JP3600946B2 - 高濃度豆乳による油揚げの製造方法 - Google Patents

高濃度豆乳による油揚げの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は高濃度豆乳による油揚げの製造方法に関し、生地が軟らかくて、味及び歯切れの良い油揚げを効率良く製造できる方法を提供する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、油揚げは加水量を多くした固形分4〜5%程度の薄い豆乳を凝固するとともに、この凝固物をそのまま砕かずに、或は一度砕いて型箱に流し入れ、水を切りながら製品生地を平面でとり、これを裁断して製造している。
【0003】
即ち、従来の製法の一つの特徴は、油で揚げる際に充分に膨化するように、薄い豆乳を用いて水分の少ない豆腐から作る点にある。例えば、特開昭58ー111654号公報には、味付け油揚げの製造方法に関して、油揚げ生地(豆腐)は水の量が多くなりすぎると、生地を油中加熱しても「のび」(膨化の程度)が低下することが記載されている(当該公報第2頁右上欄第17行〜左下欄第1行参照)。
【0004】
また、型箱に流し入れて製品生地を平面でとる点にも特徴があるが、これは豆乳を薄くして粘性を小さくし、平面で生地をとり易くしているのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来製法では、加水量を多くした薄い豆乳で水分の少ない豆腐を作り、この豆腐生地から油揚げを製造するため、水溶性大豆タンパク成分の流失が多く、油揚げのテクスチャーが固くなり、味や風味が充分でなく、旨みが少ない。
また、豆乳濃度の薄い分だけ豆乳の利用率が低くなり、歩留りが低下するうえ、排水量も多い。
【0006】
一方、従来製法は平面で生地をとるため、生地の上下に水切りのための布目が付き、揚げ生地の布目部分、即ち、皮の部分が固くなり、食したときの歯切れが悪い。
【0007】
本発明は生地が軟らかくて、味及び歯切れの良い油揚げを効率良く製造することを技術的課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、油揚げの製法を鋭意研究した結果、濃厚豆乳を用いた凝固物をブロック状に成形すること、濃厚豆乳を凝固する際に空気を送給し、或は温湯を加えることなどにより、揚げ生地のソフト化と旨み及び生産性の向上とを図ることを着想し、本発明を完成した。
【0009】
即ち、本発明1は、固形分10%以上の高濃度の豆乳を空気を送給しながら凝固剤で豆腐に凝固する工程と、凝固した豆腐を解砕する工程と、解砕した豆腐をブロック状に成形する工程と、成形したブロック状の豆腐を裁断する工程と、裁断した豆腐を揚げる工程とから成ることを特徴とする高濃度豆乳による油揚げの製造方法である。
【0010】
本発明2は、上記本発明1において、豆乳を凝固する際に、高温の豆乳に豆乳量の15〜25重量%の混合率で、85℃〜95℃の温湯を加えることを特徴とするものである。
【0011】
本発明3は、上記本発明1又は2において、高濃度の豆乳を空気を送給しながら豆腐に凝固するに際して、豆乳絞り槽2から凝固槽5に供給管3及び流量調整弁4を介して豆乳を供給可能にし、流量調整弁4及び供給管3のいずれかに大気に連通する通気口6を設けて、凝固槽5に向かって供給管3内を流れる豆乳により生じる負圧で、通気口6を介して空気を流量調整弁4及び供給管3のいずれかから吸引させて、凝固のときに豆腐内に空気を抱き込み可能にしたことを特徴とするものである。
【0012】
