JP3600002B2 - 可燃性フロン系冷媒組成物の処理装置および処理方法 - Google Patents

可燃性フロン系冷媒組成物の処理装置および処理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、可燃性フロン系冷媒組成物の処理装置および処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、冷凍機などの冷凍装置の冷媒として用いられているものはジクロロジフルオロメタン(R−12)や共沸混合冷媒のR−12と1,1−ジフルオロエタン(R−152a)とからなるR−500が多い。しかしながら、上記の各冷媒は、その高いオゾン破壊の潜在性により大気中に放出されて地球上空のオゾン層に到達すると、このオゾン層を破壊する。このオゾン層の破壊は冷媒中の塩素基(Cl)により引き起こされる。そこで、塩素基の含有量を減少させた冷媒、例えば、クロロジフルオロメタン(HCFC−22)、塩素基を含まない冷媒、例えば、ジフルオロメタン(HFC−32、R−32)、トリフルオロメタン(HFC−23、R−23)、ペンタフルオロエタン(HFC−125、R−125)、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFC−134a、R−134a)、1,1,1−トリフルオロエタン(HFC−143a、R−143a)、塩素基と水素を含まないフルオロカーボン系冷媒(FC系冷媒)、あるいはこれらの混合物が前記冷媒の代替冷媒として考えられている。
これらのフロン系冷媒はオゾン層を破壊する危険性や地球温暖化効果が炭酸ガスより約1000倍も大きいことが知られている。そこで、現在、使用済みの冷凍機や冷蔵庫などからこれらのフロン系冷媒ガスを回収して焼却などにより破壊したり、精製して再利用しようという提案がなされている。
しかし、これらのフロン系冷媒ガスの回収、精製、破壊は手間もかかり、コスト的にも大変高価であるという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者はこの問題を解決するために、先に、HFC系冷媒やFC系冷媒と炭化水素とを含有する可燃性冷媒組成物を使用した冷凍装置や、この可燃性冷媒組成物を大気中で燃焼する処理方法や処理装置などを提案した。しかし、フロン系冷媒ガスは分解しずらくフロン系冷媒ガスの分解が不完全なまま廃ガスに伴われて大気に放出されてしまう問題があった。
本発明は上記の問題を解決するものであり、本発明の目的は、分解しずらいフロン系冷媒ガスを容易に燃焼分解して、未分解のフロン系冷媒ガスが廃ガスに伴われて大気に放出されてしまうことがないようにした、可燃性フロン系冷媒組成物の処理装置および処理方法を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
すなわち、上記課題を解決するため請求項1の発明は、フロン系冷媒と、炭素数1〜5の炭化水素とを含有する可燃性フロン系冷媒組成物を用いた冷凍装置の可燃性フロン系冷媒組成物を取り出して処理する処理装置であって、燃焼炉と、前記冷凍装置の冷凍回路から可燃性フロン系冷媒組成物を取り出して前記燃焼炉に供給する冷媒供給装置と、前記燃焼炉に燃焼用の外気を供給する空気供給装置と、前記燃焼炉に水蒸気を供給する水蒸気供給装置とを備え、前記燃焼炉中で可燃性フロン系冷媒組成物を水蒸気の存在下で燃焼分解して処理することを特徴とする可燃性フロン系冷媒組成物の処理装置。
【0005】
本発明の請求項2の発明は、請求項1記載の処理装置において、可燃性フロン系冷媒組成物を水蒸気の存在下で燃焼分解した際に発生する廃ガスの処理装置を備えたことを特徴とする。
【0006】
本発明の請求項3の発明は、請求項1あるいは請求項2記載の処理装置において、前記冷媒供給装置は、圧力レギュレータと、この圧力レギュレータに連結した燃焼手段とを備えたことを特徴とする。
