JP3596354B2 - 燃焼状態監視方法およびその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ごみ焼却場や火力発電所などの燃焼炉やガスタービン,内燃機関等における燃焼状態を監視するに最適な燃焼監視方法ならびに燃焼監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ごみ焼却場,火力発電所などの大規模な燃焼炉や自動車等の内燃機関から排出される排気ガスによる大気汚染が大きな社会問題になってきている。特に、都市ごみや産業廃棄物などを焼却するごみ焼却場からダイオキシン等の有害物質が排出され深刻な社会問題となっている。
【0003】
そのため、ごみ焼却において、これら有害物質の発生を減らすべく、焼却炉自身の改良,焼却制御法の改良による最適燃焼,有害物除去技術の改良開発など多くの施策がなされてきた。すなわち、ごみ焼却の際に完全燃焼させ、ダイオキシンなどの有害物の発生を極力少なくしようとするものである。
【0004】
ダイオキシン類は、塩素が置換した含酸素炭化水素の一種で、燃焼過程で未燃焼の炭化水素や塩化水素などから生成するものと考えられている。そのため、未燃焼部分の炭化水素を減らすことにより、ダイオキシン類の発生を減らすことができると考えられている。完全燃焼を行うためには、燃焼の指標となるものを常に把握し、これを基にした的確な燃焼制御が必要である。燃焼炉内がどのような燃焼状態にあるのか、また、どのような成分がどれだけ排ガス中に含まれるのかを知らずに、燃焼制御の改良や有害物除去技術の改良は困難である。
【0005】
排ガス中には、窒素,酸素,水,二酸化炭素,一酸化炭素,窒素酸化物(NOx),硫黄酸化物(SOx),炭化水素,有機塩素化合物等様々な成分が、数十%レベルからppt(10−12)レベル以下に至るまで様々な濃度で含まれている。これらの各成分は、燃焼状態により濃度,組成が大きく変化する。一般に、ごみ焼却炉等の燃焼の指標として従来から用いられているものは、焼却炉や燃焼炉内の温度,酸素(O),一酸化炭素(CO)等の濃度である。これらの成分を指標として用いている理由は、検出が比較的簡単であることに起因している。
【0006】
しかし、酸素,一酸化炭素など以外の燃焼ガスや排ガス中の全ての構成成分の濃度をリアルタイムで測定できる検出装置は現在のところ存在しない。そのため、ごみ焼却炉等では、検出が容易な一酸化炭素(CO)の濃度をできるだけ減らすように燃焼制御を行う方法が広く行われてきた。
【0007】
例えば特開平5−99411号公報に、この一酸化炭素濃度を基にしたごみ燃焼制御方式が開示されている。ここで開示されたごみ焼却制御方式は、炉の温度および一酸化炭素の濃度から、燃焼炉内への噴霧水量及び燃焼炉に供給する空気量の過不足を把握している。温度および一酸化炭素の濃度から噴霧水量および供給空気の供給制御信号を発生する制御量演算部と、前記各供給制御信号により噴霧水量および空気量を調整する供給制御手段から構成されている。これにより、未燃分の発生を抑制できるとしている。
【0008】
また、排ガス中に含まれる炭化水素のモニタ法が、特開平8−200658 号公報に開示されている。特開平8−200658 号公報に示された技術は、排ガスを質量分析計などに導いて分析し、排ガス中に含まれる二酸化炭素や特定の炭化水素などの量を測定し、燃焼状態を監視しようとするものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記に示す各従来の技術においては、燃焼炉や内燃機関等の排ガス中の一部の構成成分や未燃焼分を検出し、燃焼状態を監視したり有害化合物の排出を抑制しようとする試みがなされている。しかし、リアルタイムで排ガスの構成成分を総合的に検出し、燃焼状態を判断するための手段は示されていない。
【0010】
特開平5−99411号公報に示されている現在広く普及している一酸化炭素の濃度を燃焼制御の指標として採用することは、排ガスの全体の構成成分を検出しているものではないため、燃焼状態の監視としては、多くの問題を有している。
【0011】
例えばごみの焼却の場合、ごみの燃焼により発生する未燃分としては、大別して脂肪族炭化水素(飽和炭化水素,不飽和炭化水素など),芳香族炭化水素、およびこれら化合物が塩素化されたもの、等がある。この中で脂肪族炭化水素は、燃焼の初期段階で燃焼され、二酸化炭素や水になる。しかし、燃焼時に酸素が不十分な状態(不完全燃焼)の場合、炭化水素が部分的に酸化されたり、熱分解などにより芳香族炭化水素が生成される。生成された芳香族炭化水素は、脂肪族炭化水素に比して化学的に安定な化合物であるため、燃焼炉内では脂肪族炭化水素が率先して酸化燃焼し、芳香族炭化水素が残留するという傾向を示す。
【0012】
従って、ごみ焼却の際の空気の供給量の増減によって燃焼の状態が変化すると、一酸化炭素の濃度はその空気の供給量の過不足によって変化する。一方、未燃分としての脂肪族炭化水素,芳香族炭化水素の濃度の変化は、空気の供給量とは直接的な相関はない。即ち、一酸化炭素の濃度は空気の供給量の過不足のみを示すものに過ぎない。
【0013】
また、ダイオキシン類は、芳香族炭化水素と塩化水素との反応によって生成されるとされているが、当然ながら、検出される一酸化炭素の濃度には、芳香族炭化水素と塩化水素との反応によるダイオキシン類の生成に関する直接の情報は含まれていない。また、一酸化炭素濃度が50ppm 以下においては、ダイオキシン類と一酸化炭素間には相関がないとされている。即ち、一酸化炭素の濃度を基にした燃焼状態の監視では、ダイオキシン類の発生を測定または推定することは不可能である。
【0014】
特開平8−200658 号公報に記載された技術は、排ガスのマススペクトルから、二酸化炭素,酸素の他、ブタジエン,ベンゼン,トルエン等の成分をイオンの質量数から特定し、これら特定した成分のイオン量を計測し、燃焼状態を監視しようとするものである。しかし、排ガス中には多くの未燃焼成分である有機化合物が多数存在する。質量分析計のイオン化の際に多くの構成成分から生成される数多くのイオンが広い質量範囲に分散され互いに信号が重畳する。従って、一つの質量数のイオン量から一つの成分のイオン量を特定することが難しい。例えば炭化水素類の中でも、質量数128のイオンとしてナフタレン(C10),ノナン(C20 )の二つの可能性がある。また、質量数84のイオンの場合、組成が同じC12 でもシクロへキサン,ヘキセンなど複数の化合物の可能性が考えられる。また、質量分析計で多用される電子イオン化(Electron Ionization; EI)は、高エネルギの電子の照射によるイオン化のため、分子イオンの他、多くのフラグメント(断片)イオンが広い質量範囲に渡り生成される。そのため、成分の重畳は更に激しくなり、イオンの質量数単独で成分を同定することは困難である。その結果、特定の成分を注目して監視することは、イオンの同定の不確かさのため、混乱を招く結果になる。
【0015】
また、プラスチックごみや生ごみを燃焼させた場合には、ごみの種類により、排ガスの構成成分の絶対量の変化と組成の変化が起きる。この場合、特定の成分のイオンの濃度変化は、排ガスの組成変化であり、燃焼状態の変化によるものではない。特にごみ焼却場,産業廃棄物焼却場の場合のように、燃料(ごみ)の組成,水分含有率などが大きく変化する場合には、特開平8−200658 号公報に開示された技術では燃焼状態の監視は困難である。
【0016】
本発明の目的は、燃焼ガスや排ガスのマススペクトルから、燃料,燃焼条件の変化に影響受けずに、燃焼状態を監視できる方法、並びに装置を提供するものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の特徴は、燃焼によって発生した排ガスを採取し、採取した排ガスをイオン化した後、質量分析手段にて質量対電荷比毎に信号強度を検出することにより、燃焼状態の監視を行う燃焼状態監視方法であって、前記質量分析手段で検出されたイオンの質量対電荷比から不飽和度を求めるステップと、不飽和度毎に各質量対電荷比の信号強度値を積算するステップとを有することである。
【0018】
即ち、排ガスを質量分析し、その結果を不飽和度に換算して処理し、炭化水素類の状態として監視することにより、燃焼状態が容易に把握できるようになるものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明のシステム構成の概略図を示す。
【0020】
本発明の装置は、主に試料ガス採取系2,質量分析部3、更にデータ処理部4等で構成され、焼却炉からの排ガスが流れる煙道1に接続される。
【0021】
試料ガス採取系2は、ガス採取プローブ21とフィルタ25などから構成され、ガス採取プローブ21により煙道1から試料ガスを採取し、配管22を経て飛灰等の固形微粒子をフィルタ25で取り除く。質量分析部3は、イオン源30と質量分析計40とを備え、フィルタ25を経た試料ガスが、送気ポンプ(図示せず)により連続的にイオン源30に導入される。送り込まれた試料ガスは、イオン源30でイオン化され、質量分析計40で質量分析され、質量対電荷比(m/z)毎に信号強度(イオン電流値)が検出される。検出された結果は、データ処理装置4でマススペクトルとして処理され、またマススペクトルを基にした様々なデータ処理が行われる。処理された結果は、CRTなどの表示装置に出力したり、焼却炉を制御する燃焼制御システム5にデータとして転送される。
【0022】
尚、質量分析計40は、四重極質量分析計,イオントラップ質量分析計,磁場型質量分析計,飛行時間型質量分析計などを用いることができる。また、イオン源30は、連続的に導入される試料ガス(排ガス)を効率よくイオン化できるものであれば良い。例えば、大気圧化学イオン化(APCI)イオン源や電子イオン化(EI)イオン源等が挙げられる。
【0023】
図2に本発明のデータ処理装置4におけるデータ処理の流れ図を示す。
【0024】
先ず、質量分析部3に導入された試料ガスを質量分析することにより、マススペクトルを取得する。
【0025】
次に、取得したマススペクトルを基に、検出されたイオンの質量対電荷比(m/z)について、不飽和度を求める。マススペクトル上に出現した全てのイオンについて不飽和度が求まれば、同じ不飽和度を持つイオンの信号強度値(イオン電流値)を積算し、不飽和度0〜7までの不飽和度毎の積算信号強度値を求める。不飽和度/積算信号強度値のヒストグラムを記憶装置に記憶すると共に、燃焼制御システム5にデータを転送する。
【0026】
その後、質量分析部3に指示を出し、次のマススペクトルを取得する。
【0027】
以上、この作業を繰り返す。
【0028】
1回のマススペクトルの取得に要する時間は、上記で示した質量分析計であれば、一秒以下で達成できる。ヒストグラムの計算は実質0秒でできるから、一秒間隔でマススペクトルの取得ができることになる。S/N比の改善、平均的な情報を得るために、マススペクトルを積算しても良い。例えば、60回マススペクトルを積算し、その後ヒストグラムを得れば、一分毎のサンプリングとなる。
【0029】
上記に示すように、本発明では、検出される質量対電荷比のイオンについて、常に不飽和度に換算してデータ処理を行う。これは、不飽和度の同じ成分は、燃焼ガスや排ガス中で同じ挙動をしていると考えられることに基づいている。つまり、検出結果を不飽和度毎に監視することで、燃焼状態を監視するものである。ここで、不飽和度とは、炭化水素類の環状構造および不飽和結合(二重結合,三重結合)の数により得られるものである。また、不飽和度の分類は本発明においては、0〜7に分類されるものとする。
【0030】
本発明は、質量分析して得られた結果をすべて不飽和度に換算して監視する訳であるが、これは、排ガスに含まれる成分、特に未燃焼分の成分のほとんどが炭化水素類であることに基づいている。しかし、実際の排ガス中には酸素化合物,硫黄化合物,塩素化合物なども微量含まれている。これら化合物は本発明で用いる不飽和度とは異なった種類の不飽和度を持っている。これは誤差となるが、これら化合物の濃度は、炭化水素類と比較して必ずしも高くないことから無視しても影響は少ない。
【0031】
また、マススペクトル上に現れる分子イオン,フラグメントイオンは、同じ不飽和度同士でお互いに相関を持っている。例えば、イオン化の際にある分子イオンが解裂して生じるフラグメントイオンは、元の分子イオンと同じか近い不飽和度を示すイオンとなる可能性が高い。逆に云えば、飽和(不飽和度0)の分子イオンからは、不飽和度4のベンゼン等のイオンは直接生成され難いということになる。
【0032】
従って、マススペクトル中の同じ不飽和度のイオンを積算すれば、排ガスの未燃焼分を構成する化合物グループを同一の不飽和度で纏めることができる。すなわち、不飽和度を監視することによって化合物グループ毎の濃度分布を求めることができる。例えば、不飽和度4のイオンをマススペクトル中から抽出すれば、ベンゼンの同族体(ベンゼン,トルエン,キシレン,エチルベンゼンなど)のイオン量の総和を求めることができる。
【0033】
表1に不飽和度とイオンの質量数,代表的な炭化水素類を示す。
【0034】
【表1】
Figure 0003596354
【0035】
従って本発明によれば、得られたマススペクトルのイオンの信号強度値(イオン電流値)を不飽和度毎に積算することにより、不飽和度の小さい炭化水素(パラフィンやオレフィン)から不飽和度の大きい芳香族化合物まで化合物群毎の組成濃度を知ることができる。
【0036】
以下に、イオンの質量対電荷比(m/z)から不飽和度を算出する手順を示す。
【0037】
今、質量数mのイオンの組成をCnHxとする。このイオンの元素組成から不飽和度uが求まる。
【0038】
イオンの質量数mは、炭素,水素の原子量がそれぞれ12と1であるから、式(1)で求められる。
【0039】
m=12n+1x (1)
また、質量数mのイオンの不飽和度をuとすると、炭素の原子価が4,水素の原子価が1であるから、(2)式が成立する。
【0040】
m+2u=14n+2 (2)
上記(2)式の右辺は、イオンがn個の炭素原子を持つ飽和炭化水素である場合の分子量を示している。左辺は質量数mに2u分の水素を加算すればイオンは飽和炭化水素になることを意味している。この不飽和度uは化学式の二重結合一個あたり1,環一個あたり1,三重結合一個あたり2と定義される。不飽和度は分子内にこれらがいくつ存在するか積算したものとなる。例えば、エチレンCは分子内に二重結合を一個持っているため不飽和度1となる。アセチレンCは分子内に三重結合を一個持っているため不飽和度2である。シクロへキサンC12 は環を一個有するため不飽和度1となる。ベンゼンCは一個の環と3個の二重結合を有しているため不飽和度4となる。
【0041】
まず、(2)式から
u=(14n+2−m)/2 (3)
が導かれる。
【0042】
不飽和度は常に零、または正であるから
14n+2−m≧0 (4)
更に
n≧(m−2)/14 (5)
が導かれる。
【0043】
また(1)から
x=m−12n (6)
が導かれる。ここでxは水素の数であるから正または零である。
【0044】
故に
m−12n≧0 (7)
さらに
n≦m/12 (8)
が導かれる。
【0045】
(5)(8)式から
{(m−2)/14}≦n≦(m/12) (9)
が導かれる。ここでnは炭素の数であるから正の整数である。
【0046】
以上から、質量数mのイオンが炭化水素であると仮定すると、(9)式から水素の数が求められる。mとnが求まれば(3)式から不飽和度uが簡単に求められる。
【0047】
今、質量数58のイオンについて実際に不飽和度uを求めてみる。
【0048】
(9)式から
{(58−2)/14}≦n≦(58/12)
4≦n≦4.833 (10)
となり(10)を満足する正の整数nはn=4だけである。
【0049】
水素の数xは(6)式から、x=58−(12×4)=10となり、質量数58のイオンの組成はC10 として求められた。
【0050】
不飽和度uは(3)式から、u=0、即ちこのイオンは飽和炭化水素のイオンであると求められる。
【0051】
また、質量数78の場合は、炭素の数nは(9)式から同様に、
5.42≦n≦6.5 (11)
が求まり、炭素の数nは6となる。
【0052】
水素の数xは(6)式から
x=78−(12×6)=6 (12)
となり、x=6となる。
【0053】
不飽和度uは(3)式から
u=(84+2−78)/2=4 (13)
となり、u=4と求められる。
【0054】
従って、質量数78のイオンは、組成Cで不飽和度4のイオンであることがわかる。
【0055】
以上のようにイオンの質量数mが判明すれば、イオンの組成,不飽和度が求まる。
【0056】
しかし、イオンの質量数によっては、上述のように一義的に求めることができなくなる。
【0057】
例えば、質量数mが128の場合、炭素数nは(9)式から
9≦n≦10.67 (14)
が求まる。この(14)式を満足する正の整数nは9または10である。即ちこの質量数128のイオンには2つの組成が考えられる。
【0058】
nが9の場合、水素の数xは(6)式から
x=20 (15)
となり、
不飽和度uは(3)式から
u=0 (16)
が求まる。即ち、n=9の場合、質量数128のイオンはC20 の飽和炭化水素(ノナン)として求まる。
【0059】
また、nが10の場合、同様に、
x=8,u=7 (17)
が求まる。即ち、C10、不飽和度7と求まる。これはナフタレンに相当する。即ち、質量数128のイオンは、ノナンまたはナフタレンの二つの可能性がある。
【0060】
このように質量数によっては、前述の組成の推定法では、複数の組成が求められる可能性がある。一般に、有機化合物を構成するCC共有結合に比べ、CC二重結合の結合エネルギは小さい。これは燃焼ガス中のような高温状態では、不飽和度の小さい(即ち不飽和度0に近い)の炭化水素の方が、優先して解裂,酸化されることを意味している。そのため、排ガス中には不飽和度の大きい炭化水素がより多く存在することとなる。以上から、排ガスの中のイオンの組成推定において、複数の成分の可能性があるときは、不飽和度の大きいものを選択すれば良い。質量数128の場合、ノナンではなくナフタレンを選択すれば良い。
【0061】
また、実際のごみ燃焼等の焼却炉を連続運転しているときは、大きな分子量の炭化水素が残る可能性は少ない。従って、イオンの組成式の計算の上限を質量数130程度にしておけば、燃焼状態監視としては十分足りるものであり、且つ、イオンの誤認を防ぐことができる。
【0062】
また、排ガスのマススペクトルの低質量領域には、排ガスの主成分である水 (HO :分子量18),窒素(N:28),一酸化炭素(CO:28),酸素(O:32),二酸化炭素(CO:44)等のイオンが非常に多くが存在する。これらの成分は、上記イオンの組成推定の算出法においては誤った結果を招くこととなるため、これらイオンを計算から取り除くことが必要である。従って、マススペクトルの質量対電荷比(m/z)で50以上を使用することにより、ノイズ成分を除去でき、精度の高い算出を行うことができる。
【0063】
以上のルールにより、イオンの質量対電荷比(m/z)から不飽和度を求めることができる。上記の数式を用いれば、表2に示すように一義的にイオンの質量対電荷比(m/z)と不飽和度の関係が定まる。この質量/不飽和度の表をデータ処理部4のメモリーに記憶させておくことで、計算によらず容易に不飽和度を求めることもできる。
【0064】
【表2】
Figure 0003596354
【0065】
表2に示したように、上記の数式によれば、奇数の質量対電荷比(m/z)のイオンの不飽和度は、0.5 の端数を持つ。ここで不飽和度として示した値は、絶対値的に意味があるのではなく、マススペクトルや有機化合物の性質から導かれるイオンの不飽和度を基にして分類ができるものであれば良い。
【0066】
図3に、質量分析部3のイオン源に電子イオン化(EI)を適用した場合の詳細な構成図を示す。
【0067】
煙道1の排ガスは、中空のガス採取プローブ21で採取される。配管22を経てガスは石英製のフィルタ25により固形微粒子が取り除かれる。送気ポンプ
26,試料ガス配管27を経て送り込まれた試料ガスは、途中で分岐され一部のガスが電子イオン化(EI)イオン源33に送り込まれる。大部分のガスは試料ガス配管27の先に配置されたニードルバルブ28などを経て外部に廃棄される。
【0068】
試料ガスは真空ポンプ42で真空排気された高真空室41内のEIイオン源
33のイオン化室31に導かれる。ここで試料ガスは、フィラメント32から放出された熱電子の衝撃を受けイオン化される。この電子イオン化(EI)では、分子イオンの他、多くのフラグメントイオンが同時に生成される。生成した多くのイオンはイオン加速電界により加速され、質量分析計40に導入され質量分析される。検出された信号はデータ処理装置4によりマススペクトルを与える。更に、データ処理装置4は前述のルールに従いイオンの不飽和度を求める。同じ不飽和度を有するイオンの信号強度値を積算し、不飽和度と積算信号強度値のヒストグラムを求める。算出結果は、CRT等の表示装置上に表示したり、燃焼制御システム5に転送する。
【0069】
図4,図5に、図3の装置にて測定したごみ焼却場の燃焼炉の排ガスのマススペクトルを示す。マススペクトルは、縦軸がイオンの信号強度,横軸が質量対電荷比(m/z)で示される。図4はある時点における排ガスの状態、図5は図4の状態からある時間経過し、燃焼を活発にするよう制御されたときの排ガスの状態を検出したマススペクトルである。マススペクトルの傾向としては同じようであるが、全体のイオン量は、図5の場合約1/5に低下している。これは、未燃焼成分の減少から燃焼状態が良い方向に向かっていることは示している。
【0070】
ここで表3に、図4,図5のマススペクトルについて、不飽和度毎に信号強度値を積算した表を示す。
【0071】
【表3】
Figure 0003596354
【0072】
この表3を不飽和度/積算信号強度値のヒストグラムとして図6,図7に示す。図6は図4に対応したヒストグラムであり、図7は図5に対応したヒストグラムである。
【0073】
表3、及び図6,図7から、燃焼が活発になると、特に不飽和度の小さいイオン(0〜3)は大きく減少しているが、不飽和度の高いイオン特に、不飽和度4前後のイオンはあまり変化しないことが明瞭に示される。従って、燃焼状態が活発になったとはいえ、まだ不飽和度の小さな炭化水素類が優先して燃焼しており、ダイオキシン類の主な発生原因となる芳香族炭化水素類は、依然として排出されていることがわかる。すなわち、未だ完全燃焼状態には至っていないことが明らかになる。
【0074】
また、燃焼状態の定量的な把握のためには、不飽和度の異なるイオン群の比較を行えば良い。図6,図7の場合、不飽和度0.5 のイオン(飽和の炭化水素のフラグメントイオンなど)と不飽和度4(ベンゼン等の芳香族炭化水素など)のイオン電流値の比γを求めてみる。図6の場合は、比γ≒16.2 となり、一方、図7の場合は、γ≒3.2 となる。不完全燃焼時には多くの飽和炭化水素類が未燃焼分として多く存在し、一方、燃焼が活発となると飽和炭化水素類が大幅に減少する。これから、この比γが小さいほど、燃焼状態が良いということが云える。従って、この比γを監視することによって、燃焼の質を把握することが可能となる。
【0075】
また、イオン量の比較を特定の不飽和度のイオン群同士ではなく、グループで行うことも有効である。例えば、不飽和度3.5 以下のイオン群と不飽和度4以上のイオン群の比較を行うことにより、燃焼状態の的確な把握が可能に成る。図6の場合は、比γ≒9.1、図7の場合は、γ≒8.2となる。この比が小さいほど、燃焼状態が良いということが云え、更に複数の不飽和度のグループ化によって得られた値であるので、より信頼性の高い燃焼状態を監視できるようになる。図8にイオン源が大気圧化学イオン化(APCI)である場合の構成を示す。煙道1からガス採取プローブ21により、試料ガスは採取される。試料ガスは加熱された配管22,石英フィルタ25,送気ポンプ26を経て大気圧化学イオン源34送られる。大気圧化学イオン源34はほぼ一気圧に保たれている。送り込まれた試料ガスは高電圧電源51から供給された3〜5kVの高電圧が印加されたコロナ放電電極50の先端から発生するコロナ放電と、これによって引き続き起こるイオン分子反応によりイオン化される。イオン化の過程は極めて複雑であるが、安定なイオンが最終的に生成される。そのため、大気圧化学イオン化
(APCI)では、不飽和度の大きな化合物、酸素を含む化合物などを優先的にイオン化する。また、イオン化のエネルギも前述の電子イオン化(EI)に比して小さいため、フラグメントイオンの生成が少なく、分子イオンが優先的に生成される。このため、大気圧化学イオン化(APCI)をイオン源に使用することは、多くの化合物が存在する燃焼ガスのマススペクトルをより単純化できる利点がある。イオン化されない試料ガスは大気圧化学イオン源34から配管29経て排ガス廃棄プローブ11から元の煙道1に戻すことにより、安全に測定ができる。
【0076】
大気圧化学イオン源34で生成したイオンは、質量分析部の真空隔壁37に設けられた細孔36から真空ポンプ43で排気された中間圧力部38に導入される。イオンは更に第二の真空隔壁35に設けられた細孔39から、真空ポンプ42で排気され質量分析計40が配置された高真空室41に送り込まれる。イオンは質量分析計40により質量分析されマススペクトルを与える。データ処理装置4は不飽和度を計算し、不飽和度と積算信号強度値のヒストグラムを求め、結果を燃焼制御システム5に転送する。
【0077】
図9,図10に、図8の装置にて測定したごみ焼却場の燃焼炉の排ガスのマススペクトルを示す。図9はある時点においての排ガスの状態、図10は図9の状態からある時間経過し、燃焼を活発にするよう制御されたときの排ガスの状態を検出したマススペクトルである。
【0078】
図8の装置は、イオン源が大気圧化学イオン化であるため、電子イオン化の場合と異なり、フラグメントイオンが発生しにくく、比較的単純なマススペクトルを与える。従って、マススペクトル上の信号強度の値はあまり高くなく、燃焼状態の変化が現われ難い。
【0079】
ここで表4に、図9,図10のマススペクトルについて、不飽和度毎に信号強度値を積算した表を示す。
【0080】
【表4】
Figure 0003596354
【0081】
この表4を不飽和度/積算信号強度値のヒストグラムとして図11,図12に示す。図11は図9に対応したヒストグラムであり、図12は図10に対応したヒストグラムである。
【0082】
表4,図11,図12に示されるように、図9の時点での排ガスは、未燃焼分として不飽和度0から6.5 までの成分が広く分布しているが、図10の時点での排ガスは、不飽和度の小さな炭化水素類はほぼなくなり、不飽和度4を中心とした不飽和炭化水素,芳香族炭化水素は依然として排出されていることが分かる。従って、燃焼状態としては、未だ完全燃焼には至っていないということが明らかになる。
【0083】
以上、本発明によれば、マススペクトル上の信号強度(イオン電流値)の絶対量により燃焼状態を把握するのではなく、不飽和度に換算し、更に時間的経過による積算信号強度値の変化を追求していくようにすれば、炭化水素以外の化合物の悪影響を防ぎながら、的確な燃焼状態の監視を行うことができる。
【0084】
尚、本実施例では、試料ガスの採取場所として、主としてごみ焼却炉の場合を記述してきたが、本発明は、火力発電所内のガスタービンやボイラー、または内燃機関など燃料を用いる機関においても適用できることは言うまでもない。
【0085】
【発明の効果】
本発明によれば、燃焼ガスや排ガス中の構成成分、特に未燃焼分の成分をモニタすることができる。よって、燃焼炉内の燃焼状態を的確に把握することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシステム構成の概略を示す図である。
