JP3595104B2 - カラー撮像装置のホワイトバランス調整方法 - Google Patents

カラー撮像装置のホワイトバランス調整方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3595104B2
JP3595104B2 JP9925097A JP9925097A JP3595104B2 JP 3595104 B2 JP3595104 B2 JP 3595104B2 JP 9925097 A JP9925097 A JP 9925097A JP 9925097 A JP9925097 A JP 9925097A JP 3595104 B2 JP3595104 B2 JP 3595104B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
white balance
image
data
past
adjustment method
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP9925097A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10290469A (ja
Inventor
博哲 洪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP9925097A priority Critical patent/JP3595104B2/ja
Publication of JPH10290469A publication Critical patent/JPH10290469A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3595104B2 publication Critical patent/JP3595104B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Color Television Image Signal Generators (AREA)
  • Processing Of Color Television Signals (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はカラー撮像装置のホワイトバランス調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラー撮像装置のホワイトバランス調整方法としては、従来、以下に示すような方法があった。
例えば、特許公報第2579314号公報には、電源がオンされた後の撮影画像の信号を積分し、該積分値に基づいてホワイトバランスを算出する構成が開示されている。
【0003】
また、特許公報第2566425号公報には、彩度が所定レベルよりも低い信号を選択することで、極端に鮮やかな色のデータを除外してホワイトバランス制御を行う構成の開示がある。
更に、特許公報第2562733号公報には、光源の種類が略黒体輻射軌跡に分布することに鑑み、ホワイトバランスの算出において前記分布特性を勘案する構成の開示がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記特許公報第2579314号公報の場合には、撮影画像の信号を所定時間積分することで、実際に用いられている照明光に対応したホワイトバランス調整を行わせることが可能である。しかし、電子スチルカメラの場合には、1枚撮影する毎に電源をオン・オフすることが多く、電源オン後の短時間のうちに撮影が行われる場合があるため、充分な時間だけ画像信号を積分させることができず、安定的に高い精度でホワイトバランス調整を行わせることが困難であるという問題があった。
【0005】
また、特許公報第2566425号公報の場合には、極端に鮮やかな色を除外してホワイトバランス調整を行わせるが、花の拡大撮影を行った場合のように画面全体に極端に鮮やかな色しかないときには、正しいホワイトバランスを算出できないという問題があった。
更に、特許公報第2562733号公報の場合には、被写体の色が黒体輻射軌跡上の色度と似ている場合には、ホワイトバランスを正確に算出することができないという問題があった。
【0006】
