JP3594645B2 - 抵抗・温度ヒュ−ズ - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、基板タイプの合金型温度ヒュ−ズに抵抗体を内蔵させた抵抗・温度ヒュ−ズに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
抵抗・温度ヒュ−ズにおいては、合金型の温度ヒュ−ズエレメントと抵抗体とを近接配置で一体化し、抵抗体における過電流に基づく発生熱で温度ヒュ−ズエレメントを溶断させてその過電流を遮断している。
【0003】
従来、基板型抵抗・温度ヒュ−ズとして、図6の(イ)乃至図6の(ニ)に示す両面タイプが公知である。
図6の(イ)はこの両面タイプの基板型抵抗・温度ヒュ−ズの平面説明図を、図6の(ロ)は同じく底面説明図を、図6の(ハ)は図6の(イ)におけるハ−ハ断面図を、図6の(ニ)は図6の(ロ)におけるニ−ニ断面図をそれぞれ示し、熱伝導性絶縁基板11’の片面に、縦中心線a−aに一致させて一対の温度ヒュ−ズ用膜電極12’,12’を印刷し、この電極間に温度ヒュ−ズエレメントとしての低融点金属片14’を橋設し、この低融点金属片14’にフラックス15’を塗布し、また、同絶縁基板11’の他面に、縦中心線a−aを基準として左右対称に2対の抵抗用膜電極16’−16’,16’−16’を印刷し、これらの各対電極間に膜抵抗体17’を絶縁基板11’への焼き付けにより橋設し(18’は膜抵抗体の保護層)、各電極12’(16’)にリ−ド線13’(19’)を接続し、上記絶縁基板11’の全面にエポキシ樹脂のような硬化性樹脂層3’を浸漬塗装法により被覆してある。
【0004】
この抵抗・温度ヒュ−ズにおいては、保護すべき電気回路に対し、一方の膜抵抗体を回路のある部分に、他方の膜抵抗体を回路の他部分にそれぞれ挿入接続し、温度ヒュ−ズエレメントを回路の入力端に挿入接続することによって使用され、何れか一方の膜抵抗体に過電流が流れて当該膜抵抗体が発熱すると、その発生熱で温度ヒュ−ズエレメントが溶断されて回路への通電が遮断される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記抵抗・温度ヒュ−ズにおいては、各膜抵抗体が挿入接続される各回路部分の回路インピ−ダンスの制約上、膜抵抗体の抵抗値が異なることがある。
而るに、各膜抵抗体から温度ヒュ−ズエレメントに至る媒質の熱伝達経路が全く対称であれば、各抵抗に同一値の過電流が流れても、抵抗値の小なる膜抵抗体の発熱に基づく温度ヒュ−ズエレメントの作動時間が、抵抗値の大なる膜抵抗体の発熱に基づく温度ヒュ−ズエレメントの作動時間よりも長くなり、作動時間のアンバランスが避けられない。
【0006】
かかるアンバランスは、抵抗値の小なる膜抵抗体と温度ヒュ−ズエレメントとの間の熱伝達性を抵抗値の大なる膜抵抗体と温度ヒュ−ズエレメントとの間の熱伝達性に較べ高くするように調整することにより排除できる。而るに、その熱伝達性は膜抵抗体と温度ヒュ−ズエレメントとの間に存在する熱伝達媒質の容積により変わり、このアンバランスの解消手段としては、抵抗値の小なる膜抵抗体と温度ヒュ−ズエレメントとの間の熱伝達媒質の容積を抵抗値の大なる膜抵抗体と温度ヒュ−ズエレメントとの間の熱伝達媒質の容積より小にして、熱伝達性を調整することが考えられるが、絶縁被覆に定形の被覆が困難な浸漬塗装法を使用している上記抵抗・温度ヒュ−ズにおいては、実施は困難である。