【図2】本発明のデータ処理のフロチャートを示す図である。
【図3】イオン源がEIである場合の構成を示す図である。
【図4】燃焼が不活発なときの排ガスのマススペクトルを示す図である。
【図5】燃焼が活発なときの排ガスのマススペクトルを示す図である。
【図6】燃焼が不活発なときの不飽和度/イオン信号強度のヒストグラムを示す図である。
【図7】燃焼が活発なときの不飽和度/イオン信号強度のヒストグラムを示す図である。
【図8】イオン源がAPCIである場合の構成を示す図である。
【図9】燃焼が不活発なときの排ガスのマススペクトルを示す図である。
【図10】燃焼が活発なときの排ガスのマススペクトルを示す図である。
【図11】燃焼が不活発なときの不飽和度/イオン信号強度のヒストグラムを示す図である。
【図12】燃焼が活発なときの不飽和度/イオン信号強度のヒストグラムを示す図である。
【符号の説明】
1…煙道、2…試料ガス採取系、3…質量分析部、4…データ処理部、5…燃焼制御システム、21…試料ガス採取プローブ、22…配管、25…フィルタ、26…送気ポンプ、27…試料ガス配管、28…ニードルバルブ、31…イオン化室、32…フィラメント、33…電子イオン化イオン源、34…大気圧化学イオン源、35,37…真空隔壁、36,39…細孔、38…中間圧力室、40…質量分析計、41…高真空室、42,43…真空ポンプ。

Claims (10)

  1. 燃焼によって発生した排ガスを採取し、該排ガスをイオン化した後、質量分析計にて質量対電荷比毎にイオンの信号強度を検出することにより、燃焼状態の監視を行う燃焼状態監視方法であって、
    前記質量分析計により検出されたイオンの質量対電荷比から不飽和度を求めるステップと、不飽和度が同じイオンの信号強度値を不飽和度毎に積算するステップとを有することを特徴とする燃焼状態監視方法。
  2. 請求項1において、
    二つ以上の異なる不飽和度の信号強度値積算値を比較するステップを有することを特徴とする燃焼状態監視方法。
  3. 請求項1において、
    前記不飽和度を求めるイオンの質量対電荷比の下限値が、50(m/z)であることを特徴とする燃焼状態監視方法。
  4. 請求項1において、
    前記不飽和度を求めるイオンの質量対電荷比の上限値が、130(m/z)であることを特徴とする燃焼状態監視方法。
  5. 請求項1において、
    一つの質量対電荷比に対して複数の不飽和度が求まる場合、大きな方の不飽和度を採用することを特徴とする燃焼状態監視方法。
  6. 燃焼によって発生した排ガスを採取する採取手段と、当該採取手段からの排ガスをイオン化するイオン源と、該イオン源で生成したイオンを質量分析しイオン電流を計測する質量分析計と、計測された信号を処理し試料ガスに対応したマススペクトルを与えるデータ処理手段とを備えた燃焼状態監視装置であって、
    前記データ処理手段は、
    取得したマススペクトル上の各イオンの質量対電荷比から不飽和度を算出する手段と、不飽和度毎に前記マススペクトルに示されたイオン電流値の値を積算する手段とを有することを特徴とする燃焼状態監視装置。
  7. 請求項6において、
    前記イオン源が電子衝撃形イオン源であることを特徴とする燃焼状態監視装置。
  8. 請求項6において、
    前記イオン源が大気圧化学イオン源であることを特徴とする燃焼状態監視装置。
  9. 請求項6において、
    不飽和度毎のイオン電流積算値を表示する外部表示装置を有することを特徴とする燃焼状態監視装置。
  10. 請求項6において、
    前記データ処理手段によって算出されたイオン電流積算値を、当該燃焼を行う装置を制御する手段に転送することを特徴とする燃焼状態監視装置。
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