JP3601035B2 - コンバイン - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、コンバインに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のコンバインでは、油圧式無段変速装置を構成する可変油圧ポンプと定量油圧モータのうち、可変油圧ポンプのみに斜板を設けて油の吐出量を変えて走行装置の増減速を行なう構成であり、刈取走行中において、走行装置の負荷が増加してエンジンの回転数が低下してくると、前記可変油圧ポンプの斜板と連動したHSTレバーを手動又は自動で動かして、車速を低下させたり、または、走行装置内に設けてあるメカ式の副変速装置をシフトダウンしたりする構成である。
また、脱穀クラッチレバーを入り状態にすると、エンジン回転数が低速回転、又は高速回転にかかわらず、脱穀クラッチテンションを接続する構成であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前述のようなコンバインの走行装置では、刈取走行中において湿田等では走行装置に過大な負荷が作用してエンジンの回転数が低下し、もしくは、油圧式無段変速装置のリリーフ弁が作動して走行が停止するが、可変油圧ポンプの油の吐出量を下げて車速を落としても、エンジンの正常回転数への復帰は不可能である。これは、油圧式無段変速装置において、従来は、可変油圧ポンプには当然斜板を設けているが、定量油圧モータには斜板を設けていないので、油圧式無段変速装置そのものが所有している出力トルクは一定であり、従って、トルクを下げられず、エンジン回転数を上昇させることはできない。又、メカ的な副変速装置にてトルクの増大と車速の減速を図っても、歯車と歯車が噛み合いにくい場合には、対応に時間がかかるという欠点があった。
【0004】
エンジンの回転数が正常に復帰しないと、コンバインにおいては、搭載しているエンジンの駆動力は走行装置のみならず、植立穀稈を刈り取る刈取装置や、刈り取った穀稈を脱穀選別する脱穀装置等も駆動しているので、前記刈取装置や脱穀装置の回転数も低下してくる。特に、脱穀装置においては、回転数が異常に低下すると、穀稈の脱穀選別性能が大きく低下してしまう。このため、コンバインにおいては走行装置に過大な負荷が作用しても、常にエンジンの回転数を正常に維持する必要がある。
また、エンジン回転数が低速回転で脱穀クラッチテンションを接続すると、脱穀選別に必要な最適回転数に達するまでに時間がかかってしまい、このため、脱穀装置内に被処理物が存在する場合、選別性能が悪くなるという欠点があった。さらに、エンジン回転数が高速回転で脱穀クラッチテンションを接続すると、伝動系が瞬時に回転を開始するので、伝動系に無理な負荷が作用し、そのため損傷したり、寿命が短くなるなどの欠点があった。本発明は、このような問題点を解消しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るコンバインは、前記のような課題を解決するものであって、次のような構成である。すなわち、走行装置15を有する車台13の前方には植立穀稈を刈り取って後方に搬送する刈取装置16を設け、前記車台13の上方には前記刈取装置16から搬送されてくる穀稈を脱穀選別する脱穀装置17と、該脱穀装置17にて選別した穀粒を一時貯溜するグレンタンク18を設けたコンバインにおいて、前記走行装置15に動力を伝達する油圧式無段変速装置3と、該油圧式無段変速装置3を駆動するエンジン5を設け、前記油圧式無段変速装置3は、斜板1aを有する可変油圧ポンプ1及び斜板2aを有する可変油圧モータ2とから構成し、前記可変油圧モータ2の斜板2aを低速側に制御して前記走行装置15の出力トルクを増大し、車速を低下させて刈取走行中にエンジン5の回転数を略一定に保持するように構成し、さらに、副変速12が高速側にシフトしていると警報音や警告燈で報知するとともに副変速12を自動で低速側にシフトするように構成するとともに、エンジン5の回転数が復帰しない場合には、コンバインの走行停止と空調機器31の駆動を停止させるとともに、可変油圧ポンプ1へ動力伝達する軸1bへの動力入力と刈取装置16への動力伝達も停止するように構成し、前記エンジン5の回転数を制御する燃料噴射手段4を設けると共に、前記脱穀装置17を駆動する脱穀クラッチレバー28を設け、該脱穀クラッチレバー28を入り状態にすると、前記燃料噴射手段4を制御してエンジン5回転数が脱穀クラッチテンション28aを接続するための最適回転数Nになるように構成し、回転数センサ5aが前記最適回転数Nを検出すると、前記脱穀クラッチテンション28aを接続し、その後、燃料噴射手段4を制御してエンジン5回転数を略最高回転数まで段階的に上昇するように構成したことを特徴とするコンバインとした。
