JP3599626B2 - 鋼管柱の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば鉄骨構造物の支柱として使用される鋼管柱の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、支柱側に対してダイヤフラムを取り付ける方式として、たとえば通しダイヤフラム方式や内ダイヤフラム方式などが提供されている。
【0003】
このうち通しダイヤフラム方式は、たとえば図13に示されるように、支柱が、その長さ方向において下部支柱31とパネルゾーン用のコラム32と上部支柱33とに切断(分断)されている。そして下部支柱31の上端に、裏当て材を介して下部ダイヤフラム34が溶接されるとともに、この下部ダイヤフラム34上に裏当て材を介してコラム32の下端が溶接される。さらにコラム32の上端に、裏当て材を介して上部ダイヤフラム35が溶接されるとともに、この上部ダイヤフラム35上に裏当て材を介して上部支柱33の下端が溶接される。
【0004】
このようにして形成された支柱36に対する梁材(主にH形鋼材)37の連結は、この梁材37の遊端を、両ダイヤフラム34,35やコラム32に溶接することで行っていた。そして両ダイヤフラム34,35は、応力の伝達の役目を成していた。
【0005】
また内ダイヤフラム方式は、たとえば図14に示されるように、支柱が、その長さ方向において下部支柱41と上部支柱42とに切断(分断)されている。そして下部支柱41内の上部と上部支柱42内の下部とに、それぞれ裏当て材を介してダイヤフラム43が溶接結合されている。これら下部支柱41と上部支柱42とは、直線状に位置されたのち、その遊端間が溶接結合されている。
【0006】
このようにして形成された支柱44に対する梁材45の連結は、この梁材45の遊端を、上下のダイヤフラム43に対向させた状態で、下部支柱41と上部支柱42との外面に溶接結合することで行われていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の構成において、図13に示される通しダイヤフラム方式によると、支柱(角形鋼管)36は、短く切断するとともに溶接のための開先加工を行い、そして両ダイヤフラム34,35は、それぞれ上下の二箇所、合計四箇所を溶接することから、組立て工数が多くかつ溶接長さは長くなり、以て全体作業が複雑化するとともに製作費が高くなる。
【0008】
また図14に示される内ダイヤフラム方式によると、両ダイヤフラム43のそれぞれの溶接と、下部支柱41と上部支柱42との溶接との、合計三箇所の溶接が必要となることから、組立て工数が多くかつ溶接長さは長くなり、以て全体作業が複雑化するとともに製作費が高くなる。さらにダイヤフラム43は、下部支柱41と上部支柱42との端部近くにしか配置できず、また下部支柱41と上部支柱42との溶接結合部46を跨いで梁材45が溶接結合されることから、支柱44は、梁材45の連結位置に応じて短く切断され、長い一本ものの支柱にはできなかった。
【0009】
さらに両方式ともに、支柱36,44側に対して梁材37,45を溶接結合しなくてはならず、その溶接長さによって全体作業が複雑化するとともに製作費が高くなり、しかも溶接結合後には溶接検査を行わなければならず、面倒であった。
【0010】
なお、別に外ダイヤフラム方式もあるが、これによると支柱外部の構造物が大型、重量大となり、しかも溶接長さが長いものとなる。
そこで本発明のうち請求項1記載の発明は、二箇所の溶接でよく、しかも十分な強度を持った鋼管柱が得られる鋼管柱の製造方法を提供することを目的としたものである。
【0011】
また請求項2記載の発明は、各コーナ部の曲率半径が揃った鋼管柱が得られる鋼管柱の製造方法を提供することを目的としたものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明のうちで請求項1記載の鋼管柱の製造方法は、所定の板厚の半成形長尺鋼管と、この半成形長尺鋼管よりも板厚が厚くかつ梁材連結部を形成する長さの半成形短尺鋼管とを有し、これら半成形長尺鋼管と半成形短尺鋼管とは、その内周形状を最終製品形状よりも大きくして同一状に形成されており、これら半成形長尺鋼管と半成形短尺鋼管とを、半成形短尺鋼管を梁材連結位置として長さ方向で溶接結合して半成形鋼管柱を形成し、この半成形鋼管柱を加熱したのち、その外周形状が最終製品形状になるように熱間成形することを特徴としたものである。
【0013】
したがって請求項1の発明によると、短尺鋼管の両端に長尺鋼管を溶接結合することで、この短尺鋼管によって梁材連結部を形成し得、その際に二箇所の溶接でよいことから、組立て工数を削減し得るとともに溶接長さは短くなる。また長尺鋼管と短尺鋼管とは、その内周形状を同一状(同様な内寸)として同一直線状として位置させ、そして相当接間を溶接結合し得る。そして梁材連結部は、短尺鋼管の予め厚い板厚によって十分な強度を確保し得る。
【0014】
さらに溶接結合を行った半成形鋼管柱に対して熱間成形を行うことで、溶接が母材(半成形鋼管柱)に一体化され、特に塑性変形性能に優れ、脆性破壊を未然に防止し得る。その際に、外側に凸状の半成形短尺鋼管が内側に凸状となるように入り込み状、すなわち板圧分だけ内側に寄せて成形し得る。これにより、全長に亘って所望の外寸であり、そして梁材連結位置が厚い板厚の鋼管柱、すなわち、外周形状を最終製品形状とした鋼管柱が得られる。
【0015】
また本発明の請求項2記載の鋼管柱の製造方法は、上記した請求項1記載の構成において、半成形長尺角形鋼管と半成形短尺角形鋼管とが使用され、これら半成形長尺角形鋼管と半成形短尺角形鋼管とのコーナ部の外面形状は、最終製品の外面曲率半径よりも大きい外面曲率半径に形成されており、溶接結合して形成した半成形角形鋼管柱を加熱したのち、そのコーナ部が最終製品の外面曲率半径になるように熱間成形することを特徴としたものである。
【0016】
したがって請求項2の発明によると、溶接結合を行った半成形角形鋼管柱に対して熱間成形を行うことで、その全長において各コーナ部をシャープな曲率半径に揃え、しかも平板部とコーナ部とを均質化した角形鋼管柱を製造し得る。
【0017】
さらに本発明の請求項3記載の鋼管柱の製造方法は、上記した請求項2記載の構成において、熱間成形したのち、梁材連結部の少なくとも一側板に梁材連結用の孔を形成することを特徴としたものである。
【0018】
したがって請求項3の発明によると、梁材連結部は、予め厚い板厚によって十分な強度を確保し得、そして、この厚い板厚に形成された十分な長さの梁材連結用の孔を利用して、角形鋼管柱に対する梁材の連結を、溶接することなく強固に行える。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の第1の実施の形態を、四角形の角形鋼管を採用した状態として、図1〜図8に基づいて説明する。
【0020】
図4に示されるように、所定の板厚tの半成形長尺角形鋼管(半成形長尺鋼管)1と、この半成形長尺角形鋼管1の板厚tよりも厚い板厚Tでかつ梁材連結部を形成する長さ(高さ)Lの半成形短尺角形鋼管(半成形短尺鋼管)2とが準備される。ここで所定の板厚tとは、鉄骨構造物の規模に応じて採用される鋼管柱の外寸Wなどにより決定されるもので、たとえば外寸Wが600mmのときに板厚tは12mmである。また長尺角形鋼管1の板厚tと短尺角形鋼管2の板厚Tとは、たとえば2t≒Tとされている。
【0021】
その際に半成形長尺角形鋼管1と半成形短尺角形鋼管2とは、その一つの平板部に、突き合わせ溶接による突き合わせ溶接部1a,2aが形成されている。そして半成形長尺角形鋼管1と半成形短尺角形鋼管2とは、その内周形状を最終製品形状(角形鋼管柱)よりも大きくして同一状に形成されている。
【0022】
すなわち半成形長尺角形鋼管1と半成形短尺角形鋼管2とは、各コーナ部が不揃いの内面曲率半径ではあるが、その内寸Sは少し長めで同一状に形成されている。また半成形長尺角形鋼管1と半成形短尺角形鋼管2の各コーナ部の外面形状は、最終製品の外面曲率半径よりも大きい外面曲率半径Rに形成されている。さらに最終製品の外寸Wに対して、半成形長尺角形鋼管1は少し長めの外寸W+αとされ、また半成形短尺角形鋼管2も同様に長めの外寸W+α+2(T−t)とされて、それぞれ半成形されている。
【0023】
このような半成形長尺角形鋼管1と半成形短尺角形鋼管2とを、その内周形状を同一状として、かつ突き合わせ溶接部1a,2aを同一直線状として位置させる。そして、半成形長尺角形鋼管1と半成形短尺角形鋼管2との相当接間を溶接結合3することで、図1〜図3に示すように、半成形短尺角形鋼管2を梁材連結位置として半成形角形鋼管柱(半成形鋼管柱)5を構成する。このように溶接結合3を施工する際に、その溶接箇所の内側には、必要に応じてリング状のフラットバー4がセットされる。なお、フラットバー4を使用しないときには、内外からの溶接結合3aが採用される。
【0024】
次いで半成形角形鋼管柱5に対して熱間成形(整形)を行う。すなわち、半成形角形鋼管柱5が加熱手段(加熱炉など)26において加熱され、そして成形手段(成形ロール装置など)27において熱間成形(熱間絞り成形)される。このように熱間成形されることにより、図1、図5、図6に示すように、外側に凸状の半成形短尺角形鋼管2が内側に凸状となるように入り込み状、すなわち板圧T分だけ内側に寄って成形されることになる。
【0025】
これにより、全長に亘って所望の外寸Wであり、かつ各コーナ部がシャープで同様な外面曲率半径rであり、そして梁材連結位置が厚い板厚Tの角形鋼管柱(鋼管柱)6、すなわち、外周形状を最終製品形状とした角形鋼管柱6が得られる。なお、熱間成形によって、長尺鋼管の板厚tや短尺鋼管の板厚Tや梁材連結部を形成する長さLは多少変化されることになる。
【0026】
このような角形鋼管柱6は、所定本数が建築現場などに運搬され、そして図7や図8に示すように、梁材連結部を形成する長さLの梁材連結部の外面に、梁材7が溶接結合8によって連結される。なお角形鋼管柱6は、積上げ状に配置されたのち、その上下間が溶接結合3されることで、所定長さ(高さ)に構成される。
【0027】
なお、上記した第1の実施の形態において、半成形長尺角形鋼管1や半成形短尺角形鋼管2は、鋼板をプレス成形したのち突き合わせ溶接することで得たり、あるいは、鋼板を曲げ成形したのち突き合わせ溶接することで丸形鋼管を成形したのち、この丸形鋼管をプレス方式やロール方式により成形することで得ている。
【0028】
上述した第1の実施の形態の角形鋼管柱6によると、半成形短尺角形鋼管2の両端に半成形長尺角形鋼管1を溶接結合3することで、この半成形短尺角形鋼管2によって梁材連結部を形成し得る。したがって、二箇所の溶接でよいことから組立て工数を削減し得るとともに溶接長さは短くなり、以て全体を簡略化して経済的となり、かつ溶接歪などが生じ難いものとなる。
【0029】
また半成形長尺角形鋼管1と半成形短尺角形鋼管2とを、その内周形状を同一状(同様な内寸Sなど)として相当接間を長さ方向で溶接結合3することで、その溶接結合3は十分に強固にかつ綺麗に行える。
【0030】
そして、溶接結合3を行ったのち半成形角形鋼管柱5に対して熱間成形を行うことで、溶接が母材(半成形長尺角形鋼管や半成形短尺角形鋼管)に一体化され、特に塑性変形性能に優れ、脆性破壊を未然に防止し得る。
【0031】
さらに半成形角形鋼管柱5に対して熱間成形を行うことで、その全長において各コーナ部の外面曲率半径rをシャープにして揃え、しかも突き合わせ溶接部1a,2aが傾斜せず直線状のままであるなどの変形が生じない角形鋼管柱6を製造し得る。さらに熱間成形によって、平板部とコーナ部とを均質化した角形鋼管柱6を製造し得る。
【0032】
しかも梁材連結部は、半成形短尺角形鋼管2の予め厚い板厚Tによって十分な強度を確保し得、梁材7の溶接結合8は何ら支障なく行える。そして角形鋼管柱6はパイプジョイント形式で得られ、内蔵リブや裏当て金などがない状態に仕上げ得る。したがって、中にコンクリートなどを充填させる構成も容易に採用し得る。
【0033】
次に、本発明の第2の実施の形態を、図9、図10に基づいて説明する。
すなわち、半成形角形鋼管柱5に対して熱間成形を行ったのちに、角形鋼管柱6における梁材連結部の各側板2Aには、梁材連結用の螺子孔(梁材連結用の孔の一例)10が形成されている。ここで螺子孔10は、上下方向の3箇所(単数箇所または複数箇所)でかつ横方向の2列(単数列または複数列)に形成されている。
【0034】
このような角形鋼管柱6は、所定本数が建築現場などに運搬され、そして梁材連結部の外面に、梁材11が結合具を介して連結される。すなわちH形鋼材からなる梁材11の端部には、連結用ブラケット12が溶接などにより予め一体化されており、この連結用ブラケット12には、前記螺子孔10群に合致(連通)自在な通し孔13が形成されている。
【0035】
そして螺子孔10群に通し孔13群が合致(連通)された状態で、通し孔13群に外側から通された螺子ボルト(結合具の一例)14群が螺子孔10群に螺合され、以て締め付けによって、連結用ブラケット12を介して梁材11が角形鋼管柱6における梁材連結部の外面に連結される。
【0036】
上述した第2の実施の形態の角形鋼管柱6によると、梁材連結部は、予め厚い板厚Tによって十分な強度を確保し得、この厚い板厚Tに形成された十分な長さの螺子孔10群に螺子ボルト14群を螺合させることで、梁材11の連結は十分な螺合長さをして強固に行える。しかも梁材11の連結は、溶接することなく角形鋼管柱6に連結し得る。
【0037】
次に、本発明の第3の実施の形態を、図11に基づいて説明する。
前記角形鋼管柱6における梁材連結部の各側板2Aには、梁材連結用の貫通孔(梁材連結用の孔の別例)16が形成されている。ここで貫通孔16は、上下方向の3箇所(単数箇所または複数箇所)でかつ横方向の2列(単数列または複数列)に形成されている。
【0038】
そして貫通孔16群に通し孔13群が合致(連通)された状態で、通し孔13群に外側から通されたハックボルト(結合具の別例)17群が貫通孔16群に通され、以てハックボルト17の係止部17aが側板2Aの内面側に突出されて係止されることによって、連結用ブラケット12を介して梁材11が角形鋼管柱6における梁材連結部の外面に連結される。なお貫通孔16の場合、リベットによる連結も可能となる。18はワッシャを示す。
【0039】
上記した第2や第3の実施の形態においては、梁材連結部の各側板2Aに螺子孔10や貫通孔16が形成された形式としているが、これは角形鋼管支柱6の使用箇所によっては、梁材連結部の四側板のうち、3辺の側板2Aに螺子孔10や貫通孔16が形成された形式、コーナの両側に位置された2辺の側板2Aに螺子孔10や貫通孔16が形成された形式などであってもよい。また一部の側板2Aに対して、外ダイヤフラム形式により梁材を連結した組み合せ形式であってもよい。
【0040】