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、電子スチルカメラのように頻繁に電源がオン・オフされる場合であっても、過去のホワイトバランスデータを有効利用して、最新撮影画像におけるホワイトバランスを算出できるホワイトバランス調整方法を提供し、以て、精度の高いホワイトバランス調整を安定的に行えるようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そのため請求項1記載の発明では、最新に撮影された画像のホワイトバランスと、過去の画像のホワイトバランスのデータとに基づいて、前記最新に撮影された画像のホワイトバランスを算出するようにし、前記過去の画像のホワイトバランスのデータに対して、経過時間に応じた重み付けを行う構成とした。
ここで、過去の画像とは、電子スチルカメラでは、撮影者によるレリーズスイッチの操作によって取り込まれた画像に限定されず、ホワイトバランスデータを得るために自動的に取り込まれた画像でのホワイトバランスを含む趣旨である。また、ムービーカメラでは、撮影画像から算出されるホワイトバランスをある時間間隔でメモリに記憶させて、これを過去のデータとして用いる構成とすれば良い。そして、最新の撮影画像とは異なる過去の画像をも勘案して最新画像のホワイトバランスを算出するものである。このとき、経過時間によって環境条件(照明光源や室内外など)の変化を予測して、過去のホワイトバランスデータの最新撮影画像のホワイトバランスに対する影響度を変化させる。尚、本願における重み付けには、過去のホワイトバランスデータの取捨選択が含まれるものとする。
請求項2記載の発明では、最新に撮影された画像のホワイトバランスと、過去の画像のホワイトバランスのデータとに基づいて、前記最新に撮影された画像のホワイトバランスを算出するようにし、前記過去の画像のホワイトバランスのデータに対して、前記最新に撮影された画像の輝度と前記過去の画像の輝度との差に応じた重み付けを行う構成とした。
かかる構成では、最新撮影画像の輝度と過去にホワイトバランスデータを求めた画像の輝度との違いに基づいて、室内,室外の違いを予測して、過去のホワイトバランスデータの最新撮影画像のホワイトバランスに対する影響度を変化させる。
請求項3記載の発明では、最新に撮影された画像のホワイトバランスと、過去の画像のホワイトバランスのデータとに基づいて、前記最新に撮影された画像のホワイトバランスを算出するようにし、前記過去の画像のホワイトバランスのデータに対して、前記最新に撮影された画像のホワイトバランスデータと前記過去の画像のホワイトバランスデータとの差に応じた重み付けを行う構成とした。
かかる構成では、最新撮影画像のホワイトバランスデータと過去のホワイトバランスデータとの違いに基づいて、照明光源の変化を予測して、過去のホワイトバランスデータの最新撮影画像のホワイトバランスに対する影響度を変化させる。
【0008】
請求項4記載の発明では、前記過去の画像のホワイトバランスのデータとして、最近の電源オフ前のデータを用いる構成とした。
かかる構成では、現在の電源オン状態の直前の電源オフ状態に入る前のデータを用いる構成としたものである。
請求項5記載の発明では、前記過去の画像のホワイトバランスのデータとして、最近の電源オフ前のデータ及び最近の電源オン後のデータを用いる構成とした。
【0009】
かかる構成によると、直前の電源オフ状態を挟んだ過去のデータと、最近の電源オンから最新撮影時までの間に得られたデータとを勘案して、最新画像のホワイトバランスが算出される。
【0012】
請求項6記載の発明では、前記過去の画像のホワイトバランスのデータが半導体メモリに記憶される構成とした。
【0013】
かかる構成では、画像データが磁気ディスクや光磁気ディスク等に記録される場合であっても、ホワイトバランスのデータは半導体メモリに記憶させる。
請求項7記載の発明では、前記過去の画像のホワイトバランスのデータが、過去に画像を撮影記録した時のホワイトバランスのデータである構成とした。
かかる構成では、実際に撮影記録された画像でのホワイトバランスデータを過去のデータとして用いる構成とした。
【0014】
請求項8記載の発明では、前記過去に画像を撮影記録した時のホワイトバランスのデータが、画像データの付随データとして記憶される構成とした。
かかる構成によると、画像データそれぞれに対応してその画像のホワイトバランスのデータが記憶される。
請求項9記載の発明では、前記画像データを記録する画像記録メディアに画像データと共に記録されたホワイトバランスのデータを半導体メモリに転送し、該半導体メモリをアクセスして過去のホワイトバランスのデータを得る構成とした。
【0015】
かかる構成によると、画像記録メディアに画像データと共に記録されている過去のホワイトバランスのデータを、画像記録メディアから読み出して最新画像のホワイトバランスを算出するのではなく、予め半導体メモリに転送しておいて、前記半導体メモリをアクセスして過去のホワイトバランスデータを得る。