【0006】
【作用】
エンジン5の回転数を上昇させ、可変油圧ポンプ1の斜板1aの傾斜角を任意の位置まで変化させ、油の吐出量を増大して走行装置15を走行させる。前記斜板1aの傾斜角に応じて油の吐出量が変化するので、車速も油の吐出量に応じて変化していく。この時、可変油圧モータ2の斜板2aは、標準設定の最適出力トルク位置(可変油圧ポンプ1の斜板1aの最大傾斜角と略同じ傾斜角位置)なので、油圧式無段変速装置3そのものが持っている出力トルクは一定であるとともに、出力される回転数のみ可変可能である。
このようにしてコンバインの走行装置15が刈取走行中において、湿田等での走行で走行装置15に負荷が作用してくると、エンジン5の回転数は低下してくる。しかしながら、エンジン5の回転数が低下してくると、コンバインの場合、不具合が生じてくる。
即ち、コンバインに搭載しているエンジン5は、走行装置15のみならず、植立穀稈を刈り取る刈取装置16や、刈り取った穀稈を脱穀選別する脱穀装置17や、カッター,ノッター等の作業機をも駆動しており、従って、エンジン5の回転数が低下すると、これら刈取装置16,脱穀装置17及び作業機の駆動回転数も低下してくる。特に脱穀装置17の場合、脱穀選別の性能が低下してくるので、収穫した籾の中に藁屑類が混じる等の不具合が発生する。
【0007】
そこで、エンジン5の回転数を正常の回転数に復帰さすために、可変油圧モータ2の斜板2aの傾斜角を大きくしてシリンダ内への油の流入量を増大させるようにする。これにより、シリンダ内へ流入した油をシリンダ外へ排出するのに時間がかかるので、回転数が低下し、従って、当然走行装置15の車速も低下し、走行装置15のトルクが大きくなる。この制御にてもエンジン5の回転数が正常に復帰しない過大負荷の場合には、さらに、エンジン5の回転数が復帰するまで、燃料噴射手段4の燃料噴射を増加調節し、エンジン5の適正回転数への復帰を図る。また、副変速12が高速側にシフトしていると警報音や警告燈で報知して副変速12を自動で低速側にシフトする。
また、エンジン5の回転数が復帰しない場合には、コンバインの走行停止と空調機器31の駆動を停止させるとともに、可変油圧ポンプ1へ動力伝達する軸1bへの動力入力と刈取装置16への動力伝達も停止する。
また、脱穀クラッチレバー28を入り状態にすると、燃料噴射手段4を制御してエンジン5回転数が脱穀クラッチテンション28aを接続するための最適回転数Nになるようにする。そして、回転数センサ5aが最適回転数Nを検出すると、脱穀クラッチテンション28aを接続する。その後、燃料噴射手段4を制御してエンジン5回転数を脱穀選別に適正な回転数まで上昇するようにする。
【0008】
【実施例】
図1には、本発明の実施例を具備したコンバインが示されている。
車台13の下方には、左右一対のクローラ14を有する走行装置15が設けてあり、該車台13の上方には、その前方に設けた刈取装置16で刈り取った穀稈を脱穀選別する脱穀装置17、及び、該脱穀装置17で脱穀選別した穀粒を一時貯留するグレンタンク18を載置し、さらに、このようなコンバインを運転する運転台19と運転席20とを車台13の右側前部の上方に設けている。前記クローラ14を前後進させる走行装置6は、車台13の前部に取り付け、前記走行装置6から出力される走行軸10の端部には、クローラ14を巻き回しているスプロケット21が固着されている構成である。
【0009】
次に、図2について説明する。
走行装置6の入力軸7には、油圧式無段変速装置3の一部である可変油圧モータ2の出力軸2bが接続されている。油圧式無段変速装置3には、さらに、エンジン5からの動力を受ける可変油圧ポンプ1が設けてある。前記可変油圧ポンプ1にはHSTレバー8と連結されている斜板1aが、また、可変油圧モータ2には可変油圧モータ斜板角変更手段9と連結されている斜板2aが、それぞれ設けてある。この可変油圧モータ2の斜板2aは、通常は最適の出力トルク位置(標準位置)、つまり、可変油圧ポンプ1の斜板1aの略最大傾斜角付近に設定しておく。
【0010】