【0007】
本発明の請求項4の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の処理装置において、組成物全体を基準にして炭素数1〜5の炭化水素を6重量%以上90重量%以下含有することを特徴とする。
【0008】
本発明の請求項5の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の処理装置において、ポータブルにしたことを特徴とする。
【0009】
本発明の請求項6の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の処理装置において、不燃性HFC冷媒と炭素数1〜5の炭化水素との組み合わせ、もしくは不燃性HFC冷媒と可燃性HFC冷媒と炭素数1〜5の炭化水素との組み合わせからなる可燃性フロン系冷媒組成物であって、そのガス体と空気との混合物を常温雰囲気下においては連続燃焼できないが、800℃以上の温度雰囲気下においては連続燃焼できる可燃性フロン系冷媒組成物を用いたことを特徴とする。
【0010】
本発明の請求項7の発明は、燃焼炉中で請求項1記載の可燃性フロン系冷媒組成物を水蒸気の存在下、炉内温度800℃以上で燃焼分解することを特徴とする可燃性フロン系冷媒組成物の処理方法である。
【0011】
本発明の請求項8の発明は、請求項7記載の処理方法において、不燃性HFC冷媒と炭素数1〜5の炭化水素との組み合わせ、もしくは不燃性HFC冷媒と可燃性HFC冷媒と炭素数1〜5の炭化水素との組み合わせからなる可燃性フロン系冷媒組成物であって、そのガス体と空気との混合物を常温雰囲気下においては連続燃焼できないが、800℃以上の温度雰囲気下においては連続燃焼できる可燃性フロン系冷媒組成物を用いたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
例えば、ジクロロジフルオロメタン(R−12)は下記式(1)で示したように加熱しても分解しずらい。
CCl →C+Cl +F (1)
△G (自由エンタルピー)909kJ/mol
△H (エンタルピー)1193kJ/mol
しかし、ジクロロジフルオロメタン(R−12)は下記式(2)で示したように水蒸気を加えると加熱分解し易くなる。
CCl +H O→CO +2HCl+2HF (2)
△G (自由エンタルピー)−417.52kJ/mol
△H (エンタルピー)−160.03kJ/mol
【0013】
本発明においては、燃焼炉中で可燃性フロン系冷媒組成物を水蒸気の存在下で燃焼して分解する。水蒸気の存在下で、好ましくは炉内温度800℃以上で、容易に燃焼して分解できるので、未分解のフロン系冷媒ガスが廃ガスに伴われて大気に放出されてしまうことがない。
【0014】
本発明で用いる可燃性フロン系冷媒組成物は、CFC系冷媒[例えば、ジクロロジフルオロメタン(R−12)]など、HCFC系冷媒[例えば、クロロジフルオロメタン(HCFC−22)]など、HFC系冷媒(R134a、R125、R143a、R32、R23、R14など)、FC系冷媒、あるいはこれらの冷媒の混合物に対して、炭素数1〜5の炭化水素を混合した可燃性フロン系冷媒組成物であって、一旦燃焼させると酸化反応による熱が連続的に発生して、その燃焼の熱により継続して燃焼が進行してフロン系冷媒の分子構造が破壊されるように混合された可燃性フロン系冷媒組成物である。燃焼後の廃ガスはオゾン層を破壊したり、温暖化係数の高いフロン系冷媒を含まず、温暖化係数の低いCO 、H O、HCl、HFなどを含む。
【0015】
本発明で用いる可燃性フロン系冷媒組成物の具体例としては、例えば、R−134a/R−600(n−ブタン)、R−134a/R−600/R−290(プロパン)、R−143a/R134a/R−600a(イソブタン)、R−32/R−125/R−134a/R−290などを挙げることができる。
【0016】
