JP3598988B2 - 加熱調理器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般家庭において使用される加熱調理器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、高周波磁界により負荷鍋に渦電流を誘起して加熱する加熱コイルと、ハロゲンやシーズヒータ等の発熱源を同一本体内に収納した複合型の加熱調理器が開発されている。これらには、安全に関する様々な機能が備わっており、例えば、電源スイッチをオフした後も直前の調理にてトッププレートが高温状態である旨の表示を行う機能や、ヒータ加熱を終了後に本体内部の急激な温度上昇を防ぐために所定温度未満になるまで冷却ファンを継続して駆動する機能等がある。
【0003】
以下に従来構成の加熱調理器について図9を用いて説明する。図9は従来構成の加熱調理器を示す図である。図9において、1は交流電源、2は電源スイッチ、3は誘導加熱部で、整流器30、加熱コイル31、スイッチング素子32、およびインバータ回路33で構成されており、スイッチング素子32を開閉させて加熱コイル31に数十KHzの高周波電流を印加することにより加熱コイル31と磁気結合する負荷鍋4を誘導加熱する。なお、誘導加熱部3の入力の一端は電源スイッチ2を介して交流電源1へ接続し、誘導加熱部3の入力の他端は交流電源1の他端に直接接続する構成となっている。5は負荷鍋4を積載するトッププレートで、加熱コイル31と負荷鍋4の間に位置する。
【0004】
6は制御電源部で、交流電源1から電源スイッチ2を介して入力し20Vの直流電圧(以下VD1と称す)を出力する第1の電源回路61、第一の電源回路61から入力し5Vの直流電圧(以下VD2と称す)を出力する第2の電源回路62、交流電源1から直接入力し12Vの直流電圧を(以下VD3と称す)出力する第3の電源回路63等で構成されている。
【0005】
7はロースタ加熱部でヒータ71と交流電源1を通電制御するリレー72、リレー72の接点を開閉駆動するリレー駆動回路73で構成されており、リレー72の接点を閉じることでヒータ71と交流電源1を通電しロースタ庫内を熱して魚焼き等の調理を行う。
【0006】
8は表示部で発光ダイオード(以下LEDと称す)等で構成されており、トッププレート5が高温状態であることを表示する高温表示手段81、電源スイッチ2の開閉状態を表示する電源スイッチ状態表示手段82、誘導加熱部3の出力状態を表示する誘導加熱部表示手段83、ロースタ加熱部7の出力状態を表示するロースタ加熱部表示手段84で構成されている。
【0007】
9は入力手段で、誘導加熱部3またはロースタ加熱部7の出力等の設定入力を行う。10は第1の感温素子で、トッププレート5下部に配置され負荷鍋4の温度を間接的に検知し、またトッププレート5の温度を直接検知する。11は高温表示駆動部で、コンパレータIC111、トランジスタQ111およびQ112、抵抗等で構成されており、第1の感温素子10からの入力に基づきトッププレート5の温度が所定温度(約65℃)以上のときにトランジスタQ111をオンにし、トランジスタQ112をオンさせて高温表示手段81の構成要素であるLED81を点灯させる。なお、高温表示駆動部11は所定周期にて「L」出力するパルス回路111を内蔵することで、トランジスタQ112を所定周期で強制的にオフする構成とし、誘導加熱部3およびロースタ加熱部7のどちらも加熱停止しているときは前記の作用によりLED81を所定周期にて点滅させている。
【0008】
12はスイッチング素子32等を冷却する冷却ファンの構成要素であるファンモータ、13はファンモータ12と交流電源1を通電制御するフォトトライアックIC131等で構成されるファンモータ駆動部、14はロースタ庫内近傍に設けられ前記ロースタ庫内の温度を検知する第2の感温素子、15はファンモータ駆動検知部で、第2の感温素子14からの入力に基づきロースタ庫内が所定温度(約90℃)以上ならばファンモータ12を駆動するようファンモータ駆動部13にファンモータオン信号を出力する。また、ファンモータ駆動検知部15は、タイマー手段151を内蔵することで、所定時間(10分)以上経過すると前記ファンモータオン信号の出力を停止する構成とし、ファンモータ12の最大駆動時間を前記所定時間としている。なお、タイマー手段151はリセット入力を備えており所定の信号を入力すると時間計測をリセットして新たに前記所定時間の計測を行うことが可能である。
【0009】
16は、前記の構成手段を統括的に制御する制御手段で、マイクロコンピュータやコンパレータ等で構成されており、入力手段9からの入力信号に基づき誘導加熱部3およびロースタ加熱部7を出力制御し、表示部8を制御して誘導加熱部3およびロースタ加熱部7の出力状態を表示し、ダイオードD131を介しファンモータ駆動部13を制御してファンモータ12を駆動し、タイマー手段151へリセット信号を出力し、さらに高温表示駆動部11内のパルス回路111が常時オープン出力になるよう制御して誘導加熱部3またはロースタ加熱部7のどちらかが加熱するときに第1の感温素子10でトッププレート5の高温を検知するとLED81を点灯表示させている。
【0010】
また、制御手段16は、動作中は常時電源スイッチ状態表示手段82の構成要素であるLED82を点灯させる。すなわち、電源スイッチ2がオンのときは制御電源部6からVD1およびVD2が出力されて制御手段16が動作しLED82が点灯するが、電源スイッチ2がオフのときは制御電源部6からVD1およびVD2が出力されなくなって制御手段16が動作停止しLED82が消灯する。この動作により、電源スイッチ状態表示手段82にて電源スイッチ2のオンオフ状態を表示している。
【0011】
また、制御手段16は、誘導加熱部3やロースタ加熱部7の駆動を停止し入力手段9から加熱開始を示す信号が入力されるのを待つ待機モードや、7段階の出力設定を有して入力手段9から入力する信号に基づき前記7段階の出力設定のうち任意のものを選択し誘導加熱部3の出力を制御するIH加熱モードや、6段階の出力設定を有して入力手段9から入力する信号に基づき前記6段階の出力設定のうち任意のものを選択しロースタ加熱部7のリレー72をオンオフ制御するロースタモードといった複数の動作モードを有している。