HSTレバー8を前側に倒すとコンバインは前進するが、この時、HSTレバー8と連結されている斜板1aが傾斜し、HSTレバー8の傾斜量に対応して、斜板1aの傾斜角も変化し、斜板1aの傾斜角の変化量に応じて、可変油圧モータ2への油の吐出量がかわる。これにより、可変油圧モータ2の出力軸2bの回転数は変化し、走行装置6の入力軸7の回転数も変化し、走行速度が変化する。コンバインを後進させる時は、HSTレバー8を後側に倒すが、斜板1aは前進の時とは反対側に傾斜するので、可変油圧モータ2側への油の吐出方向も逆となるので、出力軸2bは反対側に回転する。これにより、走行装置6の入力軸7の回転は逆回転となり、走行装置6は後進する。
【0011】
スロットルレバーと連動している燃料噴射手段4(以下、電子ガバナという)を調節し、エンジン5の回転数を上昇させると、可変油圧ポンプ1はエンジン5と直結であるので、それに対応して回転も上昇する。HSTレバー8が中立位置である時、油は可変油圧モータ2方向には送油されず、従って、出力軸2bは回転しない。HSTレバー8を前進側(又は後進側)に移動すると、リンク機構等を介して斜板1aが傾斜する。(なお、HSTレバーにポジションセンサを設け、斜板1aにシリンダやモータを連係させて、ポジションセンサからの電気信号により、斜板1aを動かしてもよい。)斜板1aが傾斜すると、油が可変油圧モータ2側に送油される。すると、出力軸2bが回転して、走行装置6の入力軸7が回転する。その後、変速部11を経由して任意の変速比で変速されて、走行軸10が回転する。
【0012】
このようにして走行している走行装置6において、走行軸10に負荷が増加すると、走行速度は減速されてきて、エンジン5の回転数も低下してくる。エンジン5の回転数が低下してくると、いろいろな不具合が生じてくる。例えば、農業機械であるコンバインを例にとると、コンバインは走行装置6のみならず、植立穀稈を刈り取る刈取装置,刈り取った穀稈を脱穀選別する脱穀装置,カッターやノッター等の作業機をも駆動しているので、それらの駆動回転数も低下してくる。特に、脱穀装置においては、回転数が規定値より低下すると、選別性能が影響を受けて、収穫された籾の中に藁屑類が混じるという不具合が生じる。
【0013】
そこで、エンジン5の回転数は、上記のような不具合発生のために、特に常時適正な一定回転に維持しておく必要がある。エンジン5には、回転数検出手段5aを設けておいて、走行装置6を走行中は、常にエンジン5の回転数を検出するようにしておく。図3は、このような電気的構成を示すブロック図である。中央処理装置22(以下、CPUという)の入力側には、回転数検出手段5a(以下、回転数センサという)が接続されていて、その出力側には、可変油圧モータ斜板角変更手段9(以下、シリンダという)と燃料噴射手段4(以下、電子ガバナという)が接続されている。CPU22に入力されたエンジン5の検出回転数に基づいて、エンジン5の回転数を常に一定に保持するように、CPU22から命令信号が発信される。この命令信号の発信は、可変油圧モータ2の斜板2aと連結されているシリンダ9が調節され、斜板2aを標準位置よりもさらに傾斜させ、可変油圧モータ2のトルクを増大させて、走行装置6の回転数を低減させる。これにより、エンジン5の回転数は略一定値に安定する。
【0014】
しかしながら、走行軸10に作用する負荷が更に大きい場合には、エンジン5の回転数は減速回転からほとんど復帰しない。そこで、電子ガバナ4を調節して、燃料噴射量を増大させ、エンジン5の回転数を増加させ復帰を図る。これにより、エンジン5の回転数を常に一定に維持することが可能となり、特に、農業機械であるコンバインでは、エンジン回転数の上下調節と関連して回転数の上下する脱穀装置が、常時一定の適正回転数で回転するので、脱穀選別能力は下がることない。収穫された籾には藁屑等が混在することはなくなる。上記実施例では、可変油圧モータ2の斜板2aを大きく傾斜させ、それでも対応不可能な場合にエンジンの燃料噴射を増大したが、同時に調節してもよい。
【0015】
また、副変速12が設定されている走行装置6においては、当然高速側に副変速12がシフトされていれば、低速側に移動させる必要がある。この時、オペレーターは、副変速12が高速側にシフトされていることを忘れていることもあるので、エンジン5の回転数が低下した場合には、警報音や警告燈で報知するように構成してもよい。さらに、副変速12をシフトさせる副変速レバー(図示せず)の基部にモーター等を設けておいて、自動で低速側にシフトさせる構成としてもよい。これにより、前述したエンジン5の回転数復帰の際には、副変速12はいつも低速側に配置されるので、効率よくエンジン5の回転数復帰がなされる。
【0016】
次に、図4について説明する。