可燃性フロン系冷媒組成物の好ましい例として、不燃性HFC冷媒と炭素数1〜5の炭化水素との組み合わせ、例えば、R−134a/R−600(n−ブタン)、R−134a/R−600/R−290(プロパン)など、もしくは不燃性HFC冷媒と可燃性HFC冷媒と炭素数1〜5の炭化水素との組み合わせ、例えば、R−143a/R134a/R−600a(イソブタン)、R−32/R−125/R−134a/R−290などからなる可燃性フロン系冷媒組成物であって、そのガス体と空気との混合物を常温雰囲気下においては連続燃焼できないが、800℃以上の温度雰囲気下においては連続燃焼できるような組み合わせからなる可燃性フロン系冷媒組成物を挙げることができる。
【0017】
本発明の処理装置に、廃ガスに含まれるHCl、HFなどの酸性物質を吸収、除去するための廃ガスの処理装置を備え、この処理装置でHCl、HFなどの酸性物質を吸収、除去すればこれらの酸性物質が廃ガスに伴われて大気に放出されるのを防止できる。
【0018】
本発明で用いる炭素数1〜5の炭化水素は、分子構造が直鎖状でも分岐状でもこれらの混合物であってもよく、例えば、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、イソブタン、イソペンタンなどを挙げることができる。
【0019】
本発明において、前記のような燃焼を促進させるための炭化水素の混合比は6重量%よりも大きいことが好ましく、6重量%未満では不燃性となる。また、炭化水素の比率が90%を超えてしまうとHFC系冷媒やFC系冷媒を混合するメリットがほとんど無くなってしまう。炭素数1〜5の炭化水素の混合割合が6重量%以上90重量%の範囲で使用すると、冷凍機油として、ミネラルオイルやアルキルベンゼン、HAB油などの合成油を使用でき、COPが高く、しかも最も安全に燃焼分解でき、かつ燃焼した際にフロン系冷媒の分子構造を破壊する熱量が得られる。
【0020】
本発明で用いる可燃性フロン系冷媒組成物は、それ自身の圧力を約1〜10KPa程度のプラスの微圧力(大気圧力に対して)に調整して安定して安全に燃焼して分解できる。
【0021】
例えば、冷凍回路中の圧縮機へ可燃性フロン系冷媒組成物を封入するための封入パイプもしくは冷凍回路中の外部に開口できる弁の先に、圧力を微圧力に調整する圧力レギュレータを設け、この圧力レギュレータに連結した燃焼用ノズルからでる可燃性フロン系冷媒組成物に適当量の水蒸気を混ぜて点火して、安定して安全に燃焼してフロン系冷媒を分解できる。
【0022】
本発明の処理装置に車輪、把手などを付けてポータブルにすれば容易に移動して必要な場所に運ぶことができ、例えば、冷凍装置を廃棄する場所での処置ができるので運搬の費用が小さくてすむ。
【0023】
上記圧力レギュレータは冷凍回路内より連続的に放出される可燃性フロン系冷媒組成物の圧力を連続的に燃焼するような圧力状態にするために設けられるものであり、冷凍回路内の可燃性フロン系冷媒組成物の一次圧力が大きく変化しても、二次圧力が約1〜10KPa程度、理想的には3KPa程度になるように自動調節できる機能をもつ。
【0024】
図1は、冷蔵庫に本発明の一実施例を示す処理装置を連結した状態を示す説明図である。図2は、図1に示した冷蔵庫の冷媒回路に本発明の処理装置を連結した状態を示す説明図である。
図1および図2において、1は圧縮機2を搭載した冷蔵庫である。圧縮機2には凝縮器3、キャピラリチューブ4及び蒸発器5が順次接続され、冷凍回路を構成している。圧縮機1には本発明の可燃性フロン系冷媒組成物の処理装置6が連結されている。
【0025】
本発明の処理装置6は、燃焼炉7と、冷蔵庫1の冷凍回路中の圧縮器2から可燃性フロン系冷媒組成物を取り出して燃焼炉7に供給する冷媒供給装置8と、燃焼炉7に燃焼用の外気を供給する空気供給装置9と、燃焼炉7に水蒸気を供給する水蒸気供給装置10などを備えている。
【0026】