本発明4は、上記本発明1〜3のいずれかにおいて、凝固剤が、硫酸カルシウムと塩化マグネシウムの2種混合製剤、及びグルコノデルタラクトンと硫酸カルシウムと塩化マグネシウムの3種混合製剤などであることを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
上記豆乳は高濃度の豆乳であり、その濃度は一般的に固形分10%以上、好ましくは12%以上、より好ましくは12%〜16%程度であり、磨砕大豆から常法により製造する豆乳と、市販の大豆蛋白粉又は豆乳粉末から調製した豆乳の両方を含む。
また、常法による豆乳とは、▲1▼常法により磨砕大豆を熱水抽出した豆乳、即ち、磨砕大豆に水を加えて沸騰させ、大豆滓(いわゆるオカラ)を濾過した後の豆乳や、▲2▼磨砕大豆の呉汁から予め大豆滓を分離した後にこの呉汁を加熱した豆乳などをいう。
【0014】
上記豆乳は濃厚なので、豆乳の凝固は基本的に絹こし豆腐の製法と同様或は類似のものとなる。豆腐の凝固は空気を送給しながら行い、豆乳の凝固物に空気を抱き込み可能にする。
上記空気の送給は凝固槽への緩やかな空気の供給(自然供給を含む)が好ましく、例えば、本発明3に示すように(図1参照)、豆乳絞り槽2から凝固槽5に供給管3及び流量調整弁4を介して豆乳を供給する場合には、流量調整弁4又は供給管3に大気に連通する通気口6を設けて、凝固槽5に向かって供給管3内を豆乳が供給される際に、豆乳の流れにより生じる負圧で、空気が通気口6を介して流量調整弁4又は供給管3に吸引されて、凝固槽5内に空気が緩やかに供給され、豆乳凝固物に空気が含有されるようにすると良い。
【0015】
一方、上記豆乳の凝固に際しては、本発明2に示すように、高温の豆乳に温湯を加えることが好ましく、これにより、豆乳温度は高温域から余り下がらない状態で凝固適正温度に調整される。
例えば、油揚げの従来製法では、凝固剤に塩化マグネシウムなどを使用するため、高温の薄い豆乳に直ちに冷水(びっくり水)を加えて65℃程度にまで温度を急速に下げ、上記凝固剤に適した温度域にする必要があった。蓋し、薄い豆乳を高温下で凝固させると、凝固速度が速過ぎて凝固ムラが生じるので、これを防止するためである。
これに対して、本発明2では、高温の豆乳に、冷水ではなく温湯を所定の混合率で加えることにより、従来のように温度を低下させることなく、豆乳温度を高温に保持するか、或は若干下げるだけで、凝固剤の種類に余り影響されずに豆乳を円滑に凝固しようとするものである。本発明2では、豆乳温度が比較的高く、濃厚な豆乳の粘性もある程度低くなるため、基本的に凝固速度が速い場合でも凝固ムラが生じにくい。
尚、豆乳に入れる温湯の温度は一般的に85℃〜95℃であるが、90℃程度が好ましい。また、温湯の混合率は豆乳に対して一般的に15〜25重量%であるが、20重量%程度が好ましい。温湯の温度及び混合率は凝固剤の種類に応じて適宜許容範囲内で変化させると良い。
【0016】
上記豆乳を凝固させた豆腐は一度ある程度解砕し、型箱などに投入してエアプレス(自動成形機)或は重しなどで適度に脱水してブロック状に成形する。
これは揚げ生地の水分調整のためであり、表面が馴らされる程度の成形が好ましい。本発明では、濃厚豆乳を凝固することで、水分の多い絹こし状の豆腐が生成するが、この豆腐はそのままでは脱水成形がしにくいため、一度解砕して水分が抜け易くしてから成形するのである。但し、豆腐を過剰に解砕すると、豆腐に抱き込んだ空気が再び排出されてしまう恐れがあるので、解砕度合には注意を要する。
また、この解砕時に、適当な具材を入れると、具材入り油揚げなどを製造することもできる。
【0017】