【0016】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によると、最新画像とは異なる画像であることが多い過去の画像のホワイトバランスデータと、最新の撮影画像のホワイトバランスとの双方を勘案することで、最新の撮影画像におけるホワイトバランスを高い精度で算出できるという効果がある。このとき、過去の画像のホワイトバランスのデータに対して、経過時間に応じた重み付けを行うことにより、経過時間が長く環境条件(照明光源や室内外など)が最新の撮影画像のものとは異なるものと推定される過去の画像のホワイトバランスに影響されることを回避しつつ、環境条件がより近似する画像でのホワイトバランスを勘案して最新の撮影画像におけるホワイトバランスを算出させることができるという効果がある。
請求項2記載の発明によると、過去の画像のホワイトバランスのデータに対して、最新に撮影された画像の輝度と前記過去の画像の輝度との差に応じた重み付けを行うことにより、室内,室外の変化等を輝度に基づいて推定して、最新撮影時に対して環境の異なる過去の画像でのホワイトバランスデータに影響されて、最新のホワイトバランスデータの精度が低下することを回避できるという効果がある。
請求項3記載の発明によると、過去の画像のホワイトバランスのデータに対して、最新に撮影された画像のホワイトバランスデータと前記過去の画像のホワイトバランスデータとの差に応じた重み付けを行うことにより、照明光源の変化等をホワイトバランスデータに基づいて推定して、最新撮影時に対して環境の異なる過去の画像でのホワイトバランスデータに影響されて、最新のホワイトバランスデータの精度が低下することを回避できるという効果がある。
【0017】
請求項4記載の発明によると、最近の電源オフ前のデータを過去のホワイトバランスデータとして用いることで、電源が頻繁にオン・オフされる場合であっても、確実に過去の異なる画像でのホワイトバランスデータを用いて最新撮影画像のホワイトバランスを算出できるという効果がある。
請求項5記載の発明によると、異なる画像である可能性が高い最近の電源オフ前のホワイトバランスデータと共に、環境条件がより近似するものと推定される最近の電源オン後のホワイトバランスデータを用いることで、より高い精度で最新の撮影画像におけるホワイトバランスを算出できるという効果がある。
【0020】
請求項6記載の発明によると、過去の画像のホワイトバランスデータを、画像データの記録メディアである磁気ディスクや光磁気ディスクではなく、半導体メモリに記憶させることで、高速な読み出しが可能となり、以て、最新の撮影画像のホワイトバランスを高速に算出できるという効果がある。
請求項7記載の発明によると、過去に撮影記録した画像のホワイトバランスデータを過去のデータとして用いることで、撮影記録用以外にホワイトバランスを算出・保持する必要がなく、処理を簡素化できるという効果がある。
【0021】
請求項8記載の発明によると、撮影画像データに付随させて過去のホワイトバランスのデータを記憶させることで、最新の撮影画像のホワイトバランスの算出が容易に行えると共に、過去の撮影画像を処理する際のパラメータとして利用できるという効果がある。
請求項9記載の発明によると、画像データと共に画像記録メディアに記憶されている過去の画像のホワイトバランスデータを、より高速な半導体メモリに移して用いることで、最新の撮影画像のホワイトバランスを高速に算出できるという効果がある。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を、添付の図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係るホワイトバランス調整方法が適用されるカラー撮像装置としての電子スチルカメラの構成を示す図である。
この図1において、図示しない被写体からの光学像は、撮影レンズ51、水晶ガラス等で構成される低域通過フィルタ52、赤外線カットフィルタ53、RGB又はCMYGなどの色フィルタの組み合わせからなるモザイクフィルタ54を介してCCD(Charge Coupled Device)55上に照射され、CCD55では、前記被写体の光学像を光電変換して電気信号に変換する。
【0023】
前記CCD55から出力された電気信号はA/D変換された後、画像メモリ56に一旦記憶される。
前記画像メモリ56に記録された画像データは、まず、マトリクス(1)57により、標準光源下で撮影したとの信号値に近づくように変換される。次に、マトリクス(2)58により、人間の網膜への刺激に近づくように変換される。但し、マトリクス(1)57とマトリクス(2)58との処理順序は逆でも良い。