冷媒供給装置8は、圧力計11、圧力レギュレータ12、燃焼手段としての燃焼用ノズル13およびこれらを連結する冷媒管路14などから構成されている。冷凍回路中の圧縮機2へ本発明の可燃性フロン系冷媒組成物を封入するための封入パイプ15の先に冷媒管路14の一端が連結されている。
【0027】
空気供給装置9は、フィルタ16、ファン17、空気通路18などを備えている。
水蒸気供給装置10は、水タンク19、ポンプ20、水管路21などを備えており、水管路21の一端は水タンク19に、他端は燃焼用ノズル13に連結されており、水タンク19中の水を必要量だけポンプ20により水管路21を経て燃焼用ノズル13に供給して蒸発気化して、冷媒供給装置8の冷媒管路14を経て供給される可燃性フロン系冷媒組成物と均一に混合され、燃焼に供される。
水蒸気供給装置10の他の例としては、市販の加湿機などを挙げることができる。水蒸気供給装置10として加湿機を使えば水蒸気を直接燃焼用ノズル13あるいは焼却炉7に供給できる。
【0028】
本発明の処理装置6には、車輪22や把手23などが取り付けてあり、携帯に便利にしてある。
使用済みなどの理由で冷蔵庫1の冷凍回路中の可燃性フロン系冷媒組成物を燃焼して分解する際は、上記のように構成した本発明の処理装置6を図1、図2に示したように連結し、圧力レギュレータ12により可燃性フロン系冷媒組成物の圧力を燃焼に適する圧力に制御して冷媒管路14を経て燃焼用ノズル13に供給し、供給された可燃性フロン系冷媒組成物は、水管路21を経て燃焼用ノズル13に供給された水が蒸発気化した水蒸気と混合されて燃焼炉7内に噴出されて、点火され、燃焼される。空気供給装置9のファン17は燃焼炉7内に燃焼用の外気を白矢印で示したようにフィルタ16を経て供給する。可燃性フロン系冷媒組成物は、燃焼炉7内で連続的に安定して燃焼して分解され、廃ガスは白矢印で示したように排気管24を経て外部に排気される。32は燃焼炉7に設けたヒータ33に通電するための電源コード、34は制御器である。
【0029】
燃焼炉7中で可燃性フロン系冷媒組成物を水蒸気の存在下で燃焼分解して処理する際の炉内温度は約800℃以上になるので、燃焼炉7はその温度に耐える耐熱性を有する必要がある。また、運転の最初はヒータ33に通電して燃焼炉7を加熱して800℃以上に保ち、燃焼が開始すると燃焼エネルギーのみで炉内温度は約800℃以上になるので、図示しないサーモスタットの働きによりヒータ33への通電を自動的に停止するなどして、処理装置6の運転を制御器34からの信号に基づいて制御する。
【0030】
図3は、図1に示した冷蔵庫の冷媒回路に本発明の他の処理装置を連結した状態を示す説明図である。
本発明の他の処理装置6Aは、その排気管24の途中に廃ガスの処理装置25Aが備えられている。Aに廃ガスの処理装置25Aを拡大して説明する。
前記式(2)で示したようにフロン系冷媒が燃焼して分解されるとHCl、HFが発生し、廃ガスに伴われて外部に排気されるので、外部に排気される前に廃ガスを処理装置25AによりHCl、HFを水酸化カルシウム、炭酸水素ナトリウムなどのアルカリ性材料により吸収、中和して除去する。
【0031】
図示したように例えば、炭酸水素ナトリウム水溶液26中にHCl、HFのミストを含む廃ガスを排気管24からバブリングすれば、下記式(3)、(4)のようにHCl、HFは吸収、中和され除去され、排気管24から外部に排気される廃ガス中にはもはやHCl、HFは含まれない。
NaHCO +HCl→NaCl+H CO (3)
NaHCO +HF →NaF+H CO (4)
【0032】
また、水酸化カルシウム水溶液26中にHCl、HFのミストを含む廃ガスを排気管24からバブリングすれば、下記式(5)、(6)のようにHCl、HFは吸収、中和され除去されて、排気管24から外部に排気される廃ガス中にはもはやHCl、HFは含まれない。
Ca(OH) +2HCl→CaCl ↓+2H O (5)
Ca(OH) +2HF →CaF ↓+2H O (6)
【0033】