上記凝固剤は、塩化マグネシウム、硫酸カルシウムや塩化カルシウム等の2価金属塩、或はグルコノデルタラクトン、乳酸、リンゴ酸やクエン酸等の酸類などのように、常法で使用する豆乳凝固用の処理剤をいう。豆乳への混合率も常法の範囲でよい。
当該凝固剤は温湯に予め溶解させたものを豆乳に混入しても良い。この場合には、前述した豆乳凝固時の温湯の混合操作を凝固剤の混合操作で兼ねさせることができ、油揚げ全体の製造操作が簡略になる。
上述したように、本発明では濃厚豆乳を用いるため、凝固速度の速い塩化マグネシウムも円滑に使用でき、凝固剤の具体例としては、本発明4に示すように、硫酸カルシウムと塩化マグネシウムの2種混合製剤、及びグルコノデルタラクトンと硫酸カルシウムと塩化マグネシウムの3種混合製剤などである。
硫酸カルシウムと塩化マグネシウムの2種混合製剤を使用すると、塩化マグネシウムによる味の向上と、硫酸カルシウムによる脱水作業の効率化を同時に図れる利点があるうえ、混合により凝固適正温度の幅が広がって、凝固作業が安定化する。
また、グルコノデルタラクトンと硫酸カルシウムと塩化マグネシウムの3種混合製剤を使用すると、主にグルコノダルタラクトンにより保水性を促進できるとともに、豆乳に高温凝固特性を付与できる。
【0018】
成形したブロック状の豆腐を裁断する工程は、大きなブロックを油揚げに適した大きさに裁断するもので、裁断されたスライス片の上下面は基本的に新しい裁断面となる。
尚、当該裁断工程では、型箱から取り出した大きな塊の豆腐を一度適度の小ブロック状に切ってからスライサーでスライス片に裁断することが基本であるが、大塊状の豆腐をそのままスライス片に切り分けても差し支えない。
【0019】
裁断した豆腐を揚げる工程は基本的に常法で良く、通常の油揚げの揚げ工程のように、裁断した豆腐生地を110〜120℃程度の低温で揚げて豆腐を充分に膨化させ、次いで180℃程度の高温で2段揚げして張りを持たせるようにしても良いし、豆腐生地を軽く水切りして200℃程度の高温で1段揚げしても差し支えない。
但し、本発明の油揚げの製法はうす揚げ、寿司揚げなどに適用することが基本であるが、厚揚げ、生揚げなどを始め、様々な用途の揚げ類に適用することを排除するものではない。得られた油揚げを調味液で味付けして味付け油揚げにすることもできる。
【0020】
【作用及び発明の効果】
(1)本発明では濃厚豆乳を用いて保水量の多い絹こし状の豆腐を作り、油揚げにするため、得られた油揚げの生地は軟らかく、食したときの歯切れが良い。
また、濃厚豆乳の使用により、従来製法に比べて豆乳への加水量が少なくて済み、水溶性大豆タンパク成分の流出が少ないため、豆腐組織が生地に充分に残り、豆腐の味と風味が活かされて、旨みのある油揚げができる。
【0021】
(2)本発明では、豆腐をブロック状に成形して油揚げの大きさに裁断するので、生地の両面が新しい裁断面になって従来製法のような布目が付かず、油揚げの皮が固くならない。
また、生地を平面でとる従来製法で量産する場合には、平面でとる型箱を多数並べる必要があり、設備面積が広大になるが、本発明では、ブロック状の豆腐を揚げ生地の大きさに裁断するため、設備をコンパクトに省スペース化できる。
【0022】
(3)本発明では、濃厚豆乳を使用する分だけ、豆乳の利用率が高くなり、歩留りも改善されるうえ、排水量が少なくて済む。
【0023】
(4)豆乳の凝固に際して、空気を送給して豆腐中に空気を抱き込ませるので、揚げ工程では空気の膨張により生地の膨化が促進され、得られた油揚げをより一層ふっくらと軟らかく仕上げられる。
豆腐に空気を含有させる場合、豆乳濃度が薄い従来製法では、豆乳の粘性が小さくて空気が抜け易く、豆腐に空気を抱き込ませることが容易でない。これに対して、本発明では、使用する豆乳が濃厚なので、豆乳の粘性が大きくて空気が抜けにくい。このため、豆腐の空気含有密度を大きく増して、油揚げの膨化が円滑になる。
