】
また、部品配置の制約が少なくなるので、基板の実装密度が向上し、小型化を図ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における高周波装置の断面図
【図2】同、シールドケースの展開図
【図3】同、高周波装置の一例としてのVHF・UHFチューナのブロック図
【図4】同、フィルタを形成する空芯コイル配置の平面図
【図5】同、他の例による空芯コイル配置の平面図
【図6】同、高周波回路間に設けられた枠近傍の平面図
【図7】従来の高周波装置の一例としてのVHF・UHFチューナのブロック図
【図8】同、平面図
【符号の説明】
20 シールドケース
21 側面
22 底面
23 切り起し片
26 プリント基板
27a 空芯コイル
27b 空芯コイル
27c チップ部品
27d チップ部品
32 蓋
33 当接片
50 枠
Claims (10)
- 基板上に設けられた複数の高周波電子回路と、これらの高周波電子回路間における不要信号の入射又は放射を防止する仕切り部とを備え、前記仕切り部は、導電部材で形成された枠で形成されるとともに、前記枠は前記不要信号の波長より小さくした高周波装置において、前記仕切り部は、基板が装着された金属製のシールドケースと、このシールドケースに被せられる金属製の蓋と、前記シールドケースの底面から切り起して形成された切り起し片とを有し、前記切り起し片の先端が前記蓋に当接させる高周波装置。
- 蓋の底面方向に弾性を有する当接片を設け、この当接片に切り起し片が当接する請求項1に記載の高周波装置。
- 当接片は蓋を切り起して形成された請求項1に記載の高周波装置。
- シールドケースの側面は、底面を折り曲げて形成した請求項1に記載の高周波装置。
- 基板は片面基板を用いるとともに、高周波電子部品をこの基板の表面に実装し、前記基板の裏面をシールドケースの底面側にして装着した請求項4に記載の高周波装置。
- 高周波信号が入力される入力端子と、この入力端子に接続された同調フィルタと、この同調フィルタの出力に接続された高周波増幅器と、この高周波増幅器の出力が接続された段間フィルタと、この段間フィルタの出力が一方の入力に接続されるとともに他方の入力には局部発振器の出力が接続された混合器と、この混合器の出力が接続された中間周波増幅器と、この中間周波増幅器の出力が接続された出力端子とを基板上に設け、前記高周波増幅器上に仕切り部が設けられた請求項5に記載の高周波装置。
- 局部発振器と段間フィルタとの間に仕切り部が設けられた請求項6に記載の高周波装置。
- 同調フィルタと段間フィルタは空芯コイルを用いて形成されるとともに、互いに近接する前記同調フィルタのコイルと前記段間フィルタのコイルとはその中心軸が略直角になるように配置された請求項6に記載の高周波装置。
- 同調フィルタと段間フィルタは空芯コイルを用いて形成されるとともに、互いに近接する前記同調フィルタのコイルと前記段間フィルタのコイルとは、どちらか一方の空芯コイルの中心軸から45度以上の開角外に他方の空芯コイルを配置した請求項6に記載の高周波装置。
- 基板上に仕切り部を貫通した電源ラインを設け、この電源ラインと、この電源ラインの近傍に植設された仕切り片との間にバイパスコンデンサが設けられた請求項1に記載の高周波装置。
Priority Applications (5)
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