【0024】
次に、ゲインコントロール59で、白色の標準色票を撮影したときの画像が適切な白色点を呈するように、3つの値(RGB又はLMS)がそれぞれ係数倍され、これにより、ホワイトバランスが取られる。
次に、マトリクス(3)60により、信号値をCRTに表示したときに適当になるように変換し、更に、ガンマコントロール61により、CRTのガンマ特性に合わせて階調カーブが調整される。
【0025】
更に、画像圧縮部62でJPEG圧縮などによって画像データを圧縮する処理が施され、該圧縮された画像データが、ファイルフォーマット作成部63で作成されるファイルフォーマットに従って画像メモリ装置64(画像記録メディア)において記録される。前記画像メモリ装置64は、カード式の半導体メモリ(EEPROM)や光磁気ディスク等に画像データを記録するものである。
【0026】
CPU65は、前記各処理部の動作を、予めメモリ66に記憶されたプログラムに従って制御する。
次に、上記構成の電子スチルカメラにおけるホワイトバランス調整方法を詳細に説明する。
まず、前記CCD55で入力されたRGB信号の平均値Rccd , ccd , ccd を演算することで、撮影された画像の特徴を得る。
【0027】
前記平均値は、単純平均値であっても良いし、極端な色を除外して、又は、重み付けを行って演算させても良いし、更に、各色毎に累積ヒストグラムを作成し、該累積ヒストグラム上の中央値又は適当な頻度値を平均値としても良い。
次に、前記平均値Rccd , ccd , ccd を以下に示すようなマトリクスを用いて三刺激値(X,Y,Z)に変換する。
【0028】
【数1】
Figure 0003595104
【0029】
尚、前記数1に示したマトリクス係数は一例であって、上記のマトリクス係数に限定されるものではない。
更に、前記三刺激値(X,Y,Z)を、下式に従って撮影画像の特徴を示す色度点(色度座標値)x,yに変換する。
x=X/(X+Y+Z), y=Y/(X+Y+Z)
尚、色度点x,yの演算は、R−Y,B−Yなどの所謂色差信号を用いて行っても良い。
【0030】
上記のようにして、撮影画像毎に画像の特徴を示す色度点x,yなどの色データを演算すると、各撮影画像における色データ(ホワイトバランスデータ)が時系列的に例えば表1に示すように記録される。
【0031】
【表1】
Figure 0003595104
【0032】
上記表1において、現在時との差(秒)とは、現時点から何秒前に撮影された画像であるかを示すデータであり、撮影からの経過時間に相当する。また、上記表1において、現在時との差が3600,60,45秒である3つの画像は、今回の電源オン状態よりも前のオン状態、即ち、電源オフ状態を挟んだ前回の電源オン状態で撮影された画像であり、現在時との差が2秒,1秒である2つの画像は今回の電源オン状態で撮影された画像であり、現在時との差が0秒である画像が最新の撮影画像であることを示す。そして、x’,y’は、各撮影画像毎に重み付けされた色度点のデータ(ホワイトバランスデータ)を示す。
【0033】
上記では、最近の電源オフ前のデータ及び最近の電源オン後のデータを用いる構成としたが、最近の電源オフ前のデータのみを用いる構成としても良い。最近の電源オフ前のデータであって、現在時との差が小さい場合には、環境条件が同じで撮影画像が異なっている可能性が高いので、最新の撮影画像におけるホワイトバランスの算出の精度向上を図れることになる。但し、最近の電源オフからの経過時間が長い場合には、環境条件の変化が予測され、最近の電源オフ直前のホワイトバランスデータを最新撮影画像に反映させることは好ましくないので、上記のように最近の電源オフ前のデータ及び最近の電源オン後のデータを用いる構成とすることが好ましい。
【0034】
また、前記ホワイトバランスデータを、画像データと共に、付随データとして画像メモリ装置64に記憶させるようにすれば、最新撮影画像におけるホワイトバランスの算出に限らず、個々の画像データの処理を行う際のパラメータとして用いることができる。但し、上記構成とした場合であっても、ホワイトバランスの算出においては、画像メモリ装置64からより高速な内蔵の半導体メモリ(高速RAM)にホワイトバランスのデータを転送させて、前記半導体メモリ(高速RAM)にアクセスする構成とすれば、過去のホワイトバランスを高速に読み出すことができ、好ましい。また、ホワイトバランスデータが算出されたときに、内蔵の半導体メモリ(高速RAM)と前記画像メモリ装置64(EEPROMや光磁気ディスク等)との双方に記録させる構成であっても良い。勿論、画像データの付随データとして記憶させるのではなく、画像データとは個別に内蔵の半導体メモリのみに記憶させる構成であっても良い。