また、上記膨化の円滑化により、揚げ工程が例えば2/3程度に短縮化し、油揚げの生産性を向上できる。
さらに、空気を抱き込ませる製法により、豆乳の煮熟時に生じる泡を過剰に排除する必要がなく、消泡剤の使用量は従来製法に比して例えば半分程度に低減され、製造コストを削減できる。
【0024】
(6)本発明2では、豆乳を凝固する場合、85℃〜95℃の温湯を加えて豆乳温度を高く保持するため、濃厚豆乳の粘度は低い状態にあり、凝固温度が高くても(即ち、凝固速度が速くても)凝固ムラが生じにくい。
このため、従来製法のように、びっくり水を加えて65℃程度に豆乳温度を大きく下げて凝固ムラを起こさないようにする必要がなく、豆乳の凝固を迅速化して油揚げの生産性を高められるとともに、グルコノデルタラクトンのような高温凝固特性を有する凝固剤の使用も可能であり、凝固剤の種類の自由度も大きくできる。
【0025】
(7)豆乳の凝固物(絹こし状豆腐)を一度細かく砕き、成形するため、豆腐の水分を調整して生地を密にでき、油揚げのテクスチャーを適正化できる。
【0026】
【実施例】
図1は油揚げ製造装置の要部概略系統図であり、図1に基づいて油揚げの製造原理を述べる。
先ず、大豆を水に浸け、磨砕し、煮釜1で蒸煮してタンパク成分などを熱水抽出し、絞り槽2で豆乳を大豆滓から分離し、得られた豆乳を供給管3及び流量調整弁4を介して凝固槽5に送って、温湯を加え、凝固剤を同時に入れて豆乳を凝固する。
この場合、流量調整弁4には大気に連通する通気口6が開口し、豆乳が絞り槽2から凝固槽5に供給されると、豆乳の流れで生じる負圧により通気口6から凝固槽5内に空気が自然吸引され、凝固槽5内の豆乳に空気を送給可能に構成される。但し、大豆滓を分離した絞り槽2内の豆乳は一旦豆乳槽に貯留してから、凝固槽5に供給するようにしても良い。
そして、凝固した豆腐を解砕機7で一旦細かく砕き、砕いた豆腐を型箱又は自動成形機8に投入し、脱水成形し、得られたブロック状の豆腐を油揚げに適した大きさに裁断機10で裁断し、この豆腐生地をフライヤー11で揚げて油揚げを製造するのである。
【0027】
以下、油揚げのより詳細な製造具体例を述べる。
《製造実施例1》
通常のうす揚げの実施例を述べる。
即ち、常法に従い、磨砕大豆に水を加えて沸騰させ、煮熟の終わった呉汁を圧搾濾過して固形分濃度12%の濃厚豆乳を得た。
そして、図1に示すように、85℃程度の高温状態にある濃厚豆乳を絞り槽2から供給管3を介して凝固槽5に約920cc/秒の流量で送りながら、上述のように、流量調整弁3の通気口6から空気を自然吸引し、1000cc/cm2の条件下で空気を凝固槽5に送給するとともに、豆乳量の約20%の混合率で90℃の温湯を加え、同時に塩化マグネシウムと硫酸カルシウムから成る2種混合の凝固剤を0.5重量%程度の割合で加えて撹拌し、凝固したあと、6〜8分間熟成させた。
【0028】
上記豆乳の凝固物を解砕機7に移してある程度砕き、砕いた凝固物を縦50cm、横45cm、高さ15cmの型箱に70〜80℃の条件下で投入し、空気圧方式の自動プレス機8により10分間程度軽く脱水成形した。
この場合、解砕を過剰に行うと豆腐内の空気が逃げる恐れがあるため、軽い解砕に止めた。また、成形はほとんど自重で固まる程度、即ち、軽く表面が馴らされる程度で充分であり、プレス圧が強すぎると、豆腐生地をフライヤー11に入れた場合、縦伸びが著しくて製品としての形状を損なうために、プレス圧には注意を要する。
【0029】
