JP3600500B2 - 円周流ポンプ用インペラ - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のインタンク式燃料ポンプとして使用される円周流ポンプ(別名「ウエスコポンプ」)用インペラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、自動車の電子制御式燃料噴射装置用燃料ポンプには、車両搭載性が良く、しかも低騒音で圧力変動が小さいインタンク式の円周流ポンプが使用されている。
【0003】
図19〜図20は、このような自動車用の円周流ポンプ51を示すものである。これらの図に示す円周流ポンプ51は、燃料タンク(図示せず)内に設置され、インペラ52がモータ53によって回転させられると、インペラ52の外周に形成された羽根54で燃料にエネルギーを与え、これにより燃料流入口55からポンプ流路56内に流入した燃料を昇圧し、その圧力上昇した燃料を燃料吐出口57からエンジン側へ吐出するようになっている。
【0004】
このような円周流ポンプ51においては、燃料にエネルギーを与えるインペラ52の羽根形状がポンプ性能に大きな影響を与える。そのため、図21〜図22に示すように、羽根54の回転方向上流側の面(羽根面)60と、この羽根54に隣り合う羽根54の回転方向下流側の面(羽根面)61が平行になるように(換言すれば、羽根溝58の対向する面60,61が平行になるように)形成されたインペラ52や(第1の従来例(特開昭57−206795号公報参照))、このインペラ52を改良した様々なものが既に開発されている。
【0005】
例えば、図23(a)に示すように、一定厚さの羽根54を全体に湾曲させたインペラ52(第2の従来例)や、図23(b)に示すように、一定厚さの羽根54の先端側を回転方向へ前傾させたインペラ52(第3の従来例)は、燃料に遠心力を作用させる羽根面60の長さ(燃料との接触長さ)を長くし、ポンプ吐出圧を増大させるようになっている(特開平8−100780号公報参照)。
【0006】
又、図24に示すように、羽根54の回転方向上流側の面60の全体が円弧状に形成される一方、羽根54の回転方向下流側の面61が半径方向内方から外方へ直線状に延びるように形成され、回転方向上流側の面60で羽根溝58内の燃料に対して回転方向へ向かう運動エネルギーを与え、ポンプ効率を向上させるようにしたインペラ52(第4の従来例(特開平6−229388号公報参照)が既に開発されている。
【0007】
尚、上記の各従来のインペラ52は、燃料タンク内で常時燃料に接することになるため、耐溶剤性に優れたフェノール樹脂やPPS樹脂等の樹脂材料を使用して射出成形された後、寸法精度及び面精度が所望精度範囲内に収まるように、両側面及び外周面が研削仕上げされていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、第1の従来例は、インペラ52の羽根54が半径方向外周側に向かうに従って厚肉になるように形成されているため、図22に示すように射出成形後に収縮変形(実線から点線位置まで変形)する羽根54で金型が締め付けられ、金型からインペラ52を離型する際の離型抵抗が大きくなり、インペラ52を金型から離型しにくくなったり、インペラ52が離型抵抗で不良変形するという虞を有していた。
【0009】
又、第2,第3の従来例は、インペラ52の羽根54の形状を工夫することによりポンプ吐出圧を高めることに成功しているが、未だ不十分であり、より一層ポンプ吐出圧を高めることができる技術の提供が望まれていた。
【0010】
又、第4の従来例は、インペラ52の羽根54の形状を工夫することによりポンプ効率を向上させることには成功しているが、未だ不十分であり、より一層ポンプ効率を高めることができる技術の提供が望まれていた。
【0011】
そこで、本発明は、上記従来技術の不具合や上記従来技術に対する要望に応えることができる円周流ポンプ用インペラを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、モータで回転させられる合成樹脂製円板状部材の両側面の外周端部周方向に複数の羽根溝を備え、ポンプケーシングとポンプカバーとの間に形成された略円板状の空間内に回動可能に収容される円周流ポンプ用インペラに関するものである。そして、前記周方向に隣り合う各羽根溝は、回転方向上流側の面と回転方向下流側の面とからなる羽根で仕切られている。このうち、前記回転方向上流側の面の半径方向内方部分が前記円板状部材の回転中心から半径方向に延びる中心線と平行に形成される一方、前記回転方向上流側の面の半径方向外方部分が回転方向へ前傾するように形成されている。又、前記回転方向下流側の面が前記円板状部材の前記中心線と平行に形成されている。
【0013】
又、請求項2の発明は、モータで回転させられる合成樹脂製円板状部材の両側面の外周端部周方向に複数の羽根溝を備え、ポンプケーシングとポンプカバーとの間に形成された略円板状の空間内に回動可能に収容される円周流ポンプ用インペラに関するものである。そして、前記周方向に隣り合う各羽根溝は、回転方向上流側の面と回転方向下流側の面とからなる羽根で仕切られている。このうち、前記回転方向上流側の面及び前記回転方向下流側の面の半径方向内方部分が前記円板状部材の回転中心から半径方向に延びる中心線と平行に形成されている。又、前記回転方向上流側の面の半径方向外方部分が回転方向へ前傾するように形成される一方、前記回転方向下流側の面の半径方向外方部分が回転方向と逆方向へ傾斜するように形成されている。
【0014】
又、請求項3の発明は、前記請求項1又は2に記載の円周流ポンプ用インペラにおいて、前記羽根間に形成された前記羽根溝の半径方向内方端部のコーナー部の少なくとも一方が面取りされたことを特徴としている。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳述する。
【0016】
[第1の実施の形態]
図1〜図2は、本発明の第1の実施の形態に係る円周流ポンプ1を示す図である。このうち図1は、円周流ポンプ1の一部を切断して示す正面図である。又、図2は、図1の一部を拡大して示す断面図である。