図4はコンバインの伝動図である。前述のごとく、コンバインが刈取作業中において走行装置6に負荷が増加してくると、エンジン5の回転数が低下してくる。この時、刈取装置16や脱穀装置17の回転数も同様に低下してくるので、特に、脱穀装置17においては、回転数が低下してくると、穀粒の選別性能が低下し、収穫した穀粒の中に藁屑類が混じるという不具合が発生する。そこで、前述のようなエンジン5の回転数の復帰を図るが、それにても、エンジン5の復帰が行なえない場合、走行装置6の走行を停止する構成である。この停止制御は、可変油圧ポンプ斜板角変更手段23を設けておいて、エンジン5の回転数センサ5aがエンジン5の回転数低下を検知すると、自動で斜板1aを傾斜調節し中立とし、走行を停止する。手動の時は、オペレータがHSTレバー8を手動で中立位置まで移動させて停止させる。走行装置6が停止すると、刈取装置16も刈取装置停止手段27にて、自動又は手動で停止させるが、停止させなくても問題はない。(しかし、刈取装置16を停止させないと、刈取装置16を空転させるために必要な動力が無駄に消費される。)このように、走行装置6を停止させることにより、エンジン5の回転数は適正回転に復帰すると共に、エンジン5の馬力を全て脱穀装置17に投入することができる。また、キャビン付のコンバインでは、空調機器31も停止して、その分の馬力を脱穀装置17に投入してもよい。
【0017】
しかしながら、可変油圧ポンプ1の斜板1aを中立としても、軸1bはエンジン5と直結なので常に回転しており、油は可変油圧ポンプ1内で空回りしている状態である。このために要する馬力は、無駄に消費されているので、斜板1aが中立の時は、軸1bへの動力入力を停止する構成とする。つまり、エンジン5の出力軸5bと軸1bとの間に、本実施例ではテンション26とテンション張力手段25とからなる、動力断続手段24を設けている。図5は、このような自動制御の電気的構成を示すブロック図である。CPU22の入力側にエンジン5の回転数センサ5aを設けておいて、該CPU22がエンジン5の回転数低下を検知すると、可変油圧ポンプ斜板角変更手段23を中立に調節すると共に、動力断続手段24で軸1bへの動力を切り、刈取装置16の動力伝達も、刈取装置断続手段27で停止させる。これにより、エンジン5の馬力を全て脱穀装置17に投入できるので、選別性能がよくなる。
【0018】
次に、図6〜図8について説明する。
図6はブロック図であり、CPU22の入力側には脱穀装置断続手段28が、また、その出力側には電子ガバナ4が接続されている。さらに、CPU22内の記憶部には、前記脱穀装置断続手段28が接続される時の、エンジン5の最適回転数Nを記憶させておく。従来、エンジン5が高速で回転している状態において、脱穀装置断続手段28(以下、脱穀クラッチレバーという)を入状態として、脱穀装置17を起動させると、伝動系が瞬時に回転を開始するので、伝動系に無理な負荷が作用し、そのため損傷したり、寿命が短くなるなどの不具合があった。また、エンジン5が低速の状態で、脱穀クラッチレバー28を入状態とすると、脱穀選別するために必要な最適回転数(略最高回転数)に達するまでに時間がかかり、このため、脱穀装置17内に穀粒が存在する場合、選別性能が悪くなるという欠点があった。
【0019】
そこで、図7に示したように、脱穀クラッチレバー28が入状態となったことをCPU22が検知すると、(この時、テンション28aは接続しない)前記CPU22に記憶させている、最適回転数Nになるように電子ガバナ4を制御して、燃料噴射量を調節する。その後、回転数センサ5aが最適回転数Nを検知すると、シリンダ28b(電気的なモータでもよい)を起動し、テンション28aにて動力を脱穀装置17に伝達する構成とする。これにより、高速接続での脱穀伝動系の損傷が無くなると共に、低速接続での選別性能の低下が防止できる。その後、脱穀装置の伝動系に損傷を与えない程度に、電子ガバナ4を制御し、図8のように段階的にエンジン5の回転数を脱穀選別するために必要な最適の回転数まで増加させていく。エンジン回転数の上昇の方法は、他にも直線29や曲線30のようにしてもよい。上述のごとき構成から、エンジン5の回転数は常に一定に保持できるので、脱穀装置17の回転数も常に一定に保持でき、これにより、安定した脱穀選別作業が可能となり、収穫した穀粒に藁屑が混入することがない。
【0020】
【発明の効果】