【0035】
更に、上記では、過去に撮影された画像の色度点データ(ホワイトバランスデータ)を用いる構成としたが、電源オン中に自動的(例えば撮影者がカメラを構えている条件で一定時間毎)に画像を取り込んでホワイトバランスデータを算出させ、これを過去のデータとして記憶させる構成とすることも可能である。但し、過去に撮影記録した画像のホワイトバランスを過去のデータとして用いる方が簡便である。
【0036】
一方、前記重み係数は、上記の時系列的な撮影画像における平均的な色度点を重み付けして算出する際に用いる係数であり、前記現在時との差(秒)を用いて、
重み係数=1/((現在時との差)+10)
として算出してある。
【0037】
上記のようにして演算される重み係数によれば、現在時との差が小さい撮影画像(撮影からの経過時間が短い画像)については、前記差が小さいほど最新の撮影画像と同じ環境(照明光源,室内外など)で撮影された可能性が高いものとして大きな重み付けが与えられ、逆に、現在時との差が大きくなるほど最新の撮影画像における環境と異なる環境で撮影された画像である可能性が高いものとして小さな重み係数が与えられる。
【0038】
尚、前記現在時との差(秒)に応じた重み係数の設定を上記の演算式によるものに限定するものではない。また、色度点の平均値を演算するサンプルから除外することと、重み係数として0を与えることは等価であり、例えば前記現在時との差(秒)が所定時間以上である撮影画像の色度点を平均値演算のサンプルから除外する構成としても良い。
【0039】
また、上記では、現在時との差に応じて重み係数を設定する構成としたが、輝度データや色度点のデータに基づいて重み係数を設定させる構成としても良い。即ち、輝度データ又は色度点のデータが最新の撮影画像から大きくずれている画像については、室内外の変化や照明光源の違いが発生している可能性が高く、かかる画像の色度点については前記輝度データ又は色度点のデータの最新画像に対する差が大きいほど小さい重み係数(0を含む)を与えるようにすれば良い。
【0040】
尚、重み係数は、時間,輝度,色度点(ホワイトバランスデータ)のうちの複数を組み合わせて設定する構成であっても良く、又は、電源オン後であるか、電源オフ前であるかによって重み係数を変化させても良い。
上記のようにして、重み付けを与えて各撮影画像の色度点を記録すると、重み平均を計算した結果を、今回の撮影時における照明の色度点(ホワイトバランス)と判断する。
【0041】
表1に示す場合では、色度点の平均がx=0.2762,y=0.2894となり、照明光が約10000 度K(昼光光源)であると算出されることになる(図2参照)。
ここで、任意の光源で照明したときの色調を得るためには、光源が異なる場合の色度とマトリクス情報を全て連続的にカメラに用意しておくことが必要となり、これは実際には不可能である。
【0042】
そこで、予め複数の標準光源毎に色度点(色度座標値)を記憶しておき、実際に求められた撮影時の色度点と前記各標準光源の色度点との距離を計算し、該距離が最小であった標準光源を撮影時と光源として判断することが好ましい。
即ち、例えば表2に示すように、標準光源としてのA,D50,D55,D65,D75,F2,F8,F11毎に色度点x,yを記憶させておき、前記過去の画像に対して重み付けを行って求めて撮影画像の色度点x,yと前記標準光源での色度点x,yとを比較し、数2のDの値を最小にする色度点をもつ標準光線を選択する。
【0043】
【表2】
Figure 0003595104
【0044】
【数2】
Figure 0003595104
【0045】
または、JIS Z8725「参考2 相関色温度の計算方法」に従い、相関色温度を求め、それから光源を推定しても良い。
尚、同一の色度座標を有する光源であってもD50とF8のように種類が異なる標準光源が存在するので、光源の色度座標の測定結果と合わせてフリッカーの有無を検出した結果からも判別するようにする。即ち、蛍光灯の標準光源であるF2, F8, F11光源は蛍光灯の電源周波数で点滅しているため、CCDの出力に対してフリッカー判定を行い、フリッカーの有無を調べることにより、撮影時の光源が蛍光灯の光源か否かを判断することができる。尚、F2は普通型、F8は高演色型、F11は三波長域発光型の蛍光灯の光源の中からそれぞれ選択したものである。
【0046】
上記のようにして照明光の色温度が算出されると、前記ゲインコントロール59でのゲインが変更され、また、前記マトリクス(1)が変更されて、カラーバランスが調整される。