【0017】
(円周流ポンプの概略構造)
これらの図に示すように、本実施の形態の円周流ポンプ1は、ポンプ部2とモータ部3とからなっている。このうち、ポンプ部2は、モータ部3の下端部に配置されるポンプケーシング4と、このポンプケーシング4の下面側に組み付けられるポンプカバー5と、これらポンプケーシング4とポンプカバー5との間に形成された略円板状の空間6内に回動できるように収容される略円板状のインペラ7と、を備えている。
【0018】
(インペラ)
インペラ7は、燃料タンク(図示せず)内に設置されるため、耐溶剤性に優れたフェノール樹脂やPPS樹脂が使用され、射出成形で所望の形状に形成されている。
【0019】
このインペラ7は、図5〜図8及び図12に詳細を示すように、円板状部材8の外周端部の両側面10,11にそれぞれ複数の羽根溝12が形成されており、羽根溝12,12間の羽根13が一方の側面10側と他方の側面11側で半ピッチずれるように形成されている。又、インペラ7の両側面10,11には、インペラ7の回転中心を中心とする所定半径寸法の円板状の凹部14が形成されている。そして、インペラ7の中心部には軸穴15が形成されており、この軸穴15の近傍にはインペラ7の両側面10,11の凹部14,14に連通する調圧孔17が形成されている。尚、回り止め部16は、モータ駆動軸18の切り欠き部(図示せず)に係合し、モータ部3から伝達される駆動力を受けるようになっている(図1及び図2参照)。又、調圧孔17は、インペラ7の両側面10,11に作用する圧力の均衡化を図るものであり、インペラ7がポンプケーシング4とポンプカバー5に対して僅かに離れた状態で回動するのを可能にする(図2参照)。
【0020】
インペラ7の周方向に隣り合う各羽根溝12は、羽根13により仕切られている。羽根13は、図5及び図8に示すように、その幅方向中心位置がインペラ7の回転中心Oから半径方向外方へ向かう中心線CL上にほぼ位置するように形成されている。そして、この羽根13は、インペラ7の回転方向上流側の面20の半径方向内方部分20aが中心線CLと平行に形成され、インペラ7の回転方向上流側の面20の半径方向外方部分20bが回転方向側へ前傾するように形成されている。又、羽根13は、インペラ7の回転方向下流側の面21が中心線CLと平行に形成されている。尚、羽根13の回転方向上流側の面20の半径方向外方部分20bは、遠心力の作用で半径内方側から半径方向外方へ向かう燃料の流れを円滑に案内できる形状であればよく、図8に示すような円弧形状が好ましいが、図9に示すような直線的な形状や、円弧と直線を組み合わせた形状(図示せず)でもよい。又、羽根溝12は、図2及び図6に示すように、半径方向内方端部が略円弧状に切り上げられており、羽根溝12の半径方向内方端部から羽根溝12内に円滑に燃料を迎え入れた後、その燃料を羽根溝12の半径方向外方端部側からポンプ流路22内へ円滑に流出させるようになっている。加えて、図8〜図9において、羽根13の回転方向上流側の面20の半径方向外方部分(前傾部分)20bの周方向長さm,円弧半径r1又は傾斜角度θは、羽根13や羽根溝12の大きさ等を考慮して適宜決定される。
【0021】
(インペラとポンプケーシング及びポンプカバーとの関係)
図3〜図4は、インペラ7とポンプケーシング4及びポンプカバー5との関係を示す図である。このうち、図3は、ポンプケーシング4とポンプカバー5の組み合わせ状態を示す図である。又、図4は、ポンプ流路22,燃料流入路23,燃料流出路24及びインペラ7の関係を示す模式的平面図である。
【0022】
これらの図に示すように、ポンプケーシング4とポンプカバー5の合わせ面には、インペラ7を回動可能に収容する略円板状の空間6が形成されている。そして、この円板状の空間6の外周側に形成されたポンプ流路22には、ポンプカバー5の燃料流入路23が連通すると共にポンプケーシング4の燃料流出路24が連通するようになっている。
【0023】
燃料流入路23と燃料流出路24との間の隔壁部25は、図4(a)及び図4(b)に詳細を示すように、内周壁25aがインペラ7の外周面26に微小な隙間t3をもって係合するように形成され、両側壁25b,25cがインペラ7の両側面10,11との間に微小な隙間t1,t2をもって係合するように形成されており、インペラ7の外周面26及び両側面10,11と共働して燃料流出路24側(高圧側)から燃料流入路23側(低圧側)へ燃料が漏出するのを防止する(シールする)ようになっている。又、図2に示すように、インペラ7の一方の側面10のシール部Sとポンプケーシング4の壁面4aとの間を微小な隙間t1にすると共に、インペラ7の他方の側面11のシール部Sとポンプカバー5の壁面5aとの間を微小な隙間t2とし、ポンプ流路22内の燃料がインペラ7の回転中心O側に漏出するのを防止する(シールする)ようになっている。
【0024】
(インペラの成形方法)
図13〜図15は、インペラ7の成形方法を示すものである。これらの図に示すように、インペラ成形用のキャビティ27内に合成樹脂を射出するリングゲート28がインペラ7の凹部14に対応する部分に配置されるようになっている。尚、図15は、射出成形金型30の一例を示すものであり、この射出成形金型30は上型31と下型32の2分割金型であり、上型31と下型32との合わせ面にインペラ成形用のキャビティ27が形成されている。そして、リングゲート28が上型31のインペラ7の凹部14に対応するキャビティ27に開口するように形成されている。又、図16は、射出成形金型30の他の一例を示すものである。この射出成形金型30は、インペラ7の凹部14を形成する第1の上型33と、この第1の上型33の外周側に配置される第2の上型34と、インペラ7の凹部14を形成する第1の下型35と、この第1の下型35の外周側に配置される第2の下型36とからなっており、第1の上型33と第2の上型34との分割面37及び第1の下型35と第2の下型36の分割面38が凹部14に位置し、第1の上型33にリングゲート28が形成されている。
【0025】