本発明は上述のごとく構成したので、走行装置15の負荷が増加しても、可変油圧モータ2の斜板2aを低速側に制御して出力トルクを増大し、且つ、車速を低下させて刈取走行中にエンジン5の回転数を一定に保持するように構成したので、エンジン5の回転数は一定に保持される。従って、脱穀装置17の駆動回転数が正常に維持されるので、籾の良好な選別が可能となる。このような制御にてもエンジン5の回転数が正常に復帰しない過大負荷の場合には、さらに、エンジン5の回転数が復帰するまで、燃料噴射手段4の燃料噴射を増加調節し、エンジン5の適正回転数への復帰を図るので、さらに、効率のよい走行と脱穀選別作業ができるようになる。
また、副変速12が高速側にシフトしていると警報音や警告燈で報知するとともに副変速12を自動で低速側にシフトするように構成しているので、エンジン回転数の復帰が速やかに行われる。
また、エンジン5の回転数が復帰しない場合には、コンバインの走行停止と空調機器31の駆動を停止させるとともに、可変油圧ポンプ1へ動力伝達する軸1bへの動力入力と刈取装置16への動力伝達も停止するように構成しているので、エンジン5の駆動力を効率良く脱穀装置17へと伝達可能となる。
また、エンジン5回転数が低速回転の場合、脱穀クラッチレバー28を入り状態にすると、脱穀選別に必要な最適回転数Nまで上昇してから脱穀クラッチテンション28aが接続されるので、脱穀装置内に被処理物が存在する場合、選別性能が悪くなるのを防止できるようになる。また、エンジン回転数が高速回転の場合、脱穀クラッチレバー28を入り状態にすると、脱穀選別に必要な最適回転数Nまで下降してから脱穀クラッチテンション28aが接続されるので、伝動系が瞬時に回転することなく、伝動系に無理な負荷が作用することがない。そのため伝動系が損傷したり、寿命が短くなるのを防止できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの側面図
【図2】伝動図
【図3】ブロック図
【図4】伝動図
【図5】ブロック図
【図6】ブロック図
【図7】フローチャート図
【図8】脱穀クラッチ入後の時間とエンジン回転数との関係図
【符号の説明】
1…可変油圧ポンプ、1a…斜板、1b…軸、2…可変油圧モータ、2a…斜板、2b…出力軸、3…油圧式無断変速装置、4…燃料噴射手段、5…エンジン、5a…回転数検出手段、5b…出力軸、6…走行装置、7…入力軸、8…HSTレバー、9…可変油圧モータ斜板角変更手段、10…走行軸、11…変速部、12…副変速、13…車台、14…クローラ、15…走行装置、16…刈取装置、17…脱穀装置、18…グレンタンク、19…運転台、20…運転席、21…スプロケット、22…中央処理装置(CPU)、23…可変油圧ポンプ斜板角変更手段、24…動力断続手段、25…テンション張力手段、26…テンション、27…刈取装置断続手段、28…脱穀装置断続手段、28a…テンション、29…直線、30…曲線、31…空調機器、N…最適回転数。

Claims (1)

  1. 走行装置15を有する車台13の前方には植立穀稈を刈り取って後方に搬送する刈取装置16を設け、前記車台13の上方には前記刈取装置16から搬送されてくる穀稈を脱穀選別する脱穀装置17と、該脱穀装置17にて選別した穀粒を一時貯溜するグレンタンク18を設けたコンバインにおいて、前記走行装置15に動力を伝達する油圧式無段変速装置3と、該油圧式無段変速装置3を駆動するエンジン5を設け、前記油圧式無段変速装置3は、斜板1aを有する可変油圧ポンプ1及び斜板2aを有する可変油圧モータ2とから構成し、前記可変油圧モータ2の斜板2aを低速側に制御して前記走行装置15の出力トルクを増大し、車速を低下させて刈取走行中にエンジン5の回転数を略一定に保持するように構成し、さらに、副変速12が高速側にシフトしていると警報音や警告燈で報知するとともに副変速12を自動で低速側にシフトするように構成するとともに、エンジン5の回転数が復帰しない場合には、コンバインの走行停止と空調機器31の駆動を停止させるとともに、可変油圧ポンプ1へ動力伝達する軸1bへの動力入力と刈取装置16への動力伝達も停止するように構成し、前記エンジン5の回転数を制御する燃料噴射手段4を設けると共に、前記脱穀装置17を駆動する脱穀クラッチレバー28を設け、該脱穀クラッチレバー28を入り状態にすると、前記燃料噴射手段4を制御してエンジン5回転数が脱穀クラッチテンション28aを接続するための最適回転数Nになるように構成し、回転数センサ5aが前記最適回転数Nを検出すると、前記脱穀クラッチテンション28aを接続し、その後、燃料噴射手段4を制御してエンジン5回転数を略最高回転数まで段階的に上昇するように構成したことを特徴とするコンバイン。
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