前記マトリクス(1)は、撮影された画像の色調を、例えばD50又はD65光源等の昼光光源下の色調に変換するためものであり、前述のように複数の標準光源のうちで今回の撮影時における照明光に最も近いものを選択させる場合には、各標準光源毎に前記マトリクス(1)におけるマトリクス係数をそれぞれ記憶させておき、選択された標準光源に対応するマトリクス係数を設定する。更に、ゲインコントロールにより目的とする光源に合うように、係数α,β,γの値を調整することによりホワイトバランスを微調整し、任意の光源下での色調を昼光光源下での色調に変換させる。
【0047】
数3は、前記マトリクス(1)の一例であり、F2(普通型蛍光灯)光源下での画像を昼光色光源であるD65光源下で見たような色調に変換するマトリクスである。かかるマトリクスは、本来非線形の変換処理であるが、数3に示すように3行3列のマトリクスによる線形変換で行おうとするために、各色成分は理論値とは完全に一致せず、誤差を含むことになる。そこで、変換後の各色成分ができるだけ理論値に合うように、各マトリクス係数を最小二乗法を用いて決定してある。
【0048】
【数3】
Figure 0003595104
【0049】
つまり、任意の光源下での色調を青空光源下での色調に変換するには、F2光源に近い他の光源下で撮影した画像の色調をF2光源から青空光源であるD65光源への色調に数3の変換マトリクスを用いて変換し、更に、F2光源と撮影時の光源との差をゲインコントロールにより微調整する。これにより、撮影時の光源下の色調をD65光源下の色調に変換することができる。
【0050】
前記ホワイトバランスの算出は、ソフトウェア的に実行させることが可能である他、図3に示すようなハードウェアによっても実行させることが可能である。図3において、CCD101 からの画像データは、白色点算出部102 に入力されて撮影画像の白色点(ホワイトバランス)が算出される。前記白色点算出部102 における算出結果は、電源オン後の色度点メモリ103 に記憶され、また、電源オフ時には、前記電源オン後の色度点メモリ103 の内容が電源オン前の色度点メモリ104 に転送して記憶され、最近の電源オフ前のデータとして記憶される。
【0051】
色度点重み平均処理部105 では、最新画像の白色点データと前記メモリ103 ,104 に記憶されている過去の画像のデータとに、時間,輝度,白色点に応じた重み付けを行って平均値を求める。
カラーバランス調整部106 では、前記色度点重み平均処理部105 で求められた白色点の重み平均に基づいて前記CCD101 からの画像データについてカラーバランス調整を行い、画像メモリ装置107 にカラーバランス調整後の画像データを記録する。
【0052】
ここで、過去の白色点を記憶するメモリとして前記画像メモリ装置107 を用い、画像データの付随データとして白色点データを画像メモリ装置107 に記憶させる構成とすることができ、例えば、Exifフォーマットのマーカーとして白色点データを記憶させることができる。但し、メモリカードなどである画像メモリ装置107 をカメラにセットしたときの初期化作業として、画像メモリ装置107 に記憶されている過去の白色点データ(ホワイトバランスデータ)をまとめて読み出して高速な内蔵RAMにロードし、ホワイトバランスの算出においては、前記内蔵RAMからデータを読み出すようにすれば、高速処理が可能となる。
【0053】
また、上記では、電子スチルカメラの例を示したが、ムービーカメラであっても良く、ムービーカメラの場合には、過去の白色点(ホワイトバランスデータ)を適当な時間間隔でメモリ(例えばEEPROM)に記憶させるようにする一方、メモリ容量を越える白色点データは古いものから順次破棄するようにすれば良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態において本発明にかかるホワイトバランス調整方法が適用される電子スチルカメラの構成ブロック図である。
【図2】相関白温度を求めるための等温度線を示す線図である。
【図3】実施の形態におけるホワイトバランス調整を行うハードウェア構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
51 撮影レンズ
52 低域通過フィルタ
53 赤外線カットフィルタ
54 モザイクフィルタ
55 CCD
56 画像メモリ
57 マトリクス(1)
58 マトリクス(2)
59 ゲインコントロール
60 マトリクス(3)
61 ガンマコントロール
62 画像圧縮部
63 ファイルフォーマット作成部
64 画像メモリ装置
65 CPU
66 メモリ