このように、本実施の形態に係るインペラ7の成形方法によれば、射出成形金型30の分割面37,38が凹部14に位置すると共に、リングゲート28が凹部14に位置することにより、射出成形金型30の分割面37,38やリングゲート28の切り離し面に生じるバリや面荒れ部分が凹部14内に収容されることになるため、インペラ7の両側面10,11(シール部S)の面精度を悪化させることがなく、インペラ7の両側面10,11側の隙間(t1,t2)を増大させるような不具合を生じることがない。従って、本実施の形態に係るインペラ7の成形方法によれば、射出成形後のインペラ7をそのまま使用することができ、射出成形後のインペラ7の両側面10,11や外周面26を研削仕上げする必要がなくなるため、インペラ7の製造工数を削減でき、安価なインペラ7を提供することが可能になる。
【0026】
又、本実施の形態に係るインペラ7は、上記のように、羽根13のうちで回転方向上流側の面20の半径方向外方部分20bのみが前傾するように形成されているため、射出成形後に縮径方向へ変形しても、金型を締め付けることになる部分が第1の従来例に比較して少なく、第1の従来例よりも離型抵抗が小さくなる。これに対し、図22に示す第1の従来例は、羽根54の回転方向上流側の面60の全体が回転方向へ向かって前傾する一方、羽根54の回転方向下流側の面61の全体が回転方向と逆方向へ傾斜しており、羽根54の根本部分が羽根54の外周側先端部よりも細くなっているため、射出成形後にインペラ52が収縮変形(実線位置から点線位置まで変形)すると、隣り合う羽根54,54の面60,61全体で金型が挟まれることになり、インペラ52を射出成形金型から離型しにくくなり、離型抵抗によりインペラ52が変形するという虞があった。このような第1の従来例の場合、インペラ52の成形精度が低下するため、射出成形されただけのインペラ52をそのまま使用することができず、研削加工を施す必要を生じる。しかし、本実施の形態の場合、第1の従来例に比較して離型抵抗を低減でき、インペラ7の不良変形を防止できるため、射出成形されたインペラ7を研削加工を施すことなくそのまま使用することが可能になり、上記したように安価なインペラ7を提供することが可能になり、ひいては安価な円周流ポンプ1を提供することが可能になる。
【0027】
(円周流ポンプの作用・効果)
このような構成の本実施の形態によれば、図1及び図4に示すように、インペラ7がモータ部3のモータ3aによって回転駆動されると、燃料タンク内(図示せず)の燃料が燃料流入路23からポンプ流路22内に流入する。そして、燃料流入路23からポンプ流路22内に流入した燃料が、回転するインペラ7から運動エネルギーを与えられ、略環状のポンプ流路22に沿って燃料流出路24まで移動する間にインペラ7によって昇圧させられる。そして、十分に昇圧された燃料は、燃料流出路24からモータ部3の図示しない流路を通過して、燃料吐出口40から図外のエンジンに供給される。
【0028】
このポンプ作動時において、インペラ7の羽根13は、上記したように、回転方向上流側の面20の半径方向外方部分20bが前傾するように形成されているため、遠心力の作用によって羽根溝12内からポンプ流路22内へ流出する燃料に対し、インペラ7の回転方向へ向かう運動エネルギーを与えることになる。その結果、本実施の形態の円周流ポンプ1は、第1の従来例に比較して、回転方向に向かう燃料の速度ヘッドの増加分だけ、締切吐出圧を増加させることができる。
【0029】
又、本実施の形態に係るインペラ7の羽根13は、上記のように、回転方向下流側の面21が中心線CLと平行に形成されると共に、回転方向上流側の面20の半径方向内方部分20aが中心線CLと平行に形成される一方、回転方向上流側の面20の半径方向外方部分20bが回転方向へ前傾するように形成されているため、羽根54の板厚が一定の第2の従来例(図23(a)参照)及び第3の従来例(図23(b)参照)に比較して、外周端部の板厚が厚くなる。従って、本実施の形態に係る円周流ポンプ1と第2及び第3の従来例を比較した場合、単位時間内におけるインペラ7の羽根13の外周面26及び両側面10,11と隔壁部25との摺接面積は、羽根13の外周端部の板厚が違う分だけ、本実施の形態の円周流ポンプ1の方が第2及び第3の従来例よりも大きくなる。その結果、本実施の形態の円周流ポンプ1は、隔壁部25のシール効果が第2及び第3の従来例よりも大きくなり、締切吐出圧が第2及び第3の従来例よりも高くなる。
【0030】
又、本実施の形態に係るインペラ7の羽根13は、上記のように、回転方向上流側の面20の半径方向外方部分20bのみが回転方向へ前傾するように形成されているため、回転方向上流側の面60全体が湾曲形成された第4の従来例(図24参照)の羽根54に比較して、羽根溝12の容積を大きくすることができるため、第4の従来例よりもポンプ効率を向上させることができる。
【0031】
加えて、本実施の形態において、図10〜図11に示すように、インペラ7の羽根溝12の底部のコーナー部を2箇所R面取り41するか(図10参照)又は2箇所C面取り42(図11参照)することにより、射出成形後のインペラ7の離型が容易になり、離型時のインペラ7の変形や離型不良を低減することができる。尚、図10〜図11は、羽根溝12の両コーナー部を面取りする態様を示したが、これに限られず、両コーナー部のうちの少なくとも一方を面取りするようにしてもよい。
【0032】
[第2の実施の形態]
図17及び図18は、本発明の第2の実施の形態を示すものである。尚、本実施の形態は、インペラ7の羽根13の形状を除き、他の基本的構成が前記第1の実施の形態に係る円周流ポンプ1と同様であるので、上記第1の実施の形態と同様の構成部分については同一符号を付し、重複する説明を省略して詳述する。
【0033】
すなわち、本実施の形態のインペラ7の羽根13は、回転方向上流側の面20の半径方向外方部分20bが回転方向上流側へ前傾する一方、回転方向下流側の面21の半径方向外方部分21bが回転方向と逆方向へ傾斜するように形成され、羽根13の外周端部の板厚が根本部よりも厚くなるように形成されている。
【0034】
このように構成された本実施の形態は、インペラ7に表裏の別がないため、インペラ7の表裏を間違えてモータ駆動軸18に取り付けることに起因する作動不良が生じない(図1参照)。従って、本実施の形態によれば、インペラ7の取付作業を容易化することが可能になる。