【0012】
そして、高温表示手段81、第1の感温素子10、高温表示駆動部11、ファンモータ駆動部13、第2の感温素子14、およびファンモータ駆動検知部15は、電源スイッチ2がオフのときも動作可能とするために第3の電源回路63の出力であるVD3を動作電源とし、電源スイッチ2がオフの場合でも、トッププレート5が高温状態にあるときはその旨を高温表示手段81にて表示し機器を使用する者が不意にトッププレート5に触れて火傷するのを防いだり、直前までロースタ加熱部7が駆動していてロースタ庫内が高温状態にあるときはファンモータ12を駆動してロースタ庫内からの輻射熱で機器内部の雰囲気温度が上昇するのを防ぎスイッチング素子32等を耐熱保護している。
【0013】
また、その他の構成手段は、電源スイッチ2がオフのときは機器が使用不可能であることを機器を使用する者に示すため、構成素子の特性に応じて第1の電源回路61の出力であるVD1または第2の電源回路62の出力であるVD2を動作電源として、電源スイッチ2がオフのときは動作しないようにしている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記の従来構成では、電源スイッチ2がオンのときのみ電源として動作可能な第1の電源回路61および第2の電源回路62と、電源スイッチ2の状態に拘わらず電源として動作可能な第3の電源回路63のように、電源手段を2系統必要とし機器構成の複雑化、部品点数の増大およびコスト高を招いている。また、前記課題を解決するため、前記の構成手段の全ての動作電源を第3の電源手段63のような電源スイッチ2の状態に拘わらず電源となり得るものから入力するだけでは、電源スイッチ2がオフのときにも制御手段16や表示部8等が動作してしまい、交流電源1と誘導加熱部3およびロースタ加熱部7との通電が遮断され加熱不可能であるにも拘わらず機器として動作し使い勝手が悪い。さらに、制御手段16の動作モードがIH加熱モードまたはロースタモードにあるときに電源スイッチ2をオフからオンに変更すると、オンに変更直後から誘導加熱部3またはロースタ加熱部7が駆動してしまい大変危険である。また、前記の構成手段の全ての動作電源を第1の電源回路61または第2の電源回路62のような電源スイッチ2がオンのときのみ電源となり得るものから入力してしまうと、電源スイッチ2がオフのときに高温表示手段81やファンモータ12を駆動することができず、機器を使用する者がトッププレート5に触れて火傷したり、機器内部の温度が過度に上昇してスイッチング素子32等を耐熱破壊してしまう恐れがあるという課題があった。
【0015】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、電源スイッチ2の状態に関わりなく所定の電圧を出力する電源回路のみを動作源とする構成にして電源スイッチ2がオフのときも表示部8またはファンモータ12を駆動できるとともに、電源スイッチ2をオフにすると制御手段16は誘導加熱部3やロースタ加熱部7等の駆動を停止するとともに入力手段9の受け付けを禁止し、電源スイッチ2をオフからオンに変更すると制御手段16は待機モードに移行して入力手段9の受け付けを可能にすることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、電源スイッチと、前記電源スイッチを介して電源と接続される加熱部と、前記電源スイッチの開閉状態に拘わらず電圧を出力する制御電源部と、前記加熱部の入力電圧を検知する入力電圧検知手段と、前記入力電圧検知手段から入力する信号に基づき前記電源スイッチの開閉状態を検知する電源スイッチ状態検知手段と、前記制御電源部の出力電圧を動作源とし、前記加熱部の出力を制御する制御手段を備え、前記制御手段は前記電源スイッチ状態検知手段から入力する信号に基づき前記電源スイッチが開状態であると検知すると、少なくとも前記加熱部の駆動を停止し加熱命令を受け付けないオフモードを設定し、かつ前記電源スイッチ状態検知手段から入力する信号に基づき前記電源スイッチが開状態から閉状態になるのを検知すると、少なくとも前記加熱部の駆動を停止して加熱命令を待つ待機モードを設定し、かつ、前記電源スイッチが閉状態のときの加熱部の最新の出力等の動作状態を記憶保持し、前記電源スイッチが閉状態から開状態へ変化するのを検知した後、所定時間以内に前記電源スイッチが閉状態へ変化するのを検知すると、記憶していた動作状態に基づき前記加熱部の出力等を制御するものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、電源スイッチの開閉状態に拘わらず電圧を出力する制御電源部と、加熱部の入力電圧を検知する入力電圧検知手段と、前記入力電圧検知手段から入力する信号に基づき前記電源スイッチの開閉状態を検知する電源スイッチ状態検知手段を備え、制御手段は前記制御電源部の出力電圧を動作源とし、かつ前記電源スイッチ状態検知手段から入力する信号に基づき前記電源スイッチが開状態であると検知すると、少なくとも前記加熱部の駆動を停止し加熱命令を受け付けないオフモードを設定し、かつ前記電源スイッチ状態検知手段から入力する信号に基づき前記電源スイッチが開状態から閉状態になるのを検知すると、少なくとも前記加熱部の駆動を停止して加熱命令を待つ待機モードを設定し、かつ、前記電源スイッチが閉状態のときの加熱部の最新の出力等の動作状態を記憶保持し、前記電源スイッチが閉状態から開状態へ変化するのを検知した後、所定時間以内に前記電源スイッチが閉状態へ変化するのを検知すると、記憶していた動作状態に基づき前記加熱部の出力等を制御するものであり、電源スイッチの開閉状態に拘わらず電圧を出力する制御電源部を有しているので、電源スイッチが開状態のときも制御手段に電源を供給し動作させることが可能であり、制御手段は表示部やファンモータ等を駆動することができる。また、電源スイッチ状態検知手段が入力電圧検知手段から入力する信号に基づき電源スイッチの開閉状態を検知して信号出力しかつ前記信号を制御手段が入力するので、制御手段は電源スイッチの開閉状態を検知することができる。そして、制御手段は電源スイッチが開状態のときはオフモードを設定して加熱部の駆動を停止し、電源スイッチが開状態から閉状態になると待機モードを設定して加熱部の駆動を停止しつつ加熱命令を待つので、機器を使用する者が電源スイッチの操作のみで制御手段の動作モードをクリアすることができ、逆に電源スイッチを誤ってオフからオンにした場合においては加熱部が駆動されず機器の安全性を高めることができる。そして、所定時間以内の電源スイッチの開閉操作で機器の動作状態が変化するのを防ぎ、電源スイッチの開閉操作時の誤動作または電源スイッチに短時間触れて誤動作するのを防ぐことができる。
【0018】
請求項2に記載の発明は、少なくとも加熱部の加熱状態を表示する表示部を備え、制御手段は、オフモードを設定したときに前記表示部の少なくとも一部を駆動停止するものであり、電源スイッチが開状態のときに制御手段は機器を使用する者に注意を促すための表示等の所定の表示を点灯可能としつつ、加熱部の出力に関する表示を消灯して加熱部が加熱不可能な状態にあることを明示するとともに、表示部の駆動に必要な電流を削減して機器を使用しないときの消費電力を抑えることができる。
【0019】
請求項3に記載の発明は、前記表示部は前記電源スイッチの開閉状態を示す表示を行う電源スイッチ状態表示手段を備え、前記制御手段は前記電源スイッチ状態検知手段から入力する信号に基づき前記電源スイッチ状態表示手段を制御するものであり、例えば制御手段は電源スイッチが閉状態のときは電源スイッチ状態表示手段を点灯し、電源スイッチが開状態のときは電源スイッチ状態表示手段を消灯するように制御して、機器を使用する者が電源スイッチの開閉状態を遅延なく電源スイッチ状態表示手段にて一目で認識できる。
【0020】
【実施例】
(実施例1)
以下本発明の第1の実施例について、図1を参照しながら説明する。図1は本発明の第1の実施例における加熱調理器を示す図である。なお、本実施例において、図9に示す従来例と同じ機能を有するものは同一の符号を付し説明を省略する。本実施例の特徴的構成は、以下の通りである。まず、制御電源部6を電源スイッチ2を介さず交流電源1から直接入力して20Vの直流電圧(以下VD1と称す)を出力する第1の電源回路61、第一の電源回路61から入力し5Vの直流電圧(以下VD2と称す)を出力する第2の電源回路62だけで構成する。また、インバータ回路33への入力電圧を検知し検知電圧に応じたアナログ信号を出力する入力電圧検知手段17と、交流電源1の零電圧を検知しパルス信号を出力する零電圧検知手段18、および入力電圧検知手段17からの入力信号と零電圧検知手段18からの入力信号に基づき電源スイッチ2の開閉状態を検知する電源スイッチ状態検知手段19を新たに設ける。さらに、制御手段16に、従来例に示す待機モード、IH加熱モード、ロースタモードに加えて、誘導加熱部3、ロースタ加熱部7、誘導加熱部表示手段83、およびロースタ加熱部表示手段84を全て駆動停止するオフモードを新たに設けて、制御手段16は電源スイッチ状態検知手段から入力する信号に基づき電源スイッチ2がオフであると検知するとオフモードを設定し、電源スイッチ2がオフからオンになるのを検知すると、まず待機モードを設定しその後に入力手段9から入力する信号に基づきIH加熱モードまたはロースタモードを設定する構成とする。さらに、AD変換器等で構成され、第1の感温素子10または第2の感温素子14で検知する温度をそれぞれ所定桁数(8ビット)のデジタル信号に変換する第1の温度検知手段20および第2の温度検知手段21を新たに設けて、制御手段16が第1の温度検知手段20から入力する信号に基づき高温表示駆動部11を制御し、第2の温度検知手段21から入力する信号に基づきファンモータ駆動部13を制御する構成として、ファンモータ駆動検知部15を廃止しかつ高温表示駆動部11の構成を簡略化したことである。
【0021】
また、図2は入力電圧検知手段17および零電圧検知手段18の回路構成を示す図である。まず、整流器30により全波整流された電圧の陰極側を基準電圧点(以下GNDと称す)とし、各構成手段はこのGNDを基準に制御を行う。そして、図2に示すように、入力電圧検知手段17は、インバータ回路33への入力電圧V1をダイオードD172を介して直列接続する抵抗R171およびR172で分圧し、抵抗R173を介してコンデンサC171へ入力させる。また、零電圧検知手段18は、交流電源1の電圧AC1−AC2の極性により抵抗R181またはR182とダイオードD181を介して抵抗R183およびR184が直列接続し、コンパレータIC181が交流電源1からの入力電圧を((R181またはR182)+R183)およびR184で分圧した電圧と、R185およびR186で規定される一定電圧を大小比較し、「オープン」信号または「L」信号を出力する。
【0022】
以上のように構成された加熱調理器について、図3および図4を用いてその動作を説明する。図3は入力電圧検知手段17および零電圧検知手段18の出力を示す図である。まず、入力電圧検知手段17の出力について説明する。電源スイッチ2がオンのときは、インバータ回路33への入力電圧V1は、図3(a)に示す交流電源1からの入力電圧を整流器30により全波整流して、図3(b)に示すような波形となる。入力電圧検知手段17は、この電圧V1をR171、D172、およびR172の直列回路により分圧し、C171へ充電するとともに電源スイッチ状態検知手段19へ出力する。図2に示すように、D172のアノード側電圧をV11、C171の電圧をV12とすると、インバータ回路33への入力電圧V1がピーク値(図3(b)のP点)近傍では、V11>V12になりR173を介してC171へ充電されるが、それ以外ではV11<V12となりD172の作用によりV12はC171、R173、R172による放電波形となる。すなわち、R173を小さく、R172を大きく定数設定すると、図3(c)に示すようにインバータ回路33への入力電圧V1のピーク値に比例したほぼ直流の電圧を出力することができる。しかし、電源スイッチ2がオフのときは、インバータ回路33への入力電圧V1は0Vとなり、入力電圧検知手段17の出力電圧であるV12もC171、R173、R172により放電されてやがて0Vとなる。なお、D171は保護用ダイオードであり、電源スイッチ状態検知手段19に入力される電圧V12の最大値をVD2程度に抑えている。