成形を終えた豆腐を専用カッターで一旦ブロック状に切り分け、冷却水槽内で品温5〜10℃程度に充分冷却して生地を引き締め、裁断し易くした後、水切りをして油揚げに適した一定の大きさに裁断した。
裁断された豆腐生地をフライヤー11に移し、植物油を用いて低温部を100℃〜120℃程度に、高温部を180℃〜200℃程度に夫々設定して、2段揚げにより油揚げを製造した。
【0030】
尚、寿司揚げの製造方法は、生地の大きさ並びに揚げ時間が若干異なるのを除けば、上記うす揚げと基本的に同じであるため、省略する。
【0031】
《試験例》
上記製造実施例1で得られた油揚げに対して、固形分5%の薄い豆乳を使用し、他の条件は製造実施例1と同様に設定して、空気を送給しながら凝固した豆腐生地より得られた油揚げを比較例1とし、また、空気の送給を省略して、他の条件は製造実施例1と同様に設定して得られた豆腐生地を比較例2として、三種類の試料のテクスチャー及び食味などを比較した。
【0032】
製造実施例1では、揚げ生地がソフトで歯切れが良く、豊かな旨みがあった。揚げ工程時の膨化もスムーズであり、凝固に際して豆腐への空気の抱き込みは良好であった。
これに対して、薄い豆乳を用いた比較例1では、揚げ生地が固く、歯切れ及び旨みが実施例1より劣っていた。揚げ工程では膨化に時間を要し、且つ、ふっくらした状態が不足していた。これは、主に、薄い豆乳により水分の少ない豆腐生地を揚げたこと、並びに、薄い豆乳の使用により豆腐内への空気含有率がそれほど上がらなかったためと推定できる。
また、空気送給を省いた比較例2では、揚げ生地はそれなりにソフトであり、歯切れ及び旨みは比較例1より勝っていた。但し、揚げ工程ではふっくらとした膨化の点で実施例1には及ばなかったが、一方で、膨化の程度は比較例1よりは改善されていた。
【図面の簡単な説明】
【図1】油揚げ製造装置の要部概略系統図である。
【符号の説明】
1…煮釜、2…絞り槽、3…豆乳の供給管、4…流量調整弁、5…凝固槽、6…通気口、7…解砕機、8…成形機、10…裁断機、11…フライヤー。

Claims (4)

  1. 固形分10%以上の高濃度の豆乳を空気を送給しながら凝固剤で豆腐に凝固する工程と、凝固した豆腐を解砕する工程と、解砕した豆腐をブロック状に成形する工程と、成形したブロック状の豆腐を裁断する工程と、裁断した豆腐を揚げる工程とから成ることを特徴とする高濃度豆乳による油揚げの製造方法。
  2. 豆乳を凝固する際に、高温の豆乳に豆乳量の15〜25重量%の混合率で、85℃〜95℃の温湯を加えることを特徴とする請求項1に記載の高濃度豆乳による油揚げの製造方法。
  3. 高濃度の豆乳を空気を送給しながら豆腐に凝固するに際して、豆乳絞り槽(2)から凝固槽(5)に供給管(3)及び流量調整弁(4)を介して豆乳を供給可能にし、流量調整弁(4)及び供給管(3)のいずれかに大気に連通する通気口(6)を設けて、凝固槽(5)に向かって供給管 ( )内を流れる豆乳により生じる負圧で、通気口(6)を介して空気を流量調整弁(4)及び供給管(3)のいずれかから吸引させて、凝固のときに豆腐内に空気を抱き込み可能にしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の高濃度豆乳による油揚げの製造方法。
  4. 凝固剤が、硫酸カルシウムと塩化マグネシウムの2種混合製剤、及びグルコノデルタラクトンと硫酸カルシウムと塩化マグネシウムの3種混合製剤などであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の高濃度豆乳による油揚げの製造方法。
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