【0035】
又、本実施の形態は、上記したように、インペラ7の羽根13の回転方向上流側の面20及び回転方向下流側の面21の半径方向外方部分20b,21bのみが傾斜しているため、インペラ7が射出成形後に冷却されて回転中心側に収縮しても、羽根13のうちで金型を加圧・挟持する部分が第1の従来例(図22参照)よりも少なくなり、第1の従来例よりも離型抵抗を小さくすることができる。これにより、射出成形後のインペラ7を射出成形金型30から容易に離型でき、離型抵抗に起因するインペラ7の不良変形の発生を防止できる。
【0036】
又、本実施の形態のインペラ7は、前記第1の実施の形態と同様に、回転方向へ前傾する部分で回転方向へ向かう運動エネルギーを燃料に与えることができるため、燃料の回転方向へ向かう速度ヘッドを増加させることができ、締切吐出圧を第1の従来例よりも増大させることができる。しかも、本実施の形態のインペラ7は、前記第1の実施の形態よりも羽根13の外周端部の幅寸法が大きいため、隔壁部25のシール効果が前記第1の実施の形態よりも増大し、前記燃料の速度ヘッドの増加分による締切吐出圧の増加の効果と相俟って、締切吐出圧をより一層効果的に増大させることが可能になる。
【0037】
尚、上記各実施の形態は、羽根13の先端部の板厚が厚くなるように形成されているため、羽根13の先端部の剛性を高めることができる。
【0038】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、インペラの羽根の回転方向上流側の面の半径方向外方部分のみが回転方向側へ前傾するように形成されているため、羽根の回転方向上流側の面の全体が前傾するように形成されると共に、羽根の回転方向下流側の面の全体が回転方向と逆方向へ傾斜するように形成された従来のインペラに比較して、射出成形後の離型抵抗を低減することができ、離型抵抗に起因するインペラの不良変形を防止することができる。
【0039】
又、本発明は、インペラの羽根の回転方向上流側の面の半径方向外方部分のみが回転方向へ前傾するように形成され、羽根の回転方向下流側の面の半径方向外方部分のみが回転方向と逆方向へ傾斜するように形成されているため、羽根の回転方向上流側の面の全体が前傾するように形成されると共に、羽根の回転方向下流側の面の全体が回転方向と逆方向へ傾斜するように形成された従来のインペラに比較して、射出成形後の離型抵抗を低減することができ、離型抵抗に起因するインペラの不良変形を防止することができる。
【0040】
又、本発明は、インペラの羽根溝のコーナー部の少なくとも一方に面取りを施すようになっているため、インペラの離型抵抗が減少し、離型抵抗に起因するインペラの不良変形を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る円周流ポンプの一部を破断して示す正面図である。
【図2】図1の一部を拡大して示す図である。
【図3】ポンプケーシングとポンプカバーの組み合わせ状態を示す断面図である。
【図4】円周流ポンプの作動状態説明図である。図4(a)は円周流ポンプの作動状態を説明するための模式的平面図であり、図4(b)は図4(a)のA−A線に沿って切断して示す断面図である。
【図5】インペラの側面図である。
【図6】図5のB−B線に沿って切断して示す断面図である。
【図7】インペラの外周面側から見た羽根溝形状図であり、図5のC方向から見た図である。
【図8】図5のD部拡大図である。
【図9】図8に示したインペラの羽根形状の第1の変形例を示す図である。
【図10】図8に示したインペラの羽根形状の第2の変形例を示す図である。
【図11】図8に示したインペラの羽根形状の第3の変形例を示す図である。
【図12】インペラの外周端部の一部外観斜視図である。
【図13】インペラとリングゲートとの関係を示す断面図(図12のE−E線に沿って切断して示す断面図)である。
【図14】インペラとリングゲートとの関係を示す平面図である。
【図15】射出成形金型の第1の例を示す断面図である。
【図16】射出成形金型の第2の例を示す断面図である。
【図17】本発明の第2の実施の形態に係るインペラの一部拡大図である。
【図18】図17に示すインペラの変形例を示す図である。
【図19】従来の円周流ポンプの一部を破断して示す正面図である。
【図20】図19の一部を拡大して示す図である。
【図21】第1の従来例を示すインペラの側面図である。
【図22】図21のF部拡大図である。図22(a)はインペラの羽根を拡大して示す図であり、図22(b)は射出成形後の羽根の変形状態を示す図である。
【図23】他の従来例を示すインペラの羽根形状を示す図である。図23(a)は第2の従来例を示す図であり、図23(b)は第3の従来例を示す図である。
【図24】第4の従来例を示すインペラの羽根形状を示す図である。
【符号の説明】
1……円周流ポンプ、3a……モータ、4……ポンプケーシング、5……ポンプカバー、6……空間、7……インペラ、8……円板状部材、10,11……側面、12……羽根溝、20……回転方向上流側の面、20a……半径方向内方部分、20b,21b……半径方向外方部分、21……回転方向下流側の面、O……回転中心、CL……中心線
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のインタンク式燃料ポンプとして使用される円周流ポンプ(別名「ウエスコポンプ」)用インペラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、自動車の電子制御式燃料噴射装置用燃料ポンプには、車両搭載性が良く、しかも低騒音で圧力変動が小さいインタンク式の円周流ポンプが使用されている。
【0003】
図19〜図20は、このような自動車用の円周流ポンプ51を示すものである。これらの図に示す円周流ポンプ51は、燃料タンク(図示せず)内に設置され、インペラ52がモータ53によって回転させられると、インペラ52の外周に形成された羽根54で燃料にエネルギーを与え、これにより燃料流入口55からポンプ流路56内に流入した燃料を昇圧し、その圧力上昇した燃料を燃料吐出口57からエンジン側へ吐出するようになっている。