上記した第1〜第3の実施の形態において、半成形角形鋼管としては、たとえば、ロール成形によるワンシーム角形鋼管、プレス成形による一対のみぞ形材を向き合わせて突き合わせ溶接したツーシーム角形鋼管、一対の圧延みぞ形材を溶接してなるツーシーム角形鋼管、圧延山形材を一対、向き合わせて溶接したツーシーム角形鋼管など、いずれも既製の角形鋼管が使用される。
【0041】
上記した第1〜第3の実施の形態では、角形鋼管として断面で正四角形状の鋼管を採用しているが、これは断面で長方形の鋼管も同様に採用し得るものである。さらには、正五角形や正六角形など、各種の多角形の鋼管にも同様に採用し得るものである。
【0042】
次に、本発明の第4の実施の形態を、図12に基づいて説明する。
すなわち図12(a)に示すように、半成形長尺丸形鋼管(半成形長尺鋼管)21と半成形短尺丸形鋼管(半成形短尺鋼管)22とは、その周方向の一箇所に、突き合わせ溶接による突き合わせ溶接部21a,22aが形成されており、少し大きめの内面直径dとして半成形されている。そして突き合わせ溶接部21a,22aを同一直線状として、半成形長尺丸形鋼管21と半成形短尺丸形鋼管22との相当接間を溶接結合することで、半成形短尺丸形鋼管22を梁材連結位置として半成形丸形鋼管柱(半成形鋼管柱)23を構成する。
【0043】
次いで半成形丸形鋼管柱23に対して熱間成形(整形)を行うことにより、図12(b)に示すように、全長に亘って所望の外面直径Dであり、かつ梁材連結位置が厚い板厚Tの丸形鋼管柱(鋼管柱)24、すなわち、外周形状を最終製品形状とした丸形鋼管柱24が得られる。
【0044】
上記した各実施の形態では、エレクトロスラグ溶接機やエレクトロガスアーク溶接機による溶接であり、これによると、短時間で高品質の溶接を行うことができる。なお、レーザなど他の溶接方式であってもよい。
【0045】
【発明の効果】
上記した本発明の請求項1によると、短尺鋼管の両端に長尺鋼管を溶接結合することで、この短尺鋼管によって梁材連結部を形成でき、その際に二箇所の溶接でよいことから、組立て工数を削減できるとともに溶接長さを短くでき、以て全体を簡略化して経済的となり、かつ溶接歪などが生じ難いものにできる。また長尺鋼管と短尺鋼管とは、その外周形状を同一状として相当接間を長さ方向で溶接結合することで、その溶接結合は十分に強固にかつ綺麗に行うことができる。そして梁材連結部は、短尺鋼管の予め厚い板厚によって十分な強度を確保でき、梁材の溶接結合は何ら支障なく行うことができる。
【0046】
さらに、溶接結合を行った半成形鋼管柱に対して熱間成形を行うことで、溶接を母材(半成形鋼管柱)に一体化でき、特に塑性変形性能に優れ、脆性破壊を未然に防止した鋼管柱を製造できる。その際に、外側に凸状の半成形短尺鋼管を内側に凸状となるように入り込み状、すなわち板圧分だけ内側に寄せて成形でき、これにより、全長に亘って所望の外寸であり、そして梁材連結位置が厚い板厚の鋼管柱、すなわち、外周形状を最終製品形状とした鋼管柱を得ることができる。
【0047】
また上記した本発明の請求項2によると、溶接結合を行った半成形角形鋼管柱に対して熱間成形を行うことで、その全長において各コーナ部をシャープな外面曲率半径に揃ることができ、しかも平板部とコーナ部とを均質化した角形鋼管柱を製造できる。
【0048】
そして上記した本発明の請求項3によると、梁材連結部は、予め厚い板厚によって十分な強度を確保でき、この厚い板厚に形成した十分な長さの梁材連結用の孔を利用して、角形鋼管柱に対する梁材の連結を、溶接することなく強固にかつ何ら支障なく行うことができる。したがって、梁材連結時における溶接長さを短くでき、以て全体を簡略化して経済的となり、かつ溶接歪などが生じ難いものにできるとともに、溶接検査などを不要にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示し、鋼管柱の製造方法における工程説明図である。
【図2】同鋼管柱の製造方法における半成形角形鋼管柱の要部の縦断正面図である。
【図3】同鋼管柱の製造方法における半成形角形鋼管柱の横断平面図である。
【図4】同鋼管柱の製造方法における溶接結合前の一部切り欠き斜視図である。
【図5】同鋼管柱の製造方法における角形鋼管柱の要部の縦断正面図である。
【図6】同鋼管柱の製造方法における角形鋼管柱の横断平面図である。
【図7】同鋼管柱の製造方法における角形鋼管柱の縦断正面図である。
【図8】同鋼管柱の製造方法における角形鋼管柱の一部切り欠き斜視図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態を示し、鋼管柱の製造方法における角形鋼管柱の要部の縦断正面図である。
【図10】同鋼管柱の製造方法における角形鋼管柱の横断平面図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態を示し、鋼管柱の製造方法における角形鋼管柱の要部の縦断正面図である。
【図12】本発明の第4の実施の形態を示し、鋼管柱の製造方法の説明図で、(a)は半成形丸形鋼管柱の横断平面図、(b)は丸形鋼管柱の横断平面図である。
【図13】従来例を示し、鋼管柱の一部切り欠き斜視図である。
【図14】別の従来例を示し、鋼管柱の一部切り欠き斜視図である。
【符号の説明】
1 半成形長尺角形鋼管(半成形長尺鋼管)
1a 突き合わせ溶接部
2 半成形短尺角形鋼管(半成形短尺鋼管)
2a 突き合わせ溶接部
2A 梁材連結部の側板
3 溶接結合
5 半成形角形鋼管柱(半成形鋼管柱)
6 角形鋼管柱(鋼管柱)
7 梁材
10 梁材連結用の螺子孔(梁材連結用の孔)
11 梁材
13 通し孔
14 螺子ボルト(結合具)
16 梁材連結用の貫通孔(梁材連結用の孔)
17 ハックボルト(結合具)
21 半成形長尺丸形鋼管(半成形長尺鋼管)
21a 突き合わせ溶接部
22 半成形短尺丸形鋼管(半成形短尺鋼管)
22a 突き合わせ溶接部
23 半成形丸形鋼管柱(半成形鋼管柱)
24 丸形鋼管柱(鋼管柱)
26 加熱手段
27 成形手段
t 長尺鋼管の板厚
T 短尺鋼管の板厚
L 梁材連結部を形成する長さ
W 鋼管柱の外寸
W+α 半成形長尺角形鋼管柱の外寸
W+α+2(T−t) 半成形短尺角形鋼管の外寸
R 半成形角形鋼管の外面曲率半径
r 鋼管柱のコーナ部の外面曲率半径
d 半成形丸形鋼管の内面直径
D 丸形鋼管柱の外面直径
S 半成形角形鋼管柱の内寸

Claims (3)

  1. 所定の板厚の半成形長尺鋼管と、この半成形長尺鋼管よりも板厚が厚くかつ梁材連結部を形成する長さの半成形短尺鋼管とを有し、これら半成形長尺鋼管と半成形短尺鋼管とは、その内周形状を最終製品形状よりも大きくして同一状に形成されており、これら半成形長尺鋼管と半成形短尺鋼管とを、半成形短尺鋼管を梁材連結位置として長さ方向で溶接結合して半成形鋼管柱を形成し、この半成形鋼管柱を加熱したのち、その外周形状が最終製品形状になるように熱間成形することを特徴とする鋼管柱の製造方法。
  2. 半成形長尺角形鋼管と半成形短尺角形鋼管とが使用され、これら半成形長尺角形鋼管と半成形短尺角形鋼管とのコーナ部の外面形状は、最終製品の外面曲率半径よりも大きい外面曲率半径に形成されており、溶接結合して形成した半成形角形鋼管柱を加熱したのち、そのコーナ部が最終製品の外面曲率半径になるように熱間成形することを特徴とする請求項1記載の鋼管柱の製造方法。
  3. 熱間成形したのち、梁材連結部の少なくとも一側板に梁材連結用の孔を形成することを特徴とする請求項2記載の鋼管柱の製造方法。
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