Claims (9)

  1. カラー撮像装置のホワイトバランス調整方法であって、
    最新に撮影された画像のホワイトバランスと、過去の画像のホワイトバランスのデータとに基づいて、前記最新に撮影された画像のホワイトバランスを算出するようにし、
    前記過去の画像のホワイトバランスのデータに対して、経過時間に応じた重み付けを行うことを特徴とするカラー撮像装置のホワイトバランス調整方法。
  2. カラー撮像装置のホワイトバランス調整方法であって、
    最新に撮影された画像のホワイトバランスと、過去の画像のホワイトバランスのデータとに基づいて、前記最新に撮影された画像のホワイトバランスを算出するようにし、
    前記過去の画像のホワイトバランスのデータに対して、前記最新に撮影された画像の輝度と前記過去の画像の輝度との差に応じた重み付けを行うことを特徴とするカラー撮像装置のホワイトバランス調整方法。
  3. カラー撮像装置のホワイトバランス調整方法であって、
    最新に撮影された画像のホワイトバランスと、過去の画像のホワイトバランスのデータとに基づいて、前記最新に撮影された画像のホワイトバランスを算出するようにし、
    前記過去の画像のホワイトバランスのデータに対して、前記最新に撮影された画像のホワイトバランスデータと前記過去の画像のホワイトバランスデータとの差に応じた重み付けを行うことを特徴とするカラー撮像装置のホワイトバランス調整方法。
  4. 前記過去の画像のホワイトバランスのデータとして、最近の電源オフ前のデータを用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のカラー撮像装置のホワイトバランス調整方法。
  5. 前記過去の画像のホワイトバランスのデータとして、最近の電源オフ前のデータ及び最近の電源オン後のデータを用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のカラー撮像装置のホワイトバランス調整方法。
  6. 前記過去の画像のホワイトバランスのデータが半導体メモリに記憶されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のカラー撮像装置のホワイトバランス調整方法。
  7. 前記過去の画像のホワイトバランスのデータが、過去に画像を撮影記録した時のホワイトバランスのデータであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のカラー撮像装置のホワイトバランス調整方法。
  8. 前記過去に画像を撮影記録した時のホワイトバランスのデータが、画像データの付随データとして記憶されることを特徴とする請求項6記載のカラー撮像装置のホワイトバランス調整方法。
  9. 前記画像データを記録する画像記録メディアに画像データと共に記録されたホワイトバランスのデータを半導体メモリに転送し、該半導体メモリをアクセスして過去のホワイトバランスのデータを得ることを特徴とする請求項8記載のカラー撮像装置のホワイトバランス調整方法。
JP9925097A 1997-04-16 1997-04-16 カラー撮像装置のホワイトバランス調整方法 Expired - Fee Related JP3595104B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9925097A JP3595104B2 (ja) 1997-04-16 1997-04-16 カラー撮像装置のホワイトバランス調整方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9925097A JP3595104B2 (ja) 1997-04-16 1997-04-16 カラー撮像装置のホワイトバランス調整方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10290469A JPH10290469A (ja) 1998-10-27
JP3595104B2 true JP3595104B2 (ja) 2004-12-02