炭酸水素ナトリウムを用いる方法は、廃液処理の問題が残るので、沈殿したCaCl やCaF を廃液とともに処理できる、水酸化カルシウムを用いる方法の方が現実的であり好ましい。R−12の120g(1モル)よりHCl2モルとHF2モルが生成するが、Ca(OH) は上記式(5)と式(6)に示したように2モル(152.2g)あればよい。Ca(OH) を2モル(152.2g)をカートリッジかパックに収めておけば使用に便利である。
【0034】
図4は、図1に示した冷蔵庫の冷媒回路に本発明の他の処理装置を連結した状態を示す説明図である。
本発明の他の処理装置6Bは、その排気管24の途中に廃ガスの処理装置25Bが備えられている。Bに廃ガスの処理装置25Bを拡大して説明する。
図4に示すように、廃ガスの処理装置25B内に、HClやHFなどの酸性ガスを吸収、中和するなどして固定する固体状の固定化剤27を充填した天板付有底円筒容器28が処理装置25Bの内壁との間に廃ガス通路29が形成されるように挿入されている。天板付有底円筒容器28の天板と底部を除く壁面には廃ガスが通る小孔30が多数設けられている。そして、固定化剤27の中心部には排気管24が天板付有底円筒容器28の底部まで延在して配置されており、固定化剤27内に延在する排気管部分24Cには貫通して多数開けられた小孔31が設けられている。
【0035】
HClやHFなどの酸性ガスを含む廃ガスは排気管24から排気管部分24Cに入り、排気管部分24Cに設けた小孔31を経て固定化剤27に接触してHClやHFなどは吸収、中和するなどして固定化される。HClやHFなどを固定化剤27に固定化され除去された廃ガスは天板付有底円筒容器28の壁面の小孔30を経て廃ガス通路29に入り、再び廃気管24を経て外部に排気される。固体状の固定化剤27の具体例としては、例えば、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、ハイドロソーダライトなどの粒子を固めて一体化し、廃ガスが内部を通過して接触できるようにしたものを挙げることができる。
【0036】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではないので、特許請求の範囲に記載の趣旨から逸脱しない範囲で各種の変形実施が可能である。
【0037】
【発明の効果】
本発明の処理装置の燃焼炉中で可燃性フロン系冷媒組成物を水蒸気の存在下で燃焼することにより、一旦燃焼させると酸化反応による熱が連続的に発生して、その燃焼の熱により継続して燃焼が進行して、分解しずらいフロン系冷媒ガスを容易に分解でき、未分解のフロン系冷媒ガスが廃ガスに伴われて大気に放出されてしまうことがない。
【0038】
廃ガスの処理装置を備えた本発明の処理装置により、廃ガス中に含まれるHCl、HFなどの酸性ガスを容易に除去できるので、これらの酸性ガスが大気に放出されてしまうことがない。
【0039】
冷媒供給装置に圧力レギュレータ、燃焼手段を設けると、冷凍回路内より連続的に放出される可燃性フロン系冷媒組成物の圧力を連続的に燃焼するに適した圧力状態に制御でき、燃焼用ノズルなどの燃焼手段により可燃性フロン系冷媒組成物を容易に燃焼分解できる。
【0040】
組成物全体を基準にして炭素数1〜5の炭化水素を6重量%以上90重量%以下含有することにより可燃性フロン系冷媒組成物を容易に安全に容易に燃焼分解できる。また冷凍機油として、ミネラルオイルやアルキルベンゼン、HAB油などの合成油を使用でき、COPが高い。
【0041】
本発明の処理装置に車輪、把手などを付けてポータブルにすれば容易に移動して必要な場所に運ぶことができる。
【0042】
本発明の処理装置で可燃性フロン系冷媒組成物を水蒸気の存在下、炉内温度800℃以上で燃焼することにより可燃性フロン系冷媒組成物を容易に安定して連続的に分解できる。
【0043】