【0007】
本発明の目的は、絶縁基板の中央に温度ヒュ−ズエレメントを、該温度ヒュ−ズエレメントを挾む左右に異なる抵抗値の膜抵抗体をそれぞれ設けてなる抵抗・温度ヒュ−ズにおいて、各膜抵抗体の発熱に基づく温度ヒュ−ズエレメントの作動を、実質上の差異なく行わせることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る抵抗・温度ヒュ−ズは、熱伝導性絶縁基板の片面の中央に温度ヒュ−ズエレメントが、同基板の他面に前記温度ヒュ−ズエレメントを中心として左右対称に異なる抵抗値の膜抵抗体が設けられてなる抵抗・温度ヒュ−ズ本体に、プレ−ト部の周囲に枠縁を有する熱伝達調整用ケ−スがそのプレ−ト部を温度ヒュ−ズエレメント側に配され、しかもケ−スのプレ−ト部の左右部分が抵抗・温度ヒュ−ズ本体の絶縁基板の片面に近接され、残部の中間膨出部内に温度ヒュ−ズエレメントが収容されて被施され、該ケ−ス内に絶縁材が注入固化され、同一過電流のもとでの各膜抵抗体の発熱に基づく温度ヒュ−ズエレメントの作動時間をほぼ等しくするように前記ケースプレート部の膨出部分の中央位置をずらすことによりそのプレ−ト部が左右非対称とされていることを特徴とする。
請求項2に係る抵抗・温度ヒュ−ズは、熱伝導性絶縁基板の片面の中央に温度ヒュ−ズエレメントが、同片面に前記温度ヒュ−ズエレメントを中心として左右対称に異なる抵抗値の膜抵抗体が設けられてなる抵抗・温度ヒュ−ズ本体に、プレ−ト部の周囲に枠縁を有する熱伝達調整用ケ−スがそのプレ−ト部を温度ヒュ−ズエレメント側に配され、しかもケ−スのプレ−ト部の左右部分が抵抗・温度ヒュ−ズ本体の絶縁基板の片面に近接され、残部の中間膨出部内に温度ヒュ−ズエレメントが収容されて被施され、該ケ−ス内に絶縁材が注入固化され、同一過電流のもとでの各膜抵抗体の発熱に基づく温度ヒュ−ズエレメントの作動時間をほぼ等しくするように前記ケースプレート部の膨出部分の中央位置をずらすことによりそのプレ−ト部が左右非対称とされていることを特徴とする。
請求項3に係る抵抗・温度ヒュ−ズは、熱伝導性絶縁基板の片面に温度ヒュ−ズエレメントが、同基板の他面に同温度ヒュ−ズエレメントを挾んで抵抗値の異なる2箇の膜抵抗体が設けられてなる抵抗・温度ヒュ−ズ本体に左右対称の熱伝達調整用ケ−スがケ−スのプレ−ト部の左右部分が抵抗・温度ヒュ−ズ本体の絶縁基板の片面に近接され、残部の中間膨出部内に温度ヒュ−ズエレメントが収容されて被施され、該ケ−ス内に絶縁材が注入固化され、同一過電流のもとでの各膜抵抗体の発熱に基づく温度ヒュ−ズエレメントの作動時間をほぼ等しくするように各膜抵抗体と温度ヒュ−ズエレメントとの間隔が設定されていることを特徴とする。
請求項4に係る抵抗・温度ヒュ−ズは、熱伝導性絶縁基板の片面に温度ヒュ−ズエレメントが、同片面に同温度ヒュ−ズエレメントを挾んで抵抗値の異なる2箇の膜抵抗体が設けられてなる抵抗・温度ヒュ−ズ本体に左右対称の熱伝達調整用ケ−スがケ−スのプレ−ト部の左右部分が抵抗・温度ヒュ−ズ本体の絶縁基板の片面に近接され、残部の中間膨出部内に温度ヒュ−ズエレメントが収容されて被施され、該ケ−ス内に絶縁材が注入固化され、同一過電流のもとでの各膜抵抗体の発熱に基づく温度ヒュ−ズエレメントの作動時間をほぼ等しくするように各膜抵抗体と温度ヒュ−ズエレメントとの間隔が設定されていることを特徴とする。
【0009】
以下、図面を参照しつつ本発明の構成について説明する。
図1の(イ)は本発明において使用する抵抗・温度ヒュ−ズ本体の平面図を、図1の(ロ)は同じく底面図を、図1の(ハ)は図1の(イ)におけるハ−ハ断面図を、図1の(ニ)は図1の(ロ)におけるニ−ニ断面図をそれぞれ示している。
【0010】
図1の(イ)乃至図1の(ニ)において、11は熱伝導性の絶縁基板であり、セラミックス基板が好適である。12,12は絶縁基板11の片面の中央位置に設けられた一対の膜電極であり、リ−ド線取付部121と温度ヒュ−ズエレメント取付部122とを備え、縦方向中心線a−aに対し左右対称の膜電極が横方向中心線b−bに対し上下対称に配設されている。この膜電極12は、印刷法、例えば、導電塗料をスクリ−ン印刷し、これを焼き付けたものを使用できる。13は各膜電極12に溶接またはろう接されたリ−ド線である。14は膜電極間に溶接により縦方向中央線a−aに沿い橋設された温度ヒュ−ズエレメントであり、丸線または角線(例えば、丸線を扁平化したもの)の低融点可溶合金線材が使用されている。15は温度ヒュ−ズエレメント14上に塗布されたフラツクスであり、ロジンを主成分とするものが使用されている。
【0011】
16,16、16,16は絶縁基板11の他面の左右部に、縦方向中心線a−aに対し左右対称に設けられた2対の膜電極であり、一端にリ−ド線取付部161を有する帯状膜162が横方向中心線に対し上下対称に配設され、そのリ−ド線取付部161が絶縁基板11の左右両端側に位置されている。この膜電極16も上記の印刷法により形成されている。17は各一対の膜電極16,16間に跨り、絶縁基板11の他面に焼成された膜抵抗体であり、抵抗塗料(抵抗粒子とバインダ−との混合物であり、抵抗粒子には酸化金属物の粉末、ニッケルや鉄等の高抵抗金属の粉末を使用でき、バインダ−にはガラスフリツトを使用できる)の印刷・焼き付けにより形成されている。この膜抵抗体は温度ヒュ−ズエレメントを中心として左右対称であり、抵抗値は、異なる切り込み距離のトリミングにより異にされている。18は両膜抵抗体17,17を覆って設けられた保護膜であり、前記ガラスフリツトよりも低融点のガラスフリツトが使用され、膜抵抗体の抵抗値をトリミングにより調整する際での膜抵抗体のクラック等の発生防止に有効である。19は膜電極16に溶接またはろう接により接続されたリ−ド線である。
【0012】
図2の(イ)は本発明に係る抵抗・温度ヒュ−ズの一例を示す断面図、図2の(ロ)は図2の(イ)におけるロ−ロ断面図である。
図2の(イ)並びに図2の(ロ)において、1は上記した抵抗・温度ヒュ−ズ本体である。2はケ−ス(図3にも示されている)であり、中間部が膨出された左右非対称(ロ−ロは中央線)のプレ−ト部21の周囲に枠縁22を有し、抵抗・温度ヒュ−ズ本体1に被施され、抵抗・温度ヒュ−ズ本体1の温度ヒュ−ズエレメント14側がケ−ス2のプレ−ト部21に臨まされ、当該温度ヒュ−ズエレメント14が膨出部20内に収容され、プレ−ト部21の左右部分211,212が絶縁基板11の片面に近接されている。また、枠縁22に設けられた各Vノッチ221から各リ−ド線13,19が引出されている。
【0013】
このケ−ス2の枠縁22の内郭は抵抗・温度ヒュ−ズ本体1の絶縁基板11の外郭を実質上ギャップを残すことなく密嵌させ得るように設定されており、当該内郭の縦寸法並びに横寸法を絶縁基板の縦寸法並びに横寸法のそれぞれに対し、1.1倍以下、好ましくは1.07倍以下とされている。3はケ−ス2内に注入固化された絶縁材であり、ケ−ス開放側を上に向け、粘度が2万〜20万cps程度のエポキシ樹脂液を該ケ−ス2内に計量滴下し、硬化させてある。
【0014】
図2の(イ)において、例えば、左側の膜抵抗体17の抵抗値(R)が右側の膜抵抗体17の抵抗値(R)よりも大であるとすると、左側の膜抵抗体から温度ヒュ−ズエレメント14に至る熱伝達性Z(膜抵抗体から温度ヒュ−ズエレメントに至る熱伝達媒質路の熱抵抗をr、熱容量をcとすると、rが低いほど、cが小さいほど速く熱が伝達され、熱伝達性はrcで評価される)を右側の膜抵抗体から温度ヒュ−ズエレメント14に至る熱伝達性Zよりも低くするように(R=Zとするように)、ケ−スプレ−ト部21の膨出部分20の中央位置pが高抵抗値の膜抵抗体側にずらされてプレ−ト部1が中央線ロ−ロ線に対し左右非対称とされている。
【0015】
上記の構成例では、膨出部をケ−スの左右中央点に対しずらせて形成してケ−スを左右非対称化としているが、左右非対称化の構成は、これに限定されるものではない。
上記の構成例において、保護層18を含めた膜抵抗体17の厚みはリ−ド線19の直径dよりも小であり、フラックス塗布温度ヒュ−ズエレメント14の高さhはリ−ド線13の直径dよりも大であり、膜抵抗体17のリ−ド線19上の必要絶縁厚みをt、絶縁基板11の厚みをe、膜電極の厚みをe’とすれば、ケ−ス2の膨出部20内上面に至るまでの高さT(図3)は、次式のTよりやや大とされ、
T=t+h+d+e ▲1▼
ケ−ス内の左右部分の高さT(図3)は、次式のT’よりもやや大に設定されている。
T’=t+d+e+e’ ▲2▼
【0016】
図4及び図5は本発明の別実施例に係る抵抗・温度ヒュ−ズの構成例を示し、特に図4はその別実施例の寸法関係を示している
この構成例では、例えば、左側の膜抵抗体17の抵抗値(R)が右側の膜抵抗体17の抵抗値(R)よりも大とされている。そこで、図5に示すように、プレート部201の中間部20を膨出させた左右対称のケ−ス2の使用のもとで、左右の各膜抵抗体の発熱に対し、温度ヒュ−ズエレメント14をアンバランスなく作動させるために、左側の膜抵抗体17から温度ヒュ−ズエレメント14に至る距離Lを右側の膜抵抗体17から温度ヒュ−ズエレメント14に至る距離Lよりも大にして、左側の膜抵抗体から温度ヒュ−ズエレメントに至る熱伝達性Zと右側の膜抵抗体から温度ヒュ−ズエレメントに至る熱伝達性Zとを、Z/Z=R/Rの関係を可及的に充足させるように調整してある。
【0017】
図4及び図5において、図2の(イ)並びに(ロ)に対し同一の符号は、同一の構成要素を示している。而して、11は熱伝導性の絶縁基板を、14は温度ヒュ−ズエレメントを、15はフラックスを、17は膜抵抗体を、18は保護層を、19は膜抵抗体のリ−ド線を、3はケ−ス2内に注入固化された絶縁材、例えば、エポキシ樹脂をそれぞれ示し、温度ヒュ−ズエレメントのリ−ド線は図には現れていない。
【0018】
この構成例においても、保護層18を含めた膜抵抗体17の厚みはリ−ド線19の直径dよりも小であり、フラックス塗布温度ヒュ−ズエレメント14の高さhは温度ヒュ−ズエレメントのリ−ド線の直径dよりも大であり、膜抵抗体17のリ−ド線19上の必要絶縁厚みをt、絶縁基板11の厚みをe、膜電極の厚みをe’とすれば、ケ−ス2の中間膨出部20の内面高さT
≧t+h+d+e+e’ (3)
に設定されている。
【0019】
前記実施例では、図4及び図5に示すようにプレ−ト部21の左右部分を本体1の絶縁基板11に近接させ、中間部20を膨出させた左右対称のケ−ス2(c−c線は中央線)を使用し、フラックス15を塗布した温度ヒュ−ズエレメント14をこの中間膨出部20内に収容してある。
【0020】
上記何れの構成例においても、ケ−スには電気絶縁物の他、アルミニウム、ステンレス等の金属のプレス成形品の使用も可能であるが、ケ−ス枠縁のVノッチとリ−ド線との間の絶縁保証の面から、電気絶縁物、特にプラスチック、例えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル、ビニルエステル樹脂、フェノ−ル樹脂等の熱硬化性樹脂、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリスチレン、ポリカ−ボネ−ト、ポリアミド、ポリフッ化ビニリデン、ポリフェニレンサルファイド、ポリスルホン、ポリエ−テル・エ−テルケトン等の熱可塑性樹脂等の射出成形品を使用することが好ましい。
【0021】
上記抵抗・温度ヒュ−ズの各部の寸法は通常、次ぎのように設定される。
すなわち、絶縁基板の縦(温度ヒュ−ズエレメントの方向)寸法:5〜12mm、同横寸法:6〜18mm、厚み0.5〜1.5mm、膜電極の厚み:10〜80μm、膜抵抗体の厚み:10〜35μm、保護層の厚み:20〜200μm、温度ヒュ−ズエレメントの直径:0.3〜1.0mm、温度ヒュ−ズエレメント上の基板からのフラックスの塗布厚み:0.4〜2mm、リ−ド線の直径:0.3〜1.3mm、膜抵抗体リ−ド線の絶縁材厚み(図2や図5におけるt):0.1〜2mm、ケ−スの内郭:基板の外郭寸法の1.005〜1.1倍、ケ−スの厚み:0.1〜1.6mmとされ、ケ−ス内の高さは上記▲1▼、▲2▼、▲3▼式により設定される。
本発明においては、熱伝導性絶縁基板の同一面に、温度ヒュ−ズエレメント及び該エレメントを挾んで抵抗値の異なる2箇の膜抵抗体を設けることもできる。また、ケ−スは、プレ−ト部を上下何れに向けて被せてもよい。
【0022】
而して、(1)熱伝導性絶縁基板の片面の中央に温度ヒュ−ズエレメントを、同片面に前記温度ヒュ−ズエレメントを中心として左右対称に異なる抵抗値の膜抵抗体を設けなる抵抗・温度ヒュ−ズ本体に、プレ−ト部の周囲に枠縁を有する熱伝達調整用ケ−スを被施し、該ケ−ス内に絶縁材を注入固化し、ケ−スのプレ−ト部を同一過電流のもとでの各膜抵抗体の発熱に基づく温度ヒュ−ズエレメントの作動時間をほぼ等しくするように左右非対称の形状とすること、(2)熱伝導性絶縁基板の片面に温度ヒュ−ズエレメントを、同片面に同温度ヒュ−ズエレメントを挾んで抵抗値の異なる2箇の膜抵抗体を設けてなる抵抗・温度ヒュ−ズ本体に熱伝達調整用ケ−スを被施し、該ケ−ス内に絶縁材を注入固化し、同一過電流のもとでの各膜抵抗体の発熱に基づく温度ヒュ−ズエレメントの作動時間をほぼ等しくするように各膜抵抗体と温度ヒュ−ズエレメントとの間隔を異ならしめることも可能である。
【0023】
本発明において、ケ−スのプレ−ト部と抵抗・温度ヒュ−ズ本体の絶縁基板との間は、通常上記の絶縁材で充填されるが、空隙の状態とすることも可能である。
【作用】
本発明に係る抵抗・温度ヒュ−ズにおいては、保護すべき電気回路に対し、一方の膜抵抗体を回路のある部分に、他方の膜抵抗体を回路の他部分にそれぞれ挿入接続し、温度ヒュ−ズエレメントを回路の入力端に挿入接続することによって使用される。
【0024】
各膜抵抗体の抵抗値をR、Rとすると、同一過電流iによる各膜抵抗体の発生熱はR、Rであり、各膜抵抗体から温度ヒュ−ズエレメントに至る熱伝達経路の熱伝達性をZ、Zとすれば、R・Z=R・Zを満たすとき、各膜抵抗体の発生熱量の差にもかかわらず、温度ヒュ−ズエレメントをほぼ同一に温度上昇させ得、抵抗値の相違にもかかわらず、同一過電流のもとでの各膜抵抗体の発熱に基づく温度ヒュ−ズエレメントの作動時間がほぼ等しくできる。
【0025】
而るに、膜抵抗体から温度ヒュ−ズエレメントに至る熱伝達経路の熱伝達性はその間の距離、熱伝達媒質の量等により調整できるが、抵抗・温度ヒュ−ズ本体を浸漬塗装法で覆うときは、その被覆層の体積を一定にすることが困難であり、各膜抵抗体から温度ヒュ−ズエレメントに至る熱伝達経路の熱伝達性の満足せる精度のもとでの調整は至難である。
【0026】
しかし、本発明の抵抗・温度ヒュ−ズにおいては、射出成形等により定形性をよく保証できるケ−スを抵抗・温度ヒュ−ズ本体に被せ、ケ−ス内に絶縁材を計量滴下して注入固化することを可能にしているから、上記の熱伝達性の調整を高精度で行い得、同一過電流のもとでの各膜抵抗体の発熱に基づく温度ヒュ−ズエレメントの作動時間を充分に等しくできる。
【0027】
また、請求項3記載並びに請求項5記載の発明においては、絶縁基板の片面側の厚みの大なるフラックス塗布ヒュ−ズエレメントをケ−スの膨出部内に収容し、基板片面側の残部をケ−ス内面に近接させているから、その間の媒質の量を著しく小にでき、熱容量cを小さくして全体として作動迅速性を向上できる。
【0028】
【実施例】
実施例1
図2の(イ)並びに図2の(ロ)に示す構成を用い、抵抗・温度ヒュ−ズ本体には図1の(イ)乃至図1の(ニ)に示す構成を使用した。熱伝導性絶縁基板には、厚さ0.6mm、縦9mm、横14mmのセラミックス基板を使用し、全ての膜電極を銀ペ−ストの印刷・焼き付けにより形成し、電極厚みを25μmとした。温度ヒュ−ズエレメントには直径0.5mm、液相温度96℃の低融点可溶合金線を使用し、フラックス(ヒュ−ズエレメントの融点よりも低い軟化点のもの)の塗布厚みを1.2mmとした。膜抵抗体は、酸化金属系抵抗塗料(酸化金属粉末とガラスフリットとの混合物)の厚み20μmの印刷・焼き付けにより、保護膜は低融点ガラスフリットの厚み80μmの焼き付けによりそれぞれ膜成し、温度ヒュ−ズエレメントからの各膜抵抗体までの距離を共に0.5mmとし、両膜抵抗体の抵抗値をトリミングにより1kΩと950Ωに設定した。リ−ド線には全て、直径0.6mmの銅線を使用した。
【0029】
ケ−スには、フェノ−ル樹脂の射出成形品で、図3において、膨出部までの内部高さTが2.7mm、左右部の各内部高さTが1.5mm、膨出部の巾wが6.3mm、左右部の各巾w,wが3.5mmと5.1mm、内郭縦長さが9.7mm,厚みが0.6mmのものを使用し、硬化性絶縁材には、浸漬塗装用のエポキシ樹脂液を使用した。
【0030】
これらの実施例品40個の内、20個について抵抗値が1KΩの膜抵抗体と温度ヒュ−ズエレメントとを直列に接続し、定格電力(1W)の9倍に相当する電流94.4mAを流し、作動時間(通電開始の後、通電が遮断されるまでの時間)を測定したところ、20秒〜23秒であった。更に、残りの20個について、抵抗値が950Ωの膜抵抗体と温度ヒュ−ズエレメントとを直列に接続し、上記と同一電流のもとで、同じようにして作動時間を測定したところ、21秒〜23秒であり、同一過電流のもとでの各膜抵抗体の発熱に基づく温度ヒュ−ズエレメントの作動時間を実質上、等しくできた。
【0031】
比較例1
実施例1と同じ抵抗・温度ヒュ−ズ本体を使用し、実施例1で使用したエポキシ樹脂を絶縁基板に浸漬塗装した。
実施例1と同様にして、各膜抵抗体に対する温度ヒュ−ズエレメントの作動時間を測定したところ、作動時間は19秒〜29秒と22秒〜32秒であり、作動時間に約3秒の差があった。
【0032】
実施例2
図5に示す構成を用い、実施例1で用いた抵抗・温度ヒュ−ズ本体に対し、抵抗値が1kΩの膜抵抗体と温度ヒュ−ズエレメントとの距離を1mmだけ隔離する方向にずらし、その分だけ絶縁基板の巾を増大し、他は実施例1とものと同じとした抵抗・温度ヒュ−ズ本体を使用した。ケ−スには、中央部を膨出させた左右対称のフェノ−ル製で、膨出部内面までの高さTが2.7mm、左右内部の高さTが1.5mm、膨出部内の巾wが6.3mm、左右部の内巾wが4.3mm、内郭の縦長さが9mm、厚みが0.6mmのものを使用し、実施例1と同様、エポキシ樹脂液を滴下法により注入固化した。
【0033】
この実施例品40個ににつき、実施例1と同様に、一の各膜抵抗体と温度ヒュ−ズエレメントとをそれぞれ直列に接続し、通電電流94.4mAのもとでの作動時間を測定したところ、何れの膜抵抗体についても20秒〜24秒であり、作動時間のバラツキは実施例1と同様、無視できた。
【0034】
【発明の効果】
本発明の抵抗・温度ヒュ−ズは上述した通りの構成であり、絶縁基板の中央に温度ヒュ−ズエレメントを、該温度ヒュ−ズエレメントを挾む左右に異なる抵抗値の膜抵抗体をそれぞれ設けてなる抵抗・温度ヒュ−ズにおいて、各膜抵抗体の発熱に基づく温度ヒュ−ズエレメントの作動を、実質上の時間差なく行わせることを保証でき、何れの膜抵抗体に過電流が流れても回路を確実に保護できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1の(イ)は本発明において使用する抵抗・温度ヒュ−ズ本体の一例を示す平面図、図1の(ロ)は同じく底面図、図1の(ハ)は図1の(イ)におけるハ−ハ断面図、図1の(ニ)は図1の(ロ)におけるニ−ニ断面図である。
【図2】図2の(イ)は本発明の実施例を示す断面図、図2の(ロ)は図2の(イ)におけるロ−ロ断面図である。
【図3】図2の実施例におけるケ−スを示す説明図である。
【図4】本発明の別実施例の寸法関係を示す断面図である
【図5】本発明の別実施例を示す断面図である
【図6】図6の(イ)は従来例を示す平面説明図、図6の(ロ)は同じく底面説明図、図6の(ハ)は図6の(イ)におけるハ−ハ断面図、図6の(ニ)は図6の(ロ)におけるニ−ニ断面図である。
【符号の説明】
11 絶縁基板
12 膜電極
13 リ−ド線
14 温度ヒュ−ズエレメント
15 フラックス
16 膜電極
17 膜抵抗体
19 リ−ド線
1 抵抗・温度ヒュ−ズ本体
2 ケ−ス
20 膨出部
21 プレ−ト部
22 枠縁
3 硬化性絶縁材

Claims (4)

  1. 熱伝導性絶縁基板の片面の中央に温度ヒュ−ズエレメントが、同基板の他面に前記温度ヒュ−ズエレメントを中心として左右対称に異なる抵抗値の膜抵抗体が設けられてなる抵抗・温度ヒュ−ズ本体に、プレ−ト部の周囲に枠縁を有する熱伝達調整用ケ−スがそのプレ−ト部を温度ヒュ−ズエレメント側に配され、しかもケ−スのプレ−ト部の左右部分が抵抗・温度ヒュ−ズ本体の絶縁基板の片面に近接され、残部の中間膨出部内に温度ヒュ−ズエレメントが収容されて被施され、該ケ−ス内に絶縁材が注入固化され、同一過電流のもとでの各膜抵抗体の発熱に基づく温度ヒュ−ズエレメントの作動時間をほぼ等しくするように前記ケースプレート部の膨出部分の中央位置をずらすことによりそのプレ−ト部が左右非対称とされていることを特徴とする抵抗・温度ヒュ−ズ
  2. 熱伝導性絶縁基板の片面の中央に温度ヒュ−ズエレメントが、同片面に前記温度ヒュ−ズエレメントを中心として左右対称に異なる抵抗値の膜抵抗体が設けられてなる抵抗・温度ヒュ−ズ本体に、プレ−ト部の周囲に枠縁を有する熱伝達調整用ケ−スがそのプレ−ト部を温度ヒュ−ズエレメント側に配され、しかもケ−スのプレ−ト部の左右部分が抵抗・温度ヒュ−ズ本体の絶縁基板の片面に近接され、残部の中間膨出部内に温度ヒュ−ズエレメントが収容されて被施され、該ケ−ス内に絶縁材が注入固化され、同一過電流のもとでの各膜抵抗体の発熱に基づく温度ヒュ−ズエレメントの作動時間をほぼ等しくするように前記ケースプレート部の膨出部分の中央位置をずらすことによりそのプレ−ト部が左右非対称とされていることを特徴とする抵抗・温度ヒュ−ズ。
  3. 熱伝導性絶縁基板の片面に温度ヒュ−ズエレメントが、同基板の他面に同温度ヒュ−ズエレメントを挾んで抵抗値の異なる2箇の膜抵抗体が設けられてなる抵抗・温度ヒュ−ズ本体に左右対称の熱伝達調整用ケ−スがケ−スのプレ−ト部の左右部分が抵抗・温度ヒュ−ズ本体の絶縁基板の片面に近接され、残部の中間膨出部内に温度ヒュ−ズエレメントが収容されて被施され、該ケ−ス内に絶縁材が注入固化され、同一過電流のもとでの各膜抵抗体の発熱に基づく温度ヒュ−ズエレメントの作動時間をほぼ等しくするように各膜抵抗体と温度ヒュ−ズエレメントとの間隔が設定されていることを特徴とする抵抗・温度ヒュ−ズ。
  4. 熱伝導性絶縁基板の片面に温度ヒュ−ズエレメントが、同片面に同温度ヒュ−ズエレメントを挾んで抵抗値の異なる2箇の膜抵抗体が設けられてなる抵抗・温度ヒュ−ズ本体に左右対称の熱伝達調整用ケ−スがケ−スのプレ−ト部の左右部分が抵抗・温度ヒュ−ズ本体の絶縁基板の片面に近接され、残部の中間膨出部内に温度ヒュ−ズエレメントが収容されて被施され、該ケ−ス内に絶縁材が注入固化され、同一過電流のもとでの各膜抵抗体の発熱に基づく温度ヒュ−ズエレメントの作動時間をほぼ等しくするように各膜抵抗体と温度ヒュ−ズエレメントとの間隔が設定されていることを特徴とする抵抗・温度ヒュ−ズ。
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