【0004】
このような円周流ポンプ51においては、燃料にエネルギーを与えるインペラ52の羽根形状がポンプ性能に大きな影響を与える。そのため、図21〜図22に示すように、羽根54の回転方向上流側の面(羽根面)60と、この羽根54に隣り合う羽根54の回転方向下流側の面(羽根面)61が平行になるように(換言すれば、羽根溝58の対向する面60,61が平行になるように)形成されたインペラ52や(第1の従来例(特開昭57−206795号公報参照))、このインペラ52を改良した様々なものが既に開発されている。
【0005】
例えば、図23(a)に示すように、一定厚さの羽根54を全体に湾曲させたインペラ52(第2の従来例)や、図23(b)に示すように、一定厚さの羽根54の先端側を回転方向へ前傾させたインペラ52(第3の従来例)は、燃料に遠心力を作用させる羽根面60の長さ(燃料との接触長さ)を長くし、ポンプ吐出圧を増大させるようになっている(特開平8−100780号公報参照)。
【0006】
又、図24に示すように、羽根54の回転方向上流側の面60の全体が円弧状に形成される一方、羽根54の回転方向下流側の面61が半径方向内方から外方へ直線状に延びるように形成され、回転方向上流側の面60で羽根溝58内の燃料に対して回転方向へ向かう運動エネルギーを与え、ポンプ効率を向上させるようにしたインペラ52(第4の従来例(特開平6−229388号公報参照)が既に開発されている。
【0007】
尚、上記の各従来のインペラ52は、燃料タンク内で常時燃料に接することになるため、耐溶剤性に優れたフェノール樹脂やPPS樹脂等の樹脂材料を使用して射出成形された後、寸法精度及び面精度が所望精度範囲内に収まるように、両側面及び外周面が研削仕上げされていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、第1の従来例は、インペラ52の羽根54が半径方向外周側に向かうに従って厚肉になるように形成されているため、図22に示すように射出成形後に収縮変形(実線から点線位置まで変形)する羽根54で金型が締め付けられ、金型からインペラ52を離型する際の離型抵抗が大きくなり、インペラ52を金型から離型しにくくなったり、インペラ52が離型抵抗で不良変形するという虞を有していた。
【0009】
又、第2,第3の従来例は、インペラ52の羽根54の形状を工夫することによりポンプ吐出圧を高めることに成功しているが、未だ不十分であり、より一層ポンプ吐出圧を高めることができる技術の提供が望まれていた。
【0010】
又、第4の従来例は、インペラ52の羽根54の形状を工夫することによりポンプ効率を向上させることには成功しているが、未だ不十分であり、より一層ポンプ効率を高めることができる技術の提供が望まれていた。
【0011】
そこで、本発明は、上記従来技術の不具合や上記従来技術に対する要望に応えることができる円周流ポンプ用インペラを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、モータで回転させられる合成樹脂製円板状部材の両側面の外周端部周方向に複数の羽根溝を備え、ポンプケーシングとポンプカバーとの間に形成された略円板状の空間内に回動可能に収容される円周流ポンプ用インペラに関するものである。そして、前記周方向に隣り合う各羽根溝は、回転方向上流側の面と回転方向下流側の面とからなる羽根で仕切られている。このうち、前記回転方向上流側の面の半径方向内方部分が前記円板状部材の回転中心から半径方向に延びる中心線と平行に形成される一方、前記回転方向上流側の面の半径方向外方部分が回転方向へ前傾するように形成されている。又、前記回転方向下流側の面が前記円板状部材の前記中心線と平行に形成されている。
【0013】
又、請求項2の発明は、モータで回転させられる合成樹脂製円板状部材の両側面の外周端部周方向に複数の羽根溝を備え、ポンプケーシングとポンプカバーとの間に形成された略円板状の空間内に回動可能に収容される円周流ポンプ用インペラに関するものである。そして、前記周方向に隣り合う各羽根溝は、回転方向上流側の面と回転方向下流側の面とからなる羽根で仕切られている。このうち、前記回転方向上流側の面及び前記回転方向下流側の面の半径方向内方部分が前記円板状部材の回転中心から半径方向に延びる中心線と平行に形成されている。又、前記回転方向上流側の面の半径方向外方部分が回転方向へ前傾するように形成される一方、前記回転方向下流側の面の半径方向外方部分が回転方向と逆方向へ傾斜するように形成されている。
【0014】
又、請求項3の発明は、前記請求項1又は2に記載の円周流ポンプ用インペラにおいて、前記羽根間に形成された前記羽根溝の半径方向内方端部のコーナー部の少なくとも一方が面取りされたことを特徴としている。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳述する。
【0016】
[第1の実施の形態]
図1〜図2は、本発明の第1の実施の形態に係る円周流ポンプ1を示す図である。このうち図1は、円周流ポンプ1の一部を切断して示す正面図である。又、図2は、図1の一部を拡大して示す断面図である。
【0017】
(円周流ポンプの概略構造)
これらの図に示すように、本実施の形態の円周流ポンプ1は、ポンプ部2とモータ部3とからなっている。このうち、ポンプ部2は、モータ部3の下端部に配置されるポンプケーシング4と、このポンプケーシング4の下面側に組み付けられるポンプカバー5と、これらポンプケーシング4とポンプカバー5との間に形成された略円板状の空間6内に回動できるように収容される略円板状のインペラ7と、を備えている。
【0018】
(インペラ)
インペラ7は、燃料タンク(図示せず)内に設置されるため、耐溶剤性に優れたフェノール樹脂やPPS樹脂が使用され、射出成形で所望の形状に形成されている。
【0019】
このインペラ7は、図5〜図8及び図12に詳細を示すように、円板状部材8の外周端部の両側面10,11にそれぞれ複数の羽根溝12が形成されており、羽根溝12,12間の羽根13が一方の側面10側と他方の側面11側で半ピッチずれるように形成されている。又、インペラ7の両側面10,11には、インペラ7の回転中心を中心とする所定半径寸法の円板状の凹部14が形成されている。そして、インペラ7の中心部には軸穴15が形成されており、この軸穴15の近傍にはインペラ7の両側面10,11の凹部14,14に連通する調圧孔17が形成されている。尚、回り止め部16は、モータ駆動軸18の切り欠き部(図示せず)に係合し、モータ部3から伝達される駆動力を受けるようになっている(図1及び図2参照)。又、調圧孔17は、インペラ7の両側面10,11に作用する圧力の均衡化を図るものであり、インペラ7がポンプケーシング4とポンプカバー5に対して僅かに離れた状態で回動するのを可能にする(図2参照)。
【0020】
インペラ7の周方向に隣り合う各羽根溝12は、羽根13により仕切られている。羽根13は、図5及び図8に示すように、その幅方向中心位置がインペラ7の回転中心Oから半径方向外方へ向かう中心線CL上にほぼ位置するように形成されている。そして、この羽根13は、インペラ7の回転方向上流側の面20の半径方向内方部分20aが中心線CLと平行に形成され、インペラ7の回転方向上流側の面20の半径方向外方部分20bが回転方向側へ前傾するように形成されている。又、羽根13は、インペラ7の回転方向下流側の面21が中心線CLと平行に形成されている。尚、羽根13の回転方向上流側の面20の半径方向外方部分20bは、遠心力の作用で半径内方側から半径方向外方へ向かう燃料の流れを円滑に案内できる形状であればよく、図8に示すような円弧形状が好ましいが、図9に示すような直線的な形状や、円弧と直線を組み合わせた形状(図示せず)でもよい。又、羽根溝12は、図2及び図6に示すように、半径方向内方端部が略円弧状に切り上げられており、羽根溝12の半径方向内方端部から羽根溝12内に円滑に燃料を迎え入れた後、その燃料を羽根溝12の半径方向外方端部側からポンプ流路22内へ円滑に流出させるようになっている。加えて、図8〜図9において、羽根13の回転方向上流側の面20の半径方向外方部分(前傾部分)20bの周方向長さm,円弧半径r1又は傾斜角度θは、羽根13や羽根溝12の大きさ等を考慮して適宜決定される。
【0021】
(インペラとポンプケーシング及びポンプカバーとの関係)
図3〜図4は、インペラ7とポンプケーシング4及びポンプカバー5との関係を示す図である。このうち、図3は、ポンプケーシング4とポンプカバー5の組み合わせ状態を示す図である。又、図4は、ポンプ流路22,燃料流入路23,燃料流出路24及びインペラ7の関係を示す模式的平面図である。
【0022】
これらの図に示すように、ポンプケーシング4とポンプカバー5の合わせ面には、インペラ7を回動可能に収容する略円板状の空間6が形成されている。そして、この円板状の空間6の外周側に形成されたポンプ流路22には、ポンプカバー5の燃料流入路23が連通すると共にポンプケーシング4の燃料流出路24が連通するようになっている。
【0023】
燃料流入路23と燃料流出路24との間の隔壁部25は、図4(a)及び図4(b)に詳細を示すように、内周壁25aがインペラ7の外周面26に微小な隙間t3をもって係合するように形成され、両側壁25b,25cがインペラ7の両側面10,11との間に微小な隙間t1,t2をもって係合するように形成されており、インペラ7の外周面26及び両側面10,11と共働して燃料流出路24側(高圧側)から燃料流入路23側(低圧側)へ燃料が漏出するのを防止する(シールする)ようになっている。又、図2に示すように、インペラ7の一方の側面10のシール部Sとポンプケーシング4の壁面4aとの間を微小な隙間t1にすると共に、インペラ7の他方の側面11のシール部Sとポンプカバー5の壁面5aとの間を微小な隙間t2とし、ポンプ流路22内の燃料がインペラ7の回転中心O側に漏出するのを防止する(シールする)ようになっている。
【0024】
(インペラの成形方法)
図13〜図15は、インペラ7の成形方法を示すものである。これらの図に示すように、インペラ成形用のキャビティ27内に合成樹脂を射出するリングゲート28がインペラ7の凹部14に対応する部分に配置されるようになっている。尚、図15は、射出成形金型30の一例を示すものであり、この射出成形金型30は上型31と下型32の2分割金型であり、上型31と下型32との合わせ面にインペラ成形用のキャビティ27が形成されている。そして、リングゲート28が上型31のインペラ7の凹部14に対応するキャビティ27に開口するように形成されている。又、図16は、射出成形金型30の他の一例を示すものである。この射出成形金型30は、インペラ7の凹部14を形成する第1の上型33と、この第1の上型33の外周側に配置される第2の上型34と、インペラ7の凹部14を形成する第1の下型35と、この第1の下型35の外周側に配置される第2の下型36とからなっており、第1の上型33と第2の上型34との分割面37及び第1の下型35と第2の下型36の分割面38が凹部14に位置し、第1の上型33にリングゲート28が形成されている。
【0025】
このように、本実施の形態に係るインペラ7の成形方法によれば、射出成形金型30の分割面37,38が凹部14に位置すると共に、リングゲート28が凹部14に位置することにより、射出成形金型30の分割面37,38やリングゲート28の切り離し面に生じるバリや面荒れ部分が凹部14内に収容されることになるため、インペラ7の両側面10,11(シール部S)の面精度を悪化させることがなく、インペラ7の両側面10,11側の隙間(t1,t2)を増大させるような不具合を生じることがない。従って、本実施の形態に係るインペラ7の成形方法によれば、射出成形後のインペラ7をそのまま使用することができ、射出成形後のインペラ7の両側面10,11や外周面26を研削仕上げする必要がなくなるため、インペラ7の製造工数を削減でき、安価なインペラ7を提供することが可能になる。
【0026】
又、本実施の形態に係るインペラ7は、上記のように、羽根13のうちで回転方向上流側の面20の半径方向外方部分20bのみが前傾するように形成されているため、射出成形後に縮径方向へ変形しても、金型を締め付けることになる部分が第1の従来例に比較して少なく、第1の従来例よりも離型抵抗が小さくなる。これに対し、図22に示す第1の従来例は、羽根54の回転方向上流側の面60の全体が回転方向へ向かって前傾する一方、羽根54の回転方向下流側の面61の全体が回転方向と逆方向へ傾斜しており、羽根54の根本部分が羽根54の外周側先端部よりも細くなっているため、射出成形後にインペラ52が収縮変形(実線位置から点線位置まで変形)すると、隣り合う羽根54,54の面60,61全体で金型が挟まれることになり、インペラ52を射出成形金型から離型しにくくなり、離型抵抗によりインペラ52が変形するという虞があった。このような第1の従来例の場合、インペラ52の成形精度が低下するため、射出成形されただけのインペラ52をそのまま使用することができず、研削加工を施す必要を生じる。しかし、本実施の形態の場合、第1の従来例に比較して離型抵抗を低減でき、インペラ7の不良変形を防止できるため、射出成形されたインペラ7を研削加工を施すことなくそのまま使用することが可能になり、上記したように安価なインペラ7を提供することが可能になり、ひいては安価な円周流ポンプ1を提供することが可能になる。
【0027】
(円周流ポンプの作用・効果)
このような構成の本実施の形態によれば、図1及び図4に示すように、インペラ7がモータ部3のモータ3aによって回転駆動されると、燃料タンク内(図示せず)の燃料が燃料流入路23からポンプ流路22内に流入する。そして、燃料流入路23からポンプ流路22内に流入した燃料が、回転するインペラ7から運動エネルギーを与えられ、略環状のポンプ流路22に沿って燃料流出路24まで移動する間にインペラ7によって昇圧させられる。そして、十分に昇圧された燃料は、燃料流出路24からモータ部3の図示しない流路を通過して、燃料吐出口40から図外のエンジンに供給される。
【0028】
このポンプ作動時において、インペラ7の羽根13は、上記したように、回転方向上流側の面20の半径方向外方部分20bが前傾するように形成されているため、遠心力の作用によって羽根溝12内からポンプ流路22内へ流出する燃料に対し、インペラ7の回転方向へ向かう運動エネルギーを与えることになる。その結果、本実施の形態の円周流ポンプ1は、第1の従来例に比較して、回転方向に向かう燃料の速度ヘッドの増加分だけ、締切吐出圧を増加させることができる。
【0029】
又、本実施の形態に係るインペラ7の羽根13は、上記のように、回転方向下流側の面21が中心線CLと平行に形成されると共に、回転方向上流側の面20の半径方向内方部分20aが中心線CLと平行に形成される一方、回転方向上流側の面20の半径方向外方部分20bが回転方向へ前傾するように形成されているため、羽根54の板厚が一定の第2の従来例(図23(a)参照)及び第3の従来例(図23(b)参照)に比較して、外周端部の板厚が厚くなる。従って、本実施の形態に係る円周流ポンプ1と第2及び第3の従来例を比較した場合、単位時間内におけるインペラ7の羽根13の外周面26及び両側面10,11と隔壁部25との摺接面積は、羽根13の外周端部の板厚が違う分だけ、本実施の形態の円周流ポンプ1の方が第2及び第3の従来例よりも大きくなる。その結果、本実施の形態の円周流ポンプ1は、隔壁部25のシール効果が第2及び第3の従来例よりも大きくなり、締切吐出圧が第2及び第3の従来例よりも高くなる。
【0030】
又、本実施の形態に係るインペラ7の羽根13は、上記のように、回転方向上流側の面20の半径方向外方部分20bのみが回転方向へ前傾するように形成されているため、回転方向上流側の面60全体が湾曲形成された第4の従来例(図24参照)の羽根54に比較して、羽根溝12の容積を大きくすることができるため、第4の従来例よりもポンプ効率を向上させることができる。
【0031】
加えて、本実施の形態において、図10〜図11に示すように、インペラ7の羽根溝12の底部のコーナー部を2箇所R面取り41するか(図10参照)又は2箇所C面取り42(図11参照)することにより、射出成形後のインペラ7の離型が容易になり、離型時のインペラ7の変形や離型不良を低減することができる。尚、図10〜図11は、羽根溝12の両コーナー部を面取りする態様を示したが、これに限られず、両コーナー部のうちの少なくとも一方を面取りするようにしてもよい。
【0032】
[第2の実施の形態]
図17及び図18は、本発明の第2の実施の形態を示すものである。尚、本実施の形態は、インペラ7の羽根13の形状を除き、他の基本的構成が前記第1の実施の形態に係る円周流ポンプ1と同様であるので、上記第1の実施の形態と同様の構成部分については同一符号を付し、重複する説明を省略して詳述する。
【0033】
すなわち、本実施の形態のインペラ7の羽根13は、回転方向上流側の面20の半径方向外方部分20bが回転方向上流側へ前傾する一方、回転方向下流側の面21の半径方向外方部分21bが回転方向と逆方向へ傾斜するように形成され、羽根13の外周端部の板厚が根本部よりも厚くなるように形成されている。
【0034】
このように構成された本実施の形態は、インペラ7に表裏の別がないため、インペラ7の表裏を間違えてモータ駆動軸18に取り付けることに起因する作動不良が生じない(図1参照)。従って、本実施の形態によれば、インペラ7の取付作業を容易化することが可能になる。
【0035】
又、本実施の形態は、上記したように、インペラ7の羽根13の回転方向上流側の面20及び回転方向下流側の面21の半径方向外方部分20b,21bのみが傾斜しているため、インペラ7が射出成形後に冷却されて回転中心側に収縮しても、羽根13のうちで金型を加圧・挟持する部分が第1の従来例(図22参照)よりも少なくなり、第1の従来例よりも離型抵抗を小さくすることができる。これにより、射出成形後のインペラ7を射出成形金型30から容易に離型でき、離型抵抗に起因するインペラ7の不良変形の発生を防止できる。
【0036】
又、本実施の形態のインペラ7は、前記第1の実施の形態と同様に、回転方向へ前傾する部分で回転方向へ向かう運動エネルギーを燃料に与えることができるため、燃料の回転方向へ向かう速度ヘッドを増加させることができ、締切吐出圧を第1の従来例よりも増大させることができる。しかも、本実施の形態のインペラ7は、前記第1の実施の形態よりも羽根13の外周端部の幅寸法が大きいため、隔壁部25のシール効果が前記第1の実施の形態よりも増大し、前記燃料の速度ヘッドの増加分による締切吐出圧の増加の効果と相俟って、締切吐出圧をより一層効果的に増大させることが可能になる。
【0037】
尚、上記各実施の形態は、羽根13の先端部の板厚が厚くなるように形成されているため、羽根13の先端部の剛性を高めることができる。
【0038】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、インペラの羽根の回転方向上流側の面の半径方向外方部分のみが回転方向側へ前傾するように形成されているため、羽根の回転方向上流側の面の全体が前傾するように形成されると共に、羽根の回転方向下流側の面の全体が回転方向と逆方向へ傾斜するように形成された従来のインペラに比較して、射出成形後の離型抵抗を低減することができ、離型抵抗に起因するインペラの不良変形を防止することができる。
【0039】
又、本発明は、インペラの羽根の回転方向上流側の面の半径方向外方部分のみが回転方向へ前傾するように形成され、羽根の回転方向下流側の面の半径方向外方部分のみが回転方向と逆方向へ傾斜するように形成されているため、羽根の回転方向上流側の面の全体が前傾するように形成されると共に、羽根の回転方向下流側の面の全体が回転方向と逆方向へ傾斜するように形成された従来のインペラに比較して、射出成形後の離型抵抗を低減することができ、離型抵抗に起因するインペラの不良変形を防止することができる。
【0040】
又、本発明は、インペラの羽根溝のコーナー部の少なくとも一方に面取りを施すようになっているため、インペラの離型抵抗が減少し、離型抵抗に起因するインペラの不良変形を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る円周流ポンプの一部を破断して示す正面図である。
【図2】図1の一部を拡大して示す図である。
【図3】ポンプケーシングとポンプカバーの組み合わせ状態を示す断面図である。
【図4】円周流ポンプの作動状態説明図である。図4(a)は円周流ポンプの作動状態を説明するための模式的平面図であり、図4(b)は図4(a)のA−A線に沿って切断して示す断面図である。
【図5】インペラの側面図である。
【図6】図5のB−B線に沿って切断して示す断面図である。
【図7】インペラの外周面側から見た羽根溝形状図であり、図5のC方向から見た図である。
【図8】図5のD部拡大図である。
【図9】図8に示したインペラの羽根形状の第1の変形例を示す図である。
【図10】図8に示したインペラの羽根形状の第2の変形例を示す図である。
【図11】図8に示したインペラの羽根形状の第3の変形例を示す図である。
【図12】インペラの外周端部の一部外観斜視図である。
【図13】インペラとリングゲートとの関係を示す断面図(図12のE−E線に沿って切断して示す断面図)である。
【図14】インペラとリングゲートとの関係を示す平面図である。
【図15】射出成形金型の第1の例を示す断面図である。
【図16】射出成形金型の第2の例を示す断面図である。
【図17】本発明の第2の実施の形態に係るインペラの一部拡大図である。
【図18】図17に示すインペラの変形例を示す図である。
【図19】従来の円周流ポンプの一部を破断して示す正面図である。
【図20】図19の一部を拡大して示す図である。
【図21】第1の従来例を示すインペラの側面図である。
【図22】図21のF部拡大図である。図22(a)はインペラの羽根を拡大して示す図であり、図22(b)は射出成形後の羽根の変形状態を示す図である。
【図23】他の従来例を示すインペラの羽根形状を示す図である。図23(a)は第2の従来例を示す図であり、図23(b)は第3の従来例を示す図である。
【図24】第4の従来例を示すインペラの羽根形状を示す図である。
【符号の説明】
1……円周流ポンプ、3a……モータ、4……ポンプケーシング、5……ポンプカバー、6……空間、7……インペラ、8……円板状部材、10,11……側面、12……羽根溝、20……回転方向上流側の面、20a……半径方向内方部分、20b,21b……半径方向外方部分、21……回転方向下流側の面、O……回転中心、CL……中心線
Claims (3)
- モータで回転させられる合成樹脂製円板状部材の両側面の外周端部周方向に複数の羽根溝を備え、ポンプケーシングとポンプカバーとの間に形成された略円板状の空間内に回動可能に収容される円周流ポンプ用インペラにおいて、
前記周方向に隣り合う各羽根溝は、回転方向上流側の面と回転方向下流側の面とからなる羽根で仕切られ、
前記回転方向上流側の面の半径方向内方部分が前記円板状部材の回転中心から半径方向に延びる中心線と平行に形成される一方、前記回転方向上流側の面の半径方向外方部分が回転方向へ前傾するように形成され、
前記回転方向下流側の面が前記円板状部材の前記中心線と平行に形成されたことを特徴とする円周流ポンプ用インペラ。 - モータで回転させられる合成樹脂製円板状部材の両側面の外周端部周方向に複数の羽根溝を備え、ポンプケーシングとポンプカバーとの間に形成された略円板状の空間内に回動可能に収容される円周流ポンプ用インペラにおいて、
前記周方向に隣り合う各羽根溝は、回転方向上流側の面と回転方向下流側の面とからなる羽根で仕切られ、
前記回転方向上流側の面及び前記回転方向下流側の面の半径方向内方部分が前記円板状部材の回転中心から半径方向に延びる中心線と平行に形成され、
前記回転方向上流側の面の半径方向外方部分が回転方向へ前傾するように形成される一方、前記回転方向下流側の面の半径方向外方部分が回転方向と逆方向へ傾斜するように形成されたことを特徴とする円周流ポンプ用インペラ。 - 前記羽根間に形成された前記羽根溝の半径方向内方端部のコーナー部の少なくとも一方が面取りされたことを特徴とする請求項1又は2に記載の円周流ポンプ用インペラ。
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