不燃性HFC冷媒と炭素数1〜5の炭化水素との組み合わせ、もしくは不燃性HFC冷媒と可燃性HFC冷媒と炭素数1〜5の炭化水素との組み合わせであって、そのガス体と空気との混合物を常温雰囲気下においては連続燃焼できないが、800℃以上の温度雰囲気下においては連続燃焼できるような組み合わせからなる可燃性フロン系冷媒組成物を使用すればより容易に安定して連続的に分解できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】冷蔵庫に本発明の一実施例を示す処理装置を連結した状態を示す説明図である。
【図2】図1に示した冷蔵庫の冷媒回路に本発明の処理装置を連結した状態を示す説明図である。
【図3】図1に示した冷蔵庫の冷媒回路に本発明の他の処理装置を連結した状態を示す説明図である。
【図4】図1に示した冷蔵庫の冷媒回路に本発明の他の処理装置を連結した状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 冷蔵庫
2 圧縮機
3 凝縮器
4 キャピラリーチューブ
5 蒸発器
6、6A、6B 処理装置
7 燃焼炉
8 冷媒供給装置
9 空気供給装置
10 水蒸気供給装置
12 圧力レギュレータ
13 燃焼用ノズル(燃焼手段)
22 車輪
21 把手
25A、25B 廃ガスの処理装置

Claims (8)

  1. フロン系冷媒と、炭素数1〜5の炭化水素とを含有する可燃性フロン系冷媒組成物を用いた冷凍装置の可燃性フロン系冷媒組成物を取り出して処理する処理装置であって、燃焼炉と、前記冷凍装置の冷凍回路から可燃性フロン系冷媒組成物を取り出して前記燃焼炉に供給する冷媒供給装置と、前記燃焼炉に燃焼用の外気を供給する空気供給装置と、前記燃焼炉に水蒸気を供給する水蒸気供給装置とを備え、前記燃焼炉中で可燃性フロン系冷媒組成物を水蒸気の存在下で燃焼分解して処理することを特徴とする可燃性フロン系冷媒組成物の処理装置。
  2. 可燃性フロン系冷媒組成物を水蒸気の存在下で燃焼分解した際に発生する廃ガスの処理装置を備えたことを特徴とする請求項1記載の処理装置。
  3. 前記冷媒供給装置は、圧力レギュレータと、この圧力レギュレータに連結した燃焼手段とを備えたことを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載の処理装置。
  4. 組成物全体を基準にして炭素数1〜5の炭化水素を6重量%以上90重量%以下含有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の処理装置。
  5. ポータブルにしたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の処理装置。
  6. 不燃性HFC冷媒と炭素数1〜5の炭化水素との組み合わせ、もしくは不燃性HFC冷媒と可燃性HFC冷媒と炭素数1〜5の炭化水素との組み合わせからなる可燃性フロン系冷媒組成物であって、そのガス体と空気との混合物を常温雰囲気下においては連続燃焼できないが、800℃以上の温度雰囲気下においては連続燃焼できる可燃性フロン系冷媒組成物を用いたことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の処理装置。
  7. 燃焼炉中で請求項1記載の可燃性フロン系冷媒組成物を水蒸気の存在下、炉内温度800℃以上で燃焼分解することを特徴とする可燃性フロン系冷媒組成物の処理方法。
  8. 不燃性HFC冷媒と炭素数1〜5の炭化水素との組み合わせ、もしくは不燃性HFC冷媒と可燃性HFC冷媒と炭素数1〜5の炭化水素との組み合わせからなる可燃性フロン系冷媒組成物であって、そのガス体と空気との混合物を常温雰囲気下においては連続燃焼できないが、800℃以上の温度雰囲気下においては連続燃焼できる可燃性フロン系冷媒組成物を用いたことを特徴とする請求項7記載の処理方法。
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