【0023】
つぎに、零電圧検知手段18の出力について説明する。図2に示すように、電源スイッチ2がオンのときは、交流電源1の低電位側の出力がGNDとなる。R181、R182>>(R183+R184)になるように設定すると、交流電源1の電圧が図3(a)の極性1のときは、およそR182、D181、R183、およびR184の直列回路により交流電源1からの入力電圧を分圧した電圧がコンパレータIC181の負入力に入力される。図3(a)の極性2のときは、今度はおよそR181、D181、R183、およびR184の直列回路により交流電源1からの入力電圧を分圧した電圧がIC181の負入力に入力される。すなわち、R181=R182になるように定数設定すると、交流電源1からの入力電圧を全波整流し抵抗分圧した電圧がIC181の負入力に入力される。そして、IC181は、この負入力と正入力であるR185およびR186による一定電圧値とを比較して「オープン」信号または「L」信号を出力し、図3(d)に示すようなパルス波形を形成して、制御手段16および電源スイッチ状態検知手段19へ出力する。(以下この出力をV21と称す)
しかし、電源スイッチ2がオフになると、極性1の場合は、電源スイッチ2がオンのときと同様に、R182、D181、R183、およびR184の直列回路により分圧された電圧がIC181の負入力に入力されるが、極性2の場合は、GNDが交流電源1の出力と遮断され、D181の作用によりIC181の負入力は0Vとなる。従って、零電圧検知手段18の出力は、図3(e)に示すように、図3(d)に対して極性2の部分を「H」出力にした波形となる。なお、C181は対雑音用コンデンサであり、R187はIC181の入力電流を制限し、R186はIC181が「オープン」信号を出力するときにV21が「H」出力になるよう設けられている。
【0024】
つぎに、電源スイッチ状態検知手段19の動作について図4を用いて説明する。図4は電源スイッチ状態検知手段19の動作を示すフローチャートである。図4に示すように、電源スイッチ状態検知手段19はステップ1にて零電圧検知手段18からの入力V21が「L」から「H」へ立ち上がるのをモニタし、前記立ち上がりを検知すると、ステップ2にて5ms(但し交流電源1が50Hzのとき)待機して交流電源1のピーク値近傍になるまで待機する。そして、ステップ3およびステップ4にて零電圧検知手段18からの入力V21および入力電圧検知手段17からの入力V12を順次モニタする。なお、ステップ2にて5msだけ待機しているのは、入力電圧検知手段17からの入力V12が図3(c)に示すようなリップルを含むアナログ信号であり、電源スイッチ状態検知手段19が前記アナログ信号のピーク値を読み取るためである。
【0025】
さて、交流電源1が定格電圧のときに入力電圧検知手段17の出力V12=5.0V(=VD2)となるようにR171およびR172の定数を設定すると、電源スイッチ2がオンの場合は、図3(c)および(d)に示すようにV12=5.0V(≧2.5V)かつV21=「L」であることより、ステップ5へ分岐して電源スイッチ2がオンであることを示す電源スイッチオン信号を出力する。しかし、電源スイッチ2がオフの場合は、V12=0V(<2.5V)となり、また図3(e)に示すようにV21=「H」であるので、ステップ6へ分岐して電源スイッチ2がオフであることを示す電源スイッチオフ信号を出力する。
【0026】
ここで、入力電圧検知手段17または零電圧検知手段18のどちらか一方すなわちステップ3またはステップ4のどちらか一方でのみ電源スイッチ2のオンオフ検知を行うことも可能であるが、前記2つの構成手段の入力信号を共に判定基準とすることにより、雑音等の影響でどちらか一方の構成手段が誤動作した場合でももう一方の構成手段にて電源スイッチ2のオンオフ検知を行うことができるので、より正確にかつ安定した電源スイッチ2のオンオフ検知を実現できる。
【0027】
また、ステップ3およびステップ4に示すように、入力電圧検知手段17および零電圧検知手段18が共に電源スイッチ2のオンを示す信号のときに電源スイッチ状態検知手段19は電源スイッチ2がオンであると検知し、入力電圧検知手段17または零電圧検知手段18の何れか一方が電源スイッチ2のオフを示す信号のときに電源スイッチ状態検知手段19は電源スイッチ2がオフであると検知することにより、電源スイッチ2のオフ検知をオン検知よりも優先させて雑音等の影響に対し制御手段16は電源スイッチ2がオフであるときのオフモードを設定し機器の安全性を高めることができる。
【0028】
また、電源スイッチ2をオンからオフに変更すると、入力電圧検知手段17の出力V12はC171、R173、R172による放電にて緩やかに下降し、インバータ回路33の入力端子間にコンデンサが設けられている場合はその下降度合いが更に緩やかになって、電源スイッチ2をオフにしてからV12<2.5Vになるまでかなりの時間を要するのに対し、零電圧検知手段18の出力V21は瞬時にして図3(d)に示す波形から図3(e)に示す波形に切り替えることができる。すなわち、電源スイッチ状態検知手段19は入力電圧検知手段17から入力する信号よりも零電圧検知手段18から入力する信号の方にて、より迅速にかつ正確に電源スイッチ2の状態変化を検知することができる。
【0029】
そして、電源スイッチ状態検知手段19から前記電源スイッチオン信号を入力すると、制御手段16は入力手段9より入力する信号に基づきIH加熱モードまたはロースタモードを選択して誘導加熱部3またはロースタ加熱部7の出力を制御するとともに、誘導加熱部表示手段83またはロースタ加熱部表示手段84を制御して誘導加熱部3またはロースタ加熱部7の出力状態を表示することができる。また、制御手段16は、入力手段9より入力する信号に基づき誘導加熱部3またはロースタ加熱部7の出力を変更することも可能である。さらに、制御手段16は、誘導加熱部3またはロースタ加熱部7が駆動するときは、ファンモータ駆動部13へ「H」信号を出力しトランジスタQ131をオンしてフォトトライアックIC131を動作させファンモータ12を駆動する。さらに、制御手段16は、第1の温度検知手段20からの入力信号に基づきトッププレート5が高温状態であることを検知すると高温表示駆動部11へ「H」信号を出力しトランジスタQ112をオンして高温表示手段81であるLED81を点灯させる。
【0030】
しかし、電源スイッチ状態検知手段19から前記電源スイッチオフ信号を入力すると、制御手段16はオフモードを設定して、誘導加熱部3およびロースタ加熱部7を直ちに駆動停止するとともに、誘導加熱部表示手段83およびロースタ加熱部表示手段84を消灯する。また、制御手段16は、入力手段9からの入力受け付けを禁止しオフモードを維持して、入力手段9を操作しても誘導加熱部3またはロースタ加熱部7を駆動できなくする。
【0031】
そして、制御手段16は、オフモードのときに電源スイッチ状態検知手段19から前記電源スイッチオン信号を入力すると、電源スイッチ2がオフからオンに変化したと検知してオフモードから待機モードに移行する。その後に入力手段9より入力する信号に基づきIH加熱モードまたはロースタモードへ移行することができる。
【0032】
以上のような構成により、電源スイッチ2の状態に関わりなく直流電圧を発生させる制御電源部6の出力VD1およびVD2を制御手段16の動作電源とする構成においても、制御手段16は電源スイッチ2のオフを検知してオフモードを設定し、誘導加熱部3およびロースタ加熱部7の駆動を停止することができる。また、電源スイッチ2がオフのときは、制御手段16は入力手段9からの入力受け付けを禁止して安全性を高めるとともに、電源スイッチ2がオフであるために機器が使用不可能な状態であることを機器を使用する者に明示することができる。さらに、制御手段16は電源スイッチ2のオフを検知して誘導加熱部表示手段83およびロースタ加熱部表示手段84を消灯させることにより、誘導加熱部3およびロースタ加熱部7が加熱不可能である旨の表示を行うことができる。
【0033】
さらに、制御手段16は電源スイッチ2がオフからオンになるのを検知すると待機モードを設定することにより、電源スイッチ2をオンにした途端に誘導加熱部3またはロースタ加熱部7が加熱開始するのを防いで安全を確保することができる。さらに、電源スイッチ2オンにて制御手段16がIH加熱モードまたはロースタ加熱モードを設定しているときに、電源スイッチ2をオフにしその後オンにするといった操作により、制御手段16の設定するモードを待機モードに戻して機器の動作状態を初期化することができる。
【0034】
また、電源スイッチ2の状態に関わりなく直流電圧を発生させる制御電源部6の出力VD1およびVD2を制御手段16の動作電源とする構成なので、電源スイッチ2がオフのときでも制御手段16は動作可能であり、従来例に対してファンモータ駆動検知部15を廃止しかつ高温表示駆動部11の構成を簡略化して部品点数およびコストを削減しつつ、電源スイッチ2がオフのときでも第1の温度検知手段20からの入力信号に基づきトッププレート5が高温であることを検知して高温表示駆動部11を制御し高温表示手段81を点灯したり、第2の温度検知手段21からの入力信号に基づきロースタ庫内が高温であることを検知してファンモータ駆動部13を制御しファンモータ12を駆動することができる。
【0035】
さらに、制御手段16は電源スイッチ2のオフを検知してオフモードを設定しているときにトッププレート5が高温であることを検知すると、高温表示手段81を点滅にて表示するよう高温表示駆動部11を制御することにより、電源スイッチ2がオフのときの高温表示を更に強調することができる。
【0036】
さらに、制御手段16は零電圧検知手段18より入力するパルス信号に関連づけて誘導加熱部3やロースタ加熱部7等を制御することも可能であり、電源スイッチ2がオンのときは図3(d)に示すように零電圧検知手段18は交流電源1の零電圧点に同期してパルス信号を出力するので、制御手段16は誘導加熱部3の出力を交流電源1の半周期毎に調節して応答速度を高めたり、リレー72の接点を交流電源1の零電圧点にて開閉するようリレー駆動回路73を制御してリレー72の接点寿命を向上したり、ファンモータ駆動部13を位相制御してファンモータ12の回転数制御を行ったり、トライアックを備えた場合にはパルス駆動して消費電流を抑えたりすることができる。また、電源スイッチ2がオフのときも図3(e)に示すように交流電源1の極性に対応し零電圧点に同期して「H」または「L」に変化するパルス信号を出力するので、制御手段16は高温表示手段81を所定周期で点滅表示する等の制御を行うことができる。
【0037】
(実施例2)
以下本発明の第2の実施例について、図1を参照しながら説明する。図1は本発明の第2の実施例における加熱調理器を示す図である。本実施例の特徴的構成は、制御手段16が零電圧検知手段18から入力するパルス信号のカウント方法を2通り保持し、第2の感温素子14が高温のときのファンモータを駆動する最大時間(10分)を計測するときに、電源スイッチ状態検知手段19から入力する信号に基づき前記2通りのカウント方法の中から1つを選択して時間計測を行う構成としたことである。
【0038】
以上のように構成された加熱調理器について、図3および図5を用いてその動作を説明する。図5は制御手段16の時間計測方法を示すフローチャートである。図5に示すように、まず、ステップ11で零電圧検知手段18からの入力V21が「L」から「H」へ立ち上がるのを検知する。そして前記立ち上がりを検知すると、ステップ12で電源スイッチ状態検知手段19から入力する信号に基づき電源スイッチ2のオンオフ状態を識別する。そして、電源スイッチ2がオンであると検知するとステップ13でカウンタAを+1し、電源スイッチ2がオフであると検知するとステップ14でカウンタAを+2する。これにより、交流電源1の1周期=20ms(50Hz)の間に、電源スイッチ2がオンのときは図3(d)に示すように+1と+1の2回実行されて合計+2され、電源スイッチ2がオフのときは図3(e)に示すように+2が1回だけ実行される。すなわち、電源スイッチ2のオンオフ状態に拘わらず、交流電源1の1周期の間にカウンタAを+2することができる。また、ステップ15およびステップ16で誘導加熱部3またはロースタ加熱部7が出力オンのときはカウンタA=0に初期化することにより、時間計測を誘導加熱部3およびロースタ加熱部7の両方が出力オフしてから開始することができる。
【0039】
そして、誘導加熱部3およびロースタ加熱部7の両方が出力オフのときに、ステップ18にて第2の温度検知手段21から入力する信号に基づき第2の感温素子14≧90℃を検知し、かつステップ19でカウンタA<10分と判定すると、ステップ1aでファンモータ12をオンするようにファンモータ駆動部13を制御する。
【0040】
以上のような構成により、電源スイッチ2の状態に関わりなく直流電圧を発生させる制御電源部6の出力VD1またはVD2を制御手段16の動作電源とする構成においても、電源スイッチ2の状態に関係なく一定時間の計測が可能となり、誘導加熱部3およびロースタ加熱部7による加熱を停止した後に、第2の感温素子14<90℃になるまでのファンモータ12駆動時間を電源スイッチ2のオンオフ状態に拘わらず最大10分間に設定することができる。
【0041】
なお、本実施例2では、加熱停止時におけるファンモータ12の最大駆動時間についてのみ記載しているが、所定時間経過すると自動的に誘導加熱部3またはロースタ加熱部7を加熱停止するタイマー機能等の用途においての時間計測にも同様の効果を得ることができる。
【0042】
(実施例3)
以下本発明の第3の実施例について、図1を参照しながら説明する。図1は本発明の第3の実施例における加熱調理器を示す図である。本実施例の特徴的構成は、制御手段16はトッププレート5が高温であると検知したときに、IH加熱モードまたはロースタ加熱モードを設定しているときは高温表示手段81を点灯し、待機モードまたはオフモードを設定しているときは高温表示手段81を点滅する。そして、制御手段16は零電圧検知手段18から入力するパルス信号のカウント方法を2通り保持し、高温表示手段81を点滅表示するときに、電源スイッチ状態検知手段19から入力する信号に基づき前記2通りのカウント方法の中から1つを選択して点滅周期の計測を行う構成としたことである。
【0043】
以上のように構成された加熱調理器について、図3および図6を用いてその動作を説明する。図6は制御手段16のLED点滅周期計測方法を示すフローチャートである。図6に示すように、まず、ステップ21で零電圧検知手段18からの入力V21が「L」から「H」へ立ち上がるのを検知する。そして前記立ち上がりを検知すると、ステップ22で電源スイッチ状態検知手段19からの入力信号に基づき電源スイッチ2のオンオフ状態を識別し、電源スイッチ2がオンであると検知するとステップ23でカウンタBを+1し、電源スイッチ2がオフであると検知するとステップ24でカウンタBを+2する。これにより、交流電源1の1周期=20ms(50Hz)の間に、電源スイッチ2がオンのときは図3(d)に示すように+1と+1の2回実行されて合計+2され、電源スイッチ2がオフのときは図3(e)に示すように+2が1回だけ実行される。すなわち、電源スイッチ2のオンオフ状態に拘わらず、交流電源1の1周期の間にカウンタBを+2することができる。また、ステップ25およびステップ26でカウンタB≧2sになるとカウンタB=0に初期化することにより、カウンタBを2s周期でオーバーフローする構成とすることができる。
【0044】
そして、ステップ27にて第1の温度検知手段20から入力する信号に基づき第1の感温素子10≧65℃を検知し、誘導加熱部3およびロースタ加熱部7の両方が出力オフのときは、ステップ2aでカウンタBを参照し、1s毎に高温表示手段81であるLED81をステップ2bにて点灯またはステップ2cにて消灯する。
【0045】
以上のような構成により、電源スイッチ2の状態に関わりなく直流電圧を発生させる制御電源部6の出力VD1またはVD2を制御手段16および高温表示手段81の動作電源とする構成においても、電源スイッチ2の状態に関係なく一定周期にて高温表示手段81を点滅表示させることができる。
【0046】
(実施例4)
以下本発明の第4の実施例について、図1を参照しながら説明する。図1は本発明の第4の実施例における加熱調理器を示す図である。本実施例の特徴的構成は、表示部8が電源スイッチ2の状態を表示する電源スイッチ状態表示手段82を備え、制御手段16が電源スイッチ状態検知手段19からの入力信号に基づき電源スイッチ状態表示手段82を制御することである。
【0047】
以上のように構成された加熱調理器について、図7を用いてその動作を説明する。図7は制御手段16による電源スイッチ状態表示手段82の制御に関するフローチャートである。図7に示すように、制御手段16はステップ31で電源スイッチ状態検知手段19より入力する信号をステップ32で判定し、入力信号=電源スイッチオン信号ならばステップ33へ分岐して電源スイッチ状態表示手段82であるLED82を点灯し、入力信号=電源スイッチオフ信号ならばステップ34へ分岐してLED82を消灯させる。
【0048】
以上のような構成により、電源スイッチ2の状態に関わりなく直流電圧を発生させる制御電源部6の出力VD1またはVD2を制御手段16および電源スイッチ状態表示手段82の動作電源とする構成においても、電源スイッチ2がオンのときは電源スイッチ状態表示手段82を点灯し、電源スイッチ2がオフのときは電源スイッチ状態表示手段82を消灯して、電源スイッチ状態表示手段82により電源スイッチ2のオンオフ状態を表示することができる。
【0049】
(実施例5)
以下本発明の第5の実施例について、図1を参照しながら説明する。図1は本発明の第5の実施例における加熱調理器を示す図である。本実施例の特徴的構成は、制御手段16は約22ms以上の間、零電圧検知手段18からの入力V21の「L」から「H」への立ち上がりを検知しない場合に交流電源1が停電であると判断し、誘導加熱部3およびロースタ加熱部7の出力をオフし、ファンモータ12をオフするようにファンモータ駆動部13を制御し、表示部8内の全ての構成手段を消灯するように制御することである。
【0050】
以上のように構成された加熱調理器について、図2および図3を用いてその動作を説明する。まず、前提として、制御電源部6にはコンデンサC61およびC62が設けられており、交流電源1が瞬時だけ停電したときは、C61およびC62に蓄電された電力にて制御手段16等の回路動作を行う構成となっている。交流電源1が正常である場合は、図3(d)および(e)に示すように、制御手段16は20msに少なくとも1回は零電圧検知手段18からの入力V21の「L」から「H」への立ち上がりを検知する。しかし、交流電源1が停電すると、図2に示す交流電源1の電圧を分圧したコンパレータIC181の負入力は0Vとなり、零電圧検知手段18の出力は「H」にて固定されるので、制御手段16は「L」から「H」への立ち上がりを検知できない。
【0051】
そこで、交流電源1の1周期(=20ms但し50Hz)に対しばらつき等を考慮した停電検知時間(=22ms)を設定し、制御手段16は前記停電検知時間以上の間、零電圧検知手段18からの入力V21の「L」から「H」への立ち上がりを検知しなければ交流電源1が停電していると判断する。そして、制御手段16は交流電源1の停電を検知すると、誘導加熱部3、ロースタ加熱部7、ファンモータ12、表示部8に関わる全ての負荷回路をオフし、C61およびC62に蓄電された電力の消費を最小限に抑える。
【0052】
以上のような構成により、電源スイッチ2の状態に関わりなく直流電圧を発生させる制御電源部6の出力VD1またはVD2を制御手段16の動作電源とする構成においても、迅速に交流電源1の停電を検知して全負荷をオフし、誘導加熱部3およびロースタ加熱部7の駆動を停止して機器の安全性を確保するとともに、停電時の電力消費を抑えてより長時間の停電に対し制御手段16の動作確保を図ることができる。また、零電圧検知手段18にて電源スイッチ2の開閉状態および交流電源1の停電状態を識別することができるので、交流電源1の停電を検知するために新たに構成手段を設ける必要はなく回路構成を簡略化することができる。
【0053】
(実施例6)
以下本発明の第6の実施例について、図1を参照しながら説明する。図1は本発明の第6の実施例における加熱調理器を示す図である。本実施例の特徴的構成は、制御手段16が、電源スイッチ状態検知手段19から入力する信号に基づき電源スイッチ2のオフを検知しても所定時間(1.0s)の間は、電源スイッチ2のオフを検知する前のモードを設定モードとして保持し、前記所定時間後は前記設定モードを待機モードに初期化する構成としたことである。
【0054】
以上のように構成された加熱調理器について、図8を用いてその動作を説明する。図8は制御手段16の設定保持動作に関するフローチャートである。図8に示すように、制御手段16は、まずステップ41にて設定モードを待機モードに初期化し、その後に以下の動作を開始する。ステップ42にて入力手段9から入力する信号に基づき設定モードを待機モードから誘導加熱部3を所定出力にて駆動するIHモードまたはロースタ加熱部7を所定出力にて駆動するロースタモードに変更する。そして、ステップ43で制御手段16は前記設定モードに基づき誘導加熱部3の出力を制御し、またはロースタ加熱部7のヒータ71への通電をオンオフするようにリレー駆動回路73を制御する。また、ステップ44で所定時間1.0s計測のためのタイマ1を0にクリアしておく。
【0055】
そして、ステップ45にて電源スイッチ状態検知手段19から入力する信号に基づき電源スイッチ2のオンを検知すると、ステップ42へ戻ってステップ42〜ステップ44の動作を繰り返し行う。しかし、ステップ45にて電源スイッチ2のオフを検知すると、ステップ46へ分岐して制御手段16はオフモードを設定し誘導加熱部3およびロースタ加熱部7等の駆動を停止するとともに、ステップ47にてタイマ1を動作開始する。そして、ステップ48で1.0s経過を検知すると、前記設定モードを待機モードに初期化する。この動作(ステップ45〜ステップ49)は、ステップ45で電源スイッチのオンを検知するまで繰り返し行われる。
【0056】
つまり、電源スイッチ2のオフを検知してから1.0s以内に電源スイッチ2のオンを検知すると、ステップ49を行うことなくステップ42へ戻るので、前記設定モードは電源スイッチのオフを検知する前すなわちステップ45〜ステップ48の処理を行う前の状態にて保持されている。
【0057】
以上のような構成により、電源スイッチ2の状態に関わりなく直流電圧を発生させる制御電源部6の出力VD1またはVD2を制御手段16の動作電源とする構成において、電源スイッチ2がオンからオフへ変化しても、所定時間(1.0s)以内に再度オンへ戻すと制御手段16は電源スイッチ2がオフする前のモードにて誘導加熱部3およびロースタ加熱部7の駆動を再開し、前記所定時間(1.0s)後に電源スイッチ2をオンにすると制御手段16は待機モードを設定して誘導加熱部3およびロースタ加熱部7を駆動停止から動作開始することができる。
【0058】
なお、本実施例1〜6において、交流電源1の周波数を50Hzとしているが60Hzについても、図4ステップ2の待機時間5msを4.15msに変更し、図5および図6にて1s=100カウントを1s=120カウントに変更することにより、同様の効果を得ることができる。また、制御手段16は零電圧検知手段18より入力する信号に基づき交流電源1の周波数が50Hz/60Hzのどちらであるかを判別し、判別した周波数に応じて前記の図4ステップ2の待機時間(5ms/4.15ms)および、図5と図6の1sカウント数(100カウント/120カウント)を選択する構成とすることも可能である。
【0059】
さらに、本実施例では零電圧検知手段18が出力するパルス信号を形成するための回路構成として必要な整流器を誘導加熱部3の整流器30と共有して機器構成の簡略化を図っているが、誘導加熱部3を備えない場合においても整流器30のみ本実施例と同じ箇所に設けることにより同様の効果を得ることができる。
【0060】
さらに、電源スイッチ2のオンオフ検知のために入力電圧検知手段17を設けているが、交流電源1の電圧に基づく誘導加熱部3の出力補正の為に既に入力電圧検知手段17と同様の構成手段を有する場合はそれで兼ねることができる。
【0061】
さらに、制御手段16、入力電圧検知手段17、零電圧検知手段18、電源スイッチ状態検知手段19、第1の温度検知手段20、および第2の温度検知手段21の一部または全部の構成手段を、マイクロコンピュータにて実現できることは明らかである。
【0062】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の発明によれば、電源スイッチの開閉状態に拘わらず電圧を出力する制御電源部と、加熱部の入力電圧を検知する入力電圧検知手段と、前記入力電圧検知手段から入力する信号に基づき電源スイッチの開閉状態を検知する電源スイッチ状態検知手段を備え、制御手段は前記制御電源部の出力電圧を動作源とし、かつ前記電源スイッチ状態検知手段から入力する信号に基づき前記電源スイッチが開状態であると検知すると、少なくとも前記加熱部の駆動を停止し加熱命令を受け付けないオフモードを設定し、かつ前記電源スイッチ状態検知手段から入力する信号に基づき前記電源スイッチが開状態から閉状態になるのを検知すると、少なくとも前記加熱部の駆動を停止して加熱命令を待つ待機モードを設定する構成により、電源スイッチの状態に関わりなく所定の電圧を発生させる制御電源部の出力を制御手段の動作源とする構成にして制御電源部の構成を簡素化し、部品点数の縮小およびコスト安を実現しつつ、機器を使用する者が電源スイッチを操作して制御手段の動作モードをクリアすることができ、また電源スイッチを開状態から閉状態に変更直後に加熱部が駆動するのを防ぐ。また、電源スイッチが開状態のときでも制御手段は動作可能であり、例えば、感温素子を加熱部近傍に設けて、制御手段は前記感温素子の入力信号に基づき高温表示を行ったり冷却フィンを駆動することにより、機器の安全性を高めることができる。また、制御手段は電源スイッチが閉状態のときの最新の加熱部の出力等の動作状態を記憶保持し、電源スイッチが閉状態から開状態へ変化するのを検知後所定時間以内に電源スイッチが開状態から閉状態へ変化するのを検知すると、前記記憶保持している動作状態に基づき加熱部の出力等の制御を行う構成により、所定時間以内の電源スイッチ操作で機器の動作状態が変化するのを防き、不意の電源スイッチ操作に対する復帰機能を実現することができる。
【0063】
また、請求項2記載の発明によれば、制御手段は電源スイッチ状態検知手段から入力する信号に基づき電源スイッチが開状態であることを検知すると表示部の一部または全部の要素を駆動停止する構成により、電源スイッチが開状態のときは高温表示等の表示を点灯可能としつつ、加熱部の出力に関する表示を消灯して表示部にて加熱部が加熱不可能である旨を表示することができ、表示部の表示内容を充実させることができる。
【0064】
また、請求項3記載の発明によれば、表示部は電源スイッチの開閉状態を示す表示を行う電源スイッチ状態表示手段を備え、制御手段は電源スイッチ状態検知手段から入力する信号に基づき前記電源スイッチ状態表示手段を制御する構成により、機器を使用する者が電源スイッチ状態表示手段にて遅延なく一目で電源スイッチの開閉状態を認識することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の加熱調理器の回路構成図
【図2】同、加熱調理器の要部の回路構成図
【図3】同、加熱調理器の動作波形図
【図4】同、加熱調理器の電源スイッチ状態の検知動作を示すフローチャート
【図5】本発明の第2の実施例の加熱調理器の時間計測を示すフローチャート
【図6】本発明の第3の実施例の加熱調理器のLED点滅等に関するフローチャート
【図7】本発明の第4の実施例の加熱調理器の電源スイッチ状態の表示等に関するフローチャート
【図8】本発明の第6の実施例の加熱調理器の設定保持動作に関するフローチャート
【図9】従来例の加熱調理器の回路構成図
【符号の説明】
1 交流電源
2 電源スイッチ
3 誘導加熱部
4 負荷鍋
5 トッププレート
6 制御電源部
7 ロースタ加熱部
8 表示部
9 入力手段
10 第1の感温素子
11 高温表示駆動部
12 ファンモータ
13 ファンモータ駆動部
14 第2の感温素子
16 制御手段
17 入力電圧検知手段
18 零電圧検知手段
19 電源スイッチ状態検知手段
20 第1の温度検知手段
21 第2の温度検知手段

Claims (3)

  1. 電源スイッチを介して電源と接続される加熱部と、前記電源スイッチを介さずに前記電源と接続される制御電源部と、前記加熱部の入力電圧を検知する入力電圧検知手段と、前記入力電圧検知手段の出力信号に基づき前記電源スイッチの開閉状態を検知する電源スイッチ状態検知手段と、前記制御電源部から電力供給を受けつつ前記加熱部の出力を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記電源スイッチ状態検知手段の出力信号に基づき、前記電源スイッチが開状態であると検知すると前記加熱部の駆動を停止し加熱命令を受け付けないオフモードを設定し、前記電源スイッチが開状態から閉状態になるのを検知すると前記加熱部の駆動を停止して加熱命令を待つ待機モードを設定し、かつ、前記電源スイッチが閉状態のときの前記加熱部の最新の出力等の動作状態を記憶保持し、前記電源スイッチが閉状態から開状態へ変化するのを検知した後、所定時間以内に前記電源スイッチが閉状態へ変化するのを検知すると、記憶していた動作状態に基づき前記加熱部の出力等を制御してなる加熱調理器。
  2. 少なくとも加熱部の加熱状態を表示する表示部を備え、制御手段は、オフモードを設定したときに前記表示部の少なくとも一部を駆動停止してなる請求項1に記載の加熱調理器。
  3. 少なくとも電源スイッチの開閉状態を示す表示部を備えてなる請求項1に記載の加熱調理器。
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