Family

ID=14242471

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9925097A Expired - Fee Related JP3595104B2 (ja) 1997-04-16 1997-04-16 カラー撮像装置のホワイトバランス調整方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3595104B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000221417A (ja) 1999-02-04 2000-08-11 Olympus Optical Co Ltd 内視鏡撮像装置
KR100631996B1 (ko) * 2000-01-28 2006-10-04 매그나칩 반도체 유한회사 디지털 카메라의 자동 화이트 밸런스 장치 및 방법
JP4543514B2 (ja) * 2000-07-18 2010-09-15 株式会社ニコン 電子カメラ
JP4320998B2 (ja) 2002-02-01 2009-08-26 株式会社ニコン 電子カメラ
JP5911340B2 (ja) * 2012-03-14 2016-04-27 キヤノン株式会社 撮像装置およびその制御方法
JP6508889B2 (ja) * 2014-07-04 2019-05-08 キヤノン株式会社 撮像装置、撮像装置の制御方法及びプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10290469A (ja) 1998-10-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN108683862B (zh) 成像控制方法、装置、电子设备及计算机可读存储介质
TWI293846B (en) Image pickup device with brightness correcting function and method of correcting brightness of image
US7733383B2 (en) Image capture apparatus with a color property control function and image capture program
US7084907B2 (en) Image-capturing device
Mantiuk et al. High-dynamic range imaging pipeline: perception-motivated representation of visual content
CN101272505B (zh) 摄像装置以及摄像方法
CN110213502A (zh) 图像处理方法、装置、存储介质及电子设备
CN101019416A (zh) 成像设备
JP2012523799A (ja) 自動バックライト検出
CN108833802A (zh) 曝光控制方法、装置和电子设备
JP2011013889A (ja) 画像処理装置、画像処理方法及び電子カメラ
JP5225137B2 (ja) 撮像装置、画像処理方法及びプログラム
JP4869474B2 (ja) 撮像装置
US20090225187A1 (en) Image processing apparatus, image processing program, and image processing method
JP3595104B2 (ja) カラー撮像装置のホワイトバランス調整方法
CN111434104B (zh) 图像处理装置、摄像装置、图像处理方法及记录介质
JP2006080942A (ja) 画像処理装置、画像処理プログラム、画像処理方法及び撮像装置
JPH11113018A (ja) 撮像装置
JP2001054014A (ja) 電子カメラ
JP2005277957A (ja) 撮像装置
JP2001045363A (ja) カメラの自動露出装置
JP2002223386A (ja) 撮影装置
JP4422353B2 (ja) 電子カメラ
JP4622510B2 (ja) 撮像装置、画像処理方法及びプログラム
JP2000092383A (ja) 画像入力装置、画像入力方法、透過フィルタ調整方法、透過フィルタ測定方法及び画像出力方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040514

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040601

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040714

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040831

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040902

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070910

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080910

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090910

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100910

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110910

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120910

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120910

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130910

Year of fee